JP3657066B2

JP3657066B2 - 眉毛着色用化粧料

Info

Publication number: JP3657066B2
Application number: JP30286496A
Authority: JP
Inventors: 敏夫清水; 範子若生
Original assignee: Nippon Shikizai Inc
Current assignee: Nippon Shikizai Inc
Priority date: 1996-11-14
Filing date: 1996-11-14
Publication date: 2005-06-08
Anticipated expiration: 2016-11-14
Also published as: JPH10139631A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、眉毛自体を着色するのに好適な眉毛着色用化粧料に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
眉毛用の化粧品としては、従来、スティック状または固形粉末状等に形成された眉墨（アイブロー）があったが、これは好みの眉型としたり或いは眉を濃くするために、地肌に直接着色するものであり、眉毛自体を着色するものではなかった。
【０００３】
一方、まつ毛用のマスカラは、まつ毛自体に塗り付けるものであるが、本来、まつ毛を立たせたり、黒ずませたりして目を美しく魅力的に引き立たせるように化粧するものであって、そのために塗布後速やかに乾燥し、まつ毛相互がくっつかず、転色したりにじんだりもせず、しかもまつ毛をカールさせたままの状態で維持できるように成分を調製されているため、これを眉毛に使用した場合には、ダマができたり、ごわついて眉毛のしなやかさが失われ、しかもまつ毛に比べて柔らかで長いまゆ毛においては均一に塗り付け難いなどの問題を生じるおそれがあった。
【０００４】
本発明は、上記現状を踏まえ、眉毛の毛一本一本に容易かつ均一に塗り付けることができ、しかも塗り付けても眉毛のしなやかさを保持することができる眉毛着色用化粧料を新たに提供せんとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、着色剤、ワックス、粘度調整剤、溶剤及び分散剤を有効主成分としてペースト状に形成し、塗装表面に柔軟な皮膜を形成するように眉毛一本一本に対して容易かつ均一に塗り付けることができる眉毛着色用化粧料としたものである。
【０００６】
さらに本発明は、着色剤、ワックス、粘度調整剤、溶剤及び分散剤の配合を特定し、また、相関割合を特定して、柔軟性、付着性、粘性、揮発性、定着性、皮膜性等のバランスを調整し、表面に柔軟な皮膜が形成され、眉毛に対する付着性が良く、適度な粘性と伸びによって特に眉毛の着色がしやすく、適度な揮発性によって眉毛に塗布した際に垂れてくることもなく、しかも色落ちしにくい眉毛着色用化粧料としたものである。
【０００７】
すなわち、上記眉毛着色用化粧料は、着色剤１〜３０重量％、ワックス３．５〜２５重量％、粘度調整剤０．５〜１０重量％、溶剤４０〜８０重量％及び分散剤０．５〜５重量％を有効主成分として配合するものであり、特に好ましくは着色剤、ワックス、粘度調整剤、溶剤及び分散剤の配合割合を、重量比で１〜３０：３．５〜２５：０．５〜１０：４０〜８０：０．５〜５とするものである。
ここで、上記着色剤を３０重量％より著しく多く配合すると、伸びが不足して均一に塗布できにくくなり、１重量％より著しく少ないと着色が全うされにくくなる。また、上記ワックスを２５重量％より著しく多く配合すると、皮膜が固くなり均一に塗布できなくなり、３．５重量％より著しく少ないと、皮膜が十分に形成されず、転色しやすくなってしまう。
【０００８】
上記着色剤としては、タルク、セリサイト、酸化チタン、亜鉛華、マイカ、カオリン、シリカ、ナイロンパウダー等の体質着色剤と、酸化鉄、群青、紺青等の無機着色剤と、赤色２０１号、赤色２０２号等の有機タール色素とを挙げることができるが、これらに限定するものではない。
【０００９】
