JP2017036977A - 物体内部検査装置 - Google Patents

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Noriyuki Dairoku
範行 大録
滋 芹川
Shigeru Serikawa
滋 芹川
秀樹 望月
Hideki Mochizuki
秀樹 望月
正浩 渡辺
Masahiro Watanabe
正浩 渡辺
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Toshiyuki Nakao
敏之 中尾
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Hiroki Mitsuta
浩樹 光田
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Abstract

【課題】検査対象物が比較的小さくても得られた画像のぼけを補正し、物体内部の詳細な形状を得られる物体内部検査装置を提供する。
【解決手段】電極102,102の溶接部103を外部から検査するサーモグラフィー接合検査装置は、赤外線カメラ112から得られた溶接部103付近の温度分布画像に加熱の周波数を元にロックイン処理を行い強度像と位相像を取得し、予め計算された前記被検査物内部の温度分布データ141と位相分布データ142を与え、前記強度像及び前記位相像に対して前記温度分布データ及び前記位相分布データに基づいた逆畳みこみ演算を施すことによって、接合部103の詳細形状を観察できる画像を取得する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検査物の内部における形状等を熱解析によって検査する物体内部検査装置に関する。
従来、サーモグラフィー技術による物体の内部探傷装置においては、一般に表面加熱を用いて内部の欠陥(空隙)が存在する部分での熱だまりを赤外線放射強度像や加熱パルス周期に対する温度変化(位相像)を用いている。この方法では内部の隙間部分で熱伝導率が低下することを利用し、異質な部分を炙り出すことで欠陥の有無を検出している。ただし、この方法では表面の面荒れや汚染による赤外線吸収率の違いにより均熱ができない。また、単に裏面から加熱した場合、接合部から広がった熱が表面材の内部で横方向に広がるため、全体に温度分布が広がり、接合部の輪郭が判定し難い。このようなサーモグラフィー方式としては、特開2011−247718号に記載のものが知られている。
特開2011−247718号
従来の技術では、傷の深さに応じた周波数で周期的に加熱し、表面の温度上昇の位相遅れをフーリエ変換により測定し、加熱の周波数を元にロックイン処理を行い強度像と位相像を得ることで内部の欠陥の検出を行うものであった。しかし、この方法では内部欠陥が深い場合、像がぼやけて判別が困難になる欠点があった。例えば、特許文献1に記載のものでは、直径10mmの欠陥を観察しているが、加熱周波数0.1Hzの画像では深さ1mmの欠陥の形状が判別できない程度のぼけを生じている。また、加熱周波数0.01Hzの画像ではコントラストは改善しているがぼけの程度はさらに強くなっていることが理解できる。
このため、電子機器等で頻繁に用いられる厚さが約1mmの電極の直径が約1mm以下の部分溶接部の検査や、外部ケース厚さが約1mm程度のヒートシンクの内部の厚さが約1mmのフィンのロウ付け等の微細な接合部の検査には利用できないという問題があった。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、検査対象物が比較的小さくても得られた画像のぼけを補正し、物体内部の詳細な形状を得ることのできる物体内部検査装置を提供することを目的とする。
本発明に係る物体内部検査装置の第1の特徴は、赤外線カメラから得られた温度分布に加熱の周波数を元にロックイン処理を行い強度像と位相像を得る画像変換部と、予め計算された被検査物内部の温度分布データと位相分布データを与える分布入力部と、前記強度像及び前記位相像に対して前記温度分布データ及び前記位相分布データに基づいた逆畳みこみ演算を施す演算制御部とを備えたことにある。
