JP5107829B2 - 車両用指針計器 - Google Patents

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Description

本発明は、レーダーイメージを与える車両用指針計器に関するものである。
従来、発光指針の指示部を上側導光部と下側導光部とにより構成し、上側導光部ではその入射面から入射された上側導光部用光源の光を上面から出射して赤色で発光させ、下側導光部ではその入射面から入射された下側導光部用光源の光を底面から出射して、青色で指針の赤色発光部分を囲むように文字板面を照明発光させて、指針の赤色発光部分の周りにいわゆるレーダー光を作り出して車両用指針計器がある(たとえば、特許文献1参照。)。
また、入力信号に応じて回転する指針軸に放電ランプからなる自発光指針が設けられ、該放電ランプの先端部の前面側に可視光放出部が設けられ、該放電ランプの中間部の文字板側に紫外線放出部が設けられ、該放電ランプ先端部のバルブの内面に、可視光放出用蛍光体層が形成され、該放電ランプ中間部のバルブの内面に、紫外線放出用蛍光体層が形成され、文字板上に紫外線を受けて発光する蛍光体操が形成され、放電ランプからなる指針が時計回り方向に回転すると、回転した後の文字板の蛍光体層にレーダー光となる残光部が表示される車両用指針計器がある(たとえば、特許文献2参照。)。
特開2006−266874号公報 特開平6−347299号公報
しかしながら、前者の車両用指針計器の構成では、指針から出射されるレーダー光の幅と方向が一定であり、変化させることができない。
また、後者の車両用指針計器の構成では、指針に放電ランプを用い、指針の移動した後の文字板上に残光を残す手法であるが、レーダー光の方向としては時計回りと反時計回りのどちら側でも発光できるが、レーダー光の幅に対しての自由度がない。また、放電ランプを使用しているので、構造も複雑で、部品も多く、コストが高くなる。
そこで本発明は、上述した課題に鑑み、従来よりも安価な構造でレーダー光の幅を可変できる車両用指針計器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、文字板1の表示意匠部12を、入力信号に応じて駆動される第1の回動軸4aにより回動する指針部22により指示する車両用指針計器であって、光源8からの光を前記指針部22に導く指針導光部5cと、前記光源8からの光を前記文字板1の表面上に導くレーダー光導光部5eとを有し、前記第1の回動軸4aにより前記指針部22と連動して回動する導光部材5と、前記レーダー光導光部5eから前記文字板1の表面上に導かれる光の通路に配置されたシャッター部6dを有し、第2の回動軸4bにより回動するシャッター部材6とを備え、前記第2の回動軸4bは、前記第1の回動軸4aの回動に応じて、前記シャッター部6dを通過する光の方向が前記指針部22の回動方向と反対側の側方の前記文字板1の表面上となると共に、前記シャッター部6dを通過する光の幅が可変されるように、前記シャッター部材6を回動させることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用指針計器において、前記第1の回動軸4aと、前記第1の回動軸4aと同軸上に配置された前記第2の回動軸4bとを備えたムーブメント4をさらに備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の車両用指針計器において、前記指針部22は、前記文字板1の前面から見た時に、前記文字板1の表面上に導かれる前記光の一部を遮蔽して前記光の幅を変えていることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用指針計器において、前記文字板1は、前記第1および第2の回動軸4a,4bが貫通する開口部11と、前記表示意匠部12と前記開口部11の間に形成された斜面部13とを有し、前記シャッター部6dを通過した光は、前記斜面部13に導かれることを特徴とする。
なお、上述の課題を解決するための手段の説明における符号は、以下の発明の実施の形態の説明における構成要素の参照符号に対応しているが、これらは、特許請求の範囲の解釈を限定するものではない。
