JP5120810B2 - 形鋼の鋸歯による切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、H形鋼を円形の鋸歯を用いて切断する方法に関する。
図17(A)、(B)に示すように、従来の切断方法は、鋸断機101の鋸歯102を回転させ、油圧シリンダ103で鋸歯102を前進させた後に後進させることにより図示しない載置台上に固定された被鋸断材105を切断するものであった(例えば、特許文献1参照)。ここで、符号111は鋸歯102の回転軸、符号112は回転軸111を保持する鋸断機台車、符号113は鋸断機台車112に設けられ、図示しないレール上を移動する車輪、符号114は油圧シリンダ103のピストンロッドである。そして、ピストンロッド114の先部がピン115を介して鋸断機台車112の下部に設けられた突出部116に連結されている。
特開平5−185317号公報
特許文献1に記載された鋸断機101の場合、鋸歯102は被鋸断材105の上面から下面へ貫通し切断するが、図18(A)に示すように、切断直前に被鋸断材105の裏面に鋸歯102の歯幅と実質的に同一の長さのブリッジ104ができる。ここで、図18(B)に示すように、鋸歯102のコーナー部が鋭利な間は、すなわち、歯替の直後は、このブリッジ104は鋸歯102が貫通する際にブリッジ104の両側が被鋸断材105から完全に切断され、切断片106として被鋸断材105から離脱する。しかし、鋸断を重ね、図18(C)に示すように、鋸歯102が損耗してコーナー部に丸み107が形成されると、ブリッジ104の両側が被鋸断材105から同時に切断されることがなくなり、図18(D)に示すように、切断された材料のいずれか一方に付着しバリ108となる。
このため、被鋸断材として、例えば、H形鋼109を切断した場合、図19(A)に示すように鋸歯102が切り抜ける側にバリ108が形成され、後工程やエンドユーザーによるバリ取り作業が別途必要になるという問題が生じている。これを防ぐため、鋸歯110の先端部の形状を、図19(B)に示すように、断面視して凹形状に変え、バリ108の発生を抑制する方法も考えられたが、鋸歯110の寿命が短いことから実用的でなかった。このため、発生するバリが最小となる切断方法が求められてきた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、切断回数を重ねても発生するバリが最小となる形鋼の鋸歯による切断方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る形鋼の鋸歯による切断方法は、H形鋼を、回転駆動される円形の鋸歯を用いて、発生する切断バリを無くすか又は少なくして切断する方法であって、
前記H形鋼の一方のフランジの一端側から他端側へ前記鋸歯の回転による切断方向とは逆方向に該鋸歯を移動させながら所定深さの切れ目を形成する第1工程と、前記第1工程の移動方向とは直交する方向に前記鋸歯を移動させて前記H形鋼のウェブに所定深さの切れ目を入れる第2工程と、前記第1工程とは逆方向に前記鋸歯を移動させて前記H形鋼の他方のフランジを切断する第3工程と、前記第2工程とは逆方向に前記鋸歯を移動させて、前記第1工程で切れ目を入れたフランジと前記第2工程で切れ目をいれたウェブを切断する第4工程とを有する。
本発明に係る形鋼の鋸歯による切断方法において、前記第2工程及び第3工程で前記他方のフランジを前記鋸歯で切断する際に、前記他方のフランジの裏側(ウェブ側の面)に捨て板を配置し、前記他方のフランジの裏側に形成されるバリの発生を抑制することができる。
ここで、前記捨て板は、前記鋸歯に対して左右に対となって配置され、しかも、該対となる捨て板の隙間は前記鋸歯の厚みより小さいことが好ましい。
そして、前記対となる捨て板は、前記他方のフランジに対してクランプ機構で押圧されていることが好ましい。
また、前記対となる捨て板は横移動機構を介して配置され、前記鋸歯による他方のフランジの切断時毎に、前記捨て板も切断することができる。
請求項1、2記載の形鋼の鋸歯による切断方法においては、一方のフランジ及びウェブでは一度切れ目を形成した箇所を最終的に鋸断することになるのでバリの発生がなく、バリの発生箇所を他方のフランジに限定して大幅に減少させることができる。この結果、バリ取り作業を大幅に削減することが可能になる。また、切れ目の形成は高速切断で行なうことができるので、H形鋼を完全に鋸断するのが低速切断となっても、H形鋼の切断の総所要時間は増加しない。
