JP5111240B2 - 遊星歯車式減速装置における歯車支持装置 - Google Patents

遊星歯車式減速装置における歯車支持装置 Download PDF

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Description

本発明は、遊星歯車式減速装置における遊星歯車を回転自在に支持する歯車支持装置に関する。
電動モータを介して弁の開閉を行ういわゆる電動弁としては、大きく分けて次の二つのタイプが知られている。第1のタイプは、ロータの回転を直接にねじ機構に伝達して弁の開閉を行うようにしたもので、例えば特許文献1に開示されている。第2のタイプは、ロータの回転を減速装置で減速してねじ機構に伝達する減速装置を備えたもので、例えば特許文献2や特許文献3等に開示されている。
図15は、遊星歯車式減速装置における歯車支持装置の一例を示す図である。図15の(a)は遊星歯車式減速装置における歯車支持装置としてのキャリアの一部についての縦断面図、(b)は(a)のA部を拡大して示すY矢視図、(c)は歯車支持装置に備わる環状プレートの一部を示す平面図である。図15に示すように、遊星歯車式減速装置は、モータ等の駆動源によって回転駆動される太陽ギア41と、リングギアが形成された固定ギア44と、太陽ギア41と固定ギア44との間に配置された複数の遊星ギア43とを備えている。遊星ギア43には、固定ギア44と軸方向に離れた部分で図示しない出力ギアのリングギアが噛み合っている。出力ギアの歯数は固定ギア44の歯数と僅かに異なるように設定されているので、出力ギアは大きく減速された回転を出力する。
キャリア42は、底板部257と、底板部257の一側で遊星ギア43の数だけ一体的に立設された複数の支軸251とを備えている。各遊星ギア43は、軸方向に細長いギアであり、支軸251によって回転自在に支持されている。また、遊星ギア43の支軸251からの抜出しを防止するため、各遊星ギア43に対応してそれぞれ支え穴155が形成された環状プレート154が設けられている。支え穴155の大きさは支軸251の先端部258よりも大きく形成されており、支軸251の先端部258は支え穴155にすきま嵌めされる。各支え穴155の中心位置は対応する支軸251の設計上の中心位置に合わせてある。
太陽ギア56がモータで駆動されると、固定ギア44と噛み合う遊星ギア43がキャリア42に支持されながら自転しつつ公転し、出力ギアには固定ギア44との歯数差に応じて減速された回転が出力される。この遊星歯車式減速装置が電動弁の減速機構に適用された場合には、出力ギアの減速回転出力はねじ機構に伝達され、この回転出力はねじ機構によって弁軸の軸方向移動に変換される。この減速装置は減速比が大きいため、弁軸の移動、即ち、弁開度を高い分解能で制御することができる。
特開2000−356278号公報 特開2006−226369号公報 特開2008−101765号公報
上記のような遊星歯車式減速機構において、キャリア42は、鋳込み成形されるときの材料の冷却速度の差に起因したヒケの現象によって、遊星ギア43を回転自在に支持する支軸251がキャリア42の中央側に向かって倒れた状態となりやすい。支軸251はキャリア42の底板部257から片持ち状に立設されているので、こうした倒れ変形を起こし易い。支軸251の先端部258は環状プレート154の支え穴155に嵌合しているが、すきま嵌めであるので、支軸251が中央側に倒れているときには、少なくとも支え穴154径と支軸251の軸径との径差分までの倒れを押し止めることはできない。支軸251の倒れは、キャリア42の材料が樹脂で製作されている場合に特に顕著であるが、金属材料で製作される場合にもヒケの現象が生じ、支軸251の倒れが生じ易い。
支軸251の倒れが生じると、遊星ギア43の回転軸線が傾斜した状態になり、図11(b)において矢印で示すように遊星ギア43が中央側に倒れ、遊星ギア43と太陽ギア41との間で歯先−歯底間(図11(b)に示すB部)の干渉が発生し、遊星ギア43と太陽ギア41の破壊や、歯車伝動効率の低下、或いは噛合いの偏りによる偏摩耗が生じ、耐久性の低下を招きやすい。
