JP5122204B2 - 燃焼式打ち込み工具 - Google Patents

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Description

この発明は、可燃性ガスを燃焼させて作動させる燃焼式の打ち込み工具に関する。
この種の打ち込み工具は、釘等の打ち込み具を打撃するドライバを備えたピストンの上室を燃焼室とし、この燃焼室内に可燃性ガスと空気を供給し、これをファンの回転により撹拌するとともに点火プラグで点火して燃焼(爆発)させることにより得られる燃焼圧力でピストンを衝撃的に下動させて打撃力を得る構成としたもので、可燃性ガスをカセット式のガスボンベにより供給し、点火プラグへの電源供給をバッテリパックにより行うことにより、その可搬性及び取り扱い性が高められている。
従来、この種の燃焼式の打ち込み具に関する技術として、例えば下記の特許文献に開示されたものが公知になっている。この特許文献には、燃焼室内に供給した可燃性ガスに点火するための点火プラグについて、プラグ陽極とプラグ陰極の周囲を壁部で取り囲むことによって可燃性ガス撹拌用のファンにより発生する風でスパーク(火花)が失火しないようにする技術が開示されている。
特開2006−224268号公報
しかしながら、点火プラグについてはさらに改良を加えて解決すべき問題があった。すなわち、従来点火プラグの絶縁部には、高温、高湿下において絶縁耐性が低下する素材(例えばナイロン)が用いられていたため、連続使用時等において電流漏れ(リーク)による点火プラグの失火を発生しやすく、その結果打ち込み動作不良を招く可能性があった。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、点火プラグの電流漏れを防止してより確実にスパークを発生させて打ち込み動作がなされるようにすることを目的とする。
このため、本発明は、以下に記載する打ち込み工具とした。
第1の発明は、可燃性ガスを供給した燃焼室内でスパークを発生させる点火プラグを備えた燃焼式の打ち込み工具であって、前記点火プラグは、プラグ陽極とこれを被覆するプラグ絶縁部を備え、該プラグ絶縁部は、100℃で絶縁耐力が少なくとも12kV/mmの特性を有することを特徴とする。
上記第1の発明によれば、プラグ絶縁部が、100℃で少なくとも12kV/mmの特性を有する材料を素材としていることから、長時間の使用等による高温、高湿下においてもプラグ絶縁部の高い絶縁耐性を維持することができ、これにより当該プラグ絶縁部からの電流漏れを防止してプラグ陽極から確実にスパークを発生させることができ、ひいては安定した点火プラグの点火により打ち込み工具を確実に動作させることができるようになる。
第2の発明は、前記プラグ絶縁部が、PPS又はPBTを素材とすることを特徴とする。
上記第2の発明によれば、現在安価に提供されているPPS若しくはPBTを素材としてプラグ絶縁部を成形することで、大きなコスト高を招くことなく上記の作用効果を得ることができる。
第3の発明は、前記プラグ絶縁部の沿面距離BがプラグギャップAの少なくとも1.5倍の寸法に設定されたことを特徴とする。
上記第3の発明によれば、プラグ絶縁部からの電流漏れを防止して、プラグ陽極から確実にスパークを発生させることができ、これにより可燃性ガスの点火をより安定して行うことができる。
第4の発明は、可燃性ガスを供給した燃焼室内でスパークを発生させる点火プラグを備えた燃焼式の打ち込み工具であって、前記点火プラグは、プラグ陽極とこれを被覆するプラグ絶縁部を備え、該プラグ絶縁部の沿面距離BがプラグギャップAの少なくとも1.5倍の寸法に設定されたことを特徴とする。
上記第4の発明によれば、プラグ絶縁部からの電流漏れを防止して、プラグ陽極から確実にスパークを発生させることができ、これにより可燃性ガスの点火の安定性を高めることができる。
