JP7403828B2 - 化粧料用油性粒子組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧料用油性粒子組成物に関する。本発明によれば、油性粒子が潰れやすく、使用触感の優れた皮膚用化粧料を調製することができる。
油脂成分を油性粒子として含む化粧料が開示されている(特許文献1~3)。これらの化粧料においては、使用時に油性粒子が潰れて、油脂成分と水性相中の水性成分とが、皮膚上で混合され、化粧料として作用するものである。
特開2003-73230号公報 特開2005-220035号公報 特開2005-336119号公報
しかしながら、従来の油性粒子を含む化粧料は、油性粒子の粒子径が大きく、使用時に油性粒子が潰れにくいため、肌触りに違和感があった。
従って、本発明の目的は、油性粒子が潰れやすく、肌に対する触感の優れた化粧料を提供することである。
本発明者は、油性粒子が潰れやすく、肌に対する触感の優れた化粧料について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、イソステアリン酸を油性粒子に含有させることにより、油性粒子の粒子径が細かくなり、肌あたりがよくなることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1]イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとを、1:0.25~1:10の比で含む油性粒子を含む、化粧料用油性粒子組成物、
[2]界面活性剤を含まない、[1]に記載の化粧料用油性粒子組成物、
[3][1]又は[2]に記載の油性粒子組成物を含む、化粧料、
[4]イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとを、1:0.25~1:10の比で含む混合油を、攪拌している水性相に添加し、油性粒子を形成させる工程を含む、化粧料用油性粒子組成物の製造方法、及び
[5]前記水性相及び油性相が界面活性剤を含まない、[4]に記載の化粧料用油性粒子組成物の製造方法、
に関する。
本発明の化粧料用油性粒子組成物によれば、油性粒子の粒子径を小さくすることが可能であり、油性粒子が潰れやすく、そして肌に対する触感の優れた皮膚用化粧料を調製することができる。
[1]化粧料用油性粒子組成物
本発明の化粧料用油性粒子組成物は、イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとを、1:0.25~1:10の比で含む油性粒子を含む。
《イソステアリン酸》
本発明の化粧料用油性粒子組成物は、下記式(1):
で表されるイソステアリン酸(C1836)を含む。イソステアリン酸を含むことにより、油性粒子の粒子径を細かくすることができ、肌に対する優れた触感を得ることができる。
《高級飽和脂肪族アルコール》
本発明の化粧料用油性粒子組成物は、炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールを含む。具体的には、ミリスチルアルコール(1-テトラデカノール;CH(CH13OH)、セチルアルコール(1-ヘキサデカノール;CH(CH15OH)、ステアリルアルコール(1-オクタデカノール;CH(CH17OH)、アラキジルアルコール(1-イコサノール;CH(CH19OH)、ベヘニルアルコール(1-ドコサノール;CH(CH21OH)、リグノセリルアルコール(1-テトラコサノール;CH(CH23OH)、又はセリルアルコ-ル(1-ヘキサコサノール;CH(CH25OH)が挙げられるが、好ましくはセチルアルコール、ステアリルアルコール、又はベヘニルアルコールである。
前記イソステアリン酸と、炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとの含有比は、例えば1:0.25~1:10であり、好ましくは1:0.3~1:8であり、より好ましくは1:0.4~1:7であり、更に好ましくは1:0.5~1:6であり、更に好ましくは1:0.5~1:2である。前記範囲であることにより、本発明の効果を得ることができる。
《その他の油性成分》
本発明の化粧料用油性粒子組成物は、イソステアリン酸及び炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコール以外の油性成分を含むことができる。
その他の油性成分としては、化粧料に通常使用される油性成分を制限することなく用いることができるが、具体的にはエステル油、炭化水素油、動植物油、脂肪族アルコール、高級脂肪酸、シリコーン、シリコーン誘導体、固形油、又は半固形油が挙げられる。これらの油性成分を含むことによって、様々な機能を有する化粧料を処方することができる。
前記エステル油としては、例えばミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸エチル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、カプリル酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、リシノール酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸2-オクチルドデシル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-ヘキシルデシル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸2-オクチルドデシル、リシノール酸2-オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジ2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、テトラミリスチン酸ペンタエリスリトール、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(1)、ネオペンタン酸2-オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸2-ヘキシルデシル、2-エチルヘキサン酸イソステアリル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、ジメチルオクタン酸2-ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸2-オクチルドデシル、イソパルミチン酸2-エチルヘキシル、イソステアリン酸2-ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸2-オクチルドデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸2-オクチルドデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリ2-エチルヘキシル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリ2-オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ2-エチルヘキシル、セバシン酸ジブチルオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、又は12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル、等を挙げることができる。
前記炭化水素油としては、α-オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワラン、ポリブテン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワレン、又はプリスタンを挙げることができる。
前記動植物油としては、例えばアボガド油、トウモロコシ油、月見草油、パーシック油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、シナモン油、アーモンド油、大豆油、大豆胚芽油、菜種油、高オレイン酸菜種油、コーン油、ゴマ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、ミッドオレイックひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、卵黄油、ミンク油、牛脂、豚脂、ラード、鶏脂、乳脂、魚油、アザラシ油、及び藻類油、並びにそれらの分別油、硬化油、及びエステル交換油を挙げることができる。
前記脂肪族アルコールとしては、分岐状の飽和アルコール(例えば、イソステアリルアルコール、又はオクチルドデカノール)、又は不飽和アルコール(例えば、オレイルアルコール)などの炭素数が12~22のアルコール(いわゆる高級アルコール)を挙げることができる。
前記高級脂肪酸としては、直鎖状の飽和脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、12-ヒドロキシステアリン酸)、分岐状の飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ウンデシレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸)、トール酸、ラノリン酸などを挙げることができる。
前記シリコーン又はシリコーン誘導体としては、メチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルアミノプロピルシロキサン、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン、シリコーンゴム、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルポリシロキサン、又はメチル(アミノプロピル)シロキサンを挙げることができる。
前記固形油としては、キャンデリラロウ、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィン、合成エステルワックス、カルナウバロウ、ミツロウ、セレシンワックス、酢酸ステアリン酸スクロース、オゾケライト、セレシン、パラフィン、ポリエチレン末、カカオ脂、硬化ヤシ油、パーム油、硬化ヒマシ油、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ラノリン、米ぬかロウ、ゲイロウ、イボタロウ、コメヌカロウ、モンタンロウ、カポックロウ、ベイベリーロウ、セラックロウ、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、還元ラノリン、硬質ラノリン、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへニン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、コレステリン、フィトステロール、バチルアルコール、キミルアルコール、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、テトラミリスチン酸ペンタエリスリトール、が挙げられる。
前記半固形油としては、ワセリン、マカデミアナッツ油フィトステロールエステルが挙げられる。