本発明の目的は、遊星ギアを回転自在に支持する支軸の倒れを矯正することができる遊星歯車式減速装置における歯車支持装置を提供することである。
この発明による遊星歯車式減速装置における歯車支持装置は、回転駆動される太陽ギアと、この太陽ギアと同心的に固定されるリングギアを有する固定ギアと、前記太陽ギアと前記固定ギアに同時に噛み合う遊星ギアと、底板部から一体的に立設された支軸によって前記遊星ギアを回転自在に支持するキャリアと、前記遊星ギアに噛み合うリングギアを有する出力ギアとからなる遊星歯車式減速装置であって、前記支軸の先端部が嵌合する支え穴が形成されて前記遊星ギアが前記支軸から離脱するのを規制する環状プレートを備えており、前記支え穴は、その内側縁部で前記支軸の先端部と当接することにより前記支軸の内側への倒れを規制し、前記支え穴は、前記支軸の先端部がすきま嵌合する大きさを有するとともに前記環状プレートの径方向外側に所定量だけオフセットされた位置に形成され、このオフセットによって前記支え穴の内側縁部が前記支軸の先端部と当接することを特徴としている。
この発明による遊星歯車式減速装置における歯車支持装置によれば、上述した構成を備えることにより、遊星歯車式減速装置のキャリアの支軸の倒れが、支軸の先端部に嵌合する支え穴が形成されている環状プレートによって規制されるので、遊星ギアの回転軸線がキャリアの底板部に対して傾斜するのが規制され、遊星ギアと太陽ギアとの間で歯先−歯底間で干渉が防止される。そのため、遊星ギアと太陽ギアが破壊されることなく、減速回転での効率が低下することなく、噛み合いの偏りによる偏磨耗や耐久性の低下も生じることがない。
また、遊星歯車式減速装置における歯車支持装置を備えるキャンド遊星歯車式電動弁は、遊星ギアを回転支持するキャリアの支軸についてその倒れが環状プレートによって規制されるので、その倒れに起因した効率低下を回避して、電動弁を効率良く作動させることができる。
図1は、本発明による遊星歯車式減速装置における歯車支持装置が適用されたキャンド遊星歯車式電動弁の一例についてその全体構造を示す断面図である。全体を符号1で示すキャンド遊星歯車式電動弁(以下、「電動弁」と略す)は、励磁機能で作用しステータとロータとから成るモータを備える駆動部1aと、当該駆動部1aによる回転駆動力が入力されて歯車減速を行い減速した回転を出力するギア減速機部1bと、当該ギア減速機部1bからの減速回転をねじ作用によってねじ軸方向の変位に変換して出力する送りねじ機構部1cとを備えている。
符号30は受け部材20を介して弁本体10に固着された気密容器である有頂円筒状のキャンであり、駆動部1aは、キャン30の外周部に配設されており且つボビンに巻き付けられて電動モータのステータを構成するコイル3が樹脂と一体にモールドされたモータ励磁装置2と、キャン30の内部に回転自在に支持されており且つモータ励磁装置2によって回転駆動される永久磁石型のロータ組立体8とを有している。モータ励磁装置2とロータ組立体8とは、電動モータの一例としてのステッピングモータを構成している。
モータ励磁装置2は、板ばねにより形成された取付具5によりキャン30に対して着脱自在に嵌装される。この例では、キャン30に形成された凸部6が取付具5に形成された係合孔7に弾性的に嵌合して位置決めされている。モータ励磁装置2は、ステータを励磁するため、コイル3がコネクタ4及びリードを介して外部の電源に接続されて給電を受ける。弁本体10は、その内部に弁室12が形成されるとともに、その底部15には弁本体10の底面に開口するオリフィス14が形成されている。弁本体10には、弁室12の側面に連通するパイプ18a、及びオリフィス14の下端に連通するパイプ18bが固着されている。
ギア減速機部1bは、ロータ組立体8の回転を減速する遊星歯車式減速装置(本発明による歯車支持装置が適用されている遊星歯車式減速装置、以下「減速装置」と略す)40から成っている。減速装置40は、ロータ組立体8の内部空間に配置された装置であって、ロータ組立体8と一体に形成されている太陽ギア41、キャリア42に回転自在に支持され且つ太陽ギア41と噛み合う複数の遊星ギア43と、弁本体10に対して直接的に又は間接的に固定されており且つ遊星ギア43の一部と噛み合うリングギアを有する固定ギア44と、固定ギア44の歯数と僅かに歯数が異なるリングギアを有する出力ギア45とを備えている。減速装置40によって減速されたロータ組立体8の回転は、出力ギア45を介して送りねじ機構1cの出力軸46に伝達される。以下、図3〜図9を参照して、減速装置40と送りねじ機構1cとについて詳細に説明する。
