JP5115844B2 - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、成膜装置および成膜方法に関し、特に、液滴吐出方法を用いた成膜装置および成膜方法に関するものである。
液滴吐出装置の一例であるインクジェット装置は、圧力室を圧電素子により加圧し、その内部の液体(溶液)を圧力室底部のノズル孔から吐出する装置である。このような、インクジェット装置は、インクジェットプリンタのみならず、表示装置などの構成膜を形成する際の材料液の吐出など、工業的にも広く利用されている。
このような工業的な利用においては、吐出する液体は多種におよぶ。よって、使用溶液の中には、例えば、空気中の酸素等と反応し、液質が劣化するものもある。
例えば、下記特許文献1においては、図5に、インクジェットヘッド(22)部を含む大きな空間が装置外壁(カバー14)で覆われた装置が示されている。
特開2003−84124号公報
本発明者らは、インクジェット装置の吐出を不活性ガス雰囲気下で行うことにより、吐出溶液の変質や劣化を防止する技術を検討している。しかしながら、上記特許文献1に開示の装置では、装置全体を覆っているため不活性ガスによるガスパージ(内部空気の置換)に時間を要する。また、処理済みの基板を取り出す度に、装置内に外気が混入し、再パージにも時間を要する。さらに、使用する不活性ガスの量も多くなりコスト高となる。このような問題点は、基板の大型化に伴い、益々顕著になる。
加えて、吐出溶液を加熱により固化(焼成)する処理も多く、この加熱部を装置内に設ける場合、装置内の容量がさらに増加する。
本発明は、処理雰囲気の制御を容易にすることができる成膜装置および成膜方法を提供することを目的とする。また、当該装置および方法により、スループットを向上させ、また、製品の製造コストを低減することを目的とする。
(1)本発明に係る成膜装置は、基板を移動可能に搭載するステージと、前記ステージの上方に配置された液滴吐出部と、前記ステージの下方に配置された加熱部と、前記ステージの上方において、前記液滴吐出部に対応する第1領域と前記加熱部に対応する第2領域を覆うカバーと、前記カバーに接続された不活性ガスラインと、を有し、前記カバーは、前記カバーの天井部に前記液滴吐出部を装着するとともに、前記天井部に接続された前記第1および前記第2領域の周りを囲う壁部と、を含み、前記カバーが、前記基板と前記壁部との間に空間を有するよう配置されており、前記ステージは、前記基板を前記液滴吐出部から前記加熱部方向に移動させるように構成されている。
かかる構成によれば、カバーと基板との隙間から不活性ガスを流出させることで、外気の侵入を防止しつつ、基板上の処理部(カバー内部)を不活性ガスでパージできる。よって、パージに要する時間を低減でき、また、使用する不活性ガス量を少なくすることができる。また、不活性ガス雰囲気中で液滴を吐出し、また、加熱(固化)することができ、成膜性を向上できる。また、ガスラインからカバーの外部へ、不活性ガスの流れが生じ、液滴の乾燥を促進することができる。さらに、液滴から揮発した溶媒や分解ガスなどが、不活性ガスのフローによりカバー外部へ放出され、液滴への再付着を防止でき、成膜性を向上できる。またかかる構成によれば、吐出と加熱を連続して行うことができ、スループットを向上できる。
例えば、前記液滴吐出部と前記加熱部(第1領域と第2領域)は、重ならないよう配置されている。かかる構成によれば、液滴吐出部に対する熱の影響を低減でき、吐出部の目詰まりを防止できる。
例えば、前記ステージは、前記基板を第1方向又は前記第1方向と交差する第2方向に移動可能に構成される。かかる構成によれば、ガスラインが接続されたカバー(液滴吐出部)や加熱部を大きく移動させることなく、簡易な構成で、効率良く、液滴の吐出および加熱処理を行うことができる。
例えば、前記基板の面積は、前記カバーで覆われた面積より大きい。このように、基板に対し、相対的にカバーを小さくすれば、使用する不活性ガス量を少なくすることができる。
例えば、前記ステージは、上下可動に構成されている。かかる構成によれば、カバーと基板との隙間を調整することができる。
