JP3386885B2 - 油性固形物 - Google Patents
油性固形物Info
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Description
品、クレヨン等として有用な油性固形物に関し、更に詳
細には、塗布時の光沢に優れ、かつその光沢が長時間持
続し、しかも保形性及び使用感に優れる油性固形物に関
する。
塗布時の光沢は、化粧効果をより高める上で重要であ
る。また、塗布時の仕上りを経時的に保つことは、メイ
クアップ化粧料として第一に求められる重要な機能であ
る。
上させるためには、ヒマシ油、オリーブ油、ラノリン誘
導体等が配合されていた。しかしながら、これらのいず
れの油分も、塗布時の使用感や保形性の低下を伴うとい
う問題があった。
サンや天然素材から抽出した油分を追加することによる
光沢の向上も試みられているが、塗布後の光沢の持続性
の点で十分とはいえなかった。
の改善に関しては、例えば、揮発性油剤を用いて油剤揮
散後にワックスと顔料が残るようにして、化粧持ちを改
善しようとする試みもされているが、塗布後の光沢が低
く、口紅の経時的な安定性にも問題があった。
は、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
を配合することが有効である(特開昭5-178722号公報)
が、塗布時の光沢と経時的な光沢及びしっとり感の持続
性に関し、より一層の向上が期待されている。
時の光沢に優れ、かつその光沢及び塗布色を中心とした
化粧効果が塗布後長時間持続し、しかも保形性及び使用
感に優れる油性固形化粧料等として有用な油性固形物を
提供することを目的とする。
発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の高重合度オル
ガノポリシロキサン、ワックス及びポリオキシアルキレ
ン変性オルガノポリシロキサンを併用することにより、
上記要件を具備する油性固形物が得られることを見出
し、本発明を完成した。
サン0.1〜50重量%
異なってもよく、それぞれ直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜
4のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜40の、R4は炭
素数7〜40の、それぞれ直鎖、分岐鎖又は環状のアルキ
ル基、アルケニル基又はフルオロアルキル基を示し、a
は0以上、bは1以上の数であってa+b=120〜6000
を満たすものを示す。共重合の形式は、ブロック共重
合、ランダム共重合及び交互共重合のいずれでもよ
い。) (B) 一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン変性オ
ルガノポリシロキサン0.1〜50重量%
なってもよく、それぞれ水素原子、炭素数1〜32のアル
キル基若しくはフェニル基又は-(CH2)xO(C2H4O)y(C3H
6O)zRを示し(ただし、R7、R13及びR16のうち少なく
とも1つは-(CH2)xO(C2H4O)y(C3H6O)zRである。)、
R8、R9、R10、R11、R12、R14及びR15は同一でも
異なってもよく、それぞれ水素原子、炭素数1〜32のア
ルキル基又はフェニル基を示し、Rは同一でも異なって
もよく、水素原子又は炭素数1〜32のアルキル基を示
し、xは1〜18の数を示し、m、n、y及びzは平均値
で分子中のポリオキシアルキレン基が1〜50重量%とな
る数を示す。〕 (C) 融点が60〜120℃であるワックス0.1〜50重量% (D) 顔料0.1〜80重量% を含有することを特徴とする油性固形物に係るものであ
る。
温(15〜25℃)、常圧で流動性のないものをいい、その
形状は特に限定されるものではないが、例えば棒状のも
の、板状のもの、皿状物へ流し込んで成型したもの等が
挙げられる。
ンは、油性固型物の保形性を低下させることなく塗布時
の光沢を向上させ、かつこの光沢の持続性を向上させる
作用を有するものであり、1分子中に少なくとも3個の
炭素数7〜40の炭化水素基を有するものである。一般式
(1)中のR1、R2、R5及びR6としては、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基等が挙げられるが、特にメチル基が好ましい。R3と
しては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、R4と
しては炭素数12〜22、特に16〜18であるものが好まし
い。R4の具体例としては、オクチル基、ノニル基、デ
シル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テ
トラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプ
タデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル
基、ヘンイコシル基、ドコシル基、テトラコシル基、ペ
ンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オク
タコシル基、トリアコンチル基、テトラトリアコンチル
基、オクタトリアコンチル基、テトラコンチル基、2−
ヘプチルウンデシル基、2−ウンデシルペンタデシル
基、2−デシルテトラデシル基、2−デシルペンタデシ
ル基、2−エチルヘキシル基、2−オクチルドデシル
基、2−ウンデシルテトラデシル基、メチル分岐イソス
テアリル基、メチル分岐ドデシル(プロピレンテトラマ
ー)基、メチル分岐ノニル(プロピレントリマー)基等
が挙げられる。また、a+bが200〜3000、特にa及び
bがそれぞれ150〜750でa+bが300〜1500であるもの
が好ましい。ここで、a及びbは重量平均分子量から算
出した平均重合度として求められる。また、その共重合
の形式は、ブロック共重合、ランダム共重合及び交互共
重合のいずれであってもよい。
ンは、融点が20〜100℃、特に30〜90℃、更に30〜80℃
