JP5110737B2 - シートローラ - Google Patents

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Description

本発明は、シートローラに関し、より詳しくは原価を節減することができ、品質を向上させることができる部分スタックシートローラ構造を備えた金融自動化機器に関する。
金融自動化機器は、金融サービスに関連して時間および場所に束縛されずに銀行職員がいなくとも入金または出金などの基本的な金融サービスを提供することのできる自動化機器である。
金融自動化機器は、入出金の有無によって現金支払機と現金預払機に大きく区分され、最近では金融自動化機器は現金の入出金はもちろん小切手(Check)の入出金、通帳整理、振替(giro)料金納付、チケット発売などのさまざまな用途で用いられている。
上記のような金融自動化機器には現金や小切手などを出金するためにカセットボックスなどの媒体収納部に積載された紙媒体を一枚一枚分離して供給したり入金された紙媒体を媒体収納部に集積するための媒体分離集積部が備えられている。
前記媒体分離集積部は、媒体収納部から紙媒体を一枚一枚ピックアップするピックアップローラと、前記ピックアップローラと隣接するように装着されて前記ピックアップローラで一枚一枚分離された紙媒体を搬送経路に流入させるフィードローラと、前記フィードローラとオーバラップ(overlap)した状態を維持しながら回転するゲートローラと、前記フィードローラに紙媒体を密着させるピンチローラとを備えることができる。
ここで、ゲートローラが装着される回転軸の両端には、入出金される媒体を押し出すためのシートが形成されたシートローラが備えられる。このようなシートローラは、媒体の出金時には搬送経路から回避されていなければならず、媒体の入金時には搬送経路に進入して入金し、積載される媒体と接触しなければならない。
このように、シートローラが出金時には媒体と接触しないように搬送経路から離隔または回避されなければならず、入金時のみ媒体と接触するように搬送経路上に存在するようにするためにシートローラの回転軸そのものを回避または退避させる構造を採択することができる。しかし、このような構造を採用する場合には、シートローラを回避させるための別の構成が追加されなければならないため生産原価が上昇し、媒体分離集積部の近くの搬送経路構造が複雑になるという問題点があった。
このような問題点を解決するためにシートローラの外周面にシートが部分的にのみ形成された部分スタックシートローラを用いることもできる。部分スタックシートローラを用いる場合、出金時にはゲートローラまたはシートローラが装着された回転軸が回転せずにシートローラに形成されたシートが媒体と接触しない状態にあるが、入金する場合には回転軸と共にシートローラが回転するため媒体がシートに接触して媒体収納部に集積されることができる。しかし、部分スタックシートローラを用いる場合には、媒体収納部にすでに積載されている媒体とシートローラの接触が全くないため、新しく積載される媒体のための空間を十分に確保することができないという問題点があった。
本発明は、部分スタックシートローラを用いながらも生産原価を減らすことができ、入金または積載時に媒体の積載不良が発生しないシートローラを提供する。
本発明は、少なくとも2つの部分スタックシートローラを用いて、シートローラの間にスプリングクラッチなどの位相回復手段およびストッパを備えて集積時にスタックシートと媒体の摩擦力を用いて放射状のシートローラの役割を完全に行うことのできるシートローラを提供する。
本発明は、媒体分離時には位相回復手段の弾性復原力を用いてシートローラ間の位相を一致させて媒体搬送経路でシートローラが回避されて媒体分離を妨害しないシートローラを提供する。
詳述した本発明の目的を達成するための本発明の一実施形態によれば、媒体収納部から媒体を分離したり前記媒体収納部に搬送される媒体を集積する媒体分離集積部の一回転軸に設けられるシートローラであって、前記回転軸と共に回転するように前記回転軸に設けられ、外周面には離隔配置された複数の固定弾性シートが形成された固定ローラと、前記固定ローラの一側に位置するように前記回転軸に設置され、外周面には離隔配置された複数のアイドル弾性シートが形成され、前記回転軸が回転するにともない前記固定ローラに対して相対回転が可能なアイドルローラと、前記固定ローラに対する前記アイドルローラの相対回転による位相差を弾性力を用いて除去する位相回復手段とを備えるシートローラを提供することができる。
上記のように構成することによって、媒体出金時または分離時にはシートローラが媒体と接触しないように回避し、入金時または集積時にはシートローラと媒体が接触するようになるだけでなく、すでに積載されていた媒体もシートローラと接触するようになって積載空間を十分に確保することができる。
