以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態における携帯電話機の外観を示す斜視図である。図1を参照して、携帯電話機1は、操作側部3と、表示側部2とを含む。操作側部3の内側面には、テンキー、通話キー、第1ソフトキー5A,第2ソフトキー5Bおよび指示キー15等を含む操作キー14と、マイクロフォン13と、開閉スイッチ4とが配置され、内側面に反対の外側面には後述するカメラ24(図3参照)が配置される。操作側部3の側面には、停止キー14Aが配置される。停止キー14Aは、ボタンスイッチであり、押下されるとONになる。
表示側部2の内側面には、液晶表示装置(LCD)16と、第1スピーカ11とが配置される。また、表示側部2の側面には、第2スピーカ12が配置される。なお、ここでは携帯電話機1がLCD16を備える例を示すが、LCD16に代えて、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイを用いてもよい。
操作側部3と表示側部2とは、ヒンジ機構で回転可能に連結され、操作側部3と表示側部2とは開閉自在である。携帯電話機1を折りたたんで、操作側部3と表示側部2とが閉状態にあるときの携帯電話機1の状態がクローズスタイルであり、携帯電話機1を開いて、操作側部3と表示側部2とが開状態にあるときの携帯電話機1の状態がオープンスタイルである。操作側部3と表示側部2とが開状態にあるか、または閉状態にあるかは、操作側部3に装着された開閉センサ4によって検出される。開閉センサ4は、圧着センサであり、表示側部2の突起部4Aに押下されるとONになる。また、開閉センサ4に、磁気センサなどの近接センサを用いることができる。
図2は、指示キーの配置を示す図である。図2を参照して、指示キー15は、決定キー5、上矢印キー6、下矢印キー7、左矢印キー8および右矢印キー9を含む。決定キー5、上矢印キー6、下矢印キー7、左矢印キー8および右矢印キー9は、ボタンスイッチであり、押下されるとONになる。
図3は、携帯電話機の機能の概要の一例を示す機能ブロック図である。図3を参照して、携帯電話機1は、携帯電話機1の全体を制御するための制御部21と、アンテナ22Aと接続された無線回路22と、音声データを処理するためのコーデック部28と、それぞれがコーデック部28に接続されたマイクロフォン13および第1スピーカ11と、アンテナ23Aに接続されたチューナ23と、AVデコーダ29と、カメラ24と、ユーザの操作の入力を受付ける操作部25と、LCD16の表示を制御するための表示制御部30と、制御部21の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)31と、制御部21で実行するプログラム等を記憶するためのフラッシュROM(Flush Read Only Memory)32と、振動部26と、カードインターフェース(I/F)27と、シリアルインターフェースとしての外部通信接続端子33と、開閉センサ4とを含む。
無線回路22は、アンテナ22Aにより受信された無線信号が入力され、無線信号を復調した音声信号をコーデック部28に出力する。また、無線回路22は、コーデック部28から音声信号が入力され、音声信号を変調した無線信号をアンテナ22Aに出力する。コーデック部28は、無線回路22から入力される音声信号を復号し、復号したデジタルの音声信号をアナログに変換し、増幅し、そして第1スピーカ11に出力する。また、コーデック部28は、マイクロフォン13からアナログの音声信号が入力され、音声信号をデジタルに変換し、符号化し、そして符号化した音声信号を無線回路22に出力する。
チューナ23は、アンテナ23Aに接続されており、アンテナ23Aにより受信された放送信号が入力される。放送信号は、映像データおよび音声データを含む高周波デジタル変調信号である。チューナ23は、アンテナ23Aから入力される高周波デジタル変調信号から特定の周波数の信号を取り出す。また、チューナ23は、逆インターリーブ回路、誤り訂正回路を備えており、取り出した特定の周波数の高周波デジタル変調信号を復調して符号データをAVデコーダ29に出力する。AVデコーダ29は、ビデオデコーダおよびオーディオデコーダを備えており、チューナ23から入力された符号データを復号して映像信号および音声信号を生成し、映像信号を表示制御部30に出力し、音声信号をD/A(デジタル/アナログ)変換して第2スピーカ12に与える。なお、ここでは、デジタルテレビジョン放送の放送電波を受信して再生する例を示したが、アナログテレビジョン放送の放送電波を受信して再生するようにしてもよい。また、テレビジョン放送に代えて、または、テレビジョン放送に加えて、ラジオ放送の放送電波を受信して再生するようにしてもよい。
表示制御部30は、制御部21により制御され、制御部21から入力される指示に従ってLCD16を制御して、LCD16に画像を表示させる。LCD16に表示させる画像は、動画像と静止画像とを含む。
カメラ24は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサに結像し、CMOSセンサは受光した光を光電変換して画像データを制御部21に出力する。カメラ24は、制御部21により制御され、制御部21からの指示により撮像を開始して、得られる静止画データまたは動画データを制御部21に出力する。カメラ24は、光電変換した画像データの画質を向上させるための画像処理を実行する画像処理回路、画像データをアナログからデジタルに変換するA/D変換回路を備えている。制御部21は、カメラ24が出力する静止画データまたは動画データを表示制御部30に出力し、LCD16に表示させる、または、圧縮符号化方式で静止画データまたは動画データを符号化して、フラッシュROM32またはカードI/F27に装着されたメモリカード27Aに記憶する。これにより、メモリカード27Aに映像コンテンツが記録される。
操作部25は、操作キー14と、キーバックライト25Aとを含む。操作キー14は、ユーザによる操作の入力を受け付け、受付けた操作を制御部21に出力する。キーバックライト25Aは、制御部21により制御されて発光する。
カードI/F27には、着脱可能なメモリカード27Aが装着される。メモリカード27Aは、例えば、CompactFlash、SmartMedia(登録商標)、SD(Secure Digital)/MiniSD/MicroSDメモリカード、メモリースティック、MMC(MultiMedia Card)、xDピクチャーカードなどである。
