JP5205500B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、パチンコ機用遊技部品が有する可動体とステップモータの出力軸とを連結する歯車装置において、複数の歯車とこれら歯車を回転可能に支持する取付ベースとを有し、歯車には、可動体の可動原点位置とステップモータの出力軸の駆動原点位置とを合わせるための原点位置合わせ孔が形成され、取付ベースには、歯車の原点位置合わせ孔に挿入されて歯車の組付位置を決める位置決め作業棒を挿脱するための位置決め作業孔を形成する技術が開示されている。
本発明は、予め定めた接続関係にて歯車列が接続される演出部材の組み立て作業を容易にすることを目的とする。
さらに、第1形状部52M(51M)、第2形状部54V(53V)、第3形状部52V(51V)および第4形状部54M(53M)は、第1歯車252(251)及び第2歯車254(253)の厚み方向においてそれぞれ貫通形成されていることを特徴とすることができる。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の正面に、各種の演出に用いられる可動役物115(後述の図4参照)および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、本実施形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
図4は、本実施形態の可動役物115の全体図である。
可動役物115は、図4に示すように、演出部材の一例としての頭部ユニット10、胴体部ユニット30、腕部ユニット60及びタイトルユニット80を備えている。また、本実施形態の可動役物115は、図4に示すように、ロボット型をしている。そして、本実施形態の可動役物115では、例えば遊技状態に応じて、外縁装飾部材118の背後に待機させておいた頭部ユニット10、胴体部ユニット30及び腕部ユニット60が遊技盤110の中央部に向けて移動することで出現する。
そして、第1腕部ユニット60Lにおいて、前腕部61及び拳部62は、下方に設けられる回転軸を中心に図中時計周りに回転し、遊技盤110の左側側面における外縁装飾部材118の背後側に待機した状態(図1の状態)から遊技盤110の中央部に出現する。また、第2腕部ユニット60Rにおいて、前腕部61及び拳部62は、下方に設けられる回転軸を中心に図中反時計回りに回転し、遊技盤110の右側側面の外縁装飾部材118の背後に待機した状態(図1の状態)から、遊技盤110の中央部に出現する。
図5は、頭部ユニット10の全体図である。また、図6は、頭部ベース部材70を説明するための図である。
図5に示すように、頭部ユニット10は、頭部11と、頭部11を移動させるアーム部21と、頭部11及びアーム部21を保持する頭部ベース部材70とを備えている。なお、図5において、頭部11が待機状態であり(図1参照)、アーム部21は閉じた状態になっており、頭部ベース部材70の内側に収納されている。
図5に示すように、頭部ベース部材70は、遊技盤110側に設けられる基礎部材71と基礎部材71の遊技者側に設けられる装飾部材72とを有している。そして、基礎部材71と装飾部材72との間に、頭部11及びアーム部21を挟み込むように保持する。
なお、本実施形態では、後述するように装飾部材72は樹脂成型後にめっき加工を施すことで完成形になるのに対して、基礎部材71は所定の形状に成型した段階で完成形になる。
ボス71Pは、板部71Bから立ち上がるように設けられた円筒形状の部材である。ボス71Pの長さは、アーム部21の厚みよりも大きくなるように設定されている。ボス71Pの内側はねじ受けになっており、基礎部材71に装飾部材72を取り付ける際には、ねじとボス71Pの端部との間に装飾部材72を挟み込むようにして装飾部材72を固定する。
また、図6に示すように、中央装飾部材722には、2つの貫通孔73が形成されている。これらの貫通孔73は、後述するアーム部21における円弧状歯部241の軸孔に通される軸261、及び円弧状歯部243の軸孔に通される軸263を保持する。
また、装飾部材72を構成する左側装飾部材721、中央装飾部材722及び右側装飾部材723に施されためっき加工によって、左側装飾部材721、中央装飾部材722及び右側装飾部材723には、可視光領域の光を反射する反射面が形成される。
