JP5111251B2 - 筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、衣服のポケット等に装着するためのポケット部を備えた筆記具に関する。
シャープペンシルやボールペン等の筆記具には、普通、ポケットクリップが設けられている(例えば、特許文献1参照)。このポケットクリップは、棒状に形成されていて、軸筒やキャップの外周面から突出する(出っ張る)ようにして、外周面の母線に沿って設けられている。ポケットクリップは、使用に際しては、背広やワイシャツ等の衣服(例えば、背広やワイシャツ)のポケットの端部(上端)を、軸筒やキャップの外周面との間に挟み込むようにして使用する。
特開2003−72282号公報
しかしながら、上述のような筆記具においては、ポケットクリップが軸筒やキャップから出っ張っているために、以下のような問題があった。
(1)ポケットクリップは、筆記具をポケットに装着する場合に必要であり、それ以外の、例えば、筆記に供される場合等には不要であり、邪魔になる。
(2)例えば、上方が開口された陳列容器に、多数の筆記具を立てて陳列するような場合、ポケットクリップが出っ張っていて、スペースをとる分、陳列本数が少なくなる。
(3)筆記具の外周面に文字や図柄をグラフィック処理する場合、ポケットクリップに邪魔されて、連続した文字や図柄が寸断されてしまうおそれがある。
(4)シンプルなデザインが求められるような場合に、美称性に劣る。
そこで、本発明は、ポケットクリップが、筆記動作時や陳列時や文字等の表現時に邪魔になったりすることがなく、また、デザイン的にも優れた筆記具を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、衣服のポケットに装着するためのクリップ部を有する筆記具に関する。
この発明に係る筆記具は、軸心を中心としてほぼ筒状に形成された軸筒と、前記軸心上に配設されるとともに前記軸筒の下端から突出する筆記部によって筆記が可能な筆記ユニットと、を備え、
前記軸筒は、その上端部を、外周面の前側から前記軸心に向かって後方斜め上方に切り上げる第1仮想切断面と前記第1仮想切断面の上端からほぼ上方に向かって切り上げる第2仮想切断面とによって切除されたような形状の前記クリップ部と、前記クリップ部以外の軸筒本体とを有し、
前記クリップ部の上端側の揺動中心を前記軸筒本体の上端側によって揺動可能に支持し、
前記クリップ部側を、その切断面が前記軸筒側の切断面に接触するホームポジションに向けて付勢する付勢部材を設け、
前記クリップ部における前記揺動中心よりも上方に位置する部分を後方に引いたときに前記クリップ部の下端側が前記付勢部材の付勢力に抗して前方に移動し前記クリップ部の下端側と前記軸筒本体との間にスリットを形成する、
ことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る筆記具において、前記第1仮想切断面が、下方に向かって緩やかな凸状に湾曲する曲面状に形成されている、ことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る筆記具において、前記第2仮想切断面が、前記軸心を含むほぼ平面状に形成されている、ことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係る筆記具において、前記付勢部材は、前記クリップ部の外周面及び前記軸筒本体の外周面のうちの、前記揺動中心よりも下方に位置する部分に嵌められた環状の弾性部材によって構成されている、ことを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に係る筆記具において、前記クリップ部の揺動動作をガイドするガイド部を設けた、ことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に係る筆記具において、前記軸筒がほぼ円筒状に形成されている、ことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に係る筆記具において、前記スリットが衣服のポケットに係合可能な幅を有し、前記クリップ部がポケットクリップとして使用される、ことを特徴としている。
