JP5117654B2 - ヘアマスカラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はヘアマスカラに関し、更に詳しくは、テンポラリーカラーとも呼ばれる一時毛髪着色料の一種であって、特定の使用形態によって主として髪の生え際の部分染め等に用いられるヘアマスカラに関する。
【0002】
【従来の技術】
一時毛髪着色料は、ヘアダイなどと呼ばれる酸化染毛剤や、酸性ヘアカラーもしくはヘアマニキュアなどとして上市されている酸性染毛料とは異なり、単に毛髪を顔料被覆によって着色するだけである。そして毛髪に対して手軽に任意の着色を施せる点、シャンプーで洗い落とせる点等から、例えば白髪を隠したい場合や、黒髪を好みの色に着色したい場合等に広く使用されている。このような一時毛髪着色料は、基本的には、顔料と、この顔料を毛髪に対して被覆させるための樹脂成分又は油成分等のセット剤成分とを溶媒に配合したものである。
【0003】
しかしヘアマスカラにおいては、その特定の使用形態に起因して、上記以外の固有の配合成分を必要とする。即ち、ヘアマスカラは例えば図1(a),(b)に示すように、ブラシ1付きのネジ蓋2を備えたヘアマスカラ容器3に収容されており、非使用時にはヘアマスカラ容器3がネジ蓋2によって密閉されると共にブラシ1がヘアマスカラ液中に浸漬されている。そしてヘアマスカラの使用時には、ネジ蓋2をヘアマスカラ容器3から外してブラシ1をヘアマスカラ容器3から抜出し、このブラシ1に含浸されているヘアマスカラを毛髪の所定部分に塗着するのである。
【0004】
以上のように使用されるヘアマスカラにおいて、毛髪着色を手軽にかつ迅速に完了させたいと言う要求があるため、毛髪に塗着されたヘアマスカラを迅速に乾燥させる目的で、通常はヘアマスカラの溶媒として揮発性の優れた水−エタノール混液を使用している。反面、このような揮発性のヘアマスカラを含浸させた状態でブラシをヘアマスカラ容器から抜出すため、その際にブラシからヘアマスカラが飛散して使用者の皮膚や衣服を汚染する場合があった。特に、図1(a),(b)に示すように、ヘアマスカラ容器3が、抜出し時のブラシ1に含浸された過剰のヘアマスカラを絞るための絞り弁4を備える場合などには、この絞り弁4を通過したブラシ1の弾性毛が反発動作するため、ヘアマスカラの飛散が一層顕著になる。このようなヘアマスカラの飛散を防止するため、ヘアマスカラの揮発性確保と飛散防止とを両立させるべく、例えば水−エタノール混液の好ましい混合比や、増粘剤の配合等が検討されて来た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、水−エタノール混液における水とエタノールの混合比の調整だけでは、ヘアマスカラの揮発性確保と飛散防止とを両立させることは困難である。又、従来の通常の増粘剤では、多量に増粘剤を配合すればヘアマスカラの飛散を防止できても揮発性が著しく犠牲になり、増粘剤の配合量を低減させればヘアマスカラの飛散を有効に防止できなかった。
【0006】
なお、上記の問題とは別に、一時毛髪着色料のカテゴリーに属するヘアマスカラに対して、色調の変化やバラツキを防止するために良好な顔料分散性は当然に求められるし、ヘアマスカラが毛髪に対する良好な被覆力と風合い(手触り)を示すこと、優れた耐摩擦性(毛髪に対する摩擦によっては色移りしないこと)や耐水性(水に濡れた状態での耐摩擦性)を示すことも求められる。これらの点は主としてセット剤の選択に係わる問題と考えられるが、従来のヘアマスカラは必ずしも十分な性能を示さなかった。
【0007】
そこで本発明は、優れた揮発性を維持しながら使用時の飛散を起こさないヘアマスカラを提供すること、更には、良好な顔料分散性,被覆力,風合い,耐摩擦性及び耐水性を示すヘアマスカラを提供することを、解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその作用・効果】
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の発明)の構成は、溶媒に対して、少なくとも顔料とセット剤成分とヒドロキシプロピルメチルセルロースとを配合した、ヘアマスカラである。
【0009】
(第1発明の作用・効果)