制御部21は、カードI/F27を介して、メモリカード27Aにアクセスが可能である。メモリカード27Aに映像コンテンツが記録されている場合、制御部21は、メモリカード27Aから映像コンテンツを読出し、映像コンテンツに含まれる符号データをAVデコーダ29に出力する。AVデコーダ29は、制御部21から入力された符号データを復号して映像信号および音声信号を生成し、映像信号を表示制御部30に出力し、音声信号をD/A変換して第2スピーカ12に与える。これにより、映像コンテンツが再生される。
なお、ここでは制御部21で実行するためのプログラムをフラッシュROM32に記憶しておく例を説明するが、プログラムをメモリカード27Aに記憶しておき、メモリカード27Aからプログラムを読み出して、制御部21で実行するようにしてもよい。プログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード27Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−ROM)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、光カード、マスクROM、EPROMなどの半導体メモリ等でもよい。また、携帯電話機1をインターネットに無線回路22を介して接続し、インターネットに接続されたコンピュータからプログラムをダウンロードして、制御部21で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、制御部21により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図4は、制御部の機能の概要の一例を示す機能ブロック図である。図4を参照して、制御部21は、アラーム設定画面をLCDに表示するアラーム設定画面表示部65と、アラーム時刻を設定するためのアラーム時刻設定部55と、スヌーズ間隔を設定するためのスヌーズ間隔設定部57と、スヌーズ間隔を変更するための変更部59と、スヌーズ間隔が変更されたことを報知するための報知部63と、限界時刻を設定するための限界時刻設定部61と、基準時刻または予定時刻に警告を発するアラーム部53と、基準時刻を更新する基準時刻更新部51と、を含む。
アラーム設定画面表示部65は、表示制御部30を制御してLCD16にアラーム設定画面を表示させる。図5は、アラーム設定画面の一例を示す図である。アラーム設定画面は、アラーム時刻を入力するための領域と、待機期間を入力するための領域と、限界時刻を入力するための領域を含む。
図4に戻って、アラーム時刻設定部55は、操作部25と接続される。ユーザがアラーム設定画面のアラーム時刻を入力するための領域に、操作部25の操作キー14のテンキーを用いてアラーム時刻を入力すると、アラーム時刻設定部55が、操作部25からアラーム時刻を受け付ける。アラーム時刻設定部55は、受け付けたアラーム時刻を、基準時刻を記憶するために予め定められたフラッシュROM32の領域に書き込む。これにより、アラーム時刻が基準時刻として設定される。
スヌーズ間隔設定部57は、操作部25と接続される。スヌーズ間隔設定部57は、デフォルトで5分の待機期間を保持しているが、ユーザがアラーム設定画面の待機期間を入力するための領域に、操作部25の操作キー14のテンキーを用いて待機期間を入力すると、スヌーズ間隔設定部57が、操作部25から待機期間を受け付ける。スヌーズ間隔設定部57は、操作部25から待機期間を受け付けた場合にはその待機期間を、そうでなければデフォルトで保持している待機期間を予定時刻設定部71に出力するとともに、その待機期間に基づき複数の候補期間それぞれを番号と関連付けた候補期間テーブルを生成し、フラッシュROM32の予め定められた領域に書き込む。スヌーズ間隔設定部57は、番号とその番号に待機期間を乗じた値を候補期間とし、番号と算出した候補期間とを関連付けた候補期間レコードを生成する。
図6に候補期間テーブルの一例を示す。ここでは、デフォルトの待機期間「5」分に対して、生成される候補期間テーブルを示している。る。図6を参照して、番号「1」に候補期間「5分」を関連付けた候補期間レコードと、番号「2」に候補期間「10分」を関連付けた候補期間レコードと、番号「3」に候補期間「15分」を関連付けた候補期間レコードとを含む。
図4に戻って、限界時刻設定部61は、操作部25と接続される。ユーザがアラーム設定画面の限界時刻を入力するための領域に、操作部25の操作キー14のテンキーを用いて限界時刻を入力すると、限界時刻設定部61が、操作部25から限界時刻を受け付ける。限界時刻設定部61は、受け付けた限界時刻を、限界時刻を記憶するために予め定められたフラッシュROM32の領域に書き込む。これにより、限界時刻が設定される。限界時刻は、ユーザがアラームを予定する最も遅い時刻であり、例えば、ユーザが最悪でもその時刻に起きなければ間に合わない時刻である。
変更部59は、予定時刻を設定するための予定時刻設定部71と、複数の候補期間のうちから1つを待機期間として選択するための選択部73と、を含む。選択部73は、決定キー5および開閉センサ4と接続され、決定キー5または開閉センサ4のONを検出すると、フラッスROM32に記憶された候補期間テーブルを参照し、複数の候補期間のうちから1つを待機期間として選択し、選択した待機期間を予定時刻設定部71および報知部63に出力する。選択部73による決定キー5または開閉センサ4のONの検出は、待機期間を変更するための変更指示の受け付けである。
予定時刻設定部71は、スヌーズ間隔設定部57から待機期間が入力される場合、フラッシュROM32から基準時刻を読出し、基準時刻から待機期間の経過する時刻を予定時刻として算出し、算出した予定時刻を、予定時刻を記憶するために予め定められたフラッシュROM32の領域に書き込む。これにより、予定時刻が設定される。
また、予定時刻設定部71は、変更部59から待機期間が入力される場合、フラッシュROM32から基準時刻を読出し、基準時刻から待機期間の経過する時刻を予定時刻として算出し、算出した予定時刻を、予定時刻を記憶するために予め定められたフラッシュROM32の領域に書き込む。これにより、既に設定されている予定時刻が変更部59から入力される変更後の待機時間に基づいて算出された新たな予定時刻で更新される。但し、予定時刻設定部71は、基準時刻から待機期間の経過する時刻が、フラッシュROM32に記憶された限界時刻より後になる場合、限界時刻を、予定時刻を記憶するために予め定められたフラッシュROM32の領域に書き込む。これにより、限界時刻が予定時刻として設定される。
報知部63は、選択部73から待機期間が受け付けられると、その待機期間に対応して予め定められた態様の音を、第1スピーカ11または第2スピーカ12に出力させる。予め定められた態様は、例えば回数、音程、である。複数の候補期間に互いに態様が異なる音を対応付けておき、待機期間とされた候補期間に対応付けられた態様の音を出力する。例えば、待機期間とされた候補期間に関連付けられた番号と同じ回数だけブザー音を鳴らす。これにより、複数の候補期間のうちからいずれが待機期間として選択されたかをユーザに知らせることができる。
