JP5118456B2 - トナー及び現像剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー及び現像剤組成物に関する。
トナーシステムは、通常2つの種類、即ち、摩擦電気によってトナー粒子が付着している磁性担体顆粒を、現像剤材料が含んでいる2成分系と、典型的にはトナーのみ使用する単一成分系(SDC)とに分類される。電界を介した画像の移動および現像が可能になるように、粒子表面に電荷を置くことは、摩擦電気を利用して最もよく実施されている。摩擦帯電は、2成分現像系においてトナーとより大きい担体ビーズとを混合することにより、または単一成分系においてブレードとドナーロールとの間でトナーを擦ることにより、発生させてもよい。
米国特許第5,364,729号明細書 米国特許第5,403,693号明細書 米国特許第4,996,127号明細書 米国特許第4,797,339号明細書 米国特許第4,983,488号明細書 米国特許第5,853,943号明細書 米国特許第5,290,654号明細書 米国特許第5,278,020号明細書 米国特許第5,308,734号明細書 米国特許第5,370,963号明細書 米国特許第5,344,738号明細書 米国特許第5,418,108号明細書 米国特許第5,346,797号明細書 米国特許第5,348,832号明細書 米国特許第5,405,728号明細書 米国特許第5,366,841号明細書 米国特許第5,496,676号明細書 米国特許第5,527,658号明細書 米国特許第5,585,215号明細書 米国特許第5,650,255号明細書 米国特許第5,650,256号明細書 米国特許第5,501,935号明細書
粉末ベースの電子写真現像系を用いて「オフセット」印刷の品質を可能にするには、小さいトナー粒子(直径約5ミクロン)が望まれる。小さな摩擦電気的に帯電したトナーの機能について実証されてきたが、そのような系の長期安定性および信頼性に関する問題は、残されたままである。
トナーを帯電させるのに摩擦電気を使用する現像系は、2成分系(トナーおよび担体)か単一成分系(トナーのみ)に関わらず、トナー粒子の表面に電荷の不均一な分布を示す可能性がある。この不均一な電荷分布では、粒子表面が局所的に高い表面電荷密度となるので、高い静電的付着が生ずる可能性がある。
また相対湿度(RH)に対するトナー電荷の感受性(sensitivity)も、主にトナー粒子の表面が相対湿度に非常に敏感である可能性があるので、一般に現像剤の場合、特に着色現像剤の場合に問題となっている。相対湿度に対する感受性は、トナー粒子の凝塊形成およびそのようなトナーを使用する装置の目詰まりも含めた、様々な問題を引き起こす可能性がある。
相対湿度に対する感受性が最小限に抑えられ、製造時間が短縮され、トナー粒子の帯電の優れた制御が可能である、トナーを生成するための改善された方法が依然として望まれている。
本発明の開示は、トナー組成物を提供する。実施形態では、本発明の開示によるトナーは、第1のラテックス、着色剤、および任意選択のワックスを含むコアと、アルカリ樹脂で官能化された第2のラテックスを含むシェルとを含んでもよい。
実施形態では、本発明の開示によるトナーは、ラテックス、着色剤、および任意選択のワックスを含んでもよく、このトナーは、BET表面積が約1m/gから約5m/gであり、Jゾーン電荷とBゾーン電荷の比が約1から約2であり、Jゾーン電荷とAゾーン電荷の比が約1.15から約2.55である粒子を保有する。
さらに別の実施形態では、本発明の開示によるトナーは、第1のラテックスを含むコアを含んでもよい。トナーは、アルカリ樹脂で官能化された、ガラス転移温度が約45℃から約70℃である第2のラテックスを含んだシェルも含む。
本発明の開示は、相対湿度に対する感受性が低下しかつ優れた帯電特性を有する、トナー粒子を調製するための方法を提供する。本発明の開示は、表面官能化ラテックスを利用するトナー粒子を調製するための方法を提供する。ラテックスの表面は、アルカリ土類樹脂で官能化してもよく、実施形態ではカルシウム樹脂酸塩(calcium resinate compound)で官能化してもよい。実施形態において、トナーは、シェルの形成に利用されるラテックスがアルカリ土類樹脂で官能化される、コア/シェル構成でもよい。得られたトナー粒子は、優れた摩擦電気的堅牢性を有し、例えば、均一な摩擦電荷を保持することができる能力を有する。この均一な摩擦電荷を保持する能力は、そのようなトナーを利用する装置において、重要なトナーの故障モードを低下させるのを助けることができ、またトナーの生産性を向上させ、トナーの単位製造コスト(UMC:unit manufacturing cost)を削減することができる。
