JP5118774B2 - 内燃機関の停止制御装置および方法 - Google Patents

内燃機関の停止制御装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の停止時に、ピストンの停止位置を制御する内燃機関の停止制御装置および方法に関する。
従来の内燃機関の停止制御装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この内燃機関は、吸気量を調整するための吸気量調整弁を備えている。また、この停止制御装置では、内燃機関の停止時に、吸気量調整弁を所定の開度に制御することによって、吸気通路内の負圧の大きさを調整し、内燃機関のピストンを再始動に適した所定位置に停止させる。具体的には、内燃機関が停止するまでの過程において、ピストンが圧縮上死点を通過する時の内燃機関の回転数を検出し、検出された圧縮上死点回転数に応じ、所定のマップを検索することによって、吸気量調整弁の開度を設定する。これにより、内燃機関の回転数の減少速度を調整し、ピストンを所定位置に停止させることによって、内燃機関の再始動時における始動性を向上させるようにしている。
特許第4144516号公報
内燃機関の停止時におけるピストンの止まり方(以下「ピストンの停止特性」という)は、ピストンが摺動する際の摩擦の大きさや吸気量調整弁により調整される吸気量などに応じて変化するため、内燃機関の個体差によってばらつくことは避けられない。また、ピストンの停止特性は、同じ内燃機関においても、経時的に変化する。これに対し、上述した従来の停止制御装置では、あらかじめ設定されたマップに基づき、圧縮上死点回転数に応じて、吸気量調整弁の開度を設定するにすぎないので、上述したようなピストンの停止特性のばらつきや経時的変化の影響によって、ピストンを所定位置に精度良く停止させることができない。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ピストンの停止特性のばらつきや経時的変化を補償しながら、ピストンを所定位置に精度良く停止させることができる内燃機関の停止制御装置および方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、内燃機関3の停止時に、吸気量を制御することによって、内燃機関3のピストン3dの停止位置を所定位置に制御する内燃機関の停止制御装置1であって、吸気量を調整するための吸気量調整弁(実施形態における(以下、本項において同じ)スロットル弁13a)と、内燃機関3の回転数(エンジン回転数NE)を検出する回転数検出手段(ECU2、クランク角センサ24)と、内燃機関3の停止指令が出されたときに、吸気量調整弁を閉じ側に制御するとともに、その後、検出された内燃機関3の回転数が停止制御開始回転数(補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFN)を下回ったときに、吸気量調整弁を開き側に制御する吸気量制御手段(ECU2、THアクチュエータ13b、図5、図6)と、内燃機関3が停止する直前の最終の圧縮行程における内燃機関3の回転数を最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとして取得する最終圧縮行程回転数取得手段(ECU2、図8のステップ66)と、停止制御開始回転数NEIGOFTHと、停止制御開始回転数NEIGOFTHに基づいて吸気量調整弁を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとに基づき、停止制御開始回転数NEIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係を決定する相関関係決定手段(ECU2、図4のステップ5、図9)と、決定された相関関係と、ピストン3dを所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数(最終圧縮行程回転数の基準値NENPFLMT0)とに基づき、停止制御開始回転数NEIGOFTHの目標となる目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを設定する目標停止制御開始回転数設定手段(ECU2、図4のステップ6,9,11)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の停止制御装置によれば、内燃機関の停止指令が出されたときに、吸気量を調整する吸気量調整弁を閉じ側に制御するとともに、その後、内燃機関の回転数が停止制御開始回転数を下回ったときに、吸気量調整弁を開き側に制御する。このように、停止指令後に吸気量調整弁を一旦、閉じ側に制御するので、不快な振動や異音の発生を防止することができる。また、その後、吸気量調整弁を開き側に制御することにより、吸気量を制御することによって、ピストンの停止位置が制御される。
また、本発明では、停止制御開始回転数と、この停止制御開始回転数に基づいて吸気量調整弁を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数とに基づき、停止制御開始回転数と最終圧縮行程回転数との相関関係を決定する。したがって、決定された相関関係は、ばらつきや経時的変化を含むピストンの実際の停止特性を反映する。そして、この相関関係と、ピストンを所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数とに基づき、停止制御開始回転数の目標となる目標停止制御開始回転数を設定するので、ピストンの停止特性のばらつきや経時的変化を補償しながら、ピストンを所定位置に精度良く停止させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関の停止制御装置1において、決定された相関関係に基づき、所定の最終圧縮行程回転数に対応する停止制御開始回転数NEIGOFTHを、目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRTとして算出する基本値算出手段(ECU2、図4のステップ6、図9)と、算出された基本値および目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの前回値を用いたなまし演算により、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを算出するなまし演算手段(ECU2、図4のステップ11)と、をさらに備え、なまし演算手段は、なまし演算の回数(学習回数NENGSTP)が多いほど、目標停止制御開始回転数の基本値のなまし度合(なまし係数CICOFREFX)をより大きくすることを特徴とする。
この構成によれば、決定された相関関係に基づき、所定の最終圧縮行程回転数に対応する停止制御開始回転数を、目標停止制御開始回転数の基本値として算出する。したがって、この基本値は、相関関係から直接的に導き出された停止制御開始回転数に相当する。そして、この基本値と、そのときまでに算出されている目標停止制御開始回転数を用いたなまし演算により、目標停止制御開始回転数を算出し、学習する。したがって、内燃機関の運転条件の一時的な変動などによって、上記の相関関係の決定およびそれに基づく基本値の設定が適切に行われなかった場合でも、それによる影響を抑制しながら、目標停止制御開始回転数を適切に設定することができる。
また、一般に、ピストンの停止特性は急激に変化することがないため、上記のような学習を重ねるほど、目標停止制御開始回転数の信頼性は高くなる。本発明によれば、なまし演算を行う際、なまし演算の回数(学習回数)が多いほど、目標停止制御開始回転数の基本値のなまし度合をより大きくする。したがって、学習が進むほど、信頼性の高い目標停止制御開始回転数の学習値の重みを大きくしながら、目標停止制御開始回転数をより適切に設定することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の停止制御装置1において、内燃機関3に吸入される吸気の温度(吸気温TA)、大気圧PA、および内燃機関3の温度(エンジン水温TW)の少なくとも1つを検出する検出手段(吸気温センサ22、大気圧センサ23、水温センサ26)と、検出された吸気の温度、大気圧PA、および内燃機関3の温度の少なくとも1つに応じて、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを補正する目標停止制御開始回転数補正手段(ECU2、図5のステップ26〜28)と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、吸気温、大気圧および内燃機関の温度の少なくとも1つを検出する。これらの3つのパラメータはいずれも、ピストンの停止特性に影響を及ぼすものである。具体的には、吸気の温度や内燃機関の温度が低いほど、ピストンが摺動する際の摩擦は大きくなるので、ピストンが止まりやすい。また、大気圧が低いほど、あるいは吸気の温度が高いほど、吸気の密度は低く、ピストンに対する吸気の抵抗は小さくなるので、同じ吸気量であってもピストンは止まりにくい。本発明によれば、検出されたこれらの3つのパラメータの少なくとも1つに応じて、目標停止制御開始回転数を補正する。したがって、これらのパラメータに応じて目標停止制御開始回転数をより適切に設定し、ピストンを所定位置にさらに精度良く停止させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の停止制御装置1において、吸気量制御手段による吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、内燃機関の回転数が停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときに、吸気量調整弁を第1所定開度ICMDOFPREに制御する1段目吸気量制御手段(ECU2、図6のステップ34)と、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXが高いほど、1段目制御開始回転数NEICOFPREをより大きな値に設定する1段目制御開始回転数設定手段(ECU2、図5のステップ29)と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、ピストンを所定位置に停止させるために、吸気量調整弁を閉弁状態から開く際に、吸気量調整弁を一度に開くのではなく、吸気量調整弁の開き側への制御(以下「2段目制御」という)に先立ち、第1所定開度に制御する(以下「1段目制御」という)。このように、1段目制御および2段目制御により、吸気量調整弁を段階的に開くことによって、吸気圧の急激な上昇を回避でき、それに起因する気流音などの異音や振動の発生を防止することができる。
また、2段目制御を開始する目標停止制御開始回転数が高いほど、1段目制御を開始する1段目制御開始回転数をより大きな値に設定する。目標停止制御開始回転数が高いほど、2段目制御がより早いタイミングで開始されるため、1段目制御の期間が短くなり、2段目制御の開始時における吸気圧が不足しがちになる。したがって、目標停止制御開始回転数が高いほど、上記のように1段目制御開始回転数をより大きな値に設定することにより、1段目制御の期間を確保し、2段目制御の開始時における吸気圧を適切に制御することができ、それにより、ピストンを所定位置にさらに精度良く停止させることができる。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の停止制御装置1において、吸気量制御手段による吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、内燃機関の回転数が停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときに、吸気量調整弁を第1所定開度ICMDOFPREに制御する1段目吸気量制御手段(ECU2、図6のステップ34)と、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXが高いほど、第1所定開度ICMDOFPREをより大きな値に設定する第1所定開度設定手段(ECU2、図23のステップ132,135、図24)と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、1段目制御および2段目制御により、吸気量調整弁を段階的に開くことによって、吸気圧の急激な上昇を回避でき、それに起因する気流音などの異音や振動の発生を防止することができる。また、目標停止制御開始回転数が高いほど、1段目制御時の吸気量調整弁の開度である第1所定開度をより大きな値に設定する。目標停止制御開始回転数が高いほど、2段目制御がより早いタイミングで開始されるため、1段目制御の期間が短くなり、2段目制御の開始時における吸気圧が不足しがちになる。したがって、目標停止制御開始回転数が高いほど、上記のように第1所定開度をより大きな値に設定することにより、1段目制御中の吸気圧の増加度合を大きくし、2段目制御の開始時における吸気圧を適切に制御することができ、それにより、ピストンを所定位置にさらに精度良く停止させることができる。
本願の請求項6に係る発明は、内燃機関3の停止時に、吸気量を制御することによって、内燃機関3のピストン3dの停止位置を所定位置に制御する内燃機関の停止制御装置1であって、吸気量を調整するための吸気量調整弁(実施形態における(以下、本項において同じ)スロットル弁13a)と、内燃機関3の回転数(エンジン回転数NE)を検出する回転数検出手段(ECU2、クランク角センサ24)と、内燃機関3の停止指令が出されたときに、吸気量調整弁の開度(目標開度ICMDTHIGOF)を、閉じ側に制御するとともに、その後、開き側に制御する吸気量制御手段(ECU2、THアクチュエータ13b、図15、図16)と、内燃機関3が停止する直前の最終の圧縮行程における内燃機関3の回転数を最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとして取得する最終圧縮行程回転数取得手段(ECU2、図8のステップ66)と、吸気量調整弁の開度(2段目制御開度ATHIGOFTH)と、吸気量調整弁の開度を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとに基づき、吸気量調整弁の開度と最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係を決定する相関関係決定手段(ECU2、図14のステップ75)と、決定された相関関係と、ピストン3dを所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数(最終圧縮行程回転数の基準値NENPFLMT0)とに基づき、吸気量調整弁の開度の目標となる目標開度(目標2段目制御開度ATHICOFREFX)を設定する目標開度設定手段(ECU2、図14のステップ76,79,81)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の停止制御装置によれば、内燃機関の停止指令が出されたときに、吸気量を調整する吸気量調整弁を閉じ側に制御するとともに、その後、開き側に制御する。このように、停止指令後に吸気量調整弁を一旦、閉じ側に制御するので、不快な振動や異音の発生を防止することができる。また、その後、吸気量調整弁を開き側に制御することにより、吸気量を制御することによって、ピストンの停止位置が制御される。
