JP4168855B2 - 薄膜形成装置、薄膜形成方法、液晶装置の製造装置、液晶装置の製造方法、液晶装置、薄膜構造体の製造装置、薄膜構造体の製造方法、および電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜形成装置、薄膜形成方法、液晶装置の製造装置、液晶装置の製造方法、液晶装置、薄膜構造体の製造装置、薄膜構造体の製造方法、薄膜構造体、および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、薄膜形成技術としては、例えば薄膜塗布法の一つであるスピンコート法が一般的に用いられている。このスピンコート法は、塗布液を基板上に滴下した後に、基板を回転させて遠心力により基板全面に塗布を行って薄膜を形成する方法であり、回転数及び回転保持時間、あるいは塗布液の粘度などにより膜厚を制御するものである。このスピンコート法は、例えば半導体製造工程等に用いられるフォトレジスト膜やSOG(スピンオンガラス)等の層間絶縁膜の形成、液晶装置製造工程等におけるオーバーコート膜(平坦化膜)や配向膜の形成、さらには光ディスク等の製造工程における保護膜の形成等に広く用いられている。
【0003】
しかしながら、このスピンコート法では、供給された塗布液の大半が飛散してしまうため、多くの塗布液を供給する必要があるとともに無駄が多く、生産コストが高くなるといった不都合があった。また、基板を回転させるため、遠心力により塗布液が内側から外側へと流動し、外周領域の膜厚が内側よりも厚くなる傾向があるため、膜厚が不均一になるといった不都合もあった。これらの対策のため、近年、いわゆるインクジェット塗布法を利用した技術が提案されている。
【0004】
上述したインクジェット塗布法によって基板上に塗布液を塗布し、薄膜を形成する技術としては、相対移動手段によってインクジェットのノズルを基板に対して直線的に相対移動させ、これによって塗布液を、角型基板上に均一に塗布できるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−250389号公報 (第4−5頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のインクジェット塗布法による技術では、未だ形成する薄膜の膜厚を十分均一にし得ないといった不満がある。
すなわち、一般にインクジェット法で塗布される塗布液は、これに流動性を持たせてノズルまでの供給やノズルからの吐出を可能にするため、固形分である膜材料が溶媒に溶解又は分散させられて形成されている。したがって、図9(a)に示すようにこのような溶媒を含んだ塗布液が、基板1上に吐出され薄膜状に塗布されると、塗布液からなる膜2は塗布直後、その周辺部(エッジ部)2aに表面張力によって図9(a)中矢印Aで示すような内側に縮まろうとする力が生じる。
【0007】
また、このような力とは別に、膜2表面の近傍では、膜2から蒸発した溶媒蒸気の濃度が膜2の中央部2bの直上で高く、周辺部2aの直上で拡散により低くなっている。したがって、表面近傍の溶媒蒸気濃度が高い中央部2bでは溶媒の蒸発が起こりにくく、溶媒蒸気濃度の低い周辺部2aでは蒸発が起こり易くなっていることにより、膜2内では溶媒の対流が、図9(b)中矢印Bで示すように中央部2b側から周辺部2a側に向かって起こる。
【0008】
結果として図9(b)に示したように塗布液(膜2)がノズルからの着弾位置より内側に引き寄せられ、かつ溶媒の対流により溶質もしくは分散質が周辺部へ移動するため、膜厚が厚くなってしまう。そして、このようにして周辺部2aの膜厚が中央部の膜厚より厚くなると、当然ながら硬化後得られる膜2はその全体の膜厚の均一性が損なわれてしまう。したがって、この膜2を液晶装置の各膜、例えば配向膜やカラーフィルタ上に形成するオーバーコート膜などに用いた場合に、特にそのエッジ部2aにおいて液晶の配向ムラや色ムラが生じることがある。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、インクジェット塗布法を採用することによって材料の無駄を抑え、しかも形成する膜全体の厚さを均一にすることができるようにした、薄膜形成装置と薄膜形成方法、さらにこれらを用いた液晶装置の製造装置と液晶装置の製造方法と液晶装置、及び薄膜構造体の製造装置と薄膜構造体の製造方法と薄膜構造体、及び電子機器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明薄膜形成装置は、溶媒中に膜材料が溶解又は分散させられてなる塗布液を基板上に塗布して薄膜を形成する薄膜形成装置であって、前記基板上に前記塗布液を吐出する液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出手段と、該液滴吐出ヘッドおよび前記基板の位置を相対的に移動可能とする移動手段と、前記液滴吐出手段及び前記移動手段の少なくとも一方を制御する制御部とを備え、前記基板上に塗布された塗布液の近傍に少なくとも1種類以上の前記溶媒の蒸気を含む不活性ガスを供給する、不活性ガス供給手段を有したことを特徴とする。
【0011】
すなわち、本発明の薄膜形成装置は、不活性ガス供給手段を有しているので、これによって基板上に塗布された塗布液の近傍に少なくとも1種類以上の溶媒蒸気を含む不活性ガスを供給することにより、塗布液からなる塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差を少なくすることができる。したがってこの溶媒蒸気濃度の差に起因して周辺部の膜厚が中央部の膜厚より厚くなり、得られる膜全体の厚さの均一性が損なわれるのを、防止することができる。
また、上記塗布された塗布液の近傍には上記不活性ガスが供給されているので、上記塗布された塗布液を空気(特に酸素)から遮断することができる。そのため、塗布液が酸素により酸化して劣化することを防ぐことができ、品質の良い膜を形成することができる。
さらに、上記溶媒蒸気は不活性ガスと混合されて供給されているので、上記溶媒蒸気を酸素から遮断することができる。そのため、薄膜形成装置に酸素を遮断するための構成を加える必要がなくなり、装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0012】
上記の構成を実現するために、不活性ガス供給手段を、その供給した不活性ガスに含まれる溶媒蒸気の濃度が、基板上に塗布された塗布液の中央部より周辺部で高くなるように不活性ガスを供給するものであるのが好ましい。
