JP5112122B2 - プラズマ処理装置、プラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法 - Google Patents

プラズマ処理装置、プラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板吸着力を制御するプラズマ処理装置に関し、又、プラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法に関する。
半導体デバイスの製造においては、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置等のプラズマ処理装置が用いられて、絶縁膜等の成膜が行われている。近年、半導体デバイスの高集積化、高速化の要求に伴い、その微細化が進められているが、微細化に伴い、絶縁膜等の成膜にもプロセス条件の厳格な制御が求められてきている。例えば、プラズマCVD装置において、絶縁膜を成膜する際に、基板温度を適正範囲に制御することは重要なことである。そのため、プラズマCVD装置の基板支持台に、温度制御装置を備えると共に基板吸着装置(所謂、静電チャック)を備えており、これらの装置を用い、基板支持台を適正温度範囲に制御すると共に適正温度範囲に制御された基板支持台に基板を吸着させることで、基板温度を適正範囲に制御している。
特許第3861030号公報
前述したように、基板温度は半導体デバイス等の製造プロセスにおいて重要な制御因子である。プラズマCVD装置において成膜を行うと、基板は、プラズマ中の荷電粒子の衝突により加熱されると共に、基板支持台と基板との間の熱伝達により冷却されて、その結果、基板が所定の温度になって、安定した成膜特性(例えば、成膜レート等)が得られることになる。ところが、現実的には、必ずしも安定した成膜特性が得られるわけではなく、基板の処理枚数に伴って、成膜特性が変化していくという問題があった。
詳細は後述するが、上記成膜特性の変化は、基板の処理枚数に伴って、実際の基板吸着力が変化して、基板温度が変化していることに原因があると思われ、安定した成膜特性を得るためには、基板の処理枚数に左右されることなく、基板吸着力を一定に制御することが必要となる。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、基板の処理枚数に左右されることなく、基板吸着力を一定に制御するプラズマ処理装置、プラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
前記基板のプラズマ処理時には、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に印加する吸着電圧を増大することを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
予め、所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を処理枚数毎に算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を処理枚数毎に前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
予め、所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を積算処理時間に対応させて算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を積算処理時間に対応して前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
前記基板のプラズマ処理時には、バイアスパワーを一定とすると共に、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に印加する吸着電圧を増大することを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
予め、バイアスパワーが一定である所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を処理枚数毎に算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を処理枚数毎に前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
予め、バイアスパワーが一定である所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を積算処理時間に対応させて算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を積算処理時間に対応して前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に供給するバイアスパワーを増大することを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
予め、所定のプラズマ処理条件下において、バイアスパワーをゼロとして、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位の変化を相殺する自己バイアス電位に対応するバイアスパワーを求めて、一定の積算処理時間間隔における基準バイアスパワーを求め、求めた前記基準バイアスパワーに基づいて、前記単電極に供給する設定バイアスパワーを処理枚数毎に算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、算出した前記設定バイアスパワーを処理枚数毎に前記単電極に供給して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第9の発明に係るプラズマ処理装置は、
単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記制御手段は、
予め、所定のプラズマ処理条件下において、バイアスパワーをゼロとして、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位の変化を相殺する自己バイアス電位に対応するバイアスパワーを求めて、一定の積算処理時間間隔における基準バイアスパワーを求め、求めた前記基準バイアスパワーに基づいて、前記単電極に供給する設定バイアスパワーを積算処理時間に対応させて算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、算出した前記設定バイアスパワーを積算処理時間に対応して前記単電極に供給して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
前記基板のプラズマ処理時には、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に印加する吸着電圧を増大することを特徴とする。
上記課題を解決する第11の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
予め、所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を処理枚数毎に算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を処理枚数毎に前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第12の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
