JP5112673B2 - セラミド含有組成物及びこれを配合する皮膚外用剤 - Google Patents

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本発明は、水性媒体中でセラミドを安定に含有する組成物に関する。更に詳細には、水性媒体中で、セラミドを含む安定な閉鎖小胞を形成することによって、セラミドの結晶性を抑え、これを安定に含む組成物であって、化粧料として使用した場合に、エモリエント感と保湿効果に優れると共に浸透感のある湿布感触を有し、べたつきがなくさっぱりとした使用感触が良好で、経時安定性に優れたセラミド含有組成物に関する。
セラミドは、皮膚の角質層に存在し、水分保持に必要な脂質バリアを構築し、これを維持していくために重要な役割を果たしている。角質層にあるセラミドは、セレブロシドがセレブロシダーゼという酵素により分解し変化したものである。そして、セラミドの一部は、セラミダーゼという酵素により、フィトスフィンゴシンおよびスフィンゴシンに変化し、細胞の増殖及び分化の調節剤として重要であることが知られている。人間の皮膚には、7種類の異なったタイプのセラミドが存在し、機能もそれぞれ異なっている。
このようなセラミドの有する水分保持機能に着目し、これを化粧品や外用剤中に配合することが強く求められている。しかしながら、セラミドは結晶性が高く、溶解する油剤も限られていることから、化粧料や外用剤中に大量に配合すると、結晶が析出して製品の安定性に支障を来したり、セラミドの溶解に使用する油剤によっては、安全性上好ましくない場合があった。そのため、安定性及び安全性の観点から化粧料等への配合量や配合方法には自ずと制約があるのが現状であった。
従来、セラミドを安定に配合する技術がいくつか開発されているが、ステロール類やリン脂質、および特定の界面活性剤の配合を必須としているものがほとんどであり(特許文献1〜6等)、それらを含まず、外用剤としての機能性と化粧料としての感触の幅を広げることのできる新規技術の開発が急務とされていた。
特開2006−199635号公報 特開2006−199634号公報 特開2006−199633号公報 WO2004/045566パンフレット 特開2000−63234号公報 特開平11−130651号公報
従って、セラミドを配合することが可能で、かつこのものを製品中に安定に含有しても、結晶析出等の問題を生じることのない安定性並びに安全性に優れた化粧品や外用剤等の組成物を新規開発し、セラミド配合化粧料に関して機能・感触に関して幅を広げることが強く望まれていた。
上記実状に鑑み、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、イソステアリン酸を塩基性物質で中和したものにセラミドを加え、高級アルコールを添加することによって、二分子膜からなる閉鎖小胞体を形成させることができ、これによってセラミドを水性媒体中に多量に、かつ安定に配合することが可能で、安全性も高い化粧料を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の成分(A)、(B)、(C)および(D)
(A)セラミド 0.01〜 1質量%
(B)イソステアリン酸 0.05〜 5質量%
(C)高級アルコール 0.1〜10質量%
(D)塩基性物質 0.03〜 3質量%
を含有し、水性媒体中で閉鎖小胞を形成する組成物である。
本発明によれば、セラミドを含有する、二分子膜の閉鎖小胞体を形成させることができ、これによってセラミドを水性媒体中に多量に、かつ安定に配合することが可能となる。
本明細書において、閉鎖小胞とは、リポソームに代表されるような液晶構造を持つ二分子膜によって作られた球形の構造体を意味する。
本発明で用いられる成分(A)のセラミドとしては、一般にセラミドと称されるもの、すなわち、長鎖塩基(スフィンゴシン)と脂肪酸が酸アミド結合した脂質を使用することができる。このうち、好ましいものとしては、N−アシルスフィンゴシン、N−ヒドロキシアシルフィトスフィンゴシン、N−アシルフィトスフィンゴシン等が挙げられる。ここにおいて、アシル基としては、パルミトイル基、ステアリル基、ベヘニル基等の炭素数14ないし24のアシル基が挙げられ、セラミドの好ましい例としては(2S,3R)−2−オクタデカノイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール等が挙げられる。本発明においては、これらセラミドを1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明で成分(B)として用いられるイソステアリン酸としては、そのナトリウム、カリウム塩等の塩類も用いることができるが、遊離の酸で使用することが好ましい。
更に、本発明で成分(C)として用いられる高級アルコールとしては、その炭素数が、10ないし30程度のものを使用することができ、その例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、キミルアルコール、セリルアルコール、ミリシルアルコール等が挙げられる。このうち、より好ましいものとしては、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール等を挙げることができる。本発明においては、このような高級アルコールを1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また更に、本発明で成分(D)として用いられる塩基性物質としては、塩基性有機化合物や塩基性無機化合物を使用することができる。このうち好ましいものとしては、L−アルギニン、L−リジン等の塩基性アミノ酸、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、アンモニア等の有機アミンや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物が挙げられる。本発明においては、このような塩基性物質を1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明組成物は水性媒体中、より具体的には、水を必須とし、さらに必要により低級アルコール、多価アルコール、水溶性高分子、水溶性美容成分等を配合する媒体中で閉鎖小胞を形成するものである。その製造に当たり使用する器具等は、特殊なものである必要はないが、例えば、次の順序で製造することが好ましい。すなわち、まず、成分(A)、成分(B)、成分(D)を、適宜溶媒としての多価アルコール(例えば、ジプロピレングリコールとグリセリン)に溶解したもの(部分(1))を調製する。一方、成分(C)に適宜脂肪酸モノグリセリン・エタノール・多価アルコールなどを加えた水性媒体(部分(2))を調製する。その後部分(1)と部分(2)混合することで閉鎖小胞を得ることができる。この方法は、閉鎖小胞の膜成分となるものを部分(1)中で単分子溶解させ、それを部分(2)の水成媒体中に加えることによって、安定な膜形成を促すためであるので、この順序は必須である。