これは、予め計算された被検査物内部の温度分布データと位相分布データを与える分布入力部を設け、この温度分布データと位相分布データを用いて赤外線カメラによって撮影された強度像と位相像に対して逆畳みこみ演算を施すことによって、被検査物内部の詳細形状を観察可能な画像を取得するようにしたものである。すなわち、従来のサーモグラフィー接合検査装置では熱広がりのためぼけた強度像と位相像しか得ることができず、微細な溶接部の場合にその良否を判定するのが困難であったが、本発明のように、強度像と位相像に対して逆畳みこみ演算を施すことで、画像のぼけを補正し、物体内部の詳細な形状を観察することができるようになる。これによって、予め厚さが判っている板状の被検査物の場合、その裏面側の接合部の形状を詳細に知ることができ、板状電極の裏側の溶接部の欠陥やヒートシンク内部のロウ付け部の欠陥を検査することが可能となる。また、電極の溶接や冷却器のロウ付けにおいて、不完全な接合部の発生は電気伝導度の低下や放熱性能の低下を招く。このような接合部の検査では、従来は超音波探傷が用いられて来たが、接合部を水中につける必要があった。本発明では、被検査物である製品を濡らすなどのダメージを与えること無く全数検査を施すことが可能となり、重要な接合部の欠陥を見逃して製品の故障を招くような事態を回避することができる。
本発明に係る物体内部検査装置の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の物体内部検査装置において、前記演算制御部の演算結果を前記被検査物内部の詳細形状として表示する表示部を備えたことにある。
これは、ぼけの補正された物体内部の詳細な形状を示す画像を視認観察可能に表示部に表示するようにしたものである。
本発明に係る物体内部検査装置の第3の特徴は、前記第1又は第2の特徴に記載の物体内部検査装置において、前記赤外線カメラによって撮影される前記被検査物の撮影側に対して反対側から加熱することにある。
これは、赤外線カメラによって撮影されるのが被検査物の表面側の場合は、その裏面側から加熱するようにしたものである。溶接部など表面が荒れている被検査物の接合部を検査する場合に、裏面からの赤外線加熱または電磁誘導加熱を用いて裏側の被検査物(母材)を加熱し、表面からの赤外線放射を観察することで、被検査物表面の汚染や面荒れ、酸化などの影響を軽減することができる。また、裏面加熱では表面加熱に比較し、非接触部での温度変化が不均一になり単純な赤外線放射強度像や加熱パルス周期に対する温度変化(位相像)では判別が困難となるので、さらに熱の広がりを熱解析から導いた熱広がり形状を関数として逆畳みこみ演算により熱広がりの影響を除去することで接合部の輪郭を明確化することができる。さらに、表面が荒れたり汚染がある接合部材(溶接、ロウ付け等)の接合部の異常を容易に検出できるため、製造工程内で早期に不良が除去もしくは補修できるので製造コストを軽減できる。なお、この場合は、表面からの加熱とは熱流の流れる方向が異なるため、熱の広がりの分布、およびこの広がりに応じた位相分布は異なる形状となるので、これに合わせた温度分布データと位相分布データを与える必要がある。
本発明に係る物体内部検査装置の第4の特徴は、前記第3の特徴に記載の物体内部検査装置において、前記被検査物が平板状をしている場合、前記被検査物の表面を撮影し、前記被検査物の撮影側に対して反対側を加熱することにある。
これは、被検査部が平板状の場合に、赤外線カメラの撮影個所が表面の場合、その撮影側とは反対側である裏面から加熱するようにしたものである。なお、1枚の平板状被検査物の内部構造を検査してもよいし、2枚の平板状の被検査物が接合されている場合には、その接合部を検査するようにしてもよい。
本発明に係る物体内部検査装置の第5の特徴は、前記第3又は第4の特徴に記載の物体内部検査装置において、前記被検査物を加熱する熱源は前記赤外線カメラの視野外の斜め方向から照射する複数の光ビーム源からなり、前記光ビーム源は前記被検査物の加熱位置を中心とする円周上に沿って均等に配置されることにある。
