JP5158435B2 - 電池及びその製造方法 - Google Patents

電池及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5158435B2
JP5158435B2 JP2008237706A JP2008237706A JP5158435B2 JP 5158435 B2 JP5158435 B2 JP 5158435B2 JP 2008237706 A JP2008237706 A JP 2008237706A JP 2008237706 A JP2008237706 A JP 2008237706A JP 5158435 B2 JP5158435 B2 JP 5158435B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current collector
current
foil laminate
terminal
current collecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008237706A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010073398A (ja
Inventor
智浩 松浦
光男 酒井
高広 左右木
豪 小谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008237706A priority Critical patent/JP5158435B2/ja
Publication of JP2010073398A publication Critical patent/JP2010073398A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5158435B2 publication Critical patent/JP5158435B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は、正極及び負極を備える電極体ユニットと、複数の集電箔が積層されて成る集電箔積層体のリード部と集電端子が接続されて構成される電池及びその製造方法に関する。
高出力能を有する種々の電池(例えば、リチウムイオン電池)は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末その他の移動型電化製品の電源として広く利用され、益々の用途展開が見込まれている。
電池の一形態として、コイン型、円筒型、角型等が挙げられる。かかる電池の正極及び負極は、典型的には金属箔(例えば正極側はアルミニウム箔、負極側は銅箔)から成るシート状の集電体とその表面に形成された電極活物質層とから構成されている。このような構成の正極及び負極は、それぞれ、電極の一部に形成された集電リード部を介して正極集電端子及び負極集電端子と接続される。
例えば、長尺な金属箔から成る集電体とその表面に形成された活物質層から成る正極シート及び負極シートをセパレータと共に渦巻き状に捲回して構成される捲回構造の電極体ユニットを備える電池(捲回型電池)においては、捲回された正負極それぞれの集電箔の端部、即ち、活物質層未形成部分である集電箔(金属箔)端部が捲回により積層された集電箔積層体部分が上記集電リード部を構成しており、かかる集電箔積層体構造のリード部と集電端子とが接合されることにより、電極体から集電端子への電気的接続が形成され、高出力型の捲回型電池が構成される。
この種の集電箔積層体から成る集電リード部と集電端子との接合方法の一般的手段として、スポット溶接、レーザー溶接、超音波溶接などの溶接が挙げられる。しかしながら、かかる手段を用いる場合、複数の集電箔が積層されて成る集電箔積層体のリード部と集電端子とを完全に接合するには、いずれも高出力条件下で溶接を施して金属溶融(ナゲット)を形成させることを要する。高出力下での溶接は、集電リード部に過度の負荷がかかり、過剰発熱、亀裂、箔片の飛散等を引き起こし易くなる。また、溶接時に飛散した箔片(スパッタ)が電池内部に残留し、初期内部抵抗増大の要因、ひいては内部短絡または高出力化を妨げる要因となり得る。さらに、出力不足の溶接が施された場合、集電リード部の各層が十分に接合されず剥離を引き起こし易くなり、高出力化を妨げる要因ともなり得る。
これら溶接に代わる接合手段として、特許文献1には、集電箔積層体から成る集電リード部分を集電端子とともに圧縮、加熱し、固相接合を形成させる接合方法について記載されている。しかし、当該方法は、溶接時に生じ得る箔片の飛散等の問題は払しょくされるものの、積層される集電箔の積層数に変動して、固相接合の接合強度にばらつきの問題が生じる可能性がある。
特開2006−294567号公報