特に、請求項記載の形鋼の鋸歯による切断方法においては、他方のフランジの裏側に捨て板を配置することで、バリの発生を捨て板に限定でき、他方のフランジの裏側に形成されるバリの発生を抑制することができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法を適用して切断するH形鋼の粗圧延後のクロップの説明図、図2(A)〜(D)は同形鋼の鋸歯による切断方法を適用してH形鋼の粗圧延後のクロップを切断する工程説明図、図3(A)、(B)はそれぞれクロップに設定した切断線に沿って表面から溝状の切れ目を入れる際の状況を示す正断面図、側断面図、図4(A)〜(C)は切れ目が形成されたクロップを裏側から切断線に沿って切断する際の状況を示す説明図、(D)は切れ目が形成されたクロップをコーナー部に丸みが形成された鋸歯を用いて裏側から切断線に沿って切断する際の状況を示す説明図、図5は本発明の第2の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法の第1工程の説明図、図6は同第2工程の説明図、図7は同第3工程の説明図、図8は同第4工程の説明図、図9(A)は本発明の第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法において対となる捨て板を他方のフランジの裏側に配置した状態を示す平面図、(B)は(A)のC−C矢視断面図、図10は捨て板保持装置の平断面図、図11は図10のA−A矢視断面図、図12は図10のB−B矢視断面図、図13は本発明の第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法の第2工程の説明図、図14は同第3工程前半の説明図、図15は同第3工程後半の説明図、図16は本発明の第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法で切断したH形鋼の平面図である。
本発明の第1の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法を適用して形鋼の一例であるH形鋼10の粗圧延後のクロップ11(図1参照)を切断する鋸断装置12は、図2(A)に示すように、円形の鋸歯14(例えば、外径Dが2000〜2200mm、幅wが10〜15mm)と、鋸歯14の中央部が取り付けられる回転軸13と、回転軸13に図示しない駆動伝達機構を介して接続して回転軸13に回転駆動力を与えるモータ15とを有している。更に、鋸断装置12は、モータ15及び駆動伝達機構を一側(前側)上部に載置する走行台車16と、走行台車16を水平移動可能に支持する複数のローラ17と、各ローラ17を同一高さ位置に配置する可動ベース18と、可動ベース18の後端側に設けられ、走行台車16の下部に連結されるピストンロッド19を進退させてローラ17上で走行台車16を移動させる流体圧シリンダ20と、可動ベース18を昇降機構の一例である流体圧シリンダ21を介して支持する固定ベース22とを有している。
また、H形鋼10は、固定ベース22が設置された基台(図示せず)に図示しない据付手段を介して設けられたローラテーブル23上に配置されている。なお、図2(A)〜(D)では、ローラテーブル23上に配置されたH形鋼10のクロップ11のみを記載している。
続いて、本発明の第1の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法を適用してH形鋼10の粗圧延後のクロップ11を切断する方法について説明する。
図2(A)に示すように、粗圧延後のH形鋼10をローラテーブル23に載置して搬送し、クロップ11の幅方向に設定した切断線の位置が鋸断装置12に設定された切断位置に到達した時点でローラテーブル23を停止する。そして、H形鋼10を図示しないクランプ手段でローラテーブル23上に固定する。これにより、H形鋼10(クロップ11)の位置決めが完了する。また、クロップ11の高さ位置に合わせて、流体圧シリンダ21を駆動させて可動ベース18を昇降させ、鋸歯14の最下点の高さ位置がクロップ11の上表面の高さ位置よりδ(例えば、1〜5mm)だけ下方に来るように調整する。これにより、鋸歯14の高さ方向の位置決めが完了する。
次いで、図2(B)に示すように、モータ15を駆動させて鋸歯14を回転(例えば、周速が100〜110m/秒)させ、流体圧シリンダ20を駆動させて走行台車16を前側に向けて移動(例えば、移動速度が300〜500mm/秒)させる。これにより、図3(A)、(B)に示すように、クロップ11の上面の切断線に沿って表面から深さδ、幅wの溝状の切れ目24が形成される。そして、クロップ11の上面側に切断線に沿って切れ目24が形成された時点で(鋸歯14を取り付けた回転軸13の軸心の水平方向位置が、クロップ11の前端を超える状態まで走行台車16が移動した時点で)、走行台車16の移動を停止させる。