図3は、シャフト201とロータ組立体8の詳細を示す断面図である。ステッピングモータの永久磁石型ロータであるロータ組立体8は、キャン30の内部においてシャフト201によって回転自在に配設される。ロータ組立体8は、磁性材料を含有するプラスチック材料によって有頂筒状に形成され、周壁としての筒体202と中央に配設される太陽ギア部材204とが一体に成型される。太陽ギア部材204には、中心に垂直下方に延びると共にシャフト201のための貫通孔203を有するボス205が設けられている。ボス205の外側には減速装置40の一構成要素である太陽ギア41が形成されている。
図4は、(a)送りねじ機構1cを構成する筒状軸受50と、(b)ねじ軸52及びボール65の詳細を示す断面図である。筒状軸受50は、下側の外周部207が弁本体10内に嵌入しており、下端外縁部分において、後述するばね受け本体74の上側フランジ部75を介して、弁本体10の段差部64に支持されている。筒状軸受50の外周の取付部206は、プレス加工等の手段によって弁本体10側から抜け出し不能に取り付けられる。また、外周部207にはシール及び異物除去用のフィルタとして機能し、発泡金属等により形成されるリング56が嵌め込まれる環状凹部208が形成されている。筒状軸受50の上端面209は減速装置40の出力ギア45を下側から支えており、筒状軸受50の上側内周部210には減速装置40の出力軸46が嵌合している。筒状軸受50はその内周の下部分に形成されている雌ねじ部51を有しており、雌ねじ部51はねじ軸52の外周に形成されている雄ねじ部53と螺合している。ねじ軸52は上部に減速装置40の出力軸46の平ドライバ部である凸部54が差し込まれるスリット状の凹部55が形成されており、下部の凹部211にはボール65が固着されている。ねじ軸52の回転は、軸方向の移動に変換され、ボール65を介して弁体60側へ伝達される。
図5は、減速装置40を構成するギアケース220の詳細を示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。ギアケース220は、円筒状の部材であり、下部が弁本体10(図1参照)の上部に嵌合されている。ギアケース220の上端縁221から上方に突出して形成されている4つの舌片222は、先端222aが根元222bに比べて幅が広い逆テーパ状に形成されており、その両側縁部にアンダーカット部が形成されている。この舌片222aを図11に示すリングギア44の凹部234(図6参照)に差し込んで加熱することで、固定ギア44の素材のプラスチックが溶融し、固定ギア44が確実にギアケース220に固着される。
図6は、固定ギア44の詳細を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X´断面図、(c)は(a)のY方向側面図である。固定ギア44は、例えばプラスチックを成型加工して作られたリング状のもので、外周部にはフランジ233が形成されるとともに、ギアケース220の上部に固定されるための凹部234及び凸部232が周方向に交互に形成されている。固定ギア44は、内周側にリングギア235が形成されており、減速装置40を構成する要素の一つである。
図7は、固定ギア44の浮き上り及びロータ回転時の振動による騒音を抑制する皿ばね240の詳細を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。図1にも示したように、ギアケース220の上部に嵌装された固定ギア44については、ロータ組立体8との間に配設される皿ばね240によって、浮き上りが防止される。また、ロータ回転時に発生する振動を皿ばね240のばね性により低減し、振動による騒音を抑制することができる。皿ばね240は、ロータ組立体8の太陽ギア41が設けられたボス205が貫通する孔241を有するリング状のもので、その外周から3方へ延びるばね部242を有する。