実施形態においてトナー粒子は、シェルをより疎水性にし、したがって相対湿度に対してそれほど感受性のない、ラテックスシェル内に官能基を有するコア−シェル構成を保有してもよい。実施形態では、本発明の開示は、着色剤およびワックスをラテックスポリマコアと、任意選択で凝固剤および/または電荷添加剤とブレンドし、得られた混合物を、ラテックスポリマのガラス転移温度(Tg)よりも低い温度で加熱して、トナーサイズの凝集体を形成することによる、トナーの調製を含む。実施形態では、着色剤は、マゼンタ顔料を含んでもよい。次いで官能化ラテックスをシェルラテックスとして添加し、その後、塩基を添加し冷却してもよい。官能化ラテックスは、得られる粒子がアルカリ土類樹脂で官能化された表面を保有するように、アルカリ土類樹脂を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コアを形成するのに利用されるラテックスを、アルカリ土類樹脂で官能化してもよい。その後、得られた凝集体懸濁液を、ラテックスポリマのTg以上の温度で加熱することにより、コアおよびシェルが合一または融合することになり、その後、トナー生成物を濾過などによって分離してもよく、その後、任意選択で洗浄し、炉や流体床乾燥器、凍結乾燥器、噴霧乾燥器内に置くなどして乾燥してもよい。
本発明の開示のトナーは、ラテックスを顔料と組み合わせて含んでもよい。ラテックスは、当業者の範囲内の任意の方法によって調製してもよいが、実施形態では、ラテックスを乳化重合プロセスによって調製してもよく、トナーは、乳化凝集トナーを含んでもよい。乳化凝集では、サブミクロンのラテックスおよび顔料粒子の両方をトナーサイズに凝集させ、その粒度の成長は、例えば実施形態において約3ミクロンから約10ミクロンである。
ラテックスエマルジョンの調製に適切な任意のモノマを、本発明の方法で使用することができる。ラテックスエマルジョンの形成に有用な適切なモノマ、したがってラテックスエマルジョン中に得られるラテックス粒子には、スチレン類、アクリレート類、メタクリレート類、ブタジエン類、イソプレン類、アクリル酸類、メタクリル酸類、アクリロニトリル類、およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定するものではない。
実施形態において、ラテックスの樹脂は、少なくとも1種のポリマを含んでもよい。実施形態において、少なくとも1種とは、約1から約20種でもよく、実施形態では約3から約10種でもよい。ポリマは、ブロック、ランダム、または交互コポリマでもよい。さらに、ビスフェノールAとプロピレンオキシドまたはプロピレンカーボネートとの反応から得られたポリエステル樹脂、特に、そのようなポリエステル類であって得られた生成物とフマル酸とを反応させたもの、また、ジメチルテレフタレートと1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、およびペンタエリスリトールとの反応から得られた分枝状ポリエステル樹脂を使用してもよい。
実施形態では、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート)をラテックスとして利用してもよい。実施形態において本発明の開示のトナーコアを形成するのに使用してもよい、第1のラテックスのガラス転移温度は、約45℃から約65℃でもよく、実施形態では約48℃から約62℃でもよい。
実施形態では、ラテックスを、界面活性剤または共界面活性剤を含有する水相で調製してもよい。ラテックス分散液に利用してもよい界面活性剤は、固形分の約0.01から約15重量%、実施形態では固形分の約0.01から約5重量%の量の、イオン性または非イオン性界面活性剤にすることができる。
実施形態では、ラテックスを形成するために開始剤を添加してもよい。開始剤は、モノマの約0.1から約8重量%などの適切な量、実施形態ではモノマの約0.2から約5重量%の量で添加することができる。
実施形態では、乳化重合を本発明の開示に従って実施したときに、ポリマのモル重量特性を制御するために、ドデカンチオール、オクタンジオール、四臭化炭素、およびこれらの混合物などを含めた連鎖移動剤を、モノマの約0.1から約10重量%の量で、実施形態では約0.2から約5重量%の量で利用してもよい。
いくつかの実施形態では、乳化凝集プロセスの速度を制御するために、pH滴定剤を添加してもよい。本発明の開示による方法で利用されるpH滴定剤は、生成される生成物に悪影響を及ぼさない任意の酸または塩基にすることができる。
乳化凝集プロセスでは、反応物質を、混合容器などの適切な反応器に添加してもよい。適切な量の少なくとも2種のモノマ、実施形態では約2から約10種のモノマ、安定剤、1つまたは複数の界面活性剤、存在する場合には開始剤、存在する場合には連鎖移動剤、および存在する場合にはワックスなどを、反応器内で一緒に合わせてもよく、乳化凝集プロセスを開始することが可能になる。乳化重合を実施するために選択された反応条件には、例えば約45℃から約120℃の温度、実施形態では約60℃から約90℃の温度が含まれる。実施形態では、ワックスを軟化させ、それによって分散およびエマルジョンへの取込みを促進させるため、重合を、存在する任意のワックスの融点の約10%以内の高温で行ってもよく、例えば約60℃から約85℃、実施形態では約65℃から約80℃の温度で行ってもよい。