これは、赤外線カメラの視野外の斜め方向から照射するように光ビーム源を設けることによって、光ビームが赤外線カメラに視野に写り込まないようにしたものである。このとき、複数の光ビーム源を被検査物の加熱位置を中心とする円周上に均等に配置することによって、複数の光ビーム源による加熱の強度むらを無くし、被検査物を均等に加熱することができるようになる。すなわち、光ビーム源を偶数個設ける場合には、光ビーム源が正対するようになるので、加熱の強度むらを互いに打ち消すことによって、また、光ビーム源を奇数個設ける場合には、互いの光ビーム源が加熱による強度むらを補い合うことによって、被検査物を均等に加熱することができる。
本発明に係る物体内部検査装置の第6の特徴は、前記第3又は第4の特徴に記載の物体内部検査装置において、前記反対側から加熱する熱源は前記被検査物の外周に設けられた誘導加熱コイルからなることにある。
これは、被検査物が例えばブロック状をしている場合に、このブロック状の被検査物の外周に誘導加熱コイルを巻回し、又はブロック状の被検査物を挟み込むように誘導加熱コイルを設け、誘導加熱コイルからの磁場によって生じる渦電流を用いてブロック状の被検査物を誘導加熱するようにした。また、被検査物が平板状をしている場合、被検査物の裏面に沿って渦巻き状に誘導加熱コイルを設け、この誘導加熱コイルの磁場によって生じる渦電流で誘導加熱してもよい。なお、被検査物の裏面側がブロック状をしていて誘導加熱が容易な場合は、本発明のように加熱方法を電磁誘導加熱とすることでより均一な加熱を与え、鮮明な詳細形状を得ることができる。
本発明に係る物体内部検査装置の第7の特徴は、前記第1又は第2の特徴に記載の物体内部検査装置において、前記赤外線カメラによって撮影される前記被検査物の撮影側と同じ側から加熱することにある。
これは、被検査物の裏面側の形状が不均一なため、裏面からの加熱では均等に加熱できない場合や、被検査物の構造上裏面側に加熱源を設置できない場合に、赤外線カメラによって撮影される撮影側と同じ側から加熱するようにしたものである。すなわち、被検査部が平板状の場合に、赤外線カメラの撮影個所が表面の場合、同じ表面から加熱する。なお、この場合、裏面加熱の場合とは温度分布データ及び位相分布データが異なるため、別途演算しておく必要がある。
本発明に係る物体内部検査装置の第8の特徴は、前記第7の特徴に記載の物体内部検査装置において、前記被検査物を加熱する熱源は前記赤外線カメラの視野外の斜め方向から照射する複数の光ビーム源からなり、前記光ビーム源は前記被検査物の加熱位置を中心とする円周上に沿って均等に配置されることにある。
これは、赤外線カメラによって撮影される撮影側と同じ側に熱源を設ける場合に、赤外線カメラの視野外の斜め方向から照射するように複数の光ビーム源を設けるようにしたものである。複数の光ビーム源を被検査物の加熱位置を中心とする円周上に均等に配置しているので、複数の光ビーム源による加熱の強度むらを無くし、被検査物を均等に加熱することができる。
本発明によれば、検査対象物が比較的小さくても得られた画像のぼけを補正し、物体内部の詳細な形状を得ることができるという効果を有する。
サーモグラフィーを用いて接合部を検査する第1の実施の形態に係る装置の概略構成を示す図である。 第1の実施の形態の処理によって観察される画像の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態としてサーモグラフィー接合検査装置の裏面加熱部の変形例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態としてサーモグラフィー接合検査装置の表面加熱部の変形例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態としてサーモグラフィー接合検査装置の加熱部に誘導加熱を用いた例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の物体内部検査装置の一実施の形態としてサーモグラフィー接合検査装置を例に説明する。この実施の形態では、被検査物である検査サンプル(被検査物)の裏面側からレーザ加熱または電磁誘導加熱で均一な加熱を行ない、検査サンプル表面の汚染や酸化の影響を軽減している。