また、本発明では、吸気量調整弁の開度と、吸気量調整弁を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数とに基づき、吸気量調整弁の開度と最終圧縮行程回転数との相関関係を決定する。したがって、決定された相関関係は、ばらつきや経時的変化を含むピストンの実際の停止特性を反映する。そして、この相関関係と、ピストンを所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数とに基づき、吸気量調整弁の開度の目標となる目標開度を設定するので、ピストンの停止特性のばらつきや経時的変化を補償しながら、ピストンを所定位置に精度良く停止させることができる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の内燃機関の停止制御装置1において、決定された相関関係に基づき、所定の最終圧縮行程回転数に対応する吸気量調整弁の開度を、目標開度の基本値(目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRT)として算出する基本値算出手段(ECU2、図14のステップ76、図17)と、算出された基本値および目標開度の前回値を用いたなまし演算により、目標開度を算出するなまし演算手段(ECU2、図14のステップ81)と、をさらに備え、なまし演算手段は、なまし演算の回数(学習回数NENGSTP)が多いほど、目標開度の基本値のなまし度合(なまし係数CICOFREFX)をより大きくすることを特徴とする。
この構成によれば、決定された相関関係に基づき、所定の最終圧縮行程回転数に対応する吸気量調整弁の開度を、目標開度の基本値として算出する。したがって、この基本値は、相関関係から直接的に導き出された吸気量調整弁の開度に相当する。そして、この基本値と、そのときまでに算出されている目標開度を用いたなまし演算により、目標開度を算出し、学習する。したがって、内燃機関の運転条件の一時的な変動などによって、上記の相関関係の決定およびそれに基づく基本値の設定が適切に行われなかった場合でも、それによる影響を抑制しながら、目標開度を適切に設定することができる。
また、一般に、ピストンの停止特性は急激に変化することがないため、上記のような学習を重ねるほど、目標開度の信頼性は高くなる。本発明によれば、なまし演算を行う際、なまし演算の回数(学習回数)が多いほど、目標開度の基本値のなまし度合をより大きくする。したがって、学習が進むほど、信頼性の高い目標開度の学習値の重みを大きくしながら、目標開度をより適切に設定することができる。
請求項8に係る発明は、請求項6または7に記載の内燃機関の停止制御装置1において、内燃機関3に吸入される吸気の温度(吸気温TA)、大気圧PA、および内燃機関3の温度(エンジン水温TW)の少なくとも1つを検出する検出手段(吸気温センサ22、大気圧センサ23、水温センサ26)と、検出された吸気の温度、大気圧PA、および内燃機関3の温度の少なくとも1つに応じて、目標開度(目標2段目制御開度ATHICOFREFX)を補正する目標開度補正手段(ECU2、図15のステップ96〜98)と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、吸気温、大気圧および内燃機関の温度の少なくとも1つを検出する。前述したように、これらの3つのパラメータはいずれも、ピストンの停止特性に影響を及ぼす。本発明によれば、検出されたこれらの3つのパラメータの少なくとも1つに応じて、目標開度を補正するので、目標開度をより適切に設定し、ピストンを所定位置にさらに精度良く停止させることができる。
請求項9に係る発明は、請求項6ないし8のいずれかに記載の内燃機関の停止制御装置1において、吸気量制御手段による吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、内燃機関の回転数が吸気量調整弁を開き側に制御する停止制御開始回転数NEICOFREFNよりも大きな1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときに、吸気量調整弁を第1所定開度ICMDOFPREに制御する1段目吸気量制御手段(ECU2、図6のステップ34)と、目標開度が大きいほど、1段目制御開始回転数NEICOFPREをより小さな値に設定する1段目制御開始回転数設定手段(ECU2、図22のステップ123)と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、1段目制御および2段目制御により、吸気量調整弁を段階的に開くことによって、吸気圧の急激な上昇を回避でき、それに起因する気流音などの異音や振動の発生を防止することができる。また、2段目制御時の吸気量調整弁の開度の目標となる目標開度が大きいほど、1段目制御開始回転数をより小さな値に設定する。目標開度が大きな値に設定されていることは、ピストンが止まりにくいことで、1段目制御の期間が長くなる傾向にあることを表す。したがって、目標開度が大きいほど、上記のように1段目制御開始回転数をより小さな値に設定することにより、1段目制御をより遅いタイミングで開始し、1段目制御の期間を短くすることによって、2段目制御の開始時における吸気圧を適切に制御でき、それにより、ピストンを所定位置にさらに精度良く停止させることができる。
請求項10に係る発明は、請求項6ないし8のいずれかに記載の内燃機関の停止制御装置1において、吸気量制御手段による吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、内燃機関の回転数が吸気量調整弁を開き側に制御する停止制御開始回転数NEICOFREFNよりも大きな1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときに、吸気量調整弁を第1所定開度ICMDOFPREに制御する1段目吸気量制御手段(ECU2、図6のステップ34)と、目標開度が大きいほど、第1所定開度ICMDOFPREをより小さな値に設定する第1所定開度設定手段(ECU2、図22のステップ123)と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、1段目制御および2段目制御により、吸気量調整弁を段階的に開くことによって、吸気圧の急激な上昇を回避でき、それに起因する気流音などの異音や振動の発生を防止することができる。また、2段目制御時の目標開度が大きいほど、1段目制御時の第1所定開度をより小さな値に設定する。目標開度が大きな値に設定されていることは、ピストンが止まりにくいことで、1段目制御の期間が長くなりやすい状態を表す。したがって、目標開度が大きいほど、上記のように第1所定開度をより小さな値に設定することにより、吸気量を減少させ、1段目制御中の吸気圧の上昇速度を抑制することによって、2段目制御の開始時における吸気圧を適切に制御でき、それにより、ピストンを所定位置にさらに精度良く停止させることができる。
本願の請求項11に係る発明は、内燃機関3の停止時に、吸気量を制御することによって、内燃機関3のピストン3dの停止位置を所定位置に制御する内燃機関の停止制御方法であって、内燃機関3の回転数(実施形態における(以下、本項において同じ)エンジン回転数NE)を検出するステップと、内燃機関3の停止指令が出されたときに、吸気量を調整するための吸気量調整弁(スロットル弁13a)を閉じ側に制御するとともに、その後、検出された内燃機関3の回転数が停止制御開始回転数(補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFN)を下回ったときに、吸気量調整弁を開き側に制御するステップと、内燃機関3が停止する直前の最終の圧縮行程における内燃機関3の回転数を最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとして取得するステップと、停止制御開始回転数NEIGOFTHと、停止制御開始回転数NEIGOFTHに基づいて吸気量調整弁を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとに基づき、停止制御開始回転数NEIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係を決定するステップと、決定された相関関係と、ピストン3dを所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数(最終圧縮行程回転数の基準値NENPFLMT0)とに基づき、停止制御開始回転数の目標となる目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを設定するステップと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項1と同様の効果が得られる。
請求項12に係る発明は、請求項11に記載の内燃機関の停止制御方法において、決定された相関関係に基づき、所定の最終圧縮行程回転数に対応する停止制御開始回転数を、目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRTとして算出するステップと、算出された基本値および目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの前回値を用いたなまし演算により、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを算出するステップと、をさらに備え、なまし演算の回数(学習回数NENGSTP)が多いほど、目標停止制御開始回転数の基本値のなまし度合(なまし係数CICOFREFX)をより大きくすることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項2と同様の効果が得られる。
請求項13に係る発明は、請求項11または12に記載の内燃機関の停止制御方法において、内燃機関3に吸入される吸気の温度(吸気温TA)、大気圧PA、および内燃機関3の温度(エンジン水温TW)の少なくとも1つを検出するステップと、検出された吸気の温度、大気圧PA、および内燃機関3の温度の少なくとも1つに応じて、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを補正するステップと、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項3と同様の効果が得られる。
請求項14に係る発明は、請求項11ないし13のいずれかに記載の内燃機関の停止制御方法において、吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、内燃機関の回転数が停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときに、吸気量調整弁を第1所定開度ICMDOFPREに制御するステップと、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXが高いほど、1段目制御開始回転数NEICOFPREをより大きな値に設定するステップと、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項4と同様の効果が得られる。
請求項15に係る発明は、請求項11ないし13のいずれかに記載の内燃機関の停止制御方法において、吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、内燃機関の回転数が停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときに、吸気量調整弁を第1所定開度ICMDOFPREに制御するステップと、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXが高いほど、第1所定開度ICMDOFPREをより大きな値に設定するステップと、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項5と同様の効果が得られる。
本願の請求項16に係る発明は、内燃機関3の停止時に、吸気量を制御することによって、内燃機関3のピストン3dの停止位置を所定位置に制御する内燃機関の停止制御方法であって、内燃機関3の回転数(実施形態における(以下、本項において同じ)エンジン回転数NE)を検出するステップと、内燃機関3の停止指令が出されたときに、吸気量を調整するための吸気量調整弁(スロットル弁13a)の開度(目標開度ICMDTHIGOF)を閉じ側に制御するとともに、その後、開き側に制御するステップと、内燃機関3が停止する直前の最終の圧縮行程における内燃機関3の回転数を最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとして取得するステップと、吸気量調整弁の開度(2段目制御開度ATHIGOFTH)と、吸気量調整弁の開度を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとに基づき、吸気量調整弁の開度と最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係を決定するステップと、決定された相関関係と、ピストン3dを所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数(最終圧縮行程回転数の基準値NENPFLMT0)とに基づき、吸気量調整弁の開度の目標となる目標開度(目標2段目制御開度ATHICOFREFX)を設定するステップと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項6と同様の効果が得られる。
請求項17に係る発明は、請求項16に記載の内燃機関の停止制御方法において、決定された相関関係に基づき、所定の最終圧縮行程回転数に対応する吸気量調整弁の開度を、目標開度の基本値(目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRT)として算出するステップと、算出された基本値および目標開度の前回値を用いたなまし演算により、目標開度を算出するステップと、をさらに備え、なまし演算の回数(学習回数NENGSTP)が多いほど、目標開度の基本値のなまし度合(なまし係数CICOFREFX)をより大きくすることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項7と同様の効果が得られる。
