JP5108869B2 - 熱流束導出方法、この導出方法を含む傷部検出方法、及びこの検出方法を用いた傷部検出装置 - Google Patents
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Description
<解析モデル及び解析条件>
加熱時に測定対象物表面に現れる時系列の温度変化を算出するため、2次元軸対称モデルによる非定常熱伝導解析を行った。解析モデルとして図3に示す中央に傷部として円形の凹部(減肉部)が形成された円板を用いた。前記の解析では、円板の外周面を断熱、表裏面で空気の自然対流による熱伝達を考慮した。円板の材質を軟鉄と仮定し、図4(a)に示す物性値を計算に用いた。
上記の熱伝導解析の結果から、加熱時間と測定対象物Tの表面温度との関係について検討する。解析結果の一例として、健全部の厚み寸法yが0.006mで傷部の厚み寸法xが0.001mの場合に、8kW/m2の熱流束qで40秒間加熱した後、80秒間冷却するときの傷部の大きさdと傷部中央と健全部との温度差Δtとの関係を図5に示す。この図5において、温度差Δtに着目すると、加熱開始直後に大きく変化するが、時間の経過に伴って変化が小さくなり一定値に収束する傾向が確認できる。このとき、温度差Δtが一定値に収束するまでの時間は、傷部の大きさdが小さいほど短く、大きいほど長くなっていることがわかる。
上記のように温度差Δtが収束することに着目してこの温度差Δtを定数として扱い、傷部の大きさd及び傷部の厚み寸法xと温度差Δtの関係を調べた。縦軸を温度差Δt、横軸を傷部の大きさdとする両対数グラフの一例を図6に示す。この図6によれば、傷部の大きさdと温度差Δtとの関係が、傷部の厚み寸法xの値に関わらず傾きが等しい直線関係として表される。測定対象物が金属の場合では、直線の傾きは、傷部の厚み寸法xの値に関わらず、ほぼ√3となった。異なる値の熱流束でも、同様の傾向が確認でき、温度差Δtは傷部の大きさdの√3乗に比例して変動する。
次に、健全部の厚み寸法yが温度差Δtに及ぼす影響について検討するため、健全部の厚み寸法yが0.012mのときに、図7と同様に傷部の大きさd及び傷部の厚み寸法xと温度差Δtとの関係を整理した。その結果を図8に示す。この図8によれば、健全部の厚み寸法が0.012mの場合でも0.006mの場合と同様の傾向が確認できた。即ち、各傷部の厚み寸法xでのグラフが全てほぼ同一直線上に重なった。
さらに、傷部の厚み寸法x、熱流束q及び温度差Δtの関係を調べた。その一例として、傷部の大きさdを0.01mとし、各傷部の厚み寸法xにおいて縦軸を温度差Δt、横軸を熱流束qとして整理し、その結果を図9に示す。この図9によれば、温度差Δtは熱流束qに比例して大きくなる。傷部の大きさdの値を変えても、同様の比例関係が確認できた。
図7〜9に基づき、健全部の厚み寸法y=0.006m、0.012mの場合に、温度差Δtを算出する近似式を求めると以下の(3)式が得られる。
<解析モデル及び解析条件>
上記の測定対象物が金属の場合と同様に、図3に示す解析モデルを用いて2次元軸対称モデルによる非定常熱伝導解析を行った。円板の材質をセラミックスの一種であるアルミナ(Al2O3)と仮定し、図10(a)に示す物性値を計算に用いた。
上記の熱伝導解析の結果から、加熱時間と測定対象物Tの表面温度との関係について検討する。解析結果の一例として、健全部の厚み寸法yが0.006mで傷部の厚み寸法xが0.005mの場合に、8kW/m2の熱流束qで120秒間加熱したときの傷部の大きさdと傷部中央と健全部との温度差Δtとの関係を図11に示す。この図11において、温度差Δtに着目すると、加熱開始直後に大きく変化し、所定時間経過後にピークに達し、その後、僅かに減少していく、即ち、1つのピーク値を持つ傾向が確認できる。このとき、温度差Δtがピーク値に達するまでの時間は、傷部の大きさdが小さいほど短く、大きいほど長くなっていることがわかる。
上記のように温度差Δtが1つのピーク値を持つことに着目して温度差Δtとしてこのピーク値を用い、傷部の大きさd及び傷部の厚み寸法xと温度差Δtの関係を調べた。縦軸を温度差Δt、横軸を傷部の大きさdとする両対数グラフの一例を図12に示す。この図12によれば、傷部の大きさdと温度差Δtとの関係が、傷部の厚み寸法xの値に関わらず傾きが等しい直線関係として表される。測定対象物が非金属の場合でも、直線の傾きは、傷部の厚み寸法xの値に関わらず、ほぼ√3となった。異なる値の熱流束でも、同様の傾向が確認でき、温度差Δtは傷部の大きさdの√3乗に比例して変動する。
さらに、測定対象物が非金属(セラミックス)の場合においても、傷部の厚み寸法x、熱流束q及び温度差Δtの関係を調べたところ、測定対象物が金属の場合と同様に、温度差Δtは熱流束qに比例して大きくなる(図9参照)。また、傷部の大きさdの値を変えても、同様の比例関係が確認できた。
図9、12、13に基づき、温度差Δtを算出する近似式を求めると以下の(5)式が得られる。