例えば、前記カバーは、上下可動に構成されている。かかる構成によれば、カバーと基板との隙間を調整することができる。
例えば、前記液滴吐出部は、前記天井部に上下可動に装着されている。かかる構成によれば、カバーと基板との隙間を所望の距離としつつ、基板と液滴吐出との距離を調整することができる。
例えば、前記加熱部は、前記ステージ上の前記第2領域のうち、前記第1領域側から前記第1領域の逆側にかけて、基板温度がより高温となるよう基板温度を制御する。かかる構成によれば、液滴吐出部に対する熱の影響を低減しつつ、高温処理が可能となる。
(2)本発明に係る成膜方法は、ステージの上方に配置された液滴吐出部と、前記ステージの下方に配置された加熱部と、前記ステージの上方において、前記液滴吐出部に対応する第1領域と前記加熱部に対応する第2領域を覆うカバーと、前記カバーに接続された不活性ガスラインと、を有し、前記カバーは、前記カバーの天井部に前記液滴吐出部を装着するとともに、前記天井部に接続された前記第1および前記第2領域の周りを囲う壁部と、を含む成膜装置を用いた成膜方法であって、前記ステージ上に基板を搭載する工程と、前記不活性ガスラインから前記カバー内に不活性ガスを導入し、前記カバーと前記基板との間の空間より前記不活性ガスを流出させながら、前記液滴吐出部から前記基板上に液滴を吐出し、前記基板上に吐出された液滴を前記加熱部により加熱する工程であって、前記基板を前記ステージにより前記液滴吐出部および前記加熱部に対し相対的に移動させつつ前記吐出および加熱を行う工程と、を有する。
かかる方法によれば、パージに要する時間を低減でき、また、使用する不活性ガス量を少なくすることができる。また、不活性ガス雰囲気中で液滴を吐出し、また、加熱(固化)することができ、成膜性を向上できる。また、ガスラインからカバーの外部へ、不活性ガスの流れが生じ、液滴の乾燥を促進することができる。さらに、液滴から揮発した溶媒や分解ガスなどが、不活性ガスのフローによりカバー外部へ放出され、液滴への再付着を防止することができる。またかかる方法によれば、ガスラインが接続されたカバー(液滴吐出部)や加熱部を大きく移動させることなく、効率良く、液滴の吐出および熱処理を行うことができる。
例えば、前記基板の面積は、前記カバーで覆われた面積より大きい。このように、基板に対し、相対的にカバーを小さくすることで、使用する不活性ガス量を少なくすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の機能を有するものには同一もしくは関連の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
(実施の形態1)
<液滴吐出装置の構成>
図1〜図4は、本実施の形態の液滴吐出装置(液体塗布装置、インクジェット装置、成膜装置)の構成を示す図である。図1は、斜視図、図2は、上面図、図3および図4は、断面図である。なお、図4(A)は、図3のA−A部に、図4(B)は、図3のB−B部に対応する。また、図1〜図4の黒色矢印は、不活性ガスの流れを示し、白抜き矢印は、基板100の移動方向を示す。
図1〜図4に示すように、本実施の形態の液滴吐出装置101は、基板搬送用のステージ(搬送部)103、インクジェットヘッド(吐出部、塗布部)113が組み込まれたカバー(囲い、覆い、蓋、下側に開口を有する箱、ボックス)105およびヒータ(加熱部)150を有する。
このステージ103は、基板100をX方向に移動可能に搭載する。例えば、ローラを有し、ローラが回転することで、基板100をX方向(図2の左右方向)に搬送する。なお、基板100をY方向(図2の上下方向)にも移動可能に構成してもよい。また、このステージ103は、基板100の昇降手段を有する。即ち、基板100をZ方向(上下方向)に移動可能に構成されている。例えば、ステージ103自身が上下する構成としても良いし、また、ステージ103の内部から棒状の昇降手段が複数突出し、基板100を上下する構成としても良い。