続いて、図2(C)に示すように、流体圧シリンダ21を駆動させて可動ベース18を下降(例えば、移動速度が0mm/秒を超え200mm/秒以下)させ、鋸歯14の最下点の高さ位置がクロップ11の下表面の高さ位置より下方になるようにする。そして、図2(D)に示すように、流体圧シリンダ20を駆動させて走行台車16を後側に向けて移動(例えば、移動速度が100〜300mm/秒)させる。これにより、図4(A)に示すように、表側に切断線に沿って切れ目24が形成されたクロップ11を、裏側から切断線に沿って切断することができる。
ここで、図4(B)に示すように、切れ目24が形成されたクロップ11を裏側から切断線に沿って鋸歯14で切断する際に、切断直前に切れ目24の下方にブリッジ25が形成されるが、切れ目24の存在によりブリッジ25には鋸歯14の貫通時に剪断力が作用するため、図4(C)に示すように、ブリッジ25の両側が剪断力により同時に切断され、ブリッジ25は切断片26としてクロップ11から離脱しバリが形成されない。
なお、鋸歯14の繰り返し使用により鋸歯14のコーナー部の損耗が進行し、図4(D)に示すように、コーナー部に摩耗長さとして半径rの丸みが形成された形状の鋸歯14になっても、深さδ’がコーナー部半径rより大きな切れ目27を形成すると、切断直前に切れ目27の下方に形成されるブリッジ28の両側を鋸歯14の貫通時に剪断力で同時切断して除去することができる。
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法を適用してH形鋼10を切断する方法について説明する。なお、H形鋼10の切断には、第1の実施の形態で使用した鋸断装置12を使用することができる。
先ず、H形鋼10をローラテーブル(図示せず)に載置して搬送し、H形鋼10の外表面に形成した切断線の位置が鋸断装置12に設定された切断位置に到達した時点でローラテーブルを停止する。そして、H形鋼10を図示しないクランプ手段でローラテーブル上に固定する。また、流体圧シリンダ21を駆動させて可動ベース18を昇降させ、回転軸13の軸心の高さ位置がH形鋼10の一方のフランジ29(ローラテーブル上にH形鋼10が固定された場合、鋸断装置12側に配置されるフランジ)の一端(下端)高さ位置より下方になるように調整する。
次いで、モータ15を駆動させて鋸歯14を回転(例えば、周速が100〜110m/秒)させ、流体圧シリンダ20を駆動させて走行台車16を前側に向けて移動(例えば、移動速度が0mm/秒を超え500mm/秒以下)させ、鋸歯14の外周部で回転軸13の軸心高さと同一高さ位置となる部位が一方のフランジ29の外側表面からフランジ29の内側にα(例えば、1〜5mm)だけ切り込んだ時点で停止する。そして、図5に示すように、一方のフランジ29の一端(下端)側から他端(上端)側へ鋸歯14の回転による切断方向(一方のフランジ29に接する鋸歯14の移動方向)とは逆方向に鋸歯14を移動(例えば、移動速度が0mm/秒を超え200mm/秒以下)させ、すなわち、流体圧シリンダ21を駆動させて可動ベース18を上昇させ、鋸歯14の最下端位置がH形鋼10のウェブ31の上表面高さ位置からβ(例えば、1〜5mm)下方の位置に到達した時点で停止する。これにより、H形鋼10の一方のフランジ29の外表面側(鋸断装置12側)には、一方のフランジ29の下端側から上端側へ所定深さαの切れ目30が形成される(以上、第1工程)。
続いて、図6に示すように、流体圧シリンダ20を駆動させて走行台車16を前側に向けて移動(例えば、移動速度が300〜500mm/秒)させ、回転軸13の軸心位置がH形鋼10の他方のフランジ33の外側表面を通過して他方のフランジ33の外側に達した時点で停止する。これにより、H形鋼10のウェブ31の上面側に所定深さβの切れ目32が形成される(以上、第2工程)。このとき、他方のフランジ33の内側(ウェブ31に連接する側)面でウェブ31より上方の領域は、鋸歯14の切り抜け側となるので、他方のフランジ33の内側面でウェブ31より上方の領域にはバリ34が形成される。
そして、図7に示すように、流体圧シリンダ21を駆動させて可動ベース18を下降(例えば、移動速度が0mm/秒を超え200mm/秒以下)させ、他方のフランジ33でウェブ31より下方の領域を鋸歯14で切断する(以上、第3工程)。