予め、所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を積算処理時間に対応させて算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を積算処理時間に対応して前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第13の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
前記基板のプラズマ処理時には、バイアスパワーを一定とすると共に、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に印加する吸着電圧を増大することを特徴とする。
上記課題を解決する第14の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
予め、バイアスパワーが一定である所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を処理枚数毎に算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を処理枚数毎に前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第15の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
予め、バイアスパワーが一定である所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を積算処理時間に対応させて算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を積算処理時間に対応して前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第16の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に供給するバイアスパワーを増大することを特徴とする。
上記課題を解決する第17の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
予め、所定のプラズマ処理条件下において、バイアスパワーをゼロとして、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位の変化を相殺する自己バイアス電位に対応するバイアスパワーを求めて、一定の積算処理時間間隔における基準バイアスパワーを求め、求めた前記基準バイアスパワーに基づいて、前記単電極に供給する設定バイアスパワーを処理枚数毎に算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、算出した前記設定バイアスパワーを処理枚数毎に前記単電極に供給して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
上記課題を解決する第18の発明に係るプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法は、
静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
予め、所定のプラズマ処理条件下において、バイアスパワーをゼロとして、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位の変化を相殺する自己バイアス電位に対応するバイアスパワーを求めて、一定の積算処理時間間隔における基準バイアスパワーを求め、求めた前記基準バイアスパワーに基づいて、前記単電極に供給する設定バイアスパワーを積算処理時間に対応させて算出しておき、
前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、算出した前記設定バイアスパワーを積算処理時間に対応して前記単電極に供給して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とする。
第1、第2、第4、第5、第7、第8、第10、第11、第13、第14、第16、第17の発明によれば、処理枚数に応じて、単電極に与える吸着電圧又はバイアスパワーを制御するので、処理枚数に依らず、基板吸着力を一定に制御することができ、その結果、プラズマ処理時における基板同士の温度を一定に保つことができ、プロセスを安定させることができる。又、これは、クリーニング頻度の低下、CoOの改善にもつながる。
第1、第3、第4、第6、第7、第9、第10、第12、第13、第15、第16、第18の発明によれば、積算時間に応じて、単電極に与える吸着電圧又はバイアスパワーを制御するので、積算時間に依らず、基板吸着力を一定に制御することができ、その結果、プラズマ処理時における基板同士の温度を一定に保つことができると共に、1枚の基板におけるプラズマ処理時の基板温度も一定に保って、プラズマ処理による特性の変化を少なくすることができ、プロセスをより安定させることができる。又、これは、クリーニング頻度の低下、CoOの改善にもつながる。
従来のプラズマ処理装置においては、上述したように、基板の処理枚数に伴って、成膜特性が変化していくという問題があった。この問題に対して、本発明者等が鋭意検討したところ、以下に原因があることが知見された。
まず、モデルとなる一般的なプラズマCVD装置の概略構成図を図10に示す。このプラズマCVD装置は、概略すると、静電チャック用の電極として単電極を用いると共に、基板にバイアスを印加するバイアス印加装置と誘導結合型のプラズマ発生機構とを備えたものである。
具体的に説明すると、プラズマCVD装置30は、金属材料からなる真空容器31と、その上部を閉塞する絶縁材料からなる天井板32とを有しており、真空容器31及び天井板32の内部が成膜室となっている。そして、天井板32の上部には、天井板32を透過して成膜室へ電磁波を入射するプラズマソース33(例えば、アンテナ、高周波整合器、高周波電源等からなる誘導結合型プラズマ発生機構)が設けられており、入射されたプラズマにより、成膜室内部に供給されたガスをプラズマ状態として、絶縁膜等の成膜が実施可能である。又、成膜室内部には、基板34を支持する支持台となる静電チャック35が設けられており、この静電チャック35は、静電吸着のため、その表面が絶縁材料から構成されると共に、その内部に単電極の静電チャック電極36を備えている。静電チャック電極36には、ローパスフィルタ(LPF)37を介して、基板34を吸着するための直流電圧を印加する静電チャック電源38が接続されており、加えて、高周波のバイアスパワーを供給することにより、基板34にバイアスを印加するバイアス電源39及び図示しない整合器も接続されている。つまり、静電チャック電極36は、静電吸着の機能だけでなく、バイアス印加の機能も果たしている。
通常、上記構成のプラズマCVD装置30において成膜を行うと、基板34表面に絶縁膜40aが成膜されると共に、真空容器31の側壁の壁面31aにも絶縁膜40bが成膜される。従って、基板34の処理枚数に伴って、壁面31aに成膜されて堆積していく絶縁膜40bの膜厚も増えていっている。これは、壁面31a側の電気的状態が変化することを意味し、その結果、プラズマ電位の変化を招いている。
このプラズマ電位の変化について、図10〜図12を参照して詳細に説明する。
金属材料からなる真空容器31は、図10に示すように接地されており、その電位は0ボルトである。上述したように、基板34の処理枚数に伴って、壁面31aに絶縁膜40bが堆積して、その膜厚が増加していくが、それに伴い、プラズマ側から見た絶縁膜40bのインピーダンスも変化していき、その結果、図11(a)に示すように、プラズマ電位Vpも増加することになる。このとき、基板34はプラズマ中にあるため、絶縁体表面を持つ静電チャック35上に置かれた基板34は、真空容器31と電気的に絶縁されているため、バイアス印加がない場合、プラズマ電位Vpにほぼ等しくなる。