本実施形態の装飾部材72には、樹脂材料を用いている。また、本実施形態では、樹脂材料のうちABS樹脂を用いている。ABS樹脂は、剛性、硬度、加工性など機械的特性に優れ、また加工後の表面の状態がきれいであるため装飾を施す部材として好ましいためである。しかしながら、ABS樹脂は、耐熱温度が70〜100℃と他の樹脂材料と比較して高くない。従って、本実施形態のように成型後にめっき加工など加熱を伴う二次加工を施した場合、二次加工を経ることによって樹脂部材の成型体に反りが生じる場合がある。また、樹脂部材の成型体の一方向における反り量は、その一方向における長さが長くなるほど大きくなる。
一方、本実施形態の基礎部材71は、樹脂成型した状態で完成状態となるため、本明細書中における定義によっては、反り量はゼロである。
また、中央装飾部材722においても、生じた反りによって貫通孔73の位置が大きく変形することが抑制される。そのため、中央装飾部材722では、アーム部21における円弧状歯部241の軸孔に通される軸261を予め定めた角度で保持することができる。このように、本実施形態では、二次加工によって生じうる反りの影響を最小限に抑えて、駆動機構の取り付け精度も保つようにしている。
図8は、頭部11を説明するための図である。なお、図8(a)は、顔シャッタ13(後述)が閉じた状態であり、図8(b)は顔シャッタ13が開いた状態である。
図8(a)に示すように、頭部11は、顔部材12と、顔部材12に対して移動可能に設けられ顔部材12を覆う顔シャッタ13とを備えている。顔部材12は、顔シャッタ13に接続するシャッタばね17と案内ピン15を有する。顔シャッタ13は、顔シャッタ13の移動を案内するシャッタ案内部14と後述するフック部材49の掛かりを受けるフック受け部16を有する。
なお、本実施形態では、左右の2箇所にて顔シャッタ13の移動を案内することで、顔シャッタ13の移動を安定させている。
また、シャッタばね17には、本実施形態ではコイルばねを用いることができる。シャッタばね17は、顔部材12と顔シャッタ13とをつなぐ部材である。シャッタばね17は、図8(b)に示すように、一端が顔部材12の上側に接続し、他端が顔シャッタ13の上端に接続している。そして、シャッタばね17は、顔シャッタ13が顔部材12を覆う、顔シャッタ13を図8中上側に引っ張る力を顔シャッタ13に付与する。
続いて、頭部11における顔シャッタ13の開閉動作について説明する。
図8(b)に示すように、シャッタばね17の引っ張り力に抗して、フック受け部16を下側に向けて引っ張ることによって、頭部11の顔シャッタ13が下側にスライド移動する。このとき、顔シャッタ13は、シャッタ案内部14が顔部材12の案内ピン15に案内されて、下側に向けて直線状に移動する。そして、顔シャッタ13が下側に向けて降りることで、顔シャッタ13の背後に設けられる顔部材12が現れる。
以上のようにして、頭部11は、顔部材12に対して顔シャッタ13が開閉し、顔部材12が隠れた状態と顔部材12が現れた状態との2つの状態をとるように構成されている。
図9は、アーム部21を説明するための図である。なお、図9(a)は頭部11を待機状態に位置させた場合を示し、図9(b)は頭部11を出現状態に位置させた場合を示す。なお、図9(a)及び図9(b)は、それぞれ頭部ユニット10の背面側を示している。
図9(a)に示すように、アーム部21は、図中左側に位置する第1アーム部材22Laと第2アーム部材22Lbとを有している。第1アーム部材22Laと第2アーム部材22Lbとは、ヒンジ23Lによって互いに接続している。また、アーム部21は、図中右側に位置する第3アーム部材22Raと第4アーム部材22Rbとを有している。第3アーム部材22Raと第4アーム部材22Rbとは、ヒンジ23Rによって互いに接続している。そして、これら第1アーム部材22La、第2アーム部材22Lb、第3アーム部材22Ra、及び第4アーム部材22Rbの4本の部材は菱形状に配置される。
さらに、アーム部21は、図9(a)に示すように、円弧状歯部241に設けた被検知部27の通過を検知するアームセンサ28を備えている。
また、第3アーム部材22Raは、ヒンジ23Rが設けられない側の端部に円弧状歯部243を有している。第4アーム部材22Rbは、ヒンジ23Rが接続しない側の端部に円弧状歯部244を有している。