そこで、本発明は、集電箔積層体から成る集電リード部と集電端子との接合に関する上記従来の問題点を解決すべく創出されたものであり、積層される集電箔の枚数や厚さによって接合強度が左右されないとともに、溶接に伴う箔片の飛散(スパッタ)が生じない集電箔積層体リード部と集電端子との接合方法を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような接合方法により集電箔積層体リード部と集電端子とを接合した電池(典型的にはリチウムイオン電池等の二次電池)ならびに電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するべく、本発明は、正極及び負極を備える電極体ユニットと、該正極の集電リード部と接続する正極集電端子と、該負極の集電リード部と接続する負極集電端子とを備え、前記正負極のうちの少なくとも一方において前記集電リード部が複数の集電箔が積層されて成る集電箔積層体により構成されている電池を製造する方法を提供する。即ち、ここで開示される製造方法は、前記集電箔積層体リード部と前記集電端子との接合が、重ね合わせた前記集電箔積層体リード部と前記集電端子とから成る接合部において、前記集電端子の一部と前記集電箔積層体リード部のうちの該集電端子に近接する内層部とが溶融接合されるとともに、該内層部に近接する前記集電箔積層体リード部の表層部では各層を構成する集電箔が相互に固相接合されるように行うことを特徴とする、電池の製造方法である。
かかる製造方法では、集電端子と集電箔積層体リード部のうちの該集電端子に近接する内層部(即ち積層体の表面を包含しない内部)とを溶融接合する。一方、集電箔積層体リード部の表層部(即ち積層体の表面を包含する部分)においては溶融による接合とは異なる固相接合により集電箔同士が相互に接合される。従って、本構成の製造方法によると、固相接合のみで接合部が形成されるよりも安定した接合状態を形成・保持することが可能となるとともに、接合部表面が溶融しないため、集電箔積層体リード部の亀裂や箔片の飛散(スパッタ)を未然に防止し、初期内部抵抗増大の要因、ひいては内部短絡または高出力化を妨げる要因を排除することができる。その結果、高品質・高性能な電池(例えば、安定して高出力を発揮する電池)を製造することができる。
ここで開示される製造方法の好ましい一態様では、集電箔積層体リード部及び集電端子の両外面に一対の接合用電極のそれぞれを配置し、前記一対の接合用電極をそれぞれ前記集電箔積層体リード部及び前記集電端子に所定の荷重がかかるように押し当て、前記集電端子の一部と前記集電箔積層体リード部の内層部とが溶融接合される一方、前記表層部では各層を構成する集電箔が相互に固相接合され得る条件で前記押し当てた状態の接合用電極間に通電し、前記集電箔積層体リード部と前記集電端子との接合を行うことを特徴とする。
かかる態様の製造方法によると、集電端子と集電箔積層体リード部を重ね合わせ、接合部に荷重をかけつつ加熱することによって、前記集電端子と前記集電箔積層体リード部の該集電端子に近接する内層部を溶融接合し得るとともに前記集電箔積層体リード部の表層部を容易且つ確実に固相接合させることができる。その結果、高性能な電池(例えば、集電効率のよい電池)を製造することができる。
ここで開示される電池の製造方法の好ましい一態様では、前記一対の接合用電極が、前記集電箔積層体リード部の外面に配置する側の電極の電極径が相対的に大きく、前記集電端子の外面に配置する側の電極の電極径が相対的に小さいことを特徴とする。かかる電極径の異なる接合用電極を上記のように配置することによって、接合用電極間の通電時に集電端子の内部温度が集電箔積層体リード部の内部温度より先に上昇し、集電端子と集電箔積層体リード部の内層部(典型的には端子と接する部分)の溶融が集電箔積層体リード部の表層部よりも先に誘発され易くなる。このため、上記表層部における固相接合と上記内層部と端子との溶融接合を同時に実現することが容易となる。
ここで開示される好ましい電池の製造方法の他の好ましい一態様では、前記接合を構成する集電端子として、少なくとも前記接合部における厚さが前記重ね合わせる対象の集電箔積層体リード部と略同一の厚さである集電端子を使用することを特徴とする。このように厚さを規定した集電端子を使用することによって、集電箔積層体リード部との安定した接合を可能とし、その結果、接合強度のばらつきが抑制され、当該接合に関して品質の安定した電池(例えば、安定して高出力を発揮する電池)を量産することができる。
ここで開示される電池の製造方法の他の好ましい一態様では、前記接合を構成する集電端子として、前記重ね合わせる対象の集電箔積層体リード部との接合面方向に突出する突起部を有する集電端子を使用することを特徴とする。かかる突起部を保持することによって、接合時には局所的に突起部に電流密度が集中されエネルギーが吸収されるため、突起部を中心にして集電箔積層体リード部の内層部の溶融を促進させることができる。その結果、確実で安定した電気的接続を保持する電池(例えば、安定して高出力を発揮する電池)を好適に製造することができる。