このようにすれば、塗布液からなる塗布膜の中央部直上と周辺部直上での不活性ガスに含まれる溶媒蒸気濃度の差をより少なくすることができ、したがって得られる膜の全体の厚さをより均一にすることができる。
【0013】
上記の構成を実現するために、不活性ガス供給手段を、少なくとも基板の表面側を覆うカバーと、このカバー内に溶媒蒸気を含む不活性ガスを導入する導入手段とを備えて構成するのが好ましい。
このようにすれば、カバーで基板表面の近傍を覆った状態のもとで、このカバー内に例えば十分高濃度の溶媒蒸気を含む不活性ガスを導入することにより、基板上に塗布された塗布液の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差をほとんど無視できる程度に少なくすることができ、したがって得られる膜の全体の厚さを均一にすることができる。
【0014】
上記の構成を実現するために、制御部を、液滴吐出手段による吐出動作及び移動機構による移動動作の少なくとも一方を制御して塗布液の塗布条件を変え、薄膜の膜厚を制御するように構成するのが好ましい。
このようにすれば、制御部によって液滴吐出手段による吐出動作及び移動機構による移動動作の少なくとも一方を制御し、塗布液の塗布条件を変え薄膜の膜厚を制御するので、容易にかつ高精度に薄膜の膜厚制御が行えるとともに、装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0015】
上記の構成を実現するために、より具体的には、不活性ガス供給手段が基板上に塗布液が塗布されてから所定時間の間、塗布された塗布液の近傍に溶媒蒸気を含む不活性ガスが存在するように供給してもよい。
この構成によれば、塗布液からなる塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差が少なくなる状態を所定時間の間、保持することができる。そのため、得られる膜全体の厚さの均一性が損なわれるのを、防止することができる。例えば、塗布液の塗布完了後も、溶媒蒸気濃度の差が少なくなる状態を保持することにより、塗布膜周辺部の膜厚が中央部の膜厚より厚くなるのをより防ぎやすくなり、得られる膜全体の厚さの均一性が損なわれるのをより防止しやすくなる。
【0016】
上記の構成を実現するために、より具体的には、不活性ガス供給手段が基板上に塗布液が塗布されてから、隣接する領域に塗布液が塗布されるまでの間、塗布された塗布液の近傍に溶媒の蒸気を含む不活性ガスが存在するように供給してもよい。
この構成によれば、基板上に塗布液が塗布されてから、隣接する領域に塗布液が塗布されるまでの間、塗布液からなる塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差を少なくすることができる。そのため、隣接する領域に塗布された塗布膜との境界部の膜厚が中央部の膜厚より厚くなり、得られる膜全体の厚さの均一性が損なわれるのを、防止することができる。
また、溶媒の蒸気を含む不活性ガスを供給する時間を短くすることができるので、使用される不活性ガスおよび溶媒蒸気の量を削減することができ、低コスト化を図ることができる。
【0017】
上記の構成を実現するために、より具体的には、不活性ガス供給手段が不活性ガスに含まれる溶媒蒸気の濃度を、溶媒の飽和蒸気濃度からゼロまで連続的に調節してもよい。
この構成によれば、溶媒蒸気の濃度を飽和からゼロまで連続的に調節することができるので、塗布液からの溶媒の蒸発速度を自由に調節することができる。そのため、塗布液の流動性を適切に保つことができ、得られる膜の全体の厚さを均一にすることができる。
【0018】
上記の構成を実現するために、より具体的には、不活性ガスに含まれる少なくとも1種類以上の溶媒蒸気が、塗布液に含まれる溶媒のうち最大含有率を占める溶媒の蒸気が含まれていてもよい。
この構成によれば、塗布液に含まれる溶媒のうち最大含有率を占める溶媒の蒸気を用いることで、上記溶媒の蒸発速度を効果的に調節することができる。そのため、得られる膜全体の厚さの均一性が損なわれるのを、より効果的に防止することができる。
【0019】
上記の構成を実現するために、より具体的には、不活性ガス供給手段が、不活性ガスに溶媒の飽和蒸気を含ませる蒸気供給部と、溶媒の飽和蒸気を含んだ不活性ガスおよび溶媒の蒸気を含まない不活性ガスを混合して、不活性ガスに含まれる蒸気の濃度を所定の濃度に調整するする混合部と、を備えていてもよい。
この構成によれば、溶媒の飽和蒸気を含んだ不活性ガスと、蒸気を含まない不活性ガスとを所定の比率で混合することにより、不活性ガスに含まれる蒸気の濃度を所定の濃度に調整することができる。そのため、塗布液の流動性を適切に保つことができ、得られる膜の全体の厚さを均一にすることができる。
【0020】
上記の構成を実現するために、より具体的には、不活性ガスが窒素ガスであってもよい。
この構成によれば、比較的安価な窒素ガスを使用することにより、低コスト化を図ることができる。
【0021】
本発明の薄膜形成方法では、溶媒中に膜材料が溶解又は分散させられてなる塗布液を基板上に塗布して薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記の薄膜形成装置を用い、液滴吐出ヘッドから基板上に前記塗布液を吐出した後、前記窒素ガス供給機構から吐出した塗布液の近傍に溶媒蒸気を供給することを特徴としている。
この薄膜形成方法によれば、前記薄膜形成装置の窒素ガス供給機構によって基板上に塗布された塗布液の近傍に溶媒蒸気を供給することにより、塗布液からなる塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差を少なくすることができ、したがってこの溶媒蒸気濃度の差に起因して周辺部の膜厚が中央部の膜厚より厚くなり、得られる膜全体の厚さの均一性が損なわれるのを防止することができる。
【0022】
本発明の液晶装置の製造装置では、一対の基板間に液晶が挟持されてなる液晶装置の製造装置であって、前記薄膜形成装置を備え、該薄膜形成装置が、前記基板上に形成される薄膜の少なくとも一種を形成するものであることを特徴としている。
また、本発明の液晶装置の製造方法では、一対の基板間に液晶が挟持されてなる液晶装置の製造方法であって、前記の薄膜形成方法を用いて、前記基板上に形成される薄膜の少なくとも一種を形成することを特徴としている。
