JP5108406B2 - スティフナーの形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤのビード部に設けられるスティフナーの形成方法に関する。
従来、ゴム部材の押出し圧力に抗し得る厚めの鉄板に対して要求形状に近い形状のくり貫きを施してなる口金を用い、大型のゴム押出し機にて、該口金のくり貫き部から、要求形状に近い形のゴム部材を押し出し、これを空気入りタイヤのビード部におけるカーカスプライの折返し部の充填材に供していた。この充填材は、一般にスティフナーやビードフィラーと呼ばれている。
このスティフナーの形成方法としては、ゴムリボンの積層を、ビードコアの半径方向内側から外側へ層を重ねてゆく向きに行う方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開2006−76200
しかしながら、上記したゴム押出し機を1台新規に稼動させるには、機械の完成から、工場への据付、試運転、試作、最初の量産まで、実に1年半から2年の期間が必要である。また工場には、ゴム押出し機用の大きな据付スペースが必要になる。更に、多岐にわたる要求性能に対応するため、形や大きさ、材質等の異なる複数種類のゴム部材を使用する必要がある。このように要求性能の異なる複数種類のゴム部材を、従来方式を用いて押し出すためには、より一層大型で構造が複雑なゴム押出し機が必要であった。
また上記した特許文献1には、ビードコア上に積層されるゴムリボンのうち、半径方向最内層となる部分が最外層となる部分よりも厚くなるようにする点が開示されているが、ゴムリボンの幅が一定であるため、スティフナーを半径方向外側に向かって先鋭形状とするには、リボンを傾けて積層して行く必要があった。
本発明は、上記事実を考慮して、空気入りタイヤのビード部にスティフナーを成形する際のコストを抑制しつつ、様々な要求品質に対応したスティフナーを容易に成形できるようにすることを目的とする。
請求項1の発明は、空気入りタイヤのビード部に対するスティフナーの形成方法であって、カーカスプライを前記ビード部に配置されるビードコアの内側から外側に折り返して折返し部を形成すると共に、該折返し部の端部を前記ビードコアに沿って該ビードコアのタイヤ軸方向最外端よりもタイヤ軸方向内側に巻き付けて巻込み部を形成する工程と、ゴムリボンの幅を、前記ビードコアの半径方向における該ゴムリボンの巻付け位置に応じて適宜変化させて、任意断面形状及び任意特性の前記ゴムリボンを製造する工程と、特性の異なる複数種類の前記ゴムリボンを、少なくとも一部がタイヤ軸方向に重なるように、前記ビードコアの半径方向における前記巻込み部の外側において該ビードコアの周方向に夫々巻き付けて半径方向に積層しスティフナーとする工程と、を有している
請求項1に記載のスティフナーの形成方法では、任意断面形状及び任意特性のゴムリボンが、ビード部に配置されるビードコアの半径方向外側において該ビードコアの周方向に巻き付けられて積層されることで、空気入りタイヤのビード部にスティフナーが形成される。このため、従来のような高コストのゴム押出し機を不要とすることができ、これによって空気入りタイヤのビード部にスティフナーを成形する際のコストを抑制することができる。また任意断面形状及び任意特性のゴムリボンを積層することで、様々な要求品質に対応したスティフナーを容易に形成することができる。
また、ゴムリボンを製造する工程において、ビードコアの半径方向における該ゴムリボンの巻付け位置に応じて、該ゴムリボンの幅が適宜変化するので、該ゴムリボンを傾けて積層しなくても、スティフナーを任意断面形状に形成することができる。
更に、スティフナーが、特性の異なる複数種類のゴムリボンを用いて形成されるので、様々な要求性能に対応したスティフナーを、より容易に形成することができる。スティフナーには、ビード部におけるカーカスプライの折返し部の形状維持性と、空気入りタイヤの走行時に繰り返されるビード部の屈曲変形に追従する柔軟性とが要求される。請求項3に記載のスティフナーの形成方法では、これらの性能を両立させるために、スティフナーの断面形状が複雑となる場合であっても、該スティフナーを容易に形成することができる。
また、請求項に記載のスティフナーの形成方法では、まず、カーカスプライがビードコアの内側から外側に折り返されて折返し部が形成され、更に該折返し部の端部がビードコアに沿って該ビードコアのタイヤ軸方向最外端よりもタイヤ軸方向内側に巻き付けられて巻込み部が形成される。そして、ゴムリボンが、ビードコアの半径方向における該巻込み部の外側に巻き付けられてスティフナーが形成される。このように、カーカスプライの巻込み部の外側にスティフナーを設けることで、ビード部の耐久性を向上させることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載のスティフナーの形成方法において、タイヤ軸方向に隣り合う一方の前記ゴムリボンの巻始め部は、他方の前記ゴムリボンにおける幅広の巻始め部に重ねて配置される。