本発明によれば、レーダーイメージを与えるレーダー光の表示位置を指針部の回動方向と反対側の側方の文字板の表面上になり、この表面上に導かれるレーダー光の幅を可変とすることができる。また、従来技術に比較して安価に実現できる。
以下、本発明の車両用指針計器の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の車両用指針計器の実施の形態を示す要部正面図、図2(A)は、図1におけるA−A線断面図、(B)は図1におけるB−B線断面図である。
車両用指針計器は、たとえばスピードメータであり、文字板1、指針2、基板3、ムーブメント4、導光部材5およびシャッター部材6を備えている。
文字板1は、たとえば透明な樹脂で円形状に作られており、中央に開口部11を有すると共に、外周付近の表面に、速度を表す図示しない数字および目盛りが印刷等により設けられた表示意匠部12を有している。文字板1は、表示意匠部12の数字および目盛部分が透光性を有し、それ以外の部分が遮光性となるように形成されている。文字板1は、前面側から見た時に、表示意匠部12が設けられた平面に対して開口部11が後方に位置するように、表示意匠部12と開口部11の間に斜面部13が形成されている。
文字板1の前面側に、指針2が配置され、文字板1の背面側には、基板3が配置されている。文字板1と基板3は、それぞれ、所定の間隔で図示しない計器ケースに固定されている。指針2は、キャップ21および指針部22を有している。指針部22は、文字板1の表面上を表示意匠部12の数字および目盛りを指し示すように回動する。
基板3には、その表面3aに、LED等からなる文字板照明用光源7および指針用光源8が、それぞれ複数個ずつ適所に実装されている。文字板照明用光源7および指針用光源8は、たとえば白色の発光色を有する。基板3の裏面3bには、文字板1の貫通孔11に対向する位置に、入力信号に応じて指針2を回動させるムーブメント4が実装されている。ムーブメント4は、互いに同軸上に配置されかつ個別に回転駆動される2本の回動軸4aおよび4bを備えている同軸ムーブメントである。ムーブメント4は、回動軸4aと回動軸4aの外側に配置された回動軸4bとをそれぞれ個別に回転駆動するためのアクチュエータ(たとえば、交差コイル式アクチュエータ)またはステッピングモータ等を2個内蔵している。回動軸4aおよび4bは、基板3に形成された開口部3cを貫通して、基板3の表面3a上に伸びており、回動軸4aには、導光部材5が固定され、回動軸4bには、シャッター部材6が固定されている。
導光部材5は、指針2のキャップ21によって指針部22と共に一体的に結合されており、回動軸4aの回動により、指針2のキャップ21および指針部22と導光部材5が、一体的に回動するようになっている。
図3に示すように、キャップ21は、樹脂製で有底円筒状に形成されている。キャップ21は、指針部22および導光部材5を結合するために底部に突出形成された2個の円筒部21aと、円筒部からさらに突出形成されたボス21bと、指針部22を嵌め込む切り欠き部21cとを備えている。
図4に示すように、指針部22は、透光性樹脂材料から形成され、一方の端部に光が入射される入射面22aと反射面22bを有し、両側面に取付部22cが設けられている。取付部22cには、取付穴22c1が形成されている。指針部22の裏面には、その中間付近から先端にかけてホットスタンプ等により、たとえば赤色の着色層22dが設けられている。
図5に示すように、導光部材5は、透光性樹脂材料から形成され、取付穴5a1を有する円筒状の取付部5aと、取付部5aから連結部5bを介して横方向に連結された指針導光部5cと、取付部5aから連結部5bの反対側から延びる連結部5dを介して横方向に連結されたレーダー光導光部5eと、取付部5aから上方に延びかつ上面から見た時に連結部5bと直交するように横方向に折れ曲がる連結部5fおよび5gを介して連結された取付部5hおよび5iとを備えている。取付部5hおよび5iには、それぞれ、取付穴5h1および5i1が形成されている。