ここで開示される電池の製造方法の他の好ましい一態様では、前記一対の接合用電極間の通電が、ステップ状に電流値を上げながら行うことを特徴とする。かかる態様の通電を施すことによって、集電箔積層体リード部の外面に配置した接合用電極の急激な温度上昇が回避され、集電箔積層体リード部の全層を同時に溶融することなく前記表層部において固相接合を形成させることが可能となる。その結果、高性能な電池(例えば、集電効率のよい電池)を好適に製造することができる。
また、本発明は上記目的を実現するための他の側面として、正極及び負極を備える電極体ユニットと、該正極の集電リード部と接続する正極集電端子と、該負極の集電リード部と接続する負極集電端子とを備え、前記正負極のうちの少なくとも一方において前記集電リード部が複数の集電箔が積層されて成る集電箔積層体により構成されている電池を提供する。
ここで開示される電池は、前記集電箔積層体リード部と前記集電端子との接合部において、前記集電端子の一部と前記集電箔積層体リード部のうちの該集電端子に近接する内層部とが溶融接合されているとともに、該内層部に近接する前記集電箔積層体リード部の表層部では各層を構成する集電箔が相互に固相接合されていることを特徴とする。
かかる構成の電池では、正極及び負極の集電端子と、正極及び負極の集電リード部との接合部表面が溶融しておらず、接合時に集電箔積層体リード部の亀裂や箔片の飛散(スパッタ)が未然に防止されており、高い信頼性を実現することができる。典型的には、本発明により、信頼性の高い高出力な二次電池(特にリチウムイオン電池)を提供することができる。
ここで開示される電池の好ましい一態様は、前記接合を構成する集電端子が、少なくとも前記接合部における厚さが前記接合対象の集電箔積層体リード部と略同一の厚さの集電端子を備える。
また、好ましくは、前記接合を構成する集電端子は、前記集電箔積層体リード部との接合面において該集電箔積層体リード部方向に突出する突起部を有する集電端子を備える。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において「電池」とは、電気エネルギーを取り出し可能な蓄電デバイス一般を指す用語であって、二次電池(例えば、リチウムイオン電池、金属リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する。)及び一次電池(例えば、リチウム一次電池、マンガン電池、アルカリ電池)を含む概念である。
ここで開示される電池の製造方法では、少なくとも正極負極のいずれかにおいて、集電箔積層体リード部と集電端子とが上述の態様で電気的に接続されて構成されることを特徴とし、その他の電池を製造するプロセスは従来と同様でよい。また、この方法を実施するにあたっては、集電箔積層体リード部及び集電端子の材料は特に限定されず、製造目的である所望の電池の内容(種類)に応じて異なり得る。
典型的には、電極活物質を主成分とする電極活物質層が集電体に保持された構成を有する。集電体としては、導電性の良好な金属から成る導電性部材が好ましく用いられるが特に限定するものではない。例えばリチウムイオン二次電池等の電池では、正極集電体の構成材料としては、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金製の導電性部材が挙げられる。一方、負極集電体の構成材料としては、銅または銅を主成分とする合金製の導電性部材が挙げられる。そのような集電体(箔)を含む正極又は負極の内容(活物質等の構成要素)は所望する電池の種類に応じて異なり、所定の電力を貯蔵及び放出して得る正負極の構成要素たり得るものであれば特に限定されない。
また、製造される電池の外形は特に限定されず、例えば円筒型、角型、扁平型等の外形であり得る。ここで開示される製造方法は、捲回構造の電極体ユニットを備える電池の製造に好ましく適用され得る。
以下、捲回構造の電極ユニットを備える電池を例にして、本発明に係る集電箔積層体リード部と集電端子との接合方法を図面を参照しつつ説明する。
図1は負極側の集電箔積層体リード部4と集電端子2とから成る積層体1を模式的に示しており、(a)は接合前の状態を示し、(b)はここで開示される方法に基づいて接合された後の状態を示す。
ここで開示される方法によると、(b)に示すように、重ね合わせた集電箔積層体リード部4と集電端子2とから成る接合部において、集電端子2の一部と集電箔積層体リード部4のうちの該集電端子2に近接する内層部に溶接特有の溶融部6が形成されるとともに、該内層部に近接する集電箔積層体リード部4の表層部では各層を構成する集電箔が相互に固相接合された固相接合部7が形成される。