また、選択部73は、アラーム時刻設定部55または後述する基準時刻更新部51により基準時刻が更新されると、決定キー5または開閉センサ4のONを検出する前に、複数の候補期間を順に予定時刻設定部71に出力し、予定時刻設定部71に候補期間が選択可能か否かを判断させる。予定時刻設定部71は、複数の候補期間毎に仮の予定時刻を算出し、予定時刻が限界時刻より前ならば選択可の信号を選択部73に出力し、予定時刻が限界時刻より後ならば選択不可の信号を選択部73に出力する。選択部73は、複数の候補期間のうち選択不可と判断された候補期間が選択されるのを禁止する。具体的には、決定キー5または開閉センサ4のONを検出しても、選択不可と判断された候補期間を選択しない。
アラーム部53は、現在時刻を計時しており、現在時刻がフラッシュROM32に記憶された現在時刻または予定時刻になると、警告音を第1スピーカ11またはスピーカ12に出力させる。アラーム部53は、停止キー14Aと接続されており、停止キー14AのONを検出すると、第1スピーカ11またはスピーカ12に警告音を出力するのを停止させる。このため、ユーザは、停止キー14Aを押下すれば、警告音を停止させることができる。また、アラーム部53は、予定時刻に限界時刻が設定されている場合、現在時刻が限界時刻になると、通常の場合と異なる態様の警告音を第1スピーカ11またはスピーカ12に出力させる。例えば、通常の場合よりも大きな音量で警告音を出力させる、通常の場合と異なる音色、音楽、音程の警告音を出力させる。なお、ここでは、停止キー14AのONを検出することをアラーム部53が警告音を停止する条件としたが、携帯電話機1が備える複数のキーのいずれかのONを検出することを条件としてもよい。
基準時刻更新部51は、停止キー14Aと接続されており、停止キー14AのONを検出すると、フラッシュROM32にから予定時刻を読出し、その予定時刻を基準時刻を記憶するために予め定められたフラッシュROM32の領域に書き込む。これにより、予定時刻で基準時刻が更新される。
予定時刻設定部71は、フラッシュROM32に記憶されている基準時刻が基準時刻更新部51により更新された場合、更新後の基準時刻をフラッシュROM32から読出し、読み出した基準時刻から待機期間の経過する時刻を予定時刻として算出し、算出した予定時刻を、予定時刻を記憶するために予め定められたフラッシュROM32の領域に書き込む。現在時刻が予定時刻となった後は、既に記憶されている予定時刻は過去の時刻となるが、基準時刻更新部51が予定時刻で基準時刻を更新し、予定時刻設定部71が更新後の基準時刻(予定時刻)に基づいて算出した新たな予定時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新する。但し、予定時刻設定部71は、基準時刻から待機期間の経過する時刻が、フラッシュROM32に記憶された限界時刻より後になる場合、限界時刻を、予定時刻を記憶するために予め定められたフラッシュROM32の領域に書き込む。これにより、限界時刻で予定時刻が更新される。
図7は、選択部の機能の詳細を示す機能ブロック図である。図7を参照して、選択部73は、決定キー5および開閉センサ4に接続された変更指示受付部81と、受け付けられた変更指示の回数をカウントするためのカウント部83と、カウントした変更指示回数に基づいて、複数の候補期間のうちから1つを抽出する抽出部85とを含む。
変更指示受付部81は、決定キー5または開閉センサ4のONを検出すると、変更指示をカウント部83に出力する。カウント部83は、カウンタを有し、変更指示が入力されるとカウント値を1増加する。カウンタは、複数の候補期間の数、ここでは「3」を上限値として有し、カウント値が上限値「3」になると、次に変更指示が入力された場合、カウント値を「1」に設定する。カウント部83は、カウント値を変更すると、カウント値を抽出部85に出力する。
抽出部85は、カウント値が入力されると、カウント値に基づいて複数の候補期間のうちから1つを抽出する。具体的には、フラッシュROM32に記憶されている候補期間テーブルを参照し、カウント値と同じ番号の候補期間レコードを抽出する。そして、候補期間レコードで定義される候補期間を、予定時刻設定部71に出力する。なお、複数の候補期間を、番号から計算で求めるようにしてもよい。この場合には、候補期間テーブルは不要である。
図8は、アラーム処理の流れの一例を示す第1のフロ−チャートである。アラーム処理は、制御部21がアラームプログラムを実行することにより、制御部21により実行される処理である。図8を参照して、制御部21は、まずアラーム設定処理を実行する(ステップS01)。
図9は、アラーム設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9を参照して、LCD16にアラーム設定画面を表示する(ステップS101)。そして、アラーム設定画面に従って、ユーザが操作部25に入力するアラーム時刻を受け付け(ステップS102)、受け付けたアラーム時刻を基準時刻に設定する(ステップS103)。具体的には、受け付けたアラーム時刻を、フラッシュROM32の基準時刻を記憶するために予め定められた領域に記憶する。次に、ユーザが操作部25に入力する限界時刻を受け付け、限界時刻を設定する(ステップS104)。具体的には受け付けた限界時刻を、フラッシュROM32の限界時刻を記憶するために予め定められた領域に記憶する。さらに、ユーザが操作部25に入力する待機期間を受け付け、待機期間を設定する(ステップS105)。具体的には受け付けた待機時間を、フラッシュROM32の待機時間を記憶するために予め定められた領域に記憶する。ここでは、5分の待機期間が受け付けられたものとして説明する。この際、待機期間から3つの候補期間、5分、10分、15分を算出し、図6に示した候補期間テーブルをフラッシュROM32に記憶する。そして、基準時刻と待機期間とから予定時刻を算出し、設定する(ステップS106)。具体的には算出した予定時刻を、フラッシュROM32の予定時刻を記憶するために予め定められた領域に記憶する。
図8に戻って、アラーム設定処理が終了すると、現在時刻が基準時刻(アラーム時刻)となったか否かを判断する(ステップS02)。現在時刻が基準時刻(アラーム時刻)になるまで待機状態となり、基準時刻(アラーム時刻)になると処理をステップS03に進める。ステップS03においては、現在時刻が限界時刻か否かを判断する。現在時刻が限界時刻であれば処理をステップS04に進め、そうでなければ処理をステップS07に進める。限界時刻における警告と、現在時刻でないときにおける警告を異ならせるために、処理を分岐させる。