図8は、減速装置40を構成するキャリア42と遊星ギア43の詳細を示す図であって、(a)はキャリア42の平面図、(b)は遊星ギア43の断面図、(c)はキャリア42の断面図、(d)は環状プレート254を被せたキャリア42の平面図である。キャリア42は、例えばプラスチックを成型加工して製作された樹脂部品であり、中心部にシャフト201が貫通する孔250を有する円盤(底板部)を備え、その上面の周縁部には上方に向けて立設された3本の支軸251と3個の隔壁252が周方向に交互に設けられている。遊星ギア43は筒状に形成され、中心部にはキャリア42の支軸251に回転自在に嵌合される孔256を有し、外周部にはギア部253を有する。各支軸251に遊星ギア43を嵌合したキャリア42の上面には、一枚のワッシャ状の環状プレート254が被せられ、支軸251と隔壁252の頂部の凸部が環状プレート254の支え穴255に嵌入され、固定される。
図9は、減速装置40を構成する出力ギア45及びこれと一体の出力軸46の詳細を示す断面図である。出力ギア45は有底円筒状で、底壁の中心には出力軸46の円柱部262が圧入される孔260が形成されている。出力ギア45の内周には、内歯状のリングギア261が形成されている。出力軸46は、シャフト201を受け入れる有底の穴263と、穴263が形成される側と反対側にマイナスドライバー形状の平ドライバ部としての凸部54が形成されている。平ドライバ部としての凸部54は、図1に示すように、ねじ軸52のスリット状の凹部55に挿入されて係合状態となる。なお、ねじ軸52側に凸部を設け、出力軸46側にこの凸部に係合する凹部を設けるようにしてもよい。
減速装置40においては、ロータ組立体8の太陽ギア41が入力ギアとなり、キャリア42に支持された遊星ギア43が、太陽ギア41、内歯状のリングギアが形成されている固定ギア44、及び内周に内歯状のリングギア161が形成されている出力ギア45に同時に噛み合う。キャリア42全体は、出力ギア45上で自由に回転できるように支持されている。固定ギア44と出力ギア45とは互いに転位した関係にあり、互いに歯数が僅かに相違する。遊星ギア43が固定ギア44と噛み合いながら自転しつつ公転するとき、歯数の相違に基づいて固定ギア44に対して出力ギア45が回転する。したがって、減速装置40では、太陽ギア41の入力が減速されて出力ギア45に出力され、例えば50対1程度の大きな減速比で減速を行う。ロータ組立体8の回転は、例えば50分の1に減速されて、出力軸46に、そして更にはねじ軸52に伝達される。ねじ軸52は微少回転数での回転が可能となり、その回転に応じたねじ軸52の軸方向変位は微小変位で制御可能となり、分解能の高い弁開度制御が達成される。
図10は、電動弁1の主要部の分解斜視図である。弁本体10には2本の配管18a,18bが液密に取り付けられている。弁本体10の上部外周には、キャン30を取り付けるための受け部材20が溶着されている。弁本体10の筒状上部は受け部材20を貫通して上方に延びており、当該筒状上部には、図1に示すように、ねじ軸52と、ねじ軸52にねじ係合する筒状軸受50とを含む送りねじ機構1cが嵌装される。弁本体10の筒状上部には、ギアケース220の下端部が嵌装される。ギアケース220の内部において、送りねじ機構1cの上方には減速装置40が配置される。ギアケース220の上部には4つの舌片222と凹部221が形成されており、舌片222の先端部222aは根元部222bより幅寸法が大きくなるように形成されている。減速装置40の一構成要素であり且つ樹脂等で作られる固定ギア44は、内周面にリングギア235が形成され、外周部には4つの凹部234が形成されている。固定ギア44は、凹部234をギアケース220の舌片222に差し込み、この部分を加熱してプラスチック製の固定ギアを溶融させることにより堅固に固定される。
図11は、本発明による歯車支持装置の要部を示す。本発明においては、減速装置40に備わる環状プレート254は支軸251の倒れを規制する規制機能、又は当該倒れを矯正する矯正機能を備えている。即ち、環状プレート254に支軸251の先端部258が嵌合する支え穴255は、図15に示す従来の環状プレート154と比較して、大きさについては同じである円形形状であるが、白矢印で示すように環状プレート254の径方向外側にオフセットした位置に形成されている。