本発明によると、溶融接合(溶接)で一部接合されることによって、固相接合のみで接合形成されるよりも安定した接合状態を保持することが可能となる。さらに、従来の溶接で懸念されていた集電箔積層体リード部4の亀裂やスパッタ発生を未然に抑制することができる。
上述した図1に示すような溶融部6と固相接合部7とから成る接合部は、重ね合わせた集電箔積層体リード部4及び集電端子2に対し、それらの積層方向に適当な荷重を加えると同時に、両外面から通電して溶接する際の条件を適切に設定することにより形成することができる。例えば、集電箔積層体リード部4及び集電端子2の両外面に一対の接合用電極のそれぞれを配置し、当該一対の接合用電極をそれぞれ前記集電箔積層体リード部及び前記集電端子に所定の荷重がかかるように押し当て、通電することにより接合を行うことが可能である。
具体的には、図2に示すように、集電箔積層体リード部14と集電端子12とから成る積層体11を挟み付けるようにして接合部にあたる両外面に一対の接合用電極20,21のそれぞれを配置する。このとき、上記接合用電極20,21は、集電箔積層体リード部14の外面に配置する側の電極20の電極径が相対的に大きく、集電端子12の外面に配置する側の電極21の電極径が相対的に小さいことが好ましい。
接合用電極20,21は所望の接合が行われる限りそれぞれの電極径の大きさを限定するものではないが、かかる電極径の異なる接合用電極20,21を上記のように配置することによって、接合用電極20,21間の通電時に集電端子12の内部温度が集電箔積層体リード部14の内部温度より先に上昇し、結果、集電端子12と集電箔積層体リード部14のうち集電端子12に近接する部位(内層部)の溶融が集電箔積層体リード部14の表層部よりも先に生じ易くなる。
なお、所望する電池に応じて集電箔の厚さ、積層数により集電箔積層体リード部の厚さは異なるが、図2に示すように、少なくとも接合部における厚さが、重ね合わせる対象の集電箔積層体リード部14と略同一の厚さである集電端子12を使用することが好ましい。
また、図2に示すように、集電端子12として、重ね合わせる対象の集電箔積層体リード部14との接合面方向に突出する突起部22を有する集電端子12を好ましく用いることができる。突起部22の大きさは特に限定するものではないが、例えば、突起部22の底面部の直径は、概ね1〜2mm程度が好ましい。また、突起部22の端子表面からの高さは概ね100〜300μm程度であることが好ましい。
一対の接合用電極20、21は、それぞれ集電箔積層体リード部14及び集電端子12に所定の荷重がかかるように押し当て、接合用電極間に通電する。このときの圧力は所望の接合が行われる限りにおいて異なり得るが、概ね30〜150MPa(概ね3〜15kgf/mm)程度の荷重を適宜選択することが好ましい。荷重がこの範囲よりも小さすぎると、集電箔積層体リード部の各層が十分に接合されず剥離され易くなり、高出力化を妨げる要因となる。一方、荷重がこの範囲よりも大きすぎると、接合部のつぶれや変形により集電効率が低下するので好ましくない。
そして、上記圧力で接合用電極20、21間に荷重を加えると同時に一対の接合用電極体20,21に通電する。これにより、集電端子12の一部と集電箔積層体リード部14のうちの該集電端子に近接する内層部に溶融接合が形成され、該内層部に近接する集電箔積層体リード部の表層部に固相接合が形成される。
接合用電極間に通電する電流は、集電箔積層体リード部14と集電端子12の材質や厚みの程度、接合部の大きさ、接合用電極の材質や大きさ等によって異なり得るが、概ね700〜1400A/mm程度の電流値を適宜選択することができる。
また、概ね700〜1400A/mm程度の電流値まで、ステップ状に電流値を上げることが好ましい(図5)。一例を挙げれば、150〜450A/mmまで電流値を増大させしばらく電流値を維持し、その後電流値を700〜1400A/mmまで増大させる、等の通電条件が好ましい。
かかる態様の通電を施すことによって、集電箔積層体リード部14の外面に配置した接合用電極20の急激な温度上昇が回避され、集電箔積層体リード部14の全層を同時に溶融することなく表層部において固相接合部7を形成させることが可能となる。
通電時間は特に限定されず、典型的には1秒以下、或いは数秒〜数分であり得る。
以下、本発明に関する好適な実施例について図面を参照しつつ説明するが、本発明をかかる図面に示すものに限定することを意図したものではない。
図3に示す本実施例に係る電池50は、捲回構造を保持した扁平な電極体ユニット51を主体とするフィルム外装型のリチウムイオン電池50である。
即ち、図3は、図示しないラミネートフィルムによって外装する前(即ちラミネートフィルムを除いた状態)のリチウムイオン電池50を示す側面図である。図4は、図3のIV−IV線断面図である。
