JP2024022740A - 電池とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導通信頼性に優れた電池の製造方法を提供する。【解決手段】ここで開示される電池の製造方法は、次の工程:着座部と、上記着座部の径方向の外周側に分割配置された複数の固定部と、複数の上記固定部の間にそれぞれ配置され、上記径方向の外周側に移動可能な複数の可動部と、を有するダイと、上記ダイの前記着座部に圧入されるポンチと、を備えるかしめ装置を準備する、装置準備工程と;上記ダイの上に、第1の金属板42と金属箔積層部21と第2の金属板60とをこの順で重ね、上記ダイの上記着座部に上記ポンチを圧入し、複数の上記可動部をそれぞれ上記径方向の外周側に移動させることにより、第1の金属板42と金属箔積層部21と第2の金属板60とを塑性変形させてインターロック部48cを有するかしめ接合部48を形成する、かしめ接合工程と;を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、電池とその製造方法に関する。
一般に電池は、電極を有する電極体と、非水電解質と、が電池ケースに収容されて構成されている。電極は、典型的には、金属箔と、金属箔の一部の表面に固着された活物質層と、活物質層が形成されずに金属箔が露出した金属箔露出部と、を有する。このような構成の電池では、金属箔露出部に集電板が取り付けられ、当該集電板を介して電極と端子とが電気的に接続される。これに関連する従来技術文献として、特許文献1~4が挙げられる。例えば特許文献1には、金属箔露出部と集電板とをレーザで溶接接合することが記載されている。また、特許文献2には、金属箔露出部を電極体の一方の端部で束ねて金属箔積層部を形成し、金属箔積層部を集電板と当て板とで挟み込んで塑性変形させることによってかしめ接合することが記載されている。
特開2009-123440号公報 国際公開2019/131356号 特開2015-5456号公報 特開2010-73398号公報
特許文献1のようにレーザで溶接接合する場合、溶融金属のたれ落ちを防止する観点や接合強度を維持する観点等から、点溶接を複数回行うことが一般的である。しかしながら、かかる方法では点溶接を複数回行う際の機械振動で金属箔の端部が破断して、異物が発生しやすい課題があった。また、特許文献2の技術では、シンプルな丸型の凹部を有するダイと、凹部に圧入される円柱状のポンチと、を備えたかしめ接合装置を用いている。そのため、本発明者の検討によれば、インターロックが浅くなり、例えば小さい引張力で容易にかしめ接合が外れてしまう等、接合強度が低い課題があった。とりわけ、移動体に搭載される電池のように外部から頻繁に振動や衝撃等が加わる電池においては、接合強度を高めて導通信頼性を向上することが求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、導通信頼性の向上した電池とその製造方法を提供することにある。
本発明により、次の工程:複数の金属箔が積層された金属箔積層部を有する電極体と、第1の金属板と、上記第1の金属板と対向配置される第2の金属板と、を準備する、部材準備工程と;着座部と、上記着座部の径方向の外周側に分割配置された3つ以上の固定部と、3つ以上の上記固定部の間にそれぞれ配置され、上記径方向の外周側に移動可能な3つ以上の可動部と、を有するダイと、上記ダイの上記着座部に圧入されるポンチと、を備えるかしめ装置を準備する、装置準備工程と;上記ダイの上に、上記第1の金属板と上記金属箔積層部と上記第2の金属板とをこの順で重ねた後、上記ダイの上記着座部に上記ポンチを圧入し、3つ以上の上記可動部をそれぞれ上記径方向の外周側に移動させることにより、上記第1の金属板と上記金属箔積層部と上記第2の金属板とを塑性変形させて上記可動部と同じ数のインターロック部を有するかしめ接合部を形成する、かしめ接合工程と;を含む、電池の製造方法が提供される。
本発明では、可動部を有するダイを用いることにより、径方向に塑性流動した第1の金属板を金属箔積層部に食い込ませ、インターロック量を稼ぐことができる。このため、例えば特許文献2のようにシンプルな丸型の(可動部を有しない)ダイを用いる場合と比べて、相対的に高強度なインターロック部を形成できる。したがって、外部から振動や衝撃等の応力が加わっても金属箔積層部と第1の金属板とが密接した状態を維持しやすくなる。その結果、導通接続を安定して保つことができ、導通信頼性を向上できる。また、本発明では、かしめ接合を行うことで、例えば特許文献1のようにレーザで点溶接を複数回行う場合に比べて、金属箔が破断した際に生じる異物の発生を抑制できる。
図1は、電池の分解図である。 図2は、図1の捲回電極体と内部端子との接続を模式的に示す側面図である。 図3は、図1のかしめ接合部を模式的に示す縦断面図である。 図4は、図1のかしめ接合部を模式的に示す平面図である。 図5は、ダイの写真である。 図6は、かしめ接合工程を説明する模式図である。 かしめ接合部を備えた実施例の捲回電極体の画像である。 図8(1)は、正極側のかしめ接合部の断面SEM観察画像であり、図8(2)は、負極側のかしめ接合部の断面SEM観察画像である。
以下、図面を参照しながら、ここで開示される技術の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<電池10>