次に、本発明の実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るモータ支持構造を備えた燃焼式の打ち込み工具1を示している。この打ち込み工具1は、ピストン2とシリンダ3を内装した本体部10と、本体部10の側部から側方へ延びるハンドル部20と、ハンドル部20の先端部と本体部10の先端部間に掛け渡し状態で装備したマガジン30を備えている。以下の説明では、各部及び各部材の方向について、打ち込み具の打ち込み方向を下方として説明する。図1では、下側が打ち込み方向となる。
本体部10の本体ケース11の内周側に円筒形状のシリンダ3が固定されている。このシリンダ3の内周側にピストン2が往復動可能に支持されている。このピストン2の下面中心に打ち込み用のドライバ4が取り付けられている。このドライバ4は、ピストン2の中心から下方へ長く延びており、その先端部は、ドライバガイド5内に至っている。ドライバガイド5は、ドライバ4を打ち込み方向に案内するもので、本体部10の下端部から下方へ延びる状態に設けられている。このドライバガイド5に、マガジン30の送り方向先端部が結合されている。マガジン30には、多数の打ち込み具が並列状態で連結された連結打ち込み具が装填される。このマガジン30に装填された連結打ち込み具が、図示省略した連動機構を介して本体部10の打ち込み動作に連動してドライバガイド5側にピッチ送りされ、これによりドライバガイド5内に打ち込み具が1本づつ供給される。供給された1本の打ち込み具がドライバ4で打撃されて、ドライバガイド5の先端から打ち出される。
ハンドル部20は使用者が把持する部位で、その基部には使用者が指先で引き操作するスイッチレバー21が配置されている。このスイッチレバー21を引き操作すると点火スイッチ22がオンして打ち込み動作がなされる。この点火スイッチ22及びその周辺の構成については後述する。
ハンドル部20の先端には、充電式のバッテリパック25が装着されている。このバッテリパック25を電源として、以下説明する燃焼室撹拌用のファン40を回転させるための電動モータ45が起動する。
シリンダ3の上部には、円筒形状の燃焼室壁6が上下に移動可能に支持されている。この燃焼室壁6の内周側であって、シリンダヘッド7と燃焼室壁6とピストン2とシリンダ3により区画形成される空間部が燃焼室Fとされている。燃焼室壁6が上動すると、燃焼室Fが気密に閉じられて可燃性ガスが供給され、またその燃焼がなされる。燃焼室壁6が下動すると、燃焼室Fが開かれて排気がなされる。
燃焼室Fの周辺の構成が図2及び図3に拡大して示されている。この燃焼室Fの側部であって、燃焼室壁6とハンドル部20との間には、可燃性ガスが充填されたガスボンベ(図示省略)が装着されている。このガスボンベには、使用済みのものを簡単に新品に交換可能なカセット式のものが用いられている。ドライバガイド5の先端部を打ち込み材Wの打ち込み部位に当接させ、この状態で本体部10を打ち込み方向(図1において下方)に押し付けることによりドライバガイド5に沿って設けたコンタクトレバー9を本体部10に対して相対的に上動させると、このコンタクトレバー9の相対移動動作により燃焼室壁6が上動して燃焼室Fが気密に閉じられ、これに連動してガスボンベから一定量の可燃性ガスが燃焼室F内に噴射される。この可燃性ガス供給機構の基本的な構成については従来公知の技術であり、本実施形態において特に変更を要しない。
シリンダヘッド7の後方は、本体ケース11の後部に取り付けた後部ケース12によって塞がれている。
燃焼室F内に供給された可燃性ガスは、空気と混合されて一定比率の混合気とされる。この混合気を効率よく生成するとともに燃焼時の燃焼効率を高めるために、燃焼室Fには上記した撹拌用のファン40が設けられている。このファン40は、電動モータ45を駆動源として回転する。この電動モータ45は概ね円柱体形状を有しており、シリンダヘッド7に設けた円筒形状のモータ収容部8内に保持されている。このモータ収容部8の前壁8aに設けた挿通孔8bを経てこの電動モータ45の出力軸45aが当該モータ収容部8内から燃焼室F内に突き出されており、この突き出し部に上記ファン40が取り付けられている。
