JP5109245B2 - 水素製造システムにおける原料ガスの改質方法 - Google Patents

水素製造システムにおける原料ガスの改質方法 Download PDF

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Description

本願発明は、原料ガスから水素を効率よく製造するための水蒸気改質方法に関し、詳しくは、水蒸気改質法を用いた燃料電池用の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法に関する。
燃料電池に用いられる水素の製造方法として、例えば、図2に示すように、燃焼部51において原料ガスを燃焼させることにより発生させた熱エネルギーを利用して水蒸気改質を行うように構成された改質部(改質器)52に原料ガスと水蒸気を供給し、高温条件下で水蒸気改質を行い、水素を生成させた後、改質ガスを、CO変成器53を通過させて、改質ガスに含まれる一酸化炭素(CO)ガスを除去することにより、高純度の水素を得る方法(水蒸気改質法)が知られている。
すなわち、改質部(改質器)では、下記の式(1)および(2)の反応が進行する。
CH4+H2O→CO+3H2 (1)
CO+H2O→CO2+H2 (2)
また、CO変成器においても、上記の式(2)の反応が進行する。
上記のように、改質後のガス中には、燃料として使用可能な水素以外に、副次的に生成するCO、CO2や、未反応の炭化水素ガスなどが含まれる。
このうちCOは燃料電池に使用した場合、電極を被毒させ、電池性能を低下させる原因となる。このため、リン酸型燃料電池(PAFC)の場合には、COからCO2へのシフト反応を行うCO変成器を用いて改質ガス中のCO濃度を1%以下とし、さらに、固体高分子型燃料電池(PEFC)の場合には、選択酸化反応装置によりCO濃度を10ppm以下に低下させるようにしている。
そして、この選択酸化反応装置においては、下記の式(3)の反応が進行する。
2CO+O2→2CO2 (3)
ところで、改質ガス中にCO2が残存すると、上記のCOからCO2へのシフト反応の逆反応が起こり、原料ガス中のCO濃度が大きくなる。
このため、CO変成器の負荷の低減、および逆シフト反応の抑制を目的として、Li2ZrO3やLi4ZrO4を炭酸ガスの吸収材として用い、改質ガスから二酸化炭素(炭酸ガス)を吸収する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この方法の場合、いずれの吸収材を用いても、効率よく水蒸気改質反応を行わせることが可能な、700℃を超える高温下で炭酸ガスを吸収することは困難であるのが実情である。
また、近年、Li4SiO4を炭酸ガスの吸収材として用い、CO2吸収時の発熱を水蒸気改質の際の吸熱反応に利用する方法も提案されている(特許文献2参照)。
ところで、CO2吸収時の発熱を利用するためには、吸収温度を反応温度と同等もしくはそれ以上にすることが必要となる。しかしながら、炭酸ガス吸収材として用いられているLi4SiO4は、700℃を超える高温下において、炭酸ガスを吸収することは困難であり、このことは、Li2ZrO3やLi4ZrO4を炭酸ガスの吸収材として用いた特許文献1の方法の場合と同様である。したがって、CO2吸収時の発熱を水蒸気改質時に利用するためには、改質温度を700℃以下にする必要があるが、改質温度を700℃以下にすると、未反応の原料ガスの残存率が増大し、水素濃度の高い改質ガスを得ることができなくなるという問題点がある。
特開2002−255510号公報 特開2003−212510号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、水蒸気改質工程で発生する炭酸ガスを吸収する際の発熱を、水蒸気改質反応に利用して、水素濃度の高い高純度の改質ガスを効率よく製造することが可能な、燃料電池用の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法は、
水蒸気改質法を用いた燃料電池用の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法において、
原料ガスを水素に改質する改質反応を700℃以上の温度で行うとともに、
前記改質反応において生成する炭酸ガスの、Ba 2 TiO 4 を主成分とする炭酸ガス吸収材による吸収を、前記改質反応温度よりも高い温度で行い、
前記炭酸ガスを前記炭酸ガス吸収材で吸収する際の発熱を前記改質反応に利用すること
