JP2004130383A - 長尺異形断面材成形用冷間ロール成形機械 - Google Patents

Abstract

【課題】長尺異形断面材成形用冷間ロール成形機械
【解決手段】製品の長手方向における断面の形状が一定でない長尺異形断面材を、冷間ロール成形機械によって成形するために、本発明の冷間ロール成形機械は、素板であるブランクの輪郭に沿って移動と回転をする機能、および、独立駆動の成形ロールを備えており、かつ、これらの移動、回転、ロール駆動は集中コントローラ（ＣＰＵ）で制御されている。また、ブランクの輪郭形状と送り速度を検出する検出装置も備えている。
【選択図】　　図５

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板を成形する方法に関し、特に詳細には、冷間ロール成形機械によって、連続的に金属板に変形を加え、成形された断面形状が製品長手方向に不均一な形状をした、長尺の異形断面材を成形することのできる機械に関する。
【０００２】
【従来の技術】
冷間ロール成形機械で成形されている製品の断面形状は建築材、土木工事材、自動車部材、家電品部材などのように、断面の形状は一定である。このため、断面形状が長手方向に順次広くなる断面、あるいは狭くなる断面、あるいは長手方向にある曲率を描いて広くなったり、狭くなったりする断面などの成形に対しては、その都度、金型を製作して成形している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
前述の長尺異形断面材を金型によって成形することは、金型長さの制約があること、断面の形状ごとに金型を製作しなければならないこと、金型の製作に費用と時間がかかること、などの問題がある。
【０００４】
そこで、本発明は、このような問題を解決するために、薄金属板を曲げ加工する冷間ロール成形機械を提案する。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
長尺異形断面材を冷間ロール成形機械によって成形するために、まず、成形する素板を目的の形状に合わせた輪郭のブランクを作る。このブランクといわれる素板を冷間ロール成形機械に挿入したとき、素板の輪郭に沿った動きをする冷間ロール成形機械を発明した。
【０００６】
本冷間ロール成形機械は、ブランクの輪郭線に対してロールが垂直になるためのスタンド回転制御機能と、ブランクの成形位置にロールスタンドを移動させるスタンド位置制御機能と、ブランクの板端の曲げ加工をする上下ロール駆動制御機能を有する三個のサーボモータと、ブランクの輪郭形状を検出するレーザ位置検出装置、ブランクの成形送り速度を検出するロータエンコーダを備えている。これらの検出装置とサーボモータは集中コントローラ（ＣＰＵ）に連結されている。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【０００８】
図１は、通常の冷間ロール成形機械によって成形された製品例である。本断面は製品の長手方向に同じ形状をしている。
【０００９】
図２は、本発明による製品の形状である。本断面は断面の形状が長手方向に一定ではない。図１の製品は、断面形状が図３のように、どの位置であっても同じ形状をしているのに対して、本発明の製品は、図４のように、どの位置であっても同じ形状をしていない。
【００１０】
図５は本発明を実施するための成形部分と検出部分の概略図である。素板であるブランク０１は成形されて異形断面製品０２になるものとする。異形断面材の成形は、次の方法で上下ロールをブランクの輪郭に追従させる。
【００１１】
ベース１３ａに取り付けられた成形スタンド１１ｄをブランクの輪郭に沿ってＸ−Ｘ方向へ移動する方法は、成形スタンド位置制御サーボモータ１３ｃで、ベース駆動用ボールねじ１３ｂを駆動することによって行う。
【００１２】
成形スタンド１１ｄに組み込まれた上下ロール１０ａ、１０ｂをブランクの輪郭に沿って角度θの方向に向きを変える方法は、図６に示す成形スタンドベース１１ｅを固定している回転ベース１２ａを、ベース回転用ウオーム軸１２ｂ、回転駆動用サーボモータ１２ｃの駆動で行う。
【００１３】
ブランクの板端部を折り曲げる成形ロール１０ａ、１０ｂの駆動は、図６に示す上側平歯車１１ａ、下側平歯車１１ｂを上下ロール駆動サーボモータ１１ｃによって行う。
【００１４】
上下ロール駆動サーボモータ１１ｃ、回転駆動用サーボモータ１２ｃ、成形スタンド位置制御サーボモータ１３ｃの駆動は集中コントローラ（ＣＰＵ）１６によって制御されている。集中コントローラ（ＣＰＵ）１６にはブランクの輪郭形状を検出するレーザ位置検出器１４ａ、１４ｂ、ブランクの速度を検出するロータエンコーダ１５からのデータが送られる。
【００１５】
ブランク（素板）の左右の曲げ加工を行うために、冷間ロール成形機械を図５のように左右に配備する。左右の冷間ロール成形機械は前述の機能を有している。
【００１６】
曲げ加工が複雑である断面の場合には、冷間ロール成形機械を縦に数段並べる、タンデム成形で行う。このとき、いずれのスタンドも独自に前述の機能を有している。
【００１７】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、長尺の異形断面材は、ブランクの輪郭に合わせて、容易に、かつ安価に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】通常の冷間ロール成形機による製品例
【図２】本発明による長尺異形断面の製品例
【図３】通常の冷間ロール成形機による製品の断面形状
【図４】本発明による長尺異形断面製品の断面形状
【図５】長尺異形断面製品の成形概略図
【図６】長尺異形断面の成形スタンド正面図
【図７】図６のＡ矢視図
【符号の簡単な説明】
０１　　　素板（ブランク）
０２　　　異形断面製品
１０ａ　　下ロール
１０ｂ　　上ロール
１１ａ　　上平歯車
１１ｂ　　下平歯車
１１ｃ　　上下ロール駆動サーボモータ
１１ｄ　　成形スタンド
１１ｅ　　成形スタンドベース
１２ａ　　回転ベース
１２ｂ　　ベース回転用ウオーム軸
１２ｃ　　回転駆動用サーボモータ
１３ａ　　ベース
１３ｂ　　ベース駆動用ボールねじ
１３ｃ　　成形スタンド位置制御サーボモータ
１４ａ　　レーザ位置検出器
１４ｂ　　レーザ位置検出器
１５　　　ロータエンコーダ
１６　　　集中コントローラ（ＣＰＵ）

Claims (1)

1. 長尺の異形断面材を成形するために、冷間ロール成形機械は、予め目的の輪郭に形とりされたブランクとよばれる素板の輪郭に追従できるように、ブランクの板幅方向への移動、および回転が可能であることと；
   冷間ロール成形機械は、ブランクの板端を曲げ加工する上下ロール強制駆動モータ付きの成形機械であることと；
   冷間ロール成形機械の、ブランク板幅方向への移動、回転、および上下ロールの駆動速度、などを集中的に制御するためのコントローラ（ＣＰＵ）を備えていることと；
   ブランクの輪郭、およびブランクの送り速度などを検出する検出装置を備えていること；などの機能を有している。

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