外枠1は、図1に示すように、複数の木材を前後面が開口する四角筒状に相互に接合することから構成されたものである。この外枠1には、図2に示すように、内枠2が装着されている。この内枠2は外枠1の前面を覆う閉鎖状態および外枠1の前面を開放する開放状態相互間で軸3を中心に回動操作可能にされたものであり、内枠2の下端部には垂直な台板4が形成されている。この台板4の右下部にはスピーカ5が固定されており、遊技者にはスピーカ5から楽曲等の遊技音が出力される。
内枠2には、図1に示すように、内枠2の前方に位置して前枠6が装着されており、前枠6は内枠2の前面を閉鎖する閉鎖状態および内枠2の前面を開放する開放状態相互間で内枠2と共通の軸3を中心に回動操作可能にされている。この前枠6には上皿7が固定されている。この上皿7は上面が開口する容器状をなすものであり、内枠2の台板4には、図2に示すように、上皿7の後方に位置して通路部材8が固定されている。この通路部材8には前面および後面のそれぞれが開口する四角筒状の上払出口9が形成されており、上払出口9は2個の遊技球が左右方向に同時に並んで転動することが可能な大きさに設定されている。この上払出口9は遊技球を上皿7内に払出すものであり、上払出口9から上皿7内に払出された遊技球は上皿7内に貯留される。
内枠2には、図1に示すように、前枠6の下方に位置して横長な長方形状の下皿板10が固定されており、下皿板10には下皿11が固定されている。この下皿11は遊技球を貯留するものであり、上面が開口する容器状をなしている。この下皿板10には下皿11の右方に位置してハンドル台12が固定されており、ハンドル台12には発射ハンドル13が装着されている。この発射ハンドル13は前後方向へ延びる軸を中心に回動操作可能にされたものであり、発射ハンドル13が予め決められた初期位置から時計回り方向へ回動操作されたときには発射ソレノイドに駆動電源が与えられる。この発射ソレノイドの出力軸には打球槌が連結されている。これら発射ソレノイドおよび打球槌のそれぞれは内枠2の台板4に装着されたものであり、発射ソレノイドは駆動電源が与えられることに基づいて打球槌を待機位置および打球位置相互間で往復的に移動操作する。この打球槌は上皿7内から遊技球が1個単位で移送されるものであり、上皿7内から打球槌に移送された遊技球は打球槌が待機位置から打球位置へ移動することに基づいて打球槌によって叩かれる。
内枠2には、図2に示すように、台板4の上方に位置して垂直な板状の遊技盤14が装着されており、遊技盤14の前面には内レール15と外レール16と球止め部材17のそれぞれが固定されている。内レール15は上面が開口する円弧状をなすものであり、外レール16は内レール15の外周部に配置された円弧状をなすものであり、球止め部材17は内レール15の右端部および外レール16の右端部相互間の隙間を塞いでいる。これら内レール15および外レール16相互間には左側部に位置して発射通路18が形成されている。この発射通路18は下端部および上端部のそれぞれが開口する円弧状をなすものであり、打球槌が叩いた遊技球は発射通路18内に下端部から進入し、発射通路18に沿って円弧状の軌跡を描きながら上昇した後に発射通路18の上端部から放出される。
前枠6には、図1に示すように、円形状の貫通孔19が形成されている。この貫通孔19の内周面には透明な窓20が固定されており、窓20は前枠6の閉鎖状態で遊技盤14の遊技領域21を前方から視覚的に認識可能に覆っている。この遊技領域21は、図2に示すように、内レール15と外レール16と球止め部材17によって囲まれた領域のうち発射通路18を除く円形状の部分を称するものであり、発射通路18の上端部から放出された遊技球が転動可能な最大範囲に相当する。この遊技領域21内には複数の障害釘が固定されており、発射通路18の上端部から遊技領域21内に放出された遊技球は障害釘に当りながら遊技領域21内を転動する。
遊技盤14には、図2に示すように、遊技領域21内に位置して複数の入賞口22が固定されている。これら複数の入賞口22のそれぞれは上面が開口するポケット状をなすものであり、遊技領域21内を転動する遊技球は複数の入賞口22内のそれぞれに上面から入賞可能にされている。これら複数の入賞口22内のそれぞれには入賞口センサ23が装着されている。これら複数の入賞口センサ23のそれぞれは遊技球が入賞口22内に入賞したことを検出して入賞信号を出力する近接スイッチからなるものであり、複数の入賞口センサ23のそれぞれは共通の賞球制御回路に接続されている。この賞球制御回路はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、入賞信号を検出することに基づいて遊技球が入賞口22内に入賞したことを判断する。
内枠2には、図3に示すように、内枠2の後方に位置してメインセット24が装着されている。このメインセット24は開口部25を有する枠状をなすものであり、メインセット24には開口部25の下方に位置して基板ボックス26が固定されている。この基板ボックス26内にはプリント配線基板が収納されており、賞球制御回路は基板ボックス26内のプリント配線基板に搭載されている。
メインセット24には、図3に示すように、メインセット24の後方に位置して球タンク27が固定されている。この球タンク27はメインセット24の上端部に配置されたものであり、上面が開口する容器状をなしている。この球タンク27は台島の球補給装置から遊技球が補給されるものであり、球補給装置から球タンク27内に補給された遊技球は遊技者に払出す賞品として球タンク27内に貯留される。この球タンク27は右から左へ向けて下降する傾斜状の底板28を有するものであり、球補給装置から球タンク27内に補給された遊技球は球タンク27の底板28の傾斜に沿って右から左へ転がる。
球タンク27の底板28には、図3に示すように、球ガイド29が固定されている。この球ガイド29は球タンク27の底板28から上方へ突出するものであり、図4に示すように、直状部30および湾曲部31を有している。直状部30は上面視が左右方向へ直線的に延びる鉛直面を称するものであり、球ガイド29の直状部30および球タンク27の後板相互間には左右方向へ直線的に延びるレール部32が形成されている。湾曲部31は球タンク27の底板28に沿って右から左へ転がる遊技球をレール部32内に誘導するものであり、上面視が直状部30に対して湾曲する鉛直面を称している。
球タンク27の底板28には、図4に示すように、レール部32内に位置して垂直な仕切板33が固定されている。この仕切板33は導電性の金属からなるものであり、レール部32内を前球通路34および後球通路35に区画している。これら前球通路34および後球通路35のそれぞれは左右方向へ直線的に延びるものであり、前後方向に相互に平行に配置されている。これら前球通路34の前後方向の幅寸法および後球通路35の前後方向の幅寸法のそれぞれは1個の遊技球が転動可能な大きさに設定されており、レール部32は遊技球が仕切板33に接触しながら前後方向に2列に転動可能にされている。
メインセット24には、図3に示すように、球タンク27より低所に位置して本体ケース40が装着されている。この本体ケース40は左右方向の幅寸法が前後方向の幅寸法に比べて小さな縦長なものであり、メインセット24の左端部に着脱可能にネジ止めされている。この本体ケース40は、図5に示すように、左ケース41および右ケース42を相互に組合せることから構成されたものであり、左ケース41および右ケース42のそれぞれは透明な合成樹脂を材料に形成されている。左ケース41は右側面が開口するものであり、右ケース42は左側面が開口するものであり、左ケース41の右側面は右方から右ケース42によって塞がれ、右ケース42の左側面は左方から左ケース41によって塞がれている。
左ケース41は、図10に示すように、左側板と前板と後板を有するものであり、左ケース41の左側板には複数のネジ収納部43が形成されている。これら複数のネジ収納部43のそれぞれは、図11に示すように、左ケース41の内部に配置されたものであり、右端部に底板を有する円筒状をなしている。これら複数のネジ収納部43のそれぞれの底板には貫通孔44が形成されている。これら複数の貫通孔44内のそれぞれには左方からネジが挿入されており、複数のネジのそれぞれの頭部はネジ収納部43内に収納されている。
右ケース42は右側板と前板と後板を有するものであり、右ケース42の右側板には、図12に示すように、右ケース42の内部に位置して円筒状をなす複数のボス部45が形成されている。これら複数のボス部45のそれぞれの内周面には左方からネジ収納部43内のネジが螺合されており、左ケース41および右ケース42相互間は複数のネジの締結力で相互に接合され、複数のネジのそれぞれをボス部45の内周面から取外すことに基づいて相互に分解される。