を特徴としている。
また、請求項の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法は、請求項の発明の構成において、前記炭酸ガス吸収材を用いて炭酸ガスの吸収を行う温度が800℃以下であることを特徴としている。
また、請求項の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法は、請求項1または2の発明において、
炭酸ガス吸収後の前記炭酸ガス吸収材を再生するために、前記炭酸ガス吸収材を加熱して炭酸ガスを放出させる炭酸ガス放出器を用いるとともに、
前記改質反応の反応熱源として、前記炭酸ガス吸収材による炭酸ガス吸収時の発熱に加えて、前記炭酸ガス放出器において前記炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分を併せて利用すること
を特徴としている。
また、請求項の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法は、請求項の発明の構成において、前記炭酸ガス放出器において炭酸ガスを放出させるための熱源として、燃料電池において使用されなかった未使用改質ガスを燃焼させた燃焼熱を利用することを特徴としている。
本願請求項1の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法は、水蒸気改質法を用いた水素製造システムにおける原料ガスの改質方法において、原料ガスを水素に改質する改質反応を700℃以上の温度で行うとともに、改質反応において生成する炭酸ガスの、Ba 2 TiO 4 を主成分とする炭酸ガス吸収材による吸収を、改質反応温度よりも高い温度で行い、炭酸ガスを炭酸ガス吸収材で吸収する際の発熱を改質反応に利用するようにしているので、エネルギーの消費を抑制しつつ、水素濃度の高い高純度の改質ガスを効率よく製造することが可能になる。
すなわち、改質反応を700℃以上の高い温度で行うことにより、水素転化率を向上させて、水素濃度の高い改質ガスを得ることが可能になるとともに、改質反応工程で発生する炭酸ガスを、改質反応温度より高い温度で炭酸ガス吸収材に吸収させ、その際の発熱を、水蒸気改質反応に利用することにより、外部から供給すべき、熱エネルギーを大幅に削減して、水素濃度の高い、高純度の改質ガスを効率よく製造することが可能になる。
また、改質ガス中の炭酸ガスを除去することにより、改質反応を促進させることが可能になるため、その面からも、水素濃度の高い改質ガスを効率よく製造することが可能になる。
なお、本願発明において、炭酸ガスを炭酸ガス吸収材で吸収する際の発熱とは、反応吸収による反応熱、吸着による吸着熱などを含む広い概念である。
また、炭酸ガス吸収材として、Ba2TiO4を主成分とする炭酸ガス吸収材を用いるようにしているので、Ba2TiO4が700℃以上の温度で十分な炭酸ガス吸収能を有しているとともに、Ba2TiO4による炭酸ガスの吸収反応が発熱反応であり、かつ、発熱量が大きいことから、以下に説明するように、改質反応に必要な熱量の相当な割合をまかなうことが可能になる。
[水蒸気改質反応]
CH4+H2O→CO+3H2 (1)
(ΔH=+206kJ/mol)
[シフト反応]
CO+H2O→CO2+H2 (2)
(ΔH=−41kJ/mol)
[炭酸ガス吸収反応]
Ba2TiO4+CO2→BaTiO3+BaCO3 (4)
(ΔH=−147kJ/mol)
ただし、上記のΔHは、+符号を付したものが吸熱反応、−符号を付したものが発熱反応である。
すなわち、上記の水蒸気改質反応は、206kJ/molの吸熱反応であり、改質反応には、206kJ/molの熱量を要する。
また、上記のシフト反応は、41kJ/molの発熱反応であるため、計算上は、改質反応に必要な熱量206kJ/molのうち、41kJ/molはシフト反応の反応熱によりまかなうことが可能になる。
さらに、上記の炭酸ガス吸収反応は、147kJ/molの発熱反応であり、改質反応に必要な熱量206kJ/molのうち、上記シフト反応の反応熱41kJ/molと、炭酸ガス吸収反応の反応熱147kJ/molの合計量188kJ/mol(147kJ/mol+41kJ/mol)がまかなわれることになる。
したがって、炭酸ガス吸収材として、Ba2TiO4を主成分とする炭酸ガス吸収材を用いることにより、改質反応に必要な熱量のうちの大部分(206kJ/molのうち188kJ/mol)が炭酸ガス吸収反応の反応熱とシフト反応の反応熱によりまかなわれることになり、外部から与える熱エネルギーを少なくして、大幅な省エネルギー化を図ることが可能になる。