これら液晶装置の製造装置及び液晶装置の製造方法によれば、前記薄膜形成装置の窒素ガス供給機構によって基板上に塗布された塗布液の近傍に溶媒蒸気を供給することにより、塗布液からなる塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差を少なくすることができ、したがってこの塗布膜から得られる薄膜の膜厚を均一化して、例えば液晶の配向ムラや色ムラといった不都合を防止することができる。
【0023】
本発明の液晶装置では、前記の液晶装置の製造方法によって製造されたことを特徴としている。
この液晶装置によれば、前述したように塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差が少なくなることによって得られる薄膜の膜厚が均一化されているので、例えば液晶の配向ムラや色ムラといった不都合が防止されたものとなる。
【0024】
本発明の薄膜構造体の製造装置では、基板上に薄膜が形成された薄膜構造体の製造装置であって、前記の薄膜形成装置を備え、該薄膜形成装置が、前記基板上に形成される薄膜の少なくとも一種を形成するものであることを特徴としている。
また、本発明の薄膜構造体の製造方法では、基板上に薄膜が形成された薄膜構造体の製造方法であって、前記の薄膜形成方法を用いて、前記基板上に形成される薄膜の少なくとも一種を形成することを特徴としている。
これら薄膜構造体の製造装置及び薄膜構造体の製造方法によれば、前記薄膜形成装置の窒素ガス供給機構によって基板上に塗布された塗布液の近傍に溶媒蒸気を供給することにより、塗布液からなる塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差を少なくすることができ、したがってこの塗布膜から得られる薄膜の膜厚を均一にすることができる。
【0025】
本発明の薄膜構造体では、前記の薄膜構造体の製造方法によって製造されたことを特徴としている。
この薄膜構造体によれば、前述したように塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差が少なくなることにより、得られる薄膜の膜厚が均一化されたものとなる。
本発明の電子機器では、前記液晶装置、又は薄膜構造体を表示手段として備えてなることを特徴としている。
この電子機器によれば、例えば液晶の配向ムラや色ムラといった不都合が防止された液晶装置を表示手段としていることにより、良好な表示をなすものとなる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1から図9を参照して説明する。
図1は本発明の薄膜形成装置の一実施形態例を示す図であって、図1における符号1は薄膜形成装置である。この薄膜形成装置1は、液晶装置(LiquidCrystal Display;液晶表示装置)においてその基板上に形成される薄膜を形成するために用いられるもので、本例においては、特にカラーフィルタまで形成された基板SUB上に、オーバーコート膜(平坦化膜)となる薄膜を形成するために塗布液Lを塗布するものとなっている。
【0027】
この薄膜形成装置1は、基板SUB上に塗布液Lを吐出する液滴吐出ヘッド2を有する液滴吐出機構(液滴吐出手段)3と、該液滴吐出ヘッド2と基板SUBとの位置を相対的に移動させる移動機構(移動手段)4と、液滴吐出機構3及び移動機構4を制御する制御部Cとを備え、さらに前記基板SUB上に塗布された塗布液Lの近傍に溶媒蒸気を含む窒素ガスを供給する窒素ガス供給機構(不活性ガス供給手段)5を有して構成されたものである。
【0028】
前記移動機構4は、図2に示すように基板ステージ6上に載置された基板SUBの上方に、液滴吐出ヘッド2を下方に向けて支持するヘッド支持部7と、上方の液滴吐出ヘッド2に対して基板ステージ6とともに基板SUBをX、Y方向に移動させるステージ駆動部8とから構成されたものである。
【0029】
前記ヘッド支持部7は、液滴吐出ヘッド2を基板SUBに対してその垂直方向(Z軸方向)に任意の移動速度で移動可能かつ位置決め可能なリニアモータ等の機構と、垂直中心軸を中心に液滴吐出ヘッド2を回転させることによって下方の基板SUBに対して任意な角度に設定可能なステッピングモータ等の機構とを備えたものである。
【0030】
前記ステージ駆動部8は、垂直中心軸を中心に基板ステージ6を回転させて上方の液滴吐出ヘッド2に対して任意な角度に設定可能なθ軸ステージ9と、基板ステージ6を液滴吐出ヘッド2に対して水平方向(X軸方向、Y軸方向)にそれぞれ移動させかつ位置決めするステージ10a、10bとを備えている。なお、θ軸ステージ9は、ステッピングモータ等から構成され、ステージ10a、10bは、リニアモータ等から構成されている。
【0031】
前記液滴吐出機構3は、液滴吐出ヘッド2とこれにチューブ11を介して接続されたタンクTを備えてなるものである。タンクTは塗布液Lを貯留するもので、チューブ11を介してこの塗布液Lを液滴吐出ヘッド2に供給するものとなっている。このような構成によって液滴吐出機構3は、タンクTに貯留された塗布液Lを液滴吐出ヘッド2から吐出し、これを基板SUB上に塗布するようになっている。
前記液滴吐出ヘッド2は、例えばピエゾ素子によって液室を圧縮してその圧力波で液体を吐出させるもので、一列又は複数列に配列された複数のノズル(ノズル孔)を有している。
【0032】
この液滴吐出ヘッド2の構造の一例を説明すると、液滴吐出ヘッド2は、図3(a)に示すように例えばステンレス製のノズルプレート12と振動板13とを備え、両者を仕切部材(リザーバプレート)14を介して接合したものである。ノズルプレート12と振動板13との間には、仕切部材14によって複数の空間15と液溜まり16とが形成されている。各空間15と液溜まり16の内部はインクで満たされており、各空間15と液溜まり16とは供給口17を介して連通したものとなっている。また、ノズルプレート12には、空間15からインクを噴射するためのノズル18が形成されている。一方、振動板13には、液溜まり16にインクを供給するための孔19が形成されている。
【0033】
また、振動板13の空間15に対向する面と反対側の面上には、図3(b)に示すように圧電素子(ピエゾ素子)20が接合されている。この圧電素子20は、一対の電極21の間に位置し、通電するとこれが外側に突出するようにして撓曲するよう構成されたものである。そして、このような構成のもとに圧電素子20が接合されている振動板13は、圧電素子20と一体になって同時に外側へ撓曲するようになっており、これによって空間15の容積が増大するようになっている。したがって、空間15内に増大した容積分に相当するインクが、液溜まり16から供給口17を介して流入する。また、このような状態から圧電素子20への通電を解除すると、圧電素子20と振動板13はともに元の形状に戻る。したがって、空間15も元の容積に戻ることから、空間15内部のインクの圧力が上昇し、ノズル18から基板に向けてインクの液滴22が吐出される。