オフセット量ΔRは、支軸251が製作時には倒れ状態にあったとしても、環状プレート254を支軸251の先端部258に嵌合させた組立状態では、支え穴255において環状プレート254の径方向内側に位置する内側縁部272が、支軸251の先端部258の外周面において環状プレート254の径方向で見て内側に向く部分273に当接して上記支軸251の中央側に向かう倒れを規制する大きさに定められる。好ましくは、オフセット量ΔRは、支軸251の倒れをキャリア42の底板部257に対して直交する状態にまで矯正するような大きさに定められる。なお、遊星ギア43は上下の各部分でそれぞれ固定ギア44と出力ギア45とに噛み合っており、トルク伝達に起因して遊星ギア43には作動中に中央側に倒れる方向の力が作用し、支軸251は製造時のヒケに起因した倒れと共に上記作動中の力との相乗作用によって中央側への倒れが大きくなりやすい。
図12は、本発明による電動弁において減速装置に備わる環状プレートの組付け性を改善した構造の一例を示す。環状プレート290の支え穴291は、初期倒れを生じている支軸251の先端部258が嵌入可能な一側端292から周方向に延びて支軸251が倒れを矯正された状態で組み付けられる他側端293まで、径方向外側に傾斜して形成された斜め穴である。環状プレート290には、環状プレート290に係合して回動操作をしやすいように、内周側と外周側とに工具が係合可能な係合部294,295が形成されている。係合部294,295は、図示のような切欠きや凹部によって形成することができるが、これに限らず、爪や凸部であってもよい。
図13は、図12に示す構造を有する環状プレート290の組み付け経過の一例を示す説明図である。環状プレート290のキャリア42への組付けに際しては、図13(a)に示すように、内側に倒れた支軸251に対して、一側端292において嵌合させる。その状態から、図13(b)に示すように、工具を係合部294,295に係合させて環状プレート290を周方向に回動させる。支軸251の先端部258は相対的に他側端293に向かって移動する。このとき、先端部258は支え穴291が斜め孔であることによって径方向外側にも移動するので、支軸251の倒れが矯正される。支え穴291の孔縁部には、他側端293において支軸251の戻りを防止す戻り規制部296が突出して設けられている。先端部258が支え穴291の他側端293に到達した状態では、図13(c)に示すように、先端部258はその位置に確保される。このように、環状プレート290は、回動操作をするだけで、複数存在する支軸251について上記の動作が一斉に行われ、キャリア42の支軸251に簡単に且つ確実に組み付けることができ、組み付け性が向上している。
図14は、支軸251の先端部の環状プレート254(290)へのかしめ固定の一例を示す概略図である。支軸251はその頭部269において環状プレート254(290)の支え穴255(291)に通しておき、支軸251の頭部269を、加工面299を有するカシメ工具298で押し潰す。これによって、環状プレート254(290)は、支軸251の先端段部259と潰された頭部270(二点鎖線で示す)とで挟まれた状態で固定される。
本発明によるキャンド遊星歯車式電動弁の一実施例の全体構造を示す断面図。 本発明によるキャンド遊星歯車式電動弁の他の実施例を示す要部断面図。 図1に示すキャンド遊星歯車式電動弁の軸受け、シャフト、ロータ組立体の詳細を示す断面図。 図1に示すキャンド遊星歯車式電動弁のホルダ、ねじ軸受け、ねじ軸とボールの詳細を示す断面図。 図1に示すキャンド遊星歯車式電動弁の減速装置を構成するギアケースの詳細を示す平面図及び側面図。 図1に示すキャンド遊星歯車式電動弁の減速装置を構成する固定ギアの詳細を示す平面図、断面図及び側面図。 図1に示すキャンド遊星歯車式電動弁の減速装置を構成する固定ギアの浮き上りを防止する皿ばねの平面図及び側面図。 図1に示すキャンド遊星歯車式電動弁の減速装置を構成するキャリアと遊星ギアの詳細を示す平面図及び断面図。 