以上説明したように、本発明の空気入りタイヤ及びその製造方法によれば、空気入りタイヤのビード部にスティフナーを成形する際のコストを抑制しつつ、様々な要求品質に対応したスティフナーを容易に成形することができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1において、本実施形態に係るスティフナーの形成方法は、例えば、リボン形成装置10と、ビードコア12を回転させるための回転台14とを用いて実施される。
リボン形成装置10は、未加硫のゴム16を所定断面形状の口金18から押し出す押出し機20と、該押出し機20から押し出されたゴム16を所望の断面形状のゴムリボン22に仕上げるローラダイ24とを有しており、ゴムリボン22を連続的に製造できるように構成されている。ローラダイ24と回転台14に設けられた貼付けローラ26との間には、ゴムリボン22の送り量の過不足を調整するためのフェスツーン28が設けられている。
ローラダイ24は二つの回転ローラ24A,24Bを有して構成されている。これらの回転ローラ24A,24Bの間に形成されるギャップ30の大きさは、任意に変化させることができるように構成されている。このギャップ30にゴム16を通過させることで、任意の厚さのゴムリボン22を製造できるようになっている。またギャップ30の大きさを変化させる代わりに、回転ローラ24A,24Bの回転速度を変化させることで、任意の厚さのゴムリボン22を製造することも可能である。これは、押出し機20からのゴム16の供給量が一定であるのに対し、ゴムリボン22の時間当たりの引出し量が変化することによるものである。
なお、図示は省略するが、ローラダイ24の近傍には、ゴムリボン22の幅寸法を任意に変化させることが可能な幅規制機構が設けられている。これにより、リボン形成装置10は、ゴムリボン22を連続的に製造しつつ、該ゴムリボン22を任意断面形状に形成できるようになっている。
フェスツーン28には、上流側のガイドローラ32と、該ガイドローラ32と離間した下流側のガイドローラ34とが設けられている。このフェスツーン28におけるガイドローラ32,34の間において、ゴムリボン22を自重により下方へU字状に撓ませておくことで、ビードコア12に対する該ゴムリボン22の巻付け速度とローラダイ24からの該ゴムリボン22の供給速度との速度差を吸収できるようになっている。
回転台14は、固定状態で使用される基台36と、該基台36上に回動可能に設けられビードコア12の内周に沿って配置された例えば3個の駆動ローラ38とを有して構成されている。この駆動ローラ38は、例えばA方向に夫々回転駆動されるようになっており、これによりビードコア12を矢印B方向に回転させることができるようになっている。ビードコア12の回転速度は任意に調節することが可能であるが、基本的にはローラダイ24から送り出されるゴムリボン22の速度に対応した回転速度に設定される。
基台36におけるビードコア12の外周に近接する位置には、フェスツーン28を通過したゴムリボン22を該ビードコア12の半径方向外側に貼り付けて行くための貼付けローラ40が設けられている。この貼付けローラ40は、ゴムリボン22の巻付けの進行に伴い、例えばビードコア12の半径方向外側へ移動可能に構成されている。
(スティフナーの形成方法)
次に、図1,図2において、上記のリボン形成装置10及び回転台14を用いて、空気入りタイヤ42のビード部44にスティフナー46(図2)を形成する方法について説明する。本実施形態に係るスティフナーの形成方法は、任意断面形状及び任意特性のゴムリボン22を製造する工程と、該ゴムリボン22を、ビード部44に配置されるビードコア12の半径方向外側において該ビードコア12の周方向に巻き付けて積層しスティフナーとする工程と、を有している。
ゴムリボン22は、リボン形成装置10により製造される。具体的には、リボン形成装置10における押出し機20の口金18から、任意特性の未加硫のゴム16が押し出され、ローラダイ24における回転ローラ24A,24Bの間のギャップ30を通過することで、ゴムリボン22が製造される。ゴムリボン22の厚さはギャップ30の大きさにより規制され、ゴムリボン22の幅は図示しない幅規制機構で規制されて定められる。このようにして、リボン形成装置10では、任意断面形状及び任意特性のゴムリボン22を連続的に製造することができる。
