JP5111137B2 - 変速操作機構 - Google Patents
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Description
詳しくは、前記変速操作機構は、前記無段変速装置の制御軸に作動連結された状態で操作軸回り回動可能とされた人為操作可能な変速操作レバーと、前記変速操作レバーを前記操作軸回り所定位置に係止するディテント機構とを備えている。
前記変速操作機構は、前記ディテント機構を有することにより、無段階に変速される前記無段変速装置の出力を所望速度に保持することができる。
即ち、前記変速操作レバーは前記無段変速装置の制御軸に作動連結されている為、前記変速操作レバーへは前記無段変速装置の振動が伝播する。この変速操作レバーの振動は、前記操作軸から遠くなるに従って大きくなる為、前記従来構成におけるように、前記ディテント機構が前記変速操作レバーの把持部近傍に位置されていると、前記変速操作レバーの振動に起因する前記変速操作レバーと前記ディテント機構との「がたつき」が大きくなり、その分、騒音が大きくなる。
さらに、本発明によれば、ディテント機構がフェンダに設けられている従来構成に比して、前記ディテント機構の設置位置を前記変速操作レバーの把持部から離間させることができる。従って、前記変速操作レバーの振動に起因する騒音の運転者に対する影響を可及的に防止することができる。
以下、本発明の好ましい一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に本実施の形態に係る変速操作機構が適用された作業車輌1の側面図を示す。
又、図2に前記作業車輌1の部分斜視図を、図3に図2に示す状態からステップ80及びフェンダ90を取り除いた状態の前記作業車輌1の部分斜視図を示す。
図1〜図3に示すように、前記作業車輌1は、車輌前後方向に沿って延びる一対の左側及び右側メインフレーム11L,11Rを有する車輌フレーム10と、前記車輌フレーム10の前方側に配置された駆動源20と、前駆駆動源20から後方側へ離間された状態で前記車輌フレーム10の後方側に連結されたトランスミッション40であって、前記駆動源20から作動的に伝達される駆動力を無段変速する無段変速装置を含むトランスミッション40と、前記トランスミッション40で変速された駆動力によって駆動される一対の駆動輪5と、前記ミッションケース40の上方に配設された運転席15と、前記運転席15の側方を覆う左右一対の前記フェンダ90と、前記運転席15の前方において前記車輌フレーム10に直接又は間接的に支持されたステップ80とを備えている。
なお、本明細書において、左側及び右側とは、それぞれ、前記作業車輌1の前進方向を向いて左側及び右側を意味する。
図4に示すように、前記トランスミッション40は、前記無段変速装置として作用するHST100を有している。
詳しくは、前記トランスミッション40は、車輌幅方向に関し前記一対のメインフレーム11L,11Rの間に位置された状態で該一対のメインフレーム11L,11Rに連結された前記ミッションケース45と、前記ミッションケース45の前面に支持されたHST100と、前記ミッションケース45内に収容されたディファレンシャルギヤ機構(図示せず)及び走行系ブレーキ機構(図示せず)とを備えている。
従って、前記HST100は、前記構成に加えて、前記可変容積部材の吸引/吐出量を変化させる容積調整機構(図示せず)を備えている。
従って、前記HST100は、前記容積調整機構として、前記油圧ポンプ本体の容積を変更するポンプ側容積調整機構及び前記油圧モータ本体の容積を変更するモータ側容積調整機構を備えており、前記ポンプ側容積調整機構が主変速機構として作用し且つ前記モータ側容積調整機構が副変速機構として作用している。
前記ポンプ側容積調整機構は、前記ポンプ側制御軸が軸線回りに回転操作されることにより前記ポンプ側可動斜板を前記油圧ポンプ本体に当接させた状態のままで傾転し、これにより、前記油圧ポンプ本体の吸引/吐出量が変化する。
前記モータ側容積調整機構は、前記モータ側制御軸が軸線回りに回転操作されることにより前記モータ側可動斜板を前記油圧ポンプ本体に当接させた状態のままで傾転し、これにより、前記油圧ポンプ本体の吸引/吐出量が変化する。
前記主変速操作機構は、前記運転席15の前方に配設された人為操作可能な主変速操作部材30と、前記主変速操作部材30及び前記ポンプ側制御軸を作動連結する主変速操作リンク機構(図示せず)とを備えている。