ここで、前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは、それぞれ前記固定ローラおよび前記アイドルローラの外周面の一部分に形成されてもよく、前記アイドルローラが前記固定ローラに対して相対回転した状態で前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは前記回転軸の外周面全体にわたって配置されてもよい。このような部分スタックシートローラを用いることで媒体集積時にはシートがシートローラの外周面全体に配置される効果を得ることができる。
前記位相回復手段は、前記アイドルローラと前記回転軸とを連結したり、前記アイドルローラと前記固定ローラとを連結することができる。すなわち、位相回復手段は、回転軸上で自由に回転することのできるアイドルローラと、回転軸に固定されて回転軸と共に回転する固定ローラとを連結したりアイドルローラと回転軸を連結してアイドルローラと回転軸との間に発生する位相差を除去することができる。
この時、前記位相回復手段は、前記回転軸および前記固定ローラが回転するにともない前記アイドルローラに弾性力を提供するスプリングクラッチまたはトーションスプリングなどで構成してもよい。
ここで、前記スプリングクラッチは、前記回転軸が挿入されるように巻線された回転軸挿入部と、前記回転軸挿入部を中心に一端に形成されて前記回転軸または前記固定ローラに連結する固定ローラ連結部と、前記回転軸挿入部を中心に他端に形成されて前記アイドルローラに連結するアイドルローラ連結部とを含んでもよい。
前記固定ローラおよび前記アイドルローラには前記固定ローラに対する前記アイドルローラの相対回転範囲を制限するストッパが形成される。
前記ストッパは、前記固定ローラと前記アイドルローラにそれぞれ形成された突起であり、前記突起は前記回転軸の回転方向に沿って形成された両端部が互いに接触しながら前記アイドルローラの相対回転範囲を制限することができる。このように、固定ローラとアイドルローラとが噛み合わさるカップリングの部分にストッパを形成することによって、固定ローラに対するアイドルローラの相対回転が過度に発生することを防止できるだけでなく、位相回復手段によって位相差が除去された場合にアイドルローラを初期位置に容易に復元することができる。
また、本発明は、詳述したような課題を達成するために、媒体収納部から媒体を分離したり前記媒体収納部に搬送される媒体を集積する媒体分離集積部の一回転軸に設けられるシートローラであって、前記回転軸と共に回転するように前記回転軸に設けられ、外周面には離隔配置された複数の固定弾性シートが形成された固定ローラと、前記固定ローラの一側に位置するように前記回転軸に設置され、外周面には離隔配置された複数のアイドル弾性シートが形成され、前記回転軸が回転するにともない前記固定ローラに対して相対回転が可能なアイドルローラと、を含み、媒体分離時には前記アイドルローラに加えられる弾性力によって前記アイドル弾性シートが前記固定弾性シートと同一位相を維持し、媒体集積時には予め集積された媒体と前記アイドル弾性シートの摩擦力によって前記アイドル弾性シートと前記固定弾性シートの間に位相差が発生することを特徴とするシートローラを提供することもできる。
ここで、媒体分離時に前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは媒体と接触せず、媒体集積時に前記アイドル弾性シートは予め集積された媒体の一面と接触しながら新しく集積される媒体の集積空間を確保してもよい。
媒体集積時に前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは、前記回転軸の外周面全体にわたって配置されるように位置し、媒体集積が完了すれば前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは前記回転軸の外周面の一部にわたって配置されるように位置してもよい。すなわち、部分スタックシートローラを使用しながらも外周面全体にわたってシートが形成された放射状シートローラと同一の機能をすることができる。
媒体集積が完了すれば、前記アイドルローラと前記回転軸とを連結したり前記アイドルローラと前記固定ローラとを連結する位相回復手段によって前記アイドル弾性シートが前記回転軸上で回転して前記固定弾性シートと前記アイドル弾性シートとが同一の位相を有するようになる。
一方、前記位相回復手段は、前記回転軸が挿入されるように巻線された回転軸挿入部と、前記回転軸挿入部を中心に両端にそれぞれ形成された固定ローラ連結部とアイドルローラ連結部と、前記回転軸挿入部と前記固定ローラ連結部および前記アイドルローラ連結部とをそれぞれ連結する脚部とを備えることができる。