なお、リボン形成装置10では、ゴムリボン22を一定の断面形状で製造するだけでなく、断面形状を随時変更することが可能である。ゴムリボン22の厚さについては、回転ローラ24A,24Bの間のギャップ30の大きさを変えることで任意に変化させることができ、ゴムリボン22の幅については、幅規制機構の設定により任意に変化させることができる。またリボン形成装置10では、原料のゴム16の種類を変えることで、任意特性のゴムリボン22を製造することができる。ゴムリボン22の特性とは、例えば硬度である。
ローラダイ24から送り出されたゴムリボン22は、フェスツーン28を通過してビードコア12へ巻き付けられる。ゴムリボン22は、フェスツーン28におけるガイドローラ32,34の間において、自重により下方へU字状に撓んだ状態とされており、この撓み量が増減することで、ビードコア12に対する該ゴムリボン22の巻付け速度とローラダイ24からの該ゴムリボン22の供給速度との速度差を吸収することができる。即ち、フェスツーン28により、ゴムリボン22の送り量の過不足を調整することができる。
ゴムリボン22は、回転台14において、ビードコア12の半径方向外側において、該ビードコア12の周方向に巻き付けられ、積層されて行く。具体的には、基台36上の3個の駆動ローラ38が矢印A方向に回転することで、ビードコア12が矢印B方向に回転する。ビードコア12の回転速度は任意に調節することが可能であるが、基本的にはローラダイ24から送り出されるゴムリボン22の速度に対応した回転速度に設定される。
次に、本実施形態に係るスティフナーの形成方法により得られる様々なスティフナー46及びその具体的な形成方法について、実施例1から実施例6を例に挙げて説明する。
(実施例1)
図2に示されるように、実施例1に係るスティフナー46は、1種類のゴムリボン22を、空気入りタイヤ42のビード部14に配置されるビードコア12の半径方向外側において、該ビードコア12の周方向に巻き付けて積層することで構成されている。スティフナー46の断面形状は、ビードコア12の半径方向外側に向かって先鋭形状(三角形)となっている。スティフナー46をこのような形状とするためには、ゴムリボン22の幅を、ビードコア12の半径方向における該ゴムリボン22の巻付け位置に応じて適宜変化させる。具体的には、ゴムリボン22の積層がビードコア12の半径方向外側に進行するに従って、該ゴムリボン22の幅を、ローラダイ24(図1)の近傍に設けられる幅規制機構により、連続的又は段階的に漸減させて行くようにする。これにより、ゴムリボン22を傾けて積層しなくても、スティフナー46を任意断面形状に形成することができる。
なお、この例では、スティフナー46の形成後、カーカスプライ48がビードコア12の内側から外側に折り返されて折返し部48Bが形成されており、該折返し部48Bと、カーカスプライ48の本体部48Aと、ビードコア12との間にスティフナー46が充填された状態となっている。
(実施例2)
図3に示されるように、実施例2に係るスティフナー46は、1種類のゴムリボン22を用いて形成されており、断面形状がビードコア12の半径方向外側に向かって幅が狭まる台形形状となっている。スティフナー46をこのような形状とするためには、ゴムリボン22の積層がビードコア12の半径方向外側に進行するに従って、該ゴムリボン22の幅を、ローラダイ24(図1)の近傍に設けられる幅規制機構により、連続的又は段階的に漸減させて行くようにする。
なお、この例では、スティフナー46の形成後、カーカスプライ48がビードコア12の内側から外側に折り返されて折返し部48Bが形成される。そしてこの折返し部48Bの端部48Cが、ビードコア12の半径方向におけるスティフナー46の外側位置まで巻き込まれる。これにより、折返し部48Bと、カーカスプライ48の本体部48Aと、ビードコア12との間にスティフナー46が充填された状態となる。
(実施例3)
図4に示されるように、実施例3に係るスティフナー46は、1種類のゴムリボン22を用いて形成されており、実施例2と同様の形成方法により、断面形状がビードコア12の半径方向外側に向かって幅が狭まる台形形状となっている。ビードコア12の半径方向におけるスティフナー46の高さは、例えば実施例2よりも大きく設定されている。
なお、この例では、ゴムリボン22の巻付けに先立って、カーカスプライ48をビードコア12の内側から外側に折り返して折返し部48Bを形成すると共に、該折返し部48Bの端部48Cをビードコア12に沿って該ビードコア12のタイヤ軸方向最外端よりもタイヤ軸方向内側に巻き付けて巻込み部48Dを形成する。即ち、スティフナー46は、ゴムリボン22を、ビードコア12の半径方向におけるカーカスプライ48の折返し部48Bの外側に巻き付けることで形成される。