なお、液滴吐出ヘッド2のインクジェット方式としては、前記の圧電素子20を用いたピエゾジェットタイプ以外の方式でもよく、例えば、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いた方式を採用してもよい。
【0034】
前記制御部Cは、装置全体の制御を行うマイクロプロセッサ等のCPUや、各種信号の入出力機能を有するコンピュータなどによって構成されたもので、図1、図2に示したように液滴吐出機構3及び移動機構4にそれぞれ電気的に接続されたことにより、液滴吐出機構3による吐出動作、及び移動機構4による移動動作の少なくとも一方、本例では両方を制御するものとなっている。そして、このような構成により、塗布液Lの塗布条件を変え、形成する薄膜(オーバーコート膜)の膜厚を制御する機能を有したものとなっている。
【0035】
すなわち、制御部Cは、前記膜厚を制御する機能として、基板SUB上の塗布液Lの吐出間隔を変える制御機能と、1ドット当たりの塗布液Lの吐出量を変える制御機能と、ノズル18の配列方向と移動機構4による移動方向との角度θを変える制御機能と、基板SUB上の同一位置に繰り返し塗布を行う際に繰り返す塗布ごとに塗布条件を設定する制御機能と、基板SUB上を複数の領域に分けて各領域ごとに塗布条件を設定する制御機能とを備えている。
【0036】
さらに、制御部Cは、前記吐出間隔を変える制御機能として、基板SUBと液滴吐出ヘッド2との相対的な移動の速度を変えて吐出間隔を変える制御機能と、移動時における吐出の時間間隔を変えて吐出間隔を変える制御機能と、複数のノズルのうち同時に塗布液Lを吐出させるノズルを任意に設定して吐出間隔を変える機能とを備えている。
【0037】
前記窒素ガス供給機構5は、図1に示したように少なくとも基板SUBとこれを保持する基板ステージ6の表面側を覆うカバー23と、このカバー23内に溶媒蒸気を含む窒素ガスを導入する導入装置(導入手段)24とを備えて構成されたもので、特に本例では、供給する溶媒蒸気の濃度が、基板SUB上に塗布された塗布液Lの中央部より周辺部で高くなるように、溶媒蒸気を供給するよう構成されたものとなっている。
【0038】
カバー23は、底面部を開口とする直方体の箱状のもので、図示しない昇降装置によって昇降可能に設けられたものである。そして、このカバー23は、後述するように導入装置24の作動時において、図1に示したようにその下端部が基板ステージ6の表面近傍に位置させられるようになっている。また、このカバー23は、全体が二重壁構造をとることによってその壁内を溶媒蒸気を含む窒素ガスの流通路としたものである。すなわち、このカバー23の天板23aには前記導入装置24からのフレキシブル配管25が接続されており、また側壁23bの下端部内壁側には溶媒蒸気を含む窒素ガスの供給口23cが形成されている。カバー23の天板23a中央部には吸引ファン26が設けられており、この吸引ファン26にはフレキシブル配管27が接続されている。このフレキシブル配管27は前記導入装置24に接続されている。
【0039】
導入装置24は、窒素ガスに溶媒蒸気(具体的には塗布液Lに用いられた溶媒の蒸気)を含ませ、これを送気するためのものである。導入装置24には、図4に示すように、溶媒を貯留するとともに窒素ガスに溶媒の飽和蒸気を含ませる密閉容器(蒸気供給部)61と、飽和蒸気を含んだ窒素ガスと溶媒蒸気を含まない窒素ガスとを混合させる混合器(混合部)62と、溶媒蒸気を含んだ窒素ガスをフレキシブル配管25を介してカバー23内に供給するための送気ポンプ(図示せず)とが備えられている。
溶媒蒸気を含まない窒素ガスを供給する配管63は、途中で密閉容器61に接続されている配管63aと、混合器62に接続されている配管63bとの2つに分かれている。配管63aの先端は密閉容器61の底面近傍に配置され、配管63aから吐出された窒素ガスは溶媒中を通るようになっている。密閉容器61と混合器62とは、配管64で接続されている。配管63bと配管64とには、流量調整バルブ65が配置されていて、流量調整バルブ65は、制御部Cにより制御されている。
なお、密閉容器61を複数備え、それぞれの密閉容器61に異なる溶媒を貯溜して、異なる溶媒の蒸気を窒素ガスに含ませるように配置してもよい。
【0040】
次に、窒素ガス供給機構5の作用について説明する。
溶媒蒸気を含まない窒素ガスは配管63から供給され、配管63aと配管63bとに分かれて流入する。配管63aに流入した窒素ガスは密閉容器61の底面近傍から溶媒中に流出し、気泡となって溶媒の液面まで上昇し密閉容器61の上方空間に溜まる。この間に窒素ガスには略飽和蒸気濃度の溶媒蒸気が含まれ、配管64を流過して混合器62に流入する。混合器62には、前述した配管63bを流過した溶媒蒸気を含まない窒素ガスも流入し、これらが混合してフレキシブル配管25へ流出する。
配管63aおよび配管63bを流過して混合器62に流入する窒素ガスは、配管63aおよび配管63bに配置された流量調整バルブ65によりそれぞれ流量が調節される。流量調節バルブ65は制御装置Cによって個別に制御されているので、フレキシブル配管25へ流出する窒素ガス中の溶媒蒸気濃度を略飽和蒸気濃度からゼロまで連続的に変えられる。
【0041】
導入装置24で生成された溶媒蒸気を含む窒素ガスはフレキシブル配管25を介してカバー23の二重壁内に供給され、その下端部に形成した供給口23cから溶媒蒸気を含む窒素ガスを吹き出すことにより、カバー23で覆った基板SUBの表面近傍に溶媒蒸気を含む窒素ガスが供給される。また、カバー23で覆われた基板SUB近傍の溶媒蒸気を含む窒素ガスは、吸引ファン26を介して再度導入装置24に返送される。ここで、カバー23には溶媒蒸気を含む窒素ガスの供給口23cが側壁23bの下端部に形成されていることから、溶媒蒸気を含む窒素ガスは基板SUB上に塗布された塗布液Lの周辺部近傍に供給される。したがって、基板SUB近傍においては、供給される溶媒蒸気を含む窒素ガスの濃度が、基板SUB上の塗布液Lの中央部より周辺部で高くなる。
【0042】