本実施の形態においては、図2及び図3に示すように、前記主変速操作部材30として、前進ペダル30F及び後進ペダル30Rが一体形成されたシーソーペダルが備えられている。
一方、前記後進ペダル30Rを押圧操作すると、前記ポンプ側可動斜板は後進側へ傾転し、これにより、前記モータ軸から前記作業車輌1を後進させる方向の駆動力が出力される。
前記変速操作機構200の詳細構成については後述する。
詳しくは、前記中立復帰機構は、前記主変速操作部材30への人為操作が解除されると、前記主変速機構を中立状態へ移行させ、これにより、前記油圧ポンプ本体の吸引/吐出量がゼロとなることで、前記HST100の出力が中立状態(前記モータ軸の出力回転速度がゼロ)とされる。
図5に、左側から視た前記トランスミッション200の部分側面図を示す。
図4及び図5に示すように、前記変速操作機構200は、人為操作に応じて、前記HST100の制御軸(本実施の形態においては前記モータ側制御軸190)を軸線回りに回転させ得るように構成されている。
即ち、本実施の形態においては、前記モータ側制御軸190が前記操作軸220としても作用している。
斯かる構成において、前記第2レバー部材212の自由端部が把持部215を形成している。
さらに、図7及び図8に、前記変速操作機構200のみの斜視図を示す。なお、図7及び図8は、それぞれ、前記変速操作機構200を前記トランスミッション40とは反対側及び前記トランスミッション40の側から視た斜視図である。
本実施の形態においては、図6〜図8に示すように、前記ディテント凸部280は、前記変速操作レバー210に支持されたピン281と、前記ピン281に軸線回り相対回転自在に外挿されたベアリング282とを有している。
詳しくは、前記ディテント付勢部材290は、基端部が前記トランスミッション40に支持され且つ先端部が前記ディテントアーム260に連結されており、前記ディテント凹部270L,270Hが前記ディテント凸部280へ向けて押圧される方向へ前記ディテントアーム260を前記枢支軸255回りに付勢している。
前記ディテントアーム260は、前述の通り、前記ディテント凹部270L,270Hが前記ディテント凸部280へ向けて押圧される方向へ前記枢支軸255回りに前記ディテント付勢部材290によって付勢されている。従って、前記変速操作レバー210への人為操作力が解除されている状態においては、前記変速操作レバー210に設けられた前記ディテント凸部280が前記複数のディテント凹部270L,270Hの何れか一のディテント凹部と係合し、これにより、前記変速操作レバー210は、係合する一のディテント凹部に対応した前記操作軸220回り位置に係止される。
斯かる構成によれば、前記トランスミッション40を作業車輌に組み付けることなく、前記トランスミッション40単体の状態で前記ディテント機構250の設定及び調整作業を行うことができ、従って、斯かる設定及び調整作業の効率化を図ることができる。
従って、前記従来構成におけるように、前記ディテント機構が前記フェンダに設けられていると、前記変速操作レバーの振動に起因する前記変速操作レバーと前記ディテント機構との「がたつき」が大きくなり、その分、騒音が大きくなる。
従って、前記変速操作レバー210の振動に起因する騒音の発生源を運転者から可及的に離間させることができ、これにより、運転者に対する前記騒音の影響を低減させることができる。
詳しくは、図5〜図8に示すように、前記ディテントアーム260は、前記枢支軸255からの距離が異なる複数の連結箇所261a,261bを有しており、前記ディテント付勢部材290の先端部は前記複数の連結箇所261a,261bに選択的に連結され得るようになっている。
斯かる構成を備えることにより、前記変速操作レバー210を所定位置に係止する為の係止力を容易に変更することができる。
従って、前記連結箇所261a,261bは、上方に開く凹部とされている。
前記第1ストッパアーム321は、前記変速操作レバー210が前記操作軸220回り一方側(例えば、左側面視において時計回り方向)の第1操作端より前記操作軸220回り一方側へ回動することを規制するように配置されている。
前記第2ストッパアーム322は、前記変速操作レバー210が前記操作軸220回り他方側(例えば、左側面視において反時計回り方向)の第2操作端より前記操作軸220回り他方側へ回動することを規制するように配置されている。
本実施の形態においては、図5等に示すように、前記ストッパ部材320は、前記第1及び第2ストッパアーム321,322を一体的に備えたコの字状とされている。