また、請求項の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法のように、請求項の発明の構成において、炭酸ガス吸収材を用いて炭酸ガスの吸収を行う温度を800℃以下とすることにより、炭酸ガス吸収後の改質ガス中の炭酸ガス濃度を十分に低くすることが可能になるとともに、シフト反応を促進させて改質ガス中の水素濃度をさらに高めることが可能になり、水素製造システムにおける原料ガスの改質を極めて効率よく行うことが可能になる。
すなわち、Ba2TiO4は800℃以上の温度域においても炭酸ガスの吸収は可能であるが、850℃を超える温度域においては、1%を超える炭酸ガスが処理ガス中に残存することになるばかりでなく、800℃を超える温度域では炭酸ガスから一酸化炭素への逆シフト反応が進むため、炭酸ガスと一酸化炭素を併せたガス濃度が増大する。したがって、処理ガス中の炭酸ガス濃度を1%以下にし、併せてシフト反応を促進させて水素濃度を向上させるためには、炭酸ガス吸収温度を800℃以下に抑えることが望ましい。
なお、炭酸ガス吸収時の発熱を改質反応に利用することにより、別途冷却装置など用いなくても炭酸ガス吸収材(炭酸ガス吸収装置)の温度を800℃以下の温度に保持することができるため、複雑な設備を必要とすることなく炭酸ガスの吸収を800℃以下の温度で行うことが可能である。
また、請求項の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法のように、請求項1または2の発明の構成において、炭酸ガス吸収後の炭酸ガス吸収材を再生するために、炭酸ガス吸収材を加熱して炭酸ガスを放出させる炭酸ガス放出器を用いるとともに、改質反応の反応熱源として、炭酸ガス吸収材による炭酸ガス吸収時の発熱に加えて、炭酸ガス放出器において炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分を併せて利用するようにした場合、さらなる省エネルギー化を実現することができる。
なお、炭酸ガス放出器において炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分とは、炭酸ガス放出器に加えた熱のうち、炭酸ガス放出反応に使用された熱以外の熱を意味する概念であり、例えば、過熱水蒸気などのキャリアガスを用いる場合のキャリアガスが有する熱量や、炭酸ガス放出器の顕熱などが例示される。
また、請求項の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法のように、請求項の発明の構成において、炭酸ガス放出器において炭酸ガスを放出させるための熱源として、燃料電池において使用されなかった未使用改質ガスを燃焼させた燃焼熱を利用することにより、さらに、装置全体としての熱回収効率を向上させることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることが可能になる。
例えば、炭酸ガス吸収材としてBa2TiO4を用いる場合、その再生は通常900℃以上の温度で実施され、炭酸ガスの吸収時に発生した熱エネルギーと同等以上の熱量を与えることが必要となるが、実際の燃料電池システムにおいては、燃料電池内で消費できなかった改質ガスが存在するため、この未使用の改質ガスの燃焼による熱で、炭酸ガス吸収材の再生に必要な熱量を十分にまかなうことができる。なお、このときの炭酸ガスの再生に用いた熱の余剰分を、改質反応に必要な熱エネルギーの不足分として充当することができる。
さらに、炭酸ガス吸収材を再生する際に発生する炭酸ガスは、高純度であることから、大気中に放出することなく、付加価値の高い副次製品としての利用や販売などが可能である。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本願発明の一実施例にかかる水素製造システムにおける原料ガスの改質方法を実施するための燃料電池用改質装置を備えた燃料電池システムの概要を示す図である。
なお、この燃料電池システムは、固体高分子型燃料電池(PEFC)10を用いた燃料電池システムであり、この固体高分子型燃料電池用の燃料ガスは、固体高分子型燃料電池への被毒を抑制、防止する見地から、CO濃度を10ppm以下とすることが望ましいとされている。