ステップS04においては、特別警告音を鳴動させる。特別警告音は、後述する通常警告音に比較して、音が大きい。これにより、ユーザに現在時刻が限界時刻であることを通知することができる。なお、特別警告音と通常警告音とを、メロディーを変えてもよい。また、特別警告音に併せて、またはこれに代えて振動部26を振動させるようにしてもよい。この場合、ステップS07における場合における振動部26の振動に比較して周期を短くする、または振動の大きさを大きくすることで、通常警告と異なる態様で警告することができる。
ステップS05においては、停止指示を受け付けたか否かを判断する。換言すれば、停止キー14AのONを検出したか否かを判断する。停止指示を受け付けたならば処理をステップS06に進めるが、そうでなければ処理をステップS04に戻す。ステップS06においては、ステップS04で鳴動させた特別警告音を停止させる。
ステップS07においては、通常警告音を鳴動させる。また、通常警告音に併せて、またはこれに代えて振動部26を振動させるようにしてもよい。ステップS08においては、停止指示を受け付けたか否かを判断する。停止指示を受け付けたならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に戻す。ステップS09においては、ステップS07で鳴動させた通常警告音を停止させる。
ステップS10においては、基準時刻を予定時刻で更新する。そして、予定時刻決定処理を実行する(ステップS11)。予定時刻決定処理については後述するが、ステップS10で更新された基準時刻と設定されている待機時間(ここでは5分)に基づいて、予定時刻を決定する処理である。ステップS12においては、決定された予定時刻で、フラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新する。そして、更新した予定時刻をLCD16に表示する(ステップS13)。これにより、予定時刻の表示を更新し、ユーザに次に警告が発せられる予定の予定時刻を知らせることができる。次のステップS14においては、スヌーズ処理を実行する。
図10は、スヌーズ処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。図10を参照して、現在時刻が予定時刻となったか否かを判断する(ステップS21)。現在時刻が予定時刻ならば処理を、図8に示したアラーム処理のステップS03に戻すが、そうでなければ処理をステップS22に進める。ステップS22においては、キー入力を検出したか否かを判断する。キー入力には、表示側部2と操作側部3との開閉を含む。換言すれば、開閉センサ4のONを検出する場合を含む。キー入力があったならば処理をステップS23に進めるが、そうでなければ処理をステップS30に進める。ステップS23においては、入力されたキーの受け付けが、スヌーズアラーム機能を解除する指示を示すか否かを判断する。スヌーズアラーム機能を解除する指示を示すならば処理をアラーム処理に戻し、そうでなければ処理をステップS24に進める。
ステップS24においては、入力されたキーの受け付けが変更指示を示すか否かを判断する。すなわち、ステップS24において、決定キー5または開閉センサ4のONを検出したか否かを判断する。決定キー5または開閉センサ4のONを検出したならば処理をステップS25に進め、そうでなければ処理をステップS21に戻す。
ステップS25においては、予定時刻変更処理を実行する。予定時刻決定処理については後述するが、変更指示に基づいて待機期間を決定し、決定された待機時間に基づいて、新たな予定時刻を決定する処理である。ステップS26においては、予定時刻変更処理により予定時刻が変更されたか否かを判断する。予定時刻変更処理が実行されることにより設定される更新フラグがONに設定されているか否かで判断する。更新フラグがONに設定されていれば予定時刻が変更されたと判断して処理をステップS27に進めるが、そうでなければ予定時刻が変更されていないと判断して処理をステップS29に進める。予定時刻が限界時刻を越える場合に、予定時刻が変更されない場合があるからである。ステップS29においては、予定時刻が変更されなかったことをユーザに通知するために、警告音を出力し、処理をステップS21に戻す。ここでの警告音は、図8のステップS04における特別警告音の鳴動またはステップS07における通常警告音の鳴動とことなり、エラーをユーザに通知するための警告音である。したがって、所定時間で終了する警告音であれば十分である。
ステップS27においては、ステップS25で決定された予定時刻で、フラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新する。そして、更新した予定時刻をLCD16に表示し(ステップS28)、処理をステップS21に戻す。これにより、予定時刻の表示を更新し、ユーザに次に警告が発せられる予定の予定時刻を知らせることができる。
一方、ステップS30においては、ステップS27で予定時刻が更新されてから2秒経過したか否かを判断する。予定時刻が更新されてから2秒経過していれば処理をステップS31に進めるが、そうでなければ処理をステップS21に戻す。ステップS31においては、待機時間設定確定音を鳴動させ、処理をステップS21に戻す。ステップS25で変更指示に基づいて決定した待機期間に対応する確定音を鳴動させる。ここでは、複数の待機期間にそれぞれ対応する確定音をブザーが鳴動する回数で区別している。これにより、ブザーが鳴動する回数から、複数の待機期間のいずれに基づいて予定時刻が更新されたかをユーザに知らせることができる。
図11は、予定時刻決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。予定時刻決定処理は、図8のステップS11において実行される処理である。図11を参照して、まず、トグルカウンタを初期化する(ステップS41)。ここではトグルカウンタPcを用いている。トグルカウンタPcは、変更指示を受け付けるごとにカウントアップされるカウンタである。また、予定時刻を算出する場合に用いるワーク変数としてPwを用いる。ステップS41において、トグルカウンタPcと変数Pwとを「0」に設定する。そして、予定時刻Tを、次式(1)に従って算出する(ステップS42)。なお、Tbは基準時刻を示し、Tdは図9のステップS105で受け付けられ、設定された待機期間を示す。
T=Tb+Td×(Pw+1) … (1)