次に、本実施形態の薄膜形成装置を用いてオーバーコート膜を形成した液晶装置、及びこのオーバーコート膜(平坦化膜)の形成方法について説明する。なお、ここでは、液晶装置の概略構成とそのオーバーコート膜の形成工程についてのみ説明し、液晶装置全体でのその他の製造工程についてはその説明を省略する。図5はパッシブマトリックス型の液晶装置(液晶表示装置)を示す図であり、図5中符号30は液晶装置である。この液晶装置30は透過型のもので、一対のガラス基板31、32の間にSTN(Super Twisted Nematic)液晶等からなる液晶層33が挟持されてなるものである。
【0043】
一方のガラス基板31には、その内面にカラーフィルタ34が形成されている。カラーフィルタ34は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色からなる着色層34R、34G、34Bが規則的に配列されて構成されたものである。なお、これらの色素層34R(34G、34B)間には、ブラックマトリクスやバンクなどからなる仕切35が形成されている。そして、これらカラーフィルタ34及び仕切35の上には、該カラーフィルタ34や仕切35によって形成される段差をなくしてこれを平坦化するため、オーバーコート膜36が形成されている。このオーバーコート膜36は、後述するように図1に示した本発明の薄膜形成装置1により、形成されたものである。
【0044】
オーバーコート膜36の上には複数の電極37がストライプ状に形成され、さらにその上には配向膜38が形成されている。
他方のガラス基板32には、その内面に、前記のカラーフィルタ34側の電極と直交するようにして、複数の電極39がストライプ状に形成されており、これら電極39上には、配向膜40が形成されている。なお、前記カラーフィルタ34の各着色層34R、34G、34Bは、それぞれガラス基板32の電極39と前記ガラス基板31の電極37との交差位置に対応する位置に、配置されたものとなっている。また、電極37、39は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料によって形成されたものである。さらに、ガラス基板32とカラーフィルタ34の外面側にはそれぞれ偏向板(図示せず)が設けられ、ガラス基板31、32間にはこれら基板31、32間の間隔(セルギャップ)を一定に保持するためスペーサ41が設けられ、さらにこれらガラス基板31、32間には該ガラス基板31、32を密着させてセルを作り、液晶33を外気から遮断するためのシール材42が設けられている。
【0045】
このような構成の液晶装置30においては、特にそのオーバーコート膜36が、図1に示した本発明の薄膜形成装置1によって形成されている。
オーバーコート膜36を形成するには、まず、塗布液Lとしてオーバーコート膜形成用のもの、例えば、アクリル系樹脂を主な膜材料(固形分)とし、これをジエチレングリコールジメチルエーテル(DG)及びブチルカルビトールアセテート(BCTAC)の溶媒に溶解又は分散させ、さらにエポキシ化合物、カップリング剤を添加してなるものを用意する。ここで、これら溶媒は、特にBCTACの方がその沸点が247℃と高いことから、これら溶媒間の添加比率を適宜に設定することにより、吐出し塗布した塗布液Lの硬化速度を調整することができる。
【0046】
また、このような塗布液Lを用いて塗布を行うことから、窒素ガス供給機構5の導入装置24においては、塗布液Lに使用されている主溶媒(最大含有率のもの)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DG)やブチルカルビトールアセテート(BCTAC)、またはこれらを混合したものを用意し、これから生成する蒸気をカバー23内に供給するようにする。
なお、窒素ガスに含まれる溶媒蒸気については、必ずしも塗布液Lに使用されている溶媒の蒸気に一致させることなく、例えば性状の似ている別の溶媒蒸気を用いるようにしてもよい。すなわち、ここで用いる溶媒蒸気は、後述するようにガラス基板31上に形成するオーバーコート膜36形成用の塗布液L中から発生する溶媒蒸気の、発生の度合いを調整するためのものであり、このような調整の行える溶媒であれば、塗布液L中の溶媒とは異なる溶媒蒸気を用いてもよいのである。ただし、形成する薄膜の品質に悪影響を及ぼすことがなく、液滴吐出ヘッド2から液滴を飛ばすのに悪影響を及ぼさないものに限られる。
【0047】
また、窒素ガスに含まれる溶媒蒸気の濃度については、特に限定されることはないものの、先に図9(a)、(b)を参照して説明したように、膜2の中央部2b直上と周辺部2a直上との間での溶媒蒸気濃度の差を少なくし、これをほとんど無視できる程度にし得る濃度とする。具体的には、膜2から生成する溶媒蒸気の濃度より十分に高濃度の蒸気を供給すれば、前記の中央部2b直上と周辺部2a直上との差が無視できるようになり、溶媒蒸気濃度の差に起因して硬化後得られる膜の全体の膜厚均一性が損なわれるといったことが防止される。
なお、窒素ガスに含まれる溶媒蒸気の濃度を、周囲の条件に応じて略飽和蒸気濃度からゼロまで連続的に変化させることもできる。すると、塗布液からの溶媒の蒸発速度を自由に調節することができ、塗布液の流動性を適切に保てるので、得られる膜の全体の厚さを均一にすることができる。
【0048】
次に、予め用意したカラーフィルタ34と仕切35とを形成してある基板SUB(ガラス基板31)を、基板ステージ6上の所定位置に載せ、ここに保持固定する。そして、このような状態のもとで、液滴吐出ヘッド2からの吐出を行い、ガラス基板31上のカラーフィルタ34及び仕切35の上に塗布液Lを形成する。このようにして塗布液Lを形成したら、あるいはこの塗布液L形成に先立ち、窒素ガス供給機構5のカバー23を所定位置、すなわちその下端部が基板ステージ6の表面近傍に位置するところまで下降させておくとともに、導入装置24で溶媒蒸気を含む窒素ガスを生成させておく。そして、生成した溶媒蒸気を含む窒素ガスをフレキシブル配管25を介してカバー23の二重壁内に供給し、その下端部に形成した供給口23cから溶媒蒸気を含む窒素ガスを吹き出す。
【0049】
すると、カバー23の下端部に形成された供給口23cは、基板ステージ6の表面近傍に位置していることから、吹き出された溶媒蒸気を含む窒素ガスはカバー23で覆われた基板SUBの表面近傍に向けてその周辺部側に供給され、すなわち基板SUB上に塗布された塗布液Lの周辺部近傍に供給されることになる。したがって、この基板SUB近傍においては、供給された窒素ガスに含まれた溶媒蒸気の濃度が、基板SUB上の塗布液Lの中央部より周辺部で高くなる。