以上にて説明したように、本発明は分離時のシートローラを別に回避させなくても良いため、生産原価を節減できるだけでなく金融自動化機器の媒体分離集積部の搬送経路構造を単純化することができる。
本発明は、の部分スタックシートローラを用いながらも集積時にはシートが放射状に配置されるようにすることによって媒体の集積空間を十分に確保することができるために集積品質を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る金融自動化機器の媒体分離集積部構成を概略的に示す側面図である。 図1に係る媒体分離集積部によって媒体が分離する時の回転軸およびシートローラを示す斜視図である。 図2に係るシートローラを示す斜視図および分解図である。 図2に係るシートローラを示す斜視図および分解図である。 図1に係る媒体分離集積部によって媒体が分離する時のシートローラの状態を示す側面図である。 図1に係る媒体分離集積部によって媒体が集積される時の回転軸およびシートローラを示す斜視図である。 図5に係るシートローラを示す斜視図および分解図である。 図5に係るシートローラを示す斜視図および分解図である。 図1に係る媒体分離集積部によって媒体が集積される時のシートローラの状態を示す斜視図である。 図2および図5に係るシートローラの位相回復手段を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態に係る構成および作用に関して詳細に説明する。以下の説明は特許請求可能な本発明のさまざまな態様のうちのひとつであり、下記の記述は本発明に対する詳細な記述の一部をなす。
ただし、本発明を説明するにおいて、公知された機能あるいは構成に関する具体的な説明は本発明の要旨を明瞭にするために省略することにする。
図1は、本発明の一実施形態に係る金融自動化機器の媒体分離集積部構成を概略的に示す側面図である。
以下では説明の便宜のために、本発明の一実施形態に係る紙媒体供給装置を用いた出金用金融自動化機器を例示して説明することにする。
図1を参照すれば、本発明の一実施形態に係る金融自動化機器は媒体収納部110と、媒体収納部110の紙媒体を分離したり媒体収納部110に搬送された媒体を媒体収納部110に集積する媒体分離集積部120と、媒体分離集積部120を通過した紙媒体が2枚であるか否かを判断するためのセンサ部(図示せず)、センサ部の検査結果に応じて媒体分離集積部120の分離動作をコントロールする制御部(図示せず)および一枚一枚に分離された紙媒体を搬送する媒体搬送部(図示せず)を備える。
ここで、媒体は薄く所定の面積を有するものを含むことができるが、紙幣または小切手などの紙媒体であることが好ましい。
金融自動化機器は、外郭を形成するメインフレーム(図示せず)のその内部に設置された媒体収納部110と、媒体収納部110に受容された紙媒体Nを一枚一枚に分離したり媒体収納部110に媒体を集積する媒体分離集積部120と、媒体分離集積部120によって分離した紙媒体Nを出金口(図示せず)に搬送したり集積される紙媒体Nを媒体収納部110に搬送する媒体搬送部(図示せず)とを含んで構成される。
ここで、媒体収納部110は、内部に収容空間が形成された略六面体状の収納部110と、収納部110の内部に収納された紙媒体Nを媒体分離部120側に加圧するプッシュプレート(図示せず)とを含んで構成される。
一方、媒体収納部110の前方上部の端の部分は開口された状態であり、この開口された部分を介して紙媒体Nが流入または流出する。この時、紙媒体Nは一枚一枚分離されなければならないが、このために媒体分離集積部120が媒体収納部110の一側端の付近に設置されている。
媒体分離集積部120は、媒体収納部110から紙媒体Nを一枚一枚ピックアップするピックアップローラ121と、ピックアップローラ121と隣接するように装着されてピックアップローラ121で一枚一枚分離した紙媒体Nを搬送経路に流入させるフィードローラ122と、フィードローラ122とオーバラップ(overlap)した状態を維持しながら停止しているゲートローラ(図示せず)およびフィードローラ122に紙媒体Nを密着させるピンチローラ(図示せず)を含んで構成される。
この時、前記ゲートローラは、紙媒体Nの2枚(double−sheet)分離を防止する役割をすることができ、このためにゲートローラの一側にはシートローラ140が備えられる。
媒体分離集積部120は、媒体収納部110の上部に向かって紙媒体Nを一枚一枚分離または集積し、媒体収納部110に設置されたものではなく媒体収納部110から分離設置されている。これによって、紙媒体Nの分離性能を高めることができ金融自動化機器の生産費用を低くすることができる。参考に、本実施形態の説明で媒体分離集積部120は、媒体収納部110の外部に外装されているが、場合によっては媒体分離集積部120が媒体収納部110の内部に内蔵されることも可能である。