例えばBrookhavenナノサイズ粒子分析器によって決定したときに、体積平均直径が約50nmから約800nmになるナノメートルサイズの粒子、実施形態では体積平均直径が約100nmから約400nmである粒子を形成してもよい。
ラテックス粒子の形成後、このラテックス粒子を利用してトナーを形成する。実施形態において、トナーは、本発明に開示されるラテックス粒子と、着色剤、および界面活性剤や凝析剤(coagulant)、ワックス、表面添加剤、任意選択のこれらの混合物などの1種以上の添加剤との凝集および融合によって調製される、乳化凝集タイプのトナーである。
ラテックス粒子を、着色剤分散液に添加してもよい。着色剤分散液は、例えば、体積平均直径が例えば約50から約500nm、実施形態では約100から約400nmのサイズ範囲内の、サブミクロンの着色剤粒子を含んでもよい。着色剤粒子は、陰イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含有する水相中に懸濁してもよい。実施形態では、界面活性剤はイオン性でもよく、着色剤の約1から約25重量%、実施形態では約4から約15重量%でもよい。
本発明の開示に従ってトナーを形成するのに有用な着色剤には、顔料、染料、顔料および染料の混合物、顔料の混合物、および染料の混合物などが含まれる。着色剤は、例えば、カーボンブラック、シアン、黄、マゼンタ、赤、橙、茶、緑、青、紫、またはこれらの混合物でもよい。
着色剤は、この開示のトナー中に、このトナーの約1から約25重量%の量で存在してもよく、実施形態ではトナーの約2から約15重量%の量で存在してもよい。
ワックス分散液を、本発明の開示によるトナーに添加してもよい。適切なワックスは、水とイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物との水相中に懸濁された、体積平均直径が例えば約50から約500nm、実施形態においては約100から約400nmのサイズ範囲にあるサブミクロンのワックス粒子を含む。適切な界面活性剤には、上記にて述べたものが含まれる。イオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤は、ワックスの約0.5から約10重量%の量、実施形態においては約1から約5重量%の量で存在してもよい。
実施形態では、ワックスを官能化してもよい。
ワックスは、トナーの約1から約30重量%の量で、実施形態においては約2から約20重量%の量で存在してもよい。
実施形態では、ラテックス粒子を形成し、かつ/またはラテックス粒子を着色剤分散液および任意選択のワックス分散液と組み合わせる場合、安定剤を含むことが有利でもある。適切な安定剤は、カルボン酸官能基を有するモノマを含む。
実施形態では、凝析剤を、ラテックスおよび水性着色剤分散液の凝集中または凝集前に添加してもよい。凝析剤は、加工条件に応じて、約1から約20分間にわたって、実施形態においては約1.25から約8分間にわたって添加してもよい。
錯化を引き起こすことが可能な任意の凝集剤(aggregating agent)を、本発明の開示のトナー形成に使用することができる。アルカリ土類金属または遷移金属塩の両方を、凝集剤として利用することができる。実施形態において、アルカリ(II)塩は、トナー複合体の形成を可能にするために、ナトリウムスルホン化ポリエステルコロイドを着色剤と共に凝集するよう選択することができる。
次いで結果的に得られる、任意選択で分散液中にあるラテックス、着色剤分散液、任意選択のワックス、任意選択の凝析剤、および任意選択の凝集剤のブレンドを撹拌し、ラテックスのTgよりも低い温度、実施形態においては約30℃から約60℃、実施形態においては約45℃から約55℃の温度に、約0.2時間から約6時間にわたって、実施形態においては約1時間から約2.5時間にわたって加熱してもよく、その結果、体積平均直径が約3ミクロンから約15ミクロン、実施形態においては体積平均直径が約4ミクロンから約8ミクロンのトナー凝集体が得られる。
次いで実施形態では、シェルを凝集粒子表面に形成してもよい。コアラテックスを形成するために上記にて利用された任意のラテックスは、シェルラテックスを形成するのに利用してもよい。実施形態では、スチレン−n−ブチルアクリレートコポリマを利用して、シェルラテックスを形成してもよい。実施形態では、シェルの形成に利用される第2のラテックスが、約45℃から約70℃のガラス転移温度、実施形態においては約50℃から約65℃のガラス転移温度を有してもよい。