まず、測定対象物Tを加熱するための熱流束の値qを求めるために入力手段24から演算手段本体22へ入力するための所定の複数の値が設定される(ステップS1)。具体的には、検出したい温度差の値Δt1と、検出対象とする傷部の大きさの値d1と、検出対象とする傷部の厚み寸法の値x1と、健全部の厚み寸法の値y1とが設定される。検出したい温度差の値Δt1は、本実施形態では、測定手段18の温度分解能の約10倍の値(2.5℃)に設定される。傷部の大きさの値d1は、測定対象物Tの表面方向に沿った大きさである。このように検出対象とする傷部の大きさの値d1が設定されても、当該傷部検出装置10において、この大きさの傷部aのみが検出されるのではなく、この傷部aの大きさを含む所定の範囲の大きさの傷部aが検出される。この所定の範囲とは、傷部aに関する複数のパラメータ(例えば、d、x、…等)を含む各パラメータをそれぞれ変更して熱伝導解析を行った場合に、熱流束導出関数Qにより導出された熱流束qと等しい、又は熱流束qよりも値の小さな熱流束が解析結果として得られるような前記傷部に関するパラメータの範囲をいう。傷部の厚み寸法の値x1は、例えば、メッキ等のコーティングの剥離を検出する場合には、このコーティングの厚み寸法の値を用いる。健全部の厚み寸法の値yは、測定対象物Tを測定することにより容易に得られる。
上記のようにして設定された各値が入力手段24から入力される。入力手段24から上記の各値が入力されると、演算手段本体22の導出手段30において熱流束導出部34が記憶部32に予め格納されている熱流束導出関数Qと入力された各値とから測定対象物Tを加熱するときの熱流束の値qを直ちに導出し、この結果(熱流束の値q)が出力手段26に表示される(ステップS2)。
次に、求められた熱流束により測定対象物Tを加熱する。本実施形態では、測定対象物Tに供給される熱流束の値が出力手段26に表示された熱流束の値qとなるように、加熱源14と測定対象物Tとの距離が調整される(ステップS3)。具体的に、加熱源14として用いられているハロゲンライトを移動させて当該ハロゲンライト14の測定対象物Tからの距離を調整することにより、測定対象物Tに供給される熱流束が調整される。
加熱開始から所定時間(本実施形態では、熱流束導出関数Qを求めたときに用いた加熱時間:40秒)経過後に測定手段18により測定対象物Tの表面温度を測定し、測定対象物表面50の温度分布を求める(ステップS4)。
第1実施形態と同様に、検出したい温度差の値Δt1と、検出対象とする傷部の大きさの値d1と、検出対象とする傷部の厚み寸法の値x1と、健全部の厚み寸法の値y1とが設定される(ステップS1)。
これらの各値と熱流束導出関数Qとから熱流束qが求められる(ステップS2)。本実施形態では、熱流束導出関数Qと設定された各値とに基づいて検査員等が計算により熱流束qを求める。このとき、熱流束導出関数Qが比較的簡単な関数であるため、検査員等が各値を熱流束導出関数Qに代入し、電卓等により計算することで、FEM等の複雑な演算を行う熱伝導解析を行う場合に比べ、傷部aの検出に適した熱流束の値qを極めて容易且つ迅速に求めることができる。そのため、FEM(熱伝導解析)を行う時間が不要となり、検査員等の経験に基づいて熱流束の値を決めていたのと異なり、検出したい傷部の形状(大きさd1や厚み寸法x1)と検出したい温度差Δt1とを決めるだけで、傷部aの検出に適した熱流束の値qが一義的に求まり、人的な要因による傷部の検出結果のばらつきが抑制される。
このようにして導出した熱流束の値qに基づき、第1実施形態同様に検査員等がハロゲンライト14の光軸上での距離と熱流束との関係から測定対象物Tとハロゲンライト14との距離を求め、ハロゲンライト14の位置が調整される(ステップS3)。
加熱開始から所定時間(第1実施形態同様に40秒)経過後に測定手段18により測定対象物Tの表面温度を測定してその温度分布を求める(ステップS4)。この測定により得られた測定対象物表面50の温度分布から傷部aの存在範囲を検出する(ステップS5)。本実施形態では、測定手段18である赤外線サーモグラフィ装置の熱画像の色の変化により傷部aの存在範囲が検出される。具体的には、熱画像において、温度差が一定以上となる範囲を傷部aとして検出する。
12 加熱手段
18 測定手段
20 演算手段
24 入力手段
26 出力手段
30 導出手段
32 記憶部
34 熱流束導出部
36 検出手段
a 傷部
b 健全部
d 傷の大きさ値
d1 検出対象とする傷の大きさ値
q 熱流束の値
T 測定対象物
x 傷部の厚み寸法(残厚)の値
y 健全部の厚み寸法の値
Δt 傷部と健全部との温度差の値
Δt1 傷部と健全部との間において検出したい温度差の値
Claims (14)
- 測定対象物の所定の表面を加熱対象面としてこれに熱を加え、そのときの当該表面の温度分布に基づき前記加熱対象面と直交する方向についての当該加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法が周囲よりも小さい傷部の存在範囲を熱伝導解析により検出するにあたり当該測定対象物を加熱するための熱流束を導出する方法であって、
前記熱伝導解析のパラメータである傷部とその周囲の健全部との温度差の値と傷部の大きさの値と熱流束の値とにおいて複数の代表値をそれぞれ設定し、各パラメータにおける代表値をそれぞれ変更した各組み合わせにおいて熱伝導解析を行って前記温度差の値と前記傷部の大きさの値と前記熱流束の値との関係を求める関係導出工程と、
前記測定対象物において検出したい前記温度差の値と検出対象とする傷部の大きさの値とを設定する値設定工程と、