搭載される基板100は、例えば、ガラス基板であり、その上部に機能液(液滴)が塗布され、当該液滴を、乾燥、固化(例えば、焼成)することにより基板100上の所望の位置に膜が形成される。dは、吐出後の液滴(着弾液滴)を、dcは、加熱処理後の膜を示す。
例えば、アレイ状に区画された複数の領域に、液滴を吐出し、カラーフィルタ(CF基板)を形成することができる。この他、液滴を重なるよう連続して吐出し、ライン状の膜(配線)を形成してもよい。このように、吐出方向(走査方向)、吐出回数や吐出量などを調整し、種々の形状の膜を形成することができる。
また、ヒータ150は、ステージ103の下部に配置され、基板100を下側から加熱する。ヒータとしては、例えば、フラッシュランプや電熱加熱ヒータなどを用いることができる。
また、カバー105は、天井板105aと天井板105aを囲む壁105bとを有する(図1参照)。天井板(天井部)105aの第1領域R1には、インクジェットヘッド113が組み込まれ、天井板105aは、第1領域R1からヒータ150上の第2領域R2まで延在している(図3参照)。
言い換えれば、ステージ上の第1領域R1上にインクジェットヘッド113が配置され、ステージ上の第2領域R2下にヒータ150が配置され、この第1および第2領域に対向して天井板105aが延在し、この第1および第2領域を囲むよう壁(壁部)105bが設けられている(図3参照)。
また、カバー105の天井板105aには、不活性ガスライン107が接続され、不活性ガス供給手段109から不活性ガスライン107を介して不活性ガスがカバー105内(処理部)に導入される。不活性ガス供給手段109は、図示しないガスボンベと接続され、また、その内部には、ガス流量を調整する流量調整部(例えば、電磁弁など)109aが内蔵されている。不活性ガスライン107の先端をガス導入孔(注入孔、供給孔)107aとする。上記電磁弁などの他、流量計などを設けて、ガス流量を調整してもよい。さらに、各不活性ガスライン107から放出されるガスの温度を制御するコントローラを設けてもよい。
ここでは、インクジェットヘッド113の両側に、ガス導入孔107aの列が設けられ、ヒータ150上に、6列(5個×6列)のガス導入孔107aが配置されている(図2参照)。
ここで、ステージ(基板100)103の面積は、カバー105で覆われた面積より大きい。また、カバー105と基板(ステージ103)100との間には、隙間(空間)が設けられるよう、ステージ103又はカバー105の高さが調整される。このように、不活性ガスライン107からカバー105内へ導入された不活性ガスが隙間から放出される構成となっている。
インクジェットヘッド113の内部構成は種々のものがあるが、その構成例を図5に示す。図5は、インクジェットヘッド113の構成例を示す分解斜視図である。図示するように、インクジェットヘッドは、圧力室(キャビティ、凹部)CAと、その上部に配置された圧力素子PEと、を有する。
圧力室CAは、底面、側壁および上面を有し、底面はノズルプレート1により構成され、側壁は、シリコン基板(流路基板)3により構成され、上面は、振動板5により構成される。このシリコン基板3には、開口部が設けられ、この開口部が圧力室CAとなる。また、この開口部は、開口領域11a、11b、11cを有し、11bおよび11cが液体の流路となる。
また、圧力室CAの底面にはノズル孔1aが配置されている。このノズル孔1aは、ノズルプレート1に、複数の圧力室CAに対し1つずつ形成されている。
圧電素子PEは、圧力室CAの上部、即ち、振動板5の上部に配置され、下から下部電極7a、圧電体膜(圧電体層)7bおよび上部電極7cが順次積層された構成を有する。圧電体膜7bは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛、Pb(Zr1-xTix))よりなる。また、圧電素子PE(上部電極7c)の上部には、外部引き出し電極8が配置されている。
また、圧電素子PEの上部には、保護基板(封止樹脂)9が配置されている。この保護基板9には、凹部9aおよび開口領域9b、9cが設けられ、凹部9a内に圧電素子PEが配置される。なお、保護基板9上にはコンプライアンス基板等が設けられる。