次のステップS43においては、算出された予定時刻Tが限界時刻Tzより後か否かを判断する(T>Tz)。予定時刻Tが限界時刻Tzより後ならば処理をステップS45に進め、そうでなければ処理をステップS44に進める。ステップS44においては、算出した予定時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新し、処理をアラーム処理に戻す。一方、ステップS45においては、限界時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新し、処理をアラーム処理に戻す。
図12は、予定時刻変更処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。予定時刻変更処理は、図10のステップS25において実行される処理である。図12を参照して、更新フラグRをOFFに設定する(ステップS51)。更新フラグは、予定時刻が変更されたか否かを示すフラグであり、予定時刻が変更された場合にONに設定され、予定時刻が変更されない場合にOFFとされる。
ステップS52においては、ワーク変数Pwを初期化するために、ワーク変数PwにトグルカウンタPcの値を設定する。トグルカウンタPcは、最大値(ここでは2)があるため、その最大値を超えた場合に初期値0に戻すためにワーク変数Pwを用いる。また、予定時刻が変更されたか否かをトグルカウンタPcとワーク変数Pwとを比較することによって可能とするためである。
次のステップS53においては、限界時刻が予定時刻に設定されているか否かを判断する。フラッシュROM32に記憶されている予定時刻と限界時刻とが同じか否かで判断する。限界時刻が予定時刻に設定されているならば処理をステップS55に進め、そうでなければ処理をステップS54に進める。ステップS54においては、トグルカウンタPcが最大値か否かを判断する。トグルカウンタPcが最大値「2」ならば処理をステップS55に進め、そうでなければ処理をステップS56に進める。トグルカウンタPcが最大値を超える場合に初期値「0」に設定するためである。
ステップS55においては、ワーク変数Pwに「0」を設定し、処理をステップS57に進める。一方、ステップS56においては、ワーク変数Pwを1増加し、処理をステップS57に進める。ステップS57においては、予定時刻が変更されるか否かを判断する。予定時刻が変更されるならば処理をステップS58に進め、変更されないならば処理をスヌーズ処理に戻す。予定時刻が変更されるか否かは、トグルカウンタPcとワーク変数Pwとが一致しない場合に予定時刻が変更されると判断し、両者が一致する場合には予定時刻が変更されないと判断する。ステップS58においては、予定時刻Tを式(1)に従って求める。
ステップS59においては、算出した予定時刻Tが限界時刻Tzより後か否かを判断する。予定時刻Tが限界時刻より後ならば処理をステップS61に進め、そうでなければ処理をステップS60に進める。ステップS60においては、予定時刻を更新し、処理をステップS62に進める。具体的には、ステップS58で算出した予定時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新する。一方、ステップS61においては、限界時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新し、処理をステップS62に進める。
ステップS62においては、トグルカウンタPcを更新する。具体的には、トグルカウンタPcをワーク変数Pwに設定する。トグルカウンタPcを、ステップS55またはステップS56で設定されたワーク変数Pwと同じにすることで、トグルカウンタPcを待機期間テーブルで待機期間Td(Pw+1)と関連付けられた番号と同じ値にするためである。ステップS63においては、更新フラグRをONに設定し、処理をスヌーズ処理に戻す。
<第1の変形例>
上述した実施の形態における携帯電話機1においては、決定キー5または開閉センサ4のいずれかを用いて、トグル方式で待機期間を決定するようにした。第1の変形例における携帯電話機においては、上矢印キー6と下矢印キー7との2つのキーを用いて、待機期間を決定するようにしたものである。以下、上述した携帯電話機と異なる点を主に説明する。
図13は、第1の変形例における携帯電話機の選択部の機能の詳細を示す機能ブロック図である。図13を参照して、選択部73Aは、上矢印キー6および下矢印キー7に接続された変更指示受付部81Aと、受け付けられた変更指示の回数をカウントするためのカウント部83Aと、カウントした変更指示回数に基づいて複数の候補期間のうちから1つを抽出する抽出部85とを含む。
変更指示受付部81Aは、上矢印キー6のONを検出すると、待機期間を増加させるための変更指示をカウント部83Aに出力し、下矢印キー7のONを検出すると、待機期間を減少させるための変更指示をカウント部83Aに出力する。カウント部83Aは、トグルカウンタを有し、待機期間を増加させるための変更指示が入力されるとカウント値を1増加し、待機期間を減少させるための変更指示が入力されるとカウント値を1減少する。トグルカウンタは、複数の候補期間の数、ここでは「2」を最大値として有し、「0」〜「2」の値を取り得る。カウント値が最大値「2」のときに、待機期間を増加させるための変更指示が入力されるとカウント値を最小値「0」に設定する。また、カウント値が最小値「0」のときに、待機期間を減少させるための変更指示が入力されるとカウント値を最大値「2」に設定する。カウント部83Aは、トグルカウンタのカウント値が変更されると、カウント値を抽出部85に出力する。
抽出部85は、カウント値が入力されると、カウント値に基づいて複数の候補期間のうちから1つを抽出する。具体的には、フラッシュROM32に記憶されている候補期間テーブルを参照し、カウント値と同じ番号の候補期間レコードを抽出する。そして、候補期間レコードで定義される候補期間を、予定時刻設定部71に出力する。なお、複数の候補期間を、番号から計算で求めるようにしてもよい。この場合には、候補期間テーブルは不要である。
変形例における携帯電話機においては、制御部21により図8に示したのと同様のアラーム処理が実行される。但し、ステップS25における予定時刻変更処理が異なる。図14は、予定時刻変更処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。図14を参照して、図12に示した予定時刻変更処理と同じ処理には同じ符号を付してある。図14に示した予定時刻変更処理は、図12に示した予定時刻変更処理にステップS65およびステップS66を追加した点が異なる。ステップS65において、待機期間を増加させることを示す上矢印キー6が押下されたか否かを判断する。上矢印キー6が押下されたならば処理をステップS53に進め、下矢印キー7が押下されたならば処理をステップS66に進める。ステップS66においては、減少処理を実行する。