又、基板34にバイアス電源39からバイアスを印加すると、基板34には自己バイアス電位Vsが印加され、その結果、基板電位Vwは、プラズマ電位Vpに対して自己バイアス電位Vsだけ負の電位となる。つまり、バイアスを印加しない場合には、Vw≒Vpとなるが、バイアスを印加する場合には、Vw≒Vp−Vsとなる。なお、この自己バイアス電位Vsは、図11(b)に示すように、バイアスパワーPbiasの増加に伴って、増加する傾向を持っている。
一方、静電チャック電極36には、静電チャック電源38の設定により、静電チャックのための設定電位Vが印加されており、基板34に対する吸着力Fは、静電チャック電極36での設定電位Vと基板34の基板電位Vwの差、つまり、電位差Vc=V−Vwが関係することになる。従って、バイアスを印加しない場合には、Vc≒V−Vpと表され、バイアスを印加する場合には、Vc≒V−(Vp−Vs)と表される。
上述した内容に基づいて、容器壁、壁面の絶縁膜、プラズマ、基板、静電チャック絶縁層、静電チャック電極、静電チャック電源及びアースの各領域における電位を図示すると、図12(a)、(b)に示すような関係となる。なお、図12(a)が、バイアス印加がある場合であり、図12(b)が、バイアス印加がない場合である。
通常、静電チャック35と基板34との間の熱伝達は、静電チャックの吸着力Fの制御によってある程度調節でき、静電チャック電極36が単電極である場合、吸着力Fは、図11(c)に示すように、前述した電位差Vcによって決まる。
従って、基板温度を一定に保つためには、この電位差Vcを一定に保って、吸着力Fを一定に保つ必要があるが、前述したように、プラズマ電位Vpは基板34の処理枚数に伴って変動するため、電位差Vcを一定にして、吸着力Fを一定にすること、即ち、基板温度を一定に保つことは容易ではない。このようなことから、基板の処理枚数に伴って、プラズマ電位、基板吸着力が変化してしまい、その結果、基板温度が一定にならず、成膜特性が変化していくという問題を引き起こしていることがわかった。
なお、基板温度を一定に保つため、壁面31aのドライクリーニング及びコンディショニングプロセスを基板1枚ごとに実施することにより、壁面31aの状態を基板1枚ごとにリセットする方法もあるが、この方法は、スループット低下、クリーニングガス消費量の増大を招き、装置性能の指標となるCoO(Cost of Ownership)の悪化要因となっていた。
上述した知見に基づき、本発明者等は、以下に示す制御装置及び制御方法を用いて、処理枚数、更には、積算処理時間に依らず、基板吸着力を一定に制御することに思い至った。そこで、図1〜図9を参照して、本発明に係るプラズマ処理装置及びプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法の実施形態を説明する。
なお、以下の実施例では、プラズマCVD装置を前提として説明しているので、以下の説明においては、理解しやすいように、“積算処理時間”を“積算膜厚”と読み替えて説明を行っている。ちなみに、プラズマCVD装置においては、[(積算膜厚)=(積算処理時間)×(成膜レート)]であり、“積算膜厚”は“積算処理時間”と比例関係にあるものである。
図1は、本発明に係るプラズマ処理装置の実施形態の一例を示す概略構成図であり、このプラズマ処理装置において、本発明に係る基板吸着力の制御方法が実施される。
図1に示すように、本発明に係るプラズマ処理装置であるプラズマCVD装置には、その基部1上にアルミニウム等の金属製で円筒状の真空容器2が設けられており、この真空容器2の内部が成膜室3となっている。成膜室3の上部には絶縁材料からなる円形の天井板4が設けられ、成膜室3内には基板支持台5が備えられている。基板支持台5は半導体素子が形成される基板6を載置するための円盤状の基板載置部7を有し、この基板載置部7は支持軸8に支持されている。基板載置部7はAl23やAlNなどのセラミック材料からなり、後述する静電チャック電源13から直流電力が供給されることにより、基板載置部7上に載置した基板6を静電的に吸着保持する静電チャックとして機能する。
基板6は円盤状のSiウェハであり、周知のようにφ200mm(8インチ)のものやφ300mm(12インチ)のものなど種々のウェハサイズのものがある。基板載置部7の内部には単電極の静電チャック電極20が設けられており、この静電チャック電極20に、ローパスフィルタ(LPF)12を介して、静電チャックのための静電チャック電源13が接続されて、静電チャックのための直流電力を供給している(静電吸着手段)。又、静電チャック電極20には、インピーダンスマッチングを行うための整合器10及びコンデンサ9を介して、バイアス電源11も接続されており、静電チャック電極20はバイアス電極としても機能している(バイアス印加手段)。
従って、バイアス電源11から高周波電力が供給されることにより、基板載置部7や基板6に高周波(数百kHz以上)のバイアスが印加される。このときのバイアスパワーはバイアス電源11によって適宜調整される。又、静電チャック電源13からは直流電力が供給され、これによって基板載置部7に発生する静電気力により、基板6を基板載置部7に吸着する。なお、基板支持台5は全体を昇降自在もしくは支持軸8を伸縮自在とすることにより、基板6の上下方向の高さを最適な高さに調整できるようになっている。
又、基板載置部7には温調器14が設けられており、この温調器14により基板載置部7の温度を制御するようになっている。なお、温調器14としては、例えば、基板載置部7の内部にヒータを設け、このヒータにより基板載置部7を所望の温度に制御するようにしてもよいし、又、基板載置部7の内部に流路を設け、流路を流れる流体の温度を制御することにより基板載置部7を所望の温度に制御するようにしてもよい。
基部1には排気口15が設けられ、この排気口15を介して図示しない真空排気系へ成膜室3内のガスを排気することにより、成膜室3内を低圧状態(真空状態)とし、この低圧状態の成膜室3に、成膜を行うための各種のガスが供給される。又、真空容器2には基板6の搬入・搬出口(図示省略)が設けられ、図示しない搬送室との間で基板6の搬入及び搬出が行われるようになっている。
天井板4の上にはスパイラル状の給電アンテナ16が設置され、この給電アンテナ16にはインピーダンスマッチングを行うための整合器17を介して高周波電源18が接続されている。従って、この高周波電源18から給電アンテナ16へ高周波電力を供給することにより、電磁波透過窓となる天井板4を透過して給電アンテナ16から成膜室3内に電磁波19が入射され、この電磁波19のエネルギー(高周波パワー)によって成膜室3内に供給される各種のガスをプラズマ状態にしている(プラズマ発生手段)。これは、所謂、誘導結合型のプラズマ発生機構の構成である。
真空容器2には図示しないガス供給系から送給されてきた各種のガスを成膜室3内へ導入するためのノズル21、22が設けられている。例えば、図1に示すプラズマCVD装置において、窒化珪素膜(Sixy膜)を形成する場合には、ノズル21からは窒化ガスとしてN2、NH3等が供給され、又、ノズル22からは原料ガスとしてSiH4が供給される。これらのガスの供給量は、MFC(Mass Flow Controller)23、MFC25によって調整される。又、ノズル21からは、MFC24によって流量調整されたArガス等を供給してもよい。