電動モータ45は、モータ収容部8内においてその回転軸線方向(出力軸45aの軸線方向)に移動可能に支持されている。モータ収容部8の前壁8aと、電動モータ45の前面との間には、圧縮コイルばね46が介装されている。この前側の圧縮コイルばね46によって電動モータ45は後方(図1において上方)に付勢されている。また、モータ収容部8の後部内周には孔用の止め輪47が装着されている。この止め輪47と、電動モータ45の後面(後述する後面保護キャップ49)との間にも圧縮コイルばね48が介装されている。この後ろ側の圧縮コイルばね48によって電動モータ45は前方に付勢されている。この止め輪47がモータ収容部8の後壁として機能する。この前後の圧縮コイルばね46,48によって、電動モータ45はモータ収容部8内において、その回転軸線方向両側に弾性付勢されたフローティング状態で支持されている。
また、電動モータ45は、モータ収容部8の側壁8cによって径方向(回転軸線に直交する方向、図1において左右方向)にはほぼガタツキのない状態で支持されている。
このように電動モータ45が回転軸線方向両側にフローティング状態で支持されることにより、可燃性ガスの燃焼時(爆発時)あるいは打ち込み反動時の衝撃が吸収されて、電動モータ45に直接伝わらないようになっている。
両圧縮コイルばね46,48は、それぞれ巻き径が徐々に変化する円錐台形状の巻きばね(いわゆるコニカルスプリング)が用いられている。このため、両圧縮コイルばね46,48は、圧縮されるとその大径側の端部46a,48aの内周側に順次小径側の端部46b,48bが入り込んで平面的な渦巻き状態になり得る。このため、両圧縮コイルばね46,48は、最終的にその線径に相当する幅寸法まで圧縮され得る。この点、巻き径が変化しない円筒形の圧縮コイルばねの場合には、最大で圧縮した場合であってもその線径×巻き数に相当する幅寸法以下に圧縮されることがない。このことから、上記のように円錐台形状のコニカルスプリングを前後の圧縮コイルばね46,48として用いることにより、回転軸線方向の寸法について同じ大きさのモータ収容部8内において電動モータ45の移動可能な距離を大きく確保することができ、これにより当該電動モータ45の支持構造について、モータ収容部8を大きくすることなく従来よりも大きな衝撃吸収代(衝撃吸収能力)を持たせることができる。
前側の圧縮コイルばね46の大径側の端部46aがモータ収容部8の前壁8aに当接され、小径側の端部46bが電動モータ45の前面に当接されている。大径側の端部46aは、前壁8aに直接当接されるとともに、側壁8cによってその径方向の位置ズレを規制された状態で当接されている。一方、小径側の端部46bは、電動モータ45の前面に設けたボス部45bをその内周側にガタツキなく嵌め込んで径方向への位置ズレが規制された状態で当該電動モータ45の前面に当接されている。これにより、当該前側の圧縮コイルばね46が電動モータ45の回転軸線に対して同心となる位置からの位置ズレが規制された状態で介装されている。
また、後ろ側の圧縮コイルばね48の大径側の端部48aが止め輪47に当接され、小径側の端部48bが後面保護キャップ49を介して間接的に電動モータ45の後面に当接されている。大径側の端部48aは、前側の圧縮コイルばね46と同様側壁8cによってその径方向の位置ズレを規制された状態で止め輪47に当接されている。後ろ側の圧縮コイルばね48の小径側の端部48bは、後面保護キャップ49の中心に設けたボス部49aをその内周側にガタツキなく嵌め込んで径方向への位置ズレが規制された状態で当該後面保護キャップ49を介して電動モータ45の後面に間接的に当接されている。このように装着された前後の圧縮コイルばね46,48は、電動モータ45の回転軸線を中心として相互に同心に配置されている。
後面保護キャップ49は、電動モータ45の外径とほぼ同じ外径を有する合成樹脂製の円環形状を有するもので、当該電動モータ45の後面に沿って支持されている。この後面保護キャップ49の内周側から当該電動モータ45の2本のリード線45c,45cが引き出されている。この後面保護キャップ49の内周側にはコーティング材49bが充填されて、両リード線45c,45cの損傷が防止されている。
この後面保護キャップ49には、外周側に突き出す係合部49cが設けられている。この係合部49cは、モータ支持部8の側壁8cに設けた係合溝部8d内に挿入されている。この係合溝部8dは、電動モータ45の回転軸線方向に一定の範囲で長く形成されている。このため、当該モータ支持部8内において電動モータ45がその回転軸線方向に移動すると、これと一体で後面保護キャップ49が移動し、従ってその係合部49cが係合溝部8d内を同方向に移動する。
