JP5107925B2 - 連続螺旋転位成長によるナノ構造の層の生成 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に薄膜ナノ構造の層を作製する方法に関する。
プロトン交換膜燃料電池、センサー、電解槽、塩素‐アルカリ分離膜等の電気化学的なデバイスは、膜電極接合体(MEAs)から構成されている。典型的な電気化学セルに使用されるMEAとしては、例えばアノードとカソードに接触しているイオン伝導性膜(ICM)が挙げられる。アノード/膜/カソード構造体は、拡散集電体(DCCs)と呼ばれる2つの多孔質伝導性要素間に挟まれ、5層MEAを形成する。アノードで生成されたイオンは、カソードに移送され、電極に接続した外部回路に電流を流すことができる。
ICMは、典型的に高分子電解質を含み、それ自身の構造支持体を構成してもよいし、又は多孔質構造膜内に組み込まれてもよい。カチオン‐又はプロトン‐移送高分子電解質材料は、アニオン基を含有するポリマーの塩であってよく、多くの場合、部分的に若しくは完全にフッ素化される。
燃料電池MEAsは、Pt又は炭素支持Pt触媒いずれかの実用を目的とした分散体の形態で触媒電極を使用して構成されている。高分子電解質膜に使用される触媒の形態は、クロロ白金酸(chloroplatnic acid)の還元等の湿式化学法によってより大きい炭素粒子の上に被覆されたPt又はPt合金である。この形態の触媒が、アイオノマー結合剤、溶媒、及び多くの場合ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と共に分散され、膜若しくは拡散集電体のいずれかに利用されるインク、ペースト、又は分散体を生成する。
最近では触媒の層は、ナノ構造の支持要素の支持粒子又は触媒材料の薄膜を使用して生成されている。ナノ構造の触媒電極は、触媒粒子の緻密な分布を生成するICMの非常に薄い表面層に組み込まれてもよい。ナノ構造の薄膜(NSTF)触媒の層を使用することで分散法により生成された触媒よりもより高い触媒の活用及びより耐久性のある触媒が可能となる。
本発明は、電気化学的なデバイスに使用される向上した触媒の層を作製する方法について記載し、従来技術を超える様々な利益を提供する。
本発明は、支持体要素の連続した成長により伸長されたナノ構造の支持要素を生成する方法を目的とする。ここに記載した方法で生成されたナノ構造の支持要素は、種々の化学及び電気化学的なデバイスに有用である。
本発明の1つの実施形態は、長手方向に伸長されたナノ構造の支持要素を生成する方法を含む。材料の第1層を基材上に堆積させる。層は、アニーリングされ、ナノ構造の支持要素が生成する。材料の第2層がナノ構造の支持要素の上に堆積される。第2層がアニーリングされ、ナノ構造の支持要素を長手方向に伸長させる。
例えば、伸長されたナノ構造の支持要素を生成させるために使用される材料は、ペリレンレッド等の有機系材料を含む。第1層及び第2層を真空中で約160℃〜約270℃の温度で約2分〜約6時間アニーリングしてよい。ナノ構造の支持要素の先端は、螺旋転位を含む。材料の第2層をアニーリングすることで螺旋転位でのナノ構造の支持要素の成長を継続させる。
伸長されたナノ構造の支持要素は、長さ:平均の断面寸法直径のアスペクト比で、約3:1〜約200:1に及び、約1.5μm超の長さ、及び面密度がナノ構造の支持要素で1cm2当たり約107〜約1011に及ぶ。
本発明の1つの態様によると、伸長されたナノ構造の支持要素を微細構造の上に生成させることができる。本発明の他の態様によると、基材は、拡散集電体であってよい。伸長されたナノ構造の支持要素を触媒材料で被覆し、ナノ構造の薄膜触媒の層を生成させてよい。1つの実施によると、触媒材料は、白金族金属等の金属を含む。触媒を被覆し伸長されたナノ構造の支持要素をイオン伝導性膜の少なくとも1つの表面に移転し、触媒被覆膜を生成させてよい。触媒被覆ナノ構造の支持要素の移転は、触媒被覆ナノ構造の支持要素をイオン伝導性膜の表面に対して定置し、圧力及び所望により熱を加え、触媒被覆ナノ構造の支持要素を膜に固着することを含む。本発明の1つの態様によると、伸長されたナノ構造の支持要素を使用して燃料電池及び電解槽等の膜電極接合体並びに電気化学的なデバイスに有用なナノ構造の薄膜触媒の層を生成させることができる。
本発明の上の発明の概要は、本発明の各実施形態もあらゆる実施態様も記載しようと意図していない。本発明の利点及び効果、並びに本発明に対する一層の理解は、添付図面と共に下記の発明を実施するための形態及び請求項を参照することによって明らかになり、理解されるであろう。
例示した実施形態の以下の説明において、その一部を生成させ、実例として示される添付図面、発明を実施できる種々の実施形態を参照する。本発明の範囲から逸脱することなく実施形態が利用されてもよく、そして構造的変更が行われてもよいことは理解されるだろう。
表面又は薄膜の1つの重要な特性は、その表面積である。分子が表面に吸着し、表面上で他の分子又は互いに反応する度合は、利用できる表面積に直接左右される。不均質化学的又は電気化学的触媒作用において、表面で生じるプロセスの有効性は、表面積の大きさで決定される。表面の面積を制御し、増加できることは利益になる。構造化要素(微細構造及び/又はナノ構造の支持要素)の生成は、層の表面積を増加させる。
本発明は、ナノ構造の層とそのような層を作製する方法を目的とする。ここに記載した層は、以前に達成できたものを超える増加された長さを有するナノ構造の支持要素を含む。より長いナノ構造の支持要素は、触媒粒子を支持する表面積を増加させ、それにより、層に対して堆積されるより高い質量比面積(m2/g)を可能にする。ここに記載したように長手方向に伸長されたナノ構造の支持要素を有する層は、触媒活性が触媒粒子を支持するのに使用できる表面積に関係する燃料電池、電池、電解槽、改質器、触媒コンバータ、酸化器、及びその他のデバイス等の化学及び/又は電気化学的なデバイスに特に有用である。
ここで実施形態に記載されたナノ構造の層は、膜電極接合体(MEAs)に使用される触媒の層を生成させるため使用できる。これらの用途において、触媒の層の表面積は、燃料電池又は他の電気化学的なデバイスのそれらの性能に関係する。ナノ構造の薄膜の表面積は、異なる空間尺度で存在する少なくとも4つの原理特性により決定される。これらの特性としては、独立したナノ構造の支持要素の各々を被覆した触媒の表面粗さ、直円柱として近似できる平均ナノ構造の支持要素の幾何学的表面積、単位面積当たりの支持体要素の数、及びナノ構造の要素を成長させる基材の表面積が挙げられる。
第1近似のために、単一層ナノ構造の膜の幾何学的表面積は、個々のナノ構造の要素を滑らかな表面を有する直径W、長さL、及び平方センチメートル当たりの数密度Nの直円柱として扱うことにより簡単に計算できる。簡略のため、ナノ構造の要素の先端を無視すると単位平面面積当たりの被膜の表面積は、単にS=πWxLxNとなる。なお、ナノ構造の要素の表面が滑らかでなく、滑らかな表面と比較して粗さ因子R(>1)を有する場合、更にS=πWxLxNxRとなる。最後に、αの平面のケースを超えた表面積増加を有するより大きいスケールの微細構造の基材上でナノ構造の要素が成長する場合、更にS=απWxLxNxRとなる。Sに関するこの式からSを増加させる5個のパラメーター又は方法があることがわかる。ここに記載したナノ構造の層は、触媒の層の表面積(S)を増加させる増加した長さ(L)を有するナノ構造の要素を含む。
本発明の実施形態によるナノ構造の層の生成を図1のフローチャートに示す。その方法は、材料の第1層の堆積110及び第1アニーリング段階でのナノ構造の支持要素の生成120を含む。材料の第2の層を最初に生成されたナノ構造の支持要素の上に堆積130する。第2アニーリング段階140で最初に生成されたナノ構造の支持要素が長手方向に伸長する。ここに記載した方法は、以前に製造されたものよりより長いナノ構造の支持要素を有するナノ構造の層を生成する。