請求項1の発明によると、クリップ部における揺動中心よりも上方に位置する部分を後方に引いて、軸筒本体とクリップ部との間にスリットを形成し、衣服のポケットの端部をこのスリットに挿入することにより、筆記具をポケットに装着することができる。また、クリップ部は、筆記具をポケットに装着しない状態においては、軸筒と一体化されて、軸筒の外周面から外方に出っ張らないので、取り扱い上、不要に引っかかったりすることがなく、また、例えば、多数の筆記具を所定の容器に立てて陳列するような場合に、その所定の容器ないに多数の筆記具を収納することができる。さらに、軸筒の外周面からの出っ張りがないので、例えば、外周面に文字や図柄を表現する際に、これらの連続性が妨げられることがなく、また、シンプルさを求めるデザインにおいては、美称性に優れたものとすることができる。
さらにまた、上述のスリットに素早くコピー紙や紙幣等の紙の端部を挿入することにより、見る角度によっては、あたかも筆記具を紙に突き刺したかのように見えるので、意外性やマジック性を発揮させることができる。
請求項2の発明によると、第1仮想切断面が、下方に向かって緩やかな凸状に湾曲しているので、スリットに紙の端部を挿入した際に、実際に筆記具を紙に突き刺した状態に近似して見える。
請求項3の発明によると、第2仮想切断面が、ほぼ軸心を含む平面状に形成されているので、スリットに紙の端部を挿入した際に、軸心上に配設されている筆記ユニットによって紙の挿入動作が大きく阻害されるおそれがない。
請求項4の発明によると、簡単な構成で、クリップ部をホームポジションに向けて付勢することができる。
請求項5の発明によると、ガイド部を設けることにより、クリップ部の揺動動作を確実で、円滑なものとすることができる。
請求項6の発明によると、軸筒本体とクリップ部とを有する軸筒がほぼ円筒状に形成されていて、外周面に不要な凹凸がないので、外周面に文字や図柄を表現する好適である。
請求項7の発明によると、クリップ部をポケットクリップとしても兼用することができるので、専用のポケットクリップを設ける必要がなく、構造が簡単になるとともに、デザイン上も優れたものとすることができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図5を参照して、本実施形態に係る筆記具1について説明する。ここで、図1は、筆記具1を正面側(前側)の右斜め上方から見た分解斜視図である。図2は、クリップ部10Aが閉じられた状態を示す図であり、(a)は正面図(前面図),(b)は上面図,(c)は下面図,(d)は右側面図,(e)は背面図(後面図),(f)は筆記具1を(a)のA−A線で切って示す断面図である。図3は、クリップ部10Aが開放された状態を示す図であり、(a)は正面図(前面図),(b)は上面図,(c)は下面図,(d)は右側面図,(e)は背面図(後面図),(f)は筆記具1を(a)のA−A線で切って示す断面図である。図4は、筆記具1が紙Pに突き刺されたように見える状態を説明する斜視図である。図5は、筆記具1が紙Pに突き刺されたように見える状態を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。なお、筆記具1についての上下前後左右は、図1中の左上に矢印で示す方向に従うものとする。
図1に示すように、筆記具1は、軸筒10と筆記体(筆記ユニット)20とを備えている。軸筒10は、上端側でかつ前側に位置するクリップ部10Aと、このクリップ部以外の部分である軸筒本体10Bとに2分割されていて、これらが組み合わされた状態で軸心Cを基準としてほぼ円筒状に形成されている。
ここで、まず、クリップ部10Aと軸筒本体10Bとが組み合わされた状態の軸筒10について説明する。
軸筒10は、下端側に下筒部11を有し、上端側に上筒部12を有し、これら下筒部11と上筒部12との間に首部13を有し、さらに、上筒部12の上方に環状部14を有している。
下筒部11は、ほぼ円筒状に形成されていて、軸芯Cを基準とした内周面11aの内径及び外周面11bの外径は、他の部分の内径や外径、すなわち上筒部12,首部13,環状部14の内径や外径よりも大きく設定されている。下筒部11の下端には、開口部11cが形成されていて、内周面11aのうちの開口部11c近傍に位置する部分には、雌ねじ11d(図2(f)参照)が螺刻されている。この雌ねじ11dには、後述する筆記体20の先端側の雄ねじ21dが螺合されている。下筒部11の上端は、首部13の下端側に連続している。
上筒部12は、ほぼ円筒状に形成されていて、軸心Cを基準とした内周面12aの内径及び外周面12bの外径は、下筒部11のそれらよりも小さく設定されている。上筒部12の上端には開口部12cが形成されていて、この開口部12cに乗っかるように環状部14が配置されている。上筒部12の下端は、首部13の上端に連続している。