請求項18に係る発明は、請求項16または17に記載の内燃機関の停止制御方法において、内燃機関3に吸入される吸気の温度(吸気温TA)、大気圧PA、および内燃機関3の温度(エンジン水温TW)の少なくとも1つを検出するステップと、検出された吸気の温度、大気圧PA、および内燃機関3の温度の少なくとも1つに応じて、目標開度(目標2段目制御開度ATHICOFREFX)を補正するステップと、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項8と同様の効果が得られる。
請求項19に係る発明は、請求項16ないし18のいずれかに記載の内燃機関の停止制御方法において、吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、内燃機関の回転数が停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときに、吸気量調整弁を第1所定開度ICMDOFPREに制御するステップと、目標開度が大きいほど、1段目制御開始回転数NEICOFPREをより小さな値に設定するステップと、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項9と同様の効果が得られる。
請求項20に係る発明は、請求項16ないし18のいずれかに記載の内燃機関の停止制御方法において、吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、内燃機関の回転数が停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときに、吸気量調整弁を第1所定開度ICMDOFPREに制御するステップと、目標開度が大きいほど、第1所定開度ICMDOFPREをより小さな値に設定するステップと、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、前述した請求項10と同様の効果が得られる。
本実施形態による停止制御装置を適用した内燃機関を概略的に示す図である。 停止制御装置のブロック図である。 吸気弁および排気弁とそれらを駆動する機構の概略構成を示す断面図である。 第1実施形態による目標停止制御開始回転数の設定処理を示すフローチャートである。 第1実施形態によるスロットル弁の目標開度の設定処理を示すフローチャートである。 図5の設定処理の残りの部分を示すフローチャートである。 最終圧縮行程回転数の算出処理を示すフローチャートである。 図7の算出処理の残りの部分を示すフローチャートである。 第1実施形態による停止制御開始回転数と最終圧縮行程回転数との相関関係を示す図である。 第1実施形態による学習用PA補正項および設定用PA補正項を設定するためのマップである。 第1実施形態による学習用TA補正項および設定用TA補正項を設定するためのマップである。 なまし係数を算出するためのマップである。 第1実施形態による内燃機関の停止制御処理によって得られる動作例を、比較例とともに示す図である。 第2実施形態によるスロットル弁の目標2段目制御開度の設定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態によるスロットル弁の目標開度の設定処理を示すフローチャートである。 図15の設定処理の残りの部分を示すフローチャートである。 第2実施形態による2段目制御開度と最終圧縮行程回転数との関係を示す図である。 第2実施形態による学習用PA補正項および設定用PA補正項を設定するためのマップである。 第2実施形態による学習用TA補正項および設定用TA補正項を設定するためのマップである。 第2実施形態による内燃機関の停止制御処理によって得られる動作例を、比較例とともに示す図である。 第2実施形態の変形例による第1所定開度の算出処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の他の変形例による1段目制御開始回転数の算出処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の変形例による第1所定開度の算出処理を示すフローチャートである。 図23の算出処理で用いられるNE補正項を設定するためのマップである。 図23の算出処理で用いられるPA補正項を設定するためのマップである。 図23の算出処理で用いられるTA補正項を設定するためのマップである。 第2実施形態の変形例による内燃機関の停止制御処理によって得られる動作例を示す図である。 第2実施形態の他の変形例による内燃機関の停止制御処理によって得られる動作例を示す図である。 第1実施形態の変形例による内燃機関の停止制御処理によって得られる動作例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は、本実施形態による停止制御装置1(図2参照)を適用した内燃機関3を概略的に示している。この内燃機関(以下「エンジン」という)3は、例えば6気筒タイプのガソリンエンジンである。
エンジン3の各気筒3aには、燃料噴射弁6(図2参照)が、取り付けられている。燃料噴射弁6の開閉は、ECU2(図2参照)からの制御信号によって制御され、それにより、開弁タイミングによって燃料噴射時期が、開弁時間によって燃料噴射量QINJが制御される。
エンジン3のシリンダヘッド3bには、気筒3aごとに、吸気管4および排気管5が接続されるとともに、一対の吸気弁8,8(1つのみ図示)および一対の排気弁9,9(1つのみ図示)が設けられている。
図3に示すように、シリンダヘッド3b内には、回転自在の吸気カムシャフト41と、吸気カムシャフト41に一体に設けられた吸気カム42と、ロッカーアームシャフト43と、ロッカーアームシャフト43に回動自在に支持されるとともに、吸気弁8,8の上端にそれぞれ当接する2つのロッカーアーム44,44(1つのみ図示)などが設けられている。
吸気カムシャフト41は、吸気スプロケットおよびタイミングチェーン(いずれも図示せず)を介して、クランクシャフト3c(図1参照)に連結されており、クランクシャフト3cが2回転するごとに1回転する。この吸気カムシャフト41の回転に伴い、ロッカーアーム44,44が吸気カム42で押圧され、ロッカーアームシャフト43を中心として回動することにより、吸気弁8,8が開閉される。
また、シリンダヘッド3b内には、回転自在の排気カムシャフト61と、排気カムシャフト61に一体に設けられた排気カム62と、ロッカーアームシャフト63と、ロッカーアームシャフト63に回動自在に支持されるとともに、排気弁9,9の上端にそれぞれ当接する2つのロッカーアーム64,64(1つのみ図示)などが設けられている。
排気カムシャフト61は、排気スプロケットおよびタイミングチェーン(いずれも図示せず)を介して、クランクシャフト3cに連結されており、クランクシャフト3cが2回転するごとに1回転する。この排気カムシャフト61の回転に伴い、ロッカーアーム64,64が排気カム62で押圧され、ロッカーアームシャフト63を中心として回動することにより、排気弁9,9が開閉される。
また、吸気カムシャフト41には、気筒判別センサ25が設けられている。この気筒判別センサ25は、吸気カムシャフト41の回転に伴い、特定の気筒3aの所定のクランク角度位置において、パルス信号であるCYL信号を出力する。
クランクシャフト3cには、クランク角センサ24が設けられている。クランク角センサ24は、クランクシャフト3cの回転に伴い、パルス信号であるTDC信号およびCRK信号を出力する。TDC信号は、いずれかの気筒3aにおいて、ピストン3dが吸気行程開始時のTDC(上死点)付近の所定のクランク角度位置にあることを表す信号であり、本実施形態のような6気筒タイプの場合には、クランクシャフト3cが120°回転するごとに出力される。CRK信号は、所定のクランク角度(例えば30°)ごとに出力される。ECU2は、CRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。このエンジン回転数NEは、エンジン3の回転速度を表すものである。また、ECU2は、CYL信号およびTDC信号に基づき、どの気筒3aが圧縮行程にあるかを判別し、その判別結果に基づき、1〜6の気筒番号CUCYLをそれぞれ割り当てる。
さらに、ECU2は、TDC信号およびCRK信号に基づき、クランク角度CAを算出するとともに、ステージ番号STGを設定する。このステージ番号STGは、いずれかの気筒3aにおいて吸気行程の初期に相当するクランク角度CAの基準角度位置を0°としたとき、クランク角度CAが0≦CA<30のときに「0」に設定され、30≦CA<60のときに「1」に、60≦CA<90のときに「2」に、90≦CA<120のときに「3」にそれぞれ設定される。すなわち、ステージ番号STG=0は、いずれかの気筒3aが吸気行程の初期にあることを表し、同時に、エンジン3が6気筒であるため、他の1つの気筒3aが圧縮行程の中期にあること、より具体的には、圧縮行程の開始時からのクランク角度が60°から90°の期間であることを表す。
また、吸気管4には、スロットル弁機構13が設けられている。スロットル弁機構13は、吸気管4内に回動自在に設けられたスロットル弁13aと、これを駆動するTHアクチュエータ13bを有している。THアクチュエータ13bは、モータとギヤ機構(いずれも図示せず)を組み合わせたものであり、ECU2からの目標開度ICMDTHIGOFに基づく制御信号によって駆動される。それにより、スロットル弁13aの開度が変化することによって、気筒3aに吸入される新気の量(以下「吸気量」という)が制御される。
また、吸気管4のスロットル弁13aよりも下流側には、吸気温センサ22が設けられている。吸気温センサ22は、吸気の温度(以下「吸気温」という)TAを検出し、その検出信号はECU2に出力される。
また、ECU2には、大気圧センサ23から大気圧PAを表す検出信号が、水温センサ26からエンジン3の冷却水の温度(以下「エンジン水温」という)TWを表す検出信号が、それぞれ出力される。
さらに、ECU2には、イグニッションスイッチ(SW)21(図2参照)から、そのオンまたはオフ状態を表す信号が出力される。なお、エンジン3の停止時、イグニッションスイッチ21がオフされたときには、燃料噴射弁6から気筒3a内への燃料供給が停止される。
ECU2は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されている。前述した各種のスイッチおよびセンサ21〜26からの検出信号は、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力される。ECU2は、これらの入力信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムに従って、エンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転状態に応じて、停止制御を含むエンジン3の制御を行う。
なお、本実施形態では、ECU2が、吸気量制御手段、最終圧縮行程回転数取得手段、相関関係決定手段、目標停止制御開始回転数設定手段、基本値算出手段、なまし演算手段、目標停止制御開始回転数補正手段、1段目吸気量制御手段、1段目制御開始回転数設定手段、第1所定開度設定手段、目標開度設定手段および目標開度補正手段に相当する。
次に、図4〜図13を参照しながら、本発明の第1実施形態によるエンジン3の停止制御処理について説明する。本処理は、クランク角度CA30°ごとに実行される。
このエンジン3の停止制御は、イグニッションスイッチ21がオフされた後、エンジン回転数NEが停止制御開始回転数NEIGOFTHを下回ったときに、スロットル弁13aを開き側に制御することによって、ピストン3dが停止する直前の最終の圧縮行程におけるエンジン回転数NE(最終圧縮行程回転数NEPRSFTGT)を所定の基準値に制御することで、ピストン3dの停止位置を、吸気弁8と排気弁9とが同時に開くバルブオーバーラップが発生しない所定位置に制御するものである。
図4は、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの設定処理を示す。この処理は、停止制御においてスロットル弁13aの開き側への制御(後述する2段目制御)を開始する停止制御開始回転数の目標値を、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXとして設定するとともに学習するものである。本処理は、1回の停止制御につき1回行われる。
本処理ではまず、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、目標停止制御開始回転数設定完了フラグF_IGOFTHREFDONEが「1」であるか否かを判別する。この答がYESで、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの設定がすでに行われているときには、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップ1の答がNOで、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの設定がまだ行われていないときには、ステップ2において、学習回数NENGSTPが0であるか否かを判別する。この答がYESで、バッテリーキャンセルなどによって学習回数NENGSTPがリセットされているときには、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを所定の初期値NEICOFINIに設定し(ステップ3)、後述するステップ12に進む。
一方、上記ステップ2の答がNOのときには、ステップ4において、学習条件成立フラグF_NEICOFRCNDが「1」であるか否かを判別する。この学習条件成立フラグF_NEICOFRCNDは、エンジンストールが生じていないことや、エンジン水温TWが所定値以下の低温状態でないことなどを含む、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの所定の学習条件が成立しているときに「1」にセットされるものである。このステップ4の答がNOで、学習条件が成立していないときには、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの学習を行わず、後述するステップ13に進む。
一方、上記ステップ4の答がYESで、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの学習条件が成立しているときには、ステップ5において、前回の停止制御時に得られた最終圧縮行程回転数NEPRSFTGT、停止制御開始回転数NEIGOFTHおよび所定の傾きSLOPENPF0を用い、次式(1)によって、切片INTCPNPFを算出する。
INTCPNPF
=NEPRSFTGT−SLOPENPF0・NEIGOFTH
・・・・(1)