ナノ構造の支持要素は、種々の配向及び直線状並びに湾曲した形状(例えば、ウィスカ、棒、円錐、ピラミッド、球体、円筒、細長い薄板、及びチューブ等、撚り合わされ、湾曲され、中空又は直線状であってよい)を有することができる。幾つかの実施形態において、ナノ構造の支持要素は、有機顔料を使用して生成される。例えば、有機顔料は、非局在化したπ−電子を有する材料を含んでよい。幾つかの実施において、ナノ構造の支持要素は、C.I.ピグメントレッド(PIGMENT RED)149(ペリレンレッド)から生成される。支持体要素を生成するために使用される材料は、基材上に堆積される場合、好ましくは連続層を生成することができる。用途によっては、連続層の厚さは、約1ナノメートル〜約1,000ナノメートルの範囲である。
初期のナノ構造の支持要素を生成する方法が、同一所有者の米国特許第4,812,352号、同第5,879,827号、及び同第6,136,412号に記載されており、ここに参照として組み込まれる。有機ナノ構造の層を作製する方法が、マテリアルズ・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Materials Science and Engineering)A158巻(1992年)1〜6頁、J.Vac.Sci.Technol.A、5(4)巻、7月/8月、1987年、1914〜16頁、J.Vac.Sci.Technol.A、6(3)巻、5月/8月、1988年、1907〜11頁、薄固体膜(Thin Solid Films)、186巻、1990年、327〜47頁、J.Mat.Sci.、25巻、1990年、5257〜68頁、急冷金属(Rapidly Quenched Metals)、急冷金属の第5回国際会議(Proc. of the Fifth Int. Conf. on Rapidly Quenched Metals)、ドイツ、ウルズバーグ(Wurzburg)(9月、3〜7頁、1984年)、S.スティーブ(Steeb)ら編集、エルサビア・サイエンス・パブリッシャーズ(Elsevier Science Publishers)B.V.、ニューヨーク、(1985年)、1117〜24頁、Photo.Sci.and Eng.24号(4)巻、7月/8月、1980年、211〜16頁、及び米国特許第4,568,598号、同4,340,276号に開示されており、特許の開示は、ここに参照により組み込まれる。炭素ナノチューブ配列を使用した触媒の層の性質が、カーボン(Carbon)42巻(2004年)191〜197頁に「良好に整列された炭素ナノチューブ配列上の白金の高分散性及び電極触媒性(High Dispersion and Electrocatalytic Properties of Platinum on Well‐Aligned Carbon Nanotube Arrays)」と題して開示されている。
材料の初期堆積は、例えば、気相堆積法(例えば、真空蒸発、昇華、及び化学気相堆積法)、及び溶液被覆又は分散液被覆(例えば、浸漬被覆、スプレー被覆、スピン被覆、ブレード若しくはナイフ被覆、バー被覆、ロール被覆、及びポア被覆(すなわち、液体を表面に注ぎ液体が表面上を流動するのを可能にする))を含む基材上に有機材料の層を適用する当該技術分野において既知の技術を使用して、基材上に有機顔料の層を被覆することを含んでよい。
1つの実施形態において、ペリレンレッド、又は他の適した材料の初期有機層が、物理真空蒸着(すなわち、適用された真空下での有機材料の昇華)により堆積される。初期に堆積されたペリレンレッド層の厚さは、例えば、約0.03〜約0.5μmの範囲であってよい。初期有機層は、第1アニーリング段階時に真空中で(すなわち、約0.1パスカル未満)アニーリングされ、堆積されたペリレンレッドからナノ構造の支持要素を成長させる。被覆されたペリレンレッドは、例えば約160〜270℃の範囲の温度でアニーリングされてよい。最初の有機層をナノ構造の層に変換するのに必要なアニーリング時間は、アニーリング温度に左右される。
典型的に、約2分〜約6時間の範囲のアニーリング時間で十分である。例えば、アニーリングは、約20分〜約4時間の範囲であってよい。ペリレンレッドについては、最初の有機層ナノ構造の支持要素の全てを実質的に変換するが最初に堆積された材料を昇華させない最適なアニーリング温度は、堆積された層の厚さにより変わるのが観察されている。典型的に、約0.05〜0.15μmの初期有機層厚さの場合、アニーリング温度は、約245〜約270℃の範囲である。
初期のナノ構造の支持要素の成長に関する基本的なメカニズムは、配向され、分離性の結晶性ウィスカの成長部位の働きをする有機顔料の堆積された層内で現れる螺旋転位に起因する。被膜が真空中で加熱(アニーリング)されるとペリレン分子は、再昇華よりはむしろ転位部位の表面の上に拡散し、ナノ構造の支持要素の成長を開始する。
所定の面数密度を有するより長いナノ構造の支持要素を実現する唯一の従来から知られている方法は、ペリレンレッドの容量が限度まで保存されるのでより厚い層のペリレンレッド(又はその他の材料)から始まるものであった。ナノ構造の支持要素の長さに限度があることは以前から考えられていた。その限度は、アニーリングの温度に直接関係すると考えられていた、というのはウイスカの最大長さは、要素が表面から再昇華する温度によって決まるからである。この原理によれば、より長いナノ構造の支持要素の成長には、それらをより高い温度に加熱することが必要であるが、ペリレン分子は、ナノ構造の支持要素の成長先端で螺旋転位に加わる代わりにいつかは昇華を始める。
ここに記載した発明の実施形態は、従来の方法で実現されたよりもより長いペリレンレッド又はその他の有機顔料材料のナノ構造の支持要素を得る新しい方法を含む。より長いナノ構造の支持要素は、種々の用途で有益であるナノ構造の層の表面積を増加させる。例えば、ナノ構造の支持要素が、触媒被覆を支持するために使用される場合、ナノ構造の層の表面積が増加して全体的な触媒活性が増加する。
上記した方法でナノ構造の支持要素を初期生成後、材料の第2層をナノ構造の支持要素の上に堆積させる。例えば、ペリレンレッド又はその他の材料の第2層は、室温若しくは室温付近で既存のナノ構造の支持要素の上に真空被覆できる。第2アニーリング段階が、材料の第2堆積に続く。第2堆積及びアニーリング段階は、ナノ構造の支持要素の長手方向成長を継続させる。1つの実施において、第2層は、約500オングストロームの厚さを有するペリレンレッドのコンフォーマル被覆を含んでよい。次に、組立品は、約160〜270℃の範囲の温度で約2分〜約6時間の2回目のアニーリングが行われる。
初期アニーリング時に生成されたナノ構造の支持要素を第2アニーリング段階で伸長させる。第2層からのナノ構造の支持要素の連続成長のメカニズムは、初期のナノ構造の支持要素の先端の螺旋転位への新規ペリレン材料の再分配を含む。ナノ構造の支持要素の連続した成長は、たとえ初期のナノ構造の支持要素が長時間空気に曝露され又は空気中に貯蔵されていたとしても起こる。材料の第2層は、初期の要素をコンフォーマルに被覆することが観察され、第2アニーリング段階は、新規ペリレンを初期のナノ構造の支持要素の成長の先端で螺旋転位に拡散させ、要素を長手方向に増加させる。
長手方向に伸長された要素の形状及び配向は、一般に初期に生成された要素の形状及び配向と一致する。ナノ構造の支持要素の配向は、材料層堆積時の基材温度、堆積速度、及び入射角に影響される場合がある。1つの実施形態において、ペリレンレッドから作製されたナノ構造の支持要素は、約1.5μm超の垂直寸法、約0.03μm〜0.06μmの範囲にわたる水平寸法、及び面数密度が、ナノ構造の支持要素で1cm2当たり約107〜約1011に及ぶ。長手方向に伸長されたナノ構造の支持要素は、長さ:直径のアスペクト比が、約3:1〜約200:1に及んでもよい。例えば、長手方向に伸長されたナノ構造の支持要素は、約40:1のアスペクト比を有してよい。