前記関係導出工程で予め求めておいた関係に基づいて、前記値設定工程で設定された前記温度差の値と前記傷部の大きさの値とから前記傷部の存在範囲を検出するために測定対象物を加熱するときの熱流束の値を求める熱流束導出工程とを備えることを特徴とする熱流束導出方法。 - 請求項1に記載の熱流束導出方法において、
前記関係導出工程では、前記パラメータに含まれる傷部の前記加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値において複数の代表値をさらに設定し、各パラメータにおける代表値をそれぞれ変更した各組み合わせにおいて熱伝導解析を行って前記温度差の値と前記傷部の大きさの値と前記傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値と前記熱流束の値との関係を予め求めておき、
前記値設定工程では、前記測定対象物において検出対象とする傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値を設定し、
前記熱流束導出工程では、前記値設定工程で設定された前記温度差の値と前記傷部の大きさの値と前記傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値とから前記熱流束の値を求めることを特徴とする熱流束導出方法。 - 請求項2に記載の熱流束導出方法において、
前記関係導出工程では、前記パラメータに含まれる健全部の前記加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値において複数の代表値をさらに設定し、各パラメータにおける代表値をそれぞれ変更した各組み合わせにおいて熱伝導解析を行って前記温度差の値と前記傷部の大きさの値と前記傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値と前記健全部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値と前記熱流束の値との関係を予め求めておき、
前記値設定工程では、前記測定対象物における健全部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値を設定し、
前記熱流束導出工程では、前記値設定工程で設定された前記温度差の値と前記傷部の大きさの値と前記傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値と前記健全部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値とから前記熱流束の値を求めることを特徴とする熱流束導出方法。 - 測定対象物の所定の表面を加熱対象面としてこれに熱を加え、そのときの当該表面の温度分布に基づき前記加熱対象面と直交する方向についての当該加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法が周囲よりも小さい傷部の存在範囲を熱伝導解析により検出する方法であって、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱流束導出方法によって前記熱流束の値を求める熱流束決定工程と、
前記熱流束決定工程で求めた値の熱流束によって前記測定対象物を加熱する加熱工程と、
前記加熱工程において加熱された前記測定対象物の加熱対象面における表面温度を測定する温度測定工程と、
前記温度測定工程で測定された表面温度の加熱対象面における温度分布と前記熱流束導出方法の値設定工程において設定された温度差の値とに基づいて前記傷部の存在範囲を検出する検出工程とを備えることを特徴とする傷部検出方法。 - 請求項5に記載の傷部検出方法において、
前記温度測定工程では、前記測定対象物の加熱対象面に複数の測定点が指定されて各測定点の温度が測定され、
前記検出工程では、前記複数の測定点のうちの特定の測定点と他の測定点との間の温度差の値と、前記値設定工程において設定された温度差に基づく所定の閾値とを比較することにより前記傷部の検出が行われることを特徴とする傷部検出方法。 - 請求項6に記載の傷部検出方法において、
前記検出工程では、前記複数の測定点を前記特定の測定点に対する温度差の小さな第1の測定点とこの第1の測定点よりも前記特定の測定点に対する温度差が大きな第2の測定点とに分類し、
前記第1の測定点が前記第2の測定点よりも多い場合には、前記特定の測定点に対する温度差の値が前記閾値よりも大きくなった測定点を前記傷部として検出する一方、前記第1の測定点が前記第2の測定点よりも少ない場合には、前記特定の測定点に対する温度差の値が前記閾値よりも小さくなった測定点を前記傷部として検出することを特徴とする傷部検出方法。 - 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の傷部検出方法において、
前記加熱工程では、ハロゲンランプにより測定対象物が加熱され、