であるものが好ましい。本発明においては、高重合度オ
ルガノポリシロキサンの融点は示差走査熱量計(DSC)
を用いて測定した。
ンの好ましい具体例としては、一般式(1)中のR1、
R2、R3、R5及びR6がメチル基であるものが挙げられ
る。このような高重合度オルガノポリシロキサンの市販
品としては、例えば東芝シリコーン社製のXF42-A7154、
XF42-A8467、KT-18等が挙げられる。
50重量%、好ましくは0.1〜20重量%配合される。配合
量が0.1重量%未満では光沢の向上の効果が十分に得ら
れず、また50重量%を超えると油性固形化粧料の使用感
が低下してしまう。
ガノポリシロキサンを表す一般式(2)において、R7〜R
16(R7、R13及びR16においては-(CH2)xO(C2H4O)y(C3
H6O)zR以外の場合)としては炭素数1〜25のアルキル
基、更に炭素数1〜22のアルキル基、特にメチル基が好
ましい(一部が水素原子であってもよい)。またR7、
R13又はR16が-(CH2)xO(C2H4O)y(C3H6O)zRである場
合、xとしては1〜5が好ましく、yとしては0〜50、
特に0〜20が好ましく、zとしては1〜50が好ましい。
mとしては1〜500、特に10〜300が好ましく、nとして
は1〜100、特に1〜50が好ましい。
せて使用することができ、本発明の油性固型物中に0.1
〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、更に好ましく
は1〜20重量%配合される。配合量が0.1重量%未満で
は化粧持ち等の効果が十分でなく、50重量%を超えると
感触が悪化し、いずれも好ましくない。
が60〜120℃のものであるが、融点が60〜100℃のものが
好ましい。この範囲内に融点を有するものであれば特に
限定されず好適に用いることができる。融点が60℃未満
では固化力に劣り、製品の形状保持の点で好ましくな
く、また融点が120℃を超える場合は、融解時に高温の
操作を必要とするため好ましくない。
合成物のいずれでもよく、例えばキャンデリラワック
ス、カルナウバワックス、ミツロウ、パラフィンワック
ス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワ
ックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、オ
ゾケライト等が好ましいものとして挙げられる。
50重量%、好ましくは1〜30重量%配合される。配合量
が0.1重量%未満では十分な保形性が得られず、また50
重量%を超えると油性固形化粧料の硬度が増して使用感
が低下してしまう。
いられる公知の顔料を使用することができる。具体的に
はタルク、セリサイト、マイカ、カオリン、シリカ、ナ
イロンパウダー、ポリエチレンパウダー、セルロースパ
ウダー等の体質顔料;カーボンブラック、酸化チタン、
酸化鉄、酸化亜鉛、群青、紺青、酸化クロム、有機ター
ル系色素、レーキ等の着色剤;雲母チタン、酸化鉄コー
テッド雲母等の複合顔料などが挙げられる。また、これ
らの顔料をシリコーン、高級脂肪酸、高級アルコール、
脂肪酸エステル、金属石鹸、アミノ酸、アルキルホスフ
ェート等により表面処理したもの、あるいは有機又は無
機のマイクロカプセル中に内包せしめたものも用いるこ
とができる。
80重量%、好ましくは1〜30重量%配合される。配合量
が0.1重量%未満では十分な保形性が得られず、また80
重量%を超えると油性固形化粧料の硬度が増して使用感
が低下してしまう。
アイシャドウ、ファンデーション、頬紅、アイライナー
等の油性固形化粧料のほか、医薬品やクレヨン等の文房
具としても好適である。
最も好ましい態様は口紅であり、この場合は更に(E)成
分として液体油を配合することが必要となる。液体油と
しては、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリ
シロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、スクワラ
ン、軽質流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、
流動ポリイソブチレン、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチ
ン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、パルミチン
酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、リ
ンゴ酸ジイソステアリル、ホホバ油、液状ラノリン、液
状ジグリセリド、オリーブ油、アボガド油、ヒマシ油、
イソステアリルアルコール等が挙げられる。これらの液
状油の配合量は、本発明の油性固型物中に5〜99重量
%、特に30〜90重量%が好ましい。
ほか、目的に応じてその他の成分を、本発明の効果を損
なわない範囲で配合することができる。例えば油性固形
化粧料の場合には、通常の油性固形化粧料に用いられる
染料、高分子化合物、香料、界面活性剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、防腐剤、美容成分等を配合することが
できる。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
の結果を表1に示す。 〈製法〉基剤原料を加熱融解して均一に混合する。これ
に色材原料を加え、ロールミルで混練することにより均
一に分散させた後、再融解して脱泡してから型に流し込
み成型する。 〈評価方法〉専門パネラー10名に表1の口紅を使用さ
せ、その使用感等について、下記評価基準に従って官能
評価を行った。 (基準) ◎:非常に良好である(9名以上が良好と評価) ○:良好である(6〜8名が良好と評価) △:やや悪い(3〜5名が良好と評価) ×:悪い(2名以下が良好と評価)