首部13は、内周面13aの内径が上筒部12の内周面12aの内径よりもさらに小さく設定されていて、この内周面13aによって、後述する筆記体20の芯タンク22の上端側を保持している。首部13の外周面13bには、全周にわたって環状凹部13cが形成されている。この環状凹部13cは、軸心Cを含む平面で切断したときの断面形状がほぼ半円形に形成されていて、付勢部材としての輪ゴム(環状の弾性体)15が嵌められている。
環状部14は、軸心Cを含む平面で切断したときの断面形状がほぼ長方形状に形成されていて、内周面14aの内径は、上筒部12の内周面12aの内径と同じに設定されている。環状部14の外周面14bの外径は、下筒部11の外周面11bの外径よりも小さく、かつ上筒部12の外周面12bの外径よりも大きく設定されている。外周面14bにおける左側及び右側に位置する部分には、凹部14c形成されていて、この凹部14cには、後述するキャップ16の内壁(不図示)の上端側の一部が係合されている。なお、環状部14は、図1に示すように、クリップ部10Aの一部として構成されている。
以上で、クリップ部10Aと軸筒本体10Bとが組み合わされた状態の軸筒10についての説明を終える。
上述の上筒部12及び環状部14には、キャップ16が被せられている。キャップ16は、内周面16a(図2(f)参照)の内径が、環状部14の外周面14bの外径とほぼ同じに設定されていて、上筒部12の外周面12bの外径よりも少し大きく設定されている。そして、キャップ16は、内周面16aにおける上端側の部分が環状部14の外周面14bに嵌合されている。つまり、キャップ16の内周面16aと上筒部12の外周面12bとの間には、適度な間隙Gが形成されていて、これにより、図3(f)に示すように、クリップ部10Aの揺動動作を可能にしている。キャップ16の上端には、透孔16cが形成されていて、この透孔16cには、筆記体20の芯タンク22の上端側が下方から上方に向かって貫通していて、その一部が突出されている。この突出部分には、ノックキャップ17の下端側が嵌合されている。
上述の軸筒10は、図1に示すように、第1仮想切断面P1と第2仮想切断面P2とによってクリップ部10Aと軸筒本体10Bとに2分割されている。第1仮想切断面P1は、下筒部11の上下方向の中央よりも上側において外周面11bの前側から軸心Cに向かって後方斜め上方に切り上がるような面となっている。なお、この第1仮想切断面P1は、平面状とすることも可能ではあるが、本実施形態では、下方に向かって緩やかな凸状に湾曲する曲面状となっている。この第1仮想切断面P1は、ポケットクリップとしてのクリップ部10Aの下端側の形状を決定するものであり、上述のような曲面状とすることで、後述のように、クリップ部10Aを衣服のポケット(不図示)に円滑に差し込むことができる。また、後述するように、筆記具1を手品の小道具として使用する場合には、スリットSに紙Pを挿入した際に、筆記具1がよりリアリティを持って紙Pを貫通したかのように見えるようになる。
第2仮想切断面P2は、第1仮想切断面P1の上端から第1仮想切断面の接線方向(ほぼ上方)に向かって切り上がるような平面となっている。本実施形態では、この第2仮想切断面P2は、ほぼ軸心Cを含む平面状に形成されている。つまり、第2仮想切断面P2は、軸筒11の上端側をほぼ前側と後側とに2分するような面となっている。このように、第1仮想切断面P1が下方に向かって緩やかな凸状に形成され、さらに、第2仮想切断面P2が第1仮想切断面P1に滑らかに連続している。
上述の軸筒10は、第1仮想切断面P1及び第2仮想切断面P2によって、下筒部11が下筒前部11Aと下筒後部11Bとに分割され、また、上筒部12が上筒前部12Aと上筒後部12Bとに分割され、さらに、首部13が前首部13Aと後首部13Bとに分割されている。ただし、環状部14は、分割されることなく、上筒前部12Aの上端に連続するように一体的に構成されている。つまり、クリップ部10Aは、下筒前部11Aと上筒前部12Aと前首部13Aと環状部14とを有していることになる。なお、上筒後部12Bの上端面と、環状部14の下端面との間には、クリップ部10Aの揺動動作を許容するための間隙(不図示)が設けられている。
ここで、第1仮想切断面P1及び第2仮想切断面P2によって切断された面のうち、クリップ部10A側に属する面を切断面A、軸筒本体10B側に属する面を切断面Bとすると、これら切断面Aと切断面Bとは、同形に形成されていて、クリップ部10AがホームポジションHP(図2に示す位置)に配置された状態においては、相互に接するようになっている。さらに、切断面A及び切断面Bのうちの、第1仮想切断面P1によって切断された部分は、下方に向かって緩やかに凸状に湾曲する面状に形成され、また、第2仮想切断面P1によって切断された部分は、上述の湾曲する面状に形成された部分に滑らかに連続する平面状に形成されているので、後述するように、これら切断面Aと切断面Bとの間に形成されるスリットSに衣服のポケット(不図示)の上端を挿入する際に、円滑に挿入される。
