JP2001179847A - ビードフィラー成形方法及びこの方法で製造されたビードフィラーを用いた自動車用タイヤ。 - Google Patents

ビードフィラー成形方法及びこの方法で製造されたビードフィラーを用いた自動車用タイヤ。

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JP2001179847A
JP2001179847A JP36437299A JP36437299A JP2001179847A JP 2001179847 A JP2001179847 A JP 2001179847A JP 36437299 A JP36437299 A JP 36437299A JP 36437299 A JP36437299 A JP 36437299A JP 2001179847 A JP2001179847 A JP 2001179847A
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bead filler
bead
tire
filler
sheet
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Ryo Muramatsu
凌 村松
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一性に優れたビードフィラーの成形方法お
よびそのビードフィラーを用いた均一性の向上すること
ができる自動車用タイヤを提供する。 【解決手段】 ビードフィラーの成形方法において、ビ
ードワイヤの半径方向外側に、ビードワイヤ半径方向に
沿う平面と平行に薄いゴムシートをビードフィラーの形
状になるように円環状に連続して積層し製造することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用タイヤのビ
ードフィラー成形方法及びこの方法で製造されたビード
フィラーを用いた自動車用タイヤに関するものであり、
特にビードフィラーの成形方法を改良し、均一なフィラ
ー形状に製造するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題が取り上げられ自動車の
排気ガス低減が課題となってきた。その対策として自動
車の燃料消費量減少の要求があり、タイヤの軽量化によ
って転がり抵抗を低減することも効果のある方法であ
る。タイヤ軽量化の対応として、タイヤの薄肉化が一般
的に行われている。
【0003】タイヤはその製造工程において、多数の部
材をタイヤ周上に沿って張り合わせて製造するため、タ
イヤの周上に複数の張り合わせジョイントが発生し、こ
のジョイント部で部分的に重量変化が発生することか
ら、タイヤの不均一性を損なう要因となっていた。特
に、タイヤの軽量化のためにゴムの薄肉化をすると、前
記ジョイント部での変化がタイヤの不均一性要因として
高まってくる。
【0004】さらに、不均一性が大きいタイヤを自動車
に装着すると、走行時に振動問題が発生する可能性が高
く、そのために均一性の悪いタイヤを選別し、均一性を
修正する必要を生じ、大きな損失となっていた。
【0005】従来、ビードフィラーは図5に示すよう
に、未加硫ゴムを押し出し機を用い断面三角形の帯状に
押し出されたフィラー(7)を、環状のビードワイヤ
(1)の半径方向外側に張り付け所定の長さに切断した
後、ビードワイヤ上で繋ぎ合わされるが、図6に示す繋
ぎ目部分(8)で引っ張られたり、逆に押し込まれたり
してビードフィラーに厚い部分と薄い部分が生じること
があり、タイヤの不均一性の一因となっていた。
【0006】また、一般にラジアルタイヤは図7のよう
にカーカスのプライコード(12)をビードワイヤ
(1)の内側から外側へ巻き上げたり、外側から内側へ
巻き込んだりして製造されるが、ビードフィラー(7)
の厚みに、厚い部分と薄い部分があると、一方のビード
ワイヤから他方のビードワイヤまでのプライコードの長
さにタイヤ周方向で差ができ、完成したタイヤの空気圧
を支えるコードの長さが部分的に変化することで、特に
大きな不均一性の原因となっていた。
【0007】従来より、ビードワイヤの半径方向外側に
薄く細長いゴムストリップを巻き付けたり、ずらして重
ね合わせながらビードフィラーを形成するいわゆるスト
リップビルド法が提案されている(例えば公表特許公報
平3−500992号)が、ゴムストリップのずらし方
が難しく、ビードワイヤ周上で均一に成形できなかった
り、タイヤ径方向に長いビードフィラーが成形しにく
く、かつ先端の細い部分の製造が困難であるという問題
点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ビード部の
特にビードフィラーの成形方法を改善することにより、
均一性の優れたビードフィラーを得て、従来の押し出し
機によるビードフィラーのジョイントに起因する弊害を
解消し、さらに均一性に優れた自動車用タイヤを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビードワイヤ
の半径方向外側に、ビードワイヤ半径方向に沿う平面と
平行に薄いゴムシートをビードフィラーの形状になるよ
うに、円環状に連続して積層し製造することを特徴とし
