JP5119992B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、DC−AC又はAC−DC−AC変換を行うための電力変換装置に関する。
太陽電池等の直流電圧を交流電圧に変換して商用交流電力系統に供給する電力変換装置は、例えば特開2004―260882号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に開示されている電力変換装置は、インバータ回路の主スイッチ(変換用スイッチ)のターンオン時のスイッチングサージ及びスイッチング損失を低減するための零電圧スイッチング補助回路を有する。この零電圧スイッチング補助回路は、正側導体(正母線又は正電源ライン)と負側導体(負母線又は負電源ライン)との間に接続された第1及び第2の電圧分割用コンデンサ(補助コンデンサ)の直列回路と、第1の電圧分割用コンデンサに対して直列に接続された第1の補助スイッチと、第1の電圧分割用コンデンサと第1の補助スイッチに対して並列接続された第2の補助スイッチと共振リアクトルとの直列回路とを有し、主スイッチに並列接続されたスナバコンデンサ(共振用コンデンサ)の電荷を主スイッチのターンオン前に共振動作によって放出させる機能を有する。
ところで、特許文献1に開示されている零電圧スイッチング補助回路は、正側導体と負側導体との間に非対称に形成されている。従って、共振リアクトルに正方向の共振電流が流れる正方向共振動作と、共振リアクトルに負方向の共振電流が流れる負方向共振動作とのバランスを良好に保つことが困難であった。もし、正方向共振動作と負方向共振動作とのバランスが悪化すると、共振動作を安定的に得ることができなくなる。また、第1及び第2の電圧分割用コンデンサの電圧値を同一にすることが困難であった。もし、第1及び第2の電圧分割用コンデンサの電圧がアンバランスになると、インバータ回路が3相V結線インバータの場合には、3相出力電圧のアンバランスが生じる。また、第1及び第2の電圧分割用コンデンサとインバータ回路との組み合せで単相3線式出力を得る場合には、第1及び第2の単相出力のアンバランスが生じる。
特開2004―260882号公報
従って、本発明の課題は、インバータ回路を構成する主スイッチのソフトスイッチング(零電圧スイッチング)のための共振動作の安定化及び/又は第1及び第2の補助コンデンサの電圧のバランス化が困難なことであり、本発明の目的は上記課題を解決できる電力変換装置を提供することにある。
次に、上記課題を解決することができる本発明を、本発明の実施例を示す図面の参照符号を伴って説明する。但し、特許請求の範囲及びここでの参照符号は本発明の理解を助けるためのものであり、本発明を限定するものではない。
本発明は、直流電圧を供給するための正側導体(3)及び負側導体(4)と、
前記正側導体(3)と前記負側導体(4)との間に接続された第1及び第2の主スイッチ(S1、S2)の直列回路及び第3及び第4の主スイッチ(S3、S4)の直列回路と、前記第1、第2、第3及び第4の主スイッチ(S1、S2、S3、S4)にそれぞれ並列に接続された寄生容量又は個別コンデンサから成る第1、第2、第3及び第4の共振用コンデンサ(C1,C2,C3,C4)とを備えたインバータ回路(6又は6a)と、
前記正側導体(3)及び前記負側導体(4)との間に接続された第1の補助コンデンサ(Ca )と第1の補助スイッチ(Q1)と第2の補助スイッチ(Q2)と第2の補助コンデンサ(Cb)との直列回路と、
前記第1の補助スイッチ(Q1)に対して逆並列接続された寄生又は個別のダイオードから成る第1の補助ダイオード(Da)と、
前記第2の補助スイッチ(Q2)に対して逆並列接続された寄生又は個別のダイオードから成る第2の補助ダイオード(Db)と、
前記正側導体(3)と前記負側導体(4)との間に接続された第3及び第4の補助スイッチ(Q3、Q4)の直列回路と、
前記第3の補助スイッチ(Q3)に対して逆並列接続された寄生又は個別のダイオードから成り且つ前記正側導体(3)と前記負側導体(4)との間において前記第1の補助ダイオード(Da)と逆の方向性を有している前記第3の補助ダイオード(Dc)と、
前記第4の補助スイッチ(Q4)に対して逆並列接続された寄生又は個別のダイオードから成り且つ前記正側導体(3)と前記負側導体(4)との間において前記第2の補助ダイオード(Db)と逆の方向性を有している前記第4の補助ダイオード(Dd)と、
前記第1の補助コンデンサ(Ca)と前記第1の補助スイッチ(Q1)との直列回路と前記第2の補助コンデンサ(Cb)と前記第2の補助スイッチ(Q2)との直列回路との相互接続点と前記第3及び第4の補助スイッチ(Q3、Q4)の相互接続点との間に接続された共振リアクトル(Lr)と、
直流電圧を交流電圧に変換する時に前記インバータ回路(6又は6a)の前記第1、第2、第3及び第4の主スイッチ(S1、S2、S3、S4)をオンオフ制御する主スイッチ制御回路(11)と、
前記第1の補助コンデンサ(Ca)と前記第1の補助スイッチ(Q1)と前記共振リアクトル(Lr)と前記第4の補助スイッチ(Q4)とから成る第1の共振電流通路と前記第2の補助コンデンサ(Cb)と前記第2の補助スイッチ(Q2)と前記共振リアクトル(Lr)と前記第3の補助スイッチ(Q3)とから成る第2の共振電流通路とを択一的に形成するように前記第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ(Q1、Q2、Q3、Q4)をオンオフ制御する補助スイッチ制御回路(12)と
を備えていることを特徴とする電力変換装置に係わるものである。
なお、請求項2に示すように、前記補助スイッチ制御回路(12)は、前記第1〜第4の主スイッチ(S1 〜S4 )の内の少なくとも1つのターンオン時点(t3 )よりも少し前の第1の時点(t1 )から前記ターンオン時点(t3 )よりも少し後の第2の時点(t6 )までの共振期間を示す信号(Vz)を形成する共振期間信号形成手段(51)と、前記共振リアクトル(Lr)に電流が流れる前に前記第1の補助ダイオード(Da)に流れる電流(Ida)を直接又は間接に検出し且つ前記共振リアクトル(Lr)に電流が流れる前に前記第2の補助ダイオード(Db)に流れる電流(Idb)を直接又は間接に検出する電流検出手段(17,18、30)と、前記電流検出手段から得られた第1の補助ダイオード電流検出信号と第2の補助ダイオード電流検出信号とを比較し、前記第1の補助ダイオード(Da)を流れる電流(Ida)が前記第2の補助ダイオード(Db)を流れる電流(Idb)よりも小さい時に第1の値の電圧信号を出力し、前記第1の補助ダイオード(Da)を流れる電流(Ida)が前記第2の補助ダイオード(Db)を流れる電流(Idb)よりも大きい時に第2の値の電圧信号を出力する補助ダイオード電流比較手段(52)と、前記補助ダイオード電流比較手段と前記共振期間信号形成手段とに接続され、前記補助ダイオード電流比較手段から前記第1の値の電圧信号が出力されている時に前記第2及び第3の補助スイッチ(Q2、Q3 )をオン状態に制御し、前記補助ダイオード電流比較手段から前記第2の値の電圧信号が出力されている時に前記第1及び第4の補助スイッチ(Q1、Q4)をオン状態に制御する第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号(Vq1,Vq2,Vq3,Vq4)を形成する補助スイッチ制御信号形成回路(54)とを備えていることが望ましい。
また、請求項3に示すように、前記補助スイッチ制御回路は、更に、グランド又は共通電位点と前記正側導体(3)との間の電圧又は前記第1の補助コンデンサ(Ca)の電圧からなる第1の直流電圧(Va)を検出する第1の直流電圧検出手段(14)と、グランド又は共通電位点と前記負側導体(4)との間の電圧又は前記第2の補助コンデンサ(Cb)の電圧からなる第2の直流電圧(Vb)を検出する第2の直流電圧検出手段(15)と、前記第1の直流電圧(Va)が前記第2の直流電圧(Vb)よりも大きい時に第1の値の電圧信号を出力し、前記第1の直流電圧(Va)が前記第2の直流電圧(Vb)よりも小さい時に第2の値の電圧信号を出力する直流電圧比較手段(53)と、前記第1の直流電圧(Va)と前記第2の直流電圧(Vb)との差の値の絶対値を求める絶対値演算手段(55)と、前記絶対値が所定値(ΔVdc)よりも大きいか否かを判定し、前記絶対値が前記所定値(ΔVdc)よりも大きい時に、前記第1の直流電圧(Va)と前記第2の直流電圧(Vb)とのアンバランスを補正することが必要であることを示すアンバランス補正必要信号を出力し、前記絶対値が前記所定値(ΔVdc)よりも小さい時に前記第1の直流電圧(Va)と前記第2の直流電圧(Vb)とのアンバランスを補正することが不必要であることを示すアンバランス補正不必要信号を出力する直流電圧アンバランス判定比較手段(57)と、前記直流電圧アンバランス判定比較手段(57)から前記アンバランス補正不必要信号が出力されている時に前記補助ダイオード電流比較手段(52)の出力を前記補助スイッチ制御信号形成回路(54)に送り、前記直流電圧アンバランス判定比較手段(57)から前記アンバランス補正必要信号が出力されている時に前記補助ダイオード電流比較手段(52)の出力の代わりに前記直流電圧比較手段(53)の出力を前記補助スイッチ制御信号形成回路(54)に送る信号選択手段(59)とを備え、前記補助スイッチ制御信号形成回路(54)は、更に、前記直流電圧比較手段(53)から前記第1の値の電圧信号が得られている時に、前記第2及び第3の補助スイッチ(Q2、Q3 )をオン状態に制御し、前記直流電圧比較手段(53)から前記第2の値の電圧信号が得られている時に前記第1及び第4の補助スイッチ(Q1、Q4)をオン状態に制御する信号を形成する機能を有していることが望ましい。
また、請求項4に示すように、前記補助スイッチ制御回路は、更に、前記直流電圧アンバランス判定比較手段(57)と前記信号選択手段(59)との間に前記直流電圧アンバランス判定比較手段(57)の出力を間欠的に送る間欠制御手段(58)を有していることが望ましい。
また、請求項5に示すように、前記共振期間信号形成手段(51)は、前記第1〜第4の主スイッチ(S1〜S4)の内の少なくとも1つのターンオフ時点(t0)を起点とした第1の所定時間(T1)において第1の電圧値を有する第1のパルス(P1)を出力する第1のパルス形成手段(60)と、前記第1〜第4の主スイッチ(S1〜S4)の内の少なくとも1つのターンオフ時点(t0)から、前記共振リアクトル(Lr)を通って流れる共振電流(ILr)が半サイクル以上経過した時点(t6)までの第2の所定時間(T2)において第2の電圧値を有する第2のパルス(P2)を出力する第2のパルス形成手段(61)と、前記第1のパルス形成手段(60)と前記第2のパルス形成手段(61)とに接続され、前記第1の所定時間(T1)の終了時点(t1)から前記第2の所定時間(T2)の終了時点(t6)までの第3の所定時間(T3)において所定電圧値を有する共振期間パルス(Vz)を出力する共振期間パルス形成手段(62)と、を備えていることが望ましい。
また、請求項6に示すように、更に、前記インバータ回路は、前記第1、第2、第3及び第4の主スイッチ(S1、S2.S3,S4)にそれぞれ逆並列接続された寄生又は個別ダイオードから成る第1、第2、第3及び第4の主ダイオード(D1,D2、D3,D4)を有することが望ましい。