この式(1)は、停止制御開始回転数NEIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの間に、図9に示すような相関関係、すなわちSLOPENPF0を傾きとし、INTCPNPFを切片とする1次関数で表される相関関係が成立するとともに、エンジン3の型式が同一であれば傾きSLOPENPF0が一定であることを前提としている。この前提に従い、停止制御時に得られた停止制御開始回転数NEIGOFTHおよび最終圧縮行程回転数NEPRSTGTを用い、式(1)によって切片INTCPNPFを求めることにより、停止制御開始回転数NEIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係が決定される。ちなみに、ピストン3dの摩擦が大きいほど、同一の制御開始回転数NEICOFRRTに対して、最終圧縮行程回転数NEPRSTGTはより小さな値になるので、1次関数はより下側にオフセットされ(例えば図9の一点鎖線)、切片INTCPNPFはより小さな値に算出される。逆にピストン3dの摩擦が小さいほど、上記と逆の理由から、1次関数はより上側にオフセットされ(例えば図9の破線)、切片INTCPNPFはより大きな値に算出される。
次に、ステップ6において、上記のように決定された相関関係に基づき、算出された切片INTCPNPFと傾きSLOPENPF0を用い、最終圧縮行程回転数の所定の基準値NENPFLMT0を適用することにより、次式(2)によって、目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRTを算出する(図9参照)。
NEICOFRRT
=(NENPFLMT0−INTCPNPF)/SLOPENPF0
・・・・(2)
この最終圧縮行程回転数の基準値NENPFLMT0は、最終圧縮行程回転数NEPRSFがこの値に制御されたときに、ピストン3dがバルブオーバラップの発生しない所定位置に停止するような値に相当し、実験などによりあらかじめ求められ、本実施形態では、例えば260rpmに設定されている。したがって、上記の式(2)によって求めた目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRTを用いることによって、ピストン3dを所定位置に停止させることができる。
次に、ステップ7において、停止制御時に検出された大気圧PA0に応じて、図10に示すマップからマップ値DNEICOFPAを検索し、学習用PA補正項dneicofrpaとして設定する。このマップでは、マップ値DNEICOFPA(=学習用PA補正項dneicofrpa)は、大気圧PA0が高いほど、より大きな値に設定されている。
次に、ステップ8において、停止制御時に検出された吸気温TA0に応じて、図11に示すマップからマップ値DNEICOFTAを検索し、学習用TA補正項dneicofrtaとして設定する。このマップでは、マップ値DNEICOFTA(=学習用TA補正項dneicofrta)は、吸気温TA0が低いほど、より大きな値に設定されている。
次に、上記ステップ6〜8において算出された目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRT、学習用PA補正項dneicofrpaおよび学習用TA補正項dneicofrtaを用い、次式(3)によって、目標停止制御開始回転数の補正後基本値NEICOFREFを算出する(ステップ9)。
NEICOFREF
=NEICOFRRT−dneicofrpa−dneicofrta
・・・・(3)
前述したように、学習用PA補正項dneicofrpaは、大気圧PA0が高いほど、より大きな値に設定されているので、目標停止制御開始回転数の補正後基本値NEICOFREFは、大気圧PA0が高いほど、より小さな値に補正される。また、学習用TA補正項dneicofrtaは、吸気温TA0が低いほど、より大きな値に設定されているので、目標停止制御開始回転数の補正後基本値NEICOFREFは、吸気温TA0が低いほど、より小さな値に補正される。
次に、ステップ10において、学習回数NENGSTPに応じ、図12に示すマップを検索することによって、なまし係数CICOFREFXを算出する。このマップでは、なまし係数CICOFREFXは、学習回数NENGSTPが多いほど、より大きな値に設定されている(0<CICOFREFX<1)。
次に、ステップ11において、算出された目標停止制御開始回転数の補正後基本値NEICOFREF、目標停止制御開始回転数の前回値NEICOFREFX、およびなまし係数CICOFREFXを用い、次式(4)によって、目標停止制御開始回転数の今回値NEICOFREFXを算出する。
NEICOFREFX
=NEICOFREF・(1−CICOFREFX)
+NEICOFREFX・CICOFREFX ・・・・(4)
この式(4)から明らかなように、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXは、目標停止制御開始回転数の補正後基本値NEICOFREFと目標停止制御開始回転数の前回値NEICOFREFXとの加重平均値であり、なまし係数CICOFREFXは、加重平均の重み係数として用いられる。このため、目標停止制御開始回転数の今回値NEICOFREFXは、なまし係数CICOFREFXが小さいほど、目標停止制御開始回転数の補正後基本値NEICOFREFにより近くなるように算出され、なまし係数CICOFREFXが大きいほど、目標停止制御開始回転数の前回値NEICOFREFXにより近くなるように算出される。また、なまし係数CICOFREFXは、学習回数NENGSTPに応じて前述したように設定されるため、学習回数NENGSTPが少ないほど、目標停止制御開始回転数の補正後基本値NEICOFREFの反映度合が大きくなり、学習回数NENGSTPが多いほど、目標停止制御開始回転数の前回値NEICOFREFXの反映度合が大きくなる。
前記ステップ3または11に続くステップ12では、学習回数NENGSTPをインクリメントする。また、ステップ4の答がNOのとき、またはステップ12の後には、ステップ13において、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの設定が終了したことを表すために、目標停止制御開始回転数設定完了フラグF_IGOFTHREFDONEを「1」にセットし、本処理を終了する。
図5および図6は、スロットル弁13aの開度の目標となる目標開度ICMDTHIGOFの設定処理を示す。この処理は、イグニッションスイッチ21のオフ後に、エンジン回転数NEに応じて、スロットル弁13aの目標開度ICMDTHIGOFを値0に制御する全閉制御、第1所定開度に設定する1段目制御、および、より大きな第2所定開度に設定する2段目制御を、順に行うものである。
本処理ではまず、ステップ21において、2段目制御実行フラグF_IGOFFTH2が「1」であるか否かを判別する。この2段目制御実行フラグF_IGOFFTH2は、上述した2段目制御の実行中に「1」にセットされ、それ以外のときには「0」にセットされるものである。このステップ21の答がYESのときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ21の答がNOのときには、ステップ22において、フューエルカットフラグF_IGOFFFCが「1」であるか否かを判別する。この答がNOで、イグニッションスイッチ21のオフ後に、エンジン3への燃料供給の停止がまだ完了していないときには、1段目制御実行フラグF_IGOFFTH1および2段目制御実行フラグF_IGOFFTH2をそれぞれ「0」にセットする(ステップ23,24)とともに、目標開度ICMDTHIGOFを値0に設定し(ステップ25)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ22の答がYESで、エンジン3への燃料供給の停止が完了しているときには、そのときの大気圧PAに応じて、前述した図10のマップからマップ値DNEICOFPAを検索し、設定用PA補正項dneicofpaxとして設定する(ステップ26)。
次に、ステップ27において、そのときの吸気温TAに応じて、前述した図11のマップからマップ値DNEICOFTAを検索し、設定用TA補正項dneicoftaxとして設定する。
次に、ステップ28において、図4のステップ11で設定された目標停止制御開始回転数NEICOFREFXと、上記のように算出された設定用PA補正項dneicofpaxおよび設定用TA補正項dneicoftaxを用い、次式(5)によって、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNを算出する。
NEICOFREFN
=NEICOFREFX+dneicofpax+dneicoftax
・・・・(5)
前述したように、設定用PA補正項dneicofpaxは、大気圧PAが高いほど、より大きな値に設定されているので、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNは、大気圧PAが高いほど、より大きな値に補正される。これは以下の理由による。
大気圧PAが高いほど、吸気の密度が高く、ピストン3dに対する吸気の抵抗が大きいので、エンジン回転数NEの低下速度は大きくなる。また、目標開度ICMDTHIGOFに基づく制御信号が出力された後、スロットル弁13aがそれに対応した開度になるまでに遅れを伴い、その後、吸気量がその開度に見合う大きさになるまでに、さらに遅れを伴う。したがって、大気圧PAが高いほど、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNをより大きな値に補正し、2段目制御をより早いタイミングで開始することによって、上記のようなスロットル弁13aの動作および吸気の遅れの影響を適切に回避することができる。
一方、設定用TA補正項dneicoftaxは、吸気温TAが低いほど、より大きな値に設定されているので、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNは、吸気温TAが低いほど、より大きな値に補正される。吸気温TAが低いほど、ピストン3dが摺動する際の摩擦が大きいとともに、吸気の密度が高いので、エンジン回転数NEの低下速度は大きくなる。したがって、吸気温TAが低いほど、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNをより大きな値に補正し、2段目制御をより早いタイミングで開始することによって、スロットル弁13aの動作および吸気の遅れの影響を適切に回避することができる。
次に、ステップ29において、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNに所定値DNEICOFPREを加算した値(=NEICOFREFN+DNEICOFPRE)を、1段目制御開始回転数NEICOFPREとして算出する。
次に、ステップ30において、エンジン回転数NEが、算出された1段目制御開始回転数NEICOFPREよりも小さいか否かを判別する。この答がNOで、NE≧NEICOFPREのときには、前記ステップ23〜25を実行し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ30の答がYESで、エンジン回転数NEが1段目制御開始回転数NEICOFPREを下回ったときには、1段目制御実行フラグF_IGOFFTH1が「1」であるか否かを判別する(ステップ31)。この答がNOで、1段目制御がまだ実行されていないときには、目標開度ICMDTHIGOFを1段目制御用の第1所定開度ICMDOFPREに設定する(ステップ34)とともに、1段目制御の実行中であることを表すために、1段目制御実行フラグF_IGOFFTH1を「1」にセットし(ステップ35)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ31の答がYESで、1段目制御の実行中のときには、ステージ番号STGが「0」であるか否かを判別する(ステップ32)。この答がNOのとき、すなわち、いずれの気筒3aも圧縮行程の中期に相当していないときには、前記ステップ34および35を実行し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ32の答がYESで、ステージ番号STGが「0」のとき、すなわち、いずれかの気筒3aが圧縮行程の中期に相当しているときには、エンジン回転数NEが前記ステップ28で算出された補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNよりも小さいか否かを判別する(ステップ33)。この答がNOで、NEICOFREFN≦NE<NEICOFPREのときには、前記ステップ34および35を実行することによって、1段目制御を継続するようにし、本処理を終了する。
一方、上記ステップ33の答がYESのとき、すなわちステージ番号STGが「0」であり、かつエンジン回転数NEが補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNを下回ったときには、ステップ36において、そのときのエンジン回転数NEを、実際の停止制御開始回転数NEIGOFTHとして記憶するとともに、そのときの大気圧PAおよび吸気温TAを、停止制御時の大気圧PA0および吸気温TA0としてそれぞれ記憶する(ステップ37,38)。記憶された停止制御開始回転数NEIGOFTHは前記式(1)に用いられ、大気圧PA0および吸気温TA0はそれぞれ、図4のステップ7および8において、学習用PA補正項dneicofrpaおよび学習用TA補正項dneicofrtaの算出に用いられる。
ステップ38に続くステップ39では、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNと実際の停止制御開始回転数NEIGOFTHとの差(=NEICOFREFN−NEIGOFTH)を、偏差DNEIGOFTHとして算出する。
次に、ステップ40において、この偏差DNEIGOFTHが所定の第1判定値DNEIGOFTHLよりも小さいか否かを判別する。この答がYESのときには、偏差DNEIGOFTHが小さいとして、そのことを表すために回転数偏差フラグF_DNEIGOFTHを「0」にセットする(ステップ41)とともに、目標開度ICMDTHIGOFを2段目制御用の第2所定開度ICMDOF2に設定する(ステップ42)。この第2所定開度ICMDOF2は、1段目制御用の第1所定開度ICMDOFPREよりも大きい。次に、2段目制御の実行中であることを表すために、2段目制御実行フラグF_IGOFFTH2を「1」にセットし(ステップ43)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ40の答がNOで、DNEIGOFTH≧DNEIGOFTHLのときには、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNと実際の停止制御開始回転数NEIGOFTHとの差が大きいとして、そのことを表すために回転数偏差フラグF_DNEIGOFTHを「1」にセットした(ステップ44)後、偏差DNEIGOFTHが、第1判定値DNEIGOFTHLよりも大きな所定の第2判定値DNEIGOFTHH以上であるか否かを判別する(ステップ45)。この答がYESで、DNEIGOFTH≧DNEIGOFTHHのときには、前記ステップ42に進み、目標開度ICMDTHIGOFを第2所定開度ICMDOF2に設定し、前述したステップ43を実行し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ45の答がNOで、DNEIGOFTHL≦DNEIGOFTH<DNEIGOFTHHのときには、目標開度ICMDTHIGOFを第3所定開度ICMDOF3に設定し(ステップ46)、前記ステップ43を実行した後、本処理を終了する。この第3所定開度ICMDOF3は、第1所定開度ICMDOFPREよりも大きく、第2所定開度ICMDOF2よりも小さい。