これらのガスを成膜室3内に導入し、高周波電源18からの高周波パワーによりプラズマ状態にし、このプラズマ中の活性粒子(励起原子又は分子)によって基板6の表面の化学的な反応を促進することにより、窒化珪素膜であるSixy膜を基板6上に形成する。このSixy膜は、素子間や配線間などを絶縁するための絶縁膜、素子を保護するための保護膜等として使用される。
加えて、後述する基板電位の計測のため、本発明に係るプラズマCVD装置には、温度検出器27が設けられている。温度検出器27は、例えば、基板載置部7を貫通して、その先端部が基板6の裏面を非接触で臨む光ファイバと、この光ファイバにより基板6の裏面からの光信号(例えば、赤外線)を得て、この光信号を基板6の温度として検出する赤外線温度計等とから構成すればよい。
マイクロコンピュータを備えたコントローラ26では、所定の制御シーケンスに基づき、MFC23、24、25の制御を行うことにより、各種のガスの供給タイミング、供給量を制御し、又、高周波電源18、バイアス電源11、温調器14及び静電チャック電源13を制御して、これらの電源の給電タイミング、供給電力も制御する。又、コントローラ26では、温度検出器27を用いて、後述する基板電位の計測も実施されている。
上記プラズマCVD装置においては、前述したように、基板6の成膜処理に伴って、真空容器2の内壁にも成膜による絶縁膜が堆積していき、真空容器2側のインピーダンスが変化していく。それに伴い、プラズマ電位、基板電位、そして、基板6の吸着力に関わる電位差が変化してしまい、その結果、基板6の温度も変化して、プロセスの不安定性を招いていた。
そこで、本実施例においては、以下に説明する基板吸着力の制御方法を実施することにより、処理枚数に依らず、基板吸着力を一定に制御して、その結果、基板温度を一定に保って、プロセス安定性を得ている。
以下、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を、図2、図3を参照して説明する。ここで、図2は、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を示すフローチャートであり、又、図3は、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を説明するタイムチャートである。
本実施例に係る基板吸着力の制御方法は、図1に示すコントローラ26により、図2に示す手順で実施される。
実際の製造プロセスで使用する成膜条件を設定する(ステップS1)。但し、本実施例の場合、バイアスパワーがゼロ又は一定である成膜条件であることが前提となる。そして、真空容器2のコンディショニング(プラズマクリーニングによる初期化)の後、この成膜条件に基づいて、基板6に一定膜厚間隔で成膜を行い、一定膜厚の成膜毎に、後述する方法により基板電位を各々計測する(ステップS2)。その計測の結果、積算膜厚に対して、一定の積算膜厚間隔で基板電位Vwの変化を求めることができる(図3のグラフにおける一点鎖線参照)。つまり、実際の製造プロセスの成膜条件を用いて、積算膜厚と基板電位Vwとの関係を予め求めておく。
本発明においては、基板1枚毎にクリーニングする必要はないが、実際の製造プロセス時には、複数枚処理する毎にクリーニングを行った方が、プロセス安定性がより向上するため、クリーニングサイクル内の処理枚数を設定する(ステップS3)。
処理枚数毎に設定する設定吸着電圧Vを算出する(ステップS4、図3のグラフにおける実線参照)。
具体的には、まず、上記ステップS2で求めた積算膜厚に対する基板電位Vwの関係に基づいて、静電チャック電源13に設定する際に基準となる基準吸着電圧Vrを求める。図1に示すプラズマCVD装置においては、静電チャック電源13に設定する設定吸着電圧Vと基板電位Vwの差である電位差Vcが常に一定であれば、吸着力Fも一定となるので、上記ステップS2において計測した積算膜厚に対する基板電位Vwに一定の電位差Vc0を加算すれば、積算膜厚に対する基準吸着電圧Vr=Vw+Vc0が求まることになる(図3のグラフにおける点線参照)。この電位差Vc0は、要求される吸着力Fに基づいて、求めればよい。そして、[(積算膜厚)=(基板毎の成膜膜厚)×(処理枚数)]の関係があることから、この基準吸着電圧Vrに基づいて、処理枚数毎に設定する設定吸着電圧Vを算出することができる。
処理枚数毎に設定する設定吸着電圧Vは、例えば、図3に示すように、処理枚数が1枚目であれば、1枚目の処理開始時の電圧V1を設定吸着電圧Vとし、2枚目であれば、2枚目の処理開始時の電圧V2を設定吸着電圧Vとし、3枚目であれば、3枚目の処理開始時の電圧V3を設定吸着電圧Vとして、処理枚数毎に設定電圧を変更していくことになる。このように、本実施例においては、計測した基板電位Vwに基づいて、設定電圧V1、V2、V3・・・を設定しており、計測に基づいた正確な制御が可能となる。
実際の製造プロセスにおいては、上記ステップS4において算出した処理枚数毎の設定吸着電圧Vに基づいて、処理枚数に応じて、静電チャック電源13の設定吸着電圧Vを変更することになる(ステップS5)。このように、処理枚数毎に設定吸着電圧Vを変更することにより、この設定吸着電圧Vと基板電位Vwとの電位差Vcを一定にして、吸着力Fを一定にして、その結果、基板温度を一定とすることが可能となる。
ステップS3で設定したクリーニングサイクル内の処理枚数に到達すると、自動的にプラズマクリーニングが始まり、真空容器2の内壁が初期状態にリセットされる(ステップS6)。そして、全ての処理基板数が終了するまで、上記ステップS5、S6が繰り返されることになる。
なお、図3に示したように、積算膜厚と基板電位Vwとの関係は直線関係になるとは限らないが、1回当たりの成膜膜厚が薄いとき、クリーニングサイクルが短い(クリーニングを実施するまでの積算膜厚が薄い)とき等には、これを直線関係にあるとみなすこともできる。その場合には、上記ステップS2において、クリーニングを実施する積算膜厚まで一度で積層し、その膜厚において、積算膜厚と基板電位Vwとの関係を求めた後、上述したステップS3〜S6の手順を実施するようにすればよい。この場合、ステップS2における計測が1回で済み、積算膜厚と基板電位Vwとの関係を簡単に求めることができる。
ここで、上記ステップS2における基板電位の計測方法について説明する。
基板電位の計測方法としては、公知の方法を用いて行う。例えば、プラズマ中にプラズマ計測用のプローブを挿入して、プラズマ電位を計測することにより、基板電位を求める方法でもよい。但し、プラズマ中にプローブを挿入する場合、プローブからの金属汚染やプラズマ密度分布変化による計測への影響も考えられるため、特許文献1のような方法を用いて、基板電位を求めることが望ましい。
この特許文献1における基板電位の計測方法は、一定のプラズマ処理条件下における基板温度と静電チャックへの出力電圧との関係から基板電位を求める方法である。図1を参照して、本実施例に適用したときの手順を具体的に説明する。
上記ステップS2でも説明したように、本実施例では、真空容器2のコンディショニングの後、一定の成膜条件に基づいて、基板6に一定膜厚間隔で成膜を行っている。そして、一定膜厚の成膜毎に、上記ステップS1において設定された成膜条件と同等のプラズマ処理条件下において、静電チャック電源13の出力電圧を変化させながら、基板6の温度を温度検出器27により計測している。このとき、基板載置部7は、温調器14により適正範囲に温度制御されており、基板6は、静電チャック電源13の出力電圧の印加により、静電的な吸引力で基板載置部7に吸引されている。そして、この計測においては、基板6に対する吸着力Fがゼロとなったときに、つまり、静電チャック電源13の出力電圧と基板6との電位が同電位となったとき、基板6の温度が最大となるため、このことから、基板6の温度が最大のときの静電チャック電源13の出力電圧を基板電位Vwとして検出している。