図1に示すように、この燃料電池システムは、都市ガス中の硫黄分を除去する脱硫器1と、脱硫器1で脱硫した原料ガス(メタンガス)を、水蒸気改質する燃料電池用改質装置2と、固体高分子型燃料電池(PEFC)がCOに被毒しないように、燃料電池用改質装置2において改質された改質ガス中のCOをCO2に酸化するための選択酸化反応装置3と、固体高分子型燃料電池(PEFC)10で使用されなかった未使用の改質ガスを燃焼させる改質ガス燃焼器4とを備えている。
また、水蒸気改質する燃料電池用改質装置2は、原料ガスを水蒸気改質するための改質器21と、改質器21で生成した炭酸ガスを炭酸ガス吸収材に吸収させて除去するための炭酸ガス吸収器22と、炭酸ガス吸収器22で使用された炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させて炭酸ガス吸収材を再生させる炭酸ガス放出器23とを備えている。
そして、炭酸ガス吸収器22においては、炭酸ガスを吸収するための炭酸ガス吸収材として、Ba2TiO4を主成分とする炭酸ガス吸収材が用いられている。
また、この燃料電池用改質装置2においては、原料ガスを水素に改質する改質反応を700℃以上の温度で行うとともに、Ba2TiO4を主成分とする炭酸ガス吸収材による炭酸ガスの吸収を、改質反応の温度(すなわち700℃よりも高い温度)よりも高く、かつ、800℃以下の温度で行わせることができるように構成されている。
そして、炭酸ガス吸収器22において、Ba2TiO4を主成分とする炭酸ガス吸収材で炭酸ガスを吸収する際の発熱を、改質器21における水蒸気改質反応に利用することができるように構成されている。なお、炭酸ガス吸収材で炭酸ガスを吸収する際の発熱を、改質器21における水蒸気改質反応に利用するための構成としては、公知の種々の熱交換器などを用いる方法などが例示されるが、その具体的な構成に特別の制約はない。
また、この実施例の燃料電池用改質装置2においては、炭酸ガス吸収器22で使用された炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させて炭酸ガス吸収材を再生させる炭酸ガス放出器23において、炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分を、改質器21内で原料ガスを水蒸気改質する際の反応熱源として利用するようにしている。
なお、炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分を、改質器21内で原料ガスを水蒸気改質する際の反応熱源として利用するための構成としても、公知の種々の熱交換器などを用いる方法などが例示されるが、その具体的な構成に特別の制約はない。
また、この実施例の燃料電池用改質装置2においては、炭酸ガス吸収後の炭酸ガス吸収材の再生に、固体高分子型燃料電池(PEFC)10で使用されなかった改質ガスを燃焼させた燃焼熱を利用するようにしている。
上述のように構成された燃料電池システムにおいては、本願発明の一実施例にかかる水素製造システムにおける原料ガスの改質方法が用いられており、原料ガスを水素に改質する改質反応を700℃以上の高温で行うようにしているので、水素転化率を向上させて、水素濃度の高い改質ガスを効率よく製造することができる。
また、炭酸ガス吸収材として、Ba2TiO4を主成分とする炭酸ガス吸収材を用いるとともに、改質反応により生成する炭酸ガスの吸収を、改質反応の温度よりも高い温度で行い、炭酸ガスを吸収する際の発熱を改質反応に利用するようにしているので、エネルギーの消費を抑制しつつ、水素濃度の高い高純度の改質ガスを効率よく製造することができる。
なお、この実施例の改質方法における、各反応における熱量、およびその収支について以下に説明する。
[水蒸気改質反応]
CH4+H2O→CO+3H2 (1)
(ΔH=+206kJ/mol)
[シフト反応]
CO+H2O→CO2+H2 (2)
(ΔH=−41kJ/mol)
[炭酸ガス吸収反応]
Ba2TiO4+CO2→BaTiO3+BaCO3 (4)
(ΔH=−147kJ/mol)
そして、上述のように、炭酸ガス吸収材として、Ba2TiO4を主成分とする炭酸ガス吸収材を用いることにより、改質反応に必要な熱量206kJ/molのうちの188kJ/mol(41kJ/mol+147kJ/mol=188kJ/mol)が、炭酸ガス吸収反応の反応熱とシフト反応の反応熱によりまかなわれることになる。