本発明の組成物における、成分(A)ないし(D)の配合量は、成分(A)が、0.01〜1質量%(以下、単に「%」で示す)、好ましくは、0.01〜0.5%であり、成分(B)は、0.05〜5%、好ましくは、0.1〜2%である。また、成分(C)は、0.1〜10%、好ましくは、0.2〜3%であり、成分(D)は、0.03〜3%、好ましくは、0.06〜1.2%である。
また、上記成分のうち、成分(B)および成分(C)の配合量は、前記成分(A)1質量部に対し、それぞれ2.5〜50質量部、5〜100質量部とすることが好ましい。成分(A)に対する(B)および(C)の量が上記比率より低い場合はセラミドの分散性が不十分になり、高い場合はセラミド自身の量が少なく、その効果が得られないことがある。
更に、成分(D)の配合量は、前記成分(B)1重量部に対し0.2〜0.8重量部であることが好ましい。(D)の比率は上記比率以外では、セラミドの分散性を保持するだけの閉鎖小胞を安定に保つことができなくなり、分散性が低下することがある。
本発明の組成物は、上記必須成分のほかに、一般に化粧料に配合される任意成分、例えば、油剤、界面活性剤、粉体(顔料を含む)、着色料、水溶性高分子、紫外線吸収剤、防腐剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で配合して化粧料とすることができる。
これらの任意成分のうち、油剤としては、動物油、植物油、合成油等、その起源や、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等、その性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。
また界面活性剤としては、化粧品一般に用いられている界面活性剤であればよく、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
更に、粉体としては、球状、板状、針状等その形状を特に限定することなく種々のものが挙げられる。例えば無機粉体としては、タルク、カオリン、マイカ、合成マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、無水ケイ酸、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、一酸化チタン、チッ化硼素、酸化クロム、コンジョウ、群青、酸化鉄雲母、酸化鉄雲母チタン、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス等が挙げられ、有機粉体としては、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、シリコーン粉末、メチルメタアクリレート粉末、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、タール系色素及びそのレーキ色素等が挙げられる。これらの粉体は複合化したものであっても良く、更にフッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石鹸、ロウ、油脂、炭化水素等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施したものであっても良い。
着色剤としては、通常化粧料に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用できる。例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号(1)、赤色105号(1)、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色201号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色227号、赤色230号(1)、赤色230号(2)、赤色231号、赤色232号、橙色205号、橙色207号、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、橙色402号、黄色402号、黄色403号(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、黒色401号等の水溶性のタール系色素、赤色202号、赤色218号、赤色223号、赤色226号、赤色228号、橙色201号、黄色201号、黄色205号、青色201号、青色204号、紫色201号、赤色404号、赤色405号、橙色401号、黄色401号、黄色404号、黄色405号、青色403号、青色404号等の水不溶性のタール系色素、クチナシ色素、ベニバナ色素、ウコン色素、パプリカ色素、アナトー色素、コチニール色素等の天然色素、酸性、塩基性色素、及び分散染料等が挙げられる。これらの着色料は、1種又は2種以上を使用することが可能である。
更にまた水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを、紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系のもの、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸グリセリル、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−ジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のPABA系のもの、p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−メトキシケイ皮酸−2−エトキシエチル等のケイ皮酸系のもの、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等のサリチル酸系のもの、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等のその他のものを挙げることができる。