本願発明者は、上記課題の解決手段を試行錯誤により模索する過程で、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合したヘアマスカラが、優れた揮発性(毛髪への塗着後の迅速な乾燥性)を維持しながら使用時の飛散を起こさないことを見出した。ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、ヘアマスカラの揮発性維持と飛散防止とを両立させる微妙かつ最適な増粘作用を果たしているものと考えられる。本願発明者は、従来のヘアマスカラにおいて、このような目的でヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合し、かつ効果を達成した旨の事実を見聞したことがない。
【0010】
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、前記第1発明に係るヒドロキシプロピルメチルセルロースが0.1〜2重量%配合されている、ヘアマスカラである。
【0011】
(第2発明の作用・効果)
ヘアマスカラに対するヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量は0.1〜2重量%が好ましい。その配合量が0.1重量%未満であると、ヘアマスカラの揮発性が良好であっても飛散防止効果を十分に確保できない恐れがある。その配合量が2重量%を超えると、逆に、ヘアマスカラの飛散防止効果を確保できるとしても揮発性が不十分となる恐れがある。
【0012】
(第3発明の構成)
上記課題を解決するための本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、前記第1発明又は第2発明に係る溶媒が水−エタノール混液からなり、この混液における水/エタノールの重量比が1/19〜1/1である、ヘアマスカラである。
【0013】
(第3発明の作用・効果)
ヘアマスカラの毛髪への施用後の揮発性と、ヘアマスカラの使用時の飛散防止とを更に良好に両立させるためには、水−エタノール混液における水/エタノールの重量比を第3発明のように調整することが、より好ましい。
【0014】
(第4発明の構成)
上記課題を解決するための本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、前記第2発明に係る水−エタノール混液の水/エタノールの重量比が、1/9〜1/3である、ヘアマスカラである。
【0015】
(第4発明の作用・効果)
水−エタノール混液における水/エタノールの重量比を第4発明のように調整すると、ヘアマスカラの毛髪への施用後の揮発性と、ヘアマスカラの使用時の飛散防止とを、更に一層良好に両立させることができる。
【0016】
(第5発明の構成)
上記課題を解決するための本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、前記第1発明〜第4発明のいずれかに係るセット剤成分として、少なくともアミノ変性ポリエーテル変性シリコンが0.1〜15重量%配合されている、ヘアマスカラである。
【0017】
(第5発明の作用・効果)
ヘアマスカラにアミノ変性ポリエーテル変性シリコンを0.1〜15重量%配合すると、顔料が良好かつ安定的に分散される。しかも被覆力,風合い,耐摩擦性及び耐水性のいずれにおいてもバランスした良好な性能を示すヘアマスカラが得られる。
【0018】
特開2000−302837号公報には、アミノ変性ポリエーテル変性シリコンの一種であるウィトコ社のシルソフト(商品名)を化粧品組成物又は医薬品組成物に配合した旨の記載がある。しかし、同公報においてシルソフトを顔料と共に毛髪着色料もしくはヘアマスカラに配合する旨の開示はなく、従って、当然ながら毛髪着色料もしくはヘアマスカラの性能に与えるシルソフト配合の効果は評価されず、そのような効果の示唆も行なわれていない。
【0019】
(第6発明の構成)
上記課題を解決するための本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、前記第1発明〜第5発明のいずれかに係るアミノ変性ポリエーテル変性シリコンが、シリコンアミノポリアルキレンオキシドブロックコポリマー、下記「化2」に一般式を示す化合物、又はウィトコ( Witco)社の商品名シルソフト( Silsoft)である、ヘアマスカラである。
【0020】
【化2】
(「化2」式において、xとyはそれぞれ0〜200の任意の整数であって両者が同時に0であることはなく、zは0〜100の任意の整数である。)
(第6発明の作用・効果)
前記アミノ変性ポリエーテル変性シリコンとして特に好ましいものがシリコーンアミノポリアルキレンオキシドブロックコポリマーであり、その内とりわけ好ましいものが「化2」に示す化合物であり、その代表的な例がウィトコ社のシルソフトである。シルソフトの好適な一具体例として、シルソフトA−843を挙げることができる。