図1は、電池10の分解図である。電池10は、電極体20と、ケース本体32および蓋体34を有する電池ケース30と、正極内部端子42および正極外部端子44を有する正極端子40と、正極補助板60と、かしめ接合部48と、負極内部端子52および負極外部端子54を有する負極端子50と、負極補助板70(図1には図示せず、図8(2)参照)と、かしめ接合部58と、を備えている。図示は省略するが、電池10は、ここではさらに電解質を備えている。電池10は、電池ケース30に電極体20と電解質とが収容されて構成されている。電池10は、扁平な角型である。電池10は、典型的には二次電池であり、ここではリチウムイオン二次電池である。
電池10は、かしめ接合部48、58を備えていることで特徴づけられ、それ以外の構成は従来と同様でよく、特に限定されない。また、電池10は、2つのかしめ接合部48、58を備えているが、正極側あるいは負極側の一方のみでもよい。言い換えれば、電池10は、かしめ接合部48またはかしめ接合部58を有していなくてもよい。その場合、正極補助板60または負極補助板70は不要である。
なお、本明細書において「電池」とは、電気エネルギーを取り出し可能な蓄電デバイス全般を指す用語であって、一次電池と二次電池とを包含する概念である。また、本明細書において「二次電池」とは、電解質を介して正極と負極の間で電荷担体が移動することによって繰り返し充放電が可能な蓄電デバイス全般をいう。電解質は、液状電解質(電解液)、ゲル状電解質、固体電解質のいずれであってもよい。二次電池は、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等のいわゆる蓄電池(化学電池)と、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(物理電池)と、を包含する。
なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、以下の図面において、符号U、D、F、Rr、L、Rは、それぞれ上、下、前、後、左、右を表し、符号Xは電池10の幅方向、符号Yは符号Xと直交する電池10の奥行方向、符号Zは電池10の高さ方向を、それぞれ表すものとする。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、電池10の設置形態を何ら限定するものではない。
電極体20は、ここでは帯状の正極と帯状の負極とが2枚の帯状のセパレータを介して積層され、長手方向に捲回されてなる捲回電極体である。ただし、電極体20は、方形状の正極と方形状の負極とが絶縁された状態で積み重ねられてなる積層電極体であってもよい。
正極は、正極集電箔と、正極集電箔上に固着された正極合剤層と、を有する。正極集電箔は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなっている。正極集電箔は、ここではアルミニウム箔である。1枚の正極集電箔の厚みは、典型的には1~100μm、例えば5~30μm、10~20μm程度である。正極合剤層は、電荷担体を可逆的に吸蔵及び放出可能な正極活物質(例えば、リチウム遷移金属複合酸化物)を含んでいる。幅方向Xにおける電極体20の一方(図1の左側)の側縁部には、正極合剤層が形成されずに正極集電箔が露出した正極タブ部21tが複数設けられている。
図2は、電極体20の左側面図である。複数の正極タブ部21tは、電極体20の左側縁部で積層されて、正極集電箔積層部21を構成している。電池の設計(例えば電池容量等)によっても異なるが、高容量タイプの電池10において、正極集電箔積層部21で積層される正極タブ部21tの枚数は、典型的には20~100枚、例えば30~80枚程度である。正極集電箔積層部21は、捲回された複数の正極タブ部21tを奥行方向Yに押圧することによって形成されている。正極集電箔積層部21では複数の正極タブ部21tが相互に密着している。正極集電箔積層部21は、後述する複数の(ここでは2つの)かしめ接合部48によって正極内部端子42(詳しくは、下端部42d)と面接触した状態で接合されている。正極集電箔積層部21は、複数の金属箔が積層された金属箔積層部の一例である。
図3は、かしめ接合部48の縦断面図である。高容量タイプの電池10において、正極集電箔積層部21の厚み(正極タブ部21tの総厚み)Aは、典型的には0.1~1.5mm、例えば0.5~1.2mm、0.6~1mm程度である。正極集電箔積層部21の厚みAは、正極内部端子42の厚み(奥行方向Yの長さ)Bおよび正極補助板60の厚み(奥行方向Yの長さ)Cよりも小さいことが好ましい。これにより、高強度のかしめ接合部48を安定して形成できる。
負極は、負極集電箔と、負極集電箔上に固着された負極合剤層と、を有する。負極集電箔は、例えば銅、銅合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなっている。負極集電箔は、ここでは銅箔である。1枚の負極集電箔の厚みは、典型的には1~100μm、例えば1~20μm、5~10μm程度である。負極合剤層は、電荷担体を可逆的に吸蔵及び放出可能な負極活物質(例えば、黒鉛等の炭素材料)を含んでいる。幅方向Xにおける電極体20の他方(図1の右側)の側縁部には、負極合剤層が形成されずに負極集電箔が露出した負極タブ部(図示せず)が複数設けられている。
図1に示すように、複数の負極タブ部は、電極体20の右側縁部(言い換えれば、正極集電箔積層部21と反対側の側縁部)で積層されて、負極集電箔積層部22を構成している。電池の設計(例えば電池容量等)によっても異なるが、高容量タイプの電池10において、負極集電箔積層部22で積層される負極タブ部の枚数は、通常、正極集電箔積層部21と略同じ(最大でも±2枚程度)であり、典型的には20~100枚、例えば30~80枚程度である。負極集電箔積層部22は、正極側と同様に、捲回された複数の負極タブ部を奥行方向Yに押圧することによって形成されている。負極集電箔積層部22では複数の負極タブ部が相互に密着している。負極集電箔積層部22は、後述する複数の(ここでは2つの)かしめ接合部58によって負極内部端子52(詳しくは、下端部52d)と面接触した状態で接合されている。負極集電箔積層部22は、複数の金属箔が積層された金属箔積層部の一例である。