なお、本実施形態では、上記のとおり、第2アーム部材22Lb及び第4アーム部材22Rbの2本の部材によって、例えば頭部11が傾かないように頭部11を安定して保持している。
さらに、アーム部21は、第2アーム部材22Lbの円弧状歯部242に噛み合う第2ギア252と、第2ギア252と第4アーム部材22Rbの円弧状歯部244にそれぞれ噛み合う第4ギア254とを備える。
このように、アームモータ21Mのステップ数(回転角度)を制御することによって、アーム部21の上下動を制御することにより、本実施形態では、ランプ制御部320におけるアーム部21の制御プログラムの簡易化を図っている。
また、アーム部21が出現状態となる方向にアームモータ21Mを回転させる。そして、アームセンサ28による受光パターンが「受光なし」→「受光あり」に変化したタイミングでアームモータ21Mの回転を停止する。これにより、アーム部21を出現状態にすることができる。
図9(b)に示すように、アームモータ21Mを駆動することによって、第1ギア251を図中矢印IXb方向に回転させる。そうすると、第1ギア251の回転を受けた第1アーム部材22Laの円弧状歯部241が回転することにより、第1アーム部材22Laが下側に向けて押し下げられる。そして、第1アーム部材22Laが押し下げられることで、ヒンジ23Lを介して、第2アーム部材22Lbも押し下げられる。
また、第1ギア251が回転することにより、第3ギア253が回転し、第3ギア253の回転を受けた第3アーム部材22Raの円弧状歯部243が回転することにより、第3アーム部材22Raが下側に向けて押し下げられる。そして、第3アーム部材22Raが押し下げられることで、ヒンジ23Rを介して、第4アーム部材22Rbも押し下げられる。
そして、第2アーム部材22Lbの円弧状歯部242を通る軸262、及び第4アーム部材22Rbの円弧状歯部244を通る軸264に接続する頭部11が下側に向けて移動する。
なお、頭部11の位置を出現状態から待機状態へと移行させる場合には、図9(b)に示す矢印IXbとは逆方向に第1ギア251を回転させる。これによって、図9(b)に示す出現状態のように頭部11が下側に位置した状態から、図9(a)に示す待機状態のように頭部11が上側に位置した状態へと移行する。
頭部ユニット10では、アーム部21を構成する第1アーム部材22La〜第4アーム部材22Rbであるアーム部材、及び第1ギア251〜第4ギア254であるギア部材をリンクさせ、アームモータ21Mによりアーム部材を動かすことで頭部11を移動させる。そして、アーム部21は、頭部11を待避状態から出現状態まで遊技盤110における上下方向に移動させる。この頭部11の予め定めた動作を実現するために、本実施形態のアーム部21は、アーム部材同士を予め定めた角度の関係になるように接続している。
なお、本実施形態では、アーム部21を組み立てる際、待機状態における各部材の接合関係にて接続するようにしている。そのため、各部材に設けられる目印は、その待機状態における各部材の接続をとるための位置に形成されている。
山表示形状部51Mは、第1ギア251の外周に形成される複数の歯の特定の山部に向けて、第1ギア251の中心部から延びる1本のリブによって形成されている。また、谷表示形状部51Vは、複数の歯の特定の谷部を指し示すように、その特定の谷部を形成する隣接した2本の歯(山部)に向けて中心部からそれぞれ延びる2本のリブによって形成されている。これらのリブ形状以外の部分は第1ギア251の厚み方向に貫通した孔に形成しており、組み立て作業を行う際などにこのリブをより認識し易くしている。また、山表示形状部51M及び谷表示形状部51Vをそれぞれリブによって構成することによって、第1ギア251を軽量化及び材料の省資源化を図りながら強度を一定に保つことができる。
このようにして、第1ギア251の谷表示形状部51V及び山表示形状部51M、第3ギア253の谷表示形状部53V及び山表示形状部53Mを目印として、ギア部材同士の接続を行うことによって、第1アーム部材22La、第1ギア251、第3ギア253及び第3アーム部材22Raを予め定められた関係で接続することができる。