電動モータ45の出力軸45aには、円環形状のシール板45dが装着されている。このシール板45dはボス部45bにほぼ当接する位置に保持されている。このシール板45dによって、燃焼室F内の混合気が前壁8aの挿通孔8bを経て当該モータ支持部8内に進入した場合であっても、これが当該シール板45dで遮蔽されて直接出力軸45aの支持部(ボス部45b)を経てモータ内部に侵入することが防止される。
次に、シリンダヘッド7には、燃焼室F内にスパークを発生させるための点火プラグ50が取り付けられている。この点火プラグ50及びその周辺の構成が図5及び図6に拡大して示されている。この点火プラグ50は、プラグ陽極51とプラグ絶縁部52を備えている。プラグ陽極51は、その先端部と後部を残してプラグ絶縁部52で覆われている。プラグ絶縁部52の取り付けねじ部52aをシリンダヘッド7に設けた取り付けねじ孔7aに締め付けて、当該点火プラグ50がプラグ陽極51の先端部を燃焼室F側に向けた状態で取り付けられている。
本実施形態のプラグ絶縁部52は、高い絶縁耐力を有する樹脂成形材料を素材として一体成形されている。具体的には、PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)等の絶縁耐力の温度依存性が低い熱可塑性エンジニアリングプラスチックを素材としている。または、PBT樹脂(ポリブチレンテレフタレート)を用いてもよい。従来、ナイロン樹脂を素材とするプラグ絶縁部の絶縁耐力(絶縁破壊強さ、絶縁材料が耐える電圧)は通常100℃前後で10kV/mm程度にまで低下するが、これらの熱可塑性エンジニアリングプラスチックを素材として用いることにより、100℃で少なくとも12kV/mm程度の絶縁耐力を確保することができ、これにより高温下においても電流の漏れ(リーク)を従来よりも大幅に抑制してプラグ陽極51とプラグ陰極53の先端部との間で確実にスパークさせることができるようになっている。
また、図5に示す沿面距離B(プラグ陽極51の中心からプラグ絶縁部52の取り付けねじ部52aの周面までの距離に相当)は、プラグ陽極51とプラグ陰極53との間のギャップ(隙間、図5においてA寸法)の少なくとも1.5倍(プラグギャップの1.5倍以上)に設定されている。このように、プラグ陽極51とプラグ陰極53と間の隙間(プラグギャップ)を基準としてプラグ絶縁部51の径(主として取り付けねじ部52aのねじ径)が設定されていることによっても、プラグ陽極51の先端部とプラグ陰極53との間において放電によるスパークの発生が確実になされて可燃性ガスの確実な点火が確保されるようになっている。
従来、プラグ絶縁部の材質がナイロンであったり、その肉厚が十分厚くないために、当該プラグ絶縁部の絶縁耐性が不十分であったために高温下においてプラグ絶縁部での電流漏れが発生し、その結果プラグ陽極の先端部とプラグ陰極との間で十分な放電がなされず、点火ミスを発生し、従って打ち込み動作不良が発生する場合があった。この点、上記したようにプラグ絶縁部52がPPS樹脂を素材として成形され、またその沿面距離BがプラグギャップAの少なくとも1.5倍に設定されていることにより、当該プラグ絶縁部52の電流漏れを抑制してプラグ陽極51の先端部とプラグ陰極53との間で確実にスパークを発生させ、これにより可燃性ガスを確実に点火することができるようになっている。
プラグ陰極53は、アルミニウムを素材としてシリンダヘッド7に一体に設けられている。
次に、燃焼室壁6の側方にファンスイッチ15が配置され、ハンドル部20の基部付近に点火スイッチ22が配置されている。ファンスイッチ15及びその周辺の構成が図7に拡大して示され、点火スイッチ22及びその周辺の構成が図8に拡大して示されている。