高容量タイプの電池10において、負極集電箔積層部22の総厚みは、通常、正極集電箔積層部21よりも小さく、典型的には0.2~1mm、例えば0.3~0.6mm、0.35~0.5mm程度である。負極集電箔積層部22の総厚みは、負極内部端子52の厚み(奥行方向Yの長さ)および負極補助板70の厚み(奥行方向Yの長さ)よりも小さいことが好ましい。
セパレータは、電荷担体が通過し得る微細な貫通孔が複数形成された絶縁性の樹脂シートである。電解質は、例えば、非水溶媒とリチウム塩等の支持塩とを含む非水電解液である。ただし、電解質は固体状(固体電解質)で、正極および負極と一体化されていてもよい。この場合、電極体20は、セパレータを有していなくてもよい。
電池ケース30は、電極体20を収容する筐体である。図1に示すように、電池ケース30は、ここでは扁平かつ有底の直方体形状(角形)に形成されている。ただし、他の実施形態において、電池ケース30は、円柱等の任意の形状であってよい。電池ケース30は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の軽量で熱伝導性の良い金属材料で構成されている。電池ケース30は、上面に開口部32hを有する角型のケース本体32と、ケース本体32の開口部32hを塞ぐ板状の蓋体34と、を備えている。蓋体34には、正極端子40と負極端子50が付設されている。正極端子40と負極端子50は、幅方向Xにおいて、電池10の左右の両端部にそれぞれ配置されている。電池10は、正極端子40と負極端子50を介して充放電される。
正極端子40は、電極体20の正極(詳しくは正極集電箔積層部21)と電気的に接続されている。正極端子40は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の金属製である。正極端子40は、正極集電箔と同じ金属種からなっていてもよい。正極端子40は、ここではアルミニウム製である。正極端子40は、高さ方向Zに沿って延びる正極内部端子42と、蓋体34の上面に沿って延びる板状の正極外部端子44と、を有する。正極内部端子42は、第1の金属板の一例である。
正極内部端子42は、蓋体34を貫通して電池ケース30の外部に露出した上端部(図示せず)と、電池ケース30の内部に配置された平板状の下端部42dと、を有する。正極内部端子42は、例えば一枚の金属板をプレス加工等で屈曲させることにより形成されている。正極内部端子42の上端部は、電池ケース30の外部で正極外部端子44と接続されている。蓋体34と正極外部端子44との間には、絶縁部材(図示せず)が配置され、蓋体34と正極外部端子44との直接接触が防止されている。下端部42dは、かしめ接合部48によって正極(詳しくは正極集電箔積層部21)と電気的に接続されている。
正極内部端子42の厚み(詳しくは下端部42dの厚み)Bは、典型的には0.1~2mm、例えば0.2~1.5mm、0.3~1mm程度である。図3に示すように、正極内部端子42の厚みBは、正極集電箔積層部21の厚みAよりも大きいこと(すなわち、A<B)が好ましい。正極内部端子42の厚みは、正極補助板60の厚みCよりも小さいこと(すなわち、B<C)が好ましい。正極集電箔積層部21の厚みAと正極内部端子42(詳しくは下端部42d)の厚みBと、正極補助板60の厚みCとは、A<B<Cを満たすことが好ましい。これにより、高強度のかしめ接合部48を安定して形成できる。
正極補助板60は、図2に示すように、正極内部端子42の少なくとも下端部42dと対向配置されている。正極補助板60は平板状であり、下端部42dとともに、奥行方向Yから正極集電箔積層部21を挟みこんでいる。正極補助板60は、ここでは平面視で下端部42dと略同じ面積である。ただし、正極補助板60は、下端部42dよりも大きくてもよく、例えば正極内部端子42と略同じ大きさであってもよい。正極補助板60は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の金属製である。正極補助板60は、正極内部端子42と同じ金属種からなっていてもよい。正極補助板60は、ここではアルミニウム製である。正極補助板60は、第2の金属板の一例である。
正極補助板60の厚みCは、正極内部端子42の厚みBと正極補助板60の厚みCとに応じて適宜調整するとよい。正極補助板60の厚みCは、典型的には0.5~5mm、例えば0.7~3mm、1~2mm程度である。図3に示すように、正極補助板60の厚みCは、正極集電箔積層部21の厚みAおよび正極内部端子42の厚みBよりも大きいことが好ましい。これにより、高強度のかしめ接合部48を安定して形成できる。また、正極集電箔積層部21の厚みAと正極内部端子42(詳しくは下端部42d)の厚みBと、正極補助板60の厚みCと、の合計厚みは、典型的には1mm以上、例えば2~5mm、3~4mm程度であるとよい。
かしめ接合部48は、正極内部端子42(詳しくは下端部42d)と、正極集電箔積層部21と、正極補助板60とを塑性変形してなる機械的な接合部である。これにより、正極内部端子42と、正極集電箔積層部21と、正極補助板60とを高強度に接合できる。かしめ接合部48は、ここでは複数(具体的には2つ)である。図1、図2に示すように、2つのかしめ接合部48は、高さ方向Zに並設されている。ただし、他の実施形態において、かしめ接合部48の数は1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