左ケース41の左側板には、図7に示すように、ギア室46が形成されている。このギア室46は左側面が開口する凹状をなすものであり、左ケース41の上下方向の中央部に配置されている。右ケース42の右側板にはモータ室47が形成されている。このモータ室47は右側面が開口する凹状をなすものであり、右ケース42の上下方向の中央部に配置されている。これらモータ室47およびギア室46は左右方向に相互に対向配置されたものであり、モータ室47の底板およびギア室46の底板相互間には隙間状のスプロケット室が形成されている。
右ケース42には、図9に示すように、モータ室47の底板に位置してスペーサ48が形成されている。このスペーサ48は左端面および右端面のそれぞれが開口する円筒状をなすものであり、モータ室47の底板にはスペーサ48の内部に位置して円形状の右軸挿入孔が形成されている。このモータ室47の底板にはスペーサ48を介して賞球モータ49がネジ止めされている。この賞球モータ49はステッピングモータからなるものであり、スペーサ48は賞球モータ49およびモータ室47の底板相互間に隙間を確保している。この賞球モータ49は左方方向へ水平に延びる回転軸を有するものであり、賞球モータ49の回転軸の左端部には主動ギア50が回転不能に固定されている。この主動ギア50の直径寸法はスペーサ48の内径寸法および右軸挿入孔の内径寸法のそれぞれに比べて小さく設定されており、賞球モータ49の回転軸は主動ギア50と共に右方からスペーサ48内および右軸挿入孔内のそれぞれに挿入され、円形状の左軸挿入孔51を通して左ケース41のギア室46内に左ケース41の左側面から突出しないように収納されている。この左軸挿入孔51はギア室46の底板に形成されたものであり、左軸挿入孔51の内径寸法は主動ギア50の直径寸法に比べて大きく設定されている。
左ケース41には、図9に示すように、ギア室46の底板に位置して円形状のギア軸挿入孔52が形成されている。このギア軸挿入孔52は左軸挿入孔51の下方に配置されたものであり、ギア軸挿入孔52内には左方からギアシャフト53が挿入されている。このギアシャフト53はギア軸挿入孔52に比べて直径寸法が小さな円柱状をなすものであり、ギアシャフト53の左端部には減速ギア54が回転不能に固定されている。この減速ギア54はギア軸挿入孔52に比べて直径寸法が大きく設定されたものであり、図10に示すように、ギア室46内に左ケース41の左側面から突出しないように収納されている。この減速ギア54は、図7に示すように、ギア室46内で賞球モータ49の主動ギア50に噛合されている。この減速ギア54は主動ギア50に比べて直径寸法が大きなものであり、賞球モータ49の回転軸が回転することに基づいて主動ギア50と反対方向へ主動ギア50に比べて低速度で回転する。
右ケース42には、図9に示すように、モータ室47の底板に位置してギア軸受部55が形成されている。このギア軸受部55は左端面および右端面のそれぞれが開口する円筒状をなすものであり、左ケース41のギア軸挿入孔52に右方から対向配置されている。このギア軸受部55の内周面には左方からギアシャフト53が回転可能に挿入されており、ギアシャフト53の右端部はギア軸受部55によって回転可能に支持されている。
左ケース41には、図9に示すように、ギア室46の底板に位置して円形状の右スプロケット挿入孔56が形成されている。この右スプロケット挿入孔56はギア軸挿入孔52の下方に配置されたものであり、右スプロケット挿入孔56内には左方から右スプロケットシャフト57が挿入されている。この右スプロケットシャフト57は右スプロケット挿入孔56に比べて直径寸法が小さな円柱状をなすものであり、右スプロケットシャフト57の左端部には右従動ギア58が回転不能に固定されている。この右従動ギア58は右スプロケット挿入孔56に比べて直径寸法が大きく設定されたものであり、図10に示すように、ギア室46内に左ケース41の左側面から突出しないように収納されている。この右従動ギア58は、図7に示すように、ギア室46内で減速ギア54に噛合されている。この右従動ギア58は減速ギア54に対して直径寸法および歯数のそれぞれが同一なものであり、賞球モータ49の回転軸が回転することに基づいて減速ギア54と反対方向へ減速ギア54と同一速度で回転する。
右ケース42には、図9に示すように、モータ室47の底板に位置して右スプロケット軸受部59が形成されている。この右スプロケット軸受部59は右端面が閉鎖された有底な円筒状をなすものであり、左ケース41の右スプロケット挿入孔56に右方から対向配置されている。この右スプロケット軸受部59の内周面には左方から右スプロケットシャフト57の右端部が回転可能に挿入されており、右スプロケットシャフト57の右端部は右スプロケット軸受部59によって回転可能に支持されている。
右従動ギア58には、図9に示すように、右スプロケット60が固定されている。この右スプロケット60は、図10に示すように、右スプロケットシャフト57を中心とする3個の球受け部61を有するものであり、円周方向に隣接する球受け部61相互間のピッチは一定の120度に設定されている。これら3個の球受け部61のそれぞれは1個の遊技球を受けるものであり、外周面が開口する凹状をなしている。この右スプロケット60は右スプロケット挿入孔56に比べて直径寸法が小さく設定されたものであり、左方から右スプロケット挿入孔56を通してギア室46の底板およびモータ室47の底板相互間のスプロケット室内に挿入されている。この右スプロケット60は右従動ギア58に対して同心なものであり、賞球モータ49の回転軸が回転することに基づいて右従動ギア58と一体的に回転する。
左ケース41には、図9に示すように、ギア室46の底板に位置して円形状の左スプロケット挿入孔62が形成されている。この左スプロケット挿入孔62は右スプロケット挿入孔56の下方に配置されたものであり、左スプロケット挿入孔62内には左方から左スプロケットシャフト63が挿入されている。この左スプロケットシャフト63は左スプロケット挿入孔62に比べて直径寸法が小さな円柱状をなすものであり、左スプロケットシャフト63の左端部には左従動ギア64が回転不能に固定されている。この左従動ギア64は左スプロケット挿入孔62に比べて直径寸法が大きく設定されたものであり、図10に示すように、ギア室46内に左ケース41の左側面から突出しないように収納されている。この左従動ギア64は、図7に示すように、ギア室46内で右従動ギア58に噛合されている。この左従動ギア64は右従動ギア58に対して直径寸法および歯数のそれぞれが同一なものであり、賞球モータ49の回転軸が回転することに基づいて右従動ギア58と反対方向へ右従動ギア58と同一速度で回転する。
右ケース42には、図9に示すように、モータ室47の底板に位置して左スプロケット軸受部65が形成されている。この左スプロケット軸受部65は右端面が閉鎖された有底な円筒状をなすものであり、左ケース41の左スプロケット挿入孔62に右方から対向配置されている。この左スプロケット軸受部65の内周面には左方から左スプロケットシャフト63の右端部が回転可能に挿入されており、左スプロケットシャフト63の右端部は左スプロケット軸受部65によって回転可能に支持されている。
左従動ギア64には、図9に示すように、左スプロケット66が固定されている。この左スプロケット66は、図10に示すように、左スプロケットシャフト63を中心とする3個の球受け部67を有するものであり、円周方向に隣接する球受け部67相互間のピッチは一定の120度に設定されている。これら3個の球受け部67のそれぞれは1個の遊技球を受けるものであり、外周面が開口する凹状をなしている。この左スプロケット66は左スプロケット挿入孔62に比べて直径寸法が小さく設定されたものであり、左方から左スプロケット挿入孔62を通してギア室46の底板およびモータ室47の底板相互間のスプロケット室内に挿入されている。この左スプロケット66は左従動ギア64に対して同心なものであり、賞球モータ49の回転軸が回転することに基づいて左従動ギア64と一体的に回転する。
右従動ギア58の左側面には、図7に示すように、直線状の右マーク68が形成され、左従動ギア64の左側面には右マーク68に比べて短尺な直線状の左マーク69が形成されている。右マーク68は右スプロケット60の右従動ギア54に対する角度を特定するものであり、左マーク69は左スプロケット66の左従動ギア64に対する角度を特定するものであり、右従動ギア54の右スプロケットシャフト57は右マーク68および下マーク69が相互に一直線状となるように右スプロケット軸受部59の内周面に挿入され、左従動ギア64の左スプロケットシャフト63は右マーク68および左マーク69が相互に一直線状となるように左スプロケット軸受部65の内周面に挿入されている。これら右従動ギア58および左従動ギア64が相互に位置合せされた状態では、図10に示すように、右スプロケット60の機械的な位相角および左スプロケット66の機械的な位相角相互間が円周方向に60°だけずれ、右スプロケット60の複数の歯部のそれぞれが左スプロケット66の球受け部67の円周方向の中心部に配置される。これら複数の歯部のそれぞれは球受け部61相互間の仕切り部分を称している。