両スイッチ15,22には、公知のマイクロスイッチが用いられている。両スイッチ15,22は、それぞれ本体部15a,22aと、該本体部15a,22aの側部に設けられてオン位置とオフ位置との間を移動する作動ボタン15b,22bと、本体部15a,22aの側部に傾動可能に設けられてオン位置とオフ位置との間を傾動する作動レバー15c,22cを備えている。作動レバー15c,22cがオン位置まで傾動すると作動ボタン15b,22bまで押し込まれてスイッチ本体部15a,22aがオンする。スイッチ本体15a,22aがオンすると、オン信号が配線15d,22dを経て制御回路に出力される。
コンタクトレバー9のオン操作により、図示省略した従来公知の機械的手段によりガスボンベが開かれて一定量の可燃性ガスが燃焼室F内に供給され、これに連動してファンスイッチ15がオンすることにより電動モータ45が起動してファン40が回転し始める。一方、点火スイッチ22がオンすると、点火プラグ50のスパークにより燃焼室F内の可燃性ガスに点火され、従ってピストン2が下動して打ち込み動作がなされる。
前記したように、ドライバガイド5に沿ってコンタクトレバー9が相対的に上下動可能に設けられている。このコンタクトレバー9の先端を打ち込み材に当接させて本体部10を打ち込み方向に押し付けると、このコンタクトレバー9が相対的に上動する。
コンタクトレバー9は、図示省略した連結レバーを介して燃焼室壁6に連結されている。このため、コンタクトレバー9が本体部10に対して相対的に上動する(オンする)と、この燃焼室壁6が上動してシリンダヘッド7との間の隙間が塞がれて燃焼室Fが気密に閉じられる。これに対して、本体部10の押し付け操作を解除すると、コンタクトレバー9が相対的に下動する(オフする)。コンタクトレバー9がオフ位置に下動すると、その先端部がドライバガイド5の先端部よりも下方へ一定寸法だけ突き出された状態となるとともに、燃焼室壁6が下動して燃焼室Fが開かれる。
コンタクトレバー9のオン操作により燃焼室壁6が上動して燃焼室Fが閉じられると、ファンスイッチ15がオンする。燃焼室壁6の上部には、シリンダヘッド7に押圧されることにより燃焼室Fを気密に閉塞する円環形状のシール体6aがその全周にわたって装着されている。ファンスイッチ15は、このシール体6aの側方に配置されている。
コンタクトレバー9のオン操作によりこのシール体6aが燃焼室壁6と一体で上動すると、ファンスイッチ15の作動レバー15cがオン位置側(図7において右側)に押されて傾動し、これにより作動ボタン15bがオン位置に押し込まれて当該ファンスイッチ15がオンする。逆に、コンタクトレバー9のオフ操作によりシール体6aが燃焼室壁6と一体で下動すると、当該シール体6aが作動レバー15cの側方から下方へ退避する。シール体6aが側方から退避すると、作動レバー15cが作動ボタン15bの付勢力によりオフ位置に戻され、従って作動ボタン15bがオフ位置に復帰して当該ファンスイッチ15がオフする。
このように、シール体6aの移動方向(打ち込み具の打ち込み方向)に対して、ファンスイッチ15の作動レバー15c及び作動ボタン15bの移動方向(オンオフ作動方向)が直交若しくはこれに近い角度で交差する方向になるよう当該ファンスイッチ15の取り付け姿勢(向き)が設定されている。このため、コンタクトレバー9のオンオフ操作時等における上下方向の衝撃が作動レバー15cを経て作動ボタン15b及びスイッチ本体15aに直接付加されることがなく、これにより当該ファンスイッチ15の耐久性を高めることができる。
一方、図8に示すようにスイッチレバー21の上部には、作動レバー部21aが上方へ突き出す状態に設けられている。この作動レバー部21aの側方(図8において右側)に点火スイッチ22が配置されている。
スイッチレバー21を使用者が指先で上方へ引き操作すると、これと一体で作動レバー部21aが上方へ移動する。作動レバー21aが上方へ移動すると、その側方に位置する点火スイッチ22の作動レバー22cがオン位置側(図8において右側)に押されて傾動し、これにより作動ボタン22bがオン位置に押し込まれて当該点火スイッチ22がオンする。逆に、スイッチレバー21の引き操作を解除すると、当該スイッチレバー21が図示省略した圧縮ばねの付勢力により下方のオフ位置に戻される。スイッチレバー21がオフ位置に戻されると、これと一体で作動レバー部21aが下方へ移動して、点火スイッチ22の作動レバー22cの側方から退避する。このため、作動レバー22cが作動ボタン22bの付勢力によりオフ位置に戻され、従って作動ボタン22bがオフ位置に復帰して当該点火スイッチ22がオフする。