なお、図9において、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付している。
図9に示す形態においては、前記ディテント凸部280は、前記ピン281と前記ピン281に軸線回り相対回転自在に外挿されたブッシュ283とを備えている。
以下、本発明の他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図10(a)及び(b)に、それぞれ、本実施の形態に係る変速操作機構200Bを前記トランスミッション40の側から視た部分側面図及び前方から視た部分正面図を示す。
なお、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
これに対し、本実施の形態に係る変速操作機構200Bは、任意の係止位置に前記変速レバー210を係止可能なディテント機構250Bを備えている。
なお、図10における符号450,460,470は、それぞれ、摩擦板,ワッシャ及びナットである。
前記ディテント機構250Bを備えた前記変速操作機構200Bによれば、前記実施の形態1におけると同様の効果を奏しつつ、前記変速操作レバー210を任意位置に係止することができる。
一方、前記ガイド部材410には前記係合突起430が係入されるスリット440が設けられている。
前記スリット440は、前記変速操作レバー210の前記操作軸220回りの回動範囲に対応した長さを有している。
即ち、前記スリット440は、前記変速操作レバー210が前記操作軸220回り一方側の第1操作端及び他方側の第2操作端の間で操作されることを許容しつつ、前記変速操作レバー210が前記第1及び第2操作端を越えて前記操作軸220回り一方側及び他方側へ回動することを防止するような長さを有している。
これに代えて、前記ガイド部材410を前記トランスミッション40に固定支持することも可能である。斯かる構成においては、前記スリット440は前記操作軸220回りに沿った円弧状とされる。
100 HST(無段変速装置)
190 HSTの制御軸
200,200B 変速操作機構
210 変速操作レバー
220 操作軸
250,250B ディテント機構
255 ディテントアームの枢支軸
260 ディテントアーム
261a,261b ディテントアームにおけるディテント付勢部材の連結箇所
270L,270H,270(1)〜270(5) ディテント凹部
280 ディテント凸部
290 ディテント付勢部材
310 規制アーム
320 ストッパ部材
405 ガイド部材の枢支軸
410 ガイド部材
420 ディテント付勢部材
430 係合突起
440 スリット
Claims (2)
- トランスミッションに備えられた無段変速装置の制御軸を軸線回りに回転させ得るように基端部が前記制御軸に作動連結された状態で自由端部が上方へ延びて把持部を形成する人為操作可能な変速操作レバーと、前記変速操作レバーを前記制御軸の軸線回りに関し係止するディテント機構とを備え、
前記ディテント機構は、上下に延びる前記変速操作レバーと交差するように水平に延びた状態で、前記制御軸と平行になるように前記トランスミッションに支持された枢支軸回り回動自在とされたディテントアームと、前記ディテントアームの長手方向に沿って設けられた複数の下方に開くディテント凹部と、前記変速操作レバーの前記基端部及び前記自由端部の間に設けられたディテント凸部であって、前記複数のディテント凹部の何れか一の凹部と選択的に係合可能なディテント凸部と、基端部が前記トランスミッションに支持され且つ先端部が前記ディテントアームの自由端側に連結されて、前記ディテント凹部が前記ディテント凸部へ向けて押圧されるように前記ディテントアームを前記枢支軸回りに下方へ付勢するディテント付勢部材とを備え、
前記ディテントアームの自由端側には上方へ開く複数の凹部が前記枢支軸からの距離が異なるように設けられており、前記ディテント付勢部材の先端部は前記複数の凹部に選択的に連結可能とされていることを特徴とする変速操作機構。 - 前記変速操作レバーに連動して前記制御軸回りに回動する規制アームと、前記規制アームの自由端部の前記制御軸回り一方側及び他方側の回動端を画するストッパ部材とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の変速操作機構。
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