指針導光部5cは、連結部5bが連結された部分から回動軸4aの軸方向に上下に延びるほぼ角柱状に形成され、その下端面が光の入射面5c1となり、その上端面が光の出射面5c2となっている。レーダー光導光部5eは、連結部5dが連結された部分から回動軸4の軸方向に上下に延び横断面がほぼ扇形の柱状に形成され、その下端面が光の入射面5e1となり、その上端部が斜めにカットされた斜面とされて光の反射面5e2となっている。この反射面5e2は、回動軸の軸方向に対して例えば、45度の角度となるように形成されている。
図6に示すように、シャッター部材6は、遮光性樹脂材料で有底円筒状に形成されている。シャッター部材6は、底部中央から下部に円筒状に延出する取付部6aと、取付部6aの両側に形成された円弧状穴6bおよび6cと、円弧状穴6c側の上端縁から外周の一部を切り欠いて形成されたシャッター部6dとを備えている。取付部6aには、取付穴6a1が形成されている。円弧状穴6bは、導光部材5の指針導光部5cの下部を貫通させるためのものであり、レーダー光導光部5eの下部を貫通させるためのものである。
上述の各部品は、次のように組み付けられる。まず、シャッター部材6の取付穴6a1に、基板3に実装されたムーブメント4の回動軸4bを嵌合することにより、シャッター部材6が回動軸4bに固定される。
キャップ21、指針部22および導光部材5は、図2(B)に示すように、キャップ21の切り欠き部21cに指針部22を嵌め込み、ボス21bを指針部22の取付穴22c1と導光部材5の取付穴5h1および5i1に挿入し、貫通後のボス21bの先端を熱溶着等でカシメることにより、一体的に結合される。
一体的に結合されたキャップ21、指針部22および導光部材5は、導光部材5の指針導光部5cおよびレーダー光導光部5eの各下端をそれぞれ、シャッター部材6の円弧状穴6bおよび6cを貫通させながら、導光部材5の取付穴5a1に、ムーブメント4の回動軸4aを嵌合することにより、回動軸4aに固定される。
組み付け完了後の指針計器においては、指針部22は、文字板1の表面上に位置している。導光部材5の指針導光部5cおよびレーダー光導光部5eの下部は、文字板1の貫通孔11を貫通して文字板1の裏面側にあり、指針導光部5cの入射面5c1およびレーダー光導光部5eの入射面5e1は、指針用光源8と対向している。複数個の指針用光源8は、指針部22が回動した時に各入射面5c1および5e1が描く円弧状の軌跡に対応する場所に適宜な間隔で配置されている。
導光部材5の指針導光部5cおよびレーダー光導光部5eの上部は、文字板1の表面上にあり、指針導光部5cの出射面5c2は、指針部22の入射面22aと対向し、指針部22へ指針用の光を出射するように位置決めされており、また、レーダー光導光部5eの反射面5e2は、レーダー光を文字板1の斜面部13へ反射させるように位置決めされている。したがって、指針用光源8は、レーダー光用光源として兼用されている。
次に、車両用指針計器の電気的構成について、図8のブロック図に基づいて説明する。ムーブメント4、文字板照明用光源7および指針用光源8は、CPU32に接続されている。CPU32には、車両の走行速度を検出するための速度センサ31も接続されている。
CPU32は、図示しないイグニッションスイッチのオンに応じて起動され、文字板照明用光源7および指針用光源8を点灯させる。それと同時に、CPU32は、速度センサ31からの検出信号に基づいて車両の走行速度を算出し、算出した走行速度を指針部22が文字板1上に指示するように、ムーブメント4の駆動を制御する。
上述のような構成を有する車両用指針計器の動作について概説すると、本発明では、指針部22の回転方向に応じて、指針部22が動く後方に、走行速度に応じて幅が可変されたレーダー光が現れる。また、指針部22の回転方向の正逆転いずれにおいても、指針部22の回転方向の後方に、レーダー光が現れる。レーダー光の照射方向とその幅を変化させる構成手法として、ムーブメント4として同軸ムーブメントを使用している。ムーブメント4の2つの回動軸4aおよび4bの内、一方の回動軸4aで指針2を回動させ、残りの回動軸4bはレーダー光のシャッターとなるシャッター部材6を回動させる。シャッター部材6は、文字板1の斜面部13へ照射するレーダー光の方向と幅を制御しており、シャッター部6dの位置により、レーダー光の方向と幅を変化させる。