また、請求項7に示すように、前記インバータ回路は、前記第1及び第2の主スイッチ(S1、S2)の相互接続点(25)に接続された第1の出力導体(8u)と、前記第1の補助コンデンサ(Ca)と前記第1の補助スイッチ(Q1)との直列回路と前記第2の補助コンデンサ(Cb)と前記第2の補助スイッチ(Q2)との直列回路との相互接続点(23)に接続された第2の出力導体(8v)と、前記第3及び第4の主スイッチ(S3、S4)の相互接続点(26)に接続された第3の出力導体(8w)とを有する3相V結線インバータ回路であることが望ましい。
また、請求項8に示すように、前記インバータ回路は、前記第1及び第2の主スイッチ(S1、S2)の相互接続点(25)に接続された第1の出力導体(8u)と、前記第1の補助コンデンサ(Ca)と前記第1の補助スイッチ(Q1)との直列回路と前記第2の補助コンデンサ(Cb)と前記第2の補助スイッチ(Q2)との直列回路との相互接続点(23)に接続された第2の出力導体(8v)と、前記第3及び第4の主スイッチ(S3、S4)の相互接続点(26)に接続された第3の出力導体(8w)とを有し、前記第1の出力導体(8u)と前記第2の出力導体(8v)との間に第1の負荷又は連系電源を接続し、前記第3の出力導体(8w)と前記第2の出力導体(8v)との間に第2の負荷又は連系電源を接続する単相3線式インバータ回路であることが望ましい。
また、請求項9に示すように、前記インバータ回路は、更に、前記正側導体と前記負側導体との間に接続された第5及び第6の主スイッチ(S5、S6)の直列回路を有する3相フルブリッジ型インバータ回路であることが望ましい。
また、請求項10に示すように、更に、第1の直流電源端子(1a)と、前記負側導体(4)に接続された第2の直流電源端子(1b)と、前記第1の直流電源端子(1a)の接続された一端を有する昇圧リアクトル(L11)と、前記昇圧リアクトル(L11)の他端と前記第2の直流電源端子(1b)との間に接続された昇圧スイッチ(Q11)と、前記昇圧スイッチ(Q11)に並列に接続された寄生容量又は個別コンデンサから成る共振用コンデンサ(C11)と、前記昇圧リアクトル(L11)の他端と前記正側導体(3)との間に接続された整流素子(D12)とから成る昇圧回路(2)と、前記昇圧スイッチ(Q11)をオンオフ制御する昇圧スイッチ制御回路(13)とを備えていることが望ましい。
また、請求項11に示すように、更に、前記インバータ回路の第1、第2及び第3の出力導体(8u、8v、8w)に接続されたフィルタ回路(7)を有することが望ましい。
本発明は次の効果を有する。
(1)共振回路を形成する第1〜第4の補助スイッチ(Q1〜Q4)と第1〜第4の補助ダイオード(Da〜Dd)と第1及び第2の補助コンデンサ(Ca、Cb)と共振リアクトル(Lr)とは正側導体(3)と負側導体(4)との間の中点を基準にして電気的に対称に配置されているので、共振リアクトル(Lr)の正方向電流と負方向電流とのバランスが良くなり、共振動作が安定して共振外れが抑制される。
(2)共振リアクトル(Lr)に流れる正方向電流と負方向電流のバランスが良くなると、共振リアクトル(Lr)に流れる電流の最大振幅が、アンバランスが大きい時の最大振幅よりも小さくなり、共振リアクトルの小型化を達成することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1に示す実施例1の電力変換装置は、トランスレス方式系統連系インバータ装置と呼ぶこともできるものであって、大別して、太陽電池等から成る直流電源1と、チョッパ型の昇圧回路2と、昇圧回路2の正側直流出力ライン又は正母線と呼ぶこともできる正側導体3と、昇圧回路2の負側直流出力ライン又は負母線と呼ぶこともできる負側導体4と、零電圧スイッチング(ZVS)即ちソフトスイッチングのための補助回路5と、インバータ回路6と、連系手段と呼ぶこともできるフィルタ回路7と、インバータ回路6の第1、第2及び第3の出力導体8u、8v、8wにフィルタ回路7を介して接続された第1、第2及び第3の交流出力端子9u、9v、9wと、主スイッチ制御回路11と、補助スイッチ制御回路12と、昇圧スイッチ制御回路13とを有している。なお、第1、第2及び第3の交流出力端子9u、9v、9wには3相交流電力系統10及び負荷(図示せず)が接続されている。
直流電源1は第1の直流電源端子1aと第2の直流電源端子1bとの間に接続されている。第1の直流電源端子1aは昇圧回路2を介して正側導体3に接続され、第2の直流電源端子1bは負側導体4に接続されている。
チョッパ型の昇圧回路2は、第1の直流電源端子1aに接続された一端を有する昇圧リアクトルL11と、該昇圧リアクトルL11の他端と第2の直流電源端子1bとの間に接続された半導体スイッチ(IGBT)から成る昇圧スイッチQ11と、該昇圧スイッチQ11に並列に接続された寄生容量又は個別コンデンサから成るスナバコンデンサと呼ぶこともできる共振用コンデンサC11と、昇圧スイッチQ11に逆並列接続されたダイオードD11と、昇圧リアクトルL11の他端と正側導体3との間に接続されたダイオードD12とから成る。昇圧スイッチQ11は、図1において絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)で示めされているが、これ以外の制御可能な半導体スイッチ(例えば、FET又は接合型トランジスタ)で構成することができる。また、ダイオードD11を昇圧スイッチQ11の寄生(内蔵)ダイオードとすることができる。
昇圧スイッチ制御回路13は、正側導体3と負側導体4とにライン14,15を介して接続され且つ主スイッチ制御回路11にライン16を介して接続され、零電圧スイッチング期間以外において正側導体3と負側導体4との間の直流リンク電圧Vlinkが一定になるように昇圧スイッチQ11をオンオフ制御(チョッパ制御)する周知の回路である。昇圧スイッチQ11のオン期間には、直流電源1と昇圧リアクトルL11と昇圧スイッチQ11との回路に流れる電流で、昇圧リアクトルL11にエネルギが蓄積される。昇圧スイッチQ11のオフ時には、スナバコンデンサ即ち共振用コンデンサC11が徐々に充電され、昇圧スイッチQ11の電圧は徐々に高くなり、ソフトスイッチングが達成される。また、昇圧スイッチQ11のオフ時には、直流電源1の電圧と昇圧リアクトルL11の電圧とでダイオードD12が順バイアスされてオン状態になり、昇圧リアクトルL11の蓄積エネルギがダイオードD12を介して放出される。これにより、正側導体3と負側導体4との間に、直流電源1の電圧よりも高い直流リンク電圧Vlinkが得られる。昇圧スイッチQ11のターンオンは、図5及び図6の(F)から明らかなように第1〜第4の主スイッチS1~S4に同期して行われ、且つ正側導体3と負側導体4との間の直流リンク電圧Vlinkが零又は定常時よりも十分に低い時に行われる。これにより、昇圧スイッチQ11のターンオン時のスイッチング損失が低減する。
インバータ回路6は、正側導体3と負側導体4との間の直流リンク電圧Vlinkを交流電圧に変換するものであって、正側導体3と負側導体4と間に接続された第1及び第2の主スイッチS1、S2の直列回路及び第3及び第4の主スイッチS3、S4の直列回路と、第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4にそれぞれ並列に接続された寄生容量又は個別コンデンサから成る第1、第2、第3及び第4の共振用コンデンサC1,C2,C3,C4と、第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4にそれぞれ逆並列接続された第1、第2、第3及び第4の主ダイオードD1,D2,D3,D4とを有する。第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4は、図1において絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)で示めされているが、これ以外の制御可能な半導体スイッチ(例えば、FET又は接合型トランジスタ)で構成することができる。また、第1、第2、第3及び第4の主ダイオードD1,D2,D3,D4を個別ダイオードとする代わりに第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4の寄生(内蔵)ダイオードとすることができる。インバータ回路6の第1、第2及び第3の出力導体8u、8v、8wはフィルタ回路7を介して第1、第2及び第3の交流出力端子9u、9v、9wに接続されている。
インバータ回路6の第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4を制御するための主スイッチ制御回路11は、第1及び第2の電流検出器17,18にライン19,20を介して接続されていると共にライン21,22を介して第1及び第3の交流出力端子9u、9wに接続され、インバータ回路6から所望の交流電圧が得られるようにインバータ回路6の第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4を制御するための第1、第2、第3及び第4の主スイッチ制御信号Vs1,Vs2,Vs3,Vs4を形成し、これを第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4の制御端子(ゲート)に送る。なお、図1において図示を簡略化するために主スイッチ制御回路11の第1、第2、第3及び第4の主スイッチ制御信号Vs1,Vs2,Vs3,Vs4を出力するラインと第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4の制御端子との間の電気的接続が省略されている。主スイッチ制御回路11の詳細は後述する。
第1及び第2の電流検出器17,18はインバータ回路6の第1及び第3の出力導体8u、8wを流れる電流を検出する。なお、第1及び第2の電流検出器17,18をホール素子等の電流検出手段に変形することができる。後述から明らかになるように第1及び第2の電流検出器17,18は、主スイッチ制御回路11のみでなく補助スイッチ制御回路12にも接続され、第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbの電流を検出する手段の一部としても使用されている。
補助回路5は、インバータ回路6の第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4のターンオン時、並びに昇圧回路2の昇圧スイッチQ11のターンオン時の零電圧スイッチング(ZVS)即ちソフトスイッチングを達成する機能と、入力段の直流電圧を分割する機能とを有し、第1及び第2の補助コンデンサCa 、Cbと、第1、第2、第3及び第4の補助スイッチQ1、Q2,Q3,Q4と、第1、第2、第3及び第4の補助ダイオードDa、Db,Dc,Ddと、共振リアクトルLrとで構成されている。
第1及び第2の補助コンデンサCa 、Cbは直流電圧分割用コンデンサ又は平滑コンデンサと呼ぶこともできるものであり、例えば電解コンデンサから成り、互いに直列に接続され且つ正側導体3と負側導体4との間に接続されている。この第1及び第2の補助コンデンサCa 、Cbは3相V結線インバータを構成するために正側導体3と負側導体4との間の直流リンク電圧Vlinkを分割する。従って、第1及び第2の補助コンデンサCa 、Cbをインバータ回路6に含めて示すこともできる。なお、第1及び第2の補助コンデンサCa 、Cbはインバータ回路6の第1、第2、第3及び第4の共振用コンデンサC1,C2,C3,C4及び昇圧回路2の共振用コンデンサC11よりも大きい容量を有している。