図3に示すように、本実施例に係るリチウムイオン電池50は、主に、枠体80と、電極体ユニット51と、外部接続用の正極端子70及び負極端子60とから構成されている。
本実施例に係る電極体ユニット51はアルミニウム箔製の正極集電体と銅箔製の負極集電体とをセパレータと共に積層し、さらに当該正極集電体と負極集電体とをややずらしつつ捲回し且つ扁平にされた一般的な捲回型電極体ユニット51である。かかる捲回の結果、捲回方向に対する横方向の一方の端面には、正極集電体の端部が電極体コア部分52(即ち、正極集電体と負極集電体とセパレータとが密に捲回されている部分)から外方に複数(厚さ約0.6mm)出ており、本実施例に係る正極集電箔積層体リード部53を構成する。同様に、他方の端面には、負極集電体のリード部が電極体コア部分52から外方に複数(厚さ約0.6mm)出ており、本実施例に係る負極集電箔積層体リード部57を構成する。而して、これら複数の正極集電箔積層体リード部53及び負極集電箔積層体リード部57がそれぞれ後述する正極端子70及び負極端子60と電気的に接続される。
なお、かかる電極体ユニット51の構成自体は本発明を制限するものではなく、従来使用されている種々の材料を用いて構成されていればよい。例えば、正極集電体にはリチウムイオン電池用正極活物質層が付与される。正極活物質は従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種又は二種以上を特に限定することなく使用することができる。好適例として、LiMn、LiCoO、LiNiO等を挙げることができる。他方、負極集電体にはリチウム二次電池用負極活物質層が付与される。負極活物質は従来からリチウム二次電池に用いられる物質の一種又は二種以上を特に限定することなく使用することができる。好適例として、グラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム含有遷移金属酸化物や遷移金属窒化物等を挙げることができる。
正負極集電体間に使用される好適なセパレータとしては多孔質オレフィン系樹脂で構成されたシートが挙げられる。
本実施例に係る枠体80は合成樹脂により構成されている。特に、ラミネートフィルムとの接着性に優れ且つ剛性な樹脂(例えばポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン製)であることが好適である。図3に示すように本実施例に係る枠体80は長方形状の筐体構造であり、その枠体80の内側に扁平な電極体ユニット51を収容する。このように枠体80に電極体ユニット51を収容することにより、当該電極体ユニット51が物理的に保護され、外側からの応力による変形、破損等を防止することができる。このため、信頼性の高い電池(ここではリチウムイオン電池)が得られる。
正極端子70は、正極集電箔積層体リード部53(厚さ約0.6mm)と略同一の厚さである薄い長板形状の部材(厚さ約0.6mm)であり、アルミニウムから形成されている。そして、接合部54a,54bが設けられ、正極端子70と正極集電箔積層体リード部53とが接合されている。
他方、負極端子60は、負極集電箔積層体リード部57(厚さ約0.6mm)と略同一の厚さである薄い長板形状の部材(厚さ約0.6mm)であり、銅から形成されている。そして、接合部58a,58bには、突起部(底部の直径:約1mm、高さ:約200μm)が設けられている。
さらに、図4に示すように、負極端子60の一方の幅広面上には、束ねられた負極集電箔積層体リード部57が載置されている。他方、図示していないが、正極端子70の一方の幅広面上には、負極側と同様、束ねられた正極集電箔積層体リード部53が載置されている。
而して、図3及び図4に示すように、負極端子60と負極集電箔積層体リード部57とは、それらの積層部分において、負極集電体リード部外面側からみて直径約5mmの円状の接合部58a,58bが計2箇所形成されている。これら接合部58a,58bにより、負極端子60と負極集電箔積層体リード部57との接合が実現されている。そして本実施例においては、かかる接合部58a,58bは、ここで開示される溶融接合および固相接合によって形成されている。
即ち、上述した図2に示すような形状の、一対の接合用電極を用意し、集電端子側12には電極径3mm、集電箔積層体リード部側14には電極径5mmの接合用電極21、20をそれぞれ配置した。

<実施例1>
一対の接合用電極を負極集電箔積層体リード部57と負極端子60に約40MPa(概ね4kgf/mm)の荷重がかかるように押し当てた。
さらに、押し当てた状態で接合用電極間に通電した。このときの通電条件は、5ms間で300A/mmまで電流値を増大させ、そのまま5ms間当該電流値を維持し、その後一気に電流値を1300A/mmまで増大させ、50ms保持した(図5)。