【0050】
このようにして溶媒蒸気を含む窒素ガスが供給されると、基板SUB上の塗布液L表面近傍では、その中央部直上と周辺部直上との間で溶媒蒸気濃度の差が少なくなり、しかも、供給口23cから供給された窒素ガスに含まれた溶媒蒸気の濃度が、基板SUB上の塗布液Lの中央部より周辺部で高くなっていることから、前記の溶媒蒸気濃度の差の減少がより顕著となる。したがって、このような溶媒蒸気濃度の差に起因して塗布液Lからなる膜中で溶媒の対流が起こり、これによって硬化後得られる膜の厚さにばらつきが生じることが防止される。
よって、このような窒素ガス供給機構5による溶媒蒸気を含む窒素ガスの供給により、硬化後得られるオーバーコート膜36は十分に膜厚が均一化されたものとなり、これによって、これの上に形成される配向膜38などにも十分な平坦性を付与し得るものとなる。
なお、このようにして供給された溶媒蒸気と塗布液Lから発生する溶媒蒸気とは、吸引ファン26、フレキシブル配管27を介して再度導入装置24に返送される。
【0051】
なお、ガラス基板31上のカラーフィルタ34及び仕切35の上に塗布液Lを形成した後も所定時間の間、カバー23内に溶媒蒸気を含む窒素ガスを供給させる、または吸引ファン26を止めて、溶媒蒸気を含む窒素ガスを充満させてもよい。
このようにすると、塗布液の塗布完了後も、溶媒蒸気濃度の差が少なくなる状態を保持することにより、塗布膜周辺部の膜厚が中央部の膜厚より厚くなるのをより防ぎやすくなり、得られる膜全体の厚さの均一性が損なわれるのをより防止しやすくなる。
【0052】
また、ガラス基板31上のカラーフィルタ34及び仕切35の上に塗布液Lを塗布してから、隣接するカラーフィルタ34及び仕切35の上に塗布液Lが塗布されるまでの間、カバー23内に溶媒蒸気を含む窒素ガスを供給させる、または吸引ファン26を止めて、溶媒蒸気を含む窒素ガスを充満させてもよい。このようにすると、隣接するカラーフィルタ34及び仕切35の上に塗布液Lが塗布されるまでの間、塗布液Lからなる塗布膜の中央部直上と周辺部直上での溶媒蒸気濃度の差を少なくすることができる。
そのため、隣接するカラーフィルタ34及び仕切35の上に塗布された塗布膜との境界部の膜厚が中央部の膜厚より厚くなり、得られる膜全体の厚さの均一性が損なわれるのを、防止することができる。また、溶媒の蒸気を含む不活性ガスを供給する時間を短くすることができるので、使用される不活性ガスおよび溶媒蒸気の量を削減することができ、低コスト化を図ることができる。
【0053】
また、前記オーバーコート膜36を形成するための塗布液Lの塗布方法については、得られるオーバーコート膜36の膜厚を所望の膜厚に制御するため、薄膜形成装置1の制御部Cにより、液滴吐出機構3による吐出動作及び移動機構4による移動動作の少なくとも一方を制御する。具体的には、以下の動作制御による膜厚制御のうちの少なくとも一つを行うようにする。
【0054】
〔吐出間隔による膜厚制御〕
この制御は、制御部Cにより、塗布液Lの塗布条件として基板SUB上の塗布液Lの吐出間隔を変えることによりオーバーコート膜36の膜厚を制御するものである。すなわち、吐出間隔を狭めれば、基板SUB表面における単位面積当たりの塗布量が多くなって膜厚を厚くすることができ、一方、吐出間隔を広げれば、単位面積当たりの塗布量が少なくなって膜厚を薄くすることができる。
【0055】
より具体的には、液滴吐出ヘッド2と基板SUBとの相対的な移動速度を変えることにより、吐出間隔の変更を行う。すなわち、移動速度を高めれば、単位移動距離当たりの塗布量が少なくなって膜厚を薄くすることができ、一方、移動速度を低くすれば、単位移動距離当たりの塗布量が多くなって膜厚を厚くすることができる。例えば、移動機構4によりステージ10a又は10bを液滴吐出ヘッド2に対してX軸方向又はY軸方向に移動させ、これにより基板SUBを液滴吐出ヘッド2に対してX軸方向又はY軸方向に移動させ、塗布を行う場合に、吐出の時間間隔を一定にした状態でX軸方向又はY軸方向への移動速度を高めることにより、膜厚を薄くすることができる。
【0056】
また、液滴吐出ヘッド2と基板SUBとの相対的な移動時における吐出の時間間隔を変えることにより、吐出間隔の変更を行ってもよい。すなわち、吐出の時間間隔を狭めれば、単位移動距離当たりの塗布量が多くなって膜厚を厚くすることができ、一方、吐出の時間間隔を広げれば、単位移動距離当たりの塗布量が少なくなって膜厚を薄くすることができる。例えば、移動機構4による液滴吐出ヘッド2の移動速度を一定にした状態で、液滴吐出機構3により塗布液Lの吐出の時間間隔を短くすれば、膜厚を薄くすることができる。
【0057】
さらに、複数のノズル18のうち同時に塗布液Lを吐出させるノズル18を任意に設定することにより、吐出間隔を変えてもよい。同時に吐出するノズル18の数が多くかつこれらのノズル18が近接しているほど、単位面積当たりの塗布量が多くなって膜厚を厚くすることができ、一方、同時に吐出するノズル18の数が少なくかつこれらのノズル18が離間しているほど、単位面積当たりの塗布量が少なくなって膜厚を薄くすることができる。すなわち、液滴吐出機構3によって例えば等間隔に配列されたノズル18を一つおきに吐出するように設定すれば、全てのノズル18で吐出させた場合に比べてノズル18の配列方向で吐出間隔を2倍にすることができ、膜厚を半分に薄くすることができる。なお、前記吐出間隔については、例えば1μmから100μm程度の間で変化させるようにする。
【0058】
〔吐出量による膜厚制御〕
この制御は、制御部Cによって、塗布液Lの塗布条件として1ドット当たりの塗布液Lの吐出量を変えることにより、膜厚の制御を行うものである。すなわち、吐出量に比例して単位面積当たりの塗布量を変化させ、吐出量を増やせば、膜厚を厚くすることができ、一方、吐出量を減らせば、膜厚を薄くすることができる。例えば、液滴吐出機構3により液滴吐出ヘッド2における圧電素子20の駆動電圧を0.1Vから34.9Vまでの間で変化させ、又は適当な駆動波形を選択することにより、1ドット当たりの吐出量を2plから20pl程度にまで変化させることができ、これにより膜厚を高精度に制御することができる。
【0059】
また、制御部Cにより、ノズル18ごとに吐出量を変えることによって膜厚を制御してもよい。すなわち、液滴吐出機構3により各ノズル18の位置及び吐出量に応じて塗布量を任意に変えることができ、多様な膜厚制御が可能になる。例えば、等間隔に配列されたノズル18の一つおきに1ドット当たりの吐出量を減らす設定をすれば、全てのノズル18で同吐出量とした場合に比べて単位面積当たりの塗布量が減り、膜厚を薄くすることができる。