たビードフィラー成形方法であり、そのゴムシートの厚
みが0.3mmから3.0mmの範囲であって、また、
ビードフィラー外側のゴムシート端面にテーパーを有す
ることもできる。
【0010】また、上記ゴムシートをゴム押し出し機を
用い製造する際、ビードフィラーの先端側に当たるシー
ト外側部分のゴム押し出し速度が、ビードワイヤ側のシ
ート内側より速くなるように押し出したゴムシートを用
いることができる。
【0011】また、本発明は、上記のビードフィラー成
形方法により製造されたビードフィラー、およびそのビ
ードフィラーを用いたことを特徴とする自動車用タイヤ
からなる。
【0012】従来の押し出し機による一体物のビードフ
ィラーに比べ、薄いゴムシートをビードフィラーの形状
になるように円環状に連続して積層し製造することによ
り、張り付けジョイントの段差を小さくすることがで
き、均一な形状のビードフィラーを得ることができる。
【0013】ゴムシートの厚みが0.3mmより薄いと
シートの製造自体が困難であり、積層回数も多くなり生
産性が悪く実用的でない。3.0mmより厚いとシート
の巻き始めと巻き終わりでの段差が大きくなり、タイヤ
中に空気溜まりが残りタイヤ故障の原因となることがあ
る。
【0014】また、ビードフィラー外側のゴムシート端
面にテーパーを付けることにより、ビードフィラー断面
形状をより三角形に近づけることができ、より均一性が
向上する。
【0015】上記ゴムシートをゴム押し出し機を用い製
造する場合、ビードフィラーの先端側に当たるシート外
側部分のゴム押し出し速度がビードワイヤ側のシート内
側より速くなるように押し出し圧力、口金等を調整する
と、押し出されたゴムシートはゴムの収縮特性によりゴ
ム量の少ないシート内側が先に収縮しシート自体が円環
状になりやすく、円環状のビードフィラー成形が容易に
なる。
【0016】上記の方法で得られたビードフィラーはフ
ィラー自体の均一性が優れることから、それを用いた自
動車用タイヤは従来の押し出し機によるものより均一性
が向上する。
【0017】さらに、上記の方法で得られたビードフィ
ラーは従来の押し出し機によるものより、長く、先端が
細く成形でき、軽量化タイヤあるいは高性能タイヤに要
求されるサイドウォール特性に適合させることが容易で
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に従っ
て説明する。
【0019】図1は本発明のビードフィラーの半断面図
を示したものであり、環状のビードワイヤ(1)の半径
方向外側に、ビードワイヤ半径方向に沿う平面と平行に
薄いゴムシート(2)を順次積層したものであり、図2
の平面図に示したように環状ビードワイヤ(1)の外側
に円環状に連続して積層され、所定のシート幅調整部
(4)において順次幅が調整されビードフィラー(6)
の三角形状に成形されたものである。
【0020】本発明のビードフィラー成形方法例として
は、図3の平面図に示すように、環状のビードワイヤを
支え板(3)上に固定し、ゴムシート(2)をビードワ
イヤ(1)の外側に沿って供給しながら、所定のシート
幅調整部(4)においてシート幅を順次調整しながら連
続的に積層していくことによるものである。
【0021】なお、上記のシート幅調整部は、図2に示
したように同一箇所に設定する必要はなく、ビードワイ
ヤの周上で分散して配置してもよい。
【0022】支え板(3)は、ビードワイヤ半径方向に
沿う平面と平行にゴムシート(2)が円環状に連続して
積層されるように、環状ビードワイヤ(1)とゴムシー
ト(2)を支えるものである。
【0023】また、ビードフィラーの成形は、タイヤ成
型時にグリーンタイヤのプライコード層に環状ビードワ
イヤをセットした後、成型ドラム上で直接ビードワイヤ
に沿ってゴムシートを連続積層して成形することもでき
る。
【0024】なお、ゴムシートはゴム加工用の通常のロ
ーラーヘッドダイ押し出し機、または3本ロールカレン
ダーによりシートにされたものを直接または間接的に供
給される。
【0025】図4はビードフィラー外側のゴムシート端
面にテーパーを有すゴムシート(5)を用いてビードフ
ィラーを形成したものの半断面図であり、フィラーの断
面形状がより三角形状に近づけることができ、均一性が
より向上する。
【0026】本発明により得られたビードフィラーを用
いた自動車用タイヤの均一性能に関し、以下の実施例に
より説明する。
【0027】
【実施例】本実施例の自動車用タイヤ(10)は図7に
示すようにトレッド部(11)、カーカス(12)、ス
チールベルト層2層(13)、ビード部(14)とから
なり、ビード部は環状ビードワイヤ(1)とビードワイ
ヤからサイドウォールに連なるビードフィラー(7)で
構成されている。
【0028】比較試験に用いた自動車用タイヤは、同一
材料を用いた、同一設計のラジアルタイヤであり、ビー
ドフィラーの成形方法のみが異なる。
【0029】ビードフィラーの成形方法は、実施例タイ
ヤでは厚さ0.7mmのゴムシートを用いて設計寸法通
りの形状にシート幅を調整し、環状ビードワイヤの外側
に円環状に積層したビードフィラーであり、比較例タイ
ヤは押し出し機を用いて三角形状に押し出されたビード
フィラーを環状ビードワイヤの外側に張り付け、ビード