図6は同断面構造の電子顕微鏡(SEM)写真である。負極集電箔積層体リード部57と負極端子60のうちの該集電端子に近接する内層部(即ち積層体の表面を包含しない内部)に溶融部が確認される。一方、集電箔積層体リード部57の表層部(即ち積層体の表面を包含する部分)に固相接合部が確認される。
<実施例2>
一対の接合用電極を負極集電箔積層体リード部57と負極端子60に約70MPa(概ね7kgf/mm)の荷重がかかるように押し当てた。
さらに、押し当てた状態で接合用電極間に通電した。このときの通電条件は、20ms間で約1150A/mmまで電流値を増大させ、そのまま55ms間当該電流値を維持し、その後は55ms間で電流値を0A/mmまで低下させた(図7)。
図8は同断面構造の電子顕微鏡(SEM)写真である。負極集電箔積層体リード部57と負極端子60のうちの該集電端子に近接する内層部(即ち積層体の表面を包含しない内部)に溶融部が確認される。一方、集電箔積層体リード部57の表層部(即ち積層体の表面を包含する部分)にわずかであるが固相接合部が確認される。
以上の実施例、即ち図6及び図8の電子顕微鏡写真から明らかなように、本発明に係る接合によると、固相接合のみで接合部が形成されるよりも安定した接合状態を形成することが可能となるとともに、接合部表面が溶融しないため、集電箔積層体リード部の亀裂や箔片の飛散(スパッタ)を未然に防止することができる。
電極体ユニットの正負極集電箔積層体リード部53,57と正負極端子70,60とをそれぞれ接続した後、これら端子70,60を備えた電極体ユニット51を枠体80に収容する。
そして、図示しない適当なラミネートフィルムによって枠体80の全体を覆うようにして外装する。次いで、適当な電解液(例えばLiPF等のリチウム塩を適当量含むジエチルカーボネートとエチレンカーボネートとの混合溶媒のような非水電解液)を注入して封止することによって本実施例に係る電池50(リチウムイオン電池)の組み立て(構築)が完成する。尚、フィルム外装及び電解質注入プロセスは、従来のリチウムイオン電池の製造で行われている手法と同様でよく、本発明を特徴付けるものではない。
以上、本発明の好適な実施態様を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した態様を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上述の実施例は捲回型のリチウムイオン電池の例であるが、同様の接合構造を備える他の電池(リチウムイオン電池の他、例えば金属リチウム二次電池、ニッケル水素電池等の二次電池や電気二重層キャパシタ等の物理電池)を同様に構築し得る。
負極側の集電箔積層体リード部4と集電端子2とから成る積層体1を模式的に示しており、(a)は接合前の状態を示し、(b)はここで開示される方法に基づいて接合された後の状態を示す。 集電箔積層体リード部と集電端子とから成る積層体と、該積層体を挟み付けるようにして接合部にあたる両外面に配置した接合用電極を示す。 本発明の一実施例に係る電池(ラミネートフィルム外装前のリチウムイオン電池)の構成を模式的に示す側面図である。 図3におけるIV−IV線断面図であり、負極端子と負極集電箔積層体リード部との接合構造を示す。 実施例1の通電条件を示す。 実施例1の負極端子と負極集電箔積層体リード部との接合部の断面構造を示す電子顕微鏡(SEM)写真である。(b)は、(a)の一部を拡大した写真である。 実施例2の通電条件を示す。 実施例2の負極端子と負極集電箔積層体リード部との接合部の断面構造を示す電子顕微鏡(SEM)写真である。
符号の説明
1,11 積層体
2,12 集電端子
4,14 集電箔積層体リード部
6 溶融部
7 固相接合部
54a,54b,58a,58b 接合部
20,21 接合用電極
22 突起部
50 電池(リチウムイオン電池)
51 電極体ユニット
52 電極体コア部分
53 正極集電箔積層体リード部
57 負極集電箔積層体リード部
60 負極端子
70 正極端子
80 枠体

Claims (8)

  1. 正極及び負極を備える電極体ユニットと、該正極の集電リード部と接続する正極集電端子と、該負極の集電リード部と接続する負極集電端子とを備え、前記正負極のうちの少なくとも一方において前記集電リード部は複数の集電箔が積層されて成る集電箔積層体により構成されている電池を製造する方法であって、
    前記集電箔積層体リード部と前記集電端子との接合は、
    前記集電箔積層体リード部及び前記集電端子の両外面に一対の接合用電極のそれぞれを配置し、
    前記一対の接合用電極をそれぞれ前記集電箔積層体リード部及び前記集電端子に所定の荷重がかかるように押し当て、
    前記集電端子の一部と前記集電箔積層体リード部の内層部とが溶融接合される一方、前記表層部では各層を構成する集電箔が相互に固相接合され得る条件で前記押し当てた状態の接合用電極間に通電し、前記集電箔積層体リード部と前記集電端子との接合を行うことによって、
