JP5107678B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明はリチウムイオン二次電池に係り、特に、箔状集電体に正極合剤が塗布された正極と、箔状集電体に負極合剤が塗布された負極とをセパレータを介して配置した電極群を備えたリチウムイオン二次電池に関する。
従来、リチウムイオン二次電池は、アルミニウム箔等の箔状集電体の両面に正極合剤が略均等に塗布された正極と、銅箔等の箔状集電体の両面に負極合剤が略均等に塗布された負極とをセパレータを介して積層ないし捲回した電極群を電池容器内に電解液とともに収容した構造が採られている。
このようなリチウムイオン二次電池のうち、例えば、電気自動車(PEV)やハイブリッド自動車(HEV)等に用いられる高率指向の電池は、箔状集電体の活物質合剤未塗布部が切り欠かれて(短冊櫛歯状に加工されて)切り欠き残部がリード片として集電部品に接続(溶接)された集電構造を有している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−234994号公報(図1)
しかしながら、大電流高率充放電に対応するために上記集電構造を採った場合、箔状集電体の活物質合剤未塗布部の(切り欠き)加工は、加工速度が上がらない、という問題や、箔の捨て代が多い、すなわち、材料の歩留まりが低い、という工業的量産上の問題が生じる。また、箔状集電体の活物質合剤未塗布部が短冊櫛歯状に加工された正負極をセパレータとともに捲回する際、短冊櫛歯状の箔部分(リード片)が長いと、捲回時の回転遠心力で、放射状にひろがり、電極群に咬み込んでまき取られる場合も生じる。この電極群は電極間の絶縁が損なわれ、所謂工程不良へと繋がる。さらに、短冊櫛歯状の箔部分が電極群の端部を覆う構造とならざるを得ないので、電解液注入や電解液による電極群浸潤の妨げとなり、工程の所要時間が長く掛かるため、コストアップに繋がる要因ともなる。
一方、短冊櫛歯状加工を施すことなく集電したり、短冊櫛歯状の箔部分を比較的短くしたりすることで、上記課題を解決できるとも考えられるが、集電構造や集電部分の溶接状況によって、電気抵抗が増加したり、信頼性が損なわれる事象が発生するおそれがある。特に、短冊櫛歯状加工を施すことなく、箔状集電体無地部端が一直線形状の電極を、例えば捲回して、捲回セパレータ端面から箔状集電体の端部をはみ出させ、箔状集電体の端部に集電部品を電気的に低抵抗で取り付けることができれば、上記問題の解決になる。
しかし、厚さの薄い箔状集電体と比較的厚さの厚い集電部品とは、両者の厚さ差から、溶接等の電気的低抵抗の状態に溶接ないしは接合を仕上げる場合に、溶接ないし接合金属のスパッタ発生や発塵を伴うことがしばしばある。スパッタや発塵金属が電極群等の電極積層体端面に混入すると、例えば溶接スパッタでは、高温となっているので、セパレータを溶断して貫通穴が発生し、スパッタ金属を介して正極、負極間の微小短絡を引き起こす可能性があるし、貫通穴が大きく発生した場合では、スパッタを介さなくとも、正極、負極間の微小短絡を引き起こす可能性がある。
本発明は上記事案に鑑み、組立性に優れ、信頼性のある高率指向のリチウムイオン二次電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、箔状集電体に正極合剤が塗布された正極と、箔状集電体に負極合剤が塗布された負極とをセパレータを介して配置した電極群を備え、前記正極および負極の少なくとも一方の箔状集電体は一側端部に前記合剤が未塗布の無地部分を有し、前記無地部分の一部または全部が前記セパレータの端からはみ出しており、該はみ出した無地部分の端部に集電部品が電気的に接続され電池容器内に収容されたリチウムイオン二次電池であって、前記はみ出した無地部分の端部と前記集電部品との間には、前記箔状集電体と同一材質の箔ないしは板が配置されており、前記はみ出した無地部分の端部は、前記集電部品の前記箔ないし板と反対面側に形成され断面が厚みを持った台形形状の突部の溶融により、前記集電部品および前記箔ないし板と一体に溶接されていることを特徴とする。