ナノ構造の層を生成するのに有用な有機材料としては、例えば、π−電子密度が広範囲にわたって非局在した分子鎖又は環を含む平面分子が挙げられる。これらの有機材料は、一般にヘリンボン形状に結晶化する。例えば、幾つかの実施形態において、有機材料は、広く多核芳香族炭化水素として分類され、複素環式化合物が使用される。これらの材料としては、例えば、ナフタレン類、フェナントレン類、ペリレン類、アントラセン類、コロネン類、及びピレン類が挙げられる。以前に議論したように、有用な多核芳香族炭化水素は、N,N’−ジ(3,5−キシリル)ペリレン−3,4,9,10ビス(ジカルボキシイミド)(ニュージャージー州サマーセット(Somerset)のアメリカンヘキスト社(American Hoechst Corp.)から「C.I.ピグメントレッド(PIGMENT RED)149」として市販)であり、ここでは「ペリレンレッド」と呼ばれる。
ナノ構造の層を製造するために使用されてよい無機材料としては、例えば、炭素、ダイヤモンド様炭素、炭素ナノチューブ類、セラミックス(例えば、アルミナ、シリカ、酸化鉄、及び酸化銅等の金属又は非金属酸化物類、窒化ケイ素、窒化チタン等の金属又は非金属窒化物類、炭化ケイ素等の金属又は非金属炭化物類、ホウ化チタン等の金属又は非金属ホウ化物類)、硫化カドミウム及び硫化亜鉛等の金属又は非金属硫化物類、ケイ化マグネシウム、ケイ化カルシウム、及びケイ化鉄等の金属ケイ化物類、金属類(例えば、金、銀、白金、オスミウム、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、及びそれらの組合せ等の貴金属類、スカンジウム、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、及びそれらの組合せ等の遷移金属類、ビスマス、鉛、インジウム、アンチモン、スズ、亜鉛、及びアルミニウム等の低融点金属類、タングステン、レニウム、タンタル、モリブデン、及びそれらの組合せ等の高融点金属類)、並びに半導体材料(例えば、ダイヤモンド、ゲルマニウム、セレン、ヒ素、ケイ素、テルル、ヒ化ガリウム、アンチモン化ガリウム、リン化ガリウム、アンチモン化アルミニウム、アンチモン化インジウム、インジウム酸化スズ、アンチモン化亜鉛、リン化インジウム、アルミニウムヒ化ガリウム、テルル化亜鉛、及びそれらの組合せ)が挙げられる。
以前に議論したように、ここに記載された実施形態によるナノ構造の層は、燃料電池膜電極接合体(MEAs)に使用されるのに適したナノ構造の触媒の層を生成するために使用されてよい。より長いナノ構造の支持要素は、プロトン交換膜(PEM)燃料電池及び/又は電解槽に使用されるもの等のMEAs用のより高い触媒充填特性を有利に提供する。
伸長されたナノ構造の支持要素をコンフォーマルに被覆した触媒材料の1つ以上の層は、望ましい触媒特性を付与する機能層としての働きをし、電気伝導性及び機械的特性(例えば、ナノ構造の層を含む要素を強化及び/又は保護する)、及び低蒸気圧特性も付与できる。
コンフォーマル被覆材料は、無機材料であってよく、又は高分子物質を含む有機材料であってもよい。有用な無機コンフォーマル被覆材料としては、Pt、Pd、Au、Ru等を含む白金族金属類、これらの金属の合金類、及びナノ構造の支持要素を生成するのに使用されてよい上記したこれらの無機材料も挙げられる。有用な有機材料としては、Fe/C/N、伝導性ポリマー類(例えば、ポリアセチレン)、及び例えば、ポリ−p−キシリレン由来のポリマー類が挙げられる。
コンフォーマル被覆の好ましい厚さは、典型的に約0.2〜約50ナノメートルの範囲である。コンフォーマル被覆は、例えば、米国特許第4,812,352号及び同5,039,561号に記載されたものを含む従来の技術を使用してナノ構造の支持要素の上に堆積でき、その開示がここに参照により組み込まれる。ナノ構造の支持要素層の乱れを機械的な力により回避する全ての方法がコンフォーマル被覆を堆積するため使用できる。適した方法としては、例えば気相堆積法(例えば、真空蒸発、スパッタ被覆、及び化学気相堆積法)、溶液被覆又は分散液被覆(例えば、浸漬被覆、スプレー被覆、スピン被覆、及びポア被覆(すなわち、液体を表面に注ぎ液体が表面上を流動するのを可能にし、その後溶媒を除去する))、浸漬被覆(すなわち、ナノ構造の層を十分な時間溶液に浸漬し、層が溶液からの分子又は分散液からのコロイド若しくはその他の粒子の吸着を可能とする)、電気めっき並びに無電解めっきが挙げられる。コンフォーマル被覆は、例えば、イオンスパッタ堆積、カソードアーク堆積、蒸気縮合、真空昇華、物理的蒸気移送、化学的蒸気移送、金属有機化学気相堆積、イオン補助堆積又は例えばJETベーパデポジション(JET VAPOR DEPOSITION)(登録商標)等の気相堆積法により堆積できる。幾つかの実施形態においては、コンフォーマル被覆された材料は、触媒金属又は触媒金属合金である。
模様付きコンフォーマル被覆の堆積については、当該技術分野において既知の手段により堆積技術を変更し、そのような不連続な被覆を製造する。既知の変更としては、例えば、マスク、シャッター、移送基材、直接イオンビーム、及び堆積源ビームが挙げられる。
幾つかの用途において、生成された針状のナノ構造の支持要素の主な態様は、それらが初期基材から膜に簡単に移転されてMEA触媒電極の層を生成し、それらが表面に堆積されるナノ構造の支持要素の上により高い重量パーセント、好ましくは触媒被覆と触媒支持体と触媒粒子を一緒にした重量の比率が少なくとも約80重量%の触媒被覆の充填を可能にし、それらが触媒の表面支持の高い値、基材の平面領域の少なくとも10〜15倍を提供する十分な数密度とアスペクト比を有し、及び初期基材上の針状のナノ構造の支持要素の形状及び配向が触媒材料を有する均一な被覆の助けになるということである。
一部の触媒堆積法は、数十ナノメートルの範囲、好ましくは約2nm〜約50nmの範囲の寸法を有する多結晶質の触媒粒子を含む薄い触媒被膜を生成し、それは、支持体粒子の外側表面の少なくとも一部を均一に被覆する。
一般に、触媒は、核生成部位でナノ構造の支持要素の上に堆積され、触媒粒子内に成長する。得られた触媒粒子の寸法が、支持体要素の初期寸法及び触媒充填量の関数であることを発見した。mg/cm2単位で同一触媒を充填した場合、より長い触媒支持体は、同一断面寸法のより短い触媒支持体に比較し、より小さい触媒粒径を有するより薄い触媒被膜をもたらすことになる。
図2のフローチャートは、本発明の実施形態による触媒で被覆された膜を作製する方法を示す。材料の第1層を移転基材上に堆積し(210)、アニーリングし(220)、ナノ構造の支持要素の層を生成する。第2被膜をナノ構造の支持要素の上に堆積し(230)、アニーリングし(240)、ナノ構造の支持要素を長手方向に伸長させる。
触媒材料を伸長されたナノ構造の支持要素の上に堆積し(250)、薄膜ナノ構造の触媒の層を生成する。次に、ナノ構造の触媒の層をイオン伝導性膜(ICM)の片方又は両方の面に向けて置き(260)、中間組立品を生成する。中間組立品に圧力、及び所望により熱を加え(270)、触媒の層をICMに固着する。移転基材が、層間剥離段階で取り除かれ(280)、触媒を被覆した膜が残る。
ナノ構造の層の堆積の基材として有用な材料としては、蒸着及びアニーリング段階時にそれらに課せられた温度及び真空状態でその一体性を維持するものが挙げられる。基材は、可撓性若しくは剛性、平面若しくは非平面、凸状、凹状、非平坦、又はそれらの組合せであってよい。基材は、多孔質材料から作製でき、例えば、それはフィルター用途に有用である。
好ましい基材としては、有機材料及び無機材料(例えば、ガラス、セラミックス、金属、及び半導体を含む)が挙げられる。好ましい無機基材材料は、ガラス又は金属である。好ましい有機基材材料は、ポリイミドである。更に好ましくは、非金属の場合、基材は、静電気を取り除くため電気伝導性金属の10〜70nmの薄い層で金属化される。層は、不連続であってよい。