従って、液体は、流路(リザーバ)11cから流路11bを介して圧力室CAに充填され、圧電素子PEの駆動によって圧力室CAが加圧され、ノズル孔のノズル孔1aから吐出される。
なお、図5においては、図面を分かり易くするため、ノズル孔1aをノズルプレート1の端部に設けているが、圧力室CAやノズル孔1aのレイアウトは適宜変更可能であり、図1等に示すように、ノズル孔113aをインクジェットヘッド113の底面の略中央部に配置してもよい。
<液滴吐出装置を用いた成膜方法>
次いで、本実施の形態の液滴吐出装置101を用いた成膜方法を説明する。
まず、図1に示すように、ステージ103に基板100を搭載し、インクジェットヘッド113と基板100の吐出位置とを位置あわせする。この際、基板100とカバー105との間に一定の隙間が生じるよう例えばステージ103の高さを調整する(図3および図4参照)。この調整は、カバー105を上下させることにより行ってもよい。
上記隙間の高さは、吐出後の液滴(着弾液滴)dの高さ以上であれば良い。また、この隙間の高さは、例えば、ガス流量に応じて適宜変更可能である。即ち、吐出溶液の性質に応じて、また、吐出後の液滴の乾燥速度に応じて、ガス流量を調整する。例えば、乾燥速度を大きくしたい場合には、隙間を大きくし、不活性ガスのIN(流入量)とOUT(放出量)を調整する。また、カバー105内部のパージ精度を大きくしたい場合には、隙間を小さくした状態で不活性ガスのIN(流入量)を大きくする。この場合、隙間からの不活性ガスの放出速度が大きくなり、外気(空気)の逆流が少なくなる。即ち、カバー105内の外気(空気、酸素)の濃度を低く抑えられる。この不活性ガスの流量は、前述の流量調整部109aで制御する。
このように、不活性ガスライン107を介して例えば、窒素(N2)をカバー105内に流入させると共に上記隙間から放出させることで、カバー105内部に窒素を充填(パージ)する。窒素の他、Ar(アルゴン)などの不活性ガスを用いてもよい。
次いで、カバー107内に、窒素をフローさせつつ、インクジェットヘッド113から基板100上へ液滴を吐出する(図4(A)参照)。この後も、カバー107内に、窒素をフローさせ、基板100をX1方向(図4においては、紙面手前方向)に移動させつつ、吐出を繰り返す。
一方、基板100の移動に伴い、吐出後の液滴は、ヒータ150上に搬送され、ヒータ150により焼成(固化、熱処理)される(図4(B)参照)。このヒータ150上においても、カバー150で覆われ、不活性雰囲気下での焼成が可能となる。
このように、本実施の形態によれば、カバー105により、インクジェットヘッド113およびヒータ150の各処理部(第1、第2領域)を囲い、その内部に不活性ガスを充填可能に構成したので、不活性ガスの使用量を低減しつつ、溶液の吐出および焼成を行うことができる。
即ち、装置全体を覆う場合と比較し、不活性ガスの使用量を低減することができる。また、不活性ガスをパージするための時間を短縮することができる。その結果、基板100の処理のスループットを向上させることができる。また、製品の製造コストの低減を図ることができる。
また、基板100の吐出部や加熱部(処理部)を不活性ガス雰囲気とすることができ、吐出溶液と空気中の酸素や水分などとの反応を低減することができる。また、不所望な反応生成物、揮発溶媒、分解ガスなどが随時カバー105の外部に排出され、常にクリーンな不活性ガスがフローされるため、成膜精度を向上することができる。特に、加熱(焼成)時においては、反応生成物、揮発溶媒、分解ガスなどが生じやすく、これらを排出しつつ、焼成することで、膜特性を向上させることができる。また、不所望な反応物や揮発溶媒が低減されるため、ノズル孔113aの目詰まりを低減することができる。
また、ガスライン107からカバー105の外部へ不活性ガスの流れが生じ、吐出後の液滴dの乾燥を促進することができる。また、不活性ガスのフロー速度を調整でき、吐出後の液滴の乾燥速度を制御することができる。なお、乾燥は、ヒータ150の熱によっても進行する。