実施形態では、シェルラテックス、コアラテックス、またはその両方は、ラテックスが相対湿度に対してそれほど感受性のないように、ラテックスに疎水性を与える基で官能化されていてもよい。適切な官能基は、例えば、カルシウム樹脂酸塩(calcium resinate)、ベリリウム樹脂酸塩、マグネシウム樹脂酸塩、ストロンチウム樹脂酸塩、バリウム樹脂酸塩、ラジウム樹脂酸塩、亜鉛樹脂酸塩、アルミニウム樹脂酸塩、銅樹脂酸塩、鉄樹脂酸塩、およびこれらの組み合わせなどの、アルカリ土類樹脂、または他の金属樹脂を含むがこれらに限定されない。実施形態では、表面官能化ラテックスは、官能基としてカルシウム樹脂酸塩を有する。好適なカルシウム樹脂酸塩は以下の構造式を有する。
Figure 0005118456
Figure 0005118456
実施形態では、上記構造式のカルシウムの代わりに、他のアルカリ土類金属、金属を組み合わせてもよい。そのようなアルカリ土類金属、金属としては、例えば、ベリリウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、ナトリウム、カリウム、及びこれらの組み合わせなどを含む。
アルカリ樹脂は、トナーの表面に存在してもよい。シェルラテックスを利用しない場合は、上述の官能基を用いて、トナー粒子を形成するのに利用されるラテックスを官能化するのに役立ててもよい。シェルラテックスを利用する場合は、シェルラテックス、および任意選択でコアラテックスを、上述の官能基で官能化してもよい。
アルカリ樹脂は、トナーの約0.01から約2重量%の量で、実施形態においてはトナーの約0.02から約1重量%の量で存在してもよい。
利用する場合、シェルラテックスは、浸漬および噴霧などを含めた当業者の範囲内の任意の方法によって、付着させてもよい。シェルラテックスは、トナー粒子の所望の最終サイズが実現するまで付着させてもよく、実施形態では約3ミクロンから約12ミクロンであり、その他の実施形態では約4ミクロンから約8ミクロンである。その他の実施形態においてトナー粒子は、アルカリ樹脂をシェル合成中に添加してもよい、ラテックスのin−situシード半連続乳化共重合によって調製してもよい。したがって、実施形態では、トナー粒子を、スチレンとn−ブチルアクリレート(BA)とのin−situシード半連続乳化共重合によって調製してもよく、その場合はカルシウム樹脂酸塩を、シェル合成の反応の後期で導入してもよい。
トナー粒子の所望の最終サイズが得られたら、混合物のpHを、塩基で約5から約7の値に、実施形態では約6から約6.8の値に調節してもよい。塩基には、例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、水酸化アンモニウムのようなアルカリ金属水酸化物などの、任意の適切な塩基を含めてもよい。アルカリ金属水酸化物は、混合物の約0.1から約10重量%の量、実施形態では混合物の約1から約8重量%の量で添加してもよい。
ラテックス、着色剤、および任意選択のワックスの混合物を、その後、合一させる。合一は、撹拌と、約90℃から約99℃の温度での約0.5時間から約12時間にわたる加熱、実施形態では約2時間から約6時間にわたる加熱を含んでもよい。合一は、さらに撹拌することによって促進させてもよい。
次いで混合物のpHを、例えば酸を用いて約3から約6に低下させ、実施形態では約3.7から約5.5に低下させて、トナー凝集体を合一させる。適切な酸には、例えば硝酸、硫酸、塩酸、クエン酸、または酢酸が含まれる。添加される酸の量は、混合物の約1から約30重量%の量、実施形態では混合物の約5から約15重量%の量でもよい。
混合物を、冷却または凍結ステップで冷却する。冷却は、約20℃から約40℃の温度、実施形態では約22℃から約30℃の温度で、約1時間から約8時間、実施形態では約1.5時間から約5時間にわたってもよい。
実施形態では、合一したトナースラリの冷却は、約20℃から約40℃の温度、実施形態においては約22℃から約30℃への急速冷却を実現するために、例えば氷やドライアイスなどの冷却媒体を添加することによって急冷する工程を含む。急冷は、例えば約2リットル未満などの少量のトナー、実施形態では約0.1リットルから約1.5リットルの少量のトナーで実現可能である。例えばサイズが約10リットル超のような、より大規模なプロセスでは、トナー混合物への冷却媒体の導入もジャケット付き反応器冷却の使用もできないので、トナー混合物の急速冷却が容易ではなくまたは実用的でもない。
この冷却後、凝集体懸濁液を、コアの形成に使用される第1のラテックスのTg以上およびシェルの形成に使用される第2のラテックスのTg以上の温度に加熱して、シェルラテックスとコアラテックスとを融合させてもよい。実施形態では、凝集懸濁液を約80℃から約120℃の温度、実施形態では約85℃から約98℃に、約1時間から約6時間にわたって、実施形態では約2時間から約4時間にわたって加熱して、シェルラテックスとコアラテックスとを融合させてもよい。