このように、スイッチレバー21の操作方向に対して、点火スイッチ22が作動レバー22c及び作動ボタン22bの移動方向(オンオフ作動方向)が直交若しくはこれに近い角度で交差する方向になるよう当該点火スイッチ22の取り付け姿勢(向き)が設定されている。このため、スイッチレバー21のオンオフ操作時における上下方向の衝撃が作動レバー22cを経て直接作動ボタン22b及びスイッチ本体22aに直接付加されることがなく、これにより当該点火スイッチ22の耐久性を高めることができる。
このように本実施形態に係る打ち込み工具1では、打ち込み操作時に移動操作されるコンタクトレバー9とスイッチレバー21の移動方向に対して、それぞれファンスイッチ15及び点火スイッチ22のオンオフ作動方向が直交若しくは交差しているため、当該操作により発生する衝撃に対してファンスイッチ15及び点火スイッチ22を保護することができるようになっている。
スイッチレバー21には、規制バー23が設けられている。この規制バー23は、スイッチレバー21の側部に上下に回動可能に支持されている。この規制バー23は、本体ケース11に設けたガイド孔11aに挿通されている。このガイド孔11a内において、規制バー23はその長手方向のみならず、横方向にも一定の範囲で変位可能な状態で挿通されている。この規制バー23の先端側は、本体ケース11の挿通孔11bを経て燃焼室壁6の側部に至っている。
この規制バー23の先端部に対向する位置であって燃焼室壁6の側部には、規制板16が取り付けられ、また逃がし孔6bが設けられている。
コンタクトレバー9をオン操作して燃焼室壁6を上動させた状態において、スイッチレバー21を上方に引き操作すると、規制バー23がその長手方向斜め上方に変位して、その先端部を規制板16の下方を経て逃がし孔6bに進入させた状態となる。このため、この状態では、燃焼室壁6の下動が規制され、従って燃焼室Fが気密に閉じられた状態に維持される。
これに対してコンタクトレバー9をオン操作しない状態(オフ状態)であって燃焼室壁6が開かれた状態では、規制バー23の対向位置に規制板16が位置する状態となるため、規制バー23の斜め上方への移動が規制され、従ってスイッチレバー21を引き操作できない状態となる。従って、当該打ち込み機1の打ち込み操作手順として、コンタクトレバー9のオン操作した後に、スイッチレバー21を引き操作することにより打ち込み動作がなされ、逆の操作順では打ち込み動作がなされないようになっており、誤操作が防止されるようになっている。
以上のように構成した本実施形態に係る打ち込み工具1によれば、点火プラグ50において、プラグ絶縁部52が高温下においても高い絶縁耐性を有するPPS樹脂(又はPBT樹脂)を素材として成型されていることから、当該打ち込み工具1を長時間使用した場合であってもプラグ絶縁部52とプラグ陰極53との間でスパークを発生させることなく、プラグ陽極51の先端部とプラグ陰極53との間で確実にスパークを発生させることができ、これにより当該打ち込み工具1を確実に動作させることができる。
また、プラグ絶縁部52の沿面距離B(プラグ陽極51の中心から取り付けねじ部52aの周面までの距離に相当)がプラグギャップAの少なくとも1.5倍に設定されている。このため、プラグ絶縁部52での電流漏れ(リーク)を防止して安定した点火を行うことができる。
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、図9には、別形態のプラグ陰極54が示されている。このプラグ陰極54は、シリンダヘッド7とは別体で製作されたもので、固定ねじ55によってシリンダヘッド7の適切な位置に固定されている。このプラグ陰極54は、図示するようにプラグ陽極51の前方(図示下方)に位置する陰極本体部54aと、本体部54aの端部から上下に延びる支持部54bと、支持部54bの端部から横方向に延びる取り付け部54cを有する側面視Z字形(クランク形)に屈曲した形状を有している。このプラグ陰極54の場合、シリンダヘッド7とは別体で製作されていることから、その形状及び長さ寸法等について一体成型の場合(第1実施形態)よりも自由度が増す。そこで、この第2実施形態に係るプラグ陰極54では、陰極本体部54aの長さが通常よりも大きく設定されており、これによりプラグ陽極51と支持部54bとの間隔(沿面距離C)が大きく確保されている。しかも、支持部54b自体の長さは通常よりも短く設定されて、プラグ陽極51の先端部と陰極本体部54aとの間の間隔(プラグギャップA)が小さく設定されている。