ワイヤ上の1ヶ所で切断、ジョイントし円環状にした従
来タイプビードフィラーである。
【0030】前記のタイヤを常法に従い各々100本製
造し、下記の方法でラジアルフォースバリェーション
(RFV)を測定した。タイヤサイズは175/70R
13である。
【0031】RFV測定法:JASO C607 自動
車タイヤのユニフォミティー試験方法に準じて測定し、
100本の平均値を求め、比較例タイヤの値を100と
した指数で表1に結果を示した。値が小さい程良い。
【0032】
【表1】 表1から、本発明によるビードフィラーを用いた自動車
用タイヤのRFVは明らかに小さい値を示し、タイヤの
均一性が向上したことがわかる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるビー
ドフィラー成形方法およびビードフィラーおよびそのビ
ードフィラーを用いた自動車用タイヤは、ビードワイヤ
の半径方向外側に、ビードワイヤ半径方向に沿う平面と
平行に薄いゴムシートをビードフィラーの形状になるよ
うに円環状に連続して積層し製造することを特徴とした
ビードフィラー成形方法であり、そのゴムシートの厚み
が0.3mmから3.0mmの範囲であって、ビードフ
ィラー外側のゴムシート端面にテーパーを有することを
特徴としたビードフィラー成形方法であり、また、上記
ゴムシートをゴム押し出し機を用い製造する際、シート
外側部分のゴム押し出し速度が内側より速くなるように
押し出したゴムシートを用いることを特徴としたもので
あり、上記成形方法により製造されたビードフィラーは
均一性の優れた形状を得られる、という優れた効果を有
する。
【0034】さらに、上記のビードフィラーを用いた自
動車用タイヤは、従来の押し出し機により押し出された
ビードフィラーを用いたタイヤより均一性を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のビードフィラーの半断面図である。
【図2】 本発明のビードフィラーの平面図である。
【図3】 本発明のビードフィラー成形方法の一例を示
す平面図である。
【図4】 テーパー付きゴムシートを用いた本発明のビ
ードフィラーの半断面図である。
【図5】 従来のビードフィラーの半断面図である。
【図6】 従来のビードフィラーの平面図である。
【図7】 自動車用タイヤの主構造を示す半断面図であ
る。
【符号の説明】
1……環状ビードワイヤ 2……ゴムシート 3……支え板 4……シート幅の調整部 5……テーパー付きゴムシート 6……ゴムシートを積層したビードフィラー 7……従来のビードフィラー 8……従来のビードフィラーの繋ぎ目 10……自動車用タイヤ 11……トレッド部 12……カーカス 13……スチールベルト層 14……ビード部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビードワイヤの半径方向外側に、ビード
    ワイヤ半径方向に沿う平面と平行に薄いゴムシートをビ
    ードフィラーの形状になるように、円環状に連続して積
    層し製造することを特徴としたビードフィラー成形方
    法。
  2. 【請求項2】 上記ゴムシートの厚みが0.3mmから
    3.0mmの範囲であることを特徴とした請求項1に記
    載のビードフィラー成形方法。
  3. 【請求項3】 ビードフィラー外側のゴムシート端面に
    テーパーを有することを特徴とした請求項1または2に
    記載のビードフィラー成形方法。
  4. 【請求項4】 上記ゴムシートをゴム押し出し機を用い
    製造する際、ビードフィラー先端側に当たるシート外側
    部分のゴム押し出し速度が、ビードワイヤ側のシート内
    側より速くなるように押し出したゴムシートを用いるこ
    とを特徴とした請求項1、または2、または3に記載の
    ビードフィラー成形方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    ビードフィラー成形方法により製造されたビードフィラ
    ー。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のビードフィラーを用い
    たことを特徴とする自動車用タイヤ。
JP36437299A 1999-12-22 1999-12-22 ビードフィラー成形方法及びこの方法で製造されたビードフィラーを用いた自動車用タイヤ。 Pending JP2001179847A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035230A1 (ja) * 2003-10-07 2005-04-21 Bridgestone Corporation タイヤの製造方法およびプリセットビード成型装置ならびにプリセットビード成型システム
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JP2012045786A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Bridgestone Corp タイヤ製造装置

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