ここで、媒体分離集積部120は、垂直方向に媒体を分離または集積したり、水平方向に媒体を分離または集積することができ、媒体収納部110の下部または上部に向かって紙媒体Nを分離または集積することができる。
図1には、媒体収納部110の上方向および水平方向に分離または集積がなされる例について示している。
また、ピックアップローラ121の駆動原としてステッピングモータ(stepping motor)を用いることにより、2枚分離が発生する場合にも効果的に対応することができる。
ここで、シートローラ140は、媒体搬送ベルト(図示せず)の間に挟持されて搬送される紙媒体Nを媒体収納部110の中に引き込む役割をするだけでなく、媒体収納部110にすでに集積されている紙媒体Nを押すことによって新しく集積される紙媒体Nの集積空間を確保する役割をすることができる。
この時、紙媒体Nが媒体収納部110で分離されて出金などがなされる場合には、シートローラ140は紙媒体Nと接触しなくなる。
以下では、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る金融自動化機器の媒体分離集積部120を介して紙媒体Nが分離される場合におけるシートローラ140について詳察することにする。
図2は、図1に係る媒体分離集積部によって媒体が分離する時の回転軸およびシートローラを示す斜視図であり、図3aおよび図3bは図2に係るシートローラを示す斜視図および分解図であり、図4は、図1に係る媒体分離集積部によって媒体が分離する時のシートローラの状態を示す側面図である。
図2を参照すれば、本発明の一実施形態に係るシートローラ140は、ゲートローラ(図示せず)と同一の回転軸150に装着してもよい。シートローラ140は、ゲートローラの少なくとも一側ないし回転軸150の少なくとも一側端に設けてもよい。
ここで、シートローラ140は、ゲートローラ(図示せず)が設けられる回転軸150と共に回転するように回転軸150に設置され、外周面には離隔配置された複数の固定弾性シート142が形成された固定ローラ141と、固定ローラ141の一側に位置するように回転軸150に設置されて外周面には離隔配置された複数のアイドル弾性シート147が形成され、回転軸150が回転するにともない固定ローラ141に対して相対回転が可能なアイドルローラ146と、固定ローラ141に対するアイドルローラ146の相対回転により発生した固定ローラ141とアイドルローラ146との位相差を除去したり位相差がなくなるようにアイドルローラ146を初期状態に復帰させる位相回復手段(図示せず)とを含んでもよい。
上記のように互いに相対回転する固定ローラ141およびアイドルローラ146を含んでシートローラ140を構成することにより、媒体出金時または分離時にはシートローラ140が紙媒体と接触しないように回避し、入金時または集積時にはシートローラ140と紙媒体が接触するだけでなく、すでに積載されていた紙媒体もシートローラ140と接触しながら押さえられるようになり、媒体収納部110に新しく積載される紙媒体のための空間を十分に確保することができる。
一方、図2を参照すれば、回転軸150を通る仮想の垂直線を中心として固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147が同一の側に位置することが分かる。紙媒体の出金時または分離時に紙媒体は固定およびアイドル弾性シート142,147がない部分を通過しながら分離するため、紙媒体と固定およびアイドル弾性シート142,147は接触しなくなる。すなわち、分離時にシートローラ140を別に回避させなくても紙媒体とシートローラ140と接触するのを防止することができる。
固定ローラ141とアイドルローラ146との位置は、互いに変わっても構わない。すなわち、図2では固定ローラ141が回転軸150の中心側に位置してアイドルローラ146は回転軸150の外側に位置するが、反対の場合も可能である。
ここで、固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147はそれぞれ固定ローラ141およびアイドルローラ146の外周面の一部分に形成されてもよい。図2を参照すれば、初期状態(すなわち、紙媒体分離時)にある場合、固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147は回転軸150の外周面全体にわたって配置されるように形成されたものではなく、回転軸150の外周面の一部だけに配置されるように形成される。このように、固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147が一部だけに形成された状態で紙媒体が分離する。