その他の油性成分の含有比は、本発明の効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではない。その他の油性成分の含有比の上限は、限定されるものではないが、イソステアリン酸及び炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールの合計量を1とした場合に、例えば5以下であり、好ましくは4以下であり、より好ましくは3以下である。すなわち、イソステアリン酸及び炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールの合計量と、その他の油性成分との含有比は、例えば1:0~1:5であり、好ましくは1:0~1:4であり、より好ましくは1:0~1:3である。前記の範囲であることによって、その他の油性成分を含んでいても、油性粒子が潰れやすく、そして肌に対する触感の優れた皮膚用化粧料を調製するという優れた効果を示すことができる。
本発明の化粧料用油性粒子組成物における油性成分(イソステアリン酸、炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコール、及びその他の油性成分の合計量)の含有量は、油性粒子が形成される限りにおいて、特に限定されるものではないが、上限は、例えば15重量%以下であり、好ましくは12重要%以下であり、より好ましくは10重量%以下である。下限は、例えば0.1重量%以上であり、好ましくは0.2重量%以上であり、より好ましくは0.3重量%以上であり、更に好ましくは0.4重量%以上である。前記上限と下限は、任意に組み合わせることができる。
イソステアリン酸の化粧料用油性粒子組成物に対する含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、例えば0.1~10.0重量%であり、好ましくは0.2~5.0重量%であり、より好ましくは0.25~4.0重量%である。
高級飽和脂肪族アルコールの化粧料用油性粒子組成物に対する含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、例えば0.1~12.0重量%であり、好ましくは0.2~6.0重量%であり、より好ましくは0.25~3.0重量%である。
その他の油性成分の粧料用油性粒子組成物に対する含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、例えば0~12重量%であり、好ましくは0.1~6.0重量%であり、より好ましくは0.2~3.0重量%である。
《水性相》
本発明の化粧料用油性粒子組成物は、水性相を含む。水性相は、水を含み、水性相中に油性粒子を形成させることができる限りにおいて、特に限定されるものではない。例えば、化粧料に用いられる水溶性成分を含むことができる。
《水溶性高分子》
前記水性相は、好ましくは水溶性高分子を含む。水溶性高分子を含むことによって、水性相の粘度を上昇させ、油性粒子を安定化させることができる。
水溶性高分子としては、特に限定されるものではないが、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、セチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン-ビニルアセテート共重合体、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、カルボキシビニルポリマー、(アクリル酸ジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー、アラビアゴム、アラビノガラクタン、カラギーナン、カラヤガム、ベンゾインゴム、ダンマルゴム、アグヤク脂、アイルランド苔、カラヤゴム、カードラン、グアーガム、カチオン化グアーガム、トラガカントゴム、ファーセレラン、キャロブゴム、クインスシード、キサンタンガム、タマリンドガム、タラガム、ジャランガム、ローストビーンガム、マンナン、ガラクトマンナン、コンニャクマンナン、寒天、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、ペクチン酸ナトリウム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、又はシクロデキストリンが挙げられる。これらの1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を混合して用いてもよい。
水溶性高分子の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば0.01~10重量%であり、好ましくは0.1~2重量%である。
本発明の化粧料用油性粒子組成物における水性相の含有量は、油性粒子が形成される限りにおいて、特に限定されるものではないが、例えば85~99.9重量%であり、好ましくは92~99.8重量%であり、より好ましくは90~99.7重量%である。
《その他の成分》
本発明の化粧料用油性粒子組成物は、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、一般的に化粧料に用いるその他の成分を含むことができる。その他の成分としては、保湿剤(例えば、塩化N-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]加水分解コムギたん白液、濃グリセリン、1,3ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、セラミド類、加水分解ケラチン)、着色剤(例えば、顔料、又は色素)、粘度調整剤(例えば、メチルセルロース)、パール光沢付与剤(例えば、ジステアリン酸グリコール、又はジステアリン酸エチレングリコール)、塩類(例えば、塩化ナトリウム)、植物エキス類、防腐剤(例えば、フェノキシエタノール、パラベン)、ポリフェノール誘導体(例えば、グルコシルヘスペリジン、グルコシルルチン)、薬剤(例えば、トラネキサム酸、レチノール、ビタミンAパルミテート、ビタミンAアセテート、ビタミンEアセテート)、香料、紫外線吸収剤(例えば、オクチルメトキシシンナメート、オクトクリレン)、抗酸化剤(例えば、トコフェロール、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン)、湿潤剤、キレート剤、pH調整剤(例えば、クエン酸、又は酒石酸)を含むことができる。