切断面Bにおける上端近傍には、1対の係合凹部10bが形成されている。各係合凹部10bは、後方に向けて半円状に窪んでいる。一方、切断面Aにおける上端近傍には、1対の係合凹部10bに対応する位置に、1対の係合凸部(揺動中心)10a(ただし、図1では一方の係合凸部10aのみを図示している。)が突設されている。各係合凸部10aは、後方に向けて半円状に突設されている。これら1対の係合凸部10aは、1対の係合凹部10bに係合されて、クリップ部10Aの揺動動作の支点となっている。すなわち、クリップ部10Aは、係合凸部10aよりも上方に位置する環状部14を、輪ゴム15の付勢力に抗して後方に押圧する(付勢する)と、係合凸部10aを基準として、全体が揺動して、下筒前部11Aがほぼ前方に移動する。これにより、クリップ部10A側の切断面Aが軸筒本体10B側の切断面Bから離れて、両者間にスリットS(図3(d),(f)参照)が形成されるようになっている。このときのスリットSの幅(切断面Aと切断面Bとの距離)は、後述するポケットや紙Pの端部が挿入できる程度に確保されている。クリップ部10Aは、環状部14に対する後方への押圧を解除すると、輪ゴム15の付勢力により、ホームポジションHPに復帰して、その切断面Aを軸筒本体10B側の切断面Bに接触させる。実際には、環状部14には、キャップ16が嵌合されているので、キャップ16の上端側を図3(d),(f)に示すように、後方(矢印F方向)に押圧することで環状部14を後方に移動させることができるので、これにより、上述のスリットSを形成することができる。クリップ部10Aの下筒前部11Aにおける上端側には、ガイド部10cが後方に向けて突設されている。このガイド部10cは、クリップ部10Aが揺動動作する際に下筒後部11Bの内周面11aに摺擦されるように移動することにより、クリップ部10Aの揺動動作が円滑に行われるようにしている。
上述した軸筒10に対して、筆記体20は、軸筒10の軸心C上に配設されている。筆記体20は、下端側に配置された先部材21と、その上端から上方に延びる芯タンク22とによって構成されている。
先部材21は、下半部に円錐部21aを有し、上半部に円柱部21bを有しており、円錐部21aの先端(下端)には、細い円筒状の芯戻り防止部21cが突設されている。また、円柱部21bの下端側には、雄ねじ21dが螺刻されており、この雄ねじ21dは、上述の下筒部11の雌ねじ11dに螺合されている。先部材21の内側には、上述のノックキャップ17の押圧動作(ノック動作)に基づく芯タンク22の上下動によって、シャープペンシルの筆記部となる芯(不図示)を芯戻り防止部21cから所定量だけ突出させる、周知の芯出し機構(不図示)が配設されている。芯タンク22は、細長い円筒状に形成されていて、内側には、芯が収納されている。芯タンク22の上端側は、軸筒10側の首部13の内周面13aによって支持され、さらにキャップ16の上端から上方に突出される突出部分には、ノックキャップ17の下端側が嵌合されている。
筆記体20全体は、ノックキャップ17を下方に押圧することにより、芯戻り防止部21cの先端から芯を所定量だけ突出させるようになっている。
上述構成の筆記具1は、普通のシャープペンシルと同様に筆記を行うことができる上、クリップ部10Aを、ポケットクリップとして使用することができる。すなわち、軸筒10の下筒部11を指で挟んだ状態で、さらに、キャップ16の前側上部を図3(d),(f)に矢印Fで示すように後方に押圧すると、クリップ部10Aが係合凸部10aを基準として揺動し、軸筒本体10Bの切断面Bと、クリップ部10Aの切断面Aとの間にスリットSが形成される。この、スリットSを形成した状態を維持したまま、衣服のポケット(不図示)の内側に軸筒本体10Bを差し込み、スリットSにポケットの上端を挿入し、クリップ部10Aがポケットの外側に位置するようにする。そして、手を離すと、輪ゴム15によってホームポジションHPに向けて付勢されたクリップ部10Aがポケットを適度な弾性力をもって挟持する。つまり、クリップ部10Aは、普通のポケットクリップと同様に作用して、筆記具1をポケットに引っ掛けることができる。筆記具1をポケットから引き抜く際には、普通のポケットクリップを有する筆記具と同様に、筆記具1の上端側、例えば、キャップ16を指で摘んで上方に引き上げれば、筆記具1を簡単に引き抜くことができる。