    重ね合わせた前記集電箔積層体リード部と前記集電端子とから成る接合部において、前記集電端子の一部と前記集電箔積層体リード部のうちの該集電端子に近接する内層部とが溶融接合されるとともに、該内層部に近接する前記集電箔積層体リード部の表層部では各層を構成する集電箔が相互に固相接合されるように行うことを特徴とする、電池製造方法。
  2. 前記一対の接合用電極は、前記集電箔積層体リード部の外面に配置する側の電極の電極径が相対的に大きく、前記集電端子の外面に配置する側の電極の電極径が相対的に小さいことを特徴とする、請求項に記載の製造方法。
  3. 前記接合を構成する集電端子として、少なくとも前記接合部における厚さが前記重ね合わせる対象の集電箔積層体リード部と略同一の厚さである集電端子を使用することを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記接合を構成する集電端子として、前記重ね合わせる対象の集電箔積層体リード部との接合面方向に突出する突起部を有する集電端子を使用することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記一対の接合用電極間の通電は、ステップ状に電流値を上げながら行うことを特徴とする、請求項のいずれかに記載の製造方法。
  6. 正極及び負極を備える電極体ユニットと、該正極の集電リード部と接続する正極集電端子と、該負極の集電リード部と接続する負極集電端子とを備え、前記正負極のうちの少なくとも一方において前記集電リード部は複数の集電箔が積層されて成る集電箔積層体により構成されている電池であって、
    前記集電箔積層体リード部と前記集電端子との接合部において、前記集電端子の一部と前記集電箔積層体リード部のうちの該集電端子に近接する内層部とが溶融接合されているとともに、該内層部に近接する前記集電箔積層体リード部の表層部では各層を構成する集電箔が相互に固相接合されていることを特徴とする、電池。
  7. 前記接合を構成する集電端子は、少なくとも前記接合部における厚さが前記接合対象の集電箔積層体リード部と略同一の厚さであることを特徴とする、請求項に記載の電池。
  8. 前記接合を構成する集電端子は、前記集電箔積層体リード部との接合面において該集電箔積層体リード部方向に突出する突起部を有することを特徴とする、請求項又はに記載の電池。
JP2008237706A 2008-09-17 2008-09-17 電池及びその製造方法 Active JP5158435B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008237706A JP5158435B2 (ja) 2008-09-17 2008-09-17 電池及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008237706A JP5158435B2 (ja) 2008-09-17 2008-09-17 電池及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010073398A JP2010073398A (ja) 2010-04-02
JP5158435B2 true JP5158435B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=42205003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008237706A Active JP5158435B2 (ja) 2008-09-17 2008-09-17 電池及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5158435B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6007783B2 (ja) * 2012-12-21 2016-10-12 株式会社豊田自動織機 溶接方法、及び溶接装置
JP6044376B2 (ja) * 2013-02-07 2016-12-14 株式会社豊田自動織機 抵抗溶接用電極
JP6107346B2 (ja) * 2013-04-09 2017-04-05 トヨタ自動車株式会社 電池の製造方法及び電池
JP2024022740A (ja) 2022-08-08 2024-02-21 プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社 電池とその製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06265529A (ja) * 1993-03-15 1994-09-22 Hitachi Ltd スポット溶接部の評価方法及び装置