次いでトナースラリを洗浄してもよい。洗浄は、約7から約12のpH、実施形態では約9から約11のpHで実施してもよい。洗浄は、約30℃から約70℃、実施形態では約40℃から約60℃の温度でもよい。洗浄は、脱イオン水中にトナー粒子を含む濾過ケーキの濾過、および再スラリ化を含んでもよい。濾過ケーキは、脱イオン水で1回以上洗浄してもよく、または、スラリのpHが酸で調節される、約4のpHでの1回の脱イオン水洗浄の後、任意選択で1回以上の脱イオン水洗浄を行ってもよい。
乾燥は、約35℃から約75℃の温度、実施形態では約45℃から約60℃の温度で実施してもよい。乾燥は、粒子の水分レベルが設定目標約1重量%、実施形態では約0.7重量%未満に下がるまで、継続してもよい。
トナーは、有効量の電荷添加剤、例えばトナーの約0.1から約10重量%、実施形態ではトナーの約0.5から約7重量%の電荷添加剤を含んでもよい。
トナーと組み合わせてもよい、別の任意選択の添加剤には、トナー組成物の性質を高める任意の添加剤が含まれる。表面添加剤、色増強剤などが含まれる。洗浄または乾燥後に、トナー組成物に添加することができる表面添加剤には、例えば、金属塩、脂肪酸の金属塩、コロイド状シリカ、金属酸化物、チタン酸ストロンチウム、およびこれらの混合物などが含まれ、これらの添加剤はそれぞれ、通常はトナーの約0.1から約10重量%の量で、実施形態においてはトナーの約0.5から約7重量%の量で存在する。これらの添加剤は、凝集中に添加することができ、または形成されたトナー生成物にブレンドすることができる。
本発明の開示によるトナーは、プリンタおよびコピー機などの様々な画像形成装置で使用することができる。本発明の開示により生成されたトナーは、画像形成プロセス、特に電子写真プロセスに優れており、優れた画像解像度、許容される信号対雑音比、および画像の均一性を有する高品質の着色画像を提供することが可能である。さらに、本発明の開示によるトナーは、デジタル画像形成システムおよびプロセスなどの電子写真画像形成および印刷プロセス用に、選択することができる。
本発明の開示によるラテックスを利用して生成されたトナー粒子は、約1ミクロンから約20ミクロンのサイズ、実施形態では約2ミクロンから約15ミクロン、実施形態では約3ミクロンから約7ミクロンのサイズを有してもよい。本発明の開示によるトナー粒子は、約0.9から約0.99の真円度、実施形態では約0.92から約0.98の真円度を有してもよい。
得られたトナー粒子は、トナーのシェルとして官能化ラテックスを導入したことによりその表面疎水性が高まったので、従来のトナーに比べて相対湿度に対する感受性がそれほど高くない。得られたトナー粒子の疎水性は、トナー粒子被膜と水との接触角、およびトナー被膜の耐水性の測定によって、特徴付けることができる。トナー粒子被膜は、高温(約150℃よりも高い)でトナー粒子を融合させることにより、調製することができる。脱イオン水の接触角は、被膜−空気面用の、Rame Hart Instrument Inc.から市販されているRame Hart Contact Angle Goniometerを使用して、測定することができる。本発明の開示による被膜に対する水の接触角は、約70°角よりも大きい。
本発明の開示によるトナーは、Jゾーン電荷とAゾーン電荷との比が約1.15から約2.55であり、実施形態では約1.2から約2であるなどの、優れた耐湿性のトナー特性を保有し、Jゾーン電荷とBゾーン電荷との比が約1から約2であり、実施形態においては約1.05から約1.5であり、Aゾーンは約80%の相対湿度にあり、Bゾーンは約50%の相対湿度にあり、Jゾーンは約10%の相対湿度にある。
実施形態では、アルカリ土類樹脂で官能化された表面を有するラテックスを保持した本発明の開示によるトナーを、限定するものではないがピグメントレッド122、ピグメントレッド185、ピグメントレッド192、ピグメントレッド202、ピグメントレッド206、ピグメントレッド235、ピグメントレッド269、およびこれらの組合せなどを含めたマゼンタ顔料と併せて利用してもよい。実施形態では、ピグメントレッド122を利用してもよい。その棒状の分子構造と稠密な結晶クラスタにより、ピグメントレッド122は、従来の乳化凝集ラテックス樹脂との混和性が不十分である可能性がある。本発明の開示によれば、カルシウム樹脂酸塩などのアルカリ土類樹脂でラテックスの表面を官能化することにより、ラテックス粒子表面の疎水性が増大し、PR−122とのその相溶性が改善される。このため、顔料分散液とラテックスとの間の界面張力が低下し、乳化凝集法で生成されたより密集したトナー粒子凝集体を得ることができる。顔料とラテックスポリマ鎖との間の低界面張力は、ポリマ鎖の相互拡散も高め、粒子の会合を改善し、最終的には比較的低いBETをもたらすことができる。