また、本実施形態においては、クリップ部10Aの下筒前部11の外周面11b及びキャップ16の外周面16bが、軸筒本体11の外周面11bの上方への延長面上に位置するように構成されている。つまり、軸筒11とキャップ16とを合わせた状態においてほぼ円筒状に形成されていて、これらの外周面11b,16bから、普通のポケットクリップ等の突出するものがないので、造形的にスッキリしたデザインとすることができ、また、外周面11b,16bに文字や図柄を表現する(例えば、印刷する)際に、出っ張りがある場合と比較して、印刷が容易で、かつ、出っ張りによって寸断されることのない連続的な図柄等を表現することが可能である。
さらに、本実施形態の筆記具1は、手品の小道具としても使用することができる。すなわち、軸筒10の下筒部11を指で挟んだ状態で、さらに、キャップ16の前側上部を図3(d),(f)に矢印Fで示すように後方に押圧すると、クリップ部10Aが係合凸部10aを基準として揺動し、軸筒本体10Bの切断面Bと、クリップ部10Aの切断面Aとの間にスリットSが形成される。この状態で、素早くコピー用紙,紙幣等の紙Pの端部をスリットSに挿入する。すると、図4,図5(a),(b),(c)に示すように、あたかも、筆記具1が紙Pに突き刺さったように見える。そして、今度は、紙Pから筆記具1を素早く引き抜く。すると、筆記具1が突き刺さって孔があいているはずの紙Pには孔の痕跡が残らない。つまり、意外性,マジック性を発揮することができる。
この際、本実施形態に係る筆記具1は、第1仮想切断面P1が緩やかに湾曲した曲面状に形成され、第2仮想切断面P2が第1仮想切断面P1の上端に接線方向に向いて連続しているので、スリットSに紙Pの端部を挿入する際に円滑に挿入することができる。また、挿入した後には、より現実味を持って筆記具1が紙Pを突き刺しているように見せることができる。
上述では、軸筒部11やキャップ16が円筒状である場合について説明したが、これに代えて、正六角形や正八角形の角筒状や、軸心に直交する形状が楕円形の筒状に形成してもよい。
<実施形態2>
図6を参照して、本発明に係る筆記具2の実施形態2を説明する。図6は、クリップ部10Aが閉じられた状態を示す図であり、(a)は正面図(前面図),(b)は上面図,(c)は下面図,(d)は右側面図,(e)は背面図(後面図),(f)は筆記具2を(a)のB−B線で切って示す断面図である。
上述の実施形態1では、筆記具1がシャープペンシルである場合について説明したが、本実施形態では、筆記具2がボールペンである場合について説明する。なお、本実施形態2に係る筆記具2のうち、筆記体(筆記ユニット)30以外の構成、すなわち、軸筒10,クリップ部10A,軸筒本体10B,輪ゴム15,キャップ16,ノックキャップ17等の構成については、実施形態1の構成と同様であるので同じ符号を付して、説明を省略する。
筆記体30は、下端側に先部材31及びインクカートリッジ32,上端側にロッド33,これらの中間に回転芯出し機構34を有している。先部材31は、下筒部11の下端の開口部11c近傍における内周面11aに螺合されていて、円錐部31aを開口部11cの下方に突出させている。先部材31の中心には、上下方向に透孔31bが貫通されていて、この透孔31bには、インクカートリッジ32の先端側が貫通されている。インクカートリッジ32は、先端にボールペンチップ(筆記部)32aを有していて、このボールペンチップ32aが先部材31の先端から突出している。ロッド33は、その上端側がノックキャップ17に嵌合され、下端側が回転芯出し機構34の上端に係合されている。回転芯出し機構34は、ロッド33とインクカートリッジ32との間に介装されている。回転芯出し機構34は、周知の機構であり、ノックキャップ17の押下に伴うロッド33の下降により、インクカートリッジ32を押し下げて、ボールペンチップ32aを先部材31から突出させ、次のノックキャップ17の押下によってボールペンチップ32aを退避させる(引っ込ませる)ようになっている。
本実施形態に係る筆記具2においては、筆記体30のうち回転芯出し機構34は、その外径が他のインクカートリッジ32やロッド33よりも大きい大径部34aを有していて、この大径部34aがクリップ部10Aを避けるように、クリップ部10Aよりも下方に配置されている。その理由は、上下方向の位置関係について、大径部34aとクリップ部10Aの少なくとも一部がオーバーラップしていた場合には、実施形態1で説明したように、スリットSにポケットの端部(あるいは紙Pの端部)を挿入する際に、その端部が大径部34に引っかかったり、大きく湾曲したりして、挿入が円滑に行われなくなるからである。