従来のように表面から加熱する方法では、赤外線探傷では影響が軽微な非接触部への接合部からの熱の伝搬の影響が大きくなるので、接合部からの熱の伝搬を予め点熱源からの伝搬として解析を行い温度の分布を関数として求める。この演算結果を関数入力部に既知情報として与え、赤外線カメラからの画像信号(赤外線強度分布像、加熱パルス同期位相像)に対し2次元逆畳みこみ演算を施し、熱拡散の影響を除去する。この結果、表面の赤外線吸収率のムラの影響を軽減しつつ、裏面加熱による熱拡散に伴う温度分布の緩和による計測像のぼやけを軽減し、内部の接合部の欠陥をより明確に検出することができるようにした。すなわち、接合部の裏面からの均一加熱によるサンプル表面の汚れや酸化の影響の軽減及び裏面加熱に伴う熱拡散による像のボケを予め計算した温度分布特性を入力し、逆畳みこみ演算処理を施すことによる内部接合部像の明確化を併用したものである。
図1は、サーモグラフィーを用いて接合部を検査する第1の実施の形態に係る装置の概略構成を示す図である。このサーモグラフィー接合検査装置の検査サンプル(被検査物)は、2枚の板状の電極101と電極102のそれぞれの端部同士が上下に重ね合わせてあり、この重ね合わせ部分の電極101,102の長手方向に沿って2本の溶接部103を介して接合されている。この検査サンプルの形状は、検査対象製品によって種々異なるものである。この実施の形態では、電極101及び電極102は、幅が約10mm、厚さが約0.8mmの場合を例示し、溶接部103は、幅が約0.6mm、長さが約5mmの線状のレーザ溶接が2条並んだ形状を例示している。
演算制御部131は、光源123を制御してパルス状の赤外光を発生させる。このパルス状の赤外光は、ファイバ122を経由し、ビーム拡大部121によりトップハット状の均一な強度分布の太いビームに変換される。この太いビームは、検査サンプルの裏側の電極102の裏面に、溶接部103を均一に加熱するように照射される。
このパルス状の赤外光によって、間欠的に加熱される電極102の熱は、溶接部103を経由して電極101を加熱する。このときの電極101の表面温度を、レンズ111を介して赤外線カメラ112によりビデオ撮影することで、各瞬間の温度分布を得る。なお、赤外線カメラ112は、位置決め機構113により電極101の表面を観察しやすい位置に予めセットされている。赤外線カメラ112で得られた赤外線ビデオ画像は、画像メモリ114に蓄積される。
既定の測定時間が経過した後に、演算制御部131は、画像メモリ114から得られた赤外線ビデオ画像から各瞬間の電極101の表面温度を取得し、さらに光源123の発光の周波数を元にロックインアンプと同様の演算処理(ロックイン処理と称す)を施すことで、温度上昇の強度分布に相当する強度像と、温度上昇の時間遅れに相当する位相像を得る画像変換処理を行う。
次に、演算制御部131は、分布入力部132より、予め計算された電極101における点熱源からの温度上昇を示す温度分布データ141と、温度上昇の遅れを示す位相分布データ142を得る。
さらに、先ほど得た強度像と温度分布データ141とに、また位相像と位相分布データ142とにそれぞれ逆畳みこみ演算を施す。この演算によって溶接部103から伝わった熱が電極101の表面に伝わる際に横方向にも広がってしまうことで必然的にぼけてしまう強度像と位相像のぼけを補正して、溶接部103の形状が鮮明に計算される。この結果を表示部133に表示することで、溶接部103が健全な溶接形状を示しているか否かを観察することができる。