本発明では、正極および負極の少なくとも一方の箔状集電体は一側端部に正極または負極合剤が未塗布の無地部分を有し、無地部分の一部または全部がセパレータの端からはみ出しており、該はみ出した無地部分の端部に板状の集電部品が溶接で取り付けられているので、箔状集電体に短冊櫛歯状の加工を施す必要がなく、組立性を向上させることができるとともに、はみ出した無地部分の端部と集電部品との間には箔状集電体と同一材質の箔ないしは板が配置されており、はみ出した無地部分の端部は、集電部品の箔ないし板と反対面側に形成され断面が厚みを持った台形形状の突部の溶融により、集電部品および箔ないし板と一体に溶接されていることにより、セパレータの溶断(貫通穴の発生)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
本発明において、箔ないしは板の厚さは箔状集電体の無地部分の厚さの2分の1以上であることが好ましく、箔ないしは板の厚さは箔状集電体の無地部分の厚さの2倍以下であることがさらに好ましい。
また、はみ出した無地部分の端部は、集電部品の電極群とは反対側の面から溶接のためのエネルギーが照射されて箔ないしは板を介して集電部品と溶接されていることが好ましく、溶接のためのエネルギーはレーザ光であることがさらに好ましい。
本発明によれば、正極および負極の少なくとも一方の箔状集電体は一側端部に正極または負極合剤が未塗布の無地部分を有し、無地部分の一部または全部がセパレータの端からはみ出しており、該はみ出した無地部分の端部に板状の集電部品が溶接で取り付けられているので、箔状集電体に短冊櫛歯状の加工を施す必要がなく、組立性を向上させることができるとともに、はみ出した無地部分の端部と集電部品との間には箔状集電体と同一材質の箔ないしは板が配置されており、はみ出した無地部分の端部は、集電部品の箔ないし板と反対面側に形成され断面が厚みを持った台形形状の突部の溶融により、集電部品および箔ないし板と一体に溶接されていることにより、セパレータの溶断を防止することができ、信頼性を高めることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るリチウムイオン二次電池の実施の形態について説明する。
(正極板の作製)
正極活物質としてリチウム遷移金属複酸化物のLiMn粉末と、主たる導電材として黒鉛粉末と、副たる導電材アセチレンブラックと、バインダ(結着剤)としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを質量比85:8:2:5となるように混合し、これに分散溶媒のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を添加・混練したスラリを、厚さ20μmのアルミニウム箔(正極集電体)の両面に略均等に塗布した。このとき、正極板長寸方向の一方の側縁に幅6mmの未塗布部1(図2参照)、すなわち、スラリ(正極合剤)が未塗布の無地部分を残した。その後乾燥、プレス、裁断して、図2に示すように、帯状の正極板2を得た。
(負極板の作製)
易黒鉛化性炭素粉末92質量部に結着剤として8質量部のポリフッ化ビニリデンを添加し、これに分散溶媒のNMPを添加・混練したスラリを、厚さ16.5μmの圧延銅箔(負極集電体)の両面に略均等に塗布した。このとき、負極板長寸方向の一方の側縁に幅3mmの未塗布部3(図3参照)、すなわち、スラリ(負極合剤)が未塗布の無地部分を残した。その後乾燥、プレス、裁断して、図3に示すように、帯状の負極板4を得た。負極活物質の集電体への塗布量は、初充電時に正極から放出されるリチウムイオン量と初充電時に負極に吸蔵されるリチウムイオン量とが1:1となるよう設定した。
(電極群の作製)
図4に示すように、作製した正極板2と負極板4とを、これら両極板が直接接触しないように幅91mm、厚さ20μmのポリエチレン製セパレータ5とともに捲回して電極群6を作製した。捲回の中心には、ポリプロピレン製の中空円筒状の軸芯12(図1参照)を用いた。このとき、正極板2の未塗布部1と負極板4の未塗布部3とが、それぞれ電極群6の互いに反対側の両端面に位置するように配置し、それぞれセパレータ5の端から2mmはみ出すようにした。また、正極板2、負極板4、セパレータ5の各長さを調整し、電極群6の内径(直径として)9mm、外径(直径として)を38±0.1mmとなるようにした。電極群6は巻き解けないように、基材がポリイミドで、その片面にヘキサメタアクリレートからなる粘着剤を塗着した粘着テープを貼り付け、捲回終端を固定した。