このように、プラグギャップAを最小に設定し、かつ沿面距離Cを極力大きく設定することによって、支持部54bに向けてスパークが飛ばされることをより確実に防止することができるようになり、これによりプラグ陽極51の先端部と陰極本体部54aとの間で確実にスパークを発生させて可燃性ガスの点火を確実に行うことができるようになる。
また、プラグ陰極54は固定ねじ55を緩めればシリンダヘッド7から容易に取り外すことができることから、その交換、清掃を簡単に行うことができ、ひいては当該点火プラグ50のメンテナンスが容易になる。
さらに、図示は省略したが第1及び第2実施形態に係る点火プラグ50において、電源供給用の配線の周囲を金属製の筒体でシールドすることにより雑音電波(ノイズ)の発生を防止することができる。また、点火プラグ50の配線に抵抗を付加したり、抵抗線を用いることによっても雑音電波の発生を防止することができる。
本実施形態に係る燃焼式打ち込み工具の全体の縦断面図である。 シリンダヘッドの縦断面図である。本図は、電動モータがモータ収容部内において下方へ移動した状態を示している。 シリンダヘッドの縦断面図である。本図は、電動モータがモータ収容部内において上方へ移動した状態を示している。 シリンダヘッドを図1において矢印(4)方向から見た平面図である。 点火プラグ及びその周辺の縦断面図である。 点火プラグ及びその周辺を図5において矢印(6)方向から見た平面図である。 ファンスイッチ及びその周辺の側面図である。本図では、オフ位置の作動レバーが実線で示され、オン位置に移動した状態の作動レバーが二点鎖線で示されている。 点火スイッチ及びその周辺の側面図である。本図では、オフ位置の作動レバーが実線で示され、オン位置に移動した状態の作動レバーが二点鎖線で示されている。 第2実施形態に係る点火プラグの縦断面図である。
符号の説明
1…打ち込み工具
2…ピストン
3…シリンダ
4…ドライバ
6…燃焼室壁
F…燃焼室
7…シリンダヘッド、7a…取り付けねじ孔(点火プラグ用)
8…モータ収容部
10…本体部
15…ファンスイッチ
22…点火スイッチ
25…バッテリパック
30…マガジン
40…ファン
45…電動モータ
50…点火プラグ
51…プラグ陽極
52…プラグ絶縁部、52a…取り付けねじ部
53…プラグ陰極(第1実施形態)
54…プラグ陰極(第2実施形態)
54a…本体部、54b…支持部、54c…取り付け部
55…固定ねじ
A…プラグギャップ
B…沿面距離(プラグ陽極の中心からプラグ絶縁部の外周面までの距離に相当)
C…沿面距離

Claims (2)

  1. 可燃性ガスを供給した燃焼室内でスパークを発生させる点火プラグをシリンダヘッドに備えた燃焼式の打ち込み工具であって、
    前記点火プラグは、プラグ陽極とこれを被覆するプラグ絶縁部を備え、該プラグ絶縁部は、100℃で絶縁耐力が少なくとも12kV/mmの特性を有し、前記プラグ絶縁部の沿面距離BがプラグギャップAの少なくとも1.5倍の寸法に設定され、
    シリンダヘッドと別体で設けたプラグ陰極は、プラグ陽極の前方に位置する陰極本体部と、本体部の端部から上下に延びる支持部と、支持部の端部から横方向に延びる取り付け部を有する側面視Z字形に屈曲した形状であり、プラグ陽極と支持部との間隔である沿面距離Cは沿面距離Bよりも長い距離である打ち込み工具。
  2. 請求項1記載の打ち込み工具であって、前記プラグ絶縁部が、PPS又はPBTを素材とする打ち込み工具。
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