第1の補助スイッチQ1は、第1の補助コンデンサCaに対して直列に接続されている。第2の補助スイッチQ2は、第2の補助コンデンサCbに対して直列に接続されている。第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbは第1及び第2の補助スイッチQ1,Q2に対してそれぞれ逆並列接続されている。第3及び第4の補助スイッチQ3,Q4は互いに直列に接続され且つ正側導体3と負側導体4との間に接続されている。第3及び第4の補助ダイオードDc、Ddは第3及び第4の補助スイッチQ3,Q4に対してそれぞれ逆並列接続されている。第1、第2、第3及び第4の補助スイッチQ1,Q2、Q3,Q4は、図1において絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)で示めされているが、これ以外の制御可能な半導体スイッチ(例えば、FET又は接合型トランジスタ)で構成することができる。また、第1、第2、第3及び第4の補助ダイオードDa、Db,Dc、Ddを個別ダイオードで構成する代わりに、第1、第2、第3及び第4の補助スイッチQ1,Q2、Q3,Q4の寄生(内蔵)ダイオードとすることができる。共振リアクトルLrは第1の補助コンデンサCaと第1の補助スイッチQ1との直列回路と第2の補助コンデンサCbと第2の補助スイッチQ2との直列回路との相互接続点23と第3及び第4の補助スイッチQ3、Q4の相互接続点24との間に接続されている。この共振リアクトルLrのインダクタンス値は第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4及び昇圧スイッチQ11のターンオン時における零電圧スイッチング(ZVS)を可能にするように周知の方法で決定されている。この実施例では、第1及び第2の補助コンデンサCa、Cbが3相V結線インバータを構成するための電圧分割用コンデンサとしての機能も有する。このため、第1の補助コンデンサCaと第1の補助スイッチQ1との直列回路と第2の補助コンデンサCbと第2の補助スイッチQ2との直列回路との相互接続点23がインバータ回路6の第2の出力導体8vを介して第2の交流出力端子9vに接続されている。なお、第2の交流出力端子9vはグランド(接地)に接続されているので、相互接続点23の電位はグランド又は共通電位である。インバータ回路6の第1及び第2の主スイッチS1、S2の相互接続点25が第1の出力導体8uとフィルタ回路7の第1のフィルタ用リアクトルLuを介して第1の交流出力端子9uに接続されている。また、インバータ回路6の第3及び第4の主スイッチS3、S4の相互接続点26が第3の出力導体8wとフィルタ回路7の第2のフィルタ用リアクトルLwを介して第3の交流出力端子9wに接続されている。
前述の特許文献1に記載されている零電圧スイッチング(ZVS)補助回路は、図1の補助回路5から第2及び第4の補助スイッチQ2 、Q4と第2及び第4の補助ダイオードDb 、Ddを省いたものに相当する。従って、図1の補助回路5は、点線で囲まれている第1の補助コンデンサCaと第1及び第3の補助スイッチQ1、Q3と第1及び第3の補助ダイオードDa 、Dcと共振リアクトルLrとから成る第1の補助回路5aと、点線で囲まれている第2の補助コンデンサCbと第2及び第4の補助スイッチQ2、Q4と第2及び第4の補助ダイオードDb 、Ddと共振リアクトルLrとから成る第2の補助回路5bとの組合せと考えることもできる。後述から明らかになるように、図1の補助回路5は、第1の補助コンデンサCaと、第1の補助スイッチQ1と第1の補助ダイオードDaとの並列回路と、共振リアクトルLrと、第4の補助スイッチQ4と第4の補助ダイオードDdとの並列回路とから成る第1の共振電流通路と、第2の補助コンデンサCbと、第2の補助スイッチQ2と第2の補助ダイオードDb との並列回路と、共振リアクトルLrと、第3の補助スイッチQ3と第3の補助ダイオードDc との並列回路とから成る第2の共振電流通路とを有する。
補助スイッチ制御回路12は、第1の共振電流通路と第2の共振電流通路とを所望の利用率で択一的に形成するように第1、第2、第3及び第4の補助スイッチQ1、Q2、Q3、Q4をオンオフ制御するための第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1,Vq2,Vq3,Vq4を形成するものである。第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1,Vq2,Vq3,Vq4を形成するために、正側導体3及び負側導体4がライン14,15を介して補助スイッチ制御回路12に接続されている。また、主スイッチ制御回路11に所定の時間関係を有して補助スイッチ制御回路12を動作させるために主スイッチ制御回路11がライン27を介して補助スイッチ制御回路12に接続されている。また、第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbの電流を演算で検出するために第1及び第2の電流検出器17,18の出力ライン19,18が補助スイッチ制御回路12に接続されている。図1では図示を簡略化するために、補助スイッチ制御回路12の第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1,Vq2,Vq3,Vq4と第1、第2、第3及び第4の補助スイッチQ1、Q2,Q3,Q4の制御端子との間に接続が省略されている。
フィルタ回路7は、前述した第1及び第2のフィルタ用リアクトルLu、Lwの他に、第1及び第2の出力導体8u、8v間に接続された第1のフィルタ用コンデンサCuと、第3及び第2の出力導体8w、8v間に接続された第2のフィルタ用コンデンサCwとを有し、インバータ回路6の第1〜第4の主スイッチS1 〜S4 のオンオフに基づいて生じる出力電圧の高周波成分を除去し、3相交流電力系統10に対するインバータ回路6の連系を可能にする。なお、第1及び第2のフィルタ用コンデンサCu、Cwの容量は、第1及び第2の補助コンデンサCa 、Cb の容量よりも大幅に小さい。
第1、第2及び第3の交流出力端子9u、9v、9wはフィルタ回路7を介してインバータ回路6に接続され、3相交流電力系統10及び図示が省かれている負荷に対して3相交流電力を供給する。
図1の主スイッチ制御回路11は、第1、第2、第3及び第4の主スイッチS1、S2、S3、S4のための第1、第2、第3及び第4の主スイッチ制御信号Vs1、Vs2、Vs3、Vs4をソフトウエアで形成する。この主スイッチ制御回路11は、等価的に図2に示す第1の電圧基準値発生手段41、第2の電圧基準値発生手段42、鋸波発生手段43、U相補正鋸波形成手段44、W相補正鋸波形成手段45、第1の比較手段46、第2の比較手段47、及び主スイッチ制御信号形成手段48を有する。
第1の電圧基準値発生手段41は、図4(B)に示す第1の電圧基準値Vruを周期Tacを有して繰返して発生する。第2の電圧基準値発生手段42は図4(C)に示す第2の電圧基準値Vrwを周期Tacを有して繰返して発生する。第1の電圧基準値Vruは3相正弦波交流電圧の第1相即ちU相と第2相即ちV相との間の線間電圧Vuvと同一の正弦波であり、第2の電圧基準値Vrwは第2相即ちV相と第3相即ちW相との間の線間電圧Vvwに対して180度の位相差を有する線間電圧Vwvと同一の正弦波である。従って、図4(B)及び(C)に示すように第1及び第2の電圧基準値Vru、Vrwは60度の位相差を有し、第2の電圧基準値Vrwは第1の電圧基準値Vruよりも60度進んでいる。なお、第1の電圧基準値Vruを基準にすると第2の電圧基準値Vrwは第1の電圧基準値Vruよりも300度遅れている。
鋸波発生手段43は第1及び第2の電圧基準値Vru、Vrwの周波数(例えば50Hz)よりも十分に高い周波数(例えば20kHz )で図4(A)に示す鋸波電圧Vt を発生する。この鋸波電圧Vt は傾斜して立上った後に垂直に立下っている。勿論、図4(A)の鋸波電圧Vt と傾きが逆の鋸波電圧とすることもできる。U相及びW相補正鋸波形成手段44,45は鋸波発生手段43と第1及び第2の比較手段46,47との間に接続され、図1の第1及び第2の電流検出器17,18 の出力ライン19,20の信号に応答して鋸波電圧Vt の位相を制御する。即ち、U相補正鋸波形成手段44は、図4(B)に示すように、図4(E)に示すU相負荷電流Iu が正の半波の期間t0 〜t3 には図4(A)の鋸波電圧Vt と同一の正相鋸波電圧を出力し、U相負荷電流Iu が負の半波の期間t3 〜t6 には図4(A)の鋸波電圧Vt と逆相の鋸波電圧を出力する。図4(B)の正相鋸波電圧と逆相鋸波電圧との合成から成るU相補正鋸波電圧Vtuは第1の比較手段46に入力する。図5(A)及び図6(A)に、U相補正鋸波電圧Vtuの一部のみが示されている。
W相補正鋸波形成手段45は、図4(C)に示すように、図4(E)に示すW相負荷電流Iw が正の半波の期間to 〜t1 及びt4 〜t6 で図4(A)の鋸波電圧Vt と同一の正相鋸波電圧を出力し、W相負荷電流Iw が負の半波の期間t1 〜t4 で逆相鋸波電圧を出力する。図4(C)に示す正相鋸波電圧と逆相鋸波電圧との合成から成るW相補正鋸波電圧Vtwは第2の比較手段47に入力する。なお、図4(B)(C)から明らかなように第1及び第2の電圧基準値Vru、Vrwの正ピークと負ピークとの中間位置とU相及びW相補正鋸波電圧Vtu、Vtwの正ピークと負ピークとの中間位置とが互いに一致するようにそれぞれのレベルが設定されている。
第1及び第2の電圧基準値発生手段41,42とU相及びW相補正鋸波形成手段44,45と主スイッチ制御信号形成手段48とに接続された第1及び第2の比較手段46,47は、図4(B)(C)に示すように第1及び第2の電圧基準値Vru、VrwとU相及びW相補正鋸波電圧Vtu、Vtwとをそれぞれ比較し、図4(F)(G)に示す第1及び第3の主スイッチ制御信号Vs1、Vs3を形成し、主スイッチ制御信号形成手段48に送る。なお、第1及び第2の比較手段46,47は、第1及び第2の電圧基準値Vru、VrwがU相及びW相補正鋸波電圧Vtu、Vtwよりも大きい時に高レベル即ち論理の1を出力し、これ以外で低レベル即ち論理の0を出力する。
主スイッチ制御信号形成手段48は、第1及び第2の比較手段46,47で形成された第1及び第3の主スイッチ制御信号Vs1、Vs3を図1の第1及び第3の主スイッチS1 、S3 の制御端子に送ると共に、第1及び第3の主スイッチ制御信号Vs1、Vs3の逆相信号から成る第2及び第4の主スイッチ制御信号Vs2、Vs4を形成し、第2及び第4の主スイッチS2 、S4 の制御端子に送る。なお、主スイッチ制御信号形成手段48は、周知のデッドタイム付与手段を含む。このデッドタイム付与手段によって、第1及び第2の主スイッチS1 、S2 が同時にオンになることを阻止する期間(デッドタイム)、及び第3及び第4の主スイッチS3 、S4 が同時にオンになることを阻止する期間(デッドタイム)が設けられる。図5及び図6のt0〜t3においてTdで示されているデッドタイムは実験又は計算で求められた所定時間である。
なお、インバータ回路6の理解を容易にするために、図4(D)に、第1、第2及び第3の交流出力端子9u,9v、9wにおける線間電圧Vuv,Vvw,Vwuが示され、図4(E)に第1、第2及び第3の交流出力端子9u,9v、9wにおける負荷電流Iu、Iv、Iwが示され、図4(H)に第1の主スイッチS1 を流れる電流と第1の主ダイオードD1を流れる電流との和の電流Is1、及び第2の主スイッチS2を流れる電流と第2の主ダイオードD2 を流れる電流との和の電流Is2が概略的に示され、図4(I)に第3の主スイッチS3を流れる電流と第3の主ダイオードD3を流れる電流との和の電流Is3、及び第4の主スイッチS4を流れる電流と第4の主ダイオードD4を流れる電流との和の電流Is4が概略的に示されている。