図3に示すように、かしめ接合部48は、断面視において、かしめ凸部48aと、ネック部48nと、インターロック部48cと、を有している。かしめ凸部48aは、正極内部端子42側(図1~3の前方)に突出している。かしめ凸部48aは、正極内部端子42(詳しくは下端部42d)と、正極集電箔積層部21と、正極補助板60とからなっている。かしめ凸部48aの中央部(言い換えれば、かしめ接合部48の中央部)48mでは、後述するかしめ装置100(詳しくは、ダイ110)の影響で、正極集電箔積層部21が、かしめ凸部48aと反対方向(図3の後方)に隆起している。
ネック部48nは、正極補助板60からなっている。ネック部48nは、かしめ接合部48の内周縁部を構成している。ネック部48nは、奥行方向Yに沿って延びている。一般に、ネック部48nの厚み(径方向の長さ)dnが大きくなるほど、高強度なかしめ接合部48を実現できる。このため、ネック部48nの厚みdnは、0.1mm以上が好ましく、0.15mm以上がより好ましく、0.2mm以上がさらに好ましい。ネック部48nの厚みdnは、典型的には正極補助板60の半分以下の厚みであり、例えば0.5mm以下、0.4mm以下、0.3mm以下であってもよい。
インターロック部48cは、かしめ凸部48aと同様に正極内部端子42側に突出している。インターロック部48cは、正極集電箔積層部21と正極補助板60とからなっている。インターロック部48cは、ネック部48nの外周縁に沿って設けられている。インターロック部48cでは、正極集電箔積層部21がS字状に屈曲し、正極集電箔積層部21と正極補助板60とが十分な線長で当接している。一般に、インターロック部48cの厚み(径方向の長さ)dcが大きくなるほど、高強度なかしめ接合部48を実現できる。このため、インターロック部48cの厚みdcは、0.08mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましく、0.15mm以上がさらに好ましく、0.2mm以上が特に好ましい。インターロック部48cの厚みdcが0.15mm以上であると、例えば車両等、使用時に振動や衝撃等の外力が頻繁に加わり得る用途においても電池10を好適に使用できる。さらには、インターロック部48cの厚みdcが0.2mm以上であると、例えば純アルミニウムのように軟質の金属材料であっても、せん断強度(接着強度)が500N/mm以上の高強度なかしめ接合部48を実現できる。インターロック部48cの厚みdcは、例えば0.5mm以下、0.4mm以下、0.3mm以下であってもよい。
図4は、かしめ接合部48を正極内部端子42側(図1の前方F)から見た平面図である。かしめ接合部48の外形は、平面視で略環状(詳しくは略円形状)である。かしめ接合部48の直径(接合径)DMは、典型的には5~10mm程度であり、6mm以上が好ましく、6.5mm以上がより好ましい。これにより、高強度かつ低抵抗なかしめ接合部48を形成できる。したがって、溶接接合を省略することが可能となる。かしめ接合部48は、後述するかしめ装置100(詳しくは、ダイ110)の形状に対応して、平面視でかしめ凸部48aと、かしめ凹部48bと、インターロック部48cと、に区分けされている。
かしめ凸部48aは、平面視で略四角形状(詳しくは略正方形状)である。なお、本明細書において「略四角形状」とは、完全な四角形状(例えば矩形状や正方形状)に加えて、例えば図4に示すように2辺を接続する角部がR状になっている形状等をも包含する用語である。かしめ凸部48aは、軸心Acを中心として配置されている。かしめ凸部48aの外縁は、かしめ凹部48bとインターロック部48cとで囲まれている。
かしめ凹部48bおよびインターロック部48cは、かしめ凸部48aの径方向の外周側に分割配置されている。かしめ凹部48bおよびインターロック部48cは、かしめ凸部48aから外周に向かって放射状に広がっている。かしめ凹部48bおよびインターロック部48cは、軸心Acを中心として点対称になるように配置されている。すなわち、かしめ接合部48は、かしめ凸部48aの外縁に、かしめ凹部48bとインターロック部48cとが交互に配置されることによって、花びら形に形成されている。これにより、様々な角度から加えられる外力に対して高強度なかしめ接合部48を形成できる。
かしめ凹部48bは、平面視で中心角が90°の略扇形状である。かしめ凹部48bは、ここでは4つであり、かしめ凸部48aの四隅にそれぞれ配置されている。インターロック部48cは、かしめ凸部48aの径方向に延びる略矩形状である。インターロック部48cの径方向に延びる長さ(短辺方向の長さ)Iは、後述するダイ110の可動部113の可動域と同じ長さである。インターロック部48cは、ここでは4つであり、4つのかしめ凹部48bの間にそれぞれ配置されている。4つのインターロック部48cは、環状(ここでは略円環状)に配置されている。これにより、インターロックの強度を高められる。
なお、かしめ接合部48は、ここでは4つのインターロック部48cを有しているが、インターロック部48cの数は、3つ以上であればよく、他の実施形態において、例えば、3つ、5つ、6つ等であってもよい。また、凸部48aの形状は、インターロック部48cが3つの場合は略正三角形状であり、インターロック部48cが5つの場合は略正五角形状であり、インターロック部48cが6つの場合は略正六角形状であってよい。