図2は、第1の実施の形態の処理によって観察される画像の一例を示す図である。図2(A)は、検査サンプルの溶接部における温度上昇の強度分布に相当する強度像の一例を示し、図2(B)は、この強度像に逆畳みこみ演算を施すことによって得られる観察画像の一例を示す。これらの図から明らかなように、熱が電極101の表面に伝わる際に横方向にも広がってしまってぼけてしまう図2(A)の強度像が補正され、図2(B)の鮮明な像として、レーザ溶接が2条並んだ形状を観察することができる。なお、温度分布データ141及び位相分布データ142を検査サンプルの形状等に対応して最適なものとすることによってより鮮明な画像を取得することが可能となる。
図3は、本発明の第2の実施の形態としてサーモグラフィー接合検査装置の裏面加熱部の変形例を示す図である。上述の第1の実施の形態では、1個のビーム拡大部121を電極102の裏面に、赤外線カメラ112と正対する位置に設置することで溶接部103を均等に加熱しているが、このビーム拡大部121の構成を別のものに変更してよい。第2の実施の形態では、2個のビーム拡大部121a,121bを配置し、それぞれ斜め45度の傾斜をもって電極102の裏面を照射するように構成した。このとき2個のビーム拡大部121a,121bは正対する配置とする。これはビーム拡大部121a,121bによりトップハット状の均等な強度分布として得られた太いビームは、斜めに照射することでビーム拡大部121a,121bにそれぞれ近い部分がより強く、ビーム拡大部121a,121bからそれぞれ遠い部分がより弱く加熱されてしまう。そこで、2個のビーム拡大部121a,121bを対向させて配置することで加熱の強度むらを互いに打ち消しあって電極102の裏面を均等に加熱できるようにした。
第2の実施の形態によればビーム拡大部121a,121bを赤外線カメラ112に正対して配置しないで済むため、例えば電極101及び電極102の幅が約3mm程度と狭く、かつ溶接部103の長さが約10mm程度と長い場合でも、赤外線カメラ112の視野にビーム拡大部121a,121bが写りこんで赤外線カメラ112がハレーションを起こして測定精度が悪化することを避けることができるという利点がある。
図4は、本発明の第3の実施の形態としてサーモグラフィー接合検査装置の表面加熱部の変形例を示す図である。第3の実施の形態では2個のビーム拡大部121a,121bを第2の実施の形態とは反対に赤外線カメラ112と同じ側に設置している。第3の実施の形態では裏面側の電極102の形状が不均一なため、裏面からの加熱では均等に加熱できない場合や、検査サンプルで有る製品の構造上裏側にビーム拡大部121a,121bを設置できない場合に、配置が容易になる利点がある。ただし、表面加熱の場合は、図1のような裏面加熱の場合とは温度分布データ141及び位相分布データ142がそれぞれ異なるため、別途演算しておく必要がある。
図5は、本発明の第4の実施の形態としてサーモグラフィー接合検査装置の加熱部に誘導加熱を用いた例を示す図である。第4の実施の形態では、裏側の電極104がブロック状の形状をしており、このブロック状の電極104の上面に電極101が溶接部103によって接合されている。この場合、ブロック状の電極104に赤外光を照射してもその温度上昇が困難な場合があるので、この実施の形態では、ブロック状の電極104を誘導加熱している。
第4の実施の形態の構成は、加熱部分以外は上述の第1の実施の形態と同じである。加熱電源124は、演算制御部131に制御され、パルス状に変調された高周波の電流をコイル125に流す。コイル125は、電極104を挟む形状のヘルムホルツコイルとして成型されており、電極104に均等な磁場を与えることができる。また、コイル125は、加熱電源124から与えられる大電流によりコイル自体が焼損することを避けるため、中空銅パイプから成型されており、図示しない冷却水循環系から中空銅パイプの内部に冷却水を通すことで温度上昇を制限している。
電極104に与えられたパルス状に変調された高周波の磁場によって、電極104内部には均等な渦電流を生じる。この渦電流による誘導加熱により電極104は間欠的に均等に加熱される。第4の実施の形態では裏面側の電極104の体積が大きく熱容量が大きいため、赤外線加熱では均等に加熱することが困難な場合でも、容易に均等に加熱できるという利点がある。