(電池の作製)
図5に示すように、電極群6の各端面に、箔状集電体と同一材質(正極側はアルミニウム、負極側は銅)の、所定の厚さを有する箔ないしは板18(箔乃至は板18)を配置し、さらにその上から直径38.5mmの溶接用集電部品である集電円盤7を当接した。箔ないしは板18は、事前処理として、アセトン中で超音波洗浄を施した。集電円盤7は、事前処理として、2000番のエメリー紙で表面研磨後、アセトン中で超音波洗浄を施した。
図6に示すように、集電円盤7は、一面側に、中心部から周縁部に延出された複数(本例では4つ)の放射状の突起8が突設されている。図7に示すように、突起8は断面略台形の形状を有しており、集電円盤7の板厚0.5mmに対し、突起8の上底の幅は0.2mm、下底の幅は0.6mm、高さは0.5mmとした。また、集電円盤7の突起8が突設されていない箇所には、後述する非水電解液注入工程で非水電解液の通過経路を提供するための複数(本例では4つ)の貫通スリット9が形成されている。集電円盤7の材質は、溶接する箔状集電体の材質と同じにするのが望ましく、正極側はアルミニウム、負極側は銅とした。
図5に示すように、箔ないしは板18にも、集電円盤7と同様に、非水電解液注入工程で非水電解液の通過経路を提供するための複数(本例では4つ)の貫通穴が形成されており、これらの貫通穴は集電円盤7の貫通スリット9に対応する位置に位置付けられている。なお、箔ないしは板18の厚さは、箔状集電体の無地部分の厚さの1/2以上、かつ、2倍以下であることが望ましい。
集電円盤7の突起8が形成されていない面側(他面側)を捲回群6側となるよう当接させた後、突起8側から突起8の上面に、突起8の長手方向に沿ってレーザ光を照射、溶融させることで、照射面裏側に配置された箔ないしは板18を介して、各箔状集電体との溶接を施した。なお、突起8の長さは、電極群6の中心から外周にむかって捲回される箔状集電体が突起8の下面に位置するように決定した。突起8の4本とも順次突起上面からレーザ光照射、下面に位置する全層の金属箔との溶接を施した(図8(A)、(B)も参照)。
溶接装置にはIPG社製Ybファイバーレーザ溶接装置YLR−2000を使用し、焦点距離125mm、集光部レーザスポット直径0.1mmの光学系を用い、レーザ光の送り速度を5m/分とした。また、突起8の上底面にジャスト・フォーカスとした。レーザの出力条件は、集電円盤7の突起8が溶融して下方に垂下し、突起8の上底面がほぼ周囲面と同じか少なくとも突起8の高さの20%程度になるように出力条件を設定した。この条件は、突起8が集電円盤7の他面側に垂下し、箔ないしは板18を介して箔状集電体との溶接に適切であることを実験的に求めたものである。レーザ出力が強すぎると、レーザ光が貫通し箔状集電体を溶断させてしまい、一方、レーザ出力が弱すぎると、十分な垂下が得られず箔状集電体との溶接の確実性が低下するからである。また、適正なレーザ出力を設定するによりスパッタ発生を抑制することも可能である。
次いで、電極群6の正極側の集電円盤7(図1の上側に配置された集電円盤7)の外周面と、電極群6の正極側の集電円盤7の近傍とを同時に覆うように、基材がポリイミドで、その片面にヘキサメタアクリレートからなる粘着剤を塗着した粘着テープを貼り付けて絶縁処置した(図1、図8(A)参照)。
次に、図1に示すように、電極群6の負極側の集電円盤7(図1の下側に配置された集電円盤7)の溶接されている側には、厚さ0.5mm、ニッケル製の負極リード13をレーザ溶接で取り付け、ニッケルめっきの施された鉄製で厚さ0.5mmの有底容器10内に挿入、負極リード13と容器10の底部とを抵抗溶接した。さらに、容器10の底部外側からレーザ光を照射し、負極リード13と容器10の底部との溶接箇所を増やした。
次いで、正極側の集電円盤7に、厚さ0.3mm、幅16mmのアルミニウム製の正極リード14の一端を溶接して接続し、正極リード14の他端は、図9に示すように、上蓋11を構成するアルミニウム円盤16に溶接して接続した。上蓋11は、厚さ0.5mmのアルミニウム円盤16に厚さ1mmのアルミニウム製外部端子17を重ね、アルミニウム円盤16の周縁を折り返してかしめ、折り返した上面側から、アルミニウム円盤16の周縁に沿って全周レーザ溶接を施したものである(図9の黒三角箇所参照)。