かしめ接合部48は、せん断強度(接着強度)が、概ね300N/mm以上、好ましくは400N/mm以上、より好ましくは500N/mm以上、さらには1000N/mm以上であるとよい。これにより、例えば車両等、使用時に振動や衝撃等の外力が頻繁に加わり得る用途においても電池10を好適に使用できる。なお、本明細書において「せん断強度」とは、JIS K6850:1999(剛性被着材の引張せん断接着強さ試験方法)に準じた引張せん断試験に基づく値をいう。
負極端子50は、電極体20の負極と電気的に接続されている。負極端子50は、例えば、銅、銅合金、ニッケル、ステンレス鋼等の金属製である。負極端子50は、負極集電箔と同じ金属種からなっていてもよい。負極端子50は、ここでは銅製である。負極内部端子52は、表面にNi等の金属が被覆された金属被覆部を備えていてもよい。負極内部端子52は、表面にレーザ粗化が施されていてもよい。負極端子50は、高さ方向Zに沿って延びる負極内部端子52と、蓋体34の上面に沿って延びる板状の負極外部端子54と、を有する。負極内部端子52は、第1の金属板の一例である。
負極内部端子52は、蓋体34を貫通して電池ケース30の外部に露出した上端部(図示せず)と、電池ケース30の内部に配置された平板状の下端部52dと、を有する。負極内部端子52は、例えば一枚の金属板をプレス加工等で屈曲させることにより形成されている。負極内部端子52の上端部は、電池ケース30の外部で負極外部端子54と接続されている。蓋体34と負極外部端子54との間には、絶縁部材(図示せず)が配置され、蓋体34と負極外部端子54との直接接触が防止されている。下端部42dは、かしめ接合部48によって負極(詳しくは負極集電箔積層部22)と電気的に接続されている。
図示は省略するが、負極内部端子52の厚み(詳しくは下端部52dの厚み)Eは、典型的には0.1~2mm、例えば0.3~1.5mm、0.5~1mm程度である。正極側と同様に、負極内部端子52の厚みEは、負極集電箔積層部22の厚みDよりも大きいことが好ましく、負極補助板70の厚みFよりも小さいことが好ましい。負極集電箔積層部22の厚みDと負極内部端子52(詳しくは下端部52d)の厚みEと、負極補助板70の厚みFとは、正極側と同様に、D<E<Fを満たすことが好ましい。これにより、高強度のかしめ接合部48を安定して形成できる。
負極補助板70は、正極側(図2参照)と同様に、負極内部端子52の少なくとも下端部52dと対向配置されている。負極補助板70は正極補助板60と同様に平板状であり、下端部52dとともに、奥行方向Yから負極集電箔積層部22を挟みこんでいる。負極補助板70は、ここでは平面視で下端部52dと略同じ面積である。ただし、負極補助板70は、下端部52dよりも大きくてもよく、例えば負極内部端子52と略同じ大きさであってもよい。負極補助板70は、例えば、銅、銅合金、ニッケル、ステンレス鋼等の金属製である。負極補助板70は、負極内部端子52と同じ金属種からなっていてもよい。負極補助板70は、ここでは銅製である。負極補助板70は、第2の金属板の一例である。
図示は省略するが、負極補助板70の厚みFは、典型的には0.5~5mm、例えば0.7~3mm、1~2mm程度である。負極補助板70の厚みFは、負極集電箔積層部22の厚みDおよび負極内部端子52の厚みEよりも大きいことが好ましい。これにより、高強度のかしめ接合部58を安定して形成できる。なお、かしめ接合部58の構成は、正極側のかしめ接合部48と同様であるため、説明は省略する。
<電池10の製造方法>
電池10の製造方法は、かしめ接合部48、58を形成する工程を含むことによって特徴づけられる。電池10の製造方法は、例えば、(S1)部材準備工程と、(S2)装置準備工程と、(S1)部材準備工程および(S2)装置準備工程の後に、(S3)かしめ接合工程と、を含む製造方法によって製造することができる。ここに開示される製造方法は、任意の段階でさらに他の工程を含んでもよい。なお以下では、正極側のかしめ接合部48を形成する場合を例に説明するが、負極側のかしめ接合部58も同様に形成できる。
図5は、(S2)装置準備工程で用意するダイ110の写真である。図6は、(S3)かしめ接合工程を説明する模式図である。図6では、かしめ接合部48を形成する前の(かしめ接合工程の前の)、正極内部端子42、正極集電箔積層部21、正極補助板60を、形成後のものと区別して、正極内部端子42X、正極集電箔積層部21X、正極補助板60Xとする。以下、これらの図面を適宜参照しつつ説明する。
(S1)部材準備工程は、正極集電箔積層部21Xを有する電極体20と、第1の金属板としての正極内部端子42Xと、第2の金属板としての正極補助板60Xと、を準備する工程である。これらの部材自体は、従来と同様に準備すればよい。
(S2)装置準備工程は、かしめ装置100(図6参照)を準備する工程である。かしめ装置100は、ダイ110と、ポンチ120と、ポンチ120をプレス方向PDに移動させる移動機構(図示せず)と、を有している。ダイ110およびポンチ120は、ここでは金属製である。ダイ110およびポンチ120としては、従来公知のTOX(商標)かしめで使用されている市販のツールセット、例えばTOX(商標)-SKBを好適に使用できる。ダイ110としては、TOX(商標)-SKBフランジ付きダイを好適に使用できる。
図5に示すように、ダイ110の外形は、略円柱状である。ダイ110の直径Φは、典型的には5~10mm程度であり、6mm以上が好ましい。ダイ110は、着座部111と、固定部112と、可動部113と、付勢部材114と、を有する。着座部111は、後述するポンチ120がプレス方向PDに移動したときに着座する部位である。着座部111は、軸心Acを中心として配置されている。着座部111は、ここでは略四角形状(詳しくは略正方形状)である。着座部111は、固定部112および可動部113から窪んだ凹形状である。