前記温度測定工程では、赤外線サーモグラフィ装置により測定対象物の表面温度が測定されることを特徴とする傷部検出方法。 - 測定対象物の所定の表面を加熱対象面としてこれに熱を加え、そのときの当該表面の温度分布に基づき前記加熱対象面と直交する方向についての当該加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法が周囲よりも小さい傷部の存在範囲を熱伝導解析により検出するための装置であって、
前記測定対象物を加熱する加熱手段と、
前記測定対象物の加熱対象面における表面温度を測定する測定手段と、
前記加熱手段が前記測定対象物を加熱するときの熱流束の値を求める導出手段と、
前記測定対象物における傷部と健全部との間で検出したい温度差の値と検出対象とする傷部の大きさの値とを前記導出手段に入力可能な入力手段と、
前記導出手段で導出された熱流束の値を外部に出力する出力手段と、
前記測定手段で測定された表面温度の加熱対象面における温度分布と入力手段から入力された前記温度差の値とに基づいて前記傷部の存在範囲を検出する検出手段とを備え、
前記加熱手段は、前記熱流束の値を変更可能に構成され、
前記導出手段は、前記熱伝導解析のパラメータである傷部とその周囲の健全部との温度差の値と傷部の大きさの値と熱流束の値とにおいて複数の代表値をそれぞれ設定し、各パラメータにおける代表値をそれぞれ変更した各組み合わせにおいて熱伝導解析を行ったときの前記温度差の値と前記傷部の大きさの値と前記熱流束の値との関係を予め格納しておく記憶部と、前記入力手段から入力された前記温度差の値と傷部の大きさの値とから前記記憶部に格納されている関係に基づいて熱流束の値を求める熱流束導出部とを有することを特徴とする傷部検出装置。 - 請求項9に記載の傷部検出装置において、
前記入力手段は、前記測定対象物において検出対象とする傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値を前記導出手段に入力可能に構成され、
前記記憶部には、前記パラメータに含まれる傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値において複数の代表値をさらに設定し、各パラメータにおける代表値をそれぞれ変更した各組み合わせにおいて熱伝導解析を行ったときの前記温度差の値と前記傷部の大きさの値と前記傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値と前記熱流束の値との関係が予め格納され、
前記熱流束導出部は、前記入力手段から入力された温度差の値と傷部の大きさの値と傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値とから前記記憶部に格納されている関係に基づいて熱流束の値を求めることを特徴とする傷部検出装置。 - 請求項10に記載の傷部検出装置において、
前記入力手段は、前記測定対象物における健全部の前記加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値を前記導出手段に入力可能に構成され、
前記記憶部には、前記パラメータに含まれる健全部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値において複数の代表値をさらに設定し、各パラメータにおける代表値をそれぞれ変更した各組み合わせにおいて熱伝導解析を行ったときの前記温度差の値と前記傷部の大きさの値と前記傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値と前記健全部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値と前記熱流束の値との関係が予め格納され、
前記熱流束導出部は、前記入力手段から入力された温度差の値と傷部の大きさの値と傷部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値と健全部の加熱対象面から厚み方向に連続する部分の厚み寸法の値とから前記記憶部に格納されている関係に基づいて熱流束の値を求めることを特徴とする傷部検出装置。 - 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の傷部検出装置において、
前記加熱手段は、前記測定対象物を加熱するための加熱源を備え、この加熱源は、前記測定対象物からの距離を変更可能に構成されることを特徴とする傷部検出装置。 - 請求項12に記載の傷部検出装置において、
前記出力手段は、前記導出手段で導出された熱流束の値を出力信号として前記加熱手段に出力し、
前記加熱手段は、前記出力手段からの出力信号に基づいて前記加熱源を移動させる移動手段をさらに備えることを特徴とする傷部検出装置。 - 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の傷部検出装置において、
前記出力手段は、前記導出手段で導出された熱流束の値を出力信号として前記加熱手段に出力し、
前記加熱手段は、前記測定対象物を加熱可能に構成されると共に供給される電流値に基づいて前記測定対象物に供給される熱流束の値を変更可能な加熱源と、前記出力手段からの出力信号に基づいて前記加熱源に供給する電流値を変更する加熱用電源とを備えることを特徴とする傷部検出装置。
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