図15は、減少処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。図15を参照して、ステップS54Aにおいては、トグルカウンタPcが最小値「0」か否かを判断する。トグルカウンタPcが最小値「0」ならば処理をステップS55Aに進め、そうでなければ処理をステップS56Aに進める。トグルカウンタPcが下限値を超えた場合に初期値「1」に設定するためである。
ステップS55Aにおいては、ワーク変数Pwに上限値「2」を設定し、処理をステップS57Aに進める。一方、ステップS56Aにおいては、ワーク変数Pwを1減少し、処理をステップS57Aに進める。ステップS57Aにおいては、予定時刻が変更されるか否かを判断する。予定時刻が変更されるならば処理をステップS58Aに進め、変更されないならば処理をスヌーズ処理に戻す。予定時刻が変更されるか否かは、トグルカウンタPcとワーク変数Pwとが一致しない場合に予定時刻が変更されると判断し、両者が一致する場合には予定時刻が変更されないと判断する。ステップS58Aにおいては、予定時刻Tを式(1)に従って求める。
ステップS59Aにおいては、算出した予定時刻Tが限界時刻Tzより後か否かを判断する。予定時刻Tが限界時刻より後ならば処理をステップS67に進め、そうでなければ処理をステップS60Aに進める。ステップS60Aにおいては、予定時刻を更新し、処理をステップS62に進める。具体的には、ステップS58Aで算出した予定時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新する。一方、ステップS67においては、予定時刻が限界時刻を超えた時間が待機時間よりも短いか否かを判断する。YESならば処理をステップS61Aに進めるが、NOならば処理をステップS54に戻す。処理をステップS54Aに進める場合、ステップS56Aでワーク変数Pwが1減少されるので、ワーク変数Pwが限界時刻を超える最小の値になるまで、ステップS56Aが繰り返し実行される。そして、ワーク変数がトグルカウンタPcと同じになるまでステップS56Aの処理が繰り返される場合には、ステップS57Aにおいて予定時刻が変更されないと判断され、処理がスヌーズ処理に戻される。この場合、更新フラグRがOFFなので、図10のステップS29が実行される。その結果、ユーザが下矢印キー7を押下して、決定される待機期間に基づき算出される予定時刻が限界時刻を超える場合には、予定時間が限界時刻に設定される。また、既に予定時刻に限界時刻が設定されている場合には、予定時刻が変更されないので、図8のステップS29において警告音が発生される。これにより、ユーザは予定時刻が既に限界時刻に設定されており、予定時刻を変更できないことを知ることができる。
ステップS61Aにおいては、限界時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新し、処理をステップS62Aに進める。ステップS62においては、トグルカウンタPcを更新し、ステップS63Aにおいては、更新フラグRをONに設定し、処理をスヌーズ処理に戻す。
<第2の変形例>
第1の変形例における携帯電話機においては、選択部73AがトグルカウンタPcを備え、そのトグルカウンタPcのカウンタ値に従って待機期間を決定するようにした。第2の変形例における携帯電話機においては、選択部73Bが通常のカウンタPcを備え、そのカウンタ値に従って待機期間を決定するようにしたものである。以下、上述した第1の変形例における携帯電話機と異なる点を主に説明する。
図13を参照して、カウント部83Aは、カウンタを有し、待機期間を増加させるための変更指示が入力されるとカウント値を1増加し、待機期間を減少させるための変更指示が入力されるとカウント値を1減少する。カウンタは、複数の候補期間の数、ここでは「2」を最大値とし、「0」を最小値として有し、「0」〜「2」の値を取り得る。カウント値が上限値「2」になると、次に待機期間を増加させるための変更指示が入力されてもカウント値「2」を維持する。また、カウント値が下限値「0」になると、次に待機期間を減少させるための変更指示が入力されてもカウント値「0」を維持する。カウント部83Aは、カウント値を変更すると、カウント値を抽出部85に出力する。
図16は、予定時刻変更処理の流れの一例を示す第3のフローチャートである。図16を参照して、図14に示した予定時刻変更処理と同じ処理には同じ符号を付してある。図16に示した予定時刻変更処理は、図14に示した予定時刻変更処理のステップS55を削除した点および減少処理を変更した点が異なる。ステップS55を削除したのは、ステップS54において、カウンタPcの値が最大値「2」であればカウンタ値を加算することなく、処理をステップS57に進めるようにするためである。
図17は、減少処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。この減少処理は、図16のステップS66Aにおいて実行される処理である。図17を参照して、図15に示した減少処理と同じ処理には同じ符号を付してある。図17に示した減少処理は、図15に示した減少処理のステップS55A、S59A,67およびS61Aを削除した点が異なる。ステップS55Aを削除したのは、ステップS54Aにおいて、カウンタPcの値が最小値「0」であればカウンタ値を減算することなく、処理をステップS57Aに進めるようにするためである。ステップS59A,67およびS61Aを削除したのは、カウンタ値を減算することによって、予定時刻が限界時刻を超えることがないからである。
<第3の変形例>
上述した実施の形態における携帯電話機においては、決定キー5または開閉センサ4のいずれかを用いて、トグル方式で待機期間を決定するようにした。第3の変形例における携帯電話機1においては、第1ソフトキー5A、決定キー5および第2ソフトキー5Bそれぞれに対応するソフトキーをLCD16に表示し、押下されるソフトキーに割り当てられた待機期間を選択するようにしたものである。以下、上述した携帯電話機と異なる点を主に説明する。
図18は、第3の変形例における携帯電話機の選択部の機能の詳細を示す機能ブロック図である。図18を参照して、LCD16にソフトキーを表示するためのキー表示制御部87と、第1ソフトキー5A、決定キー5および第2ソフトキー5Bに接続された変更指示受付部81Bと、複数の候補期間のうちからソフトキーに対応する1つを抽出する抽出部85とを含む。