図7および図8は、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTの算出処理を示す。本処理ではまず、ステップ51において、2段目制御実行フラグF_IGOFFTH2が「1」であるか否かを判別する。この答がNOで、2段目制御の実行中でないときには、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTを値0に設定し(ステップ52)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ51の答がYESで、2段目制御の実行中のときには、ステップ53において、初期化終了フラグF_TDCTHIGOFINIが「1」であるか否かを判別する。この答がNOのときには、その時点の気筒番号CUCYLをその前回値CUCYLIGOFTHZにシフトする(ステップ54)。また、2段目制御開始後のTDCの発生回数を計測するTDCカウンタ値CTDCTHIGOFを0にリセットする(ステップ55)とともに、以上の初期化処理が終了したことを表すために、初期化終了フラグF_TDCTHIGOFINIを「1」にセットし(ステップ56)、後述するステップ60に進む。
一方、上記ステップ53の答がYESで、上記の初期化処理がすでに行われているときには、気筒番号の前回値CUCYLIGOFTHZと、その時点の気筒番号CUCYLが一致しているか否かを判別する(ステップ57)。この答がYESのときには、後述するステップ60に進む。
一方、上記ステップ57の答がNOで、CUCYLIGOFTHZ≠CUCYLのときには、TDCが発生したとして、TDCカウンタ値CTDCTHIGOFをインクリメントする(ステップ58)とともに、その時点の気筒番号CUCYLを、その前回値CUCYLIGOFTHZにシフトし(ステップ59)、ステップ60に進む。
このステップ60では、ステージ番号STGが「0」であるか否かを判別し、ステップ61では、エンジン回転数NEが0であるか否かを判別する。このステップ60の答がNOで、いずれの気筒3aも圧縮行程の中期に相当していないとき、または、ステップ61の答がYESで、エンジン3が完全に停止しているときには、本処理を終了する。
一方、ステップ60の答がYESで、いずれかの気筒3aが圧縮行程の中期に相当し、かつステップ61の答がNOで、エンジン3がまだ完全に停止していないときには、ステップ62において、最終圧縮行程回転数の暫定値NEPRSFがその時点のエンジン回転数NEよりも大きいか否かを判別する。この答がNOで、NEPRSF≦NEのときには、本処理を終了する。
一方、上記ステップ62の答がYESで、NEPRSF>NEのときには、エンジン回転数NEを最終圧縮行程回転数の暫定値NEPRSFとして記憶した(ステップ63)後、ステップ64において、最終圧縮行程回転数算出完了フラグF_SETPRSFTGTが「1」であるか否かを判別する。この答がYESで、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTの算出がすでに完了しているときには、本処理を終了する。
一方、ステップ64の答がNOで、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTの算出がまだ完了していないときには、TDCカウンタ値CTDCTHIGOFが所定値NTDCIGOFTHに等しいか否かを判別する(ステップ65)。この所定値NTDCIGOFTHは、2段目制御の開始後に、何回目のTDCが最終の圧縮行程になるかを実験などによりあらかじめ求めたものであり、本実施形態では例えば値3に設定されている。
このステップ65の答がNOのときには、最終の圧縮行程ではないとして、前記ステップ52に進み、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTを値0に設定し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ65の答がYESのときには、最終の圧縮行程であるとして、前記ステップ63で記憶された暫定値NEPRSFを最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとして算出する(ステップ66)。また、最終圧縮行程回転数算出完了フラグF_SETPRSFTGTを「1」にセットし(ステップ67)、本処理を終了する。このようにして算出された最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTは、次回の停止制御において、前記式(1)に適用され、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXの設定に用いられる。
図13は、これまでに説明したエンジン3の停止制御処理によって得られる動作例を示す。同図の破線は、ピストン3dの停止特性が停止しにくい側にずれている場合を示し、一点鎖線は、逆に、ピストン3dの停止特性が停止しやすい側にずれている場合を示す。
破線の場合には、エンジン回転数NEの低下速度が小さいので、実施形態の停止制御処理を行わないときには、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTが基準値NENPFLMT0よりも大きな値になり、その結果、ピストン3dが所望のクランク角度位置よりも先のTDCで停止し、バルブオーバーラップが発生する。これに対し、停止制御処理が行われると、前述したようにして停止制御開始回転数NEIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係が決定され、その相関関係に基づき、目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRTがより小さく設定される(図9参照)ことによって、2段目制御がより遅いタイミングで開始される。その結果、実線で示すようなピストン3dの停止特性が得られ、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTが基準値NENPFLMT0にほぼ一致するようになり、ピストン3dがTDCの手前の所望のクランク角度位置で停止し、バルブオーバーラップが回避される。
一方、一点鎖線の場合には、エンジン回転数NEの低下速度が大きいので、停止制御処理を行わないときには、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTが基準値NENPFLMT0よりも小さな値になり、その結果、ピストン3dが所望のクランク角度位置よりも手前で停止し、バルブオーバーラップは発生しない。ただし、ピストン3dがさらに停止しやすくなると、図8の処理においてTDCカウンタ値CTDCTHIGOFが所定値NTDCIGOFTHに達する前に、すなわち2回のTDCで、ピストン3dが停止してバルブオーバーラップが発生するとともに、目標2段目制御開度ATHICOFREFXの学習が行われないおそれがある。この場合には、目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRTがより大きく設定され(図9参照)、2段目制御がより早いタイミングで開始されることによって、実線で示すようなピストン3dの停止特性を得ることができ、上述した不具合が回避されるとともに、ピストン3dは所望のクランク角度位置で停止する。
以上のように、本実施形態によれば、イグニッションスイッチ21のオフ後に、スロットル弁13aの目標開度ICMDTHIGOFを値0に設定し、スロットル弁13aを一旦、全閉にする(図6のステップ25)ので、不快な振動や異音の発生を防止することができる。また、その後、エンジン回転数NEに応じてスロットル弁13aの1段目制御および2段目制御を順に実行し、2段目制御において目標開度ICMDTHIGOFを第2所定開度ICMDOF2または第3所定開度ICMDOF3に設定する(図6のステップ42,46)ことにより、ピストン3dの停止位置を制御する。
また、停止制御開始回転数NEIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係と、最終圧縮行程回転数の基準値NENPFLMT0とに基づき、目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRTを算出し(図4のステップ5)、それに基づいて目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを設定する(図4のステップ6,9,11)ので、ピストン3dの停止特性のばらつきや経時的変化を補償しながら、ピストン3dをバルブオーバーラップが発生しない所定位置に精度良く停止させることができる。
また、目標停止制御開始回転数の補正後基本値NEICOFREFと、目標停止制御開始回転数の前回値NEICOFREFXを用いたなまし演算により、目標停止制御開始回転数の今回値NEICOFREFXを算出し、学習する(図4のステップ11)ので、エンジン3の運転条件の一時的な変動などによって、上記の相関関係の決定およびそれに基づく目標停止制御開始回転数の基本値NEICOFRRTの設定が適切に行われなかった場合でも、それによる影響を抑制しながら、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを適切に設定することができる。
また、学習回数NENGSTPが多いほど、なまし係数CICOFREFXをより大きくする(図4のステップ10、図12)ので、学習が進むほど、信頼性の高い目標停止制御開始回転数の前回値NEICOFREFXの重みを大きくしながら、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXをより適切に設定することができる。
また、実際の大気圧PAおよび吸気温TAに応じて、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを補正する(図5のステップ26〜28)ので、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXをより適切に設定し、ピストン3dを所定位置にさらに精度良く停止させることができる。
なお、上述した第1実施形態では、1段目制御開始回転数NEICOFPREを、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNに所定値DNEICOFPREを加算することによって算出しているが、この値をさらに大気圧PAおよび吸気温TAで補正してもよい。具体的には、まず、大気圧PAに応じ、前述した図10に示すマップからマップ値DNEICOFPAを検索し、設定用PA補正項dneicofpax1として設定するとともに、吸気温TAに応じ、前述した図11に示すマップからマップ値DNEICOFTAを検索し、設定用TA補正項dneicoftax1として設定する。そして、これらの値を用い、次式(6)によって、1段目制御開始回転数NEICOFPREを算出する。
NEICOFPRE
=NEICOFREFN+DNEICOFPRE
+dneicofpax1+dneicoftax1 ・・・・(6)
図10および図11のマップの設定により、上記の設定用PA補正項dneicofpax1は、大気圧PAが高いほど、より大きな値に設定され、設定用TA補正項dneicoftax1は、吸気温TAが低いほど、より大きな値に設定される。
したがって、1段目制御開始回転数NEICOFPREは、大気圧PAが高いほど、また吸気温TAが低いほど、より大きくなるように補正される。これにより、実際の大気圧PAおよび吸気温TAに応じて、1段目制御開始回転数NEICOFPREをよりきめ細かく設定し、2段目制御の開始時における吸気圧PBAをさらに適切に制御することができ、したがって、ピストン3dの停止制御の精度をさらに高めることができる。
次に、図14〜図20を参照しながら、本発明の第2実施形態によるエンジン3の停止制御処理について説明する。前述した第1実施形態では、2段目制御を開始する停止制御開始回転数の目標値である目標停止制御開始回転数NEICOFREFXを設定・学習するのに対し、本実施形態は、2段目制御におけるスロットル弁13aの開度の目標値を、目標2段目制御開度ATHICOFREFXとして設定・学習するものである。
図14は、この目標2段目制御開度ATHICOFREFXの設定処理を示す。本処理ではまず、ステップ71において、目標2段目制御開度設定完了フラグF_IGOFATHREFDONEが「1」であるか否かを判別する。この答がYESで、目標2段目制御開度ATHICOFREFXの設定がすでに行われているときには、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップ71の答がNOで、目標2段目制御開度ATHICOFREFXの設定がまだ行われていないときには、ステップ72において、学習回数NENGSTPが0であるか否かを判別する。この答がYESのときには、目標2段目制御開度ATHICOFREFXを所定の初期値ATHICOFINIに設定し(ステップ73)、後述するステップ82に進む。
一方、上記ステップ72の答がNOのときには、ステップ74において、前述した学習条件成立フラグF_NEICOFRCNDが「1」であるか否かを判別する。この答がNOで、学習条件が成立していないときには、目標2段目制御開度NEICOFREFXの学習を行わず、後述するステップ83に進む。
一方、上記ステップ74の答がYESで、目標2段目制御開度ATHICOFREFXの学習条件が成立しているときには、ステップ75において、前回の停止制御時に得られた最終圧縮行程回転数NEPRSFTGT、2段目制御開度ATHIGOFTHおよび所定の傾きSLOPENTF0を用い、次式(7)によって、切片INTCPNTFを算出する。
INTCPNTF
=NEPRSFTGT−SLOPENTF0・ATHIGOFTH
・・・・(7)