上記ワックスとしては、カルナウバロウ、ミツロウ、カスターワックス（硬化油）、キャンデリラワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン及びオゾケライトなどからなる群より選ばれる一種又は二種以上のものを使用することができる。
【００１０】
上記粘度調整剤としては、パルチミン酸デキストリン、金属石けんのいずれか或いは両方を使用し、金属石けんとしてはステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛のいずれか或いは両方を使用することができる。
【００１１】
上記溶剤としては、揮発性の軽質流動パラフィンが挙げられる。また、必要に応じてスクワラン、流動パラフィン、ミリスチン酸オクチルドデシルホホバ油、ジメチルポリシロキサンなどの油剤を配合することもできる。
【００１２】
上記分散剤としては、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタンなどのノニオン界面活性剤を配合するのが好ましい。
【００１３】
上記眉毛着色用化粧料には、酸化防止剤、防腐剤を添加するのが好ましい。酸化防止剤としては、天然ビタミンＥ、ジブチルヒドロシキトルエン、dl- α- トコフェロールなどが挙げられ、防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウムなどが挙げられる。
【００１４】
上記配合からなる眉毛着色用化粧料は、ペースト状化粧料として提供することができる。ペースト状化粧料とすることにより、ブラシに付着しやすく、塗布時に垂れることがなく、しかも均一に眉毛に塗布することができる。
【００１５】
【発明の実施形態】
次に、本発明の眉毛着色用化粧料の好適な配合例を以下に示す。
【００１６】
着色剤・・・１〜３０重量％
カルナウバロウ・・・１〜５重量％
ミツロウ・・・１〜５重量％
硬化油・・・１〜１０重量％
ポリエチレン末・・・０．５〜５重量％
ステアリン酸アルミニウム・・・０．１〜５重量％
パルミチン酸デキストリン・・・０．５〜５重量％
軽質流動イソパラフィン・・・４０〜８０重量％
モノオレイン酸ソルビタン・・・０．５〜５重量％
天然ビタミンＥ・・・０．０１〜１重量％
パラオキシ安息香酸エステル・・・０．０１〜０．８重量％
フェノキシエタノール・・・０．０１〜０．８重量％
【００１７】
上記配合において、パルミチン酸デキストリンは０．１重量％よりも少ないと温度安定性が悪くなる傾向があり、５重量％よりも多いと固くなって均一に塗布しにくくなる。軽質流動イソパラフィンは４０重量％よりも少ないと固くなって均一に塗布しにくくなる。モノオレイン酸ソルビタンは０．５よりも少なくても、また５重量％よりも多くても安定性が悪くなる傾向がある。また、カルナウバロウ、硬化油のいずれも１重量％よりも少ないと温度安定性が悪くなる傾向がある。
【００１８】
（実施例）
着色剤２０重量％、カルナウバロウ３重量％、ミツロウ３重量％、ポリエチレン末２．７５重量％、硬化油５．５重量％、ステアリン酸アルミニウム２．７５重量％、パルミチン酸デキストリン２．７５重量％、軽質流動イソパラフィン５７重量％、モノオレイン酸ソルビタン２．７５重量％、天然ビタミンＥ０．１重量％、パラオキシ安息香酸エステル０．４重量％、フェノキシエタノール０．４重量％を混合し、加熱溶解した後、攪拌して均一としてペースト状の眉毛着色用化粧料を得た。
【００１９】
上記製造した眉毛着色用化粧料を、通常使われているマスカラ用の棒状ブラシを使って眉毛に塗布したところ、眉毛に対してなじみが良く、適度な粘性と伸びによって毛一本一本に対して均一かつなめらかに塗ることができ、しかも塗布した際に垂れることもなく、乾燥後手で擦った程度では色落ち及び転色することもなかった。

Claims

着色剤１〜３０重量％、カルナウバロウ１〜５重量％、ミツロウ１〜５重量％、ポリエチレン末０．５〜５重量％、硬化油１〜１０重量％、金属石けん１〜１０重量％、パルミチン酸デキストリン０．５〜５重量％、軽質流動イソパラフィン４０〜８０重量％、ノニオン界面活性剤０．５〜５重量％を有効主成分とし、ペースト状に形成されてなる眉毛着色用化粧料。