左ケース41には、図7に示すように、ギア室46の底板に位置して複数のボス部70が形成されている。これら複数のボス部70のそれぞれは左端面が開口する円筒状をなすものであり、複数のボス部70のそれぞれの外周面には円筒状をなすホルダ部71の内周面が嵌合されている。これら複数のホルダ部71のそれぞれは、図9に示すように、ギアカバー72に形成されたものであり、ギアカバー72は複数のホルダ部71のそれぞれがボス部70に係合することに基づいてギア室46内の目標位置に位置決めされている。 これら複数のボス部70のそれぞれの内周面には、図5に示すように、左方から左カバー73を通してネジが螺合されている。この左カバー73はギア室46の左側面を覆う板状をなすものであり、左カバー73は複数のネジの締結力で左ケース41に着脱可能に装着され、ギアカバー72は左方から左カバー72によって押さえられることに基づいてギア室46内に固定されている。
ギアカバー72は、図9に示すように、主動ギア50と減速ギア54と右従動ギア58と左従動ギア64のそれぞれを左方から覆うものであり、ギア室46内に左ケース41の左側面から突出しないように装着されている。このギアカバー72には減速ギア軸受部74と右従動ギア軸受部75と左従動ギア軸受部76のそれぞれが形成されている。これら減速ギア軸受部74と右従動ギア軸受部75と左従動ギア軸受部76のそれぞれは右端面が開口する円筒状をなすものであり、ギアシャフト53の左端部は減速ギア軸受部74の内周面に回転可能に挿入され、右スプロケットシャフト57の左端部は右従動ギア軸受部75の内周面に回転可能に挿入され、左スプロケットシャフト63の左端部は左従動ギア軸受部76の内周面に回転可能に挿入されている。
ギアカバー72は複数のネジのそれぞれをボス部70の内周面から取外すことに基づいて左カバー73と共に左ケース41から取外されるものであり、ギアカバー72の取外し状態では減速ギア54のギアシャフト53が左方からギア軸挿入孔52を通してギア軸受部55に対して着脱可能になり、右従動ギア58の右スプロケットシャフト57が左方から右スプロケット軸挿入孔56を通して右スプロケット軸受部59に対して着脱可能になり、左従動ギア64の左スプロケットシャフト63が左方から左スプロケット軸挿入孔62を通して左スプロケット軸受部65に対して着脱可能になる。
右ケース42には、図7に示すように、モータ室47内に位置して複数のボス部77が形成されている。これら複数のボス部77のそれぞれは右端面が開口する円筒状をなすものであり、複数のボス部77のそれぞれの内周面には、図5に示すように、右方から右カバー78を通してネジが螺合されている。この右カバー78は複数のネジのそれぞれをボス部77の内周面から取外すことに基づいて右ケース42から取外されるものであり、右ケース42に着脱可能に装着されている。この右カバー78はモータ室47の右側面を覆う板状をなすものであり、右カバー78には円形孔状の放熱窓部79が形成されている。この放熱窓部79は賞球モータ49で発生する熱をモータ室47の外部に放出するものであり、賞球モータ49に右方から対向配置されている。
本体ケース40の内部には、図12に示すように、左球供給路80が形成されている。この左球供給路80は前壁と後壁と左側壁のそれぞれを有する断面コ字形の通路状をなすものであり、1個の遊技球が転動可能な大きさに設定されている。この左球供給路80の上端部の入口81は球タンク27の後球通路35の出口に接続されており、左球供給路80内には球タンク27の前球通路34を通して遊技球が一列に充填されている。この左球供給路80は球タンク27の後球通路35内に充填された遊技球を左スプロケット66の球受け部67内に落下させるものであり、左球供給路80の下端部の出口82は遊技球が左球供給路80の出口82から左スプロケット66の球受け部67内に落下するようにスプロケット室内で左スプロケット66に向けて開口している。
本体ケース40の内部には、図12に示すように、右球供給路83が形成されている。この右球供給路83は前壁と後壁と右側壁のそれぞれを有する断面コ字形の通路状をなすものであり、1個の遊技球が転動可能な大きさに設定されている。この右球供給路83の上端部の入口84は球タンク27の前球通路34の出口に接続されており、右球供給路83内には球タンク27の前球通路34を通して遊技球が一列に充填されている。この右球供給路83は球タンク27の前球通路34内に充填された遊技球を右スプロケット60の球受け部61に落下させるものであり、右球供給路83の下端部の出口85は遊技球が右球供給路83の出口85から右スプロケット60の球受け部61内に落下するようにスプロケット室内で右スプロケット60に向けて開口している。
右従動ギア58の右マーク68および左従動ギア64の左マーク69のそれぞれは、図12に示すように、左スプロケット66の球受け部67が左球供給路80の出口82に対向する初期位置に左従動ギア64を位置合せし、右スプロケット60の球受け部61が右球供給路83の出口85に対向しない初期位置に右従動ギア58を位置合せするものであり、賞球モータ49の運転停止状態では賞球モータ49の磁気的な自己保持力で右従動ギア58および左従動ギア64のそれぞれが初期位置に保持されている。
右従動ギア58の初期位置では右球供給路83の出口85から右スプロケット60の球受け部61内に遊技球が落下せず、右スプロケット60が初期位置から単位角度Δθ°(60°)だけ回転することに基づいて右球供給路83の出口85から右スプロケット60の球受け部61内に遊技球が落下する。この遊技球は右スプロケット60が初期位置から3Δθ°だけ回転することに基づいて右スプロケット60の球受け部61から落下し、右スプロケット60の球受け部61から遊技球が落下したときには右スプロケット60の次の球受け部61が右球供給路83の出口85に対向することに基づいて右球供給路83の出口85から右スプロケット60の次の球受け部61内に遊技球が新たに落下する。
左従動ギア64の初期位置では左球供給路80の出口82から左スプロケット66の球受け部67内に遊技球が落下しており、左スプロケット66が初期位置からΔθ°だけ回転したときには左スプロケット66の球受け部67内から遊技球が落下せず、左球供給路80の出口82から左スプロケット66の球受け部67内に遊技球が落下しない。この左スプロケット66が初期位置から2Δθ°だけ回転したときには左スプロケット66の球受け部67内から遊技球が落下し、左スプロケット66の次の球受け部67が左球供給路80の出口82に対向することに基づいて左球供給路80の出口82から左スプロケット66の次の球受け部67内に遊技球が新たに落下する。即ち、右スプロケット60は特定の位相角Δθ°と3Δθ°と5Δθ°のそれぞれで1個の遊技球を放出するものであり、左スプロケット66は右スプロケット60とは異なる特定の位相角0°と2Δθ°と4Δθ°のそれぞれで1個の遊技球を放出するものである。これら左スプロケット66と右スプロケット60と賞球モータ49は遊技球を左球供給路80および右球供給路83のそれぞれから放出する払出機構を構成するものである。
左球供給路80および右球供給路83のそれぞれには、図13の(a)に示すように、並行通路部86が設定されている。これら左球供給路80の並行通路部86および右球供給路83の並行通路部86は相互に同一形状に設定されたものであり、左右方向に相互に対向配置されている。左球供給路80の並行通路部86は、図9に示すように、左ケース41の内部にギア室46の底板より高所に位置して区画形成されたものであり、右球供給路83の並行通路部86は右ケース42の内部にモータ室47の底板より高所に位置して区画形成されたものであり、左球供給路80の並行通路部86および右球供給路83の並行通路部86のそれぞれは、図12に示すように、第1の並行部87と第2の並行部88と第3の並行部89と第4の並行部90を有している。両第1の並行部87および両第3の並行部89のそれぞれは上下方向へ延びる直線状の部分を称するものであり、両第2の並行部88のそれぞれは第1の並行部87の下端部および第3の並行部89の上端部相互間を接続する傾斜状の部分を称し、両第4の並行部90のそれぞれは第3の並行部89の下端部から後方へ延びる傾斜状の部分を称している。