補助スイッチ制御回路12は、大別して、電流検出演算手段30と、共振期間信号形成手段51と、補助ダイオード電流比較手段52と、直流電圧比較手段53と、論理回路からなる補助スイッチ制御信号形成回路54と、絶対値演算手段55と、所定値(ΔVdc)発生手段56と、直流電圧アンバランス判定比較手段57と、間欠制御手段58と、信号選択手段59とを備え、第1、第2、第3及び第4の補助スイッチQ1、Q2、Q3、Q4の制御端子(ゲート)に供給するための図5及び図6(K)(L)(M)(N)に示す第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1、Vq2、Vq3、Vq4を形成する。
補助スイッチ制御回路12の共振期間信号形成手段51は、図5及び図6において第1〜第4の主スイッチS1 〜S4 の内の少なくとも1つのターンオン時点t3 よりも少し前の第1の時点t1 からターンオン時点t3 よりも少し後の第2の時点t6 までの共振期間(t1〜t6)を示す信号を形成するものであって、第1及び第2のパルス形成手段60,61と共振期間パルス形成手段としてのNANDゲート回路62とから成る。第1のパルス形成手段60は図2の鋸波発生手段43から導出されたライン27の鋸波電圧Vtuと第1のパルス形成基準電圧Vp1とを図5及び図6(A)に示すように比較して、図5(G)及び図6(G)に示す第1のパルスP1を含む2値信号を形成する。第1のパルスP1は鋸波電圧Vtuの立下り時点t0からt1時点までの第1の所定時間T1において負(低レベル)のパルスから成る。低レベルの第1のパルスP1の終了時点t1は共振リアクトルLrの電流が流れ始める時点に相当する。第2のパルス形成手段61は図2の鋸波発生手段43から導出されたライン27の鋸波電圧Vtuと第2のパルス形成基準電圧Vp2とを図5及び図6(A)に示すように比較して、図5(H)及び図6(H)に示す第2のパルスP2を含む2値信号を形成する。第2のパルスP2は鋸波電圧Vtuの立下り時点t0からt6時点までの所定時間T2において正(高レベル)のパルスから成る。高レベルの第2のパルスP2が発生しているt0〜t6の第2の所定時間T2は、第1の所定時間T1に共振電流期間の一部(共振リアクトルLrにソフトスイッチングのための共振電流が流れる期間)を加算した時間に相当する。共振期間信号形成手段としてのNANDゲート回路62は、第1及び第2のパルス形成手段60,61の出力に基づいて図5(I)及び図6(I)に示す共振期間信号Vzを形成する。この共振期間信号Vzはt1からt6までの所定時間T3を有する負(低レベル)パルスを含む。t1時点は共振リアクトルLrに第1の方向の電流が流れ始める時点に相当し、t6時点は共振リアクトルLrの第2の方向の共振電流が図5(O)及び図6(O)に示す電流Ioutと同一になる時点に相当する。なお、電流Ioutは、第1及び第2の主スイッチS1,S2の相互接続点25及び第3及び第4の主スイッチS3,S4の相互接続点26から3相交流電力系統10及び図示が省かれている負荷に向って流出する電流の総和、又は3相交流電力系統10及び図示が省かれている負荷から第1及び第2の主スイッチS1,S2の相互接続点25及び第3及び第4の主スイッチS3,S4の相互接続点26に向って流入する電流の総和を示す。従って、図5(O)における電流Ioutは、相互接続点25、26から流出する電流の総和を示し、図6(O)における電流Ioutは、相互接続点25、26に向って流入する電流の総和を示している。
本実施例では共振期間信号形成手段51から得られる1つの共振期間信号Vzに基づいて第1、第2、第3及び第4の補助スイッチQ1、Q2,Q3,Q4を制御するための第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1,Vq2,Vq3,Vq4を形成している。
補助スイッチ制御信号形成回路54は共振期間信号形成手段51から得られた共振期間信号Vzと選択手段59から得られた選択信号Vselectに基づいて図1の第1、第2、第3及び第4の補助スイッチQ1、Q2,Q3,Q4を制御するための第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1,Vq2,Vq3,Vq4を図5及び図6の(K)(L)(M)(N)に示すように形成する。更に詳しく説明すると、補助スイッチ制御信号形成回路54は第1及び第2のNOT(否定)回路63,64と、第1及び第2のデッドタイム付与手段としての第1及び第2の遅延回路65,66と、第1及び第2のAND(論理積)回路67,68と、第1及び第2のOR(論理和)回路69,70とから成る。なお、第1及び第2の遅延回路65,66は第1及び第3の補助スイッチQ1,Q3と第2及び第4の補助スイッチQ2,Q4との間の周知のデッドタイム(休止期間)を作成する。なお、図示を簡略化するため、図5及び図6の(K)(L)(M)(N)では、デッドタイムが省略されている。
第1の補助スイッチ制御信号Vq1を形成するための第1のAND回路67の一方の入力端子は第2の遅延回路66と第1のNOT回路63とを介してNANDゲート回路62に接続され、この他方の入力端子は第2のNOT回路64を介して選択信号出力ライン59aに接続されている。第2の補助スイッチ制御信号Vq2を形成するための第2のAND回路68の一方の入力端子は第2の遅延回路66と第1のNOT回路63とを介してNANDゲート回路62に接続され、この他方の入力端子は選択信号出力ライン59aに接続されている。第3の補助スイッチ制御信号Vq3を形成するための第1のOR回路69の一方の入力端子は第1の遅延回路65を介してNANDゲート回路62に接続され、この他方の入力端子は選択信号出力ライン59aに接続されている。第4の補助スイッチ制御信号Vq4を形成するための第2のOR回路70の一方の入力端子は第1の遅延回路65を介してNANDゲート回路62に接続され、この他方の入力端子は第2のNOT回路64を介して選択信号出力ライン59aに接続されている。補助スイッチ制御信号形成回路54から得られる第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1,Vq2,Vq3,Vq4は、選択信号Vselectが図5(J)に示すように低レベル(L)の時には、図5(K)(L)(M)(N)に示すように変化し、選択信号Vselectが図6(J)に示すように高レベル(H)の時には、図6(K)(L)(M)(N)に示すように変化する。
電流検出演算手段30は、第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbを流れる電流Ida、Idbを、第1及び第2の電流検出器17,18の出力ライン19,20のU相負荷電流IuとW相負荷電流Iwとに基づいて演算で求めるものであり、第1及び第2の電流検出器17,18の出力ライン19,20と補助ダイオード電流比較手段52との間に接続されている。更に詳しく説明すると、電流検出演算手段30は、第1及び第2の判定手段31,32と、第1及び第2の乗算手段33,34と、第3及び第4の判定手段35,36と、第3及び第4の乗算手段37,38と、第1及び第2の加算手段39,40とから成る。第1の判定手段31は第1の電流検出器17の出力ライン19に接続され、出力ライン19のU相負荷電流Iuを示す電圧信号が零(0)以上の時に零(0)を出力し、U相負荷電流Iuを示す電圧信号が零(0)よりも小さい時にー1(マイナス1)を出力する。第2の判定手段32は第1の電流検出器17の出力ライン19に接続され、出力ライン19のU相負荷電流Iuを示す電圧信号が零(0)以上の時に1を出力し、U相負荷電流Iuを示す電圧信号が零(0)よりも小さい時に零(0)を出力する。第1の乗算手段33の一方の入力端子は第1の判定手段31に接続され、他方の入力端子は第1の電流検出器17の出力ライン19に接続されている。従って、第1の乗算手段33は第1の判定手段31の出力に対して第1の電流検出器17の出力ライン19のU相負荷電流Iuを示す電圧信号を乗算する。第2の乗算手段34の一方の入力端子は第2の判定手段32に接続され、他方の入力端子は第1の電流検出器17の出力ライン19に接続されている。従って、第2の乗算手段34は第2の判定手段32の出力に対して第1の電流検出器17の出力ライン19のU相負荷電流Iuを示す電圧信号を乗算する。第3の判定手段35は第2の電流検出器18の出力ライン20に接続され、出力ライン20のW相負荷電流Iwを示す電圧信号が零(0)以上の時に零(0)を出力し、W相負荷電流Iwを示す電圧信号が零(0)よりも小さい時にー1(マイナス1)を出力する。第4の判定手段36は第2の電流検出器18の出力ライン20に接続され、出力ライン20のW相負荷電流Iwを示す電圧信号が零(0)以上の時に1を出力し、W相負荷電流Iwを示す電圧信号が零(0)よりも小さい時に零(0)を出力する。第3の乗算手段37の一方の入力端子は第3の判定手段35に接続され、他方の入力端子は第2の電流検出器18の出力ライン20に接続されている。従って、第3の乗算手段37は第3の判定手段35の出力に対して第2の電流検出器18の出力ライン20のW相負荷電流Iwを示す電圧信号を乗算する。第4の乗算手段38の一方の入力端子は第4の判定手段36に接続され、他方の入力端子は第2の電流検出器18の出力ライン20に接続されている。従って、第4の乗算手段38は第4の判定手段36の出力に対して第2の電流検出器18の出力ライン20のW相負荷電流Iwを示す電圧信号を乗算する。第1の加算手段39の一方の入力端子は第1の乗算手段33に接続され、他方の入力端子は第3の乗算手段37に接続されている。従って、第1の加算手段39は第1の乗算手段33の出力に第3の乗算手段37の出力を加算して第1の補助ダイオードDaを流れる電流Idaを示す電圧信号をライン30aに出力する。第2の加算手段40の一方の入力端子は第2の乗算手段34に接続され、他方の入力端子は第4の乗算手段38に接続されている。従って、第2の加算手段40は第2の乗算手段34の出力に第4の乗算手段38の出力を加算して第2の補助ダイオードDbを流れる電流Idbを示す電圧信号をライン30bに出力する。
なお、第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbを流れる電流Ida、Idbを、第1及び第2の電流検出器17、18と図3の電流検出演算手段30とから成る電流検出手段に基づいて求める代わりに、電流検出器によって第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbを流れる電流Ida、Idbを直接に検出し、図5及び図6のt0〜t1期間内において第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbを流れる電流Ida、Idbを示す電圧信号を抽出し、これらを補助ダイオード電流比較手段52に供給することもできる。また、第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbを通って第1及び第2の補助コンデンサCa,Cbに流れる電流を検出し、この電流を第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbを流れる電流Ida、Idbとすることもできる。