(実施例4)
図5に示されるように、実施例4に係るスティフナー46は、2種類のゴムリボン22,52を用いて形成されており、断面形状がビードコア12の半径方向外側に向かって先鋭形状(三角形)となっている。ゴムリボン22,52の特性は、互いに異なっており、例えばゴムリボン52の硬度が、ゴムリボン22よりも小さく設定されている。ゴムリボン52は、ゴムリボン22と同様にして製造され(図1参照)、主としてゴムリボン22よりもタイヤ軸方向外側において、ビードコア12の半径方向外側まで積層されている。
スティフナー46は、まずゴムリボン22の巻付けを行い、続いてゴムリボン52の巻付けを行うことで形成されている。図示されるように、ゴムリボン22の巻始め部50は、例えばタイヤ軸方向におけるビードコア12の幅寸法に対応して幅広に形成される。このゴムリボン22については、巻付けによる積層がビードコア12の半径方向外側に進行するに従って、該ゴムリボン22の幅を、ローラダイ24(図1)の近傍に設けられる幅規制機構により、連続的又は段階的に漸減させて行くようにする。
ゴムリボン52については、図示されるように、ゴムリボン22のタイヤ軸方向外側に沿って、該ゴムリボン22よりもビードコア12の半径方向外側まで巻き付けて積層するようにする。ゴムリボン52の巻始め部54は、例えばゴムリボン22における幅広の巻始め部50に重ねて配置される。ゴムリボン52の幅は、ビードコア12の半径方向におけるゴムリボン22の最外点までは、例えば略一定である。この該最外点を越えたところでゴムリボン52の幅を一度大きくしてから、更に積層がビードコア12の半径方向外側に進行するに従って、連続的又は段階的に漸減させて行くようにする。このようにすることで、図示されるように、スティフナー46の断面が、全体として、ビードコア12の半径方向外側に向かって先鋭形状(三角形)となる。
(実施例5)
図6に示されるように、実施例5に係るスティフナー46は、2種類のゴムリボン22,52を用いて形成されており、実施例2と同様に、断面形状がビードコア12の半径方向外側に向かって幅が狭まる台形形状となっている。ゴムリボン22,52の特性の違いについては、実施例4と同様であり、ゴムリボン52の硬度が、ゴムリボン22よりも小さく設定されている。
スティフナー46は、まずゴムリボン22の巻付けを行い、続いてゴムリボン52の巻付けを行うことで形成されている。ゴムリボン22については、巻付けによる積層がビードコア12の半径方向外側に進行するに従って、該ゴムリボン22の幅を、ローラダイ24(図1)の近傍に設けられる幅規制機構により、連続的又は段階的に漸減させて行くようにする。ゴムリボン22の巻始め部50は、例えばタイヤ軸方向におけるビードコア12の幅寸法に対応して幅広に形成される。
ゴムリボン52については、主としてゴムリボン22のタイヤ軸方向外側において、例えば略一定幅で積層する。ゴムリボン52の巻始め部54は、例えばゴムリボン22における幅広の巻始め部50に重ねて配置される。このようにすることで、図示されるように、スティフナー46の断面が、全体として、ビードコア12の半径方向外側に向かって台形となる。
なお、この例では、実施例2と同様に、スティフナー46の形成後、カーカスプライ48がビードコア12の内側から外側に折り返されて折返し部48Bが形成され、更に該折返し部48Bの端部48Cが、ビードコア12の半径方向におけるスティフナー46の外側位置まで巻き込まれる。これにより、折返し部48Bと、カーカスプライ48の本体部48Aと、ビードコア12との間にスティフナー46が充填された状態となる。
(実施例6)
図7に示されるように、実施例6に係るスティフナー46は、2種類のゴムリボン22,52を用いて形成されており、実施例3と同様に、断面形状がビードコア12の半径方向外側に向かって幅が狭まる台形形状となっている。ゴムリボン22,52の特性の違いについては、実施例4と同様であり、ゴムリボン52の硬度が、ゴムリボン22よりも小さく設定されている。ビードコア12の半径方向におけるスティフナー46の高さは、例えば実施例5よりも大きく設定されている。
スティフナー46は、まずゴムリボン22の巻付けを行い、続いてゴムリボン52の巻付けを行うことで形成されている。ゴムリボン22については、巻付けによる積層がビードコア12の半径方向外側に進行するに従って、該ゴムリボン22の幅を、ローラダイ24(図1)の近傍に設けられる幅規制機構により、連続的又は段階的に漸減させて行くようにする。ゴムリボン22の巻始め部50は、例えばタイヤ軸方向におけるビードコア12の幅寸法に対応して幅広に形成される。