なお、上述の第2及び第3の実施の形態では、2個のビーム拡大部121a,121bが正対する配置としているが、3個以上の複数個設ける場合にはサンプルの加熱位置を中心とする円周上に沿って複数個のビーム拡大部が均等となるように配置する。例えば、3個のビーム拡大部を配置する場合には、120度間隔となるように円周上に配置し、4個のビーム拡大部を配置する場合には、90度間隔となるように円周上に配置する。このように配置することによって、偶数個配置する場合は、それぞれのビーム拡大部は正対するように配置されることになる。また、奇数個設けた場合でも、加熱の強度むらを互いに補い合って電極の裏面を均等に加熱することができるようになる。
上述の第4の実施の形態では、ブロック状の電極104を挟み込むようにコイル125を設ける場合について説明したが、ブロック状の電極104の外周にコイル125を巻き回して誘導加熱してもよい。また、第1及び第2の実施の形態のように検査サンプルが2枚の板状の電極101と電極102で構成されている場合には、電極102の裏面に沿って渦巻き状に誘導加熱コイルを設け、この誘導加熱コイルの磁場によって生じる渦電流で誘導加熱してもよい。また、この渦巻き状の誘導加熱コイルを、第2の実施の形態のビーム拡大部121a,121bのように、正対するように2個設けてもよいし、渦巻き状の誘導加熱コイルの複数を円周上に均等に設けるようにしてもよい。
101,102,104…電極
103…溶接部
111…レンズ
112…赤外線カメラ
113…位置決め機構
114…画像メモリ
121,121a,121b…ビーム拡大部
122,122a,122b…ファイバ
123…光源
123…分布入力部
124…加熱電源
125…コイル
131…演算制御部
133…表示部
141…温度分布データ
142…位相分布データ

Claims (8)

  1. 赤外線カメラから得られた温度分布に加熱の周波数を元にロックイン処理を行い強度像と位相像を得る画像変換部と、
    予め計算された被検査物内部の温度分布データと位相分布データを与える分布入力部と、
    前記強度像及び前記位相像に対して前記温度分布データ及び前記位相分布データに基づいた逆畳みこみ演算を施す演算制御部と
    を備えたことを特徴とする物体内部検査装置。
  2. 請求項1に記載の物体内部検査装置において、前記演算制御部の演算結果を物体内部の詳細形状として表示する表示部を備えたことを特徴とする物体内部検査装置。
  3. 請求項1又は2に記載の物体内部検査装置において、前記赤外線カメラによって撮影される前記被検査物の撮影側に対して反対側から加熱することを特徴とする物体内部検査装置。
  4. 請求項3に記載の物体内部検査装置において、前記被検査物が平板状をしている場合、前記被検査物の表面を撮影し、前記被検査物の撮影側に対して反対側を加熱することを特徴とする物体内部検査装置。
  5. 請求項3又は4に記載の物体内部検査装置において、前記被検査物を加熱する熱源は前記赤外線カメラの視野外の斜め方向から照射する複数の光ビーム源からなり、前記光ビーム源は前記被検査物の加熱位置を中心とする円周上に沿って均等に配置されることを特徴とする物体内部検査装置。
  6. 請求項3又は4に記載の物体内部検査装置において、前記反対側から加熱する熱源は被検査物の外周に設けられた誘導加熱コイルからなることを特徴とする物体内部検査装置。
  7. 請求項1又は2に記載の物体内部検査装置において、前記赤外線カメラによって撮影される前記被検査物撮影側と同じ側から加熱することを特徴とする物体内部検査装置。
  8. 請求項7に記載の物体内部検査装置において、前記被検査物を加熱する熱源は前記赤外線カメラの視野外の斜め方向から照射する複数の光ビーム源からなり、前記光ビーム源は前記被検査物の加熱位置を中心とする円周上に沿って均等に配置されることを特徴とする物体内部検査装置。
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