図10に示すように、第2ギア252は、複数の歯における特定の山部を指し示すように形付けられた形状である第1形状部の一例としての山表示形状部52Mと、複数の歯における特定の谷部を指し示すように形付けられるとともに山表示形状部52Mとは異なる形状である第3形状部の一例としての谷表示形状部52Vとを備えている。
山表示形状部52Mは、第2ギア252の外周に形成される複数の歯の特定の山部に向けて、第2ギア252の中心部から延びる1本のリブによって形成されている。また、谷表示形状部52Vは、複数の歯の特定の谷部を指し示すように、その特定の谷部を形成する隣接した2本の歯(山部)に向けて中心部からそれぞれ延びる2本のリブによって形成されている。これらのリブ形状以外の部分は第2ギア252の厚み方向に貫通して形成される。
図10に示すように、本実施形態においてアーム部21を組み立てる際における待機状態を成す状態において、第2アーム部材22Lbの円弧状歯部242の山表示形状部42Mが指し示す山部が向く方向と、第4アーム部材22Rbの円弧状歯部244の谷表示形状部44Vが指し示す谷部が向く方向とはV字状を描く。そのため、第2ギア252の山表示形状部52Mと第4ギア254の谷表示形状部54Vとを接続した状態で、第2ギア252の谷表示形状部52Vは山表示形状部52Mに対して屈折して図中左上方向を向き、第4ギア254の山表示形状部54Mは谷表示形状部54Vに対して屈折して図中右上方向を向くように配置されている。
また、接続作業を行う者が一見して、「谷表示形状部」と「山表示形状部」とは、異なる形状であると理解できる程度に、「谷表示形状部」と「山表示形状部」との形状が異なっていれば構わない。
図11は、胴体部31を説明するための図である。図11(a)は胴体部ユニット30の背面図であり、図11(b)は(a)に示すXb−Xb断面図である。また、図12は、出現状態の位置にある場合の胴体部ユニット30を示す図である。
胴体部ユニット30は、胴体部31と、胴体部31を上下に移動させるリフト部41とを備えている。そして、胴体部31は、図11(b)に示すように、胴体ベース部材31Bと、胴体部31の正面側(遊技者側)に装飾を施す胴体装飾部材33と、頭部ユニット10における頭部11の顔シャッタ13を開閉する開閉機構部48とを備えている。
そして、胴体ベース部材31Bには、胴体装飾部材33及び開閉機構部48が取り付けられる。つまり、胴体装飾部材33及び開閉機構部48は、胴体ベース部材31Bによって保持される。従って、後述するように、リフト部41が胴体ベース部材31Bを上下に移動させることで、胴体装飾部材33及び開閉機構部48も胴体ベース部材31Bに伴って上下に移動する。
そして、第1被検知部361と第2被検知部362とは、本実施形態では、それぞれ第1ラックギア341と第2ラックギア342とに取り付けられる。図11(a)に示すように、第1ラックギア341の上端部に第1被検知部361が設けられる。また、第2ラックギア342の下端部に第2被検知部362が設けられる。
リフト部41は、図11(a)に破線で示すように、リフトベース部材41Bを有する。また、リフト部41は、駆動源であるリフトモータ41M、リフトモータ41Mのシャフトに接続するモータシャフトギア431、及びモータシャフトギア431に接続するギア432を備える。さらに、リフト部41は、モータシャフトギア431及び胴体部31の第1ラックギア341に噛み合う第1ピニオンギア441と、ギア432及び胴体部31の第2ラックギア342に噛み合う第2ピニオンギア442とを備える。さらに、図11(a)に示すように、リフトベース部材41Bは、胴体ベース部材31Bを案内する第1リフト案内部451及び第2リフト案内部452を左右方向の端部にそれぞれ有している。
モータシャフトギア431は、リフトモータ41Mから受けた回転力を第1ピニオンギア441に伝達する。また、モータシャフトギア431は、リフトモータ41Mから受けた回転力を第2ピニオンギア442にも伝達する。
そして、第1ピニオンギア441及び第2ピニオンギア442は、リフトモータ41Mから伝達される回転力を胴体部31の第1ラックギア341及び第2ラックギア342に付与する。
このように、本実施形態では、ランプ制御部320において、第1リフトセンサ46及び第2リフトセンサ47における受光パターンに基づき、少なくとも胴体ベース部材31Bが待機状態の位置あるいは出現状態のいずれの状態にあるかを判断可能な構成となっている。