これは、基板載置部7と基板6との間の吸着力Fがゼロのときには、基板載置部7と基板6との間の直接的な熱伝導が無くなり、プラズマによる温度の影響を受けて、基板6の温度が最大となり、又、基板載置部7と基板6との間に吸着力Fが存在するときには、基板載置部7と基板6との間の直接的な熱伝導により、基板6の温度が基板載置部7の温度に近づくようになるからである。
以上説明したように、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を実施することにより、処理枚数に応じて、単電極に印加する静電吸着電圧を制御するので、処理枚数に依らず、基板吸着力を一定に制御することができ、その結果、プロセス時の基板温度を一定に保つことができ、プロセス安定性を得ることができる。又、これは、クリーニング頻度の低下、CoOの改善にもつながる。
なお、本実施例は、このバイアスパワーが一定(ゼロも含む。)であることを前提としており、バイアスパワーがゼロであってもよいことから、バイアス印加手段(コンデンサ9、整合器10、バイアス電源11等)を備えていないプラズマCVD装置へも適用可能である。
本実施例は、実施例1(図1参照)において説明したプラズマCVD装置において、実施例1とは異なる基板吸着力の制御方法を実施することにより、基板吸着力を一定に制御して、その結果、基板温度を一定に保って、プロセス安定性を得るものである。
以下、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を、図4、図5を参照して説明する。ここで、図4は、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を示すフローチャートであり、又、図5は、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を説明するタイムチャートである。
本実施例に係る基板吸着力の制御方法は、図1に示すコントローラ26により、図4に示す手順で実施される。
本実施例に係る基板吸着力の制御方法において、ステップS11〜S13は、実施例1(図2)のフローチャートにおけるステップS1〜S3と同じである。即ち、実際の製造プロセスで使用する成膜条件(但し、バイアスパワーがゼロ又は一定)を設定し(ステップS11)、真空容器2のコンディショニングの後、この成膜条件に基づいて、基板6に一定膜厚間隔で成膜を行い、一定膜厚の成膜毎に、上述した方法で基板電位を各々計測し(ステップS12)、積算膜厚に対して、一定の積算膜厚間隔で基板電位Vwの変化を求めることで、積算膜厚と基板電位Vwとの関係を求め(図5のグラフにおける一点鎖線参照)、その後、クリーニングサイクル内の処理枚数を設定する(ステップS13)。
そして、本実施例では、ステップS14〜S15が、実施例1(図2)のフローチャートにおけるステップS4〜S5と相違している。
具体的には、積算膜厚に対して設定する設定吸着電圧Vを算出する(ステップS14、図5のグラフにおける実線参照)。
詳細には、上記ステップS12で求めた積算膜厚に対する基板電位Vwの関係に基づいて、積算膜厚に対する基準吸着電圧Vr=Vw+Vc0を求める(図5のグラフにおける点線参照)。この基準吸着電圧Vrは、静電チャック電源13へ設定吸着電圧Vを設定する際に基準となるものである。そして、この基準吸着電圧Vrに基づいて、積算膜厚に対して設定する設定吸着電圧Vを算出することになる。
積算膜厚に対して設定する設定吸着電圧Vは、例えば、図5に示すように、点線に示す基準吸着電圧Vrに基づいて、ある処理枚数(例えば、1枚目)における設定吸着電圧Vの変化が直線関係にあると近似して(図5のグラフにおける実線参照)、この直線に沿って、各処理枚数における積算膜厚に対する設定吸着電圧Vを設定することになる。つまり、実施例1においては、1枚の基板6を処理している間は、静電チャック電源13の設定吸着電圧Vを一定としているが、本実施例では、1枚の基板6を処理している間でも、積算膜厚に応じて、静電チャック電源13の設定吸着電圧Vを変化させている。
なお、ここでは、直線近似を用いて、積算膜厚に対する設定吸着電圧Vを設定しているが、直線近似では不十分である場合には、多項式近似等を用いて、より正確に、積算膜厚に対する設定吸着電圧Vを設定するようにしてもよい。
実際の製造プロセスにおいては、上記ステップS14において算出した積算膜厚に対する設定吸着電圧Vに基づいて、積算膜厚に応じて、静電チャック電源13の設定吸着電圧Vを変更することになる(ステップS15)。このように、積算膜厚に応じて設定吸着電圧Vを変更することにより、この設定吸着電圧Vと基板電位Vwとの電位差Vcを一定にして、吸着力Fを一定にして、その結果、基板温度を一定とすることが可能となる。
ステップS13で設定したクリーニングサイクル内の処理枚数に到達すると、自動的にクリーニングが始まり、真空容器2の内壁が初期状態にリセットされる(ステップS16)。そして、全ての処理基板数が終了するまで、上記ステップS15、S16が繰り返されることになる。
以上説明したように、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を実施することにより、積算膜厚に応じて、単電極に印加する静電吸着電圧を制御するので、積算膜厚に依らず、基板吸着力を一定に制御することができ、その結果、プロセス時の基板温度を一定に保つことができ、プロセス安定性を得ることができる。又、これは、クリーニング頻度の低下、CoOの改善にもつながる。
加えて、本実施例の場合は、積算膜厚と基板電位の関係が大きく変化するときや1回の成膜厚さが厚いときに有効となるものである。これは、積算膜厚と基板電位の関係が大きく変化するときや1回の成膜厚さが厚いときには、成膜前後で基板電位Vwが大きく変動してしまい、成膜した薄膜の膜質が積層方向(厚さ方向)に変化してしまうことになるが、本実施例のように、積算膜厚に応じて、静電チャック電源13の設定吸着電圧Vを成膜中に変化させるので、膜質の積層方向(厚さ方向)における変化を少なくすることができる。
なお、本実施例においても、バイアスパワーが一定(ゼロも含む。)であることを前提としており、バイアス印加手段自体を備えていないプラズマCVD装置へも適用可能である。
本実施例も、実施例1(図1参照)において説明したプラズマCVD装置において、実施例1、2とは異なる基板吸着力の制御方法を実施することにより、基板吸着力を一定に制御して、その結果、基板温度を一定に保って、プロセス安定性を得るものである。
以下、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を、図6、図7を参照して説明する。ここで、図6は、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を示すフローチャートであり、又、図7は、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を説明するタイムチャートである。
本実施例に係る基板吸着力の制御方法は、図1に示すコントローラ26により、図6に示す手順で実施される。
本実施例に係る基板吸着力の制御方法においても、ステップS21〜S23は、実施例1(図2)のフローチャートにおけるステップS1〜S3と同じである。即ち、実際の製造プロセスで使用する成膜条件を設定し(ステップS21)、真空容器2のコンディショニングの後、この成膜条件に基づいて、基板6に一定膜厚間隔で成膜を行い、一定膜厚の成膜毎に、上述した方法で基板電位を各々計測し(ステップS22)、積算膜厚に対して、一定の積算膜厚間隔で基板電位Vwの変化を求めることで、積算膜厚と基板電位Vwとの関係を求め(図3のグラフにおける一点鎖線参照)、その後、クリーニングサイクル内の処理枚数を設定する(ステップS23)。なお、ステップS22においては、実施例1と同様に、バイアスパワーをゼロ又は一定とする。