さらに、装置全体を覆う場合、処理可能な基板の大きさが制限されるのに対し、本実施の形態によれば、多種の基板への対応が可能となる。
また、インクジェットヘッド113とヒータ150とを重ならないよう配置することで、ヒータ150の熱によるノズル孔113aの目詰まりを低減できる。また、インクジェットヘッド113からヒータ150方向(図1においては、X1方向)に基板100を搬送させることにより、吐出と焼成を連続して行うことができる。その結果、スループットを向上できる。
また、インクジェットヘッド113とヒータ150との相対的な位置関係は、大きく変えず基板100を移動させることで、装置構成を簡易とし、効率的な処理を行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、第2領域R2に温度勾配を設け、熱処理速度を調整する。
図6は、本実施の形態の液滴吐出装置の構成を示す断面図である。なお、ヒータ150以外の構成および成膜方法は実施の形態1と同様である。
ここでは、図6に示すように、ヒータ(第2領域R2)150の温度を、インクジェットヘッド(第1領域R1)113から離れる程、高温になるよう制御する。
即ち、吐出直後の溶液は、加熱されないが、基板100のX1方向への搬送に伴って、次第に高熱に晒される。よって、吐出、乾燥(溶媒気化)および焼成(固化、結晶化)の処理が基板の移動と共に進み、効率的な処理が行える。また、前述したように、乾燥および焼成工程で生成したガスや不純物は、不活性ガスのフローによりカバー外部に排除されるため、一連の処理をクリーンな雰囲気下で行うことができる。
また、ガスライン107からの導入ガスの温度を調整することにより第2領域R2に温度勾配を設けてもよい。図6に示すガスライン107のうち、インクジェットヘッド113の両側(第1領域)のガスラインを107Aと、ヒータ(第2領域)150上のガスラインを107B1〜107B6とした場合、インクジェットヘッド113側の107B1から107B6にかけて、ガス温度を順次高くすることで、基板100に温度勾配を設けてもよい。また、ヒータ150の温度制御と、導入ガスの温度調整を併用してもよい。
また、インクジェットヘッド113の両側のガスライン107Aについては、冷却ガス(例えば、107B1のガス温度より低い温度のガス)を放出することで、ヘッド近傍を相対的に冷却し、ノズル孔113aの目詰まりを低減してもよい。
(実施の形態3)
上記実施の形態1および2は、上記装置構成(成膜方法)に限られず、種々の応用が可能である。各種構成例を実施の形態3として説明する。
<構成例1>
上記実施の形態(図1〜図4)においては、基板100をX方向に移動させつつ吐出を行ったが、基板100をX方向およびY方向に移動させつつ吐出を行ってもよい。このように、基板100をX方向およびY方向に移動させる構成とすることで、より大きな基板100の処理が可能となる。
<構成例2>
上記実施の形態(図1〜図4)においては、1のインクジェットヘッド113を用いたが、複数のインクジェットヘッド113を組み込み、それぞれにカバー105を設け、対向する位置にヒータ150を設けてもよい。このように、ヘッドとヒータとの組数を多くすることでスループットの更なる向上を図ることができる。
<構成例3>
上記実施の形態(図1〜図4)においては、ノズル孔113aを1列のライン状に設けたインクジェットヘッド113を用いたが、ノズル孔113aを複数列のライン(例えば、2列×6個)状に設けてもよい。このように、ノズル孔の数や配置は適宜変更可能である。
<構成例4>
また、上記実施の形態(図1〜図4)においては、カバー(インクジェットヘッド113)105に対し、基板100を移動させが、インクジェットヘッド113およびヒータ150を移動させてもよい。例えば、柔軟性のある不活性ガスライン(ゴムチューブなど)を用い、インクジェットヘッド113を移動させることができる。
但し、ヘッド113の移動範囲を大きくすると、不活性ガスライン107の取り回しが複雑となる。また、複数のヘッド113を用いる場合には、不活性ガスライン107同士の混線が生じ得るため、図1のように、基板100側を移動させる構成の方が簡易である。