図5(O)及び図6(O)のt0〜t1期間に共振電流ILrは流れていないが、インバータ回路6側からの回生電流が第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbを流れる。補助ダイオード電流比較手段52の一方の入力端子はライン30aに接続され、この他方の入力端子はライン30bに接続されている。なお、第1の電流検出器17及び第2の電流検出器18が補助スイッチ制御回路12の外に示されているが、補助スイッチ制御回路12の中に示すこともできる。
補助ダイオード電流比較手段52は、図5及び図6のt0〜t1期間内において、ライン30a、30bから得られた第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbを流れる電流Ida、Idbを示す電圧信号を比較し、第1の補助ダイオードDaを流れる電流Idaが第2の補助ダイオードDbを流れる電流Idbよりも小さいか否かを判定し、第1の補助ダイオードDaを流れる電流Idaが第2の補助ダイオードDbを流れる電流Idbよりも小さい時に第1の値の電圧信号として低レベル(L)信号を出力し、第1の補助ダイオードDaを流れる電流Idaが第2の補助ダイオードDbを流れる電流Idbよりも大きい時に第2の値の電圧信号として高レベル(H)信号を出力する。
直流電圧比較手段53は、第1の直流電圧検出手段としてのライン14と第2の直流電圧検出手段としてのライン15とに接続されている。ライン14はグランド又は共通電位点と正側導体3との間の電圧又は第1の補助コンデンサCaの電圧からなる第1の直流電圧Vaを検出する。ライン15はグランド又は共通電位点と負側導体4との間の電圧又は第2の補助コンデンサCbの電圧からなる第2の直流電圧Vbを検出する。直流電圧比較手段53は、第1の直流電圧Vaが第2の直流電圧Vbよりも大きい時に第1の値(低レベル)の電圧信号を出力し、第1の直流電圧Vaが第2の直流電圧Vbよりも小さい時に第2の値(高レベル)の電圧信号を出力する。
絶対値演算手段55は、第1の直流電圧検出手段としてのライン14と第2の直流電圧検出手段としてのライン15とに接続されており、第1の直流電圧Vaと第2の直流電圧Vbとの差の値の絶対値を示す信号、即ち、第1の直流電圧Vaと第2の直流電圧Vbとのアンバランスを示す信号を出力する。
所定値(ΔVdc)発生手段56は、絶対値演算手段55から得られた絶対値(アンバランス)の大小を判定するための所定値ΔVdcを発生する。この所定値ΔVdcは第1の直流電圧Vaと第2の直流電圧Vbとの差の値の絶対値即ち直流電圧アンバランス値の限界値(許容最大アンバランス値)を示す。
直流電圧アンバランス判定比較手段57は、絶対値演算手段55と所定値(ΔVdc)発生手段56に接続され、絶対値演算手段55から得られた絶対値が所定値ΔVdcよりも大きいか否かを判定し、絶対値が所定値ΔVdcよりも大きい時に、補正が必要な直流電圧アンバランス状態であることを示す信号を出力し、絶対値が所定値ΔVdcよりも小さい時に補正が不必要な直流電圧アンバランス状態又は直流電圧バランス状態であることを示す信号を出力する。この直流電圧アンバランス判定比較手段57は、周知のヒステリシスを有するコンパレータであって、オペアンプ71と入力抵抗72と帰還抵抗73と増幅器74(ゲインKの乗算器)とで構成されている。
間欠制御手段58は、間欠制御比較手段75と鋸波発生手段76とから成る。間欠制御比較手段75の一方の入力端子は直流電圧アンバランス判定比較手段57に接続され、他方の入力端子は鋸波発生手段76に接続されている。鋸波発生手段76は、直流電圧アンバランス判定比較手段57の出力を断続(PWM)するための鋸波電圧を発生するものであり、例えば図2の鋸波発生手段43から出力される鋸波電圧Vtに同期し且つこれよりも低い周波数を有している鋸波電圧を発生する。直流電圧アンバランス判定比較手段57の出力が鋸波発生手段76の鋸波電圧を横切っていない期間に補正が必要な直流電圧アンバランス状態であることを示す低レベル(L)信号を出力し、絶対値が所定値ΔVdcよりも小さい時に補正が不必要な直流電圧アンバランス状態又はバランス状態であることを示す高レベル(H)信号を出力する。直流電圧アンバランス判定比較手段57の増幅器74(ゲインKの乗算器)のゲインKを変えることによって、直流電圧アンバランス判定比較手段57の出力が鋸波発生手段76の鋸波電圧を横切る時間幅が変化する。即ち、間欠制御手段58において、直流電圧アンバランス判定比較手段57の出力がPWM変調される。これにより、補正が必要な直流電圧アンバランス状態であることを示す低レベル(L)信号と補正が不必要な直流電圧アンバランス状態又はバランス状態であることを示す高レベル(H)信号との時間的割合を変えることができ、補正が必要な直流電圧アンバランス状態であることを示す低レベル(L)信号が間欠的に送出される。なお、補正が必要な直流電圧アンバランス状態であることを示す低レベル(L)信号を間欠的に送出することが不要の時は、間欠制御手段58を省いて直流電圧アンバランス判定比較手段57の出力を選択手段59の制御端子dに直接に送る。
選択手段59は、前述した第1及び第2の共振電流通路の利用率を示す選択信号Vselectを出力するものであり、第1の接点aと第2の接点bと第3の接点(共通接点)cと制御端子dとを有する。なお、選択手段59の第1の接点aと第2の接点bを第1及び第2のスイッチ(好ましくは電子スイッチ)に置き換えることもできる。第1の接点aは補助ダイオード電流比較手段52に接続され、第2の接点bは直流電圧比較手段53に接続され、第3の接点cは選択信号出力ライン59aに接続され、制御端子dは間欠制御手段58に接続されている。なお、図示はされていないが制御端子dに供給される信号に応答して第1及び第2の接点a、bと第3の接点(共通接点)cとの間を選択的に接続する周知の手段が設けられている。選択手段59における第1及び第2の接点a、bの切換制御は間欠制御手段58の出力で行われ、補正が不必要な直流電圧アンバランス状態又はバランス状態であることを示す高レベル(H)信号が間欠制御手段58から出力されている時に、第1の接点aと第3の接点cとの間が接続され、補正が必要な直流電圧アンバランス状態であることを示す低レベル(L)信号が間欠制御手段58から出力されている時に、第2の接点bと第3の接点cとの間が接続される。
次に、補助スイッチ制御回路12の動作及び補助回路5に基づく第1〜第4の主スイッチS1〜S4及び昇圧スイッチQ11の零電圧スイッチング即ちソフトスイッチング動作を説明する。なお、以下の説明において、電流通路を図1の各部の参照符号のみで説明することもある。また、第1、第2及び第3の交流出力端子9u,9v、9wに接続された3相交流電力系統10又は負荷も電流通路となるが、説明を簡略にするために3相交流電力系統10又は負荷を電流通路の記載から省く。
次の(1)(2)の状態の時に、図5のt0〜t6期間において選択手段59の出力ライン59aの選択信号Vselectが低レベル(L)信号になる。
(1)選択手段59の第1の接点aがオン状態であり、且つ図5及び図6のt0時点において第1の補助ダイオードDaを流れる電流Idaが第2の補助ダイオードDbを流れる電流Idbよりも小さい時。
(2)選択手段59の第2の接点bがオン状態であり、且つ第1の直流電圧Vaが第2の直流電圧Vbよりも高い時。
また、次の(1)(2)の状態の時に、図6のt0〜t6期間において選択手段59の出力ライン59aの選択信号Vselect が高レベル(H)信号になる。
(1)選択手段59の第1の接点aがオン状態であり、且つ図5及び図6のt0時点において第1の補助ダイオードDaを流れる電流Idaが第2の補助ダイオードDbを流れる電流Idbよりも大きい時。
(2)選択手段59の第2の接点bがオン状態であり、且つ第1の直流電圧Vaが第2の直流電圧Vbよりも低い時。
図5のt0〜t6期間に示すように選択手段59の出力ライン59aの選択信号Vselectが低レベル(L)信号の時には、t1〜t6期間に図5(K)(L)(M)(N)に示すように第1の補助スイッチ制御信号Vq1が低レベル(L),第3の補助スイッチ制御信号Vq3が高レベル(H)、第2の補助スイッチ制御信号Vq2が高レベル(H)、第4の補助スイッチ制御信号Vq4が低レベル(L)になる。
図5のt0 時点以前においては第1及び第4の主スイッチS1 、S4 がオフ制御され、第2及び第3の主スイッチS2 、S3 がオン制御されている。t0 時点で第2及び第3の主スイッチ制御信号Vs2 、Vs3が低レベルになるが、第1及び第4の主スイッチ制御信号Vs1 、Vs4は直ちに高レベルにならず、遅延時間Td、即ち所定のデッドタイム、後のt3時点で高レベルになる。同時に昇圧スイッチ制御信号Vq11をt3時点で高レベルにする。補助回路5はt3時点での第1及び第4の主スイッチS1,S4及び昇圧スイッチQ11のターンオンがゼロ電圧スイッチング(ZVS)になるように図5(P)の直流リンク電圧Vlinkを制御する。また、第1及び第3の補助スイッチ制御信号Vq1 、Vq3の切換を直流リンク電圧Vlinkが正常の期間に行う。
(t0〜t1)
図5のt0 時点よりも前において第1及び第4の主スイッチS1 、S4 がオンの時に、第1のフィルタ用リアクトルLu に第1及び第2の主スイッチS1,S2の相互接続点25から第1の交流出力端子9uに向かう正方向のU相負荷電流Iu が流れ、第2のフィルタ用リアクトルLw に第3の交流出力端子9wから第3及び第4の主スイッチS3,S4の相互接続点26に向かう負方向のW相負荷電流Iw が流れ、また、第2の交流出力端子9vから第1及び第2の補助スイッチQ1,Q2の相互接続点23に向かう負方向の電流も流れる。なお、ここでの正方向の電流とはインバータ回路6から第1、第2及び第3の交流出力端子9u、9v、9wに向かう電流を意味し、負方向の電流とは第1、第2及び第3の交流出力端子9u、9v、9wからインバータ回路6に向う電流を意味する。このt0〜t1期間には、第1及び第2のフィルタ用リアクトルLu 、Lw にエネルギが蓄積される。その後、第1及び第4の主スイッチS1 、S4 がオフに制御されると、第1及び第2のフィルタ用リアクトルLu 、Lw の蓄積エネルギの放出が生じ、Lu −9u−9v−Db−Cb―D2の経路、Lw−D3 −Ca−Da−9vの経路、及びLu −9u−9w−Lw−D3 −Ca−Da−Db−Cb―D2の経路に電流が流れる。また、1a―L11−D12−Ca−Da−Db−Cb−1bの経路に電流が流れる。このt0〜t1期間に、第1の主スイッチS1 の両端子間電圧は図5(P)に示す正常直流電圧(定格電圧)Vdcに保たれる。この正常直流電圧Vdcは正側及び負側導体3,4間の電圧及び第1及び第2の補助コンデンサCa 、Cb の電圧の和に相当する。
(t1 〜t2 )
図5のt1 時点で第1の補助スイッチQ1 がオフ、第3の補助スイッチQ3 がオンに制御され、且つ第2の補助スイッチQ2 がオン、第4の補助スイッチQ4 がオフに保たれていると、t1 時点直前の電流経路に追加して、Lu −9u−9w−Lw −D3 −Q3−Lr −Db−Cb −D2 の経路、及び1a―L11−D12−Q3−Lr−Db−Cb−1bの経路に図5(O)に示す共振リアクトルLr の電流ILrが流れ始める。この電流ILrは時間と共に増大する。即ち、第1の補助ダイオードDa を流れていた電流の一部が共振リアクトルLr に転流し、第1の補助ダイオードDa の電流が徐々に減少、逆に共振リアクトルLr の電流ILrが徐々に増大する。従って、第1の補助スイッチQ1のタ−ンオフは零電圧スイッチング(ZVS)となり、第3の補助スイッチQ3 のターンオンは零電流スイッチング(ZCS)となる。
(t2 〜t3 )