キー表示制御部87は、LCD16に第1ソフトキー5A、決定キー5および第2ソフトキー5Bにそれぞれ対応する3つのソフトキーを表示する。決定キー5に対応するソフトキーは、スヌーズアラーム機能を解除する指示と関連付けられる。第1ソフトキー5Aおよび第2ソフトキー5Bに対応するソフトキーは、複数の候補期間の番号のうちそのときの待機期間と異なる候補期間のいずれかの番号が関連付けられる。
変更指示受付部81Bは、第1ソフトキー5AのONを検出すると第1ソフトキー5Aが押下されたことを示す信号を抽出部85に出力し、第2ソフトキー5BのONを検出すると第2ソフトキー5Bが押下されたことを示す信号を抽出部85に出力する。抽出部85は、第1ソフトキー5Aが押下されたことを示す信号が入力されると第1ソフトキー5Aに対応するソフトキーに対応付けられた候補期間を抽出し、第2ソフトキー5Bが押下されたことを示す信号が入力されると第2ソフトキー5Bに対応するソフトキーに対応付けられた候補期間を抽出する。
第3の変形例における携帯電話機においては、制御部21により図19に示すアラーム処理が実行される。図19は、アラーム処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。図19を参照して、図8に示すアラーム処理と異なる点は、ステップS14Aのスヌーズ処理が変更され、ステップS13とステップS14Aとの間にステップS13Aのソフトキー表示更新処理が追加された点である。
図20は、スヌーズ処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。図20を参照して、図10に示したスヌーズ処理と異なる点は、ステップS25Aの予定時刻変更処理が変更された点と、ステップS28の後にステップS28Aのソフトキー表示更新処理が追加された点である。
図21は、予定時刻変更処理の流れの一例を示す第4のフローチャートである。この予定時刻変更処理は、図20のステップS25Aにおいて実行される処理である。図21を参照して、更新フラグRをOFFに設定する(ステップS71)。次のステップS72においては、ワーク変数PwにカウンタPcの値を設定する。予定時刻が変更されなかった場合に、カウンタPcを変更しないようにするためにワーク変数Pwを用いる。
次のステップS73においては、キー入力値により処理を分岐する。キー入力値についての詳細は後述するが、第1ソフトキー5Aまたは第2ソフトキー5Bに対応付けられる値である。カウンタ値Pcが「1」または「2」の場合における第1ソフトキー5Aに「5分」のキー入力値が対応付けられ、カウンタ値Pcが「0」の場合における第1ソフトキー5Aまたはカウンタ値Pcが「2」の場合における第2ソフトキー5Bに「10分」のキー入力値が対応付けられ、カウンタ値Pcが「0」または「1」の場合における第2ソフトキー5Bに「15分」のキー入力値が対応付けられる。押下された第1ソフトキー5Aまたは第2ソフトキーに対応付けられたキー入力値が「5分」ならば処理をステップS74に進め、「10分」ならば処理をステップS76に進め、「15分」ならば処理をステップS78に進める。
ステップS74においては、予定時刻を次式(2)に基づいて算出し、処理をステップS75に進める。ステップS75においては、ワーク変数Pwに「0」を設定し、処理をステップS80に進める。ステップS76においては、予定時刻を次式(3)に基づいて算出し、処理をステップS77に進める。ステップS77においては、ワーク変数Pwに「1」を設定し、処理をステップS80に進める。ステップS78においては、予定時刻を次式(4)に基づいて算出し、処理をステップS79に進める。ステップS79においては、ワーク変数Pwに「2」を設定し、処理をステップS80に進める。
T=Tb+5分 … (2)
T=Tb+10分 … (3)
T=Tb+15分 … (4)
ステップS80においては、予定時刻が変更されるか否かを判断する。予定時刻が変更されるならば処理をステップS81に進め、変更されないならば処理をスヌーズ処理に戻す。予定時刻が変更されるか否かは、カウンタPcとワーク変数Pwとが一致しない場合に予定時刻が変更されると判断し、両者が一致する場合には予定時刻が変更されないと判断する。
ステップS81においては、算出した予定時刻Tが限界時刻Tzより後か否かを判断する。予定時刻Tが限界時刻より後ならば処理をステップS82に進め、そうでなければ処理をステップS83に進める。ステップS82においては、予定時刻を更新し、処理をステップS85に進める。具体的には、ステップS74、ステップS76またはステップS78で算出した予定時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新する。一方、ステップS83においては、限界時刻が基準時刻に設定されているか否かを判断する。限界時刻が基準時刻に設定されていれば処理をスヌーズ処理に戻し、そうでなければ処理をステップS84に進める。ステップS84においては、限界時刻でフラッシュROM32に記憶されている予定時刻を更新し、処理をステップS85に進める。
ステップS85においては、カウンタPcを更新する。具体的には、カウンタPcをワーク変数Pwに設定する。カウンタPcを、ステップS75、ステップS77またはステップS79で設定されたワーク変数Pwと同じにすることで、カウンタPcを待機期間テーブルで待機期間Td(Pw+1)と関連付けられた番号と同じ値にするためである。ステップS86においては、更新フラグRをONに設定し、処理をスヌーズ処理に戻す。
図22は、ソフトキー表示更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。ソフトキー表示更新処理は、図19のステップS13Aおよび図20のステップS28Aにおいて実行される処理である。図22を参照して、ステップS91において、ソフトキーを既にLCD16に表示しているか否かを判断する。ソフトキーを表示しているならば処理をステップS92に進め、そうでなければ処理をアラーム処理またはスヌーズ処理に戻す。
ステップS92においては、待機期間に「5分」が設定されているか否かを判断する。具体的には、カウンタPcに「0」が設定されているか否かを判断する。待機期間に「5分」が設定されているならば処理をステップS93に進め、そうでなければ処理をステップS94に進める。ステップS93においては、「10分」、「解除」および「15分」を表示するための3つのソフトキーを表示する。具体的には、第1ソフトキー5Aに対応付けられたソフトキーを「10分」として表示し、決定キー5に対応付けられたソフトキーを「解除」として表示し、第2ソフトキー5Bに対応付けられたソフトキーを「15分」として表示する。第1ソフトキー5Aが押されると、「10分」の候補期間を選択するための指令(キー入力値)が受け付けられ、決定キー5が押されると、スヌーズアラーム機能を解除するための指令が受け付けられ、第2ソフトキー5Bが押されると、「15分」の候補期間を選択するための指令(キー入力値)が受け付けられる。