ここで、固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147は固定ローラ141の胴体部およびアイドルローラ146の胴体部に一体に形成されてもよく、別に形成されることもできる。
この時、アイドルローラ146の外側に位置する回転軸150の端部近所には位相回復手段を固定するための回復手段固定孔151を形成してもよい。
図3aおよび図3bには初期状態、すなわち紙媒体が媒体収納部110で分離して出金される状態のシートローラ140が示されている。固定ローラ141とアイドルローラ146は互いに噛み合う状態で回転軸150に装着されている。この時、固定ローラ141とアイドルローラ146の噛み合う部分には、段差構造が形成されていることが分かる。このような段差構造は、固定ローラ141に対するアイドルローラ146の相対回転範囲または位相差を制限するためのものであり、ストッパ143,148である。
ストッパ143,148は、固定ローラ141とアイドルローラ146にそれぞれ形成された突起構造または段差構造であり、ストッパ143,148は回転軸150の回転方向に沿って形成された両端部が互いに接触しながら固定ローラ141に対するアイドルローラ146の相対回転範囲を制限することができる。
まず固定ローラ141に形成されたストッパ143は、固定ローラ141の胴体部でアイドルローラ146を向いて突出している。ストッパ143の両端には係止接触面143a,143bがそれぞれ形成され、アイドルローラ146の胴体部と接触しながら回転する回転接触面143cが係止接触面143a,143bの間に形成される。
一方、固定ローラ141と噛み合うアイドルローラ146のストッパ148も固定ローラ141のストッパ143と同一形状を有する。すなわち、アイドルローラ146のストッパ148は、アイドルローラ146の胴体部から固定ローラ141を向いて突出している。ストッパ148の両端には係止接触面148a、148bがそれぞれ形成され、固定ローラ141の胴体部と接触しながら回転する回転接触面(図示せず)が係止接触面148a,148bの間に形成される。
このようなストッパ143,148が形成された固定ローラ141とアイドルローラ146を回転軸150に装着すれば、固定ローラ141のストッパ143の回転接触面143cはアイドルローラ146の胴体部と接触して、アイドルローラ146のストッパ148の回転接触面は固定ローラ141の胴体部と接触する。このような状態で固定ローラ141とアイドルローラ146とが相対回転するようになれば、アイドルローラ146の回転範囲はストッパ143,148の係止接触面(143a、143b、148a、148b)の接触によって制限される。
図3aを参照すれば、初期状態(すなわち、紙媒体分離時)には固定ローラ141のストッパ13の係止接触面143aとアイドルローラ146のストッパ148の係止接触面148aとが互いに接触した状態である。
このように、固定ローラ141とアイドルローラ146とが噛み合うカップリング(coupling)部分にストッパ143,148を形成することによって、固定ローラ141に対するアイドルローラ146の相対回転が過度に発生するのを防止できるだけでなく、位相回復手段160(図6b参照)によって位相差が除去された場合にアイドルローラ146を初期状態に容易に復元することができる。
一方、アイドルローラ146と回転軸150とを連結したりアイドルローラ146と固定ローラ141とを連結する位相回復手段160が提供されることができる。すなわち、位相回復手段160は、回転軸150上で自由に回転することのできるアイドルローラ146と回転軸150に固定されて回転軸150と共に回転する固定ローラ141とを連結したり、アイドルローラ146と回転軸150とを連結してアイドルローラ146と回転軸150との間で発生する位相差を除去したりアイドルローラ146の相対回転を回復させたりすることができる。
図3bには、固定ローラ141とアイドルローラ146との間に位相回復手段160が備えられたシートローラ140が示されている。位相回復手段160は、回転軸150および固定ローラ141が回転するにともないアイドルローラ146に弾性回復力を提供するスプリングクラッチまたはトーションスプリングなどで構成することができる。位相回復手段160の詳しい構成については、図面を参照しながら後述することにする。
図3bに示す状態で回転軸150と固定ローラ141とが反時計方向に回転すれば、位相回復手段160がよじれて弾性力をアイドルローラ146に加えるようになる。