粒子のBETは、BET(Brunauer,Emmett,Teller)法を使用して測定した場合の粒子の比表面積である。BET法は、トナー粒子の表面積を測定するために、吸着質として窒素を用いる。簡単に言うと、BET法は、適切な量のトナー粒子、実施形態においては約0.5gから約1.5gのトナー粒子をBET管に導入するステップと、次いで約25℃から約35℃の温度で約12時間から約18時間にわたって流動する窒素を使用して、分析前にサンプルからガスを除去するステップとを含む。マルチポイント表面積は、約70ケルビンから約84ケルビン(LN)で、相対圧力範囲約0.1から約0.4にわたり、実施形態においては約0.15から約0.3にわたり、窒素を吸着質ガスとして使用して測定してもよい。表面積を計算するには、約15平方オングストロームから約17平方オングストロームの窒素吸着質の断面積、実施形態においては約16.2平方オングストロームの断面積を使用してもよい。実施形態では、BETデータを、約0.2から約0.4の相対圧力、実施形態においては約0.3の相対圧力で、測定し計算してもよい。
本発明の開示によるラテックスで調製したトナーは、ラテックスの疎水性が増大しかつその結果樹脂と顔料と相溶性が改善されたので、約1m/gから約5m/g、実施形態においては約1.1m/gから約4m/gの著しく低い粒子のBET、ならびに狭いBET値分布、例えばバッチ毎に約0.1から約1m/gのばらつき(variation)であり、実施形態においてはバッチ毎に約0.2m/gから約0.9m/gのばらつきであることが見出された。
安定な摩擦電荷は、良好なトナー性能を可能にするのに非常に重要である。現行のマゼンタ配合物も含めた、現行のトナーに関する最大の課題の1つは、親粒子BETを制御することである。高BETは、不安定な(低)摩擦電気的帯電、およびオーバートーニング(over−toning)、ならびにクリーニングブレードの被膜形成といった問題をもたらす可能性がある。このように、本発明の開示による方法を利用することによって、優れたBETを保有するトナーの製造時間を短縮することができ、したがって、得られるトナーの帯電特性の優れた制御が可能になる。したがって、本発明の開示によるラテックスを用いて調製されたトナーは、乳化凝集トナーを使用するエンジンでの摩擦電気のばらつきおよびクリーニングの問題も含め、高マゼンタ粒子BETおよびBETのばらつきに関して見出された問題を回避する。
本発明の方法の後、ラテックスの表面疎水性が増大し、その結果、特にPR−122などのマゼンタ粒子について、樹脂と顔料との適合性が改善された。従来の乳化凝集ラテックスと比較すると、本発明の開示による樹脂酸塩表面官能化ラテックスは、以下のいくつかの利点を提供する。(1)同じプロセス条件下で、内在する粒子のBETを低下させる、(2)より良好な粒子のBET制御によって、粒子の摩擦帯電の堅牢さが増大し、そのためにトナーの欠陥が低減し、機械性能が改善される、(3)実施するのが容易であり、既存の凝集/合一プロセスに対する大きな変化はない、(4)製造時間を短縮し、再加工の必要性を低減することによって、生産性が増大し、単位製造コスト(UMC)が削減される(品質収量の改善)。
現像剤組成物は、本明細書に開示される方法を用いて得られたトナーを、鋼やフェライトなどの被覆付き担体も含めた既知の担体粒子と混合することによって、調製することができる。担体は、トナーの約2重量%からトナーの約8重量%、実施形態ではトナーの約4重量%から約6重量%で存在してもよい。担体粒子は、導電性カーボンブラックのような導電性成分が内部に分散されている、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの、表面にポリマコーティングを有するコアも含むことができる。
現像は、放電領域(discharge area)の現像を介して行ってもよい。放電領域の現像では、光受容器が帯電し、次いで現像すべき領域が放電される。現像電界およびトナー電荷は、トナーが、光受容器上の帯電領域によって跳ね返りかつ放電領域に引き付けられるような状態にある。この現像プロセスは、レーザスキャナで使用される。
本明細書に開示されているトナーを用いた、画像形成方法も考えられる。画像形成方法は、電子印刷磁性画像文字認識装置(electronic printing magnetic image character recognition appratus)での画像の生成と、その後の、本発明の開示によるトナー組成物による画像の現像を含む。静電的手段による光伝導性材料表面での画像の形成および現像が、周知である。基本的な電子写真プロセスでは、光伝導性の絶縁層上に均一な静電荷を置き、この層にポジ−ネガ画像(light and shadow image)を露光し、層の露光領域上の電荷を放散させ、得られた静電潜像を、この像の表面に細粒状の検電性材料を、例えばトナーを堆積することによって現像する。トナーは通常、電荷を保持する層領域に引き付けられることになり、それによって静電潜像に対応したトナー画像が形成される。次いでこの粉末画像を、紙などの支持体表面に転写してもよい。転写された画像を、その後、熱によって支持体表面に永久に固着してもよい。光伝導層を均一に帯電させ、次いでこの層にポジ−ネガ画像を露光することによって潜像を形成する代わりに、層を直接画像構成に帯電させることによって、潜像を形成してもよい。その後、粉末画像を光伝導層に定着させ、粉末画像の転写を無くしてもよい。前述の熱定着ステップの代わりに、溶媒またはオーバーコート処理などのその他の適切な定着手段を用いてもよい。