本実施形態では、ランプ制御部320によってリフトモータ41Mを制御することで、リフト部41を動作させる。例えば、ランプ制御部320は、リフトモータ41Mが予め定められた回転方向に、予め定められたステップ数(回転角度)だけ回転するように制御する。
そして、図12に示すように、リフトモータ41Mを動作させて、モータシャフトギア431を図中矢印XII方向に回転させる。そうすると、モータシャフトギア431に接続する第1ピニオンギア441が回転する。そして、第1ピニオンギア441の回転を受けて、リフトベース部材41Bの第1ラックギア341が上方に向けて押し上げられる。一方、モータシャフトギア431が回転することで、ギア432を介して第2ピニオンギア442が回転する。そして、第2ピニオンギア442の回転によって、リフトベース部材41Bの第2ラックギア342が上方に向けて押し上げられる。リフトベース部材41Bが上側に向けて押し上げられることで、リフトベース部材41Bに保持される胴体部31が出現状態の位置へと移動する。
なお、胴体部31の位置を出現状態から待機状態へと移行させる場合には、図12に示す矢印XIIとは逆方向にモータシャフトギア431を回転させる。これによって、図12に示す出現状態のように胴体部31が上側に位置した状態から、図11(a)に示す待機状態のように胴体部31が下側に位置した状態へと移行する。
なお、頭部11を顔シャッタ13によって覆う隠れた状態にする際には、開閉機構部48は、フック部材49を受け部16から外す。そうすると、顔シャッタ13に設けられるシャッタばね17によって顔シャッタ13が引き戻され、顔部材12が顔シャッタ13に覆われる。
図13は、タイトルユニット80の全体図である。図13(a)はタイトルユニット80を遊技者側である前面側からみた図であり、図13(b)はタイトルユニット80を遊技盤110側である背面側からみた図である。
図13(a)に示すように、タイトルユニット80は、遊技盤110に取り付けられるタイトルベース部81Bと、文字や図形などによる装飾が施されたタイトル81と、タイトルベース部81Bから遊技者側へと延びて設けられタイトル81を保持する第1支持部材82L及び第2支持部材82Rと、タイトル81を揺動させる揺動機構部83とを備えている。また、図13(b)に示すように、タイトルユニット80は、タイトル81の遊技者側とは反対側の面に設けられる発光部86を有している。
タイトル81は、本実施形態の遊技盤110における演出のテーマなどを文字や図形で表現する部分である。本実施形態のタイトル81は、板状の部材であってその主面が遊技盤110の盤面に沿って設けられる。
LED88は、タイトル81の遊技者側とは逆側に設けられて遊技盤110の盤面側に向けて光を照射する。LED88は複数設けられており、白色発光するように構成されている。LED88は、LED88に給電する配線パターンが形成された基板88Bに実装される。なお、LED88が実装される基板88Bへの給電は、不図示のハーネスによって行われる。本実施形態では、ハーネスは、第1支持部材82Lやタイトルベース部81Bの内側に通されて、遊技盤110の裏側に設けられる電源に接続する。
そして、本実施形態のLED88は、後述するように、タイトル81の遊技盤110側に設けられ遊技者側を向く頭部ユニット10の装飾部材72に向けて光を照射する。
揺動機構部83は、ソレノイド83Sとスライド部85とを有している。揺動機構部83は、第1支持部材82Lに設けられる受け部821を押すことによって、シャフト81Sを回転中心として第1支持部材82Lを揺動させる。
スライド部85は、プランジャ83Pの端部に接続している。また、スライド部85は、タイトルベース部81Bに固定される案内レール84によって案内されシャフト81Sの軸方向に沿って移動可能になっている。また、スライド部85は、回転可能に取り付けられた滑車85Pを有している。滑車85Pは、スライド部85の移動に伴い、案内レール84と第1支持部材82Lに設けられる受け部821との間において往復移動する。
また、滑車85Pが受け面RPにおける遊技盤110との距離が遠くなる部分に位置すると、滑車85Pによる遊技盤110から離れる方向への押し込みが解除され、受け部821が遊技盤110に近づく状態となる。これに伴い、第1支持部材82Lのシャフト81Sが通される部分を挟んで受け部821と反対側に取り付けられるタイトル81は遊技盤110から遠ざかる方向へと移動する。