【0060】
〔ノズル配列方向の角度による膜厚制御〕
この制御は、制御部Cにより、塗布液Lの塗布条件としてノズルの配列方向と移動機構による移動方向との角度を変えることにより膜厚を制御するものである。例えば、図6に示すようにヘッド支持部7によって液滴吐出ヘッド2を回転させ、ノズル18の配列方向と移動方向(例えばX軸方向)との角度θを狭くすることにより、実際のノズルピッチDよりも見かけ上のノズルピッチEを狭くして単位移動距離当たりの塗布量を多くすることができ、これにより膜厚を厚くすることができる。
【0061】
〔重ね塗りによる膜厚制御〕
この制御は、基板SUB上の同一位置に繰り返し塗布を行う際に、制御部Cによって繰り返す塗布ごとに前記膜厚制御の少なくとも一つの方法を採用して塗布条件を設定するので、例えば塗布液Lの乾燥性(揮発性)等の特性に応じて1回目と2回目以降とで塗布条件を変更し、塗布液Lに応じた重ね塗りを行うことができる。
【0062】
〔領域分けによる膜厚制御〕
この制御は、制御部Cにより、基板SUB上を複数の領域に分けて各領域ごとに前記膜厚制御の少なくとも一つにより塗布条件を設定するので、領域ごとに膜厚を任意に設定することも可能になるとともに、各領域における塗布液の乾燥性(揮発性)等を考慮して予め塗布量を領域ごとに微調整することにより、さらに高精度な膜厚均一性を得ることができる。
【0063】
なお、本発明の薄膜形成装置としては、前記例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。
例えば移動機構としては、前記の移動機構4に代えて、図7に示すような構成のものとしてもよい。図7に示した移動機構50が前記の移動機構4と異なるところは、その液滴吐出機構51が、液滴吐出ヘッド2をX軸方向へも移動させることのできるX軸ステージ52を備えており、一方ステージ駆動部53は、Y軸方向に移動可能かつ位置決め可能なステージ54を備えているものの、X軸方向に移動可能かつ位置決め可能なステージを備えていない点である。
【0064】
このような移動機構50を備えた薄膜形成装置にあっても、液滴吐出ヘッド2と基板ステージ6上の基板SUBとの相対移動及び位置決めにおける水平面(X軸方向及びY軸方向)での移動を、移動機構50によって制御することができる。したがって、前述した制御部Cによる膜厚制御についても、この移動機構50によって確実に行うことができる。
【0065】
また、前記実施形態では、本発明の薄膜製造装置による薄膜の形成を、液晶装置におけるオーバーコート膜36の形成に適用したが、本発明はこれに限定されることなく種々の薄膜の形成に適用することができ、例えば前記の液晶装置30では配向膜40の形成にも適用することができる。また、液晶装置の駆動回路やそれが搭載されるプリント配線基板を製造する工程で必要とされるエッチングレジストなどの塗布にも適用することができる。
さらに、液晶装置以外の各種の薄膜構造体における、薄膜の形成にも本発明は適用可能である。具体的には、保護膜が表面に形成された光ディスクの薄膜構造体に対して、その保護膜の形成に本発明の薄膜製造装置を用いることができ、その場合に、光ディスク基板全体において膜厚均一性の高い保護膜を容易に得ることができる。
【0066】
また、窒素ガス供給機構5についても、図1に示した構成のものに限定されることなく、例えばカバーとして二重壁構造でなく一重の壁のものを採用し、任意の位置にフレキシブル配管25の開口を供給口として設けるようにしてもよい。このような構成のものとしても、基板表面近傍における溶媒蒸気濃度の差を少なくすることにより、これに起因する膜厚のバラツキを防止して膜厚の均一化を図ることができる。
【0067】
次に、前記例の液晶装置を用いた液晶表示装置からなる表示手段が備えられた電子機器の具体例について説明する。
図8(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図8(a)において、500は携帯電話本体を示し、501は図5に示した液晶装置を用いた液晶表示装置からなる表示部(表示手段)を示している。
図8(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図8(b)において、600は情報処理装置、601はキーボードなどの入力部、603は情報処理本体、602は前記の図5に示した液晶装置を用いた液晶表示装置からなる表示部(表示手段)を示している。
図8(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図8(c)において、700は時計本体を示し、701は前記の図5に示した液晶装置を用いた液晶表示装置からなる表示部(表示手段)を示している。
図8(a)〜(c)に示す電子機器は、前記液晶装置を用いた液晶表示装置からなる表示部(表示手段)が備えられたものであるので、優れた表示品質が得られるものとなる。
【0068】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、不活性ガスとして窒素ガスを用いるものに適応して説明したが、この窒素ガスを用いるものに限られることなく、アルゴンやヘリウム、または二酸化炭素など、その他各種の不活性ガスを用いることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜形成装置の一例の、概略的構成を説明するための側面図である。
【図2】 図1に示した薄膜形成装置の、要部の概略構成を説明するための斜視図である。
【図3】 液滴吐出ヘッドの概略構成を説明するための図であり、(a)は要部斜視図、(b)は要部側断面図である。
【図4】 図1に示した導入装置を説明するための図である。
【図5】 本発明を適用して形成する液晶装置の一例の、概略構成を示す側断面図である。
【図6】 液滴吐出ヘッドの角度を変えた場合のノズルピッチを説明する図である。
【図7】 本発明の薄膜形成装置の他の例の、要部の概略構成を説明するための斜視図である。
【図8】 表示手段が備えられた電子機器の具体例を示す図であり、(a)は携帯電話に適用した場合の一例を示す斜視図、(b)は情報処理装置に適用した場合の一例を示す斜視図、(c)は腕時計型電子機器に適用した場合の一例を示す斜視図である。