<実施例1>
モノマ混合物(スチレン約630g、n−ブチルアクリレート約140g、βカルボキシエチルアクリレート(β−CEA)約23.3g、および1−ドデカンチオール約5.4g)と、水溶液(DOWFAX 2A1(Dow Chemical製アルキルジフェニルオキシドジスルホネート界面活性剤)約15.3g、および脱イオン水約368g)とを、約300rpmで、約20℃から約25℃の温度で撹拌することにより、モノマエマルジョンを調製した。
DOWFAX 2A1(47%aq.)約1.1gおよび脱イオン水約736gを、約300rpmに設定されたダブルP−4インペラを備える2Lのジャケット付きステンレス鋼反応器に投入し、温度を約75℃まで上昇させながら約30分間脱気した。
次いで上述のモノマエマルジョン約11.9gをステンレス鋼反応器に添加し、約75℃で約8分間撹拌した。過硫酸アンモニウム約11.6gを脱イオン水約57gに溶かして調製された開始剤溶液を、約20分間にわたって反応器に添加した。撹拌は、シード粒子が形成されるように、さらに20分間ほど継続させた。残りのモノマエマルジョンの半分を、約130分間にわたって反応器に供給した。約150nmの粒度を有するラテックスコアがこの時点で形成され、そのMwは約50kg/モルであった(ゲル透過クロマトグラフィ(GPC)によって測定した場合)。
カルシウム樹脂酸塩約10g、スチレン約7.3g、およびn−ブチルアクリレート約2.7gの混合物を、磁気撹拌子を用いて約300RPMで1時間、室温で、即ち約20℃から約25℃で混合することによって混ぜ合わせた。得られた混合物および1−ドデカンチオール約6.5gを、上記にて調製された残りのモノマエマルジョンに添加し、約300rpmで約20分間撹拌した。次いでこの新たなモノマエマルジョンを、90分間にわたって反応器に供給した。その後、粒子表面に樹脂酸塩官能基を有するポリマシェルが、コアの周りに形成された。シェルは、約40nmの厚さを有していた。
モノマ供給の終わりに、エマルジョンを、約75℃で約3時間ポストヒート処理し、次いで冷却した。反応の始めから終わりまで、エマルジョン全体に窒素流を流すことにより、反応系から酸素を除去した。この最終的なラテックスは、その平均粒度が約190nm、Mwが約35kg/モル(GPCで測定した場合)、Tgが約59℃であり、固形分は約42%であった。このラテックスは非常に安定で、沈降物が無かった。
重合中の連鎖移動反応を通して、樹脂酸塩基をラテックスシェルポリマ鎖に取り込むことが考えられる。
<実施例2>
対照トナーを、下記の通り調製した。Baker−PetroliteからPOLYWAX 725(登録商標)として市販されているポリエチレンワックス分散液約60g、ピグメントレッド122分散液約85.4g、ピグメントレッド185分散液(ピグメントレッド185はマゼンタ顔料である)約21.3g、脱イオン水約919g、およびカルシウム樹脂酸塩を添加しないこと以外は実施例1で既に述べた手順に従って生成されたポリ(スチレン−コ−n−ブチルアクリレート)ラテックス約265.7gを混合し、約4000rpmで、約20℃から約25℃の温度で均質化した。約3.6gのDelPAC 2000(Delta Chemical Corporationから市販されている硫酸水酸化塩化アルミニウム(aluminum chloride hydroxide sulfate))を0.02N HNO約32.4gに溶かした溶液を、約3分間均質化しながら混合物に滴下した。添加後、粘性ある混合物を、さらに約5分間連続して均質化した。次いでスラリを、2Lの反応器に移した。反応器を、撹拌速度約350rpmに設定し、加熱浴温度を約65℃に設定した。40分以内で、スラリ温度は約60℃になった。約60℃で約20分間の凝集後、体積による粒度は約5.5ミクロンであった。次いで、シェルラテックス(EP2−26P)約149.3gを、約5分間にわたって反応器に添加した。添加後約15分で、粒度が約6.7ミクロンであった。
スラリのpHを、約4%のNaOH溶液を添加することによって約5.2に調節した。次いでスラリを約96℃まで加熱し、熱いスラリのpHを、約0.3NのHNO溶液に添加することによって約4.2に調節した。約3時間の合一の後、トナー粒子の真円度は約0.963に到達した。次いでスラリを、約20℃から約25℃の温度に冷却した。固体を濾過によって収集し、脱イオン水で洗浄した。
<実施例3>
実施例1で述べたものと同じ手順を使用して、ラテックス(コア用とシェル用の両方)をカルシウム樹脂酸塩で官能化したこと以外、実施例1で既に述べたものと同じ手順に従って、トナーを調製した。
トナー粒子の体積メジアン粒度および真円度を、Coulter Counter Multisizer II粒度測定器を使用して測定した。