そして、非水電解液50gを注入、ポリプロピレン樹脂製ガスケット15とともに上蓋11を容器10の開口部に挿入、容器10の開口部をかしめて密閉し、リチウムイオン二次電池30を完成させた。なお、非水電解液には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートの体積比2:3の混合溶液中へ6フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットル溶解したものを用いた。
電池製作後、室温にて2A定電流で4.2Vまで充電し、引続き4.2V定電圧で、電流が0.1Aに垂下するまで充電した。その後、電池を周囲環境45°Cで放置し定期的に電池電圧を測定した。測定と測定の区間の電圧変化速度を統計処理し、電圧変化速度の大きい、分布離散のある電池を不良と定義した。
次に、本実施形態に従って作製したリチウムイオン二次電池30の詳細について各実施例に基づいて説明する。なお、比較のために作製したリチウムイオン二次電池についても併記する。
(実施例1)
正極側の箔ないしは板18の厚さを8μm、負極側の箔ないしは板18の厚さを8μmとした。
(実施例2)
正極側の箔ないしは板18の厚さを10μm、負極側の箔ないしは板18の厚さを10μmとした。
(実施例3)
正極側の箔ないしは板18の厚さを20μm、負極側の箔ないしは板18の厚さを16.5μmとした。
(実施例4)
正極側の箔ないしは板18の厚さを40μm、負極側の箔ないしは板18の厚さを33μmとした。
(実施例5)
正極側の箔ないしは板18の厚さを50μm、負極側の箔ないしは板18の厚さを50μmとした。
(比較例)
箔ないしは板18を配置せずにリチウムイオン二次電池を作成した。
作製した実施例および比較例の電池について、次の検査を実施した。
(第一の検査) 実施の形態で述べた電圧変化速度からの不良率。
(第二の検査) 不良を含めた5個の電池を、室温、1A定電流で2.7Vまで放電し、分解した。そして、電極群6の両端部溶接箇所をひとつずつ外しながら電極群6を巻き解き、箔状集電体の、積層数のうちの溶接が完成していた箇所の率を溶接率として百分率で求めた。
(第三の調査) 第二の検査で巻き解いたセパレータの電極群6の端部付近(電極群6からのはみ出し部分)に、スパッタによる穴あきの発生の有無を観察した(電池5個あたり)。
下表1に、各実施例、比較例の電池についての第一ないし第三の検査結果を示す。
Figure 0005107678
実施例の電池では、いずれも第一の検査である電圧変化速度の分布離散(不良)が現れていない。第三の検査の結果によると、実施例の電池ではいずれもセパレータへの穴あきが低減され、実施例2〜実施例5の電池では発見されない。これは、実施例の電池では、電極群6の箔状集電体と集電円盤7との間に箔ないしは板18を介在させたことにより、集電円盤7への溶接エネルギー(レーザ光)の照射によってたとえスパッタが発生したとしても、箔ないしは板18に付着し、電極群6の端面には入り込まないことによる。電池を分解し、箔ないしは板18を観察すると、スパッタの付着が観察されていることからも、箔ないしは板18は、スパッタに対する電極群6の防護の役割を果たしていると考えられる。スパッタは、溶接キーホールや、高温となる照射溶融体の激しい運動が主な発生理由であると思われるので、溶接キーホールや溶融体の激しい運動から捲回群端面を隔離、防護することが有効であると思われ、箔ないしは板18を介在させることは隔離、防護に有効である。箔ないしは板18は、照射のエネルギーで形成された集電円盤7の溶融体からの熱伝播によって溶融が生じるので、箔ないしは板18の溶融状態は、激しく運動することなく、安定した溶融状態で治まっており、これが、溶接が可能でスパッタの発生が抑制される理由であると思われる。
実施例1の電池では、箔乃至は板18の厚さが薄く、溶接キーホールや溶融体の激しい運動が比較的伝播しやすい状態であるので、完全な抑制には至っていない。一方、箔ないしは板18の厚さが厚くなると、スパッタからのダメージ状態は改善されるものの、集電円盤7からの熱伝播が不十分で、第二の調査結果に示すように、溶接率が若干低下傾向を示した。