代表的な有機基材としては、アニーリング温度で安定なもの、例えばポリイミドフィルム(デラウェア州ウィルミントン(Wilmington)のデュポンエレクトロニクス(DuPont Electronics)から、例えば商用表記カプトン(KAPTON)(登録商標)として市販)、高温安定ポリイミド類、ポリエステル類、ポリアミド類、及びポリアラミド類等のポリマーが挙げられる。
基材として有用な金属としては、例えばアルミニウム、コバルト、クロム、モリブデン、ニッケル、プラチナ、タンタル又はそれらの組合せが挙げられる。基材材料として有用なセラミックスとしては、例えばアルミナ及びシリカ等の金属又は非金属酸化物類が挙げられる。有用な無機非金属は、ケイ素である。
イオン伝導性膜(ICM)は、いかなる適したイオン交換電解質から構成されてよい。電解質は、好ましくは固体又はゲルである。本発明に有用な電解質としては、ポリマー電解質、及びイオン交換樹脂等のイオン伝導性材料を挙げることができる。電解質は、好ましくはプロトン交換膜燃料電池に使用されるのに適したプロトン伝導アイオノマーである。
テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー類及び式:FSO2−CF2−CF2−O−CF(CF3)−CF2−O−CF=CF2によるコモノマーが既知であり、スルホン酸の形態、すなわちHSO3−に加水分解されたFSO2−末端基の状態で、デラウェア州ウィルミントン(Wilmington)のデュポンケミカル社(DuPont Chemical Company)により商品名ナフィオン(NAFION)(登録商標)として販売されている。ナフィオン(NAFION)(登録商標)は、一般に燃料電池に使用される高分子電解質膜の作製に使用される。テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー類及び式:FSO2−CF2−CF2−O−CF=CF2によるコモノマーが既知であり、燃料電池に使用される高分子電解質膜の作製時、スルホン酸の形態、すなわちHSO3−に加水分解されたFSO2−末端基の状態で使用される。最も好ましいのはテトラフルオロエチレン(TFE)とHSO3−に加水分解さたFSO2−末端基の状態を有するFSO2−CF2CF2CF2CF2−O−CF=CF2のコポリマー類である。
本発明に有用なイオン伝導性材料は、ポリエーテル、ポリエステル若しくはポリイミド等の1つ以上の極性ポリマーを有するアルカリ(alkalai)金属、アルカリ(alkalai)土類金属塩又はプロトン酸の錯体、或いはセグメントとして上記極性ポリマーを含む網状若しくは架橋ポリマーを有するアルカリ(alkalai)金属、アルカリ(alkalai)土類金属塩又はプロトン酸の錯体であってよい。有益なポリエーテル類としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリエチレングリコールジエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールモノエーテル、及びポリプロピレングリコールジエーテル等のポリオキシアルキレン類、ポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)グリコールモノエーテル、及びポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)グリコールジエーテル等のこれらのポリエーテル類のコポリマー類、上記ポリオキシアルキレン類を有するエチレンジアミンの縮合生成物類、上記ポリオキシアルキレン類のリン酸エステル類、脂肪族カルボン酸エステル類又は芳香族カルボン酸エステル類等のエステル類が挙げられる。例えば、ジアルキルシロキサン類を有するポリエチレングリコール、無水マレイン酸を有するポリエチレングリコール、又はメタクリル酸を有するポリエチレングリコールモノエチルエーテルのコポリマー類が、当該技術分野において既知であり、十分なイオン伝導度を発現し、本発明のICMに有用である。
有用な錯体生成試薬としては、アルカリ(alkalai)金属塩類、アルカリ(alkalai)土類金属塩類、プロトン酸類及びプロトン酸塩類を挙げることができる。上記塩類に有用な対イオンは、ハロゲンイオン、過塩素イオン、チオシアネートイオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ホウフッ酸イオン等である。前記塩類の代表的な例としては、フッ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム、過塩素酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ホウフッ酸リチウム、六フッ化リン酸リチウム、リン酸、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、テトラフルオロエチレンスルホン酸、ヘキサフルオロブタンスルホン酸等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の電解質として有用なイオン交換樹脂としては、炭化水素型樹脂及びフッ化炭素型樹脂が挙げられる。炭化水素型イオン交換樹脂としては、フェノール又はスルホン酸型樹脂、スルホン化によりカチオン交換能を付与され、又はクロロメチル化によりアニオン交換能を付与されてその後対応する第四級アミンに転換されるフェノール−ホルムアルデヒド、ポリスチレン、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー類、スチレン−ブタジエンコポリマー類、スチレン−ジビニルベンゼン−塩化ビニルターポリマー類等の縮合樹脂を挙げることができる。
フッ化炭素型イオン交換樹脂としては、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロスルホニルエトキシビニルエーテル又はテトラフルオロエチレン−ヒドロキシル化(ペルフルオロビニルエーテル)コポリマー類の水和物類を挙げることができる。耐酸化及び/又は耐酸性を所望の場合、例えば、燃料電池のカソードには、スルホン酸、カルボン酸及び/又はリン酸官能性を有するフッ化炭素型樹脂が好ましい。フッ化炭素型樹脂は、典型的にハロゲン、強酸類及び塩基類による酸化に対して優れた耐性を示し、本発明の複合材料電解質膜に好ましい。一群のスルホン酸基官能性を有するフッ化炭素型樹脂は、ナフィオン(NAFION)(登録商標)樹脂(デラウェア州ウィルミントン(Wilmington)のデュポンケミカルズ(DuPont Chemicals)であり、マサチューセッツ州ウオバーン(Woburn)のエレクトロケミ社(ElectroChem, Inc.)、及びウィスコンシン州ミルウオーキー(Milwaukee)のアルドリッヒケミカル社(Aldrich Chemical Co., Inc.))から入手可能である。本発明に有用な他のフッ化炭素型樹脂としては、一般式(I):CH.sub.2=CH−−Ar−−SO2−−N−−SO2(C1+nF3+2n)(式中、nは、0〜11、好ましくは0〜3、最も好ましくは0、Arは、任意の置換又は非置換二価アリール基、好ましくは単環、最も好ましくは二価フェニル基、ここではフェニルと呼ぶ)を有するアリールペルフルオロアルキルスルフォニルイミドカチオン交換基を含有するオレフィン類の(コ)ポリマー類が含まれる。Arとしては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、インデン、フルオレン、シクロペンタジエン及びピレンを含む置換又は非置換芳香族部分が挙げられてよく、その部分は、好ましくは分子量400以下、より好ましくは100以下である。Arは、ここに定義した任意の基で置換されてもよい。1つの前記樹脂は、式(II):スチレニル−SO2-−−SO2CF3を有するスチレニルトリフルオロメチルスルフォニルイミド(STSI)の遊離ラジカル重合から導かれるp−STSI、イオン伝導性材料である。