【0021】
(第7発明の構成)
上記課題を解決するための本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、前記第1発明〜第6発明のいずれかに係るセット剤成分として、前記アミノ変性ポリエーテル変性シリコンと共に、又はこれに代えて、樹脂成分及び/又は油成分が配合されている、ヘアマスカラである。
【0022】
(第7発明の作用・効果)
セット剤成分として、アミノ変性ポリエーテル変性シリコンと共に、従来型の樹脂成分及び/又は油成分を用いた場合でも、第1発明〜第4発明の効果と共に、第5発明及び第6発明の効果が得られる。セット剤成分として、アミノ変性ポリエーテル変性シリコンに代えて、従来型の樹脂成分及び/又は油成分を用いた場合には、第5発明及び第6発明の効果は期待できないが、第1発明〜第4発明の効果は確保することができる。
【0023】
(第8発明の構成)
上記課題を解決するための本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、前記第1発明〜第7発明のいずれかに係る顔料が、無機顔料,有機顔料,染料樹脂固溶体,昼光蛍光顔料又は天然顔料から選ばれる1種又は2種以上である、ヘアマスカラである。
【0024】
(第8発明の作用・効果)
ヘアマスカラに配合する顔料の種類は任意であるが、例えば第8発明に列挙する顔料の1種又は2種以上を好ましく用いることができる。2種以上の顔料を配合した場合においても、アミノ変性ポリエーテル変性シリコンを配合したヘアマスカラにおいては、顔料分散性が良好であることを確認している。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、第1発明〜第8発明の実施の形態について説明する。以下において単に「本発明」と言うときは、第1発明〜第8発明を一括して指している。
【0026】
〔ヘアマスカラ〕
本発明のヘアマスカラは、テンポラリーカラーとも呼ばれる毛髪一時着色料の一種であって、前記図1に示したような特定の使用形態に従うものである。本発明のヘアマスカラの基本的な組成は、溶媒に対して少なくとも顔料とセット剤成分とヒドロキシプロピルメチルセルロースとを配合したものである。
【0027】
〔ヒドロキシプロピルメチルセルロース〕
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、顔料及びセット剤成分と共にヘアマスカラに配合されることにより、ヘアマスカラにとって微妙かつ最適な増粘作用を果たし、その結果、ヘアマスカラの毛髪への施用後の良好な揮発性と、ヘアマスカラの使用時の飛散防止とが同時に実現される。
【0028】
ヘアマスカラに対するヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量は基本的には限定されないが、前記した理由から、0.1〜2重量%配合することが好ましい。更に好ましくは0.2〜1重量%配合される。
【0029】
〔溶媒〕
ヘアマスカラの溶媒の種類は必ずしも限定されず、例えば水,各種の有機溶媒(特に親水性の有機溶媒),水−有機溶媒混液等を任意に選択して使用することが可能である。有機溶媒としてはエタノール,イソプロパノール,エチレングリコール,エチルセロソルブ,ブチルセロソルブ,酢酸メチル等を例示できる。
【0030】
しかし、水−エタノール混液からなる溶媒が特に好ましい。水−エタノール混液における水とエタノールの重量比は特段に限定されないが、水/エタノールが1/19〜1/1の重量比であることが好ましく、とりわけ1/9〜1/3の重量比であることが好ましい。
【0031】
〔セット剤成分〕
本発明のヘアマスカラにおいては、上記溶媒に対して、少なくとも、顔料及びヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に、セット剤成分が配合される。特に好ましいセット剤成分がアミノ変性ポリエーテル変性シリコンである。セット剤成分としては、このアミノ変性ポリエーテル変性シリコンと共に、又はこれに代えて、樹脂成分及び/又は油成分を配合することもできる。
【0032】
〔アミノ変性ポリエーテル変性シリコン〕