固定部112および可動部113は、着座部111の径方向の外周側に分割配置されている。固定部112および可動部113は、軸心Acを中心として点対称になるように配置されている。固定部112および可動部113の上面は、着座部111の上面よりもプレス方向PDの上方に位置している。固定部112は、ここでは4つであり、着座部111の四隅にそれぞれ配置されている。4つの固定部112は、それぞれ中心角が90°の略扇形状である。可動部113は、ここでは4つであり、4つの固定部112の間にそれぞれ配置されている。4つの可動部113は、それぞれ略矩形状である。4つの可動部113は、それぞれ付勢部材114によって着座部111に近づく方向に付勢されている。付勢部材114は、例えば圧縮バネである。可動部113は、加圧力Pによって着座部111の径方向の外周側に金属材料が塑性流動したときに、金属材料によって径方向の外周側に押圧移動されて拡開可能に構成されている。
なお、ダイ110は、ここでは4つの可動部113を有しているが、可動部113の数は、多角形を構成可能な3つ以上であればよく、他の実施形態において、例えば、3つ、5つ、6つ等であってもよい。
ポンチ120は、図6に示すように、ダイ110の着座部111の上方に配置されている。ポンチ120は、図示しない移動機構によって、ダイ110に近づく方向とダイ110から遠ざかる方向と(図6のプレス方向PD)に移動可能に構成されている。ポンチ120の外形は、ここでは円筒形状である。ポンチ120の直径は、ダイ110の着座部111よりも小さい。
(S3)かしめ接合工程は、正極集電箔積層部21Xと正極内部端子42Xと正極補助板60Xとをかしめ接合する工程である。より詳しくは、第1金属部材91Xと正極内部端子42Xとインターロックしてインターロック部48cを形成する工程である。
図6に示すように、本工程ではまず、ダイ110の上に、ダイ110に近い側から、正極内部端子42Xと正極集電箔積層部21Xと正極補助板60Xとを載置する。このとき、正極集電箔積層部21Xの厚みAと正極内部端子42X(詳しくは下端部42d)の厚みBと、正極補助板60Xの厚みCとは、A<B<Cを満たすことが好ましい。かしめ接合時に、ダイ110から遠い(すなわち、ポンチ120側の)正極補助板60Xは、大きく塑性変形される。このため、正極補助板60Xの厚み大きくすることで、正極補助板60Xが絞られ過ぎることを防止して、かしめ接合部48を安定して形成できる。
次に、ポンチ120を加圧して、矢印で示すプレス方向PD(ここでは、鉛直下方)に移動させて、ダイ110の着座部111にポンチ120を圧入する。部材の金属種や厚みによっても異なり得るため特に限定されるものではないが、圧入時の圧力は、典型的には1~30kN、例えば5~25kN、7~20kNとすることが好ましい。これにより、接合強度の高いかしめ接合部48を安定して形成できる。
ポンチ120が着座部111に圧入されると、正極内部端子42Xと正極集電箔積層部21Xと正極補助板60Xとが、ポンチ120で局所的に着座部111に押しつけられる。さらに圧力を加えていくと、ダイ110とポンチ120とに挟まれた金属材料が着座部111の径方向の外周側に塑性流動しようとする。これにより、ダイ110の可動部113が径方向の外周側に押圧移動されて拡開する。その結果、正極内部端子42Xの金属材料が可動部113の拡開と共に径方向の外周側に広がり、正極集電箔積層部21Xの内面に食い込んでインターロック部48cが形成される。また、着座部111の中央部では、正極集電箔積層部21Xがプレス方向PDと反対方向に隆起するように塑性変形される。このようにして、正極内部端子42Xと正極集電箔積層部21Xと正極補助板60Xとが、ダイ110とポンチ120とで形成される空間の形状に倣って塑性変形され、かしめ接合部48が形成される。
以上のように、本実施形態では、可動部113を有するダイ110を用いることにより、インターロック量を稼ぐことができる。このため、高強度なインターロック部48cを形成できる。したがって、外部から振動や衝撃等の応力が加わっても正極箔積層部21と正極内部端子42とが密接した状態を維持しやすくなる。その結果、導通接続を安定して保つことができ、導通信頼性を向上できる。
<電池10の用途>
電池10は各種用途に利用可能であるが、使用時に振動や衝撃等の外力が加わり得る用途、典型的には、各種の車両、例えば、乗用車、トラック等の車両に搭載されるモータ用の動力源(駆動用電源)として好適に用いることができる。車両の種類は特に限定されないが、例えば、プラグインハイブリッド自動車(PHEV;Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、ハイブリッド自動車(HEV;Hybrid Electric Vehicle)、電気自動車(BEV;Battery Electric Vehicle)等が挙げられる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明を係る実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
ここでは、図7に示すように、一実施例に係る捲回電極体20の正極側(図7の左側)と負極側(図7の右側)とにそれぞれかしめ接合部48、58を作製した。詳しくは、捲回電極体20の正極側で、アルミニウム製の正極集電箔積層部に、かしめ接合部(正極側のかしめ接合部)48を形成し、捲回電極体20の負極側で、銅製の負極集電箔積層部に、かしめ接合部(負極側のかしめ接合部)58を形成した。代表的な条件を、以下の表1に示す。なお、ダイおよびポンチとしては、市販のツールセット(TOX(商標)-SKB、ダイの直径Φ6~6.3mm)を用いた。