図5のt2 時点で第1の補助ダイオードDa を通る電流が零になると、t2時点直前のLu −9u−9w−Lw −D3 −Q3−Lr −Db−Cb −D2 の経路、及び1a―L11−D12−Q3−Lr−Db−Cb−1bの経路の電流の他に、図7で破線で示すC1 −Q3 −Lr −Db−Cb −D2 の経路の共振電流、及びC4 −D3 −Q3 −Lr−Db−Cb の経路の共振電流、及びC11―D12−Q3 −Lr−Db−Cb の経路の共振電流が流れ、第1及び第4の共振用コンデンサC1 、C4 の電圧、及び昇圧回路2の共振用コンデンサC11の電圧が徐々に低下し、図5(P)に示す直流リンク電圧Vlinkも徐々に低下し、t3 時点又はこの直前にほぼ零になる。なお、共振リアクトルLr を流れる電流ILrは図5のt2 時点よりも少し後で最大になり、その後に徐々に低下する。
(t3 〜t4 )
t3 時点で第1及び第4の主スイッチS1 、S4 及び昇圧スイッチQ11が同時にオン制御される。図5のt3 時点での第1及び第4の主スイッチS1 、S4及び昇圧スイッチQ11のターンオンは零電圧スイッチング(ZVS)になる。また、第1及び第4の主スイッチS1 、S4 の電流はt3 時点の後に傾斜を有して増大するので、これ等のt3 時点におけるターンオンは零電流スイッチング(ZCS)になる。
(t4 〜t5 )
図5(O)のt4 時点で共振リアクトルLr の電流ILrが零になった後には、この電流ILrは逆方向に流れる。共振リアクトルLr を逆方向に流れる電流ILrが第1のフィルタ用リアクトルLuを流れる電流(出力電流)Ioutよりも小さい間は、第2及び第3の共振用コンデンサC2 、C3 の充電が開始せず、図5(P)の直流リンク電圧Vlinkは零又はほぼ零に保たれる。
(t5 〜t6 )
図5のt5 時点で共振リアクトルLr の電流ILrが第1のフィルタ用リアクトルLuを流れる電流(出力電流)Ioutよりも大きくなると、第2及び第3の主ダイオードD2 、D3 がオフになり、図8において鎖線で示すようにLr −Dc −S1 −C2 −Cb―Q2 の経路で第2の共振用コンデンサC2 が充電され、同時にLr −Dc−C3 −S4 −Cb―Q2 の経路で第3の共振用コンデンサC3が充電され、図5(P)の直流リンク電圧Vlinkは徐々に増大し、t6 時点又はこの直前に正常直流電圧Vdcになる。なお、本実施例では昇圧回路2のダイオードD12に対して並列に共振コンデンサが接続されていないので、図8から明らかなようにt5 〜t6期間に昇圧回路2に電流が流れない。このため、t5 〜t6期間はダイオードD12に対して並列に共振コンデンサが接続されている場合に比較して短くなる。
(t6 〜t7 )
図5のt6 時点では直流リンク電圧Vlinkが正常直流電圧Vdcであるので、第1の補助スイッチQ1 の両端子間電圧は零又はほぼ零である。従って、このt6 時点で第1の補助スイッチQ1 を図5(K)に示すようにターンオン制御すると、零電圧スイッチング(ZVS)が達成される。この実施形態では第1及び第3の補助スイッチQ1 、Q3の制御信号Vq1、Vq3を容易に形成するために、第3の補助スイッチQ3がt6 時点でターンオフ制御されている。しかし、第3の補助スイッチQ3の電流はt4 時点から流れていないので、t4 時点又はこれよりも後にターンオフ制御することもできる。なお、第3の補助スイッチQ3を零電圧スイッチング(ZVS)するために、第3の補助スイッチQ3のターンオフ制御を、第3の補助ダイオードDc に電流が流れているt4 〜t7 期間に行うのが望ましい。
t6 〜t7 期間には、Cb −Q2−Q1−Ca−S1 −Lu −9u−9w−Lw −S4 の経路及びS1−Lu −9u−9v−Q1−Caの経路に電流が流れると共に、Lr −Dc −S1 −Lu −9u−9w−Lw −S4 −Cb −Q2の経路及びS1−Lu −9u−9v−Lr−Dcの経路にも電流が流れ、共振リアクトルLr の残ったエネルギが負荷側に回生される。また、1a―L11−Q11−1bの経路にも電流が流れる。
(t7 以後)
t7 時点で共振リアクトルLr の蓄積エネルギの放出が終了すると、第3の補助ダイオードDc が逆バイアス状態となり、Cb−Q2 −Q1 −Ca−S1 −Lu −9u−9w−Lw −S4 の経路、及びS1−Lu −9u−9v−Q1−Caの経路に電流が流れる。
次に、図6(J)のt0〜t6期間に示すように選択手段59の出力ライン59aの選択信号Vselectが高レベル(H)信号の時の図1の回路の動作を説明する。図6(A)〜(H)に示す各部の状態は図5(A)〜(H)と同一である。選択信号Vselectが高レベル(H)信号の時には、t1〜t6期間に図6(K)(L)(M)(N)に示すように第1の補助スイッチ制御信号Vq1が高レベル(H)に保たれ,第3の補助スイッチ制御信号Vq3が低レベル(L)に保たれ、第2の補助スイッチ制御信号Vq2が低レベル(L)になり、第4の補助スイッチ制御信号Vq4が高レベル(H)になる。従って、既に説明した選択信号Vselectが低レベル(L)信号の時に、図7及び図8に示すように第2の補助コンデンサCb,第2の補助スイッチQ2又は第2の補助ダイオードDb、共振リアクトルLr、及び第3の補助スイッチQ3又は第3の補助ダイオードDcから成る第1の電流経路で電流ILrが流れる代わりに、図6の選択信号Vselectが高レベル(H)信号の時には、第1の補助コンデンサCa,第1の補助スイッチQ1又は第1の補助ダイオードDa、共振リアクトルLr、及び第4の補助スイッチQ4又は第4の補助ダイオードDdから成る第2の電流経路で電流ILrが流れる。即ち、図6の選択信号Vselectが高レベル(H)信号の時の補助回路5における電流ILrは、図7及び図8で点線で示されている第1の補助コンデンサCa,第1の補助スイッチQ1又は第1の補助ダイオードDa、及び第4の補助スイッチQ4又は第4の補助ダイオードDdを通って流れる。従って、図6の選択信号Vselectが高レベル(H)信号の時の補助回路5における電流ILrの経路は、共振リアクトルLrを基準にして選択信号Vselectが低レベル(L)信号時の電流ILrの経路と対称的である。
(t0〜t1)
図6のt0 時点以前において、第1〜第4の主スイッチS1 〜S4及び昇圧スイッチ11は図5のt0 時点以前と同様に動作する。即ち、図6のt0 時点よりも前の第1及び第4の主スイッチS1 、S4 のオン時に、第1のフィルタ用リアクトルLu に正方向のU相負荷電流Iu が流れ、第2のフィルタ用リアクトルLw に負方向のW相負荷電流Iw が流れ、また、第2の交流出力端子9vから第1及び第2の補助スイッチQ1,Q2の相互接続点23に向かう負方向の電流も流れる。これにより、第1及び第2のフィルタ用リアクトルLu 、Lw にエネルギが蓄積され、その後の第1及び第4の主スイッチS1 、S4 のオフ期間に第1及び第2のフィルタ用リアクトルLu 、Lw の蓄積エネルギの放出が生じ、Lu −9u−9v−Db−Cb―D2の経路、Lw−D3 −Ca−Da−9vの経路、及びLu −9u−9w−Lw−D3 −Ca−Da−Db−Cb―D2の経路に電流が流れる。また、1a―L11−D12−Ca−Da−Db−Cb−1bの経路に電流が流れる。この時、第1の主スイッチS1 の両端子間電圧は図6(P)に示す正常直流電圧(定格電圧)Vdcに保たれている。この正常直流電圧Vdcは正側及び負側導体3,4間の電圧及び第1及び第2の補助コンデンサCa 、Cb の電圧の和に相当する。
(t1 〜t2 )
図6のt1 時点で第2の補助スイッチQ2 がオフ、第4の補助スイッチQ4 がオンに制御され、且つ第1の補助スイッチQ1 がオン、第3の補助スイッチQ4 がオフに保たれていると、t1 時点直前の電流経路に追加して、Lu −9u−9w−Lw −D3 −Ca−Da−Lr −Q4−D2 の経路、及び1a―L11−D12−Ca−Da−Lr−Q4−1bの経路に図6(O)に示す共振リアクトルLr の電流ILrが負方向に流れ始める。この電流ILrの絶対値は時間と共に増大する。即ち、第2の補助ダイオードDb を流れていた電流の一部が共振リアクトルLr に転流し、第2の補助ダイオードDbの電流が徐々に減少、逆に共振リアクトルLr の電流ILrが徐々に増大する。従って、第2の補助スイッチQ2のタ−ンオフは零電圧スイッチング(ZVS)となり、第4の補助スイッチQ4 のターンオンは零電流スイッチング(ZCS)となる。
(t2 〜t3 )
図6のt2 時点で第2の補助ダイオードDb を通る電流が零になると、t2直前のLu −9u−9w−Lw −D3 −Ca−Da−Lr −Q4−D2の経路、及び1a―L11−D12−Ca−Da−Lr−Q4−1bの経路の電流の他に、C1 −Ca−Da −Lr −Q4−D2 の経路の共振電流、及びC4 −D3 −Ca−Da−Lr−Q4 の経路の共振電流、及びC11−D12−Ca−Da −Lr−Q4 の経路の共振電流が流れ、第1及び第4の共振用コンデンサC1 、C4 の電圧、及び昇圧回路2の共振用コンデンサC11の電圧が徐々に低下し、図6(P)に示す直流リンク電圧Vlinkも徐々に低下し、t3 時点又はこの直前にほぼ零になる。なお、共振リアクトルLr を流れる電流ILrの絶対値は図6のt2 時点よりも少し後で最大になり、その後に徐々に低下する。
(t3 〜t4 )
t3 時点で第1及び第4の主スイッチS1 、S4 及び昇圧スイッチQ11が同時にオン制御される。図6のt3 時点における第1及び第4の主スイッチS1 、S4及び昇圧スイッチQ11 のターンオンは零電圧スイッチング(ZVS)になる。また、第1及び第4の主スイッチS1 、S4 の電流はt3 時点から傾斜を有して増大するので、これ等のターンオンは零電流スイッチング(ZCS)にもなる。
(t4 〜t5 )
図6(O)のt4 時点で共振リアクトルLr の電流ILrが零になった後には、この電流ILrは正方向に流れる。共振リアクトルLr を正方向に流れる電流ILrが第2のフィルタ用リアクトルLwを流れる電流(出力電流)Ioutよりも小さい間は、第2及び第3の共振用コンデンサC2 、C3 の充電が開始せず、図6(P)の直流リンク電圧Vlinkは零又はほぼ零に保たれる。
(t5 〜t6 )
図6のt5 時点で共振リアクトルLr の電流ILrが第2のフィルタ用リアクトルLwを流れる電流(出力電流)Ioutよりも大きくなると、第2及び第3の主ダイオードD2 、D3 がオフになり、Lr −Q1―Ca −S1 −C2 −Dd の経路で第2の共振用コンデンサC2 が充電され、同時にLr −Q1―Ca−C3 −S4 −Ddの経路で第3の共振用コンデンサC3が充電され、図6(P)の直流リンク電圧Vlinkは徐々に増大し、t6 時点又はこの直前に正常直流電圧Vdcになる。
(t6 〜t7 )
図6のt6 時点では直流リンク電圧Vlinkが正常直流電圧Vdcであるので、第1の補助スイッチQ1 の両端子間電圧は零又はほぼ零である。従って、このt6 時点で第2の補助スイッチQ12を図6(K)に示すようにターンオン制御すると、零電圧スイッチング(ZVS)が達成される。この実施形態では第2及び第4の補助スイッチQ2 、Q4の制御信号Vq2、Vq4を容易に形成するために、第4の補助スイッチQ4がt6 時点でターンオフ制御されている。しかし、t4 時点から第4の補助スイッチQ4に電流が流れていないので、t4 時点又はこれよりも後にターンオフ制御することができる。なお、第4の補助スイッチQ4のターンオフ制御は、零電圧スイッチング(ZVS)のために第4の補助ダイオードDd に電流が流れているt4 〜t7 期間に行うのが望ましい。