そして、本実施例では、ステップS24〜S25が、実施例1(図2)のフローチャートにおけるステップS4〜S5、実施例2(図4)のフローチャートにおけるステップS14〜S15と相違している。
具体的には、処理枚数毎に設定する設定バイアスパワーPbiasを算出する(ステップS24、図7のグラフにおける実線参照)。
詳細には、まず、上記ステップS22で求めた積算膜厚に対する基板電位Vwの関係に基づいて、積算膜厚に対する基準バイアスパワーPrを求める(図7のグラフにおける点線参照)。詳細は後述するが、この基準バイアスパワーPrは、静電チャック電源13に設定する設定吸着電圧V(本実施例では、一定とする。)と基板電位Vwとの電位差Vcを一定とする自己バイアス電位Vs、つまり、積算膜厚に伴う基板電位Vwの増分を相殺する自己バイアス電位Vsから求められるものであり、バイアス電源11へ設定バイアスパワーPbiasを設定する際に基準となるものである。そして、求めた基準バイアスパワーPrに基づいて、処理枚数毎に設定する設定バイアスパワーPbiasを算出することになる。
基準バイアスパワーPrについて、更に詳細に説明する。
図3で示したように、積算膜厚に伴って基板電位Vwは増加するが、この要因は、前述の図12(a)で説明したように、プラズマ電位Vpが変動することにあり、自己バイアス電位Vsを適宜に制御すれば、つまり、バイアスパワーPbiasを適宜に制御すれば、積算膜厚に伴う基板電位Vwの増分を相殺することができ、その結果、静電チャック電源13に設定した設定吸着電圧Vと基板電位Vwとの電位差Vcを一定とすることができる。自己バイアス電位Vsは、前述した図11(b)に示すように、バイアスパワーPbiasに伴って増加していくが、プラズマ電位Vpに対し負の方向に作用するため、積算膜厚に伴う基板電位Vwの増分を相殺するように、バイアスパワーPbiasを増加させていけばよいことになる。従って、これらの関係に基づいて、積算膜厚に対するバイアスパワーPbias、即ち、基準バイアスパワーPrを求めることができる。
処理枚数毎に設定する設定バイアスパワーPbiasは、例えば、図7に示すように、処理枚数が1枚目であれば、1枚目の処理開始時のパワーP1を設定バイアスパワーPbiasとし、2枚目であれば、2枚目の処理開始時のパワーP2を設定バイアスパワーPbiasとし、3枚目であれば、3枚目の処理開始時のパワーP3を設定バイアスパワーPbiasとして、処理枚数毎に設定バイアスパワーPbiasを変更していくことになる。このように、本実施例においては、計測した基板電位Vwに基づいて、設定バイアスパワーPbias=P1、P2、P3・・・と設定しており、計測に基づいた正確な制御が可能となる。
実際の製造プロセスにおいては、上記ステップS24において算出した処理枚数毎の設定バイアスパワーPbiasに基づいて、処理枚数に応じて、バイアス電源11の設定バイアスパワーPbiasを変更することになる(ステップS25)。このとき、静電チャック電源13に設定する設定吸着電圧Vは一定としている。このように、処理枚数に応じて設定バイアスパワーPbiasを変更することにより、静電チャック電源13の設定吸着電圧Vと基板電位Vwとの電位差Vcを一定にして、吸着力Fを一定にして、その結果、基板温度を一定とすることが可能となる。
ステップS23で設定したクリーニングサイクル内の処理枚数に到達すると、自動的にクリーニングが始まり、真空容器2の内壁が初期状態にリセットされる(ステップS26)。そして、全ての処理基板数が終了するまで、上記ステップS25、S26が繰り返されることになる。
以上説明したように、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を実施することにより、処理枚数に応じて、自己バイアス電位を制御するので、処理枚数に依らず、基板吸着力を一定に制御することができ、その結果、プロセス時の基板温度を一定に保つことができ、プロセス安定性を得ることができる。又、これは、クリーニング頻度の低下、CoOの改善にもつながる。なお、バイアスパワーは、成膜を行う場合、カバレッジや埋め込み性能に関係するため、このような用途の場合、本実施例は有効ではないが、バイアス印加による埋め込み後の処理や単なる加熱処理には有効である。
本実施例も、実施例1(図1参照)において説明したプラズマCVD装置において、実施例1〜3とは異なる基板吸着力の制御方法を実施することにより、基板吸着力を一定に制御して、その結果、基板温度を一定に保って、プロセス安定性を得るものである。
以下、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を、図8、図9を参照して説明する。ここで、図8は、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を示すフローチャートであり、又、図9は、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を説明するタイムチャートである。
本実施例に係る基板吸着力の制御方法は、図1に示すコントローラ26により、図8に示す手順で実施される。
本実施例に係る基板吸着力の制御方法においても、ステップS31〜S33は、実施例1(図2)のフローチャートにおけるステップS1〜S3と同じである。即ち、実際の製造プロセスで使用する成膜条件を設定し(ステップS31)、真空容器2のコンディショニングの後、この成膜条件に基づいて、基板6に一定膜厚間隔で成膜を行い、一定膜厚の成膜毎に、上述した方法で基板電位を各々計測し(ステップS32)、積算膜厚に対して、一定の積算膜厚間隔で基板電位Vwの変化を求めることで、積算膜厚と基板電位Vwとの関係を求め(図3のグラフにおける一点鎖線参照)、その後、クリーニングサイクル内の処理枚数を設定する(ステップS33)。なお、ステップS32においては、実施例1と同様に、バイアスパワーをゼロ又は一定とする。
そして、本実施例では、ステップS34〜S35が、実施例1(図2)のフローチャートにおけるステップS4〜S5、実施例2(図4)のフローチャートにおけるステップS14〜S15、実施例3(図6)のフローチャートにおけるステップS24〜S25と相違している。
具体的には、積算膜厚に対して設定する設定バイアスパワーPbiasを算出する(ステップS34、図9のグラフにおける実線参照)。
詳細には、まず、上記ステップS32で求めた積算膜厚に対する基板電位Vwの関係に基づいて、積算膜厚に対する基準バイアスパワーPrを求める(図9のグラフにおける点線参照)。この基準バイアスパワーPrは、実施例3で説明したように、静電チャック電源13に設定する設定吸着電圧V(本実施例でも、一定とする。)と基板電位Vwとの電位差Vcを一定とする自己バイアス電位Vs、つまり、積算膜厚に伴う基板電位Vwの増分を相殺する自己バイアス電位Vsから求められたものであり、バイアス電源11へ設定バイアスパワーPbiasを設定する際に基準となるものである。そして、求めた基準バイアスパワーPrに基づいて、積算膜厚に対して設定する設定バイアスパワーPbiasを算出することになる。
積算膜厚に対して設定する設定バイアスパワーPbiasは、例えば、図9に示すように、点線に示す基準バイアスパワーPrに基づいて、ある処理枚数(例えば、1枚目)におけるバイアスパワーPの変化が直線関係にあると近似し(図9のグラフにおける実線参照)、この直線に沿って、各処理枚数における積算膜厚に対する設定バイアスパワーPbiasを設定することになる。つまり、実施例3においては、1枚の基板6を処理している間は、バイアス電源11の設定バイアスパワーPbiasを一定としているが、本実施例では、1枚の基板6を処理している間でも、積算膜厚に応じて、バイアス電源11の設定バイアスパワーPbiasを変化させている。