図1に示すキャンド遊星歯車式電動弁の減速装置を構成する出力ギアと出力軸の詳細を示す断面図。 図1に示すキャンド遊星歯車式電動弁の主要部の分解斜視図。 本発明による遊星歯車式減速装置における歯車支持装置の要部を示す部分図。 本発明による遊星歯車式減速装置における歯車支持装置において環状プレートの組付け性を改善した構造の一例を示す図。 図12に示す構造を有する環状プレートの組み付け経過の一例を示す説明図。 本発明による遊星歯車式減速装置における歯車支持装置におけるキャリアの支軸の先端部の環状プレートへの固定の一例を示す概略図。 従来の電動弁の減速装置の一例を示す図。
符号の説明
1 キャンド遊星ギア式電動弁 1a 駆動部
1b ギア減速機部 1c 送りねじ機構部
2 モータ励磁装置
3 コイル 4 コネクタ
5 取付具 6 凸部
7 係合孔 8 ロータ組立体
10 弁本体 12 弁室
14 オリフィス 15 底部
18a,18b パイプ 20 受け部材
30 キャン
40 遊星歯車式減速装置 41 太陽ギア
42 キャリア 43 遊星ギア
44 固定ギア 45 出力ギア
46 出力軸 50 筒状軸受
51 雌ねじ部 52 ねじ軸
53 雄ねじ部 54 凸部
55 凹部 56 リング
60 弁体 64 段差部
65 ボール 74 ばね受け本体 75 上側フランジ部
154 環状プレート 155 支え穴
201 シャフト 202 筒体
203 貫通孔 204 太陽ギア部材
205 ボス 206 段付部
207 外周部 208 環状凹部
209 上端面 210 上側内周部
211 下部凹部 220 ギアケース
221 上端縁 222 舌片
222a 先端 222b 根元
233 フランジ 232 凸部
234 凹部 235 リングギア
240 皿ばね 241 孔
242 ばね部 250 孔
251 支軸 252 隔壁
253 ギア部 254 環状プレート
255 支え穴
256 遊星ギアの孔 257 底板部
258 先端部 259 先端段部
260 孔 261 リングギア
262 円柱部 263 穴
269 頭部269 270 カシメ頭部
272 内側縁部 273 内側に向く部分
290 環状プレート 291 支え穴(斜め穴)
292 一側端 293 他側端
294,295 係合部 296 戻り規制部
298 カシメ工具 299 加工面

Claims (4)

  1. 回転駆動される太陽ギアと、この太陽ギアと同心的に固定されるリングギアを有する固定ギアと、前記太陽ギアと前記固定ギアに同時に噛み合う遊星ギアと、底板部から一体的に立設された支軸によって前記遊星ギアを回転自在に支持するキャリアと、前記遊星ギアに噛み合うリングギアを有する出力ギアとからなる遊星歯車式減速装置において、
    前記支軸の先端部が嵌合する支え穴が形成されて前記遊星ギアが前記支軸から離脱するのを規制する環状プレートを備えており、
    前記支え穴は、その内側縁部で前記支軸の先端部と当接することにより前記支軸の内側への倒れを規制し、
    前記支え穴は、前記支軸の先端部がすきま嵌合する大きさを有するとともに前記環状プレートの径方向外側に所定量だけオフセットされた位置に形成され、このオフセットによって前記支え穴の内側縁部が前記支軸の先端部と当接することを特徴とする遊星歯車式減速装置における歯車支持装置。
  2. 前記支え穴は、前記環状プレートの周方向に延伸する長穴形状に形成され、この長穴の一側端側は傾斜状態の前記支軸が嵌入可能な大きさを有し、その他側端側は傾斜状態の前記支軸と当接してその倒れを矯正する内側縁部を備えることを特徴とする請求項1記載の遊星歯車式減速装置における歯車支持装置。
  3. 前記長穴形状の支え穴は、前記環状プレートの径方向外側に傾斜して形成された斜め穴になっていることを特徴とする請求項記載の遊星歯車式減速装置における歯車支持装置。
  4. 前記支え穴には、前記他側端において矯正された状態にある前記支軸の戻りを規制する戻り規制部が突出して設けられていることを特徴とする請求項2または3記載の遊星歯車式減速装置における歯車支持装置。
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