本体ケース40の内部には、図13の(a)に示すように、樹脂仕切板91が収納されている。この樹脂仕切板91は非導電性の合成樹脂からなるものであり、左右方向の厚さ寸法が一定な平板状をなしている。この樹脂仕切板91は左ケース41および右ケース42相互間で挟持されたものであり、左球供給路80の並行通路部86のうち第1の並行部87と第2の並行部88と第3の並行部89のそれぞれの右側面は樹脂仕切板91によって塞がれ、右球供給路83の並行通路部86のうち第1の並行部87と第2の並行部88と第3の並行部89のそれぞれの左側面は樹脂仕切板91によって塞がれている。この樹脂仕切板91には、図9に示すように、複数の位置決め孔92が形成されており、複数の位置決め孔92内のそれぞれには左ケース41のネジ収納部43を通してネジが挿入されている。これら複数のネジのそれぞれは右ケース42のボス部45に螺合されたものであり、樹脂仕切板91は左ケース41および右ケース42を相互に接合するネジが貫通することに基づいて左ケース41の目標位置および右ケース42の目標位置のそれぞれに位置決めされている。
本体ケース40の内部には、図9に示すように、アース仕切板93が収納されている。このアース仕切板93は導電性の金属を材料とするものであり、樹脂仕切板91の下方に配置されている。このアース仕切板93は左右方向の厚さ寸法が一定な平板状をなすものであり、アース仕切板93の左右方向の厚さ寸法および樹脂仕切板91の左右方向の厚さ寸法は相互に同一に設定されている。このアース仕切板93は左ケース41および右ケース42相互間で挟持されたものであり、図10に示すように、位置決め板94に上方から接触している。この位置決め板94は左ケース41の左側板に形成されたものであり、アース仕切板93は上方から位置決め板94に接触することに基づいて左ケース41の目標位置に位置決めされている。
アース仕切板93は左球供給路80の並行通路部86のうち第4の並行部90の右側面および右球供給路83の並行通路部86のうち第4の並行部90の左側面のそれぞれを塞ぐものである。このアース仕切板93は配線を介してアース接続されており、遊技球は左球供給路80の第4の並行部90および右球供給路83の第4の並行部90のそれぞれを通過するときに共通のアース仕切板93に接触する。このアース仕切板93は樹脂仕切板91と共に上仕切部材95(図9参照)を構成するものであり、上仕切部材95は厚さ寸法が一定な平板状をなしている。
本体ケース40の内部には、図9に示すように、非導電性の合成樹脂からなる下仕切板96が収納されている。この下仕切板96は左スプロケット66および右スプロケット60のそれぞれより低所に配置されたものであり、左ケース41および右ケース42相互間で挟持されている。この下仕切板96には複数の位置決め孔97が形成されており、複数の位置決め孔97内のそれぞれには左ケース41のネジ収納部43を通してネジが挿入されている。これら複数のネジのそれぞれは右ケース42のボス部45に螺合されたものであり、下仕切板96は左ケース41および右ケース42を相互に接合するネジが貫通することに基づいて左ケース41の目標位置および右ケース42の目標位置のそれぞれに位置決めされている。
左ケース41の内部には、図9に示すように、左球放出路98が形成されている。この左球放出路98は左側壁と前壁と後壁を有する断面コ字形の通路状をなすものであり、左球放出路98の右側面は下仕切板96によって塞がれている。この左球放出路98は1個の遊技球が転動可能な大きさに設定されたものであり、左球放出路98の上端部の入口は左スプロケット66の球受け部67内から落下する遊技球が進入するように左スプロケット66に向けて開口している。右ケース42の内部には、図12に示すように、右球放出路99が形成されている。この右球放出路99は右側壁と前壁と後壁を有する断面コ字形の通路状をなすものであり、右球放出路99の左側面は下仕切板96によって塞がれている。この右球放出路99は1個の遊技球が転動可能な大きさに設定されたものであり、右球放出路99の上端部の入口は右スプロケット60の球受け部61内から落下する遊技球が進入するように右スプロケット60に向けて開口している
左ケース41の内部には、図9に示すように、左球放出路98の下方に位置して左球貯留室100が形成されている。この左球貯留室100は右側面が開口する空間状をなすものであり、左球貯留室100の右側面は下仕切板96によって塞がれている。この左球貯留室100は複数個の遊技球が前後方向に同時に並ぶことが可能なものであり、左球放出路98の下端部の出口は左球貯留室100に接続されている。右ケース42の内部には、図12に示すように、右球放出路99の下方に位置して右球貯留室101が形成されており、右球放出路99の下端部の出口は右球貯留室101に接続されている。この右球貯留室101は左側面が開口する空間状をなすものであり、右球貯留室101の左側面は下仕切板96によって塞がれている。この右球貯留室101は左球貯留室100に対して同一形状に設定されたものであり、右球貯留室101および左球貯留室100相互間は下仕切板96を介して左右方向に対向配置されている。
左ケース41の左側板には、図9に示すように、左球貯留室100の内部に位置して左区画部材102が形成されている。この左区画部材102は左球貯留室100の内部に左上皿誘導路103および左下皿誘導路104を区画形成するものであり、左区画部材102の上端部には下から上へ向けて前後方向の幅寸法が小さくなる傾斜状の左誘導部105が形成されている。これら左上皿誘導路103および左下皿誘導路104のそれぞれは右側面が開口する通路状をなすものであり、左上皿誘導路103の右側面および左下皿誘導路104の右側面のそれぞれは下仕切板96によって塞がれている。
左上皿誘導路103の上端部の入口は、図9に示すように、左球放出路98の出口の鉛直下方に配置されており、左球放出路98の出口から放出された遊技球は左球貯留室100内を通過して左上皿誘導路103の入口に進入する。この左上皿誘導路103の下端部の出口は左ケース41の下端部で前方に向けて開口しており、左上皿誘導路103の入口に進入した遊技球は左上皿誘導路103の出口から前方に向けて排出される。この左上皿誘導路103の出口は上皿7の上払出口9に接続されており、左上皿誘導路103の出口から排出された遊技球は上払出口9を通して上皿7内に払出される。この左上皿誘導路103の幅寸法は1個の遊技球が転動可能な大きさに設定されており、左上皿誘導路103の出口から上皿7内には遊技球が1列に払出される。
左下皿誘導路104の上端部の入口は、図9に示すように、左球放出路98の鉛直下方とは異なる部分に配置されており、遊技球が上皿7内および左上皿誘導路103内のそれぞれに満杯に貯留されることに基づいて左上皿誘導路103の入口が閉鎖された球詰り状態では左球放出路98の出口から放出された遊技球が左下皿誘導路104の入口に進入する。この左下皿誘導路104の出口は左ケース41の下端部で前方に向けて開口しており、左下皿誘導路104の入口に進入した遊技球は左下皿誘導路104の出口から前方に向けて排出される。この左下皿誘導路104の上下方向の幅寸法は2個の遊技球が同時に並んで転動可能な大きさに設定されており、遊技球は左下皿誘導路104の出口から上下方向に2列に排出可能にされている。
右ケース42の内部には、図12に示すように、右球貯留室101の内部に位置して右区画部材106が形成されている。この右区画部材106は左区画部材102に対して同一形状をなすものであり、右区画部材106および左区画部材102相互間は下仕切板96を挟んで左右方向に相互に対向配置されている。この右区画部材106は右球貯留室101の内部に右上皿誘導路107および右下皿誘導路108を区画形成するものであり、右区画部材106の上端部には下から上へ向けて前後方向の幅寸法が小さくなる傾斜状の右誘導部109が形成されている。これら右上皿誘導路107および右下皿誘導路108のそれぞれは左側面が開口する通路状をなすものであり、右上皿誘導路107の左側面および右下皿誘導路108の左側面のそれぞれは下仕切板96によって塞がれている。右上皿誘導路107は左上皿誘導路103に対して同一形状をなすものであり、右上皿誘導路107および左上皿誘導路103相互間は、図14に示すように、下仕切板96を挟んで左右方向に対向配置されている。右下皿誘導路108は左下皿誘導路104に対して同一形状をなすものであり、右下皿誘導路108および左下皿誘導路104相互間は下仕切板96を挟んで左右方向に対向配置されている。