JPH10146679A (ja) * 1996-11-13 1998-06-02 Denso Corp 異種材料の電気抵抗溶接方法
JPH10255755A (ja) * 1997-03-13 1998-09-25 Fuji Photo Film Co Ltd 円筒形電池における電極の抵抗溶接方法
JP2001087866A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Denso Corp アルミニウムと銅との接合方法
JP2002008623A (ja) * 2000-06-19 2002-01-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電 池
JP2002075324A (ja) * 2000-09-04 2002-03-15 Mitsubishi Chemicals Corp 電 池
JP2002252145A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Kyocera Corp 電気化学素子
JP4835025B2 (ja) * 2005-04-14 2011-12-14 トヨタ自動車株式会社 蓄電装置の製造方法
JP2007026945A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Toyota Motor Corp 電池とその製造方法
JP4869740B2 (ja) * 2006-03-02 2012-02-08 Necエナジーデバイス株式会社 積層型リチウムイオン電池およびその製造方法、並びに積層体
JP2010016043A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Fdk Corp 蓄電デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010073398A (ja) 2010-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5558265B2 (ja) 電池
JP4835025B2 (ja) 蓄電装置の製造方法
JP5583421B2 (ja) 角形密閉二次電池及び角形密閉二次電池の製造方法
JP4605389B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP5472687B2 (ja) 二次電池およびその製造方法
CN101999185B (zh) 电池及其制造方法
US8025202B2 (en) Method for manufacturing sealed battery
JP5587061B2 (ja) 抵抗溶接用通電ブロック、この通電ブロックを用いた密閉電池の製造方法及び密閉電池
JP5550923B2 (ja) 角形二次電池の製造方法
JP2004022534A (ja) リチウム2次電池用クルードセルの電極タブ処理方法及びそれによるクルードセル及びこれを採用したリチウム2次電池
JP2009110751A (ja) 二次電池
JP2007026945A (ja) 電池とその製造方法
JP2015005456A (ja) 蓄電素子及びその製造方法
WO2008035495A1 (fr) Pile secondaire et procédé pour fabriquer une pile secondaire
JP5561507B2 (ja) 捲回型電池及びその製造方法
JP6975387B2 (ja) 蓄電装置の製造方法
JP2008004274A (ja) 蓄電素子
KR101797338B1 (ko) 2차 전지
JP5229440B2 (ja) 電気化学デバイス
JP5158435B2 (ja) 電池及びその製造方法
WO2013031937A1 (ja) リチウムイオン二次電池
KR101487092B1 (ko) 이차전지용 파우치 및 이를 포함하는 이차전지
KR101154883B1 (ko) 향상된 전해액 함침성의 전극조립체를 제조하는 방법
JP2001155711A (ja) 電気エネルギー蓄積デバイス
JP2009181899A (ja) 積層式電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121128

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5158435

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3