次に、車両用指針計器の動作について、図7を参照しながら以下に詳述する。
図7(A)に示すように、指針部22が回動していない場合は、シャッター部材6のシャッター部6dが、指針部22と一体となって連動している導光部材5のレーダー光導光部5eの反射面5e2から完全にはずれた位置とされ、レーダー光が文字板1の斜面部13に出射されない。
図7(B)に示すように、車両の走行速度が増加して指針部22が時計回り方向に回動している場合は、導光部材5は指針部22の回動と連動して回動し、レーダー光導光部5eから文字板1の斜面部13に導かれるレーダー光の通路に配置されたシャッター部材6のシャッター部6dは、レーダー光導光部5eの反射面5e2からのレーダー光を通過させる位置が図面上の下側にずれた位置とされ、シャッター部6dを通過したレーダー光は、赤色に発光している指針部22の下側、つまり、指針部22の回動方向と反対側の側方の文字板1の斜面部13の領域R1を白色に照射する。このとき、文字板1の前面から見た時に、指針部22は、シャッター部6dを通過したレーダー光のうちの一部、すなわち上側部分を遮蔽して光の幅を変えていることになる。
図7(C)に示すように、車両の走行速度が減少して指針部22が反時計回り方向に回動している場合は、シャッター部材6のシャッター部6dが、レーダー光導光部5eの反射面5e2からのレーダー光を通過させる位置が図面上の上側にずれた位置とされ、シャッター部6dを通過したレーダー光は、赤色に発光している指針部22の上側、つまり、指針部22の回動方向と反対側の側方の文字板1の斜面部13の領域R2を白色に照射する。このとき、文字板1の前面から見た時に、指針部22は、シャッター部6dを通過したレーダー光のうちの一部、すなわち下側部分を遮蔽して光の幅を変えていることになる。
図7(B)および(C)において、車両の走行速度の増加率または減少率に応じて、指針部22およびレーダー光導光部5eの反射面5e2に対して、シャッター部材6のシャッター部6dのズレ幅が大きくなるほど、文字板1の斜面部13を照明するレーダー光の幅も大きくなるように、シャッター部材6の動作と指針部22の動きとは、CPU32で制御される。
図9は、CPU32で行われる制御動作を示すフローチャートである。速度センサ31より検出信号が入力されると、CPU32は、速度値S(t)を算出する(ステップS1)。次に、CPU32は、加速度αを算出する(ステップS2)。この加速度αは、今回算出された速度値S(n)と前回算出された速度値S(n−1)との時間差および速度差により計算される。なお、加重平均等を用いて計算しても良い。
次に、計算した加速度α(n)よりシャッター部6dのレーダー光角H(n)を算出する(ステップS3)。このレーダー光角H(n)は、シャッター部6dの形状で決まるレーダー光の最大角をBとし、加速度しきい値をAとしたとき、次のようにして算出される。
a)|α(n)|=0ならば、H(n)=0・・・(1)
b)0<|α(n)|<Aならば、H(n)=(α(n)/A)*B・・・(2)
c)A<|α(n)|ならば、H(n)=B・・・(3)
次に、CPU32は、レーダー光方向C(n)を決定する(ステップS4)。このレーダー光方向C(n)は、次のように決定される。
d)α(n)<0ならば、C(n)=指示より最高速側
e)0<α(n)ならば、C(n)=指示より0km/h側
次に、S(t)、H(n)およびC(n)により、指針部22の指示角とシャッター部材6のレーダー光角およびレーダー光方向を設定する(ステップS5)。次に、設定された指針部22の指示角とシャッター部材6のレーダー光角の設定値通りに、ムーブメント4を作動させる(ステップS6)。
すなわち、設定されたレーダー光角H(n)=0ならば、CPU32は、ムーブメント4を駆動制御して、指針部22および導光部材5とシャッター部材5が図7(A)に示す位置関係になるように回動軸4aおよび4bを回動させる。