ICMは、上記電解質のいずれとも組み合わされる多孔質膜材料を含む複合材料膜であってもよい。任意の適した多孔質膜が使用できる。本発明の強化膜として有用な多孔質膜は、十分な多孔性を有する任意の構成を有してよく、電解質の少なくとも1つの液体溶液をその中にしみ込ませ又は吸収させることができ、電気化学セルの操作条件に耐える十分な強度を有する。好ましくは、本発明に有用な多孔質膜は、セル内の状態で不活性であるポリオレフィン、又はハロゲン化、好ましくはフッ素化ポリ(ビニル)樹脂等のポリマーを含む。日本、東京のスミトモ・エレクトリック・インダストリーズ社(Sumitomo Electric Industries, Inc.)により製造されたポレフロン(登録商標)及びペンシルバニア州フィステビラ(Feasterville)のテトラテック社(Tetratec, Inc.)により製造されたテトラテックス(Tetratex)(登録商標)等の延伸PTFE膜が使用されてもよい。
本発明に有用な多孔質膜は、例えば米国特許第4,539,256号、同第4,726,989号、同第4,867,881号、同第5,120,594号及び同第5,260,360号に記載されたような熱誘起相分離(TIPS)により作製されたミクロ孔質フィルムを含んでよい。TIPSフィルムは、所望によりポリマーの結晶化温度でポリマーと不混和性の液体が被覆され、好ましくはフィルム、膜、又はシート材料の形態である熱可塑性ポリマーの多数の空隙のあるランダムに分散した等軸の不均一形状粒子を示す。粒子により画定されたミクロ細孔は、好ましくは、電解質をその中に組み入れるための十分な寸法を有する。
TIPS法によりフィルムを作製するのに適したポリマーとしては、熱可塑性ポリマー類、感熱性ポリマー類、及び混合したポリマーに適合性がある限り、それらのポリマーの混合物が挙げられる。超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)等の感熱性ポリマーは、直接溶融処理できないが溶融処理のためその粘度を十分に下げる希釈剤の存在で溶融処理できる。
適したポリマーとしては、例えば結晶性ビニルポリマー類、縮合ポリマー類、及び酸化ポリマー類が挙げられる。代表的な結晶性ビニルポリマーとしては、例えば高密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ(メチルメタクリレート)等のポリアクリレート類、ポリ(フッ化ビニリデン)等のフッ素含有ポリマー類等が挙げられる。有用な縮合ポリマーとしては、例えばポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(ブチレンテレフタレート)等のポリエステル類、ナイロン(登録商標)族、ポリカーボネート類、及びポリスルフォン類の多くの部材を含むポリアミド類が挙げられる。有用な酸化ポリマーとしては、例えばポリ(フェニレンオキシド)及びポリ(エーテルケトン)が挙げられる。ポリマーのブレンド及びコポリマーも本発明に有用な場合がある。本発明の強化膜として使用される好ましいポリマーとしては、加水分解及び酸化に対するそれらの耐性のためポリオレフィン類及びフッ素含有ポリマー類等の結晶性ポリマー類が挙げられる。好ましいポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー類、及びポリ(フッ化ビニリデン)が挙げられる。
使用に際して、拡散集電体(DCC)は、反応物質ガスを通過可能とする一方電極から電流を収集することができる任意の材料であってよい。DCCは、ガス状反応物質及び水蒸気の触媒並びに膜への多孔質浸透を行うと共に外部負荷に電力を供給するため触媒の層で発生した電子の流れを収集する。
拡散集電体(DCCs)は、ミクロ孔質層(MPL)及び電極裏材層(EBL)を含み、MPLは、触媒の層とEBLの間に配置される。EBLの炭素繊維構造体は、一般に粗く多孔質な表面を有し、触媒の層との低い結合接着力を示す。結合接着力を増加させるため、EBLの表面にミクロ孔質層が被覆される。これがEBLの粗く多孔質な表面を平滑にし、触媒の層との良好な結合接着力を付与する。
EBLは、炭素繊維構造体(例えば、織布及び不繊布炭素繊維構造体)等の任意の適した電気伝導性多孔質基材であってよい。市販の炭素繊維構造体の例としては、マサチューセッツ州ロウェル(Lowell)のバラード・マテリアル・プロダックツ(Ballard Material Products)からの商品表記「アベカーブ(AvCarb)P50」炭素繊維紙、マサチューセッツ州ウオバーン(Woburn)のエレクトロケミ社(ElectroChem, Inc.)から得ることができる「東レ(Toray)カーボン紙、マサチューセッツ州ローレンス(Lawrence)のスペクトラコープ(Spectracorp)からの「スペクトラカーブ(SpectraCarb)カーボン紙、マサチューセッツ州イーストワルポール(East Walpole)のホリングスウオース&ボーズ社(Hollingsworth & Vose Company)からの「AFN」不繊布炭素布、及びミズーリ州セントルイス(St. Louis)のゾルテク社(Zoltek Companies, Inc.)からの「ゾルテク(Zoltek)」炭素布が挙げられる。EBLは、疎水性を増加又は付与するため処理されてもよい。例えば、EBLは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びフッ素化エチレンプロピレン(FEP)等の高度にフッ素化されたポリマー類で処理されてもよい。
ここに記載した触媒で被覆されたナノ構造の支持要素は、ICMの表面に直接適用されてもよいが、それらの全体を埋め込む必要はない。触媒で被覆されたナノ構造の要素は、これまでのところ粒子とICMの間に強固な付着をもたらすのに必要なだけ埋め込まれればよい。触媒で被覆されたナノ構造の要素は容積の99%までICM内に埋め込まられることができるが、好ましくは触媒で被覆されたナノ構造の要素の容積の95%以下、より好ましくは90%以下である。幾つかの実施形態おいては、各ナノ構造の要素は、部分的にICM内に及び部分的にICMの外側に置かれてよい。他の実施形態において、一部の粒子が埋め込まれ、他が埋め込まれず、その他が部分的に埋め込まれた状態でナノ構造の要素の全集団の一部が、ICM内に置かれ、一部がICMの外側に置かれてもよい。
ナノ構造の要素は、単一の向き又はランダムな方向でICMの表面内に部分的に埋め込むことができる。前者の場合、触媒で被覆されたナノ構造の要素をICMの表面と平行に向けることができ、その結果、原則的に支持体粒子の一方の側の触媒だけが固体ポリマー電解質に接触し、それらをICM表面とほぼ垂直に向けることができ、ICM表面に埋め込まれたそれらの長さの一部を有し、又は触媒で被覆された針状の形状の支持体粒子は、任意の中間位置若しくは位置の組合せを有することができる。更に、ナノ構造の要素は、両方がそれらの寸法を更に減少させ、電極層を更にぎっしり詰めるように砕かれるか又は破砕されてよい。好ましくは、アイオノマーは、良好なプロトン伝導のため針状の支持体要素を被覆するが、触媒表面への良好な反応物質の浸透のため触媒で被覆された針状の支持体要素間に空間を残す。
触媒で被覆されたナノ構造の要素をICMに適用してMEAを生成する方法としては、熱及び圧力による静的なプレス、又は連続的なロール製造の場合、積層、ニップロール処理、若しくはカレンダ処理、その後の初期触媒支持体フィルム基材のICM表面からの層間剥離、埋め込まれた触媒粒子の残置が挙げられる。