吸着質として窒素を用いるマルチポイントBET(Brunauer,Emmett,Teller)法を使用して、このトナーおよび実施例2の対照トナーの粒子の表面積を決定した。サンプル約1gを、BET管に正確に量り取った。分析前、約12時間から約18時間にわたり、VacPrep 061(ジョージア州NorcrossのMicromeritics Instrument Corporationから入手可能)上で約30℃の流動する窒素を使用して、サンプルからガスを抜いた。マルチポイント表面積は、相対圧力約0.15から約0.3にわたり、約77ケルビン(LN)の吸着質ガスとして窒素を使用して決定した。計算に使用された窒素吸着質の断面積は、約16.2平方Åであった。シングルポイントBETデータも報告され、このデータは相対圧力約0.30で計算した。サンプルを、Micromeritics Instrument Corporation(Norcross,ジョージア州)製TriStar 3000ガス吸着分析器上で分析した。BETデータの結果およびトナー粒子のその他の性質を、以下の表1にまとめる。温度および相対湿度(RH)の設定は、Aゾーンの場合は約80°Fおよび約80%RH、Bゾーンの場合は約70°Fおよび約50%RH、Jゾーンの場合に約70°Fから約10%RHである。
Figure 0005118456
表1から、類似する加工条件下、カルシウム樹脂酸塩官能化ラテックスを用いて生成されたトナーは、通常のラテックスを用いて調製されたものよりもさらに低いBETおよびより高い親粒子摩擦電気的電荷(parent particle triboelectric charge)を保有したことがわかる。また、BゾーンとJゾーンとの間での摩擦電気的電荷の差は、実施例3よりも実施例2で大きく、実施例3によって作製されたトナーがより低いRH感受性を有していたことがわかる。履歴データ(historical data)に基づけば、対照の場合、1回現像トナー組成物でのサイクル時間を18時間から27時間にまで延ばすことにより凝集/合一プロセスを変えることによって、より低いBETを実現できることが十分理解された。表1に示されるデータは、全体的な凝集/合一プロセスサイクル時間の短縮を、カルシウム樹脂酸塩表面官能化ラテックスを使用して実現できることも示唆している。
トナー粒子被膜は、乾燥トナー粒子約20gを約180℃のガラス基板上で融解することにより調製した。得られたトナー粒子被膜に対する脱イオン水の接触角は、Rame Hart Instrument Inc.製のRame Hart Contact Angle Goniometerを使用して測定した。樹脂酸塩ラテックストナーを用いた被膜は、接触角が約65°である対照サンプルよりも、高い接触角(約87°)をもたらすことを実証した。これらの結果により、トナーの疎水性が高くなったことが確認された。
実施例2の対照トナー、および実施例3に従って調製された本発明の開示によるトナーの融解粘度を、Davenport融解粘度計によって測定した。図1は、約10/秒の剪断速度下での、異なる温度でのトナー融解粘度の比較を示す。この図1から明らかなように、本発明の実施例3の樹脂酸塩ラテックストナーの粘度は、実施例2の対照トナーとほぼ同じであり、表面官能化ラテックスがトナーの融合性に対して最小限に抑えられた影響しか及ぼさないことを示唆している。
本発明で開示されるトナーの融解粘度を、従来のトナーの場合と比較したグラフである。

Claims (5)

  1. 第1のラテックス、着色剤、および任意選択のワックスを含むコアと、
    アルカリ樹脂を含有する第2のラテックスを含むシェルと、
    を含み、
    前記アルカリ樹脂が、
    Figure 0005118456
    および
    Figure 0005118456
    のうち少なくとも1つであり、Mは、カルシウム、ベリリウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ナトリウム、カリウムイオン、またはこれらの組み合わせであることを特徴とするトナー。
  2. 請求項1に記載のトナーであって、トナー粒子が、1ミクロンから20ミクロンのサイズ、および0.9から0.99の真円度を有することを特徴とするトナー。
  3. 請求項1に記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤組成物。
  4. 請求項1に記載のトナーであって
    BET表面積が1/gから5/gであり、Jゾーン電荷とBゾーン電荷との比が1ら2であり、Jゾーン電荷とAゾーン電荷との比が1.15から2.55である粒子を有することを特徴とするトナー。
  5. 請求項1に記載のトナーであって、Mは、カルシウムイオンであることを特徴とするトナー。
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