このとき、他方のフランジ33の内側面でウェブ31より下方の領域は、鋸歯14の切り抜け側となるので、バリ35が形成される。ここで、鋸歯14の下降により、ウェブ31の一部(他方のフランジ33側の領域)も同時に切断されるが、ウェブ31の上表面側には所定深さβの切れ目32が形成されているため、第1の実施の形態で説明したのと同様の理由でバリは形成されない。
他方のフランジ33の切断が終了すると、図8に示すように、流体圧シリンダ20を駆動させて走行台車16を後側に向けて移動(例えば、移動速度が100〜300mm/秒)させ、鋸歯14をH形鋼10から完全に離脱させる。これにより、ウェブ31の未切断部分と共に、一方のフランジ29の切断が完了する(以上、第4工程)。
ここで、一方のフランジ29の切断を行なう際、一方のフランジ29の外表面側には下端側から上端側へ所定深さαの切れ目30が形成されているため、バリが形成されない。従って、第1〜第4工程を経てH形鋼10を切断した場合、他方のフランジ33の内側面にのみにバリ34、35が形成され、バリ取り作業を大幅に削減することが可能になる。
続いて、本発明の第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法を適用してH形鋼10を切断する方法について説明する。ここで、H形鋼10の切断には、第1の実施の形態で使用した鋸断装置12を使用することができる。そして、第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法は、第2実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法と比較して、図9(A)、(B)に示すように、H形鋼10の他方のフランジ33の裏面(ウェブ31側の面)に捨て板40、41、42、43を配置して、他方のフランジ33と共に捨て板40、41、42、43も切断することが特徴となっている。このため、この特徴部分に関して詳細に説明し、第2の実施の形態の切断方法と共通する部分の説明は省略する。
捨て板40、41、42、43は、例えば、厚みが3〜5mmの鋼板で作製され、その形状はすべて同一である。捨て板40、41、42、43の幅は、他のフランジ33において、ウェブ31の付け根から先端部までを完全に覆うことが可能な長さに調整する必要があり、捨て板40、41、42、43の長さは、これらをそれぞれ保持する捨て板保持装置36、37、38、39の寸法に応じて決定する。なお、他のフランジ33の裏側(内側)面には、ウェブ31より上位置で、鋸断装置12の切断位置を挟んで左右に、対となる捨て板40、41が配置され、ウェブ31より下位置で、鋸断装置12の切断位置を挟んで左右に、対となる捨て板42、43が配置されることになる。
図10〜図12に示すように、捨て板保持装置39(捨て板保持装置36〜38も同様)は、捨て板43の基側を保持すると共に、捨て板43を他方のフランジ33の裏面(ウェブ31側の面)上でその長手方向に沿って移動する横移動機構44と、捨て板43の先側(切断位置側)を他方のフランジ33の裏面に押圧するクランプ機構45とを有している。ここで、横移動機構44は、H形鋼10を搬送するローラテーブルのフレームにウェブ31と平行に配置される第1の基板46と、第1の基板46に立設された複数の支柱部材47を介して第1の基板46に対向して平行配置され外面がウェブ31に当接する第2の基板48と、他方のフランジ33の裏面に対して隙間を設けて平行配置され、第1、第2の基板46、48間でH形鋼10の搬送方向に沿って摺動可能に挟持された捨て板取付け部材50とを有している。なお、符号49は、捨て板43の基部を捨て板取付け部材50の先部に固定するボルトである。
更に、横移動機構44は、捨て板取付け部材50にH形鋼10の搬送方向に沿って形成されたラック51と、第1、第2の基板46、48に両端部が回転可能に支持されたピニオン軸52に取付けられラック51に噛合するピニオン53と、ピニオン軸52を回転する回転駆動源54とを有している。ここで、回転駆動源54は、第2の基板48に取付けられた駆動モータ55と、駆動モータ55の出力軸に取付けられた第1のギア56と、ピニオン軸52に取付けられ第1のギア56と噛合する第2のギア57とを備えている。従って、駆動モータ55を駆動させると、第1、第2のギア56、57を介してピニオン軸52に取付けられたピニオン53を回転させることができる。その結果、ピニオン53に噛合するラック51が形成された捨て板取付け部材50を移動させて、捨て板43を他方のフランジ33の裏面上でその長手方向に沿って移動できる。