基材上に生成されたナノ構造の支持要素は、機械的圧縮、所望により熱、続いて最初の基材を取り除くことによりICMに移転すること及び取り付けることができる。いかなる適した圧縮源が使用できる。水圧プレスが使用されてもよい。好ましくは、圧縮は、1つ又は一連のニップローラーで行われてよい。又、この方法は、繰返し操作のフラットベッドプレス又は連続操作のローラーを使用する連続的な方法にも適応できる。圧縮源と粒子基材の中間にシム、スペーサ、及び他の機械デバイスが、圧力の均一な分配のため使用されてよい。触媒粒子は、好ましくはICM表面に適用される基材上に担持され、その結果、粒子は、膜表面と接触する。1つの実施形態において、ICMは、ICMと対向して定置される触媒で被覆されたナノ構造の要素のポリイミド支持層の2つのシートの間に定置されてよい。被覆されていないポリイミド及びPTFEシートの追加の層が、圧力の均一な分配のため挟持体のどちらか一方の側に層にされ、最後に一対のステンレス鋼シムが、この組立品の外に定置される。圧縮後、基材が取り除かれ、ICMに取り付けられた触媒で被覆されたナノ構造の要素が残る。圧力、温度及び圧縮の持続時間は、部分的にナノ構造の要素を膜内に埋め込むのに十分な任意の組合せでよい。正確な条件は、使用されたナノ構造の要素の性質によりいくぶん左右される。
ナノ構造の層をICMに移転するのに約90〜900MPaの圧力が使用されてよい。1つの実施形態において、約180〜270MPaの圧力が使用される。圧縮温度は、触媒で被覆されたナノ構造の要素をICMに取り付けるのに十分であるものが選択されてよいが、膜ポリマーのガラス転移温度(TG)以下である。例えば、圧縮温度は、約80℃〜約300℃、最も好ましくは約100℃〜約150℃がよい。圧縮時間は、約1秒を超え、約1分であるのがよい。プレスに積載後、MEA構成要素は、プレスに先立ち低い又は圧縮がない状態でプレス温度に平衡化させてよい。或いは、MEA構成要素は、その目的に適合したオーブン又はその他の装置内で予じめ熱されてもよい。好ましくは、MEA構成要素は、プレス前に1〜10分間、予じめ熱される。MEAは、プレスから取り外す前又は後で冷却されてよい。プレスの圧盤は、水冷又は任意のその他の適した手段で冷却されてよい。MEAは、プレス内で更に圧縮されると同時に1〜10分間、冷却されてよい。MEAは、プレスから取り除く前に好ましくは約50℃未満に冷却される。真空圧盤を使用したプレスが、所望により使用されてよい。
例えば、MEAは、高光沢紙、50μm(2ミル)ポリイミドシート、アノード触媒、膜、カソード触媒、50μm(2ミル)ポリイミド及び高光沢紙の最終シートから構成される挟持体を組み立てることにより膜上に触媒で被覆されたナノ構造の要素を移転することからなる積層手順を使用して作製されてよい。この組立品は、132℃(270°F)、ロール速度0.005m/s(1フィート/分)、適切なニップ圧力で熱二ロール貼り合せ機を介して供給され、触媒の膜への移転を行う。次に、光沢紙及びポリイミドが剥離され、3層触媒被覆膜(CCM)が残る。
他の実施形態において、MEAは、適切な溶媒でICMを前処理することにより室温で、約9〜約900MPaの圧力で生成できる。これが、ICMの水取込み能力を高くし、従って、その伝導度を改善できる。対照的に、従来技術では、触媒/アイオノマーとICMの間に均質な固着を得るため高温を必要とする。ペルフロスルホン酸ポリマー膜表面を溶媒、好ましくはヘプタンに短時間曝露することにより触媒で被覆されたナノ構造の支持体粒子は、室温で支持体基材からICMに移転でき、部分的にICM内に埋め込むことができる。
この実施形態において、9〜900MPaの圧力が使用されるのが好ましい。最も好ましくは、45〜180MPaの圧力が使用される。好ましくは、プレス温度は、室温、すなわち約25℃であるが、0℃〜50℃のの温度でもよい。圧縮時間は、1秒を超えることが好ましく、最も好ましいのは10秒〜約1分である。圧縮は、室温で行われるので予熱又はプレス後の冷却は必要ない。
ICMは、浸漬、飽和材料との接触、スプレー、又は蒸気の凝縮を含む任意の手段により溶媒に短時間曝露することで前処理されるが、浸漬が好ましい。過剰の溶媒は、前処理後振い落すことができる。ICMを損なわない任意の暴露持続時間が使用できるが、少なくとも1秒の持続時間が好ましい。使用する溶媒は、無極性溶媒類、ヘプタン、イソプロパノール、メタノール、アセトン、IPA、C817SO3H、オクタン、エタノール、THF、MEK、DMSO、シクロヘキサン、又はシクロヘキサノンから選択できる。無極性溶媒が好ましい。ヘプタンは、最適な湿潤及び乾燥状態を有し、ICMを膨張又は歪めることなく、ICM表面にナノ構造の触媒を完全に移転できるきることが観察されるので、最も好ましい。
触媒を支持するナノ構造の要素に加え、層には、1〜50ミクロンの範囲、すなわち、膜厚より小さいが針状の触媒支持体要素より大きい寸法の特徴を有する微細構造も付与でき、その結果、触媒膜表面もこれらの微細構造で複製される。図3は、ナノ構造の層が微細構造の形状に一致するそのような触媒被覆膜(CCM)断面の走査型電子顕微鏡写真である。CCMの単位平面面積当たりの実際のナノ構造の触媒の層の表面積(CCMの積み重ね軸に対して垂直に測定)は、微細構造の基材の幾何学的表面積係数により増加する。図3に示した例において、表面の各部分は、垂直な積み重ね軸に対して45°の角度のためこの係数は、1.414又は2の平方根である。微細構造の深さは、ICMの厚さに比較して比較的小さくできる。
微細構造は、任意の有効な方法で付与できる。1つの好ましい方法は、ここでは微細構造の触媒移転基材(MCTS)として示される微細構造化されている初期の基材上にナノ構造の支持要素を生成することである。微細構造は、ナノ構造の要素をICMに移転する段階でCCMに付与され、初期の基材が取り除かれた後に残る。ナノ構造及びCCM生成の条件は上記と同じである。他の方法は、微細構造を生成されたCCMに型押し又は成型することである。微細構造が、均一に幾何学的である必要はない。ランダムな寸法及び配列特徴で同じ目的を満足できる。
触媒の層が十分に薄い、すなわち微細構造の特徴の寸法より約一桁薄く、これらの微細構造の特徴がICMの厚さより小さい場合、触媒電極の範囲を微細構造化することにより単位CCM平面面積当たりの実際の触媒面積の増加を達成できる。例えば、この発明のICMの触媒化された表面部位の厚さは、2ミクロン以下であってよい。微細構造の特徴の幅は、約12ミクロン、微細構造の特徴の谷部分の高さのピークは約6ミクロン、ICM膜の厚さは25ミクロン以上であってよい。
微細構造が微細構造の基材を使用してこの発明のナノ構造の支持要素に対して付与される場合、触媒を適用しMEAを生成する方法において更に2つの利益が生じる。燃料電池及び電解槽等の膜移転アプリケーションに重要な態様は、膜表面に移転させることのできる基材上にナノ構造の要素を初期に配置することである。支持体粒子は、平坦な基材からより容易に払いのけられ、連続ウェブ被覆プロセスで行われるように芯のまわりにそのような平坦な基材を巻き上げることにより損傷を被る。ナノ構造の触媒の支持体要素を微細構造の基材上に保持することで損傷の可能性を防止できる、というのはより小さい触媒で被覆された支持体粒子の大多数は、ピークの下の谷部分に存在し、ロール巻き上げ時の損傷からそれらを保護することになるからである。
微細構造の基材によりもたらされる第2のプロセスの利益は、触媒の支持体粒子をICM表面に移転するプロセスにおいて実現できる。しばしば熱と圧力が使用される場合があり、圧縮プロセスの開始時に真空にする等で境界面から空気を取り除くことが重要な場合がある。ナノ構造の触媒の支持体要素を担持した平坦な基材の大きい片からの移転時、空気が、ICMと支持体基材の間にトラップされる場合がある。減圧脱気時にICMと基材を離して一定の間隔をおいて微細構造のピークを有することで、プレス移転が始まる直前の瞬間にこの空気をより有効に除去させることができる。