この式(7)は、2段目制御開度ATHIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの間に、図17に示すような相関関係、すなわちSLOPENTF0を傾きとし、INTCPNTFを切片とする1次関数で表される相関関係が成立するとともに、エンジン3の型式が同一であれば傾きSLOPENTF0が一定であることを前提としている。この前提に従い、停止制御時に得られた2段目制御開度ATHIGOFTHおよび最終圧縮行程回転数NEPRSTGTを用い、式(7)によって切片INTCPNTFを求めるものである。これにより、2段目制御開度ATHIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係が決定される。ちなみに、ピストン3dの摩擦が大きいほど、同一の目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRTに対して、最終圧縮行程回転数NEPRSTGTはより大きな値になるので、1次関数はより上側にオフセットされ(例えば図17の破線)、切片INTCPNTFはより大きな値に算出される。逆にピストン3dの摩擦が小さいほど、上記と逆の理由から、1次関数はより下側にオフセットされ(例えば図17の一点鎖線)、切片INTCPNTFはより小さな値に算出される。
次に、ステップ76において、上記のように決定された相関関係に基づき、算出された切片INTCPNTFと傾きSLOPENTF0を用い、前述した最終圧縮行程回転数の所定の基準値NENPFLMT0を適用することにより、次式(8)によって、目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRTを算出する(図17参照)。
ATHICOFRRT
=(NENPFLMT0−INTCPNTF)/SLOPENTF0
・・・・(8)
この式(8)によって求めた目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRTを用いることによって、ピストン3dを所定位置に停止させることができる。
次に、ステップ77において、停止制御時に検出された大気圧PA0に応じて、図18に示すマップからマップ値DATHICOFPAを検索し、学習用PA補正項dathicofrpaとして設定する。このマップでは、マップ値DATHICOFPA(=学習用PA補正項dathicofrpa)は、大気圧PA0が高いほど、より小さな値に設定されている。
次に、ステップ78において、停止制御時に検出された吸気温TA0に応じて、図19に示すマップからマップ値DATHICOFTAを検索し、学習用TA補正項dathicofrtaとして設定する。このマップでは、マップ値DATHICOFTA(=学習用TA補正項dathicofrta)は、吸気温TA0が低いほど、より小さな値に設定されている。
次に、上記ステップ76〜78において算出された目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRT、学習用PA補正項dathicofrpaおよび学習用TA補正項dathicofrtaを用い、次式(9)によって、目標2段目制御開度の補正後基本値ATHICOFREFを算出する(ステップ79)。
ATHICOFREF
=ATHICOFRRT−dathicofrpa
−dathicofrta ・・・・(9)
前述したように、学習用PA補正項dathicofrpaは、大気圧PA0が高いほど、より小さな値に設定されているので、目標2段目制御開度の補正後基本値ATHICOFREFは、大気圧PA0が高いほど、より大きな値に補正される。また、学習用TA補正項dathicofrtaは、吸気温TA0が低いほど、より小さな値に設定されているので、目標2段目制御開度の補正後基本値ATHICOFREFは、吸気温TA0が低いほど、より大きな値に補正される。
次に、ステップ80において、学習回数NENGSTPに応じ、図12に示すマップを検索することによって、なまし係数CICOFREFXを算出する。
次に、ステップ81において、算出された目標2段目制御開度の補正後基本値ATHICOFREF、目標2段目制御開度の前回値ATHICOFREFXおよびなまし係数CICOFREFXを用い、次式(10)によって、目標2段目制御開度の今回値ATHICOFREFXを算出する。
ATHICOFREFX
=ATHICOFREF・(1−CICOFREFX)
+ATHICOFREFX・CICOFREFX ・・・・(10)
この式(10)から明らかなように、目標2段目制御開度ATHICOFREFXは、目標2段目制御開度の補正後基本値ATHICOFRRTと目標2段目制御開度の前回値ATHICOFREFXとの加重平均値であり、なまし係数CICOFREFXは、加重平均の重み係数として用いられる。また、なまし係数CICOFREFXは、学習回数NENGSTPに応じて前述したように設定されるため、学習回数NENGSTPが少ないほど、目標2段目制御開度の補正後基本値ATHICOFREFの反映度合が大きくなり、学習回数NENGSTPが多いほど、目標2段目制御開度の前回値ATHICOFREFXの反映度合が大きくなる。
ステップ73または81に続くステップ82では、学習回数NENGSTPをインクリメントする。また、ステップ74の答がNOのとき、またはステップ82の後には、ステップ83において、目標2段目制御開度設定完了フラグF_IGOFATHREFDONEを「1」にセットし、本処理を終了する。
図15および図16は、スロットル弁13aの目標開度ICMDTHIGOFの設定処理を示す。この処理は、第1実施形態と同様、イグニッションスイッチ21のオフ後に、エンジン回転数NEに応じて、スロットル弁13aの全閉制御、1段目制御および2段目制御を順に行うものである。本処理ではまず、ステップ91において、2段目制御実行フラグF_IGOFFTH2が「1」であるか否かを判別する。この答がYESで、2段目制御の実行中のときには、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップ91の答がNOのときには、ステップ92において、フューエルカットフラグF_IGOFFFCが「1」であるか否かを判別する。この答がNOのときには、1段目制御実行フラグF_IGOFFTH1および2段目制御実行フラグF_IGOFFTH2をそれぞれ「0」にセットし(ステップ93,94)、目標開度ICMDTHIGOFを値0に設定し(ステップ95)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ92の答がYESのときには、そのときの大気圧PAに応じて、前述した図18のマップからマップ値DATHICOFPAを検索し、設定用PA補正項dathicofpaxとして設定する(ステップ96)。
次に、ステップ97において、そのときの吸気温TAに応じて、前述した図19のマップからマップ値DATHICOFTAを検索し、設定用TA補正項dathicoftaxとして設定する。
次に、ステップ98において、図14のステップ81において算出された目標2段目制御開度ATHICOFREFXと、上記算出された設定用PA補正項dathicofpaxおよび設定用TA補正項dathicoftaxを用い、次式(11)によって、補正後目標2段目制御開度ATHICOFREFNを算出する。
ATHICOFREFN
=ATHICOFREFX+dathicofpax
+dathicoftax ・・・・(11)
大気圧PAが低いほど、吸気の密度が低く、ピストン3dに対する吸気の抵抗が小さいので、エンジン回転数NEの低下速度は小さくなる。また、目標開度ICMDTHIGOFに基づく制御信号が出力された後、スロットル弁13aがそれに対応した開度になるまでに遅れを伴い、その後、吸気量がその開度に見合う大きさになるまでに、さらに遅れを伴う。したがって、大気圧PAが低いほど、補正後目標2段目制御開度ATHICOFREFNをより大きな値に補正し、吸気量を増大させることによって、上記のようなスロットル弁13aの動作および吸気の遅れの影響を適切に回避することができる。
一方、設定用TA補正項dathicoftaxは、吸気温TAが高いほど、より大きな値に設定されているので、補正後目標2段目制御開度ATHICOFREFNは、吸気温TAが高いほど、より大きな値に補正される。吸気温TAが高いほど、ピストン3dが摺動する際の摩擦が小さいとともに、吸気の密度が低いので、エンジン回転数NEの低下速度は小さくなる。したがって、吸気温TAが低いほど、補正後目標2段目制御開度ATHICOFREFNをより小さな値に補正し、吸気量を減少させることによって、スロットル弁13aの動作および吸気の遅れの影響を適切に回避することができる。
次に、ステップ99において、エンジン回転数NEが、所定の1段目制御開始回転数NEICOFPRE(例えば550rpm)よりも小さいか否かを判別する。この答がNOで、NE≧NEICOFPREのときには、前記ステップ93〜95を実行し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ99の答がYESで、エンジン回転数NEが1段目制御開始回転数を下回ったときには、1段目制御実行フラグF_IGOFFTH1が「1」であるか否かを判別する(ステップ100)。この答がNOで、1段目制御がまだ実行されていないときには、目標開度ICMDTHIGOFを第1所定開度ICMDOFPREに設定し(ステップ103)、1段目制御実行フラグF_IGOFFTH1を「1」にセットし(ステップ104)、本処理を終了する。
一方、前記ステップ99の答がYESで、1段目制御の実行中のときには、ステージ番号STGが「0」であるか否かを判別する(ステップ101)。この答がNOのときには、前記ステップ103および104を実行し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ101の答がYESで、ステージ番号STGが「0」のときには、エンジン回転数NEが所定の停止制御開始回転数NEICOFREFN(例えば500rpm)よりも小さいか否かを判別する(ステップ102)。この答がNOで、NEICOFREFN≦NE<NEICOFPREのときには、前記ステップ103および104を実行することによって、1段目制御を継続するようにし、本処理を終了する。
一方、上記ステップ102の答がYESのとき、すなわちステージ番号STGが「0」であり、かつエンジン回転数NEが停止制御開始回転数NEICOFREFNを下回ったときには、ステップ105において、前記ステップ98で算出された補正後目標2段目制御開度ATHICOFREFNを、停止制御時の2段目制御開度ATHIGOFTHとして記憶し、そのときの大気圧PAおよび吸気温TAを、停止制御時の大気圧PA0および吸気温TA0としてそれぞれ記憶する(ステップ106,107)。記憶された2段目制御開度ATHIGOFTHは前記式(7)に用いられ、大気圧PA0および吸気温TA0はそれぞれ、図14のステップ77および78において、学習用PA補正項dathicofrpaおよび学習用TA補正項dathicofrtaの算出に用いられる。
次に、ステップ108において、目標開度ICMDTHIGOFを前記ステップ98において設定された補正後目標2段目制御開度ATHICOFREFNに設定する。また、2段目制御実行フラグF_IGOFFTH2を「1」にセットし(ステップ109)、本処理を終了する。
その後は、前述した図7および図8の処理によって、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTを算出する。算出された最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTは、次回の停止制御において、前記式(7)に適用され、目標2段目制御開度ATHICOFREFXの設定に用いられる。
図20は、これまでに説明したエンジン3の停止制御処理によって得られる動作例を示す。同図の破線は、ピストン3dの停止特性が停止しにくい側にずれている場合を示し、一点鎖線は、逆に、ピストン3dの停止特性が停止しやすい側にずれている場合を示す。
破線の場合には、エンジン回転数NEの低下速度が小さいので、実施形態の停止制御処理を行わないときには、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTが基準値NENPFLMT0よりも大きな値になり、その結果、ピストン3dが所望のクランク角度位置よりも先のTDCで停止し、バルブオーバーラップが発生する。これに対し、停止制御処理が行われると、前述したようにして2段目制御開度ATHIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係が決定され、その相関関係に基づき、目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRTがより大きく設定される(図17参照)ことによって、2段目制御の目標開度ICMDTHIGOFがより大きく設定される。その結果、実線で示すようなピストン3dの停止特性が得られ、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTが基準値NENPFLMT0にほぼ一致するようになり、ピストン3dがTDCの手前の所望のクランク角度位置で停止し、バルブオーバーラップが回避される。
一方、一点鎖線の場合には、エンジン回転数NEの低下速度が大きいので、停止制御処理を行わないときには、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTが基準値NENPFLMT0よりも小さな値になり、その結果、ピストン3dが所望のクランク角度位置よりも手前で停止し、バルブオーバーラップは発生しない。ただし、ピストン3dがさらに停止しやすくなると、図8の処理において、2回のTDCでピストン3dが停止してバルブオーバーラップが発生するとともに、目標2段目制御開度ATHICOFREFXの学習が行われないおそれがある。この場合には、目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRTがより小さく設定され(図17参照)、2段目制御の目標開度ICMDTHIGOFがより小さく設定されることによって、実線で示すようなピストン3dの停止特性を得ることができ、上述した不具合が回避されるとともに、ピストン3dは所望のクランク角度位置で停止する。
以上のように、本実施形態によれば、イグニッションスイッチ21のオフ後に、目標開度ICMDTHIGOFを値0に設定し、スロットル弁13aを一旦、全閉にする(図16のステップ95)ので、不快な振動や異音の発生を防止することができる。また、その後、エンジン回転数NEに応じてスロットル弁13aの1段目制御および2段目制御を順に実行し、2段目制御において目標開度ICMDTHIGOFを補正後目標2段目制御開度ATHICOFREFNに設定する(図16のステップ108)ことにより、ピストン3dの停止位置を制御する。
また、2段目制御開度ATHIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係と、最終圧縮行程回転数の基準値NENPFLMT0とに基づき、目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRTを算出し(図14のステップ76)、それに基づいて目標2段目制御開度ATHICOFREFXを設定する(図14のステップ79,81)ので、ピストン3dの停止特性のばらつきや経時的変化を補償しながら、ピストン3dをバルブオーバーラップが発生しない所定位置に精度良く停止させることができる。