右上皿誘導路107の上端部の入口は、図12に示すように、右球放出路99の出口の鉛直下方に配置されており、右球放出路99の出口から放出された遊技球は右球貯留室101内を通過して右上皿誘導路107の入口に進入する。この右上皿誘導路107の下端部の出口は右ケース42の下端部で前方に向けて開口しており、右上皿誘導路107の入口に進入した遊技球は右上皿誘導路107の出口から前方に向けて排出される。この右上皿誘導路107の出口は上皿7の上払出口9に左上皿誘導路103の右方で隣接して接続されており、右上皿誘導路107の出口から排出された遊技球は上払出口9を通して上皿7内に払出される。この右上皿誘導路107の幅寸法は1個の遊技球が転動可能な大きさに設定されており、右上皿誘導路107の出口から上皿7内には遊技球が1列に払出される。
右下皿誘導路108の上端部の入口は、図12に示すように、右球放出路99の鉛直下方とは異なる部分に配置されており、遊技球が上皿7内および右上皿誘導路107内のそれぞれに満杯に貯留されることに基づいて右上皿誘導路107の入口が閉鎖された球詰り状態では右球放出路99の出口から放出された遊技球が右下皿誘導路108の入口に進入する。この右下皿誘導路108の出口は右ケース42の下端部で前方に向けて開口しており、右下皿誘導路108の入口に進入した遊技球は右下皿誘導路108の出口から前方に向けて排出される。この右下皿誘導路108の上下方向の幅寸法は2個の遊技球が同時に並んで転動可能な大きさに設定されており、遊技球は右下皿誘導路108の出口から上下方向に2列に排出可能にされている。
左ケース41の左下皿誘導路104の出口および右ケース42の右下皿誘導路108の出口のそれぞれは、図2に示すように、通路部材8の入口に接続されており、左下皿誘導路104の出口および右下皿誘導路108の出口のそれぞれから排出された遊技球は通路部材8の入口に進入する。この通路部材8には下払出口36が形成されている。この下払出口36は通路部材8の出口に相当するものであり、前面および後面のそれぞれが開口する筒状をなしている。この下払出口36は下皿11内に接続されており、通路部材8の入口に進入した遊技球は通路部材8内を転動した後に下払出口36から下皿11内に払出される。
本体ケース40の内部には、図12に示すように、球抜き路110が形成されている。この球抜き路110は左球供給路80内および右球供給路83内のそれぞれから本体ケース40の外部に遊技球を抜取るためのものであり、球抜き路110の下端部の出口は左下皿誘導路104の出口および右下皿誘導路108の出口のそれぞれの下方で下向きに本体ケース40の外部に開口し、球抜き路110の上端部の入口は左球供給路80および右球供給路83のそれぞれの球抜き口111に後方から対向配置されている。左球供給路80の球抜き口111は左球供給路80の第4の並行部90の終端部に設定されたものであり、右球供給路83の球抜き口111は右球供給路83の第4の並行部90の終端部に設定されたものであり、アース仕切板93には、図9に示すように、左球供給路80の球抜き口111および右球供給路83の球抜き口111相互間に位置して円弧面状のストッパ部112が形成されている。
左ケース41の左側板および右ケース42の右側板のそれぞれには、図7に示すように、直線状の上スリット113が形成されている。これら両上スリット113のそれぞれは鉛直方向へ直線的に延びるものであり、左右方向に相互に対向配置されている。左ケース41の左側板および右ケース42の右側板のそれぞれには直線状の下スリット114が形成されている。これら両下スリット114のそれぞれは鉛直方向へ直線的に延びるものであり、左右方向に相互に対向配置されている。
左ケース41の上スリット113内および右ケース42の上スリット113内のそれぞれには、図9に示すように、球抜きレバー115の上ガイド116が挿入され、左ケース41の下スリット114内および右ケース42の下スリット114内のそれぞれには球抜きレバー115の下ガイド117が挿入されている。この球抜きレバー115は上下方向へ延びる板状をなすものであり、両上ガイド116のそれぞれが上スリット113の内面によって案内され且つ両下ガイド117のそれぞれが下スリット114の内面によって案内されることに基づいて鉛直方向へ直線的にスライド可能にされている。
球抜きレバー115は、図10に示すように、球抜きレバー115に操作力が作用していない通常状態で自重で下降するものである。この球抜きレバー115は両上ガイド116のそれぞれが上スリット113の内面に下端部で接触し且つ両下ガイド117のそれぞれが下スリット114の内面に下端部で接触することに基づいて下降限度位置である閉鎖位置に保持されるものであり、球抜きレバー115の閉鎖位置では、図12に実線で示すように、球抜きレバー115の下端部が球抜き路110の上端部の入口を閉鎖する。この球抜きレバー115は閉鎖位置から上方へ操作されるものである。この球抜きレバー115の上昇操作は両上ガイド116のそれぞれが上スリット113の内面に上端部で接触し且つ両下ガイド117のそれぞれが下スリット114の内面に上端部で接触する開放位置で停止するものであり、球抜きレバー115の開放位置では、図12に二点鎖線で示すように、球抜きレバー115の下端部が球抜き路110の入口を開放する。
球抜きレバー115には、図9に示すように、シャッタ118が形成されている。このシャッタ118は球抜きレバー115から前方へ突出する部分を称するものであり、球抜きレバー115の閉鎖状態では、図10に示すように、シャッタ118がアース仕切板93のストッパ部112に接触し、図12に示すように、左球供給路80の球抜き口111および右球供給路83の球抜き口111のそれぞれが共通のシャッタ118によって閉鎖され、球抜き路110の入口が球抜きレバー115によって閉鎖されることに基づいて左球供給路80および右球供給路83のそれぞれから球抜き路110の入口に球抜き口111を通して遊技球が進入することが2重に防止されている。
シャッタ118は球抜きレバー115が開放位置に操作されることに基づいて左球供給路80の球抜き口111および右球供給路83の球抜き口111のそれぞれを共通に開放するものであり、球抜きレバー115が開放位置に操作された状態では左球供給路80内の遊技球が左球供給路80の球抜き口111から球抜き路110の入口に進入し、右球供給路83内の遊技球が右球供給路83の球抜き口111から球抜き路110の入口に進入する。この球抜き路110の入口に進入した遊技球は球抜き路110に沿って転動し、球抜き路110の出口から本体ケース40の外部に排出される。
球抜きレバー115には、図10に示すように、操作子119が形成されている。この操作子119は球抜きレバー115から後方へ突出する水平な板状をなすものであり、本体ケース40には操作子119の後方に位置して縦長な長方形状の操作窓120が形成されている。この操作窓120は本体ケース40の後方から操作子119を手指で把持して球抜きレバー115を閉鎖位置から開放位置に移動操作するためのものであり、左ケース41および右ケース42のそれぞれに両者を相互に跨ぐように形成されている。
右ケース42には、図7に示すように、左球検出スイッチ121および右球検出スイッチ122のそれぞれが固定されている。これら左球検出スイッチ121および右球検出スイッチ122のそれぞれはモータ室47内に右ケース42の右側面から突出しないように収納されたものであり、右カバー78によって覆われている。これら左球検出スイッチ121および右球検出スイッチ122のそれぞれは反射形のフォトセンサからなるものであり、発光ダイオードおよびフォトトランジスタを有している。
左球検出スイッチ121の発光ダイオードは左球放出路98の内部に赤外線を投射するものであり、左スプロケット66の球受け部67内から遊技球が落下したときには左球放出路98の内部で左球検出スイッチ121の発光ダイオードから遊技球に赤外線が照射される。この赤外線は遊技球によって反射されることに基づいて左球検出スイッチ121のフォトトランジスタに入射し、左球検出スイッチ121は赤外線が自身のフォトトランジスタに入射することに基づいて左球検出信号を出力する。右球検出スイッチ122の発光ダイオードは右球放出路99の内部に赤外線を投射するものであり、右スプロケット60の球受け部61内から遊技球が落下したときには右球放出路99の内部で右球検出スイッチ122の発光ダイオードから遊技球に赤外線が照射される。この赤外線は遊技球によって反射されることに基づいて右球検出スイッチ122のフォトトランジスタに入射し、右球検出スイッチ122は赤外線が自身のフォトトランジスタに入射することに基づいて右球検出信号を出力する。