本発明の触媒の層を使用して生成されたMEAsは、燃料電池組立品、種々の種類の積み重ね体、構成及び技術に組み入れることができる。典型的な燃料電池を図4Aに示す。燃料電池は、水素燃料と空気からの酸素を結合させ、電気、熱、及び水を製造する電気化学的なデバイスである。燃料電池は燃焼を利用せず、それと同時に、どのような有害な流出液もほとんど製造しない。燃料電池は、水素燃料と酸素を直接電気に変換し、例えば、内燃発電機よりもより高い効率で動作できる。
図4Aに示した燃料電池は、アノード14に隣接した拡散集電体(DCC)12を含む。アノード14は、イオン伝導性膜(ICM)16に隣接する。カソード18は、ICM16に隣接して位置し、第2DCC19は、カソード18に隣接して位置する。動作時、水素燃料が、燃料電池10のアノード部分に導入され、第1DCC12を通過し、アノード14の上を通過する。アノード14で、水素燃料は、水素イオン(H+)と電子(e-)に分離される。
ICM16は、水素イオン又はプロトンだけをICM16を介して燃料電池10のカソード部分に通過させる。電子は、ICM16を通過できず、変わりに電流の形態で外部電気回路を介して流れる。この電流は、電動モータ等の電気負荷17に電力を供給することができ、又は充電式電池等のエネルギー貯蔵装置に向けられる。
酸素は、第2DCC19を介して燃料電池10のカソード側に流れる。酸素がカソード18上を通過すると、酸素、プロトン、及び電子が結合し、水と熱を製造する。
図4Aに示したような個々の燃料電池は、以下に記載するユニットにした燃料電池組立品としてパッケージできる。ここでユニットにしたセル組立品(UCAs)又は多セル組立品(MCAs)と呼ばれるユニット燃料電池組立品は、多くの他のUCAs/MCAsと組合わされて燃料電池スタックを生成できる。UCAs/MCAsは、スタックの合計電圧を決定するスタック内で多数のUCAs/MCAsと電気的に直列に接続でき、セル各々の活性表面積が、合計電流を決定する。所定の燃料電池スタックにより生成される合計電力は、合計スタック電圧に合計電流を掛けることにより決定できる。
図4Bを参照すると、PEM燃料電池技術により実施されたUCAの実施形態が示されている。図4Bに示すように、UCA20の膜電極接合体(MEA)25は、5つの構成要素層を含む。ICM層22は、一対の拡散集電体(DCCs)間に挟持される。アノード30は、第1DCC24と膜22の間に位置し、カソード32は、膜22と第2DCC26の間に位置する。或いは、UCAは、2つのMEAsを含み、多セル組立品(MCA)を生成できる。
1つの構成において、ICM層22は、アノード触媒の層30を一方の表面にカソード触媒の層32を他方の表面に含むように組み立てられる。この構造体は、しばしば触媒被覆膜又はCCMと呼ばれる。他の構成によると第1及び第2DCCs24、26は、アノードとカソード触媒の層30、32の各々を含むように組み立てられる。更に他の構成によるとアノード触媒被覆30は、部分的に第1DCC24、部分的にICM層22の一方の表面に配置でき、カソード触媒被覆32は、部分的に第2DCC26、部分的にICM層22の他方の表面に配置できる。
DCCs24、26は、典型的に炭素繊維紙、不織布材料又は織布から作られる。製品の構成にもよるが、DCCs24、26は一方又は両側に炭素粒子被覆を有することができる。上で議論したようにDCCs24、26は、触媒被覆を含み又は除くように作ることができる。
図4Bに示す特定の実施形態において、MEA25は、第1縁部密封システム34と第2縁部密封システム36の間に挟持にされて示される。第1及び第2縁部密封システム34及び36は、各々流れフィールドプレート40及び42に隣接している。流れフィールドプレート40、42の各々は、ガス流路43並びに水素及び酸素供給燃料が通過するポート45を含む。図4Bに示した構成において、流れフィールドプレート40、42は、単極流フィールドプレートとして構成され、1つのMEA25がその間に挟持される。
縁部密封システム34、36は、UCAパッケージ内に必要な密封を付与し、各種流体(ガス/液体)輸送及び反応部位を互いに汚染から及び不適切にUCA20からでていくことから隔離し、更に流れフィールドプレート40、42間に電気的な隔離及びハードストップ圧縮制御を提供できる。
図5〜8は、ここに記載したように、生成された触媒の層を有する燃料電池組立品を組み入れることができる発電のための種々のシステムを示す。図5に示す燃料電池システム1000は、ここで実施形態により示したような燃料電池組立品を利用できる多くの可能なシステムの1つを示す。
燃料電池システム1000は、燃料処理装置1004、発電部分1006、及び電力調整器1008を含む。燃料改質器を含む燃料処理装置1004は、天然ガス等の燃料源を受容し、燃料源を処理し、水素リッチ燃料を製造する。水素リッチ燃料は、発電部分1006に供給される。発電部分1006内で水素リッチ燃料は、発電部分1006内に包含される燃料電池スタックのUCAsのスタックに導入される。空気もまた発電部分1006に供給され、それが燃料電池スタックに酸素源を供給する。
発電部分1006の燃料電池スタックは、DC電力、利用可能な熱、及び清浄な水を製造する。再生式システムでは、副生成熱の一部又は全てがスチームを製造するために使用でき、それは、燃料処理装置1004で使用でき、その種々の処理機能を実行する。発電部分1006で製造されたDC電力は、電力調整器1008に送られ、後続する用途のために、DC電力をAC電力に又はDC電力を異なる電圧のDC電力に変換する。AC電力変換は、DC出力電力を提供するシステムに含まれる必要がないことが理解される。
図6は、燃料供給ユニット1105、燃料電池発電部分1106、及び電力調整器1108を含む燃料電池電供給源1100を示す。燃料供給ユニット1105は、燃料電池発電部分1106に供給される水素燃料を貯蔵するリザーバを含む。発電部分1106内で、水素燃料は、空気又は酸素と共に発電部分1106内に収容された燃料電池スタックに導入される。
燃料電池電源システム1100の発電部分1106は、DC電力、利用可能な熱、及び清浄な水を製造する。発電部分1106により製造されたDC電力は、所望によりDCからAC変換又はDCからDC変換され電力調整器1108に送られる。図6に示した燃料電池電源システム1100は、例えば定置又は携帯用AC若しくはDC発電機として実装できる。
図7に示した実装1200において、燃料電池システムは、燃料電池電源により生成された電力を使用して電力を提供し、コンピュータを動作する。図7に関連して記載したように、燃料電池電源システムは、燃料供給ユニット1205及び燃料電池発電部分1206を含む。燃料供給ユニット1205は、水素燃料を燃料電池発電部分1206に供給する。燃料電池発電部分1206の燃料電池スタックは、デスクトップ又はラップトップコンピュータ等のコンピュータ1210を動作するために使用される電力を製造する。
図8に示したように、もう1つの実装1300において、燃料電池電源からの電力は、自動車駆動機構1310を動作するために使用される。この構成において、燃料供給ユニット1305は、水素燃料を燃料電池発電部分1306に供給する。発電部分1306の燃料電スタックは、自動車の駆動機構1310に結合されたモーター1308を駆動するために使用される電力を製造する。
以下の実施例において、微細構造の触媒移転基材(MCTS)の上のナノ構造の支持体ウィスカの単一層の出発基材を使用した(以前に組み入れられた米国特許第6,136,412号に記載されたものを使用した)。ナノ構造の要素の層は、MCTS基材に2200オングストロームのPR149を蒸着し、上記参照に記載したようにそれをアニーリングし、被膜をナノ構造の形態に変換することにより生成された。使用した実際のロット及び試料は、連続ウェブとして作製されたより大きいロール製品在庫から切り取った。以下の実施例で使用した出発基材は、2つのロットからであり、実施例1−1及び実施例1−2として識別した。