なお、上記実施例、比較例の電池においてレーザの出力、送り速度を変えて確認してみたが、ほぼ同傾向を示していた。レーザ出力を極端に上げると、集電円盤7に穴あきが発生し、さらには下面にある箔乃至は板18にも貫通穴が発生し、そうするとさらにその下面にある電極群6の端面の箔状集電体が溶断する現象が確認された。逆に、レーザ出力を極端に下げると、レーザ光は集電円盤7の表面で反射し、溶融させるためのエネルギーが集電円盤7に注がれない、つまり入熱しない状況が生まれ、溶接が完成しない。また、溶融が生じたとしても、下面の箔乃至は板18を介して、箔状集電体との溶接が可能な溶融状態には不足し、溶接が完成しない現象となって現れる。
一方、送り速度を極端に下げると、集電円盤7に穴あきが発生し、さらには下面にある箔ないしは板18にも貫通穴が発生し、そうするとさらにその下面にある電極群6の端面の箔状集電体が溶断する現象が確認され、逆に、送り速度を極端に上げると、レーザ光は集電円盤7の表面で反射し、溶融させるためのエネルギーが集電円盤7に注がれない、つまり入熱しない状況が生まれ、溶接が完成しない。また、溶融が生じたとしても、下面の箔ないしは板18を介して、箔状集電体との溶接が可能な溶融状態には不足し、溶接が完成しない現象となって現れる。
つまり、溶接の完成されるレーザ光の照射条件範囲の中では、実施例のリチウムイオン二次電池30は、レーザ光の照射条件にあまり左右されない、ということができる。
(効果等)
次に、本実施形態のリチウムイオン二次電池30の効果等について説明する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池30では、正極板2および負極板4の箔状集電体は一側端部に未塗布部1、3を有し、未塗布部1、3の一部がセパレータ5の端からはみ出しており、該はみ出した未塗布部1、3(箔状集電体)の端部に箔ないしは板18を介して集電円盤7が溶接により取り付けられている。このため、従来のように箔状集電体に短冊櫛歯状の加工を施す必要がなく、組立性を向上させることができる。
また、本実施形態のリチウムイオン二次電池30では、無地部分(未塗布部1、3)に短冊櫛歯形状等の加工をすることなく集電円盤7との低インピーダンスでの溶接が得られるので、加工速度が上がらない、箔の捨て代が多い、すなわち、材料歩留まりが低い等の問題を解消することができる。さらに、従来の高率指向の電池のように、無地部分が短冊櫛歯状に加工仕上がった正極、負極をセパレータとともに捲回して積層する際、捲回の回転遠心力で、短冊櫛歯状の箔部分が放射状にひろがり、ひいては電極捲回体に咬み込んでまき取られ、電極間の絶縁が損なわれる所謂工程不良へのポテンシャルも完全に排除することが可能となった。さらにまた、従来、短冊櫛歯状の箔部分が電極群の端部を覆うため、電解液注入、含浸の妨げとなり非水電解液注入工程の所要時間が長くかかり仕掛リードタイムの増加に繋がる要因となっていたが、本実施形態のリチウムイオン二次電池30では、短冊櫛歯状にしなくとも、集電円盤7との低インピーダンスでの溶接が得られるので、電解液注入の妨げになるようなものは無く、仕掛リードタイムの増加に繋がるような要因も完全に排除可能である。
さらに、本実施形態のリチウムイオン二次電池30は、正極板2および負極板4のセパレータ5からはみ出した無地部分の端部と集電円盤7との間に箔状集電体と同一材質の箔ないしは板18が配置されており、はみ出した無地部分の端部は箔ないしは板18を介して集電円盤7と溶接されている。このため、安定な溶接が確保されるのみならず、セパレータの溶断(貫通穴の発生)を防止することができるとともに、集電円盤7へのレーザ光の照射によって、たとえスパッタが発生したとしても、箔ないしは板18にスパッタが付着するため、電極群6の端面にスパッタが付着することはない。従って、本実施形態のリチウムイオン二次電池30によれば、安定な溶接が確保できるとともに、セパレータの溶断や溶接キーホール等の工程不良へのポテンシャルを排除することができるため、リチウムイオン二次電池30の信頼性を高めることができる(設計寿命を確保することができる)。
なお、本実施形態では、正極板4および負極板4の箔状集電体の双方に短冊櫛歯状の箔部分を形成しない例を示したが、本発明はこれに限らず、少なくとも一方に短冊櫛歯状の箔部分を形成しないようにしても、それなりの効果があることは明らかである。