ゴムリボン52については、主としてゴムリボン22のタイヤ軸方向外側において積層して行く。ゴムリボン52の巻始め部54は、例えばゴムリボン22における幅広の巻始め部50に重ねて配置される。ゴムリボン52の幅は、ビードコア12の半径方向におけるゴムリボン22の最外点までは、略一定である。この該最外点を越えたところでゴムリボン52の幅を大きくし、該ゴムリボン52の積層を完了する。このようにすることで、図示されるように、スティフナー46の断面が、全体として、ビードコア12の半径方向外側に向かって台形となる。
なお、この例では、ゴムリボン22,52の巻付けに先立って、カーカスプライ48をビードコア12の内側から外側に折り返して折返し部48Bを形成すると共に、該折返し部48Bの端部48Cをビードコア12に沿って該ビードコア12のタイヤ軸方向最外端よりもタイヤ軸方向内側に巻き付けて巻込み部48Dを形成している。即ち、スティフナー46は、ゴムリボン22,52を、ビードコア12の半径方向におけるカーカスプライ48の折返し部48Bの外側に巻き付けることで形成される。
実施例6に係るスティフナー46では、互いに硬度の異なるゴムリボン22,52を用いると共に、より硬度の小さいゴムリボン52を、ゴムリボン22のタイヤ軸方向外側に配置しているので、比較的硬度の大きいゴムリボン22の部分が、ビード部44におけるカーカスプライ48の折返し部48Bの形状を維持し、比較的硬度の低いゴムリボン52が、空気入りタイヤ42の走行時に繰り返されるビード部44の屈曲変形に柔軟に追従する。またカーカスプライ48の巻込み部48Dの外側にスティフナー46を設けることで、ビード部44の耐久性を向上させることができる。
(その他の実施例)
本実施形態に係る方法により形成可能なスティフナー46の断面形状は、上記各実施例で示したものには限られない。例えば図8(A)に示されるように、タイヤ径方向寸法が、タイヤ軸方向寸法に対して大きい縦長三角形としてもよいし、図8(B)に示されるように、タイヤ径方向寸法が、タイヤ軸方向寸法に対して小さい横長三角形としてもよい。またスティフナー46の断面形状を、図8(D)に示されるような半円形としてもよく、図8(E)に示されるような矩形としてもよい。
なお、図8(C)には、実施例2、実施例3、実施例5及び実施例6に対応する台形形状のスティフナー46が示されている。
上記したように、本実施形態に係るスティフナーの形成方法によれば、従来のような高コストのゴム押出し機を不要とすることができ、これによって空気入りタイヤ42のビード部44にスティフナー46を成形する際のコストを抑制することができる。具体的には、リボン形成装置10(図1)を製造するためのコストを、従来の大型のゴム押出し機と比較して、1/10〜1/20とすることができ、また該リボン形成装置10の完成から、工場への据付、試運転、試作、最初の量産までの期間を、従来と比較して、1/4に短縮化することができる。
更に、本実施形態に係るスティフナーの形成方法によれば、任意断面形状及び任意特性のゴムリボンを積層することで、様々な要求品質に対応したスティフナー46を容易に形成できる。
また本実施形態に係るスティフナーの形成方法によれば、ビード部におけるカーカスプライの折返し部の形状維持性と、空気入りタイヤの走行時に繰り返されるビード部の屈曲変形に追従する柔軟性を両立させるために、スティフナーの断面形状が複雑となる場合であっても、該スティフナーを容易に形成することができる。
(試験例)
上記した実施例1,4,6に係るスティフナー46を有する空気入りタイヤ42と、比較例1〜3(図9から図11参照)に係るスティフナー56を有する空気入りタイヤ62とについて、ビード部44の耐久性について試験を行った。ここで、比較例1〜3に係るスティフナー56は、何れも従来のゴム押出し機を用いて各々の断面形状に押し出されたゴムをビードコア12の半径方向外側に配置した構造となっている。
各比較例におけるスティフナー56の構成について簡単に説明する。図9において、比較例1に係るスティフナー56は、1種類のゴムを用いており、その断面形状は、実施例1に係るスティフナー46(図2)に対応した先鋭形状(三角形)となっている。カーカスプライ48の折返し部48Bの構成も、実施例1と同様である。
図10において、比較例2に係るスティフナー56は、2種類のゴムを用いており、その断面形状は、実施例4(図5)に係るスティフナー46に対応した先鋭形状(三角形)となっている。また比較例2に係るスティフナー56は、実施例4(図5)に係るスティフナー46に対応して、ビードコア12側に位置する硬ゴム部58と、ビードコア12の半径方向における硬ゴム部58の外側に位置する軟ゴム部60とを有している。カーカスプライ48の折返し部48Bの構成は、実施例4と同様である。