図4には紙媒体が分離する場合紙媒体とシートローラ140の相対位置が示されている。図に示すように、紙媒体N分離時にはシートローラ140の固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147が重なったり略同じ位置にあるため、弾性シート142,147と紙媒体Nとが接触しない。この状態でシートローラ140が備えられた回転軸150は回転しない。このように、弾性シート142,147をシートローラ140の外周面の一部分にのみ形成することによって、紙媒体N分離時にシートローラ140が紙媒体Nと干渉または接触しない位置に回避させる必要がない。
以下では、図面を参照して、紙媒体の集積時シートローラ140に作動について詳察する。
図5は、図1に係る媒体分離集積部によって媒体が集積される時の回転軸およびシートローラを示す斜視図であり、図6aおよび図6bは、図5に係るシートローラを示す斜視図および分解図であり、図7は、図1に係る媒体分離集積部によって媒体が集積される時のシートローラの状態を示す斜視図である。
図5に示すシートローラ140は、図2に示したシートローラ140の固定ローラ141と回転軸150とが反時計方向(図5の矢印参照)に回転した状態である。
固定ローラ141は、回転軸150と共に回転するが、アイドルローラ146は回転軸に固定されたものではないため回転しないこともある。
この時、初期状態で回転軸150が回転し始める時には、固定ローラ141とアイドルローラ146とが共に回転することができる。回転軸が回転し始める時には、媒体収納部110に積載された紙媒体とアイドルローラ146とが接触しないためにアイドルローラ146も回転することができる。回転がさらに進行されて媒体収納部110に積載された紙媒体とアイドルローラ146の弾性シート147が接触するようになれば、両者の間に発生する摩擦力によってアイドルローラ146はそれ以上回転しないこともある。
すなわち、アイドルローラ146のアイドル弾性シート147が媒体収納部110に積載された紙媒体を押しながら、それ以上回転しない一方、固定ローラ141は回転軸150と共に続けて回転するため、アイドルローラ146と固定ローラ141との間には相対回転ないし位相差が発生するようになる。
アイドルローラ146が固定ローラ141に対して相対回転した状態で固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147は回転軸150の外周面全体にわたって位置するように配置される。このような作動によって弾性シートが外周面の一部分にのみ形成された部分スタックシートローラを利用しながらも媒体集積時には弾性シートがシートローラの外周面全体に配置された効果を得ることができる。
ここで、固定ローラ141に対するアイドルローラ146の相対回転は、固定ローラ141のストッパ143の係止接触面143bとアイドルローラ146のストッパ148の係止接触面148bとが互いに接触すれば、それ以上発生しない。
図6aを参照すれば、固定ローラ141のストッパ143の係止接触面143bがアイドルローラ146のストッパ148と接触した状態が示されているが、この状態は固定ローラ141とアイドルローラ146との間の相対回転、すなわち位相差が最大に発生した状態である。
図6bを参照すれば、位相差が発生した状態で固定ローラ141とアイドルローラ146との間に設置された位相回復手段160の形態が変形されながら回復弾性力が発生した状態である。この状態でアイドルローラ146の弾性シート147と媒体収納部110に積載された紙媒体Nの接触状態が解除されれば、位相回復手段160の弾性力によってアイドルローラ146は初期状態に回転するようになる。このように位相回復手段160の弾性力によってアイドルローラ146と固定ローラ141との間の位相差ないし相対回転が消滅されることができる。
図7は、入金された紙媒体Nが媒体収納部110で集積される状態を示す図である。図に示すように、紙媒体N集積時には固定ローラ141に対しアイドルローラ146が相対回転をして両者の間に位相差が発生するため、固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147が放射状に等しく分布することができる。
この状態で新しく入金される紙媒体Nは、左半部上側領域に位置する固定弾性シート142に引かれて媒体収納部110側に搬送され、すでに媒体収納部110に入金されている紙媒体Nは左半分負荷側領域に位置するアイドル弾性シート147に押さられて紙媒体Nとアイドル弾性シート147との間に摩擦力が発生するようになり、このような摩擦力により回転軸150が回転するにも関わらず、アイドルローラ146は回転することができないことがある。
このように、紙媒体N集積時に弾性シート142,147が放射状に等しく分布しながら媒体収納部110に収納された紙媒体Nを押すことによって、新しく集積される紙媒体Nのための十分な空間を媒体収納部110に確保することができる。