また、本実施形態では、集電円盤7に形成した突起8を放射直線状とした例を示したが、本発明はこれに制限されず、例えば、インボリュート曲線等の曲線状であってもよく、また、全ての突起8は集電円盤7の中心部から周縁部にわたって形成される必要はなく、例えば、一部は、中途から周縁部に延出されているようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、正極板2、負極板4の両面に活物質合剤を塗布した例を示したが、本発明はこれに限らず、例えば、正極活物質合剤塗着面と負極活物質合剤塗着面とが対向しない積層構造部分においては、部分的に片面塗布部があってもかまわない。
また、本実施形態では、集電円盤7の突起8に照射するレーザ装置としてファイバーレーザを例示したが、本発明はこの装置に限定されるものではなく、例えば、パルスYAGレーザやTIG等の他の装置を用いてもよく、また、連続照射でなくても、パルス照射であってもよい。また、レーザ以外のエネルギーを照射する溶接方式では、電子ビーム溶接、プラズマ溶接、アーク溶接等を用いることができる。しかし、電子ビーム溶接では、被溶接物を真空状態に保つ必要があるため装置が大がかりであったり、プラズマ溶接やアーク溶接では、溶接速度が上がらなかったり、また、そのために熱ダメージを被溶接物に与えやすいといったネガティブな点があるので、レーザ光の照射が最も適していると考えられる。
本発明は、組立性に優れ、信頼性のある高率指向のリチウムイオン二次電池を提供するものであるため、リチウムイオン二次電池の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明が適用可能な実施形態のリチウムイオン二次電池の概略断面図である。 実施形態のリチウムイオン二次電池の正極板の平面図である。 実施形態のリチウムイオン二次電池の負極板の平面図である。 実施形態のリチウムイオン二次電池の電極群の捲回状態を模式的に示す外観図である。 電極群、箔ないしは板、集電円盤の配置を示す外観斜視図である。 集電円盤の外観斜視図である。 集電円盤に突設された突起の断面図である。 実施形態のリチウムイオン二次電池の箔ないしは板近傍の拡大断面図であり、(A)は正極側、(B)は負極側を示す。 上蓋の断面図である。
符号の説明
1 未塗布部(無地部分)
2 正極板(正極)
3 未塗布部(無地部分)
4 負極板(負極)
5 セパレータ
7 集電円盤(集電部品)
8 突起(突部)
10 容器(電池容器)
18 泊ないしは板
30 リチウムイオン二次電池

Claims (5)

  1. 箔状集電体に正極合剤が塗布された正極と、箔状集電体に負極合剤が塗布された負極とをセパレータを介して配置した電極群を備え、前記正極および負極の少なくとも一方の箔状集電体は一側端部に前記合剤が未塗布の無地部分を有し、前記無地部分の一部または全部が前記セパレータの端からはみ出しており、該はみ出した無地部分の端部に集電部品が電気的に接続され電池容器内に収容されたリチウムイオン二次電池であって、前記はみ出した無地部分の端部と前記集電部品との間には、前記箔状集電体と同一材質の箔ないしは板が配置されており、前記はみ出した無地部分の端部は、前記集電部品の前記箔ないし板と反対面側に形成され断面が厚みを持った台形形状の突部の溶融により、前記集電部品および前記箔ないし板と一体に溶接されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 前記箔ないしは板の厚さは、前記箔状集電体の無地部分の厚さの2分の1以上であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記箔ないしは板の厚さは、前記箔状集電体の無地部分の厚さの2倍以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記はみ出した無地部分の端部は、前記集電部品の前記電極群とは反対側の面から溶接のためのエネルギーが照射されて前記箔ないしは板を介して前記集電部品に溶接されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記溶接のためのエネルギーはレーザ光であることを特徴とする請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。
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