図6のt6 〜t7 期間には、Ca−S1 −Lu −9u−9w−Lw −S4―Cb−Q2−Q1 の経路及びS1−Lu −9u−9v−Q1−Caの経路に電流が流れると共に、Lr −Q1−Ca −S1 −Lu −9u−9w−Lw −S4 −Ddの経路にも電流が流れ、共振リアクトルLr の残ったエネルギが負荷側に回生される。また、1a―L11−Q11−1bの経路にも電流が流れる。
(t7 以後)
図6のt7 時点で共振リアクトルLr の蓄積エネルギの放出が終了すると、第4の補助ダイオードDd が逆バイアス状態となり、Cb−Q2 −Q1 −Ca−S1 −Lu −9u−9w−Lw −S4 の経路、及びS1−Lu −9u−9v−Q1−Caの経路に電流が流れる。
実施例1によれば次の効果が得られる。
(1) 第1〜第4の補助スイッチQ1〜Q4と第1〜第4の補助ダイオードDa〜Ddと第1及び第2の補助コンデンサCa、Cbと共振リアクトルLrとから成る補助回路5は、正側導体3と負側導体4との間の中点を基準にして電気的に対称に形成されているので、共振リアクトルLrの正方向電流と負方向電流とのバランスが良くなり、共振動作が安定して共振外れが抑制される。
(2)第1〜第4の主スイッチS1〜S4のデッドタイム期間の開始時に第1の補助ダイオードDaの電流Idaと第2の補助ダイオードDbの電流Idbとを比較し、小さい方の電流を共振リアクトルLrに転流させるように補助回路5及び補助スイッチ制御回路12が構成されているので、共振リアクトルLrの正方向電流と負方向電流とのアンバランスが生じた時に、アンバランス分が第1及び第2の補助コンデンサCa、Cbの電圧、即ち第1及び第2の直流電圧Va、Vbをバランスさせるように働き、正側導体3と負側導体4との間の中点電位(中間電位)が安定する。
(3)共振リアクトルLrに流れる正方向電流と負方向電流のバランスが良くなると、共振リアクトルLrに流れる電流の最大振幅がアンバランスの時の最大振幅よりも小さくなり、共振リアクトルの低損失化及び小型化を達成することができる。
(4)第1及び第2の直流電圧Va、Vbのアンバランスの絶対値が所定値ΔVdcよりも大きい時に、直流電圧比較手段53の出力を選択して補助スイッチ制御信号形成回路54に送り、第1及び第2の直流電圧Va、Vbのアンバランスを解消することができるように第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1、Vq2、Vq3、Vq4を形成する。従って、第1及び第2の直流電圧Va、Vbのアンバランスを容易に解消することができる。
(5)第1及び第2の補助コンデンサCa、Cbの電圧のバランスの向上により、3相V結線インバータにおいてバランスの良い3相出力電圧を得ることができる。
(6)第1〜第4の主スイッチS1〜S4と同時に昇圧スイッチQ11のソフトスイッチングが可能になる。
(7)第1〜第4の補助スイッチQ1〜Q4のソフトスイッチングが可能になる。
(8)第1〜第4の主スイッチS1 〜S4 のソフトスイッチングを比較的簡単な回路で達成することができ、サージ、ノイズ、及びスイッチング損失の低減を容易に達成できる。
(9)補助スイッチ制御信号形成回路54は論理回路で構成され、且つ図3から明らかのように、共振期間信号形成手段51から得られた1つの共振期間信号Vzと1つの選択信号Vselectとに基づいて第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1、Vq2、Vq3、Vq4を形成する。従って、第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号Vq1、Vq2、Vq3、Vq4を容易に形成することができる。
(10)昇圧回路2のダイオードD12に対して並列に共振コンデンサが接続されていないので、図5のt5 〜t6期間に昇圧回路2に電流が流れない。このため、t5 〜t6期間はダイオードD12に対して並列に共振コンデンサが接続されている場合に比較して短くなる。結果として直流電圧の利用率が良くなる。換言すれば、第1〜第4の主スイッチS1 〜S4をインバータ動作に利用する時間を長くすることができる。
次に、図9に示す実施例2に従う電力変換装置を説明する。但し、図9において図1と実質的に同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図9の電力変換装置は、インバータ回路6が単相3線式インバータ回路として使用されている点を除いて、図1に示す実施例1に従う電力変換装置と同様に構成されている。即ち、図9に示す実施例2に従う電力変換装置においては、第1及び第2の交流出力端子9u、9v間に第1の単相交流電力系統10a及び負荷(図示せず)が接続され、第2及び第3の交流出力端子9v、9w間に第2の単相交流電力系統10b及び負荷(図示せず)が接続され、この他は、図1と同様に構成されている。
図9に示す実施例2に従う電力変換装置も図1と同様に構成された補助回路5を有するので、図1の実施例1に従う電力変換装置と同様な効果を得ることができる。
次に、図10に示す実施例3に従う電力変換装置を説明する。但し、図10において図1と実質的に同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。 図10の電力変換装置は、3相フルブリッジ型インバータ回路6aと3相フイルタ回路7aを設けた点を除いて、図1に示す実施例1に従う電力変換装置と同様に構成されている。なお、図10には電力変換装置の主回路のみが示され、制御回路が示されていない。
図10の3相フルブリッジ型インバータ回路6aは、図1のインバータ回路6に、第5及び第6の主スイッチS5、S6と、第5及び第6の共振用コンデンサC5,C6と、第5及び第6の主ダイオードD5,D6とを付加し、且つ第1、第2及び第3の交流出力端子9u、9v、9wに対する第1〜第6の主スイッチS1〜S6の接続関係を変えた他は、図1のインバータ回路6と同様に構成されている。第5及び第6の主スイッチS5、S6の直列回路は正側導体3と負側導体4との間に接続されている。第5及び第6の共振用コンデンサC5,C6は第5及び第6の主スイッチS5、S6にそれぞれ並列に接続されている。第5及び第6の主ダイオードD5,D6は第5及び第6の主スイッチS5、S6に逆並列接続されている。第1及び第2の主スイッチS1、S2の相互接続点25は第1の出力ライン8uと3相フイルタ回路7aとを介して第1の交流出力端子9uに接続されている。第3及び第4の主スイッチS3、S4の相互接続点26は第2の出力ライン8vと3相フイルタ回路7aとを介して第2の交流出力端子9vに接続されている。第5及び第6の主スイッチS5、S6の相互接続点80は第3の出力ライン8wと3相フイルタ回路7aとを介して第3の交流出力端子9wに接続されている。図10の3相フルブリッジ型インバータ回路6a及びこの第1〜第6の主スイッチS1〜S6の制御回路は周知であるので、これ等の詳しい説明を省略する。
3相フィルタ回路7aは、図1のフィルタ回路7に第3のフィルタ用リアクトルLvと第3のフィルタ用コンデンサCvを付加したものである。第3のフィルタ用リアクトルLvは第2の出力ライン8vに直列に接続されている。第3のフィルタ用コンデンサCvは第2の交流端子9vと第1及び第2のフィルタ用コンデンサCu、Cwの相互接続点との間に接続されている。
第1、第2及び第3の交流出力端子9u、9v、9wには3相交流電力系統及び負荷が接続される。
図10に示す実施例3に従う電力変換装置の補助スイッチ制御回路は、図3と同様に構成される。もし、デッドタイム期間の開始時に第1及び第2の補助ダイオードDa、Dbの電流が同一の場合には、補助ダイオード電流比較手段52の出力を例えば3相交流電力系統10の電圧の周期の1/4〜1/2等の所定の周期で高レベル(H)及び低レベル(L)にする。
図10に示す実施例3に従う電力変換装置も図1と同様に構成された補助回路5を有するので、図1の実施例1に従う電力変換装置と同様な効果を得ることができる。
本発明は上記の実施例に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1)同一容量の第1及び第2の補助コンデンサCa,Cbの代りに同一電圧の第1及び第2の蓄電池を接続することができる。従って、本願での第1及び第2の補助コンデンサCa,Cbは狭義のコンデンサのみでなく蓄電池も意味している。
(2)第1、第2及び第3の交流出力端子9u,9v,9wに接続する負荷がフィルタ作用を有する場合には、第1及び第2のフィルタ用リアクトルLu,Lw、又は第1、第2及び第3のフィルタ用リアクトルLu,Lw、Lvを省くことができる。また、第1及び第2のフィルタ用コンデンサCu,Cw又は第1、第2及び第3のフィルタ用コンデンサCu,Cw、Cvを省くことができる。
(3)抵抗負荷の場合には、第1、第2、第3及び第4の主ダイオードD1,D2,D3,D4、又は第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主ダイオードD1,D2,D3,D4、D5,D6を省くことができる。誘導負荷の場合に、第1、第2、第3及び第4の主ダイオードD1,D2,D3,D4、又は第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主ダイオードD1,D2,D3,D4、D5,D6を省き、各主スイッチS1〜S4、又はS1〜S6を双方向スイッチとし、各主ダイオードD1〜D4、又はD1〜D6に電流が流れる期間に対応させて各主スイッチS1〜S4、又はS1〜S6をオン制御し、各主ダイオードD1〜D4、又はD1〜D6に流れていた電流を各主スイッチS1〜S4、又はS1〜S6に流すことができる。
(4)昇圧回路2を省くことができる。また、昇圧回路2の構成を変形することができる。
本発明の実施例1に従う電力変換装置を示す回路図である。 図1の主スイッチ制御回路を等価的に示すブロック図である。 図1の副スイッチ制御回路を示すブロック図である。 図1及び図2の各部の状態を概略的に示す波形図である。 選択信号が低レベルの時の図1、図2及び図3の各部の状態を概略的に示す波形図である。 選択信号が高レベルの時の図1、図2及び図3の各部の状態を概略的に示す波形図である。 選択信号が低レベルの時の正方向共振電流通路を示す回路図である。 選択信号が低レベルの時の負方向共振電流通路を示す回路図である。 本発明の実施例2に従う電力変換装置を示す回路図である。 本発明の実施例3に従う電力変換装置の主回路部分を示す回路図である。
符号の説明
2 昇圧回路
5 補助回路
6 インバータ回路
11 主スイッチ制御回路
12 補助スイッチ制御回路
13 昇圧スイッチ制御回路
Lr 共振リアクトル
Q1〜Q4 第1〜第4の補助スイッチ
S1〜S4 第1〜第4の主スイッチ
C1〜C4 第1〜第4の共振用コンデンサ

Claims (11)

  1. 直流電圧を供給するための正側導体(3)及び負側導体(4)と、
    前記正側導体(3)と前記負側導体(4)との間に接続された第1及び第2の主スイッチ(S1、S2)の直列回路及び第3及び第4の主スイッチ(S3、S4)の直列回路と、前記第1、第2、第3及び第4の主スイッチ(S1、S2、S3、S4)にそれぞれ並列に接続された寄生容量又は個別コンデンサから成る第1、第2、第3及び第4の共振用コンデンサ(C1,C2,C3,C4)とを備えたインバータ回路(6又は6a)と、
    前記正側導体(3)及び前記負側導体(4)との間に接続された第1の補助コンデンサ(Ca )と第1の補助スイッチ(Q1)と第2の補助スイッチ(Q2)と第2の補助コンデンサ(Cb)との直列回路と、