Figure 2024022740000002
そして、かしめ接合部のせん断強度と抵抗をそれぞれ測定した。また、かしめ接合部の断面をSEM観察して、断面SEM観察画像から断面寸法を算出した。結果を表2に示す。また、一実施例に係る正極側の(正極内部端子42と正極集電箔積層部21と正極補助板60との)かしめ接合部48の断面SEM観察画像を図8(1)に示し、一実施例に係る負極側の(負極内部端子52と負極集電箔積層部22と負極補助板70との)かしめ接合部58の断面SEM観察画像を図8(2)に示す。なお、せん断強度は、JIS K6850:1999(剛性被着材の引張せん断接着強さ試験方法)に準じた引張せん断試験で測定した。また、表2には、参考として、本願のかしめ接合部にかえて、従来の超音波溶接で溶接接合部を形成した場合の抵抗値を併せて示している。
Figure 2024022740000003
表2に示すように、かしめ接合部の抵抗値は、従来の超音波溶接を行った場合よりも低かった。そのため、かしめ接合部では、内部端子と集電体積層部とが十分に密着していることがわかった。また、詳細は省略するが、第1の金属板(内部端子)の厚みおよび加圧力を可変して、インターロック部の厚みdcを異ならせた複数のかしめ接合部を追加で作製した結果、インターロック部の厚みdcが0.15mm以上であると、例えば車両等、使用時に振動や衝撃等の外力が頻繁に加わり得る用途においても電池を好適に使用できることがわかった。また、インターロック部の厚みdcが0.2mm以上であると、例えば純アルミニウムのように軟質の金属材料であっても、せん断強度(接着強度)が500N/mm以上と、高強度なかしめ接合部を実現できることがわかった。また、例えば特許文献1のように真丸型のダイを備えたラウンドツールを用いた場合には、例えば表1に示すような条件を種々変更してみても、インターロック部の厚みdcが0.15mm以上のかしめ接合部を形成することができなかった。かかる結果は、ここに開示される技術の意義を示すものである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本発明は、他にも種々の形態にて実施することができる。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上記した実施形態の一部を他の変形態様に置き換えることも可能であり、上記した実施形態に他の変形態様を追加することも可能である。また、その技術的特徴が必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することも可能である。
<変形例>
上記した実施形態では、かしめ接合部48によって正極内部端子42と正極集電箔積層部21とが電気的に接続され、かしめ接合部58によって負極内部端子52と負極集電箔積層部22とが電気的に接続されていた。しかし、これには限定されない。より優れた電気伝導性を実現する観点から、かしめ接合部48には、さらに正極内部端子42と正極集電箔積層部21とを冶金的に接合してなる金属接合部が設けられていてもよい。また、かしめ接合部58には、さらに負極内部端子52と負極集電箔積層部22とを冶金的に接合してなる金属接合部が設けられていてもよい。金属接合部は、例えば、溶接、融接、圧接、熱圧着、ろう接等の方法で形成できる。なかでも、レーザ溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接等の溶接が好ましい。すなわち、金属接合部は溶接接合部であることが好ましい。
金属接合部は、略環状のかしめ接合部48、58の内側に設けられていることが好ましい。金属接合部は、かしめ接合部48、58に比べて、相対的に剛性が低い(脆い)接合部であり得る。そのため、金属接合部を、かしめ接合部48、58の内側(例えば、かしめ凸部48a)、特にはかしめ接合部48、58の中心部に設けることで、金属接合部を安定して維持し、長期にわたって導通信頼性を高めることができる。
以上の通り、ここで開示される技術の具体的な態様として、以下の各項に記載のものが挙げられる。
項1:複数の金属箔が積層された金属箔積層部を有する電極体と、第1の金属板と、上記第1の金属板と対向配置される第2の金属板と、を準備する、部材準備工程と;着座部と、上記着座部の径方向の外周側に分割配置された3つ以上の固定部と、3つ以上の上記固定部の間にそれぞれ配置され、上記径方向の外周側に移動可能な3つ以上の可動部と、を有するダイと、上記ダイの上記着座部に圧入されるポンチと、を備えるかしめ装置を準備する、装置準備工程と;上記ダイの上に、上記第1の金属板と上記金属箔積層部と上記第2の金属板とをこの順で重ねた後、上記ダイの上記着座部に上記ポンチを圧入し、3つ以上の上記可動部をそれぞれ上記径方向の外周側に移動させることにより、上記第1の金属板と上記金属箔積層部と上記第2の金属板とを塑性変形させて上記可動部と同じ数のインターロック部を有するかしめ接合部を形成する、かしめ接合工程と;を含む、電池の製造方法。
項2:上記金属箔積層部の厚みをAとし、上記第1の金属板の厚みをBとし、上記第2の金属板の厚みをCとしたときに、上記Aと上記Bと上記Cとが、次の関係:A<B<C;を満たす、項1に記載の製造方法。
項3:上記ダイは、平面視で略正方形状の上記着座部と、4つの上記固定部と、4つの上記可動部と、を有する、項1または項2に記載の製造方法。