【図9】 (a)、(b)は、従来のインクジェット法による塗布法での課題を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1・・・薄膜形成装置、 2・・・液滴吐出ヘッド、 3・・・液滴吐出機構(液滴吐出手段)、 4・・・移動機構(移動手段)、 5・・・窒素ガス供給機構(不活性ガス供給手段)、 23・・・カバー、 24・・・導入装置(導入手段)、 61・・・密閉容器(蒸気供給部)、 62・・・混合器(混合部)、 SUB・・・基板、 C・・・制御部
Claims (17)
- 溶媒中に膜材料が溶解又は分散させられてなる塗布液を基板上に塗布して薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記基板上に前記塗布液を吐出する液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出手段と、該液滴吐出ヘッドおよび前記基板の位置を相対的に移動可能とする移動手段と、前記液滴吐出手段及び前記移動手段の少なくとも一方を制御する制御部とを備え、
前記基板上に塗布された塗布液の近傍に少なくとも1種類以上の前記溶媒の蒸気を含む不活性ガスを供給する、不活性ガス供給手段を有し、
前記不活性ガス供給手段は、
前記基板に対して相対的に昇降可能に設けられると共に、降下時に少なくとも前記基板上に塗布された塗布液の周囲を囲む側壁と、前記側壁の上端部と当接し当該側壁で囲まれた空間を覆う天板とを備えるカバーと、
前記カバーの前記側壁および前記天板に囲まれた空間に、前記溶媒の蒸気を含む不活性ガスを導入する導入手段と、を有して構成されることを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記不活性ガス供給手段が、その供給した溶媒蒸気の濃度を、基板上に塗布された塗布液の中央部より周辺部で高くするように供給するものであることを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。
- 前記カバーは、少なくとも前記側壁の内部に、前記導入手段と接続され前記溶媒の蒸気を含む不活性ガスを流通させる流通路を有すると共に、
前記側壁の下端部であって前記基板上に塗布された塗布液に対向する側に、前記流通路と接続する前記溶媒蒸気を含む不活性ガスの供給口を有することを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜形成装置。 - 前記制御部は、前記液滴吐出手段による吐出動作及び移動手段による移動動作の少なくとも一方を制御して前記塗布液の塗布条件を変え、前記薄膜の膜厚を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜形成装置。
- 前記不活性ガス供給手段が、前記基板上に塗布液が塗布されてから所定時間の間、
塗布された塗布液の近傍に前記溶媒の蒸気を含む不活性ガスが存在するように供給することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の薄膜形成装置。 - 前記不活性ガス供給手段が、前記基板上に塗布液が塗布されてから、隣接する領域に塗布液が塗布されるまでの間、
塗布された塗布液の近傍に前記溶媒の蒸気を含む不活性ガスが存在するように供給することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の薄膜形成装置。 - 前記不活性ガス供給手段が、前記不活性ガスに含まれる前記溶媒蒸気の濃度を、前記溶媒の飽和蒸気濃度からゼロまで連続的に調節することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の薄膜形成装置。
- 不活性ガスに含まれる少なくとも1種類以上の前記溶媒蒸気には、前記塗布液に含まれる溶媒のうち最大含有率を占める溶媒の蒸気が含まれていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の薄膜形成装置。
- 前記不活性ガス供給手段が、不活性ガスに溶媒の飽和蒸気を含ませる蒸気供給部と、溶媒の飽和蒸気を含んだ不活性ガスおよび溶媒の蒸気を含まない不活性ガスを混合して、不活性ガスに含まれる蒸気の濃度を所定の濃度に調整する混合部と、を備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の薄膜形成装置。
- 前記不活性ガスが、窒素ガスであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の薄膜形成装置。
- 一対の基板間に液晶が挟持されてなる液晶装置の製造装置であって、
請求項1から10のいずれかに記載の薄膜形成装置を備え、
該薄膜形成装置が、前記基板上に形成される薄膜の少なくとも一種を形成するものであることを特徴とする液晶装置の製造装置。 - 基板上に薄膜が形成された薄膜構造体の製造装置であって、
請求項1から10のいずれかに記載の薄膜形成装置を備え、
該薄膜形成装置は、前記基板上に形成される薄膜の少なくとも一種を形成するものであることを特徴とする薄膜構造体の製造装置。 - 溶媒中に膜材料が溶解又は分散させられてなる塗布液を基板上に塗布して薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
請求項1から10のいずれかに記載の薄膜形成装置を用い、
前記基板上に前記塗布液を吐出した後、少なくとも前記基板上に吐出した前記塗布液の周囲を囲む側壁と、前記側壁の上端部を覆う天板と、を備えるカバーを用いて前記塗布液の周囲の空間を覆い、当該空間に前記塗布液の溶媒の蒸気を含む不活性ガスを供給することを特徴とする薄膜形成方法。 - 一対の基板間に液晶が挟持されてなる液晶装置の製造方法であって、
請求項13記載の薄膜形成方法を用いて、前記基板上に形成される薄膜の少なくとも一種を形成することを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項14記載の方法によって製造されたことを特徴とする液晶装置。
- 基板上に薄膜が形成された薄膜構造体の製造方法であって、
請求項13記載の薄膜形成方法を用いて、前記基板上に形成される薄膜の少なくとも一種を形成することを特徴とする薄膜構造体の製造方法。 - 請求項15記載の液晶装置を表示手段として備えてなる電子機器。
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