本実施形態においても、筆記具2は、実施形態1の筆記具1と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、ボールペンとして筆記に供されることはもちろん、クリップ部10Aをポケットクリップとして流用することができ、また、意外性及びマジック性のある手品の小道具としても使用することができる。
図1〜図5は、実施形態1の筆記具1を説明する図であり、このうち図1は、筆記具1を正面側(前側)の右斜め上方から見た分解斜視図である。 クリップ部10Aが閉じられた状態を示す図であり、(a)は正面図(前面図),(b)は上面図,(c)は下面図,(d)は右側面図,(e)は背面図(後面図),(f)は筆記具1を(a)のA−A線で切って示す断面図である。 クリップ部10Aが開放された状態を示す図であり、(a)は正面図(前面図),(b)は上面図,(c)は下面図,(d)は右側面図,(e)は背面図(後面図),(f)は筆記具1を(a)のA−A線で切って示す断面図である。 筆記具1が紙Pに突き刺されたように見える状態を説明する斜視図である。 筆記具1が紙Pに突き刺されたように見える状態を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。 実施形態2の筆記具2において、クリップ部10Aが閉じられた状態を示す図であり、(a)は正面図(前面図),(b)は上面図,(c)は下面図,(d)は右側面図,(e)は背面図(後面図),(f)は筆記具2を(a)のA−A線で切って示す断面図である。
符号の説明
1 筆記具(シャープペンシル)
2 筆記具(ボールペン)
10 軸筒
10A クリップ部
10B 軸筒本体
10a 係合凸部(揺動中心)
10b 係合凹部
10c ガイド部
11 下筒部
11b 下筒部の外周面(軸筒の外周面)
12 上筒部
13 首部
14 環状部(揺動中心よりも上方に位置する部分)
15 輪ゴム(環状の弾性体、付勢部材)
32a 筆記部
A クリップ部側の切断面
B 軸筒本体側の切断面
C 軸心
P1 第1仮想切断面
P2 第2仮想切断面
S スリット

Claims (7)

  1. 衣服のポケットに装着するためのクリップ部を有する筆記具において、
    軸心を中心としてほぼ筒状に形成された軸筒と、
    前記軸心上に配設されるとともに前記軸筒の下端から突出する筆記部によって筆記が可能な筆記ユニットと、を備え、
    前記軸筒は、その上端部を、外周面の前側から前記軸心に向かって後方斜め上方に切り上げる第1仮想切断面と前記第1仮想切断面の上端からほぼ上方に向かって切り上げる第2仮想切断面とによって切除されたような形状の前記クリップ部と、前記クリップ部以外の軸筒本体とを有し、
    前記クリップ部の上端側の揺動中心を前記軸筒本体の上端側によって揺動可能に支持し、
    前記クリップ部側を、その切断面が前記軸筒側の切断面に接触するホームポジションに向けて付勢する付勢部材を設け、
    前記クリップ部における前記揺動中心よりも上方に位置する部分を後方に引いたときに前記クリップ部の下端側が前記付勢部材の付勢力に抗して前方に移動し前記クリップ部の下端側と前記軸筒本体との間にスリットを形成する、
    ことを特徴とする筆記具。
  2. 前記第1仮想切断面が、下方に向かって緩やかな凸状に湾曲する曲面状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
  3. 前記第2仮想切断面が、前記軸心を含むほぼ平面状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の筆記具。
  4. 前記付勢部材は、前記クリップ部の外周面及び前記軸筒本体の外周面のうちの、前記揺動中心よりも下方に位置する部分に嵌められた環状の弾性部材によって構成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の筆記具。
  5. 前記クリップ部の揺動動作をガイドするガイド部を設けた、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の筆記具。
  6. 前記軸筒がほぼ円筒状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の筆記具。
  7. 前記スリットが衣服のポケットに係合可能な幅を有し、前記クリップ部がポケットクリップとして使用される、
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の筆記具。
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