項4:上記かしめ接合工程の後、上記かしめ接合部の内側に上記第1の金属板と上記金属箔積層部とを金属接合してなる金属接合部を形成する、金属接合工程をさらに備える、項1~項3のいずれか一つに記載の製造方法。
項5:第1の金属板と、上記第1の金属板と対向配置される第2の金属板と、複数の金属箔が積層された金属箔積層部を有する電極体と、上記金属箔積層部が上記第1の金属板と上記第2の金属板との間に挟み込まれ、上記第1の金属板および上記第2の金属板と共に塑性変形されてなるかしめ接合部と、を備え、上記かしめ接合部は、上記第1の金属板の側から見たときに、上記第1の金属板の側に突出したかしめ凸部と、上記かしめ凸部の径方向の外周側に分割配置され、上記径方向に延びる略四角形状の3つ以上のインターロック部と、を有する、電池。
項6:上記金属箔積層部の厚みをAとし、上記第1の金属板の厚みをBとし、上記第2の金属板の厚みをCとしたときに、上記Aと上記Bと上記Cとが、次の関係:A<B<C;を満たす、項5に記載の電池。
項7:断面視において、上記かしめ接合部では、上記インターロック部の上記径方向の長さが、0.15mm以上である、項5または項6に記載の電池。
項8:断面視において、上記かしめ接合部の中央部では、上記金属箔積層部が上記かしめ凸部と反対方向に隆起している、項5~項7のいずれか一つに記載の電池。
項9:上記かしめ接合部は、略正方形状の上記かしめ凸部と、4つの上記インターロック部と、を有する、項5~項8のいずれか一つに記載の電池。
項10:上記かしめ凸部に、上記第1の金属板と上記金属箔積層部とを金属接合してなる金属接合部をさらに備える、項5~項9のいずれか一つに記載の電池。
10 電池
20 電極体
21 正極集電箔積層部(金属箔積層部)
22 負極集電箔積層部(金属箔積層部)
40 正極端子
42 正極内部端子(第1の金属板)
48 かしめ接合部
48c インターロック部
50 負極端子
52 負極内部端子(第1の金属板)
58 かしめ接合部
60 正極補助板(第2の金属板)
70 負極補助板(第2の金属板)
100 かしめ装置
110 ダイ
111 着座部
112 固定部
113 可動部
120 ポンチ

Claims (10)

  1. 複数の金属箔が積層された金属箔積層部を有する電極体と、第1の金属板と、前記第1の金属板と対向配置される第2の金属板と、を準備する、部材準備工程と、
    着座部と、前記着座部の径方向の外周側に分割配置された3つ以上の固定部と、3つ以上の前記固定部の間にそれぞれ配置され、前記径方向の外周側に移動可能な3つ以上の可動部と、を有するダイと、
    前記ダイの前記着座部に圧入されるポンチと、
    を備えるかしめ装置を準備する、装置準備工程と、
    前記ダイの上に、前記第1の金属板と前記金属箔積層部と前記第2の金属板とをこの順で重ねた後、前記ダイの前記着座部に前記ポンチを圧入し、3つ以上の前記可動部をそれぞれ前記径方向の外周側に移動させることにより、前記第1の金属板と前記金属箔積層部と前記第2の金属板とを塑性変形させて前記可動部と同じ数のインターロック部を有するかしめ接合部を形成する、かしめ接合工程と、
    を含む、電池の製造方法。
  2. 前記金属箔積層部の厚みをAとし、前記第1の金属板の厚みをBとし、前記第2の金属板の厚みをCとしたときに、前記Aと前記Bと前記Cとが、次の関係:A<B<C;を満たす、
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記ダイは、平面視で略正方形状の前記着座部と、4つの前記固定部と、4つの前記可動部と、を有する、
    請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記かしめ接合工程の後、前記かしめ接合部の内側に前記第1の金属板と前記金属箔積層部とを金属接合してなる金属接合部を形成する、金属接合工程をさらに備える、
    請求項1または2に記載の製造方法。
  5. 第1の金属板と、
    前記第1の金属板と対向配置される第2の金属板と、
    複数の金属箔が積層された金属箔積層部を有する電極体と、
    前記金属箔積層部が、前記第1の金属板と前記第2の金属板との間に挟み込まれ、前記第1の金属板および前記第2の金属板と共に塑性変形されてなるかしめ接合部と、
    を備え、
    前記かしめ接合部は、前記第1の金属板の側から見たときに、
    前記第1の金属板の側に突出したかしめ凸部と、
    前記かしめ凸部の径方向の外周側に分割配置され、前記径方向に延びる略四角形状の3つ以上のインターロック部と、
    を有する、電池。
  6. 前記金属箔積層部の厚みをAとし、前記第1の金属板の厚みをBとし、前記第2の金属板の厚みをCとしたときに、前記Aと前記Bと前記Cとが、次の関係:A<B<C;を満たす、
    請求項5に記載の電池。
  7. 断面視において、前記かしめ接合部では、前記インターロック部の前記径方向の長さが、0.15mm以上である、
    請求項5または6に記載の電池。
  8. 断面視において、前記かしめ接合部の中央部では、前記金属箔積層部が前記かしめ凸部と反対方向に隆起している、
    請求項5または6に記載の電池。
  9. 前記かしめ接合部は、略正方形状の前記かしめ凸部と、4つの前記インターロック部と、を有する、
    請求項5または6に記載の電池。
  10. 前記かしめ凸部に、前記第1の金属板と前記金属箔積層部とを金属接合してなる金属接合部をさらに備える、
    請求項5または6に記載の電池。
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