また更に、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等が、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等が、防腐剤としては、例えばp−オキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
以上のようにして得られる本発明組成物は、前記したようにセラミドを含有する閉鎖小胞体を形成させることができ、セラミドを水性媒体中に多量に、かつ安定に配合することが可能であるため、特に皮膚外用剤として有利に利用可能なものである。
本発明の皮膚外用剤は、本発明組成物をそのまま、あるいは、0.1〜90%配合して調製することができる。この皮膚外用剤の好ましい態様としては、化粧水、乳液、美容液、クリーム、マッサージ料、リキッドファンデーション、メイクアップベース等のメイクアップ用化粧料等が挙げられるが、これに限られず、水系成分を多く含むものとして調製可能である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実 施 例 1
セラミド含有組成物:
表1に示す組成により、下記製法でセラミド含有組成物を調製した。得られた組成物について、下記方法で製剤安定を評価した。この結果も表1に示した。
( 製 法 )
A.成分1、2、4〜9を70℃程度に加熱溶解する。
B.成分3、10〜14を70℃程度に加温溶解する。
C.B.にA.を攪拌しながら徐々に注入することによって、組成物を得る。
( 評 価 方 法 )
分散型化粧料の安定性は、含まれるセラミドの分散性および二分子膜のベシクル構造の状態を偏光顕微鏡によって観察することによる評価した。一般的に、二分子膜がベシクル構造の状態を取ると、偏光顕微鏡下で特徴的なマルテーゼクロス像を得るため、マルテーゼクロス像の有無をベシクル構造の状態の評価とした。
評 価 : 状 態
◎ : 分散性、二分子膜の液晶状態ともに経時的に安定。
○ : 組成物として分離等は起こさず安定であるが、二分子膜のベシクル構造 の状態は経時的に安定性が低く、偏向顕微鏡の観察によりセラミドの析 出が見られる。
× : 二分子膜のベシクル構造の状態は観察されず、経時的に明らかなセラミ ドの析出、分離等が観察される。
なお、本発明品1の閉鎖小胞の状態を、電子顕微鏡によって撮影したところ、図1のような像を得た。すなわち、セラミドを含んだ二分子膜が、図1のような小胞状になることによって安定な組成物を構成していることが予測される。
実 施 例 2
表2に示す組成および下記製法で本発明組成物を配合した高保湿美白クリームを調製した。
( 組 成 )
( 製 法 )
1.区分A、Bをそれぞれ70℃に加温溶解し、ディスパーミキサーにて3000r
pmでBにAを徐々に注入し、5分間攪拌する。
2.区分C、Dを80℃に加温混合したものに、区分Eを、80℃でディスパーミキ サーにて3000rpmで攪拌しながら徐々に注入し、処理乳液を得る。
3.上記区分2に1を加え、クリームを得た。
本発明品5は、皮膚への高い親和性に由来する肌なじみのよい感触と同時に、非常に高い保湿能を有するクリームであり、水溶性の薬剤であるアルブチンを閉鎖小胞内に内包しているため、薬剤の安定化およびデリバリー効果が期待されるものであった。これに対し、比較例3は、肌なじみのよさ・保湿能ともに、発明品5と比較すると明らかに低い肌効果しか得られないものであった。
実 施 例 2
表3に示す組成および下記製法で本発明組成物を配合したリキッドファンデーションを調製した。
( 組 成 )
( 製 法 )
1.区分A、Bをそれぞれ70℃に加温溶解し、ディスパーミキサーにて3000r
pmでBにAを徐々に注入し、5分間攪拌する。
2.区分Cを70℃に加温溶解したものを、3本ローラーを用いて分散させる。
3.区分D、Eを、70℃で加温溶解し、DにEを徐々に注入しながらディスパーミ キサーで3000rpm、5分間攪拌することによって処理乳液を得る。
4.上記3に、2および1を加えてパドルミキサーで混合することによってリキッド ファンデーションを得た。
本発明品6は、皮膚への親和性に由来する肌なじみのよい感触と高い保護効果を有し、高い保湿能も有するため、顔料等の成分に由来するリキッドファンデーション本来のメイクアップ効果と合わせて、セラミド・アルギニン等による高いスキンケア効果を同時に実現するものであった。これに対し、比較品4は、肌なじみのよさと保護効果、保湿能の観点では明らかに低い効果しか持っていなかった。
以上詳述したように、本発明のセラミド含有組成物は、安定な二分子膜による閉鎖小胞を形成することによって、セラミドの分散性及び分散安定性を高めたものである。
従って本発明組成物は、セラミドの有する水分保持機能をより発現させることのできる化粧品や外用剤として、広く利用しうるものである。
本発明品1中に含まれる閉鎖小胞の状態を電子顕微鏡下で観察した写真である。

Claims (4)

  1. 以下の成分(A)、(B)、(C)および(D)
    (A)セラミド 0.01〜 1質量%
    (B)イソステアリン酸 0.05〜 5質量%
    (C)高級アルコール 0.1〜10質量%
    (D)アルカリ金属水酸化物、塩基性アミノ酸および有機アミンから選ばれる1種また は2種以上の塩基性物質 0.15〜 3質量%
    を含有し、
    前記成分(A)1質量部に対し、成分(B)および成分(C)をそれぞれ、2.5〜50質量部、5〜100質量部の比率で含み、かつ前記成分(B)1質量部に対し成分(D)が0.2〜0.8質量部の比率で含まれるものである、
    水性媒体中で閉鎖小胞を形成する組成物。
  2. 成分(A)のセラミドが、N−アシルスフィンゴシン、N−ヒドロキシアシルスフィンゴシンまたはN−アシルフィトスフィンゴシンである請求項第1項記載の組成物。
  3. 成分(C)の高級アルコールが、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、キミルアルコール、セリルアルコールまたはミリシルアルコールである請求項第1項または第2項記載の組成物。
  4. 請求項第1項ないし第項の何れかの項記載の組成物を配合することを特徴とする化粧料。
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