(界面活性剤)
本発明の化粧料用油性粒子組成物は、界面活性剤を少量含んでもよいが、界面活性剤を含まないものが好ましい。界面活性剤を多く含むと、組成物が濁ったり、粒子径が細かくなりすぎることがある。
《化粧料》
本発明の化粧料は、前記化粧料用油性粒子組成物を含む。本発明の化粧料は、特に限定されるものではないが、好ましくはスキンケア化粧料又はメークアップ化粧料である。スキンケア化粧料としては、洗顔料、化粧水、乳液、美容液、マッサージオイル、又はクレンジング(メーク落とし)が挙げられる。メークアップ化粧料としては、睫用美容液、液状アイシャドー、又は化粧下地が挙げられる。
本発明の化粧料は、前記化粧料用油性粒子組成物に加えて、前記「その他の成分」の任意の成分を含むことができる。
[2]化粧料用油性粒子組成物の製造方法
本発明の化粧料用油性粒子組成物の製造方法は、イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとを、1:0.25~1:10の比で含む混合油を、攪拌している水性相に添加し、油性粒子を形成させる工程を含む。
《油性粒子形成工程》
油性粒子形成工程においては、イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとを、1:0.25~1:10の比で含む混合油を作製する。イソステアリン酸及び炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールは、前記「[1]化粧料用油性粒子組成物」の項に記載のものを、前記含有比で混合油として用いることができる。混合油は、前記「その他の油性成分」を、前記の含有比で含んでもよい。
油性粒子形成工程においては、水性相II(実施例の「相II」)を攪拌しながら、前記混合油を添加する。攪拌は、限定されるものではないが、プロペラ、又はスターラーバーなどを用いて行うことができる。攪拌の回転数は、油性粒子が形成される限りにおいて、特に限定されるものではないが、例えば50~500rpmであり、好ましくは100~400rpmである。また、水性相及び油性相の温度は、高級飽和脂肪族アルコールが溶解している限りにおいて特に限定されるものではないが、例えば55~95℃であり、好ましくは65~85℃であり、より好ましくは70~80℃である。
本発明の化粧料用油性粒子組成物の製造方法においては、油性粒子形成工程の後に、水溶性高分子を添加する工程を含んでもよい。前記工程で得られた油性粒子を含む水性相IIの温度を下げて、水溶性高分子を含む水性相IIIを添加する。水溶性高分子の添加量は、特に限定されないが、例えば最終濃度として0.01~10重量%であり、好ましくは0.1~1重量%である。水溶性高分子を添加する工程において、攪拌を継続して行うことが好ましい。
さらに、水溶性高分子がカルボキシビニルポリマーなどの中和が必要な場合、実施例に示すように、アルカリを含む水性相IVで中和することが好ましい。アルカリとしては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化カルシウムなどが挙げられる。
《作用》
本発明の化粧料用油性粒子組成物が、油性粒子の粒子径を小さくし、油性粒子が潰れやすく、そして肌に対する優れた触感が得られる理由は、完全に解明されているわけではないが、以下のように推論することができる。しかしながら、本発明は以下の説明によって限定されるものではない。
本発明の化粧料用油性粒子組成物に含まれるイソステアリン酸の2つの分岐鎖と、高級飽和脂肪族アルコール直鎖の主鎖とが、相互作用し粒子径の小さな油性粒子を形成させているものと考えられる。また、炭素数14~26の直鎖の飽和脂肪族アルコールは、比較的長い直鎖のために、融点が高く、これによって安定的に油性粒子が形成されると考えられる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
《実施例1及び比較例1~6》
本実施例及び比較例では、高級飽和脂肪族アルコールと、各種油性成分とを組み合わせて、油性粒子組成物を作製した。表1にそれぞれの油性粒子組成物の組成を示す。
相Iの油性成分を75℃に加温し、混合した。相IIの水性相を75℃に加温し、プロペラで250rpmの速度で攪拌しながら、相Iの油性成分を添加し、油性粒子を含む相IIを得た。この相IIを攪拌しながら55℃に冷却した。この相IIに、水溶性高分子を含む相III(室温)を添加し、35~40℃になるまで攪拌混合した。さらに攪拌混合しなら、相IV(室温)を添加し、油性粒子組成物を得た。
得られた油性粒子組成物の粒子径、粒子の形、粒子の肌当たり、及び45℃安定性を以下のように検討した。
(粒子径)
粒子径は、ノギスで測定した。
(粒子の形)
◎:真円形の粒子が全体の90%以上
〇:真円形の粒子が全体の50%以上89%以下
△:真円形の粒子が全体の20%以上49%以下
×:真円形の粒子が全体の19%以下
(粒子の肌当たり)
◎:塗布時に粒子の硬さを極僅かに感じるか、または、全く感じない。
〇:塗布時に粒子の硬さを僅かに感じるが、肌にすぐなじむ。
△:塗布時に粒子の硬さを少し感じ、肌へのなじみが少し遅い。
×:塗布時に粒子の硬さをかなり感じ、肌へのなじみがかなり遅い。
(45℃安定性)
45℃で一週間、又は1か月後の安定性を確認した。表中の評価は1週間後のものである。
◎:粒子の変形や合一が全く見られず、および、外観の変化が全くない。
〇:粒子の変形や合一が僅かに見られるか、または、外観の変化が僅かに見られる。
△:粒子の変形や合一がかなり見られるか、または、外観の変化がかなり見られる。
×:粒子の変形や合一が見られるか、または、外観の変化が見られる。