アミノ変性ポリエーテル変性シリコンは、ヘアマスカラに対して、好ましくは0.1〜15重量%配合され、特に好ましくは5〜10重量%配合される。アミノ変性ポリエーテル変性シリコンの種類は限定されないが、シリコーンアミノポリアルキレンオキシドブロックコポリマーが特に好ましい。その内でも、前記の「化2」に一般式を示す化合物がとりわけ好ましい。「化2」に示す化合物の好適な具体例として、ウィトコ( Witco)社の商品名シルソフト( Silsoft)が例示され、特にシルソフトA−843( Silsoft A-843)が好適に例示される。
【0033】
〔樹脂成分/油成分〕
アミノ変性ポリエーテル変性シリコンと共に、又はこれに代えて配合される樹脂成分や油成分は次の通りである。
【0034】
樹脂成分は、ヘアマスカラに対して好ましくは0.1〜15重量%、特に好ましくは0.5〜5重量%配合される。樹脂の種類は限定されず、カチオン性樹脂,両性樹脂,アニオン性樹脂又は非イオン性樹脂の内から任意のものを選択して使用することができる。例えば、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、酢酸ビニルエーテル系高分子化合物、酸性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物、酸性アクリル系高分子化合物又は両性アクリル系高分子化合物のカテゴリーに属する任意の樹脂を1種又は2種以上選択して使用することができる。
【0035】
特に好ましい樹脂として、酸性アクリル系高分子化合物、N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム/α−N−メチルカルボキシベタイン/メタクリル酸ブチル共重合体等を挙げることができる。
【0036】
ヘアマスカラへの樹脂の配合に当たっては、他の必要な成分と同時に配合することもできるが、予め顔料と樹脂とが配合された市販のカラーペースト、例えば両性樹脂を含む商品名ユカフォーマー類や、アニオン性樹脂を含む商品名プラスサイズ類を利用し、これらのカラーペーストに対してアミノ変性ポリエーテル変性シリコンを配合しても良い。
【0037】
油成分としては、ヘアマスカラに対して、通常は0.1〜15重量%配合され、例えば以下の油成分を配合できる。
油脂類:ヒマシ油,カカオ脂,ミンク油,アボガド油,オリーブ油等。
ロウ類:ミツロウ,鯨ロウ,ラノリン,カルナウバロウ,キャンデリラロウ等。
高級アルコール:セチルアルコール,オレイルアルコール,ラウリルアルコール,ステアリルアルコール等。
脂肪酸エステル:ミリスチン酸イソプロピル,ラウリン酸ヘキシル,乳酸セチル,モノステアリン酸プロピレングリコール,オレイン酸オレイル,2−エチルヘキサン酸ヘキサデシル,ミリスチン酸オクチルドデシル等。
シリコン誘導体:ジメチルポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサン,ポリエーテル変性シリコン,エポキシ変性シリコン,アミノ変性シリコン,アルキル変性シリコン等。
【0038】
〔顔料〕
ヘアマスカラには、好ましくは好ましくは0.1〜15重量%程度の顔料が配合される。顔料の配合量が過少であると、毛髪の着色効果が不十分となる恐れがあり、顔料の配合量が過剰であると、その分散性が懸念される。
【0039】
顔料の種類には特段の限定がなく、例えば、無機顔料,有機顔料,染料樹脂固溶体,昼光蛍光顔料又は天然顔料から選ばれる1種又は2種以上の顔料を任意に限定なく配合できる。
【0040】
上記無機顔料としては、酸化亜鉛,酸化チタン,ベンガラ,酸化クロム,酸化コバルト,黒酸化鉄,黄酸化鉄,水酸化クロム,水酸化アルミニウム,紺青,硫酸バリウム,含水珪酸塩,無水珪酸,珪酸アルミニウム,タルク,カオリン,カルミン,雲母,炭酸マグネシウム,ベントナイト,群青,マンガンバイオレット,カーボンブラック,アルミニウム,銅,金,雲母チタン等を例示できる。
【0041】
上記有機顔料としては、赤色202,203,204,205,206,207,208,219,220,221,228,404,405の各号、だいだい色203,204,401の各号、黄色205,401の各号、青色404号等を例示できる。
【0042】
上記天然顔料としては、クレー等の鉱物顔料,マダーレーキやコチニールレーキ等の天然染料レーキ,アゾ顔料,フタロシアニン顔料等を例示できる。
【0043】
〔その他の配合成分〕
ヘアマスカラには、上記の各種成分の他に、ヘアマスカラに配合されることがある他の任意の成分、例えば、保湿剤,香料,防腐剤,殺菌剤,酸化防止剤,紫外線吸収剤,動物抽出成分,植物抽出成分等を任意の割合で、必要に応じて配合することができる。
【0044】
【実施例】