また、設定されたレーダー光角H(n)=(α(n)/A)*BまたはH(n)=Bであり、レーダー光方向C(n)=指示より0km/h側ならば、CPU32は、ムーブメント4を駆動制御して、指針部22および導光部材5とシャッター部材6が図7(B)に示す位置関係になるように、回動軸4aおよび4bを回動させる。
また、設定されたレーダー光角H(n)=(α(n)/A)*BまたはH(n)=Bであり、レーダー光方向C(n)=指示より最高速側ならば、CPU32は、ムーブメント4を駆動制御して、指針部22および導光部材5とシャッター部材6が図7(C)に示す位置関係になるように、回動軸4aおよび4bを回動させる。
それにより、速度値が増加する場合(加速度が正の値の場合)、レーダー光方向は指針部22の指示より0km/h側となり、速度値が減少する場合(加速度が負の値の場合)、レーダー光方向は指針部22の指示より最高速側となり、指針部22の回動の加速度に応じて、レーダー光が照射される図7(B)の斜面部13の領域R1またはR2の幅は可変されることになる。すなわち、加速度が大きくなるほど、レーダー光の幅は大きくなり、加速度が小さくなるほど、レーダー光の幅は小さくなる。
このように、本発明によれば、レーダーイメージを与えるレーダー光の方向と幅に変化を持たせることができる。また、レーダー光に幅を持たせることができた従来技術と比べても、その構造は複雑ではなく、部品も少ないため、コストも安い。
以上の通り、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
たとえば、レーダー光の幅について、例として、低速時は狭く、高速時は広くする等、加速度以外のパラメータに対してレーダー幅を変化させても良い。
また、シャッター部材6のシャッター部6dは、切り欠きではなく任意形状および任意の大きさの穴としても良い。
また、上述の実施の形態では、指針用光源8はレーダー光用光源と兼用になっているが、これに代えてレーダー光用光源を別途設けても良い。この場合は、導光部材5の指針導光部5cとレーダー光導光部5eは、円弧状軌跡がそれぞれ異なる半径となるように構成し、基板3上のレーダー光用光源と指針用光源8の実装位置は、上記異なる円弧状軌跡に対応した位置とする。また、レーダー光用光源と指針用光源8の間に遮光壁を設ける。
また、この場合、指針用光源8とレーダー光用光源の発光色を変えても良い。たとえば、指針用光源8の発光色を赤色とし、レーダー光用光源の発光色を青色とすると、赤色に発光する指針部22の側面に青色のレーダー光が見えることになり、演出的に斬新な指針計器となる。
また、上述の実施の形態では、ムーブメント4として2つの回動軸4aおよび4bを備えた同軸ムーブメントを用いているが、他の実施例として、導光部材5を1つの回動軸を備えたムーブメントの回転軸で回転させ、シャッター部材6を、上記回転軸にフリー状態で同軸になっている他の回転可能軸に固定した構造、または上記回転軸に同軸になっている固定軸にフリー回転可能に取り付けた構造とすることができる。
すなわち、たとえば図10(A)に示すように、1つの回動軸4aのみを備えたムーブメント4′と、回動軸4aの外側に同軸に配置され、基板3に固定された支持軸40とを備えた構成としても良い。この場合は、シャッター部材6は、取付穴6a1が支持軸40の先端側に嵌合されることにより回動可能に支持される。また、シャッター部材6の円弧状穴6bおよび6cの大きさは、図10(B)に示すように、図6に示す実施の形態よりも小さく、上述のレーダー光の最大角Bに対応する大きさとされる。
それにより、指針部22が回動した時、シャッター部材6は、指針部22の回動に伴う導光部材5の回動により、円弧状穴6bおよび6cの内周縁が導光部材5に当たりその状態で導光部材5と共に回動する。このとき、シャッター部材6のシャッター部6dは、上述のレーダー光の最大角Bに対応する位置となるので、導光部材5のレーダー光導光部5eの反射面5e2から出射したレーダー光は、シャッター部6dを通過して、文字板1の斜面部13の領域R1またはR2に相当する領域を照明することになる。
また、上述の実施の形態では、本発明の車両用指針計器としてスピードメータに適用した場合について説明したが、他のメータに適用することも可能である。