左ケース41および右ケース42のそれぞれには、図9に示すように、スイッチ収納部123が形成されている。これら両スイッチ収納部123のそれぞれは前面および後面の双方が開口するものであり、左右方向に相互に対向配置されている。樹脂仕切板91には開口部124が形成されている。この開口部124は後面が開口するものであり、左ケース41のスイッチ収納部123および右ケース42のスイッチ収納部123相互間は樹脂仕切板91の開口部124を介して接続されている。これら左ケース41のスイッチ収納部123内と樹脂仕切板91の開口部124内と右ケース42のスイッチ収納部123内のそれぞれには後方から共通の球切れスイッチ125が挿入されている。この球切れスイッチ125は高周波型近接スイッチからなるものであり、図10に示すように、爪部126に係合している。この爪部126は左ケース41の左側板および右ケース42の右側板のそれぞれに形成されたものであり、球切れスイッチ125は両爪部126のそれぞれに係合することに基づいて後方へ脱落することが防止されている。
球切れスイッチ125は、図9に示すように、左検出ヘッド127および右検出ヘッド128を有している。これら左検出ヘッド127および右検出ヘッド128のそれぞれは1個の遊技球が通過可能な筒状をなすものであり、左検出ヘッド127は左球供給路80の第1の並列部87内に挿入され、右検出ヘッド128は右球供給路83の第1の並列部87内に挿入されている。これら左検出ヘッド127および右検出ヘッド128のそれぞれは環状の検出コイルが収納されたものである。これら両検出コイルのそれぞれは内周部に遊技球が存在しない場合に通常に発振するものであり、内周部に遊技球が存在する場合には発振停止する。即ち、球切れスイッチ125は左球供給路87内の遊技球の有無および右球供給路83内の遊技球の有無のそれぞれを第1の並列部87内で検出するものであり、左球供給路80内に遊技球が存在しないことを検出することに基づいて左球切れ信号を出力し、右球供給路83内に遊技球が存在しないことを検出することに基づいて右球切れ信号を出力する。
賞球モータ49は賞球制御回路に接続されたものであり、賞球制御回路は予め決められた特定の入賞口センサ23から入賞信号が出力されたことを検出したときには賞球モータ49に駆動信号P1を出力し、特定の入賞口センサ23を除く残りの入賞口センサ23かから入賞信号が出力されたことを検出したときには賞球モータ49に駆動信号P2を出力する。駆動信号P1は左スプロケット66および右スプロケット60のそれぞれを15θ°(900°)だけ回転させるものであり、左スプロケット66および右スプロケット60のそれぞれが15θ°だけ回転したときには左スプロケット66および右スプロケット60から合計で15個の遊技球が放出され、上皿7内または下皿11内に15個の遊技球が払出される。駆動信号P2は左スプロケット66および右スプロケット60のそれぞれをθ°(60°)だけ回転させるものであり、左スプロケット66および右スプロケット60のそれぞれがθ°だけ回転したときには左スプロケット66および右スプロケット60から合計で1個の遊技球が放出され、上皿7内または下皿11内に1個の遊技球が払出される。
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
右スプロケット60および左スプロケット66のそれぞれが破損した場合には、下記(1)〜(7)に示すように、正常な賞球モータ49を残して右スプロケット60および左スプロケット66のそれぞれを簡単に交換することができるので、正常な賞球モータ49を交換する無駄がなくなる。
(1)左ケース41の複数のボス部70のそれぞれからネジを取外し、左カバー73を左ケース41から取外す。この左カバー73の取外し状態ではギアカバー72を押える部材がなくなるので、ギアカバー72の複数のホルダ部71のそれぞれをボス部70の外周面から抜取り、ギアカバー72を左ケース41から取外す。このギアカバー72の取外し状態では主動ギア50と減速ギア54と右従動ギア58と左従動ギア64のそれぞれが露出し、減速ギア54と右従動ギア58と左従動ギア64のそれぞれを本体ケース40の外部から把持することが可能になる。
(2)本体ケース40の外部で右従動ギア58を把持し、右従動ギア58を左ケース41の左側板から引離すように左方へ操作することで右スプロケット60の右スプロケットシャフト57を右ケース42の右スプロケット軸受部59内から抜取り、右スプロケット60を右スプロケットシャフト57と共に本体ケース40の内部から左ケース41の右スプロケット挿入孔56を通して本体ケース40の外部に抜取る。
(3)本体ケース40の外部で左従動ギア64を把持し、左従動ギア64を左ケース41の左側板から引離すように左方へ操作することで左スプロケット66の左スプロケットシャフト63を右ケース42の左スプロケット軸受部65内から抜取り、左スプロケット66を左スプロケットシャフト63と共に本体ケース40の内部から左ケース41の左スプロケット挿入孔62を通して本体ケース40の外部に抜取る。
(4)新たな右スプロケット60の右従動ギア58を把持し、新たな右スプロケット60を右スプロケットシャフト57と共に本体ケース40の内部に左ケース41の右スプロケット挿入孔56から挿入することで右スプロケットシャフト57を右ケース42の右スプロケット軸受部59内に挿入し、新たな右スプロケット60を右スプロケットシャフト57と共に本体ケース40の内部に収納する。
(5)新たな左スプロケット66の左従動ギア64を把持し、新たな左スプロケット66を左スプロケットシャフト63と共に本体ケース40の内部に左ケース41の左スプロケット挿入孔62から挿入することで左スプロケットシャフト63を右ケース42の左スプロケット軸受部65内に挿入し、新たな左スプロケット66を左スプロケットシャフト63と共に本体ケース40の内部に収納する。
(6)左ケース41の複数のボス部70のそれぞれの外周面にギアカバー72のホルダ部71を嵌合し、右スプロケットシャフト57の左端部をギアカバー72の右従動ギア軸受部75内に挿入することで右スプロケットシャフト57の左端部をギアカバー72によって回転可能に支持し、左スプロケットシャフト63の左端部をギアカバー72の左従動ギア軸受部76内に挿入することで左スプロケットシャフト63の左端部をギアカバー72によって回転可能に支持する。
(7)左ケース41の複数のボス部70内のそれぞれに左カバー73を通してネジを螺合し、左カバー73を左ケース41に装着することでギアカバー72を左カバー73によって押える。
賞球モータ49が故障した場合には、下記(11)〜(14)に示すように、正常な左スプロケット66および正常な右スプロケット60のそれぞれを残して賞球モータ49を簡単に交換することができるので、正常な左スプロケット66および正常な右スプロケット60のそれぞれを交換する無駄がなくなる。
(11)右ケース42の複数のボス部77のそれぞれからネジを取外し、右カバー78を右ケース42から取外す。
(12)賞球モータ49からネジを取外し、本体ケース40の外部で賞球モータ49を把持する。この賞球モータ49を右ケース42の右側板から右方へ引離すように操作することで賞球モータ49の主動ギア50を回転軸と共に左ケース41の左軸挿入孔51と右ケース42の右軸挿入孔と右ケース42のスペーサ48のそれぞれを順に通して本体ケース40の外部に抜取る。
(13)新たな賞球モータ49の主動ギア50を回転軸と共に右ケース42のスペーサ48および右ケース42の右軸挿入孔のそれぞれを順に通して本体ケース40の内部に挿入し、左ケース41の左軸挿入孔51を通して本体ケース40の外部に突出させる。
(14)右ケース42に賞球モータ49をネジ止めし、右ケース42の複数のボス部77内のそれぞれに右カバー78を通してネジを螺合することで右カバー78を右ケース42に装着する。
主動ギア50と減速ギア54と右従動ギア58と左従動ギア64のそれぞれを左ケース41のギア室46内に左ケース41の左側面から突出しないように収納し、賞球モータ49を右ケース42のモータ室47内に右ケース42の右側面から突出しないように収納したので、賞球モータ49と主動ギア50と減速ギア54と右従動ギア58と左従動ギア64のそれぞれを本体ケース40の外部に配置する影響で本体ケース40の左右方向の幅寸法が大きくなることが抑えられる。
左球供給路80および右球供給路83相互間の隔壁である仕切部材95の一部分を導電性のアース仕切板93から構成した。このため遊技球が左球供給路80内および右球供給路83内のそれぞれを転動するときにアース仕切板93に接触し、遊技球からアース仕切板93を通して静電気が放出されるようになる。しかも、仕切部材95の残り部分をアース仕切板93と厚さ寸法が同一な樹脂仕切板91から構成したので、仕切部材95が一定の厚さ寸法を備えた平板状になる。このため、左球供給路80の壁面および右球供給路83の壁面のそれぞれに段差が形成されることがなくなるので、遊技球が左球供給路80内および右球供給路83内のそれぞれを段差に引掛ることなく円滑に転動するようになる。これと共に左球供給路80の幅寸法および右球供給路83の幅寸法のそれぞれを拡げる必要がなくなるので、本体ケース40の幅寸法が大きくなることが抑えられる。