なお、ここでも、直線近似を用いて、積算膜厚に対する設定バイアスパワーPbiasを設定しているが、直線近似では不十分である場合には、多項式近似等を用いて、より正確に、積算膜厚に対するバイアスパワーPを設定するようにしてもよい。
実際の製造プロセスにおいては、上記ステップS34において算出した積算膜厚に対する設定バイアスパワーPbiasに基づいて、積算膜厚に応じて、バイアス電源11のバイアスパワーPを変更することになる(ステップS35)。このとき、静電チャック電源13に設定する設定吸着電圧Vは一定としている。このように、積算膜厚に応じて設定バイアスパワーPbiasを変更することにより、静電チャック電源13に設定した設定吸着電圧Vと基板電位Vwとの電位差Vcを一定にして、吸着力Fを一定にして、その結果、基板温度を一定とすることが可能となる。
ステップS33で設定したクリーニングサイクル内の処理枚数に到達すると、自動的にクリーニングが始まり、真空容器2の内壁が初期状態にリセットされる(ステップS36)。そして、全ての処理基板数が終了するまで、上記ステップS35、S36が繰り返されることになる。
以上説明したように、本実施例に係る基板吸着力の制御方法を実施することにより、積算膜厚に応じて、自己バイアス電位を制御するので、積算膜厚に依らず、基板吸着力を一定に制御することができ、その結果、プロセス時の基板温度を一定に保つことができ、プロセス安定性を得ることができる。又、これは、クリーニング頻度の低下、CoOの改善にもつながる。
加えて、本実施例の場合は、上記実施例2と同様に、積算膜厚と基板電位の関係が大きく変化するときや1回の成膜厚さが厚いときに有効となるものであり、成膜中に積算膜厚に応じてバイアス電源11に設定する設定バイアスパワーPbiasを変化させるので、膜質の積層方向(厚さ方向)における変化を少なくすることができる。なお、バイアスパワーは、成膜を行う場合、カバレッジや埋め込み性能に関係するため、このような用途の場合、本実施例は有効ではないが、バイアス印加による埋め込み後の処理や単なる加熱処理には有効である。
なお、上記実施例1〜4においては、一例として、プラズマCVD装置を示して、説明を行ってきたが、本発明の原理を考慮すると、プラズマ処理装置として、プラズマエッチング装置へも適用可能である。具体的には、プラズマエッチング装置においても、処理枚数に伴い、チャンバ内壁にエッチングによる副生成物が堆積していき、その副生成物の堆積膜厚に伴って、プラズマ電位が左右されてしまう。その場合には、積算エッチング量(積算処理時間)に関連づけて、静電チャック電源に設定する設定吸着電圧、バイアス電源に設定する設定バイアスパワーを算出し、算出した条件を用いて、エッチング処理を行うことで、安定したプロセス結果を得ることができる。
本発明は、単電極の基板吸着装置を備えたプラズマ処理装置に好適なものである。
本発明に係るプラズマ処理装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。 実施例1に係る基板吸着力の制御方法を示すフローチャートである。 実施例1に係る基板吸着力の制御方法を説明するタイムチャートである。 実施例2に係る基板吸着力の制御方法を示すフローチャートである。 実施例2に係る基板吸着力の制御方法を説明するタイムチャートである。 実施例3に係る基板吸着力の制御方法を示すフローチャートである。 実施例3に係る基板吸着力の制御方法を説明するタイムチャートである。 実施例4に係る基板吸着力の制御方法を示すフローチャートである。 実施例4に係る基板吸着力の制御方法を説明するタイムチャートである。 一般的なプラズマCVD装置の概略構成図である。 (a)は、壁面膜厚とプラズマ電位(基板電位)を示すグラフであり、(b)は、バイアスパワーと自己バイアス電位を示すグラフであり、(c)は、電位差と吸着力を示すグラフである。 各領域における電位を図示したものであり、(a)は、バイアス印加がある場合、(b)は、バイアス印加が無い場合を示す。
符号の説明
2 真空容器
3 成膜室
4 天井板
5 基板支持台
6 基板
7 基板載置部
11 バイアス電源
13 静電チャック電源
14 温調器
16 給電アンテナ
20 静電チャック電極
26 コントローラ
27 温度検出器

Claims (18)

  1. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    前記基板のプラズマ処理時には、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に印加する吸着電圧を増大することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    予め、所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を処理枚数毎に算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を処理枚数毎に前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    予め、所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を積算処理時間に対応させて算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を積算処理時間に対応して前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    前記基板のプラズマ処理時には、バイアスパワーを一定とすると共に、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に印加する吸着電圧を増大することを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    予め、バイアスパワーが一定である所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を処理枚数毎に算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を処理枚数毎に前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    予め、バイアスパワーが一定である所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を積算処理時間に対応させて算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を積算処理時間に対応して前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に供給するバイアスパワーを増大することを特徴とするプラズマ処理装置。
  8. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    予め、所定のプラズマ処理条件下において、バイアスパワーをゼロとして、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位の変化を相殺する自己バイアス電位に対応するバイアスパワーを求めて、一定の積算処理時間間隔における基準バイアスパワーを求め、求めた前記基準バイアスパワーに基づいて、前記単電極に供給する設定バイアスパワーを処理枚数毎に算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、算出した前記設定バイアスパワーを処理枚数毎に前記単電極に供給して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置。