また、目標2段目制御開度の補正後基本値ATHICOFREFと、目標2段目制御開度の前回値ATHICOFREFXを用いたなまし演算により、目標2段目制御開度の今回値ATHICOFREFXを算出し、学習する(図14のステップ81)ので、エンジン3の運転条件の一時的な変動などによって、上記の相関関係の決定およびそれに基づく目標2段目制御開度の基本値ATHICOFRRTの設定が適切に行われなかった場合でも、それによる影響を抑制しながら、目標2段目制御開度ATHICOFREFXを適切に設定することができる。
また、学習回数NENGSTPが多いほど、なまし係数CICOFREFXをより大きくする(図14のステップ80、図12)ので、学習が進むほど、信頼性の高い目標2段目制御開度の前回値ATHICOFREFXの重みを大きくしながら、目標2段目制御開度ATHICOFREFXをより適切に設定することができる。
また、実際の大気圧PAおよび吸気温TAに応じて、目標2段目制御開度ATHICOFREFXを補正する(図15のステップ96〜98)ので、目標2段目制御開度ATHICOFREFXをより適切に設定し、ピストン3dを所定位置にさらに精度良く停止させることができる。
次に、図21を参照しながら、上述した第2実施形態の変形例について説明する。第2実施形態では、図16のステップ103で用いる第1所定開度ICMDOFPREが固定値であるのに対し、この変形例は、第1所定開度ICMDOFPREを目標2段目制御開度ATHICOFREFXに応じて算出するものである。
本処理ではまず、ステップ111において、大気圧PAに応じて、前述した図18のマップからマップ値DATHICOFPAを検索し、第1所定開度用の設定用PA補正項dathicofpax1として設定する。
次に、ステップ112において、吸気温TAに応じて、前述した図19のマップからマップ値DATHICOFTAを検索し、第1所定開度用の設定用TA補正項dathicoftax1として設定する。
次に、ステップ113において、所定の基本値ICMDPREA、目標2段目制御開度ATHICOFREFX、初期値ATHICOFINIおよび所定係数KATHと、上記のように算出された設定用PA補正項dathicofpax1および設定用TA補正項dathicoftax1を用い、次式(12)によって、第1所定開度ICMDOFPREを算出し、本処理を終了する。
ICMDOFPRE
=ICMDPREA
−(ATHICOFREFX−ATHICOFINI)・KATH
−dathicofpax1−dathicoftax1
・・・・(12)
この式(12)から明らかなように、第1所定開度ICMDOFPREは、目標2段目制御開度ATHICOFREFXが大きいほど、より小さな値に設定される。前述した目標2段目制御開度ATHICOFREFXの学習により、目標2段目制御開度ATHICOFREFXが大きな値に設定されていることは、ピストン3dの摩擦が小さく、ピストン3dが止まりにくいことで、1段目制御の期間が長くなりやすい状態を表す。したがって、目標2段目制御開度ATHICOFREFXが大きいほど、第1所定開度ICMDOFPREをより小さな値に設定する(図27参照)ことにより、吸気量を減少させ、1段目制御中の吸気圧PBAの上昇速度を抑制することによって、目標2段目制御開度ATHICOFREFXにかかわらず、2段目制御の開始時における吸気圧PBAを適切に制御することができる。
また、大気圧PAが低いほど、また吸気温TAが高いほど、ピストン3dが止まりにくくなる。これに対し、図18および図19のマップの設定により、式(12)の設定用PA補正項dathicofpax1は、大気圧PAが低いほど、より大きな値に設定され、設定用TA補正項dathicoftax1は、吸気温TAが高いほど、より大きな値に設定される。
したがって、第1所定開度ICMDOFPREは、大気圧PAが低いほど、また吸気温TAが高いほど、より小さくなるように補正される。これにより、実際の大気圧PAおよび吸気温TAに応じて、第1所定開度ICMDOFPREをよりきめ細かく設定し、2段目制御の開始時における吸気圧PBAをさらに適切に制御することができ、したがって、ピストン3dの停止制御の精度をさらに高めることができる。
次に、図22を参照しながら、第2実施形態の他の変形例について説明する。第2実施形態では、図15のステップ99で用いる1段目制御開始回転数NEICOFPREが固定値であるのに対し、この変形例は、1段目制御開始回転数NEICOFPREを目標2段目制御開度ATHICOFREFXに応じて算出するものである。
本処理ではまず、ステップ121において、大気圧PAに応じて、前述した図10のマップからマップ値DNEICOFPAを検索し、1段目制御開始回転数用の設定用PA補正項dneicofpax1として設定する。
次に、ステップ122において、吸気温TAに応じて、前述した図11のマップからマップ値DNEICOFTAを検索し、1段目制御開始回転数用の設定用TA補正項dneicoftax1として設定する。
次に、ステップ123において、所定の基本値NEICPREB、目標2段目制御開度ATHICOFREFX、初期値ATHICOFINIおよび所定係数KATHNEと、上記のように算出された設定用PA補正項dneicofpax1および設定用TA補正項dneicoftax1を用い、次式(13)によって、1段目制御開始回転数NEICOFPREを算出し、本処理を終了する。
NEICOFPRE
=NEICPREB
−(ATHICOFREFX−ATHICOFINI)・KATHNE
+dneicofpax1+dneicoftax1 ・・・・(13)
この式(13)から明らかなように、1段目制御開始回転数NEICOFPREは、目標2段目制御開度ATHICOFREFXが大きいほど、より小さな値に設定される。前述した目標2段目制御開度ATHICOFREFXの学習により、目標2段目制御開度ATHICOFREFXが大きな値に設定されていることは、ピストン3dの摩擦が小さく、ピストン3dが止まりにくいことで、1段目制御の期間が長くなりやすい状態を表す。したがって、目標2段目制御開度ATHICOFREFXが大きいほど、1段目制御開始回転数NEICOFPREをより小さな値に設定する(図28参照)ことにより、1段目制御をより遅いタイミングから開始することによって、目標2段目制御開度ATHICOFREFXにかかわらず、2段目制御の開始時における吸気圧PBAを適切に制御することができる。
また、大気圧PAが低いほど、また吸気温TAが高いほど、ピストン3dが止まりにくくなる。これに対し、図10および図11のマップの設定により、式(13)の設定用PA補正項dneicofpax1は、大気圧PAが低いほど、より小さな値に設定され、設定用TA補正項dneicoftax1は、吸気温TAが高いほど、より小さな値に設定される。
したがって、1段目制御開始回転数NEICOFPREは、大気圧PAが低いほど、また吸気温TAが高いほど、より小さくなるように補正される。これにより、実際の大気圧PAおよび吸気温TAに応じて、1段目制御開始回転数NEICOFPREをよりきめ細かく設定し、2段目制御の開始時における吸気圧PBAをさらに適切に制御することができ、したがって、ピストン3dの停止制御の精度をさらに高めることができる。
次に、図23〜図26を参照しながら、前述した第1実施形態の変形例について説明する。第1実施形態では、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNに応じて、1段目制御開始回転数NEICOFPREを算出するのに対し、この変形例は、1段目制御開始回転数NEICOFPREを固定値に設定するとともに、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNに応じて第1所定開度ICMDOFPREを算出するものである。
本処理ではまず、ステップ131において、所定の1段目制御開始回転数NEICOFPREと補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNとの差を、回転数偏差DNE12として算出する。
次に、算出した回転数偏差DNE12に応じ、図24に示すマップを検索することによって、NE補正項DICMDPRENEを算出する(ステップ132)。このマップでは、NE補正項DICMDPRENEは、回転数偏差DNE12が小さいほど、より大きな値に設定されている。
次に、大気圧PAに応じ、図25に示すマップを検索することによって、PA補正項DICMDPREPAを算出する(ステップ133)。このマップでは、PA補正項DICMDPREPAは、大気圧PAが低いほど、より大きな値に設定されている。
次に、吸気温TAに応じ、図26に示すマップを検索することによって、TA補正項DICMDPRETAを算出する(ステップ134)。このマップでは、TA補正項DICMDPRETAは、吸気温TAが高いほど、より大きな値に設定されている。
次に、次式(14)により、上記ステップ132〜134で算出されたNE補正項DICMDPRENE、PA補正項DICMDPREPAおよびTA補正項DICMDPRETAを、基本値ICMDPREBに加算することによって、第1所定開度ICMDOFPREを算出し(ステップ135)、本処理を終了する。
ICMDOFPRE
=ICMDPREB+DICMDPRENE
+DICMDPREPA+DICMDPRETA ・・・・(14)
この式(14)から明らかなように、第1所定開度ICMDOFPREは、NE補正項DICMDPRENEが小さいほど、より小さな値に設定される。図24のマップの設定により、NE補正項DICMDPRENEが小さな値に設定されていることは、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNが大きな値に設定されていることを表し、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNが大きな値に設定されていることは、ピストン3dの摩擦が大きく、ピストン3dが止まりやすいことで、1段目制御の期間が短くなりやすい状態を表す。したがって、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNが高いほど、第1所定開度ICMDOFPREをより大きな値に設定する(図29参照)ことにより、吸気量を増加させ、1段目制御中の吸気圧PBAの上昇速度を大きくすることによって、補正後目標停止制御開始回転数NEICOFREFNにかかわらず、2段目制御の開始時における吸気圧PBAを適切に制御することができる。
また、大気圧PAが低いほど、また吸気温TAが高いほど、ピストン3dが止まりにくくなる。これに対し、図25および図26のマップの設定により、式(14)のPA補正項DICMDPREPAは、大気圧PAが低いほど、より大きな値に設定され、TA補正項DICMDPRETAは、吸気温TAが高いほど、より大きな値に設定される。
したがって、第1所定開度ICMDOFPREは、大気圧PAが低いほど、また吸気温TAが高いほど、より大きくなるように補正される。これにより、実際の大気圧PAおよび吸気温TAに応じて、第1所定開度ICMDOFPREをよりきめ細かく設定し、2段目制御の開始時における吸気圧PBAをさらに適切に制御することができ、したがって、ピストン3dの停止制御の精度をさらに高めることができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、内燃機関3の停止時に吸気量を調整するための吸気量調整弁として、スロットル弁13aを用いているが、これに代えて、吸気リフト可変機構によって吸気リフトを変更可能な吸気弁を用いてもよい。
また、実施形態では、内燃機関3の停止時に、スロットル弁13aの2段目制御に先立ち、1段目制御を実行しているが、1段目制御は省略してもよい。
また、実施形態では、停止制御開始回転数NEIGOFTHまたは2段目制御開度ATHIGOFTHと最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとの相関関係を表すモデルとして、1次関数を用いているが、これに限らず、他の適当な関数や数式、マップなどを用いてもよい。
さらに、実施形態では、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXまたは目標2段目制御開度ATHICOFREFXの補正を、大気圧PAおよび吸気温TAに応じて行っているが、これらに加えてまたは代えて、エンジン3の温度を表すパラメータ、例えばエンジン水温TWに応じて行ってもよい。この場合、エンジン水温TWが低いほど、ピストン3dが摺動する際の摩擦が大きいので、目標停止制御開始回転数NEICOFREFXはより大きな値に、目標2段目制御開度ATHICOFREFXはより小さな値に補正される。
また、実施形態では、イグニッションスイッチ21がオフになったときに、エンジン3の停止指令が出されたとして、停止制御を実行しているが、所定の停止条件が成立したときにエンジン3を自動的に停止させるアイドルストップが行われる場合に、停止条件の成立後に停止制御を実行してもよい。
また、実施形態では、2段目制御の開始後、TDCが所定回数、発生したときの圧縮行程時のエンジン回転数NEを、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとして算出しているが、圧縮行程ごとにエンジン回転数NEを算出・記憶し、エンジン3の停止直前に記憶された圧縮行程時のエンジン回転数NEを、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTとしてもよい。
また、実施形態では、最終圧縮行程回転数NEPRSFTGTは、最終の圧縮行程の中期のエンジン回転数NEに相当するが、最終の圧縮行程の開始から終了までの間の任意のタイミングにおけるエンジン回転数NEとすることが可能である。この場合、そのタイミングが最終の圧縮行程の開始時に近いほど、エンジン3が停止するまでの期間が長くなるので、基準値NENPFLMT0は、より大きな値に設定される。
また、実施形態は、本発明を車両に搭載されたガソリンエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、ガソリンエンジン以外のディーゼルエンジンなどの各種のエンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランク軸を鉛直に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
以上のように、本発明による停止制御装置は、ピストンの停止特性のばらつきや経時的変化を補償しながら、ピストンを所定位置に精度良く停止させる上で有用である。
1 内燃機関の停止制御装置
2 ECU(吸気量制御手段、最終圧縮行程回転数取得手段、相関関係
決定手段、目標停止制御開始回転数設定手段、基本値算出
手段、なまし演算手段、目標停止制御開始回転数補正手段
、1段目吸気量制御手段、1段目制御開始回転数設定手段
、第1所定開度設定手段、目標開度設定手段、目標開度補
正手段)
3 エンジン(内燃機関)
3d ピストン
13a スロットル弁(吸気量調整弁)
13b THアクチュエータ(吸気量制御手段)
22 吸気温センサ(検出手段)