Figure 0007403828000002
表1に示すように、イソステアリン酸と高級飽和脂肪族アルコール(ステアリルアルコール)とを組み合わせることにより、油性粒子の粒子径を小さくすることができた。また、粒子の形、粒子の肌当たり、及び45℃安定性にも優れた油性粒子を含む組成物が得られた。
《実施例2~9》
本実施例では、イソステアリン酸と高級飽和脂肪族アルコールとの含有比を検討した。また実施例7~9では、シリコーン油を添加して、検討した。表2に示す組成を用いた以外は、実施例1の操作を繰り返した。結果を表2に示す。
Figure 0007403828000003
表2に示すように、イソステアリン酸と、高級飽和脂肪族アルコール(ステアリルアルコール)の含有量を変化させても、粒子径が小さく、粒子の形、粒子の肌当たり、及び45℃安定性にも優れた油性粒子を含む組成物が得られた。
《実施例10~22》
本実施例では、イソステアリン酸及び高級飽和脂肪族アルコール以外の油性成分を添加して、油性粒子を作製した。表3に示す組成を用いた以外は、実施例1の操作を繰り返した。結果を表3に示す。
Figure 0007403828000004
表3に示したように、イソステアリン酸及び高級飽和脂肪族アルコール以外の油性成分を添加した場合も、イソステアリン酸及び高級飽和脂肪族アルコールが含まれていることにより、粒子径が小さく、粒子の形、粒子の肌当たり、及び45℃安定性にも優れた油性粒子を含む組成物が得られた。
《実施例23~31》
本実施例では、高級飽和脂肪族アルコールとして、ステアリルアルコール以外に、ベヘニルアルコール又はセチルアルコールを用いて、油性粒子を作製した。表4に示す組成を用いた以外は、実施例1の操作を繰り返した。結果を表4に示す。
Figure 0007403828000005
表4に示すように、ベヘニルアルコール又はセチルアルコールでも、粒子径が小さく、粒子の形、粒子の肌当たり、及び45℃安定性にも優れた油性粒子を含む組成物が得られた。
《実施例32~35》
本実施例では、水溶性高分子として、中和の必要のないキサンタンガム及び(アクリル酸ジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマーを用いて、油性粒子を作製した。表5に示す組成を用いた以外は、実施例1の操作を繰り返した。なお、中和の工程は行っていない。結果を表5に示す。
Figure 0007403828000006
表5に示すように、キサンタンガム及び(アクリル酸ジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマーを用いても、粒子の形、粒子の肌当たり、及び45℃安定性にも優れた油性粒子を含む組成物が得られた。
《実施例36》
本実施例では、シワ改善美容液を作製した。表6に記載の組成で、実施例1に従って、美容液を作製した。粒子径が小さく、粒子の形、粒子の肌当たり、及び45℃安定性にも優れた油性粒子を含む美容液が得られた。
Figure 0007403828000007
《実施例37》
本実施例では、桜花色肌改善美容液を作製した。表6に記載の組成で、実施例1に従って、美容液を作製した。粒子径が小さく、粒子の形、粒子の肌当たり、及び45℃安定性にも優れた油性粒子を含む美容液が得られた。
Figure 0007403828000008
本発明の化粧料用油性粒子組成物は、スキンケア化粧料又はメークアップ化粧料に用いることができる。

Claims (5)

  1. 水を含む水性相と
    イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとを、1:0.25
    ~1:10の重量%の比で含む、粒子径が0.5mm以上2mm以下の油性粒子
    を含む化粧料であって、
    前記油性粒子は、イソステアリン酸及び炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールの合計と、その他の油性成分とを、1:0~1:5の重量%の比で含む、
    化粧料
  2. 界面活性剤を含まない、請求項1に記載の化粧料。
  3. 請求項1又は2に記載の化粧料に用いるための、粒子径が0.5mm以上2mm以下の化粧料用油性粒子組成物であって、イソステアリン酸と、炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールと、その他の油性成分とを以下の重量%の比で含む、化粧料用油性粒子組成物:
    イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとの含量比が重量%の比で1:0.25~1:10、そして
    イソステアリン酸及び炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールの合計と、その他の油性成分との含量比が重量%の比で、1:0~1:5。
  4. 請求項3に記載の化粧料用油性粒子組成物の製造方法であって、
    イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールと、その他の油性成分とを、以下の重量%の混合比で含む混合油を、攪拌している水性相に添加し、油性粒子を形成させる工程を含む、化粧料用油性粒子組成物の製造方法
    イソステアリン酸と炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールとの含量比が重量%の比で1:0.25~1:10、そして
    イソステアリン酸及び炭素数14~26の高級飽和脂肪族アルコールの合計と、その他の油性成分との含量比が重量%の比で、1:0~1:5
  5. 前記水性相及び油性相が界面活性剤を含まない、請求項4に記載の化粧料用油性粒子組
    成物の製造方法。
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