  9. 単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着する静電吸着手段と、
    前記単電極を共用して、前記単電極にバイアスパワーを供給することにより、前記基板に自己バイアス電位を印加するバイアス印加手段と、
    前記真空容器内のガスをプラズマ化する誘導結合型のプラズマ発生手段と、
    前記静電吸着手段と前記バイアス印加手段と前記プラズマ発生手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記制御手段は、
    予め、所定のプラズマ処理条件下において、バイアスパワーをゼロとして、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位の変化を相殺する自己バイアス電位に対応するバイアスパワーを求めて、一定の積算処理時間間隔における基準バイアスパワーを求め、求めた前記基準バイアスパワーに基づいて、前記単電極に供給する設定バイアスパワーを積算処理時間に対応させて算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、算出した前記設定バイアスパワーを積算処理時間に対応して前記単電極に供給して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置。
  10. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    前記基板のプラズマ処理時には、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に印加する吸着電圧を増大することを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
  11. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    予め、所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を処理枚数毎に算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を処理枚数毎に前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
  12. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    予め、所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を積算処理時間に対応させて算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を積算処理時間に対応して前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
  13. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    前記基板のプラズマ処理時には、バイアスパワーを一定とすると共に、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に印加する吸着電圧を増大することを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
  14. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    予め、バイアスパワーが一定である所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を処理枚数毎に算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を処理枚数毎に前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
  15. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    予め、バイアスパワーが一定である所定のプラズマ処理条件下において、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位に所望の静電吸着力に対応する電位を加算して、一定の積算処理時間間隔における基準吸着電圧を求め、求めた前記基準吸着電圧に基づいて、前記単電極に印加する設定吸着電圧を積算処理時間に対応させて算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、算出した前記設定吸着電圧を積算処理時間に対応して前記単電極に印加して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
  16. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて増大する基板電位について、当該基板電位との電位差が一定になるように、連続する処理枚数又は積算処理時間に応じて、前記単電極に供給するバイアスパワーを増大することを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
  17. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    予め、所定のプラズマ処理条件下において、バイアスパワーをゼロとして、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位の変化を相殺する自己バイアス電位に対応するバイアスパワーを求めて、一定の積算処理時間間隔における基準バイアスパワーを求め、求めた前記基準バイアスパワーに基づいて、前記単電極に供給する設定バイアスパワーを処理枚数毎に算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、算出した前記設定バイアスパワーを処理枚数毎に前記単電極に供給して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
  18. 静電吸着手段の単電極に吸着電圧を印加することにより、真空容器内に収容される基板を支持台に静電吸着し、
    前記単電極を共用するバイアス印加手段により、前記単電極にバイアスパワーを供給して、前記基板に自己バイアス電位を印加し、
    誘導結合型のプラズマ発生手段により、前記真空容器内のガスをプラズマ化して、
    前記支持台に吸着された前記基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法であって、
    予め、所定のプラズマ処理条件下において、バイアスパワーをゼロとして、一定の積算処理時間間隔で基板電位の変化を計測し、計測した前記基板電位の変化を相殺する自己バイアス電位に対応するバイアスパワーを求めて、一定の積算処理時間間隔における基準バイアスパワーを求め、求めた前記基準バイアスパワーに基づいて、前記単電極に供給する設定バイアスパワーを積算処理時間に対応させて算出しておき、
    前記所定のプラズマ処理条件下における前記基板のプラズマ処理時には、吸着電圧を一定とすると共に、算出した前記設定バイアスパワーを積算処理時間に対応して前記単電極に供給して、前記基板に対する静電吸着力を一定とすることを特徴とするプラズマ処理装置における基板吸着力の制御方法。
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