23 大気圧センサ(検出手段)
24 クランク角センサ(回転数検出手段、最終圧縮行程回転数取得手 段)
26 水温センサ(検出手段)
NE エンジン回転数(内燃機関の回転数)
PA 大気圧
TA 吸気温(吸気の温度)
TW エンジン水温(内燃機関の温度)
NEIGOFTH 停止制御開始回転数
NEICOFRRT 目標停止制御開始回転数の基本値
NEICOFREFX 目標停止制御開始回転数
NEICOFREFN 補正後目標停止制御開始回転数(停止制御開始回
転数)
NEPRSFTGT 最終圧縮行程回転数
NENPFLMT0 最終圧縮行程回転数の基準値(所定の最終圧縮行
程回転数)
CICOFREFX なまし係数(なまし度合)
NENGSTP 学習回数(なまし演算の回数)
NEICOFPRE 1段目制御開始回転数
ICMDOFPRE 第1所定開度
ICMDTHIGOF 目標開度(吸気量調整弁の開度)
ATHIGOFTH 2段目制御開度(吸気量調整弁の開度)
ATHICOFRRT 目標2段目制御開度の基本値(目標開度の基本
値)
ATHICOFREFX 目標2段目制御開度(目標開度)

Claims (20)

  1. 内燃機関の停止時に、吸気量を制御することによって、当該内燃機関のピストンの停止位置を所定位置に制御する内燃機関の停止制御装置であって、
    前記吸気量を調整するための吸気量調整弁と、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記内燃機関の停止指令が出されたときに、前記吸気量調整弁を閉じ側に制御するとともに、その後、前記検出された内燃機関の回転数が停止制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を開き側に制御する吸気量制御手段と、
    前記内燃機関が停止する直前の最終の圧縮行程における前記内燃機関の回転数を最終圧縮行程回転数として取得する最終圧縮行程回転数取得手段と、
    前記停止制御開始回転数と、当該停止制御開始回転数に基づいて前記吸気量調整弁を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数とに基づき、前記停止制御開始回転数と前記最終圧縮行程回転数との相関関係を決定する相関関係決定手段と、
    当該決定された相関関係と、前記ピストンを前記所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数とに基づき、前記停止制御開始回転数の目標となる目標停止制御開始回転数を設定する目標停止制御開始回転数設定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の停止制御装置。
  2. 前記決定された相関関係に基づき、前記所定の最終圧縮行程回転数に対応する前記停止制御開始回転数を、前記目標停止制御開始回転数の基本値として算出する基本値算出手段と、
    当該算出された基本値および前記目標停止制御開始回転数の前回値を用いたなまし演算により、前記目標停止制御開始回転数を算出するなまし演算手段と、をさらに備え、
    当該なまし演算手段は、当該なまし演算の回数が多いほど、前記目標停止制御開始回転数の基本値のなまし度合をより大きくすることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の停止制御装置。
  3. 前記内燃機関に吸入される吸気の温度、大気圧、および前記内燃機関の温度の少なくとも1つを検出する検出手段と、
    当該検出された吸気の温度、大気圧および内燃機関の温度の少なくとも1つに応じて、前記目標停止制御開始回転数を補正する目標停止制御開始回転数補正手段と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の内燃機関の停止制御装置。
  4. 前記吸気量制御手段による前記吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、前記内燃機関の回転数が前記停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を第1所定開度に制御する1段目吸気量制御手段と、
    前記目標停止制御開始回転数が高いほど、前記1段目制御開始回転数をより大きな値に設定する1段目制御開始回転数設定手段と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の停止制御装置。
  5. 前記吸気量制御手段による前記吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、前記内燃機関の回転数が前記停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を第1所定開度に制御する1段目吸気量制御手段と、
    前記目標停止制御開始回転数が高いほど、前記第1所定開度をより大きな値に設定する第1所定開度設定手段と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の停止制御装置。
  6. 内燃機関の停止時に、吸気量を制御することによって、当該内燃機関のピストンの停止位置を所定位置に制御する内燃機関の停止制御装置であって、
    前記吸気量を調整するための吸気量調整弁と、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記内燃機関の停止指令が出されたときに、前記吸気量調整弁の開度を、閉じ側に制御するとともに、その後、開き側に制御する吸気量制御手段と、
    前記内燃機関が停止する直前の最終の圧縮行程における前記内燃機関の回転数を最終圧縮行程回転数として取得する最終圧縮行程回転数取得手段と、
    前記吸気量調整弁の開度と、当該吸気量調整弁の開度を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数とに基づき、前記吸気量調整弁の開度と前記最終圧縮行程回転数との相関関係を決定する相関関係決定手段と、
    当該決定された相関関係と、前記ピストンを前記所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数とに基づき、前記吸気量調整弁の開度の目標となる目標開度を設定する目標開度設定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の停止制御装置。
  7. 前記決定された相関関係に基づき、前記所定の最終圧縮行程回転数に対応する前記吸気量調整弁の開度を、前記吸気量調整弁の目標開度の基本値として算出する基本値算出手段と、
    当該算出された基本値および前記目標開度の前回値を用いたなまし演算により、前記目標開度を算出するなまし演算手段と、をさらに備え、
    当該なまし演算手段は、当該なまし演算の回数が多いほど、前記目標開度の基本値のなまし度合をより大きくすることを特徴とする、請求項6に記載の内燃機関の停止制御装置。
  8. 前記内燃機関に吸入される吸気の温度、大気圧、および前記内燃機関の温度の少なくとも1つを検出する検出手段と、
    当該検出された吸気の温度、大気圧、および内燃機関の温度の少なくとも1つに応じて、前記目標開度を補正する目標開度補正手段と、をさらに備えることを特徴とする、請求項6または7に記載の内燃機関の停止制御装置。
  9. 前記吸気量制御手段による前記吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、前記内燃機関の回転数が前記吸気量調整弁を開き側に制御する停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を第1所定開度に制御する1段目吸気量制御手段と、
    前記目標開度が大きいほど、前記1段目制御開始回転数をより小さな値に設定する1段目制御開始回転数設定手段と、をさらに備えることを特徴とする、請求項6ないし8のいずれかに記載の内燃機関の停止制御装置。
  10. 前記吸気量制御手段による前記吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、前記内燃機関の回転数が前記吸気量調整弁を開き側に制御する停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を第1所定開度に制御する1段目吸気量制御手段と、
    前記目標開度が大きいほど、前記第1所定開度をより小さな値に設定する第1所定開度設定手段と、をさらに備えることを特徴とする、請求項6ないし8のいずれかに記載の内燃機関の停止制御装置。
  11. 内燃機関の停止時に、吸気量を制御することによって、当該内燃機関のピストンの停止位置を所定位置に制御する内燃機関の停止制御方法であって、
    前記内燃機関の回転数を検出するステップと、
    前記内燃機関の停止指令が出されたときに、前記吸気量を調整するための吸気量調整弁を閉じ側に制御するとともに、その後、前記検出された内燃機関の回転数が停止制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を開き側に制御するステップと、
    前記内燃機関が停止する直前の最終の圧縮行程における前記内燃機関の回転数を最終圧縮行程回転数として取得するステップと、
    前記停止制御開始回転数と、当該停止制御開始回転数に基づいて前記吸気量調整弁を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数とに基づき、前記停止制御開始回転数と前記最終圧縮行程回転数との相関関係を決定するステップと、
    当該決定された相関関係と、前記ピストンを前記所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数とに基づき、前記停止制御開始回転数の目標となる目標停止制御開始回転数を設定するステップと、
    を備えることを特徴とする内燃機関の停止制御方法。
  12. 前記決定された相関関係に基づき、前記所定の最終圧縮行程回転数に対応する前記停止制御開始回転数を、前記目標停止制御開始回転数の基本値として算出するステップと、
    当該算出された基本値および前記目標停止制御開始回転数の前回値を用いたなまし演算により、前記目標停止制御開始回転数を算出するステップと、をさらに備え、
    当該なまし演算の回数が多いほど、前記目標停止制御開始回転数の基本値のなまし度合をより大きくすることを特徴とする、請求項11に記載の内燃機関の停止制御方法。
  13. 前記内燃機関に吸入される吸気の温度、大気圧、および前記内燃機関の温度の少なくとも1つを検出するステップと、
    当該検出された吸気の温度、大気圧および内燃機関の温度の少なくとも1つに応じて、前記目標停止制御開始回転数を補正するステップと、をさらに備えることを特徴とする、請求項11または12に記載の内燃機関の停止制御方法。
  14. 前記吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、前記内燃機関の回転数が前記停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を第1所定開度に制御するステップと、
    前記目標停止制御開始回転数が高いほど、前記1段目制御開始回転数をより大きな値に設定するステップと、をさらに備えることを特徴とする、請求項11ないし13のいずれかに記載の内燃機関の停止制御方法。
  15. 前記吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、前記内燃機関の回転数が前記停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を第1所定開度に制御するステップと、
    前記目標停止制御開始回転数が高いほど、前記第1所定開度をより大きな値に設定するステップと、をさらに備えることを特徴とする、請求項11ないし13のいずれかに記載の内燃機関の停止制御方法。
  16. 内燃機関の停止時に、吸気量を制御することによって、当該内燃機関のピストンの停止位置を所定位置に制御する内燃機関の停止制御方法であって、
    前記内燃機関の回転数を検出するステップと、
    前記内燃機関の停止指令が出されたときに、前記吸気量を調整するための吸気量調整弁の開度を、閉じ側に制御するとともに、その後、開き側に制御するステップと、
    前記内燃機関が停止する直前の最終の圧縮行程における前記内燃機関の回転数を最終圧縮行程回転数として取得するステップと、
    前記吸気量調整弁の開度と、当該吸気量調整弁の開度を開き側に制御したときに取得された最終圧縮行程回転数とに基づき、前記吸気量調整弁の開度と前記最終圧縮行程回転数との相関関係を決定するステップと、
    当該決定された相関関係と、前記ピストンを前記所定位置に停止させるための所定の最終圧縮行程回転数とに基づき、前記吸気量調整弁の開度の目標となる目標開度を設定するステップと、
    を備えることを特徴とする内燃機関の停止制御方法。
  17. 前記決定された相関関係に基づき、前記所定の最終圧縮行程回転数に対応する前記吸気量調整弁の開度を、前記吸気量調整弁の目標開度の基本値として算出するステップと、
    当該算出された基本値および前記目標開度の前回値を用いたなまし演算により、前記目標開度を算出するステップと、をさらに備え、
    当該なまし演算の回数が多いほど、前記目標開度の基本値のなまし度合をより大きくすることを特徴とする、請求項16に記載の内燃機関の停止制御方法。
  18. 前記内燃機関に吸入される吸気の温度、大気圧、および前記内燃機関の温度の少なくとも1つを検出するステップと、
    当該検出された吸気の温度、大気圧、および内燃機関の温度の少なくとも1つに応じて、前記目標開度を補正するステップと、をさらに備えることを特徴とする、請求項16または17に記載の内燃機関の停止制御方法。
  19. 前記吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、前記内燃機関の回転数が前記吸気量調整弁を開き側に制御する停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を第1所定開度に制御するステップと、
    前記目標開度が大きいほど、前記1段目制御開始回転数をより小さな値に設定するステップと、をさらに備えることを特徴とする、請求項16ないし18のいずれかに記載の内燃機関の停止制御方法。
  20. 前記吸気量調整弁の閉じ側への制御の後、前記内燃機関の回転数が前記吸気量調整弁を開き側に制御する停止制御開始回転数よりも大きな1段目制御開始回転数を下回ったときに、前記吸気量調整弁を第1所定開度に制御するステップと、
    前記目標開度が大きいほど、前記第1所定開度をより小さな値に設定するステップと、をさらに備えることを特徴とする、請求項16ないし18のいずれかに記載の内燃機関の停止制御方法。
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