クランプ機構45は、第1、第2の基板46、48で上、下端部が挟持され、捨て板取付け部材50に取付けられた捨て板43の先側に当接する押圧部材58と、ローラテーブルのフレームに配置された第1の基板46を第2の基板48と共にH形鋼10の長手方向に直交する方向に進退する図示しない進退駆動源とを有している。進退駆動源を操作して、第1の基板46を第2の基板48と共に他方のフランジ33に向けて移動することで、捨て板43を他方のフランジ33の裏面に当接させることができると共に、捨て板43の先側を押圧部材58で他方のフランジ33の裏面に押圧することができる。
続いて、本発明の第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法において、捨て板保持装置36、37、38、39を用いた捨て板40、41、42、43の配置方法、第2工程及び第3工程について説明する。
捨て板40、41、42、43を配置する場合、先ず、H形鋼10をローラテーブルに載置して搬送し、H形鋼10の外表面に形成した切断線の位置が鋸断装置12に設定された切断位置に到達した時点でローラテーブルを停止する。そして、H形鋼10を図示しないクランプ手段でローラテーブル上に固定する。次いで、図9(A)、(B)に示すように、H形鋼10の他方のフランジ33の裏側に沿って、H形鋼10の切断位置を挟んで左右(H形鋼10の搬送方向前後)に、しかも、ウェブ31の上下にそれぞれ配置された捨て板保持装置36、37、38、39に保持された捨て板40、41、42、43を横移動機構44を操作して移動させ、対となる捨て板40、41及び捨て板42、43のそれぞれの隙間を鋸歯14の厚みより小さくする。そして、クランプ機構45の進退駆動源を操作して、捨て板40、41、42、43をそれぞれ他方のフランジ33の裏面に押圧する。
第2工程では、図13に示すように、流体圧シリンダ20を駆動させて走行台車16を前側に向けて移動(例えば、移動速度が300〜500mm/秒)させ、回転軸13の軸心位置がH形鋼10の他方のフランジ33の外側表面を通過して他方のフランジ33の外側に達した時点で停止する。これにより、H形鋼10のウェブ31の上面側に所定深さβの切れ目32が形成される。このとき、他方のフランジ33の内側(ウェブ31に連接する側)面でウェブ31より上方の領域には捨て板40、41が配置されクランプ機構45によって押圧されて、他方のフランジ33は捨て板40、41と共に切断されるため、他方のフランジ33の内側面(ウェブ31側の面)でウェブ31より上方の領域は鋸歯14の切り抜け側とはならずバリは形成されない。なお、捨て板40の表側は、鋸歯14の切り抜け側となるため、バリ59が形成される。
第3工程では、図14、図15に示すように、流体圧シリンダ21を駆動させて可動ベース18を下降(例えば、移動速度が0mm/秒を超え200mm/秒以下)させ、他方のフランジ33でウェブ31より下方の領域を鋸歯14で切断する。このとき、他方のフランジ33の内側(ウェブ31に連接する側)面でウェブ31より下方の領域には捨て板42、43が配置されクランプ機構45によって押圧されて、他方のフランジ33は捨て板42、43と共に切断されるため、他方のフランジ33の内側面(ウェブ31側の面)でウェブ31より下方の領域は鋸歯14の切り抜け側とはならずバリは形成されない。なお、捨て板42、43の表側は、鋸歯14の切り抜け側となるため、バリ60が形成される。また、鋸歯14の下降により、ウェブ31の一部(他方のフランジ33側の領域)も同時に切断されるが、ウェブ31の上表面側には所定深さβの切れ目32が形成されているため、第2の実施の形態で説明したのと同様の理由でバリは形成されない。
従って、他方のフランジ33の切断が終了した後、流体圧シリンダ20を駆動させて走行台車16を後側に向けて移動させ、ウェブ31の未切断部分と一方のフランジ29も切断してH形鋼10の切断が完了した時点では、図16に示すように、一方のフランジ29の表面側、他方のフランジ33の裏側面にはバリは形成されない。
そして、H形鋼10の切断完了後、クランプ機構45の進退駆動源を操作して、他方のフランジ33の裏側面に対する捨て板40、41、42、43の押圧を解除する。更に、クランプ手段を操作してH形鋼10のローラテーブル上での固定も解除し、H形鋼10をローラテーブル上で移動させ、H形鋼10の外表面に形成した次の切断線の位置が鋸断装置12に設定された切断位置に到達した時点でローラテーブルを停止し、H形鋼10をローラテーブルに固定して次の切断に移行することができる。