球タンク27の前球通路34から本体ケース40の左球供給路80に遊技球を一列に供給し、左球供給路80から左球貯留室100内に遊技球を一列に排出し、左球貯留室100内から左上皿誘導路103を通して上皿7内または左下皿誘導路104を通して下皿11内に遊技球を一列に払出した。これと共に球タンク27の後球通路35から本体ケース40の右球供給路83に遊技球を一列に供給し、右球供給路83から右球貯留室101内に遊技球を一列に排出し、右球貯留室101内から右上皿誘導路107を通して上皿7内または右下皿誘導路108を通して下皿11内に遊技球を一列に払出した。このため、球タンク27から本体ケース40を経由して上皿7および下皿11のそれぞれに至るまで遊技球が合流することなく転動するようになるので、遊技球が転動途中で詰まることなく上皿7内および下皿11内のそれぞれに円滑に払出される。
左ケース41および右ケース42相互間には、図16に示すように、樹脂仕切板91に換えて樹脂仕切板131が挟持されている。この樹脂仕切板131は非導電性の合成樹脂を材料に形成されたものであり、左右方向の厚さ寸法が一定な平板状をなしている。この樹脂仕切板131は下仕切部132および下仕切部132から上方に突出する上仕切部133を有している。これら下仕切部132および上仕切部133のそれぞれは共通の成形型内に溶融樹脂を注入することに基づいて一体成形されたものであり、下仕切部132には複数の位置決め孔134が形成され、複数の位置決め孔134内のそれぞれには左ケース41のネジ収納部43を通してネジが挿入されている。これら複数のネジのそれぞれは右ケース42のボス部45に螺合されたものであり、樹脂仕切板131は左ケース41および右ケース42を相互に接合するネジが貫通することに基づいて左ケース41の目標位置および右ケース42の目標位置のそれぞれに位置決めされている。
樹脂仕切板131には、図16に示すように、下仕切部132に位置して切欠状の板金収納部135が形成されている。この板金収納部135内にはアース仕切板136が収納されており、アース仕切板136は板金収納部135の上面と下面と後面のそれぞれに接触することに基づいて樹脂仕切板131の目標位置に位置決めされている。このアース仕切板136は左右方向の厚さ寸法が一定な導電性の金属板からなるものであり、アース仕切板136の左右方向の厚さ寸法および樹脂仕切板131の左右方向の厚さ寸法は相互に同一に設定されている。このアース仕切板136は左ケース41および右ケース42相互間で挟持されることに基づいて固定されたものであり、配線を介してアース接続されている。このアース仕切板136はアース仕切板93に換えて本体ケース40の内部に収納されたものであり、アース仕切板136および樹脂仕切板131の双方から上仕切部材137が構成されている。この上仕切部材137は左右方向の厚さ寸法が一定な平板状をなすものであり、左球供給路80の右側面および右球供給路83の左側面のそれぞれは上仕切部材137によって塞がれている。
左球供給路80および右球供給路83のそれぞれには、図17に示すように、並行通路部86に換えて並行通路部138が設定されている。これら左球供給路80の並行通路部138および右球供給路83の並行通路部138は相互に同一形状に設定されたものであり、上並行通路部139と中並行通路部140と下並行通路部141を有している。左球供給路80の下並行通路部141および右球供給路83の下並行通路部141のそれぞれは上下方向へ延びる直線状の部分を称するものであり、樹脂仕切板131の下仕切部132を介して左右方向に相互に対向配置されている。
左球供給路80の中並行通路部140および右球供給路83の中並行通路部140のそれぞれは、図17に示すように、下並行通路部141より上方のく字状に湾曲する部分を称するものであり、アース仕切板136を介して左右方向に相互に対向配置されている。左球供給路80の上並行通路部139および右球供給路83の上並行通路部139のそれぞれは中並行通路部140より上方の部分を称するものである。これら左球供給路80の上並行通路部139および右球供給路83の上並行通路部139は樹脂仕切板131の下仕切部132および上仕切部133の双方を介して左右方向に相互に対向配置されたものであり、直線状の部分および非直線状の部分の双方を含んでいる。
左球供給路80の上並行通路部139内には、図16に示すように、直線状の部分に位置して球切れスイッチ125の左検出ヘッド127が挿入され、右球供給路83の上並行通路部139内には直線状の部分に位置して球切れスイッチ125の右検出ヘッド128が挿入されており、球切れスイッチ125は左球供給路80内に遊技球が充填されているか否かを左球供給路80の上並行通路部139内の直線状の部分で検出し、右球供給路83内に遊技球が充填されているか否かを右球供給路83の上並行通路部139内の直線状の部分で検出する。
本体ケース40の内部には、図16に示すように、賞球ケース142が収納されている。この賞球ケース142は左ケース41および右ケース42相互間で挟持されることに基づいて本体ケース40の内部に固定されたものであり、左球供給路80の出口および右球供給路83の出口のそれぞれより低所に配置されている。この賞球ケース142は、図18に示すように、左分割ケース143および右分割ケース144を相互に接合することから構成されたものであり、左分割ケース143には通路部材145が固定されている。この通路部材145には円筒状のボス部146が形成されており、ボス部146は円筒状をなすホルダ部147の内周面に嵌合されている。このホルダ部147は右分割ケース144に形成されたものであり、左分割ケース143および右分割ケース144相互間はホルダ部147の内周面を通してボス部146の内周面にネジを螺合することに基づいて位置決め状態で固定されている。
左分割ケース143の通路部材145内には、図18に示すように、垂直な仕切板148が固定されており、通路部材145の内部空間は仕切板148を介して左右方向に相互に対向する左中継通路149および右中継通路150に分割されている。これら左中継通路149および右中継通路150のそれぞれは、図17に示すように、上方に向けて開口する入口および下方に向けて開口する出口を有するものである。この左中継通路149の入口は左球供給路80に下並行通路部141の出口で接続され、右中継通路150の入口は右球供給路83に下並行通路部141の出口で接続されており、左中継通路149内には球タンク27の後球通路35から左球供給路80を通して遊技球が充填され、右中継通路150内には球タンク27の前球通路34から右球供給路83を通して遊技球が充填されている。これら左中継通路149および右中継通路150のそれぞれは1個の遊技球が転動可能な大きさを有するものであり、左中継通路149内および右中継通路150内のそれぞれには遊技球が一列に充填される。
樹脂仕切板131には、図17に示すように、下仕切部132に位置して左リブ151および右リブ152のそれぞれが形成されている。左リブ151は下仕切部132の左側面から左方へ突出するものであり、左球供給路80の下並行通路部141内に配置されている。右リブ152は下仕切部132の右側面から右方へ突出するものであり、右球供給路83の下並行通路部141内に配置されている。これら左リブ151および右リブ152のそれぞれは、図16に示すように、傾斜面153および鉛直面154を有している。これら左リブ151の傾斜面153および右リブ152の傾斜面153のそれぞれは上から下へ向けて樹脂仕切板131の下仕切部132から離れるように傾斜するものであり、左球供給路80内の遊技球は左リブ151の傾斜面153に沿って樹脂仕切板131の下仕切部132から離れるように転動し、右球供給路83内の遊技球は右リブ152の傾斜面153に沿って樹脂仕切板131の下仕切部132から離れるように転動する。これら左リブ151の鉛直面154および右リブ152の鉛直面154のそれぞれは鉛直方向に真直ぐに延びるものであり、左リブ151の傾斜面153に沿って樹脂仕切板131の下仕切部132から離れるように転動した遊技球は左リブ151の鉛直面154に沿って鉛直下方向へ真直ぐに転動し、右リブ152の傾斜面153に沿って樹脂仕切板131の下仕切部132から離れるように転動した遊技球は右リブ152の鉛直面154に沿って鉛直下方向へ真直ぐに転動する。
賞球ケース142には、図18に示すように、ステッピングモータからなる賞球モータ155が固定されている。この賞球モータ155は上下方向へ延びる回転軸を有するものであり、賞球モータ155の回転軸には螺旋状のスクリュー156が回転不能に固定されている。この賞球ケース142の通路部材145には左中継通路149および右中継通路150相互間に位置して開口部157が形成されており、賞球モータ155のスクリュー156は開口部157を通して左中継通路149内および右中継通路150内のそれぞれに挿入されている。