さらに、上記実施例では、炭酸ガス吸収後の炭酸ガス吸収材を再生するために、炭酸ガス放出器23を用いるとともに、改質器21内で原料ガスを水蒸気改質する際の反応熱源として、炭酸ガス吸収材による炭酸ガス吸収時の発熱に加えて、炭酸ガス放出器23において炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分を併せて利用するようにしているので、別途外部から熱を供給することなく、効率よく水素濃度の高い高純度の改質ガスを製造することが可能になる。
なお、炭酸ガス放出器において炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分としては、例えば、過熱水蒸気などのキャリアガスを用いる場合のキャリアガスが有する熱量や、炭酸ガス放出器の顕熱などがあり、公知の熱交換手段を用いることにより、これらの熱を回収、利用することができる。
また、炭酸ガス吸収後の炭酸ガス吸収材の再生に、固体高分子型燃料電池(PEFC)10で使用されなかった改質ガスを燃焼させた燃焼熱を利用するようにしているので、外部から与える熱エネルギーを少なくして、省エネルギー化を図ることが可能になり、装置全体としての熱回収効率をさらに向上させることができる。
また、この実施例の改質方法のように、改質ガス中の炭酸ガスを効率よく除去することにより、シフト反応を促進させることが可能になり、ひいては改質反応を進行させることが可能になるため、その面からも、水素濃度の高い改質ガスを効率よく製造することができる。
また、炭酸ガス吸収時の発熱を改質反応に利用することにより、別途冷却装置などを用いることなく、炭酸ガス吸収材(炭酸ガス吸収器22)の温度を800℃以下の温度に保持することが可能であり、複雑な設備を必要とすることなく炭酸ガスの吸収を800℃以下の温度で行うことができる。
[炭酸ガス吸収条件と炭酸ガス吸収器出口ガス濃度の関係について]
上述の図1に示した燃料電池用改質装置2を用いて、炭酸ガス吸収器に各種の炭酸ガス吸収材を充填し、あるいは充填せずに、表1に示す条件で原料ガス(メタン)の水蒸気改質を行った。
なお、表1の試験番号1〜4は、炭酸ガス吸収材としてBa2TiO4を用いたものであり、表1において*印を付した試験番号2,3および4は、本願発明の基本的な要件を満たすものである。さらに、試験番号2および3は、本願発明の請求項1,2および3の要件を満たすものであり、試験番号4は、請求項1および2のみの要件を満たすものである。
また、試験番号5〜7は、炭酸ガス吸収材を用いなかったものであり、本願発明の要件を満たさないものである。
また、試験番号8は、炭酸ガス吸収材として、Li4SiO4を用いたものであり、温度条件が本願発明の要件を満たさないものである。
Figure 0005109245
そして、改質効果を評価するため、上記の各条件において、炭酸ガス吸収器の出口における、メタン、炭酸ガス、一酸化炭素および水素の濃度を測定した。
その結果を表2に示す。
Figure 0005109245
表2に示すように、炭酸ガス吸収材として、Ba2TiO4を用いた試験番号1〜4のものは、いずれも水素濃度が90%を超えることが確認された。
しかしながら、試験番号1の場合のように、改質温度が700℃以下になると、メタンの濃度が9.4%と高くなることが確認された。
また、試験番号4のように、炭酸ガス吸収温度が800℃を超えると、一酸化炭素の濃度が4.5%と高くなり、CO変成器が必要になることが確認された。
一方、改質温度が700℃以上で、かつ、炭酸ガス吸収温度が800℃以下の試験番号2および3の場合、未反応のメタン濃度、炭酸ガス濃度および一酸化炭素濃度のいずれもが低くなっており、CO変成器が不要であること、高純度の水素を効率よく製造できること、などが確認された。
これに対して、炭酸ガス吸収材を用いなかった試験番号5〜7の場合、メタンの残存量に関しては大きな差が認められなかったが、一酸化炭素濃度が高いため、CO変成器を別途設けることが必要になる。
また、Li4SiO4を吸収材として用い、炭酸ガス吸収温度を700℃以下とした試験番号8の場合、炭酸ガス濃度および一酸化炭素濃度が低く、水素濃度の上昇が認められるが、残存する一酸化炭素の濃度が1%を超えているため、CO変成器が別途必要であることが確認された。
また、表1および2には特に示していないが、Li4SiO4を吸収材として用いた場合、炭酸ガス吸収温度が700℃以上になると、炭酸ガスをほとんど吸収することができなくなること、すなわち、水素転化率が高く、メタンの残存量を低下させることが可能な700℃以上の温度で水蒸気改質を行った場合、改質ガス中の炭酸ガスを吸収することがほとんど不可能であり、実用性のないことが確認されている。