再び説明すれば、紙媒体N分離時にはアイドル弾性シート147が固定弾性シート142と同一位相を維持して(図4参照)、紙媒体N集積時には予め媒体収納部110に集積された紙媒体Nとアイドル弾性シート147の摩擦力によりアイドル弾性シート147と固定弾性シート142の間に位相差が発生するようになる。
ここで、紙媒体N分離時に固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147は紙媒体と接触せず、媒体集積時にアイドル弾性シート147は予め集積された紙媒体の一面と接触しながら新しく集積される紙媒体の集積空間を確保することができる。
紙媒体集積時の固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147は、回転軸150の外周面全体にわたって配置されるように位置し、紙媒体集積が完了すれば位相回復手段160によってアイドルローラ146が初期状態に復元するため、固定弾性シート142およびアイドル弾性シート147は回転軸150の外周面の一部にわたって配置されるように位置することができる。
すなわち、紙媒体集積が完了すれば、アイドルローラ146と回転軸150を連結したり、アイドルローラ146と固定ローラ141を連結する位相回復手段160によってアイドル弾性シート147が回転軸150上で回転するため固定弾性シート142とアイドル弾性シート147が同一の位相を有することができる。
図8は、図2および図5に係るシートローラの位相回復手段を示す斜視図である。図8を参照すれば、位相回復手段160は、回転軸150が挿入される回転軸挿入部169が略中央部分に形成されるが、トーション(torsion)を発生させるために回転軸挿入部150は少なくとも1回巻線されることが好ましい。
回転軸挿入部169を中心として両端には固定ローラ連結部162およびアイドルローラ連結部166がそれぞれ形成され、回転軸挿入部169と連結部162,166はそれぞれ脚部161,167によって連結できる。ここで、固定ローラ連結部162は固定ローラ141に連結することもできるが、回転軸150に連結することもできる。
図8に示す状態が位相回復手段160の初期状態(すなわち、図2に対応)とすれば、アイドルローラ146と固定ローラ141との間に位相差が発生する場合は、固定ローラ連結部162とアイドルローラ連結部166とが互いに近づきながら位相回復手段160に弾性力が発生するようになる。
図8に示す位相回復手段160は1つの例示に過ぎず、必ずこれらに限定されることはなく、スプリングクラッチまたはトーションスプリングなどさまざまな形態の弾性部材が用いてもよい。
このような構成によってシートローラは部分スタックシートローラを用いながらも外周面全体にわたってシートが放射状に形成されたシートローラと同一の機能を行うことができる。
これまで説明したシートローラは、リサイクルボックスを含み、一時スタック部、顧客接客部など1つの入出金口を介して紙幣または小切手などの紙媒体が入金および出金される金融自動化機器の構成部品に用いられる。
以上では本発明の好適な実施形態を例示的に説明したが、本発明の範囲はこのような特定実施形態のみに限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された範疇内で適切に変更可能なものである。
110:媒体収納部
120:媒体分離集積部
121:ピックアップローラ
122:フィードローラ
140:シートローラ
141:固定ローラ
142:固定弾性シート
143、148:ストッパ
146:アイドルローラ
147:アイドル弾性シート
150:回転軸
160:位相回復手段

Claims (12)

  1. 媒体収納部から媒体を分離したり前記媒体収納部に搬送される媒体を集積する媒体分離集積部の一回転軸に設けられるシートローラであって、
    前記回転軸と共に回転するように前記回転軸に設けられ、外周面には離隔配置された複数の固定弾性シートが形成された固定ローラと、
    前記固定ローラの一側に位置するように前記回転軸に設置され、外周面には離隔配置された複数のアイドル弾性シートが形成され、前記回転軸が回転するにともない前記固定ローラに対して相対回転が可能なアイドルローラと、
    前記固定ローラに対する前記アイドルローラの相対回転による位相差を弾性力を用いて除去する位相回復手段と、
    を備え
    前記固定ローラおよび前記アイドルローラは、前記固定ローラに対する前記アイドルローラの相対回転範囲を制限する突起をそれぞれ備え、
    前記固定ローラの突起は、前記回転軸の回転方向に沿って形成されて前記アイドルローラの突起と接触する両端部と、前記アイドルローラの胴体部と接触する回転接触面とを備え、
    前記アイドルローラの突起は、前記回転軸の回転方向に沿って形成されて前記固定ローラの突起と接触する両端部と、前記固定ローラの胴体部と接触する回転接触面とを備える、