=C18H37,a=750,b=750 融点33℃,(東芝シリコーン社製 KT-18) *2:一般式(1)中、R1〜R3,R5,R6=CH3,R4=C36H73,a
=250,b=200 融点31℃ *3:一般式(1)中、R1〜R3,R5,R6=CH3,R4=C18H37,a
=50,b=50 融点18℃,(東芝シリコーン社製 XF42-A8542) *4:一般式(2)中、m=100,n=3,R7〜R12,R14〜R16=C
H3, R13=-(CH2)3O(C2H4O)10H *5:一般式(2)中、m+n=150,R8〜R15=CH3, R7,R16=-(CH2)2O(C2H4O)12(C3H6O)3H *6:100cSt,(信越シリコーン社製 KF96)
た。この結果を表2に示す。 〈製法〉顔料以外の原料を加熱融解して均一に混合す
る。これに顔料を加えてよく攪拌し、ロールミルで混練
することにより均一に分散させた後、冷却し、圧搾射出
機により内径3mmのノズルから押出し成型した。 〈評価方法〉専門パネラー10名に表2のまゆずみを使用
させ、その使用感等について、実施例1と同様の評価基
準に従って官能評価を行った。
=C18H37,a=750,b=750 融点33℃ *2:一般式(2)中、m=100,n=3,R7〜R12,R14,R15=CH
3, R13=-(CH2)3O(C2H4O)12(C3H6O)3H R16=-(CH2)3O(C2H4O)12(C3H6O)3C2H5
優れ、かつその光沢が塗布後長時間持続し、しかも保形
性及び使用感に優れるものであり、油性固形化粧料、医
薬品、クレヨン等として有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 次の成分(A)〜(D) (A) 一般式(1)で表される高重合度オルガノポリシロキ
サン0.1〜50重量% 【化1】 (式中、R1、R2、R5及びR6は同一でも異なってもよ
く、それぞれ直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル
基を示し、R3は炭素数1〜40の、R4は炭素数7〜40
の、それぞれ直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、アル
ケニル基又はフルオロアルキル基を示し、aは0以上、
bは1以上の数であってa+b=120〜6000を満たすも
のを示す。共重合の形式は、ブロック共重合、ランダム
共重合及び交互共重合のいずれでもよい。) (B) 一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン変性オ
ルガノポリシロキサン0.1〜50重量% 【化2】 〔式中、R7、R13及びR16は同一でも異なってもよ
く、それぞれ水素原子、炭素数1〜32のアルキル基若し
くはフェニル基又は-(CH2)xO(C2H4O)y(C3H6O)zRを示し
(ただし、R7、R13及びR16のうち少なくとも1つは-
(CH2)xO(C2H4O)y(C3H6O)zRである。)、R8、R9、
R10、R11、R12、R14及びR15は同一でも異なっても
よく、それぞれ水素原子、炭素数1〜32のアルキル基又
はフェニル基を示し、Rは同一でも異なってもよく、水
素原子又は炭素数1〜32のアルキル基を示し、xは1〜
18の数を示し、m、n、y及びzは平均値で分子中のポ
リオキシアルキレン基が1〜50重量%となる数を示
す。〕 (C) 融点が60〜120℃であるワックス0.1〜50重量% (D) 顔料0.1〜80重量% を含有することを特徴とする油性固形物。 - 【請求項2】 更に(E)液状油を含有する請求項1記載
の油性固型物。 - 【請求項3】 化粧料である請求項1又は2記載の油性
固形物。
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JP12504394A JP3386885B2 (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 油性固形物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12504394A JP3386885B2 (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 油性固形物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07330630A JPH07330630A (ja) | 1995-12-19 |
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ID=14900428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP12504394A Expired - Fee Related JP3386885B2 (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 油性固形物 |
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EP1661549A1 (en) * | 2004-11-04 | 2006-05-31 | L'oreal | Cosmetic compositions and methods of use |
JP6601229B2 (ja) * | 2016-01-15 | 2019-11-06 | 信越化学工業株式会社 | オルガノポリシロキサン乳化組成物及び樹脂組成物 |
JP6601565B2 (ja) * | 2016-08-10 | 2019-11-06 | 信越化学工業株式会社 | オルガノポリシロキサン乳化組成物及び樹脂組成物 |
-
1994
- 1994-06-07 JP JP12504394A patent/JP3386885B2/ja not_active Expired - Fee Related
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