スクリュー156には、図18に示すように、1個の球放出部158が形成されている。この球放出部158は螺旋が部分的に欠如した螺旋の非形成部分を称するものであり、左中継通路149はスクリュー156の球放出部158が左中継通路149内に進入することに基づいて開放され、左中継通路149の開放状態では左中継通路149内の遊技球が左中継通路149の出口から放出される。この左中継通路149の開放状態ではスクリュー156の球放出部158が右中継通路150内から退避することに基づいて右中継通路150が閉鎖されており、右中継通路150内の遊技球が右中継通路150の出口から放出されない。右中継通路150はスクリュー156の球放出部158が右中継通路150内に進入することに基づいて開放されるものであり、右中継通路150の開放状態では右中継通路150内の遊技球が右中継通路150の出口から放出される。この右中継通路150の開放状態ではスクリュー156の球放出部158が左中継通路149内から退避することに基づいて左中継通路149が閉鎖されており、左中継通路149内の遊技球が左中継通路149の出口から放出されない。即ち、左中継通路149および右中継通路150はスクリュー156が1回転することに基づいて交互に開放されるものであり、賞球モータ155は左中継通路149の出口および右中継通路150の出口のそれぞれが開放される毎に左中継通路149の出口および右中継通路150の出口のそれぞれから1個の遊技球が放出される速度でスクリュー156を回転操作する。
通路部材145には、図18に示すように、センサフレーム159が固定されており、センサフレーム159には左球検出スイッチ121および右球検出スイッチ122のそれぞれが固定されている。左球検出スイッチ121は左中継通路149の出口より低所に配置されたものであり、左中継通路149の出口から遊技球が放出されたときには左球検出スイッチ121が遊技球を検出して左球検出信号を出力する。右球検出スイッチ122は右中継通路150の出口より低所に配置されたものであり、右中継通路150の出口から遊技球が放出されたときには右球検出スイッチ122が遊技球を検出して右球検出信号を出力する。
左中継通路149の出口は、図17に示すように、左球検出スイッチ121の下方で左ケース41の左球放出路98の入口に接続されており、左中継通路149の出口から放出された遊技球は左球放出路98の入口に進入する。この遊技球は左球放出路98の出口から左ケース41の左球貯留室100内を通って左上皿誘導路103の入口または左下皿誘導路104の入口に進入し、左上皿誘導路103の出口から上皿7内または左下皿誘導路104の出口から下皿11内に払出される。右中継通路150の出口は右ケース42の右球放出路99の入口に接続されており、右中継通路150の出口から放出された遊技球は右球放出路99の入口に進入する。この遊技球は右球放出路99の出口から右ケース42の右球貯留室101内を通って右上皿誘導路107の入口または右下皿誘導路108の入口に進入し、右上皿誘導路107の出口から上皿7内または右下皿誘導路108の出口から下皿11内に払出される。
下仕切板96には、図17に示すように、左球放出路90内に位置して2個の左リブ160が形成され、右球放出路99内に位置して2個の右リブ161が形成されている。これら両左リブ160および両右リブ161のそれぞれは、図16に示すように、鉛直方向に真直ぐに延びる鉛直面を有するものであり、賞球ケース142の左中継通路149から放出された遊技球は両左リブ160のそれぞれの鉛直面によって誘導されることに基づいて鉛直下方へ転動し、賞球ケース142の右中継通路150から放出された遊技球は両右リブ161のそれぞれの鉛直面によって誘導されることに基づいて鉛直下方へ転動する。
左分割ケース143および右分割ケース144相互間には、図18に示すように、左右方向へ延びる水平な球受けピン162が固定されており、球受けピン162の外周面には球受け163が挿入されている。この球受け163は閉鎖状態および開放状態相互間で球受けピン162を中心に回動可能なものであり、球受け163の閉鎖状態では、図17に破線で示すように、2個の球抜き口164のそれぞれが球受け163によって閉鎖され、球受け163の開放状態では、図17に二点鎖線で示すように、2個の球抜き口164のそれぞれが球受け163によって開放される。この球抜き口164は左中継通路149および右中継通路150のそれぞれに形成されたものであり、球受け163の開放状態では球タンク27内の遊技球が左球供給路80および左中継通路149のそれぞれを順に通って左中継通路149の球抜き口164内に進入し、球タンク27内の遊技球が右球供給路83および右中継通路150のそれぞれを順に通って右中継通路150の球抜き口164内に進入する。これら両球抜き口164のそれぞれは共通の球抜き路110に接続されたものであり、両球抜き口164のそれぞれに進入した遊技球は共通の球抜き路110を通して本体ケース40の外部に排出される。
左分割ケース143および右分割ケース144相互間には、図18に示すように、球抜きレバー165が装着されている。この球抜きレバー165は賞球ケース142から後方に操作可能に突出するものであり、回動拘束状態および回動許容状態相互間で左右方向へ延びる水平な軸166を中心に回動可能にされている。この球抜きレバー165は三角形状の係止部167を有するものであり、球抜きレバー165の回動拘束状態では係止部167が球受け163を下方から支持することに基づいて閉鎖状態に拘束する。この球抜きレバー165の回動許容状態では係止部167が球受け163の下方から退避し、球受け163が自重で閉鎖状態から開放状態に回動することに基づいて両球抜き口164のそれぞれが開放される。
上記実施例3によれば次の効果を奏する。
左球供給路80および右球供給路83のそれぞれに湾曲状の中並行通路部140を形成したので、遊技球が左球供給路80内および右球供給路83内のそれぞれを転動するときに中並行通路部140で転動速度が遅くなる。これら両中並行通路部140相互間の隔壁として導電性のアース仕切板136を使用した。このため、左球供給路80内の遊技球および右球供給路83内の遊技球のそれぞれがアース仕切板136を通過するのに要する所要時間が長くなり、左球供給路80内の遊技球および右球供給路83内の遊技球のそれぞれがアース仕切板136に接触する接触時間が長くなるので、遊技球が左球供給路80内および右球供給路83内のそれぞれを転動するときに遊技球からアース仕切板136を通して静電気が確実に放出されるようになる。
下仕切部132の左リブ151および右リブ152のそれぞれに傾斜面153を設けたので、左球供給路80内の遊技球が左リブ151の傾斜面153に沿って下仕切部132から離間する方向へ誘導される場合および右球供給路83内の遊技球が右リブ152の傾斜面153に沿って下仕切部132から離間する方向へ誘導される場合のそれぞれで遊技球から下仕切部132に外力が作用する。この下仕切部132を上仕切部133に一体形成したので、遊技球から下仕切部132に作用する外力が下仕切部132および上仕切部133の全体に分散するようになる。このため、下仕切部132が大きく揺れ動くことが抑えられるので、左球供給路80内の遊技球が左リブ151の傾斜面153に沿って下仕切部132から離間する方向へ安定的に誘導され、右球供給路83内の遊技球が右リブ152の傾斜面153に沿って下仕切部132から離間する方向へ安定的に誘導される。
合成樹脂製の下仕切部132に傾斜面153を有する左リブ151および傾斜面153を有する右リブ152を設けたので、金属製のアース仕切板136に左リブ151および右リブ152を設ける場合に比べて左リブ151および右リブ152の製造作業が簡単になる。しかも、成形型の形状を変更することで傾斜面153の角度および大きさのそれぞれを調整することができるので、傾斜面153の設計の自由度が高まる。
7は上皿、11は下皿、14は遊技盤、21は遊技領域、22は入賞口、23は入賞口センサ、27は球タンク、40は本体ケース、41は左ケース(第1のケース)、42は右ケース(第2のケース)、80は左球供給路(第1の球供給路)、83は右球供給路(第2の球供給路)、100は左球貯留路(第1の球排出室)、101は右球貯留路(第2の球排出室)、102は左区画部材(第1の区画部材)、103は左上皿誘導路(第1の上皿通路)、104は左下皿誘導路(第1の下皿通路)、106は右区画部材(第2の区画部材)、107は右上皿通路(第2の上皿通路)、108は右下皿通路(第2の下皿通路)、170は下仕切部材(仕切部材)、171は樹脂仕切板、172はアース仕切板(金属仕切板)を示している。