たとえば、図11は、本発明の車両用指針計器としてタコメータに適用した場合を示す。図11(A)のように、エンジン回転数が増加して、指針部22が時計回り方向に回動する場合は、レーダー光は、指針部22のエンジン回転数0r/min側の側面の文字板1の領域R1を照明する。図11(B)のように、エンジン回転数が減少して、指針部22が反時計回り方向に回動する場合は、レーダー光は、指針部22の最高回転数側の側面の文字板1の領域R2を照明する。
本発明の車両用指針計器の実施の形態を示す要部正面図である。 (A)は、図1におけるA−A線断面図、(B)は(A)におけるB−B線断面図である。 キャップの形状を示す図であり、(A)は底面図、(B)は(A)におけるC−C線断面図、(C)は(A)におけるD−D線断面図である。 指針部の形状を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図、(C)は(B)におけるE−E線断面図である。 導光部材の形状を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)におけるG−G線断面図、(C)は(B)におけるH−H線断面図である。 シャッター部材の形状を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は(B)におけるF−F線断面図である。 (A)、(B)および(C)は、車両用指針計器の動作を説明する図である。 車両用指針計器の電気的構成を示すブロック図である。 車両用指針計器のCPUで行われる制御動作を示すフローチャートである。 (A)は本発明の車両用指針計器の他の実施形態を示す要部断面図、(B)は車両用指針計器の動作を説明する図である。 (A)および(B)は、本発明の車両用指針計器の適用例を説明する図である。
符号の説明
1 文字板
2 指針
3 基板
4 ムーブメント
4a 回動軸(第1の回動軸)
4b 回動軸(第2の回動軸)
5 導光部材
5c 指針導光部
5e レーダー光導光部
6 シャッター部材
6d シャッター部
8 指針用光源
11 開口部
12 表示意匠部
13 斜面部
21 キャップ
22 指針部

Claims (4)

  1. 文字板の表示意匠部を、入力信号に応じて駆動される第1の回動軸により回動する指針部により指示する車両用指針計器であって、
    光源からの光を前記指針部に導く指針導光部と、前記光源からの光を前記文字板の表面上に導くレーダー光導光部とを有し、前記第1の回動軸により前記指針部と連動して回動する導光部材と、
    前記レーダー光導光部から前記文字板の表面上に導かれる光の通路に配置されたシャッター部を有し、第2の回動軸により回動するシャッター部材とを備え、
    前記第2の回動軸は、前記第1の回動軸の回動に応じて、前記シャッター部を通過する光の方向が前記指針部の回動方向と反対側の側方の前記文字板の表面上となると共に、前記シャッター部を通過する光の幅が可変されるように、前記シャッター部材を回動させる
    ことを特徴とする車両用指針計器。
  2. 請求項1記載の車両用指針計器において、
    前記第1の回動軸と、前記第1の回動軸と同軸上に配置された前記第2の回動軸とを備えたムーブメントをさらに備えていることを特徴とする車両用指針計器。
  3. 請求項1または2記載の車両用指針計器において、
    前記指針部は、前記文字板の前面から見た時に、前記文字板の表面上に導かれる前記光の一部を遮蔽して前記光の幅を変えている
    ことを特徴とする車両用指針計器。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用指針計器において、
    前記文字板は、前記第1および第2の回動軸が貫通する開口部と、前記表示意匠部と前記開口部の間に形成された斜面部とを有し、
    前記シャッター部を通過した光は、前記斜面部に導かれることを特徴とする車両用指針計器。
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