上記のとおり構成されるタイトルユニット80は、頭部ユニット10を覆うように取り付けられる。具体的には、図15に示すように、頭部ユニット10の上側に、タイトルユニット80のタイトルベース部81Bが遊技盤110に固定される。タイトルベース部81Bに設けられる第1支持部材82L及び第2支持部材82Rは、頭部ユニット10の上側から下方に向けて垂れ下がるようにして設けられる。そして、タイトルユニット80のタイトル81の背面側が、頭部ユニット10の装飾部材72に対向する。
本実施形態では、装飾部材72を構成する左側装飾部材721、中央装飾部材722及び右側装飾部材723は、金属めっき加工が施された金属光沢による反射面を有している。従って、LED88から照射された光Bmは、左側装飾部材721、中央装飾部材722及び右側装飾部材723の表面にて反射し、遊技者側に向けて進む。このように、本実施形態の可動役物115では、タイトル81は、装飾部材72にて反射した反射光によって、遊技盤110側から照らされる。このように、本実施形態の可動役物115では、タイトル81は、タイトル81の背面側から間接的に光が照らされる。また、LED88から光の照射を受ける左側装飾部材721、中央装飾部材722及び右側装飾部材723の表面がきらめいて見えるため、遊技者にとって魅力的な光の演出を行うことができる。
Claims (5)
- 遊技演出を行う演出部材を有する遊技機であって、
前記演出部材は、
移動可能に設けられる移動部材と、
複数の歯車を有して前記移動部材を移動させる移動機構部とを備え、
前記移動機構部の前記複数の歯車のうちの第1歯車と第2歯車とにおける特定の歯の山部と特定の歯の谷部とが噛み合う箇所にて、当該第1歯車の内側に形付けられた第1形状部と、当該第2歯車の内側にて当該第1形状部とは異なる形状で形付けられた第2形状部とが対向するように接続し、
前記第1歯車は、前記第2形状部と同様な形状に形付けられた第3形状部を内側に有し、
前記第2歯車は、前記第1形状部と同様な形状に形付けられた第4形状部を内側に有することを特徴とする遊技機。 - 前記移動機構部の前記複数の歯車は、前記第1歯車に接続するとともに、前記第1形状部と同様な形状に形付けられた第5形状部を内側に有する第3歯車をさらに含み、
前記第1歯車と前記第3歯車とにおける特定の歯の山部と特定の歯の谷部とが噛み合う箇所にて、当該第1歯車の内側に形付けられた前記第3形状部と、当該第3歯車の前記第5形状部とが対向するように接続することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 遊技演出を行う演出部材を有する遊技機であって、
前記演出部材は、
複数の歯における特定の山部を示すように形付けられた第1形状部、および複数の歯における特定の谷部を示すように当該第1形状部とは異なる形状で形付けられた第3形状部を内側に有する第1歯車と、
複数の歯における特定の谷部を示すように前記第3形状部と同様な形状で形付けられた第2形状部、および複数の歯における特定の山部を示すように前記第1形状部と同様な形状で形付けられた第4形状部を内側に有する第2歯車と、を有し、
前記第1歯車の前記第1形状部によって示される特定の山部と前記第2歯車の前記第2形状部によって示される特定の谷部とが噛み合うように、当該第1歯車と当該第2歯車とが接続していることを特徴とする遊技機。 - 前記第1形状部および前記第4形状部は前記第1歯車の軸心から前記特定の山部に向けて延びるリブであり、前記第2形状部および前記第3形状部は前記第2歯車の軸心から前記特定の谷部に向けて当該特定の谷部を挟むように延びる2本のリブであることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 前記第1形状部、前記第2形状部、前記第3形状部および前記第4形状部は、前記第1歯車及び前記第2歯車の厚み方向においてそれぞれ貫通形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技機。
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