(実施例1)
最初の実施例は、500オングストロームのペリレンレッドを既存のナノ構造のペリレン層の上に被覆し、次にそれを2回アニーリングすることにより得られたウィスカ長さの増加を示す。実施例1−1からのPR149のナノ構造の要素の約28cm×28cmの正方形シートに平面同等量約500オングストロームのPR149を被覆した。次に、試料シートを2回、真空中260〜266℃で約1/2時間アニーリングした、ウォーミングアップ及びクールダウン時間は含んでいない。アニーリングに続いて、1000オングストロームのPtをシートのナノ構造の側に電子ビーム蒸着し、資料を実施例1−3として識別した。図9Aは、得られた実施例1−3の断面縁部の50,000倍率でのSEM画像を示す。図9Bは、比較として、実施例1−1の出発基材上のウィスカの初期の層の同じ倍率でのSEMを示す。実施例1−3のPtを被覆したウィスカは、実施例1−1のものよりかなり長いことが分かる。実施例1−3の最も長いウィスカの平均長さの測定値は、L=1.4ミクロンであり、一方実施例1−1のそれは、わずかL=0.6ミクロンの長さである。
図10A及び10Bは、各々実施例1−3及び実施例1−1からの基材の50,000倍率でのSEM平面図を示し、そこから単位面積当たりのナノ構造の要素の数を決定できる。実施例1−1の場合、1平方マイクロメートル当たり約N=35のナノ構造の要素であり、実施例1−3の場合、1平方マイクロメートル当たりN=28である。150,000倍率での追加のSEM図は、ナノ構造の要素の幅Wの測定を可能にする。実施例1−3及び実施例1−1の場合、Wは、各々0.089及び0.090ミクロンである。ウィスカの幾何学的表面積/単位平面面積を評価する簡単な推定式は、A=πxWxLxN(式中、Aは、cm2/cm2の単位を有する)である。W、N及びLが上記値の場合、実施例1−3については、A=11.0cm2/cm2であり、実施例1−1については、A=5.9cm2/cm2である。これらの値は、他の試料/ロットとの比較のため表Iに包含され、この発明により得られた幾何学的表面積の増加を示す。
表Iは、(111)方向でX線回折により測定されたPt微結晶の寸法を示す。ナノ構造の要素の上に被覆された同じ量のPtの場合、Ptが配置される面積が大きければ大きいほどPtのグレイン寸法が小さくなると予測するのは妥当である。このことが、表Iに与えられた実施例により示される。
5.9cm2/cm2のより小さい幾何学的ウィスカ面積を有するコントロールの実施例1−1の場合、グレイン寸法は、108オングストロームで最も大きい。11cm2/cm2の面積を有する実施例1−3の場合、グレイン寸法は、99オングストロームに減少する。
Figure 0005107925
(実施例2)
この実施例は、ナノ構造の要素の上にペリレンレッドの第2被覆を堆積後アニーリングした層とアニーリングしていない層のナノ構造の要素の長さの比較を提供する。ナノ構造の被膜の上に堆積されたペリレンレッドの第2被覆を有する2つの試料を作製した。一方の試料をアニーリングし、他方の試料はアニーリングしなかった。アニーリングした試料は、以下により詳細に記載するようにより長いナノ構造の要素を示した。
追加の500オングストロームのPR149を実施例1〜2からの既存のナノ構造の被膜の2つの28cm×28cmシート上に真空被覆した。第1シートを1000オングストロームのPtで電子ビーム真空被覆し、実施例2−1と明示した。第2シートを真空中260〜264℃の温度で約1/2時間アニーリングし(ウォーミングアップ及びクールダウン時間は含んでいない)、ナノ構造の要素を長手方向に伸長した。次に第2シートを1000オングストロームのPtで電子ビーム被覆し、実施例2−2と明示した。図11A及び11Bは、各々試料実施例2−1及び実施例2−2のSEM断面画像であり、もたらされた試料は、実施例2−2のナノ構造の要素の長さが約L=1.0ミクロンであり、一方、実施例2−1の構造の要素が約0.67ミクロンであることを示した。これらの試料からの平面図SEM画像は、実施例2−2の場合、N=35/m2であり、実施例2−1の場合、N=32/m2であることを示す。幅Wは、両方とも約0.11mであった。これらの数は、実施例2−2の場合、A=12.1cm2/cm2を与え、実施例2−1の場合、A=7.4cm2/cm2を与える、幾何学的表面積の増加が、追加のPR149被覆のアニーリングにより製造されることを示した。
この実施例において、Pt(111)触媒微結晶の寸法は、ナノ構造の要素の面積により変化する。表Iに示したように、より大きい面積を有する実施例2−2は、108オングストロームのより小さい触媒微結晶寸法を有し、一方、より小さい面積を有する試料実施例2−1は、120オングストロームのより大きい触媒微結晶寸法を有する。実施例1−1と比較し実施例2−1のより大きい触媒微結晶寸法は、おそらく実施例1−1に対して実施例1−2で使用される異なる出発基材のロットに各々関係する。
本発明の多様な実施形態を例証と説明の目的で述べてきた。それは、包括的であることも、開示されたまさにその形態に本発明を限定することも意図していない。以上の教示を考慮すれば、多くの修正形態及び変形形態が可能である。本発明の範囲は、この詳細な説明によって制限されず、むしろ添付の特許請求の範囲によって制限されるものとする。
本発明は様々な変更例及び代替形状が可能であるが、その具体例を一例として図面に示すとともに詳細に説明する。しかし本発明を説明する特定の実施形態に限定しようとするものではないことは理解されよう。逆に、添付の請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく、あらゆる変更、均等物、および代替物を含むことを意図している。
本発明の実施形態による伸長されたナノ構造の支持要素を有する層を作製する方法のフローチャート。 本発明の実施形態による触媒で被覆されたイオン伝導性膜を作製する方法のフローチャート。 本発明の実施形態によるナノ構造の層が微細構造の形状に一到する表面の断面の走査型電子顕微鏡写真。 本発明の実施形態により生成された1つ以上のナノ構造の触媒の層を利用する燃料電池。 本発明の実施形態により生成されたナノ構造の触媒の層を有するMEAを備える燃料電池組立品の実施形態。 実施形態により示されるような燃料電池組立品が利用できるシステム。 実施形態により示されるような燃料電池組立品が利用できるシステム。 実施形態により示されるような燃料電池組立品が利用できるシステム。 実施形態により示されるような燃料電池組立品が利用できるシステム。 本発明の実施形態により製造されたナノ構造の支持要素の長さの増加を示す走査型電子顕微鏡(SEM)の画像。 本発明の実施形態により製造されたナノ構造の支持要素の長さの増加を示す走査型電子顕微鏡(SEM)の画像。 単位面積当たりのナノ構造の支持要素の数を決定できるSEM平面図。 単位面積当たりのナノ構造の支持要素の数を決定できるSEM平面図。 アニーリングされ及びアニーリングされていない層を各々示すSEM画像。 アニーリングされ及びアニーリングされていない層を各々示すSEM画像。

Claims (1)

  1. ペリレンレッドの第1層を、基材上に堆積させること、
    前記第1層をアニーリングして、ナノ構造の支持要素の層を生成させること、
    前記ペリレンレッドの第2層を、前記ナノ構造の支持要素の上に堆積させること、
    前記第2層をアニーリングして、前記ナノ構造の支持要素を長手方向に伸長させること、
    を含んで成る、ナノ構造の支持要素の生成を含む方法。
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