図11において、比較例3に係るスティフナー56は、1種類のゴムを用いており、その断面形状は、実施例6に係るスティフナー46(図7)に対応した台形形状となっている。カーカスプライ48の折返し部48Bや巻込み部48Dの構成も、実施例6と同様である。なお、実施例6では2種類のゴムを用いているが、比較例3で用いているゴムは1種類である。
試験に使用したタイヤのサイズは、315/80R22.5である。
2006年発行のJATMA YEAR BOOKに定められた適用サイズにおける標準リムに各タイヤを組み付け、適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷重に対する内圧を充填して行った。
耐久性試験は、ドラム試験機を用い、最大荷重の150%の荷重を負荷し、時速60km/hで連続走行させて行い、タイヤ故障に至るまでの時間を測定した。その結果は、表1に示される通りである。表1では、タイヤ故障に至るまでの時間を、比較例1を100とした指数により示しており、数値が大きいほど良好な結果であることを表している。
Figure 0005108406
この試験例によれば、実施例1,4,6の結果は、夫々の比較対象である比較例1,2,3よりも何れも良好な結果となっており、本実施形態に係るスティフナーの形成方法の優れた効果を確認することができた。
図1から図8は、本実施形態に係り、図1は、スティフナーの形成方法の実施に使用されるリボン形成装置及び回転台を模式的に示した正面図である。 実施例1に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 実施例2に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 実施例3に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 実施例4に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 実施例5に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 実施例6に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 (A)断面縦長三角形のスティフナーを模式的に示す断面図である。(B)断面横長三角形のスティフナーを模式的に示す断面図である。(C)断面台形形状のスティフナーを模式的に示す断面図である。(D)断面半円形状のスティフナーを模式的に示す断面図である。(E)断面矩形状のスティフナーを模式的に示す断面図である。 図9から図11は、比較例に係り、図9は比較例1に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 比較例2に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 比較例3に係るスティフナーが設けられた空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。
符号の説明
12 ビードコア
14 ビード部
22 ゴムリボン
42 空気入りタイヤ
44 ビード部
46 スティフナー
48 カーカスプライ
48B 折返し部
48C 端部
48D 巻込み部
50 巻始め部
52 ゴムリボン
54 巻始め部

Claims (2)

  1. 空気入りタイヤのビード部に対するスティフナーの形成方法であって、
    カーカスプライを前記ビード部に配置されるビードコアの内側から外側に折り返して折返し部を形成すると共に、該折返し部の端部を前記ビードコアに沿って該ビードコアのタイヤ軸方向最外端よりもタイヤ軸方向内側に巻き付けて巻込み部を形成する工程と、
    ゴムリボンの幅を、前記ビードコアの半径方向における該ゴムリボンの巻付け位置に応じて適宜変化させて、任意断面形状及び任意特性の前記ゴムリボンを製造する工程と、
    特性の異なる複数種類の前記ゴムリボンを、少なくとも一部がタイヤ軸方向に重なるように、前記ビードコアの半径方向における前記巻込み部の外側において該ビードコアの周方向に夫々巻き付けて半径方向に積層しスティフナーとする工程と、
    有するスティフナーの形成方法。
  2. タイヤ軸方向に隣り合う一方の前記ゴムリボンの巻始め部は、他方の前記ゴムリボンにおける幅広の巻始め部に重ねて配置される請求項1に記載のスティフナーの形成方法。
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