また、上記実施の形態(図1〜図4)のように、カバー(インクジェットヘッド113)105に対し、基板100を移動させつつ、さらに、インクジェットヘッド113又はヒータ150が有る程度、移動可能なように構成してもよい。例えば、インクジェットヘッド113を1cm程度、ヒータ150を数cm程度、移動可能なように構成してもよい。かかる構成によれば、吐出位置や加熱位置の微調整が行いやすい。また、連続して吐出を行う場合(例えば、ライン状のパターン(配線)の形成時など)には、小さく、軽いヘッド側を移動させる方が制御し易い。また、インクジェットヘッド113とヒータ150との距離を、吐出溶液の性質に応じて調整することも可能となる。例えば、粘性が高い溶液の吐出の際には、上記距離を大きく確保することで、ヒータの熱によるノズル孔の目詰まりを低減できる。なお、ヒータ150が移動可能な範囲については、カバー105で覆われていることが望ましい。
<構成例5>
また、図7に示すように、カバー105に対して、インクジェットヘッド113を上下可能に組み込んでもよい。図7は、本実施の形態の液滴吐出装置の構成を示す断面図である。かかる構成によれば、インクジェットヘッド113のノズル孔113aの位置を上下させ、吐出液や吐出量に応じてノズル孔113aの高さを調整することができる。また、カバー105と基板100との隙間高さ(H1)と、ノズル孔113aの高さ(吐出位置)H2を独立して制御できる。よって、吐出条件に応じたノズル孔113aの高さH2としつつ、処理条件(パージ精度)や乾燥速度を考慮した隙間高さH1を確保することができる。
さらに、上記実施の形態においては、カバー105と不活性ガスライン107との接続箇所を、第1領域R1において2列×5箇所と、第2領域R2において、6列×5箇所としたが、これに限定されず、種々の変更が可能である。
また、上記実施の形態においては、圧電方式のインクジェットヘッドを例に説明したが、これに限られるものではなく、例えば、静電式のインクジェットヘッドなどを用いてもよい。
また、上記実施の形態においては、処理例として液晶装置のカラーフィルタの形成を例に説明したが、上記実施の形態の装置や成膜方法は、配向膜材料や液晶等の吐出にも適用可能である。また、液晶装置の他、例えば、有機EL(Electro Luminescence)装置、表面伝導型電子放出(Surface-conduction Electron-emitting)装置等の液体電極材料等の吐出にも適用可能である。また、バイオチップの製造に用いられる生体有機物の吐出等にも適用可能である。もちろん、インクジェットプリンタにも適用可能である。このように、幅広い分野に適用可能であるが、前述した産業用の液滴吐出装置に用いて好適である。特に、吐出液として、空気に触れることで変質しやすい有機溶媒や有機EL(electroluminescence)材料の吐出に用いて好適である。
また、上記実施の形態を通じて説明された実施例や応用例は、用途に応じて適宜に組み合わせて、又は変更若しくは改良を加えて用いることができ、本発明は上述した実施の形態の記載に限定されるものではない。
実施の形態1の液滴吐出装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態1の液滴吐出装置の構成を示す上面図である。 実施の形態1の液滴吐出装置の構成を示す断面図である。 実施の形態1の液滴吐出装置の構成を示す断面図である。 インクジェットヘッドの構成例を示す分解斜視図である。 実施の形態2の液滴吐出装置の構成を示す断面図である。 実施の形態3の液滴吐出装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