なお、上記実施例では、都市ガスを原料(原料ガス)として水素ガスを製造する場合を例にとって説明したが、本願発明は都市ガスに限らず、炭化水素を主たる成分とする天然ガス、アルコール、その他のガスを原料とする場合に広く適用することが可能である。
本願発明は、さらにその他の点においても、上記実施例に限定されるものではなく、水蒸気改質条件、炭酸ガス除去手段の具体的な構成や操作条件、炭酸ガスを炭酸ガス吸収材で吸収する際の発熱を改質反応に利用するための具体的な構成、炭酸ガス放出器を用いる場合の炭酸ガス放出器の具体的な構成や操作条件、炭酸ガス放出器において炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分を利用する場合の具体的な構成、炭酸ガス吸収材の再生に、燃料電池において使用されなかった未使用改質ガスを燃焼させた燃焼熱を利用する場合の具体的な構成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本願発明の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法は、原料ガスを水素に改質する改質反応を700℃以上の高温で行うとともに、炭酸ガス吸収材による炭酸ガスの吸収を、改質反応の温度よりも高い温度で行って、炭酸ガスを吸収する際の発熱を改質反応に利用するようにしているので、エネルギーの消費を抑制しつつ、水素濃度の高い高純度の改質ガスを効率よく製造することができる。
また、炭酸ガス吸収後の炭酸ガス吸収材を再生するために、炭酸ガス吸収材を加熱して炭酸ガスを放出させる炭酸ガス放出器を用いるとともに、改質反応の反応熱源として、炭酸ガス吸収材による炭酸ガス吸収時の発熱に加えて、炭酸ガス放出器において炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分を併せて利用するようにした場合、さらなる省エネルギー化を実現することができる。
したがって、本願発明は、水蒸気改質法を用いた燃料電池用の水素製造システムにおける原料ガスの改質の分野に広く用いることができる。
本願発明の一実施例にかかる水素製造システムにおける原料ガスの改質方法を実施するための燃料電池用改質装置を備えた燃料電池システムの概要を示す図である。 従来の燃料電池用改質装置を示す図である。
1 脱硫器
2 燃料電池用改質装置
3 選択酸化反応装置
4 改質ガス燃焼器
10 固体高分子型燃料電池(PEFC)
21 改質器
22 炭酸ガス吸収器
23 炭酸ガス放出器

Claims (4)

  1. 水蒸気改質法を用いた燃料電池用の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法において、
    原料ガスを水素に改質する改質反応を700℃以上の温度で行うとともに、
    前記改質反応において生成する炭酸ガスの、Ba 2 TiO 4 を主成分とする炭酸ガス吸収材による吸収を、前記改質反応温度よりも高い温度で行い、
    前記炭酸ガスを前記炭酸ガス吸収材で吸収する際の発熱を前記改質反応に利用すること
    を特徴とする、水素製造システムにおける原料ガスの改質方法。
  2. 前記炭酸ガス吸収材を用いて炭酸ガスの吸収を行う温度が800℃以下であることを特徴とする、請求項1記載の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法。
  3. 炭酸ガス吸収後の前記炭酸ガス吸収材を再生するために、前記炭酸ガス吸収材を加熱して炭酸ガスを放出させる炭酸ガス放出器を用いるとともに、
    前記改質反応の反応熱源として、前記炭酸ガス吸収材による炭酸ガス吸収時の発熱に加えて、前記炭酸ガス放出器において前記炭酸ガス吸収材から炭酸ガスを放出させるために加えた熱の余剰分を併せて利用すること
    を特徴とする、請求項1または2記載の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法。
  4. 前記炭酸ガス放出器において炭酸ガスを放出させるための熱源として、燃料電池において使用されなかった未使用改質ガスを燃焼させた燃焼熱を利用することを特徴とする、請求項3記載の水素製造システムにおける原料ガスの改質方法。
JP2005288922A 2005-09-30 2005-09-30 水素製造システムにおける原料ガスの改質方法 Expired - Fee Related JP5109245B2 (ja)

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