    シートローラ。
  2. 前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは、それぞれ前記固定ローラおよび前記アイドルローラの外周面の一部分に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のシートローラ。
  3. 前記アイドルローラが前記固定ローラに対して相対回転した状態で前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは前記回転軸の外周面全体にわたって配置されたことを特徴とする請求項2に記載のシートローラ。
  4. 前記位相回復手段は、前記アイドルローラと前記回転軸とを連結したり、前記アイドルローラと前記固定ローラとを連結することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のシートローラ。
  5. 前記位相回復手段は、前記回転軸および前記固定ローラが回転するにともない前記アイドルローラに弾性力を提供するスプリングクラッチであることを特徴とする請求項4に記載のシートローラ。
  6. 前記スプリングクラッチは、
    前記回転軸が挿入されるように巻線された回転軸挿入部と、
    前記回転軸挿入部を中心に一端に形成されて前記回転軸または前記固定ローラに連結する固定ローラ連結部と、
    前記回転軸挿入部を中心に他端に形成されて前記アイドルローラに連結するアイドルローラ連結部と、を備える請求項5に記載のシートローラ。
  7. 媒体収納部から媒体を分離したり前記媒体収納部に搬送される媒体を集積する媒体分離集積部の一回転軸に設けられるシートローラであって、
    前記回転軸と共に回転するように前記回転軸に設けられ、外周面には離隔配置された複数の固定弾性シートが形成された固定ローラと、
    前記固定ローラの一側に位置するように前記回転軸に設置され、外周面には離隔配置された複数のアイドル弾性シートが形成され、前記回転軸が回転するにともない前記固定ローラに対して相対回転が可能なアイドルローラと、を含み、
    媒体分離時には前記アイドルローラに加えられる弾性力によって前記アイドル弾性シートが前記固定弾性シートと同一位相を維持し、
    媒体集積時には予め集積された媒体と前記アイドル弾性シートの摩擦力によって前記アイドル弾性シートと前記固定弾性シートの間に位相差が発生し、
    前記固定ローラおよび前記アイドルローラは、前記固定ローラに対する前記アイドルローラの相対回転範囲を制限する突起をそれぞれ備え、
    前記固定ローラの突起は、前記回転軸の回転方向に沿って形成されて前記アイドルローラの突起と接触する両端部と、前記アイドルローラの胴体部と接触する回転接触面とを備え、
    前記アイドルローラの突起は、前記回転軸の回転方向に沿って形成されて前記固定ローラの突起と接触する両端部と、前記固定ローラの胴体部と接触する回転接触面とを備える、シートローラ。
  8. 媒体分離時に前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは媒体と接触せず、
    媒体集積時に前記アイドル弾性シートは予め集積された媒体の一面と接触しながら新しく集積される媒体の集積空間を確保することを特徴とする請求項に記載のシートローラ。
  9. 媒体集積時に前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは、前記回転軸の外周面全体にわたって配置されるように位置することを特徴とする請求項に記載のシートローラ。
  10. 媒体集積が完了すれば前記固定弾性シートおよび前記アイドル弾性シートは前記回転軸の外周面の一部にわたって配置されるように位置することを特徴とする請求項7〜9のうちいずれか一項に記載のシートローラ。
  11. 媒体集積が完了すれば、前記アイドルローラと前記回転軸とを連結したり前記アイドルローラと前記固定ローラとを連結する位相回復手段によって前記アイドル弾性シートが前記回転軸上で回転して前記固定弾性シートと前記アイドル弾性シートが同一の位相を有するようになることを特徴とする請求項10に記載のシートローラ。
  12. 前記位相回復手段は、
    前記回転軸が挿入されるように巻線された回転軸挿入部と、
    前記回転軸挿入部を中心に両端にそれぞれ形成された固定ローラ連結部とアイドルローラ連結部と、
    前記回転軸挿入部と前記固定ローラ連結部および前記アイドルローラ連結部をそれぞれ連結する脚部と、を備える請求項11に記載のシートローラ。
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