1…ノズルプレート、1a…ノズル孔、3…シリコン基板、5…振動板、7a…下部電極、7b…圧電体膜、7c…上部電極、9…保護基板、9a…凹部、9b、9c…開口領域、11a、11b、11c…開口領域、100…基板、101…液滴吐出装置、103…ステージ、113…インクジェットヘッド、113a…ノズル孔、105…カバー、105a…天井板、105b…壁、107、107A、107B1〜107B6…不活性ガスライン、107a…ガス導入孔、109…不活性ガス供給手段、109a…流量調整部、150…ヒータ、CA…圧力室、d…吐出後の液滴、dc…加熱処理後の膜、PE…圧力素子、R1…第1領域、R2…第2領域

Claims (10)

  1. 基板を移動可能に搭載するステージと、
    前記ステージの上方に配置された液滴吐出部と、
    前記ステージの下方に配置された加熱部と、
    前記ステージの上方において、前記液滴吐出部に対応する第1領域と前記加熱部に対応する第2領域を覆うカバーと、
    前記カバーに接続された不活性ガスラインと、
    を有し、
    前記カバーは、前記カバーの天井部に前記液滴吐出部を装着するとともに、前記天井部に接続された前記第1および前記第2領域の周りを囲う壁部と、を含み、
    前記カバーが、前記基板と前記壁部との間に空間を有するよう配置されており、
    前記ステージは、前記基板を前記液滴吐出部から前記加熱部方向に移動させるように構成されていることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記液滴吐出部と前記加熱部は、重ならないよう配置されていることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記ステージは、前記基板を第1方向又は前記第1方向と交差する第2方向に移動可能に構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の成膜装置。
  4. 前記基板の面積は、前記カバーで覆われた面積より大きいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載の成膜装置。
  5. 前記ステージは、上下可動に構成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載の成膜装置。
  6. 前記カバーは、上下可動に構成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載の成膜装置。
  7. 前記液滴吐出部は、前記天井部に上下可動に装着されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載の成膜装置。
  8. 前記加熱部は、前記ステージ上の前記第2領域のうち、前記第1領域側から前記第1領域の逆側にかけて、基板温度がより高温となるよう基板温度を制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載の成膜装置。
  9. ステージの上方に配置された液滴吐出部と、
    前記ステージの下方に配置された加熱部と、
    前記ステージの上方において、前記液滴吐出部に対応する第1領域と前記加熱部に対応する第2領域を覆うカバーと、
    前記カバーに接続された不活性ガスラインと、
    を有し、
    前記カバーは、前記カバーの天井部に前記液滴吐出部を装着するとともに、前記天井部に接続された前記第1および前記第2領域の周りを囲う壁部と、を含む成膜装置を用いた成膜方法であって、
    前記ステージ上に基板を搭載する工程と、
    前記不活性ガスラインから前記カバー内に不活性ガスを導入し、前記カバーと前記基板との間の空間より前記不活性ガスを流出させながら、
    前記液滴吐出部から前記基板上に液滴を吐出し、前記基板上に吐出された液滴を前記加熱部により加熱する工程であって、前記基板を前記ステージにより前記液滴吐出部および前記加熱部に対し相対的に移動させつつ前記吐出および加熱を行う工程と、を有することを特徴とする成膜方法。
  10. 前記基板の面積は、前記カバーで覆われた面積より大きいことを特徴とする請求項記載の成膜方法。
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