末尾の表1に示す実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3、末尾の表2に示す実施例5〜実施例10及び比較例4〜比較例8に係る組成のヘアマスカラを常法に従って調製した。
【0045】
これらの各例に対して、1)分散性及び安定性について下記の基準で評価すると共に、図1に示すヘアマスカラ容器を用いて各例に係るヘアマスカラを人毛の毛束に塗布した際の2)速乾性及び3)飛散防止(ヘアマスカラ容器からブラシを取出した時の飛び散り)について評価した。更に、毛束に塗布したヘアマスカラの乾燥後、4)被覆力,5)風合い,6)耐水性についてもそれぞれ下記の基準で評価した。
【0046】
なお、表1に示す実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3については3)の飛散防止のみを評価し、表2に示す実施例5〜実施例10及び比較例4〜比較例8については1)分散性及び安定性〜6)耐水性の全項目を評価した。これらの評価結果を表1及び表2に示す。
【0047】
1)分散性及び安定性:毛髪着色料の調製後、40°Cで1ケ月保存してから、顔料の沈降又は凝集の有無を目視で評価した。
◎ →顔料の沈降又は凝集が認められない。
○ →顔料の沈降又は凝集がほとんど認められない。
△ →顔料の沈降又は凝集が少し認められる。
× →顔料の沈降又は凝集が少なからず認められる。
【0048】
2)速乾性
◎ →非常に良い。
○ →良い。
△ →比較的良い。
× →あまり良くない。
【0049】
3)飛散防止
◎ →全く飛び散らない。
○ →ほとんど飛び散らない。
△ →やや飛び散る。
× →かなり飛び散る。
【0050】
4)被覆力
◎ →非常に良い。
○ →良い。
△ →比較的良い。
× →あまり良くない。
【0051】
5)風合い
◎ →非常に良い。
○ →良い。
△ →比較的良い。
× →あまり良くない。
【0052】
6)耐水性:着色後の毛髪を水で濡らし、布でこすった時の布への色移りを目視で評価した。
◎ →色移りしなかった。
○ →わずかに色移りした。
△ →少し色移りした。
× →かなり色移りした。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はヘアマスカラの使用状態を説明する図であって、図1(a)はブラシを収納する時の状態を、図1(b)はブラシを抜出す時の状態を、それぞれ示している。
【符号の説明】
1 ブラシ
2 ネジ蓋
3 ヘアマスカラ容器
4 絞り弁
Claims (8)
- 水−エタノール混液からなり、この混液における水/エタノールの重量比が1/19〜1/1である溶媒に対して、少なくとも顔料とセット剤成分と0.1〜2重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースとを配合し、抜出し可能なブラシを備える容器に収容して使用することを特徴とするヘアマスカラ。
- 前記容器が、更に、ブラシに含浸された過剰のヘアマスカラを絞るための絞り弁を備えることを特徴とする請求項1に記載のヘアマスカラ。
- 前記水−エタノール混液の水/エタノールの重量比が1/9〜1/3であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヘアマスカラ。
- 前記セット剤成分として、少なくともアミノ変性ポリエーテル変性シリコンが0.1〜15重量%配合されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のヘアマスカラ。
- 前記アミノ変性ポリエーテル変性シリコンが、シリコーンアミノポリアルキレンオキシドブロックコポリマー、下記の「化1」に一般式を示す化合物、又はジメチコン・ビスアミノヒドロキシプロピル・コポリオール(INCI名)であることを特徴とする請求項4に記載のヘアマスカラ。
- 前記セット剤成分として、前記アミノ変性ポリエーテル変性シリコンと共に、又はこれに代えて、樹脂成分及び/又は油成分が配合されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のヘアマスカラ。
- 前記顔料が、無機顔料,有機顔料,染料樹脂固溶体,昼光蛍光顔料又は天然顔料から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のヘアマスカラ。
- 請求項1〜請求項7のいずれかに記載のヘアマスカラと、抜出し可能なブラシを備える容器とを備えることを特徴とするヘアマスカラセット。
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