このとき、捨て板保持装置36、37、38、39の横移動機構44を操作して捨て板40、41、42、43をそれぞれ鋸断装置12の切断位置に近づけて、しかも、対となる捨て板40、41及び捨て板42、43のそれぞれの隙間を鋸歯14の厚みより小さくなるように調整する。このように、捨て板40、41、42、43に位置調整を予め行って、鋸歯14による他方のフランジ33の切断時毎に、捨て板40、41、42、43を他方のフランジ33と共に切断するようにすることで、H形鋼10を繰り返し鋸断する際に他方のフランジ33の裏側面のバリ形成を防止できる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
本発明の第1の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法を適用して切断するH形鋼の粗圧延後のクロップの説明図である。 (A)〜(D)は同形鋼の鋸歯による切断方法を適用してH形鋼の粗圧延後のクロップを切断する工程説明図である。 (A)、(B)はそれぞれクロップに設定した切断線に沿って表面から溝状の切れ目を入れる際の状況を示す正断面図、側断面図である。 (A)〜(C)は切れ目が形成されたクロップを裏側から切断線に沿って切断する際の状況を示す説明図、(D)は切れ目が形成されたクロップをコーナー部に丸みが形成された鋸歯を用いて裏側から切断線に沿って切断する際の状況を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法の第1工程の説明図である。 同第2工程の説明図である。 同第3工程の説明図である。 同第4工程の説明図である。 (A)は本発明の第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法において対となる捨て板を他方のフランジの裏側に配置した状態を示す平面図、(B)は(A)のC−C矢視断面図である。 捨て板保持装置の平断面図である。 図10のA−A矢視断面図である。 図10のB−B矢視断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法の第2工程の説明図である。 同第3工程前半の説明図である。 同第3工程後半の説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る形鋼の鋸歯による切断方法で切断したH形鋼の平面図である。 (A)、(B)は従来例に係る被鋸断材の切断方法を示す正面図、側面図である。 (A)〜(D)は従来例に係る被鋸断材の切断方法における問題点を示す説明図である。 (A)は従来の切断方法でH形鋼を切断した際に発生するバリの状況を示す説明図、(B)は鋸歯先端部が凹形状の鋸歯の説明図である。
符号の説明
10:H形鋼、11:クロップ、12:鋸断装置、13:回転軸、14:鋸歯、15:モータ、16:走行台車、17:ローラ、18:可動ベース、19:ピストンロッド、20、21:流体圧シリンダ、22:固定ベース、23:ローラテーブル、24:切れ目、25:ブリッジ、26:切断片、27:切れ目、28:ブリッジ、29:一方のフランジ、30:切れ目、31:ウェブ、32:切れ目、33:他方のフランジ、34、35:バリ、36、37、38、39:捨て板保持装置、40、41、42、43:捨て板、44:横移動機構、45:クランプ機構、46:第1の基板、47:支柱部材、48:第2の基板、49:ボルト、50:捨て板取付け部材、51:ラック、52:ピニオン軸、53:ピニオン、54:回転駆動源、55:駆動モータ、56:第1のギア、57:第2のギア、58:押圧部材、59、60:バリ

Claims (2)

  1. H形鋼を、回転駆動される円形の鋸歯を用いて、発生する切断バリを無くすか又は少なくして切断する方法であって、
    前記H形鋼の一方のフランジの一端側から他端側へ前記鋸歯の回転による切断方向とは逆方向に該鋸歯を移動させながら所定深さの切れ目を形成する第1工程と、前記第1工程の移動方向とは直交する方向に前記鋸歯を移動させて前記H形鋼のウェブに所定深さの切れ目を入れる第2工程と、前記第1工程とは逆方向に前記鋸歯を移動させて前記H形鋼の他方のフランジを切断する第3工程と、前記第2工程とは逆方向に前記鋸歯を移動させて、前記第1工程で切れ目を入れたフランジと前記第2工程で切れ目をいれたウェブを切断する第4工程とを有することを特徴とする形鋼の鋸歯による切断方法。
  2. 請求項記載の形鋼の鋸歯による切断方法において、前記第2工程及び第3工程で前記他方のフランジを前記鋸歯で切断する際に、前記他方のフランジの前記ウェブに連接する内側に捨て板を配置し、前記他方のフランジの内側に形成されるバリの発生を抑制することを特徴とする形鋼の鋸歯による切断方法。
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