    前記第1の補助スイッチ(Q1)に対して逆並列接続された寄生又は個別のダイオードから成る第1の補助ダイオード(Da)と、
    前記第2の補助スイッチ(Q2)に対して逆並列接続された寄生又は個別のダイオードから成る第2の補助ダイオード(Db)と、
    前記正側導体(3)と前記負側導体(4)との間に接続された第3及び第4の補助スイッチ(Q3、Q4)の直列回路と、
    前記第3の補助スイッチ(Q3)に対して逆並列接続された寄生又は個別のダイオードから成り且つ前記正側導体(3)と前記負側導体(4)との間において前記第1の補助ダイオード(Da)と逆の方向性を有している前記第3の補助ダイオード(Dc)と、
    前記第4の補助スイッチ(Q4)に対して逆並列接続された寄生又は個別のダイオードから成り且つ前記正側導体(3)と前記負側導体(4)との間において前記第2の補助ダイオード(Db)と逆の方向性を有している前記第4の補助ダイオード(Dd)と、
    前記第1の補助コンデンサ(Ca)と前記第1の補助スイッチ(Q1)との直列回路と前記第2の補助コンデンサ(Cb)と前記第2の補助スイッチ(Q2)との直列回路との相互接続点と前記第3及び第4の補助スイッチ(Q3、Q4)の相互接続点との間に接続された共振リアクトル(Lr)と、
    直流電圧を交流電圧に変換する時に前記インバータ回路(6又は6a)の前記第1、第2、第3及び第4の主スイッチ(S1、S2、S3、S4)をオンオフ制御する主スイッチ制御回路(11)と、
    前記第1の補助コンデンサ(Ca)と前記第1の補助スイッチ(Q1)と前記共振リアクトル(Lr)と前記第4の補助スイッチ(Q4)とから成る第1の共振電流通路と前記第2の補助コンデンサ(Cb)と前記第2の補助スイッチ(Q2)と前記共振リアクトル(Lr)と前記第3の補助スイッチ(Q3)とから成る第2の共振電流通路とを択一的に形成するように前記第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ(Q1、Q2、Q3、Q4)をオンオフ制御する補助スイッチ制御回路(12)と
    を備えていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記補助スイッチ制御回路(12)は、
    前記第1〜第4の主スイッチ(S1 〜S4 )の内の少なくとも1つのターンオン時点(t3 )よりも少し前の第1の時点(t1 )から前記ターンオン時点(t3 )よりも少し後の第2の時点(t6 )までの共振期間を示す信号(Vz)を形成する共振期間信号形成手段(51)と、
    前記共振リアクトル(Lr)に電流が流れる前に前記第1の補助ダイオード(Da)に流れる電流(Ida)を検出し且つ前記共振リアクトル(Lr)に電流が流れる前に前記第2の補助ダイオード(Db)に流れる電流(Idb)を検出する電流検出手段(17,18、30)と、
    前記電流検出手段から得られた第1の補助ダイオード電流検出信号と第2の補助ダイオード電流検出信号とを比較し、前記第1の補助ダイオード(Da)を流れる電流(Ida)が前記第2の補助ダイオード(Db)を流れる電流(Idb)よりも小さい時に第1の値の電圧信号を出力し、前記第1の補助ダイオード(Da)を流れる電流(Ida)が前記第2の補助ダイオード(Db)を流れる電流(Idb)よりも大きい時に第2の値の電圧信号を出力する補助ダイオード電流比較手段(52)と、
    前記補助ダイオード電流比較手段と前記共振期間信号形成手段とに接続され、前記補助ダイオード電流比較手段から前記第1の値の電圧信号が出力されている時に前記第2及び第3の補助スイッチ(Q2、Q3 )をオン状態に制御し、前記補助ダイオード電流比較手段から前記第2の値の電圧信号が出力されている時に前記第1及び第4の補助スイッチ(Q1、Q4)をオン状態に制御する第1、第2、第3及び第4の補助スイッチ制御信号(Vq1,Vq2,Vq3,Vq4)を形成する補助スイッチ制御信号形成回路(54)と
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記補助スイッチ制御回路は、更に、
    グランド又は共通電位点と前記正側導体(3)との間の電圧又は前記第1の補助コンデンサ(Ca)の電圧からなる第1の直流電圧(Va)を検出する第1の直流電圧検出手段(14)と、
    グランド又は共通電位点と前記負側導体(4)との間の電圧又は前記第2の補助コンデンサ(Cb)の電圧からなる第2の直流電圧(Vb)を検出する第2の直流電圧検出手段(15)と、
    前記第1の直流電圧(Va)が前記第2の直流電圧(Vb)よりも大きい時に第1の値の電圧信号を出力し、前記第1の直流電圧(Va)が前記第2の直流電圧(Vb)よりも小さい時に第2の値の電圧信号を出力する直流電圧比較手段(53)と、
    前記第1の直流電圧(Va)と前記第2の直流電圧(Vb)との差の値の絶対値を求める絶対値演算手段(55)と、
    前記絶対値が所定値(ΔVdc)よりも大きいか否かを判定し、前記絶対値が前記所定値(ΔVdc)よりも大きい時に、前記第1の直流電圧(Va)と前記第2の直流電圧(Vb)とのアンバランスを補正することが必要であることを示すアンバランス補正必要信号を出力し、前記絶対値が前記所定値(ΔVdc)よりも小さい時に前記第1の直流電圧(Va)と前記第2の直流電圧(Vb)とのアンバランスを補正することが不必要であることを示すアンバランス補正不必要信号を出力する直流電圧アンバランス判定比較手段(57)と、
    前記直流電圧アンバランス判定比較手段(57)から前記アンバランス補正不必要信号が出力されている時に前記補助ダイオード電流比較手段(52)の出力を前記補助スイッチ制御信号形成回路(54)に送り、前記直流電圧アンバランス判定比較手段(57)から前記アンバランス補正必要信号が出力されている時に前記補助ダイオード電流比較手段(52)の出力の代わりに前記直流電圧比較手段(53)の出力を前記補助スイッチ制御信号形成回路(54)に送る信号選択手段(59)とを備え、
    前記補助スイッチ制御信号形成回路(54)は、更に、前記直流電圧比較手段(53)から前記第1の値の電圧信号が得られている時に、前記第2及び第3の補助スイッチ(Q2、Q3 )をオン状態に制御し、前記直流電圧比較手段(53)から前記第2の値の電圧信号が得られている時に前記第1及び第4の補助スイッチ(Q1、Q4)をオン状態に制御する信号を形成する機能を有していることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  4. 前記補助スイッチ制御回路は、更に、前記直流電圧アンバランス判定比較手段(57)と前記信号選択手段(59)との間に前記直流電圧アンバランス判定比較手段(57)の出力を間欠的に送る間欠制御手段(58)を有していることを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
  5. 前記共振期間信号形成手段(51)は、
    前記第1〜第4の主スイッチ(S1〜S4)の内の少なくとも1つのターンオフ時点(t0)を起点とした第1の所定時間(T1)において第1の電圧値を有する第1のパルス(P1)を出力する第1のパルス形成手段(60)と、
    前記第1〜第4の主スイッチ(S1〜S4)の内の少なくとも1つのターンオフ時点(t0)から、前記共振リアクトル(Lr)を通って流れる共振電流(ILr)が半サイクル以上経過した時点(t6)までの第2の所定時間(T2)において第2の電圧値を有する第2のパルス(P2)を出力する第2のパルス形成手段(61)と、
    前記第1のパルス形成手段(60)と前記第2のパルス形成手段(61)とに接続され、前記第1の所定時間(T1)の終了時点(t1)から前記第2の所定時間(T2)の終了時点(t6)までの第3の所定時間(T3)において所定電圧値を有する共振期間パルス(Vz)を出力する共振期間パルス形成手段(62)と、
    を備えていることを特徴とする請求項2又は3又は4記載の電力変換装置。
  6. 更に、前記インバータ回路は、前記第1、第2、第3及び第4の主スイッチ(S1、S2.S3,S4)にそれぞれ逆並列接続された寄生又は個別ダイオードから成る第1、第2、第3及び第4の主ダイオード(D1,D2、D3,D4)を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電力変換装置。
  7. 前記インバータ回路は、前記第1及び第2の主スイッチ(S1、S2)の相互接続点(25)に接続された第1の出力導体(8u)と、前記第1の補助コンデンサ(Ca)と前記第1の補助スイッチ(Q1)との直列回路と前記第2の補助コンデンサ(Cb)と前記第2の補助スイッチ(Q2)との直列回路との相互接続点(23)に接続された第2の出力導体(8v)と、前記第3及び第4の主スイッチ(S3、S4)の相互接続点(26)に接続された第3の出力導体(8w)とを有する3相V結線インバータ回路であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電力変換装置。
  8. 前記インバータ回路は、前記第1及び第2の主スイッチ(S1、S2)の相互接続点(25)に接続された第1の出力導体(8u)と、前記第1の補助コンデンサ(Ca)と前記第1の補助スイッチ(Q1)との直列回路と前記第2の補助コンデンサ(Cb)と前記第2の補助スイッチ(Q2)との直列回路との相互接続点(23)に接続された第2の出力導体(8v)と、前記第3及び第4の主スイッチ(S3、S4)の相互接続点(26)に接続された第3の出力導体(8w)とを有し、前記第1の出力導体(8u)と前記第2の出力導体(8v)との間に第1の負荷又は連系電源を接続し、前記第3の出力導体(8w)と前記第2の出力導体(8v)との間に第2の負荷又は連系電源を接続する単相3線式インバータ回路であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電力変換装置。
  9. 前記インバータ回路は、更に、前記正側導体と前記負側導体との間に接続された第5及び第6の主スイッチ(S5、S6)の直列回路を有する3相フルブリッジ型インバータ回路であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電力変換装置。
  10. 更に、第1の直流電源端子(1a)と、前記負側導体(4)に接続された第2の直流電源端子(1b)と、前記第1の直流電源端子(1a)の接続された一端を有する昇圧リアクトル(L11)と、前記昇圧リアクトル(L11)の他端と前記第2の直流電源端子(1b)との間に接続された昇圧スイッチ(Q11)と、前記昇圧スイッチ(Q11)に並列に接続された寄生容量又は個別コンデンサから成る共振用コンデンサ(C11)と、前記昇圧リアクトル(L11)の他端と前記正側導体(3)との間に接続された整流素子(D12)とから成る昇圧回路(2)と、
    前記昇圧スイッチ(Q11)をオンオフ制御する昇圧スイッチ制御回路(13)と
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電力変換装置。
  11. 更に、前記インバータ回路の第1、第2及び第3の出力導体(8u、8v、8w)に接続されたフィルタ回路(7)を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電力変換装置。
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