ステップS94においては、待機期間に「10分」が設定されているか否かを判断する。具体的には、カウンタPcに「1」が設定されているか否かを判断する。待機期間に「10分」が設定されているならば処理をステップS95に進め、そうでなければ処理をステップS96に進める。ステップS95においては、「5分」、「解除」および「15分」を表示するための3つのソフトキーを表示する。具体的には、第1ソフトキー5Aに対応付けられたソフトキーを「5分」として表示し、決定キー5に対応付けられたソフトキーを「解除」として表示し、第2ソフトキー5Bに対応付けられたソフトキーを「15分」として表示する。第1ソフトキー5Aが押されると、「5分」の候補期間を選択するための指令(キー入力値)が受け付けられ、決定キー5が押されると、スヌーズアラーム機能を解除するための指令が受け付けられ、第2ソフトキー5Bが押されると、「15分」の候補期間を選択するための指令(キー入力値)が受け付けられる。
ステップS96においては、待機期間に「15分」が設定されているか否かを判断する。具体的には、カウンタPcに「2」が設定されているか否かを判断する。待機期間に「15分」が設定されているならば処理をステップS97に進め、そうでなければ処理をアラーム処理またはスヌーズ処理に戻す。ステップS97においては、「5分」、「解除」および「10分」を表示するための3つのソフトキーを表示する。具体的には、第1ソフトキー5Aに対応付けられたソフトキーを「5分」として表示し、決定キー5に対応付けられたソフトキーを「解除」として表示し、第2ソフトキー5Bに対応付けられたソフトキーを「10分」として表示する。第1ソフトキー5Aが押されると、「5分」の候補期間を選択するための指令(キー入力値)が受け付けられ、決定キー5が押されると、スヌーズアラーム機能を解除するための指令が受け付けられ、第2ソフトキー5Bが押されると、「10分」の候補期間を選択するための指令(キー入力値)が受け付けられる。
以上説明したように本実施の形態における携帯電話機1は、停止指示を受け付けるための停止キー14Aと、基準時刻から停止指示が受け付けられるときまでの間、または基準時刻より後の予定時刻から停止指示が受け付けられるときまでの間、警告を発するアラーム部53と、アラーム時刻を基準時刻として設定するためのアラーム時刻設定部55と、予定時刻後に停止指示が受け付けられることに応じて、基準時刻を予定時刻で更新する基準時刻更新部51と、変更指示を受け付けるための決定キー5または開閉センサ4と、決定キー5または開閉センサ4により変更指示が受け付けられることに応じて、互いに長さの異なる複数の候補期間のうちから1つの候補期間を待機期間として選択する選択部73と、基準時刻から選択された待機期間が経過した時刻または現在時刻を予定時刻として設定する予定時刻設定部71と、を備える。
このため、警告を停止させた後に待機時間を変更することができるので、誤操作を訂正することができ、所望の待機期間に変更することができ、次に警告が発せられる予定時刻を容易に変更することができる。
また、アラーム時刻よりも後の限界時刻を設定するための限界時刻設定部61をさらに備え、予定時刻設定部71は、基準時刻から選択された待機期間が経過する時刻が限界時刻よりも後になるときは、限界時刻を予定時刻として設定する。このため、いつまでも警告が発せられるのを防止することができ、ユーザが本来警告してほしい限界時刻に警告を発することができる。
また、アラーム部53は、予定時刻に限界時刻が設定された場合には、限界時刻から停止指示が受け付けられるときまでの間、予定時刻に限界時刻が設定されていない場合に発せられる警告とは異なる態様の警告を発する。このため、限界時刻をユーザに知らせることができる。
また、選択部73は、複数の候補期間のうち基準時刻と現在時刻との間の期間より短い候補期間が選択されるのを禁止する。設定不可能な候補期間の選択をできなくすることで、無駄な指示が入力されるのを防止することができ、操作性が向上する。
また、予定時刻に限界時刻が設定されている場合に、選択部73により複数の候補期間のうちから待機期間より長い候補期間が選択された場合に報知する報知部63をさらに含む。このため、予定時刻が変更されなかったことをユーザに知らせることができる。
また、予定時刻設定部71により予定時刻が設定されると、選択部73により複数の候補期間のうちから待機期間として選択された候補期間に対応して予め定められた態様で報知する報知部63を、さらに備える。このため、いずれの待機期間が設定されたかをユーザに報知することができる。ユーザは、何分後に警告が発せいられるかを知ることができる。
また、報知部63は、予定時刻設定部71により予定時刻が設定されてから所定期間(例えば2秒)経過した後に報知する。このため、ユーザが他の操作をしている間は報知しないので、設定された待機時間を確実に報知することができる。
また、選択部73は、複数の候補期間のうちから変更指示受付部81により変更指示が受け付けられる回数に対応して予め定められた候補期間を選択する。このため、ユーザは、所望の候補期間を容易に指示することができる。
また、操作側部3と表示側部2の開閉を検出するための開閉センサ4を含み、複数の候補期間のうちから開閉センサ4により操作側部3と表示側部2の開閉が検出される回数に対応して予め定められた候補期間を選択する。このため、ユーザは、手探りで所望の候補期間を容易に指示することができる。
また、選択部73Bは、複数の候補期間の少なくとも1つを表示するためのソフトキーを表示するキー表示制御部87をさらに備え、表示された少なくとも1つの候補期間のいずれか1つの指定を受け付ける変更指定受付部81Bを含み、キー表示制御部87は、予定時刻設定部71が予定時刻を設定するために選択部73により選択された候補期間を除く複数の候補期間を表示する。このため、選択不要な候補期間が表示されないので、操作が容易となる。
なお、本実施の形態においては目覚まし時計の一例として携帯電話機1を例に説明したが、図23に示す目覚まし時計100であってもよい。図23を参照して、目覚まし時計100は、表示装置としてのLCD16と、停止キー14Aと、決定キー5と、上矢印キー6と、下矢印キー7とを備える。
また、本実施の形態においては、携帯電話機1を説明したが、図8等に示したアラーム処理をコンピュータに実行させるためのアラーム方法またはアラームプログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記設定報知手段は、前記待機期間が変更されてから所定期間経過した後に報知する、請求項6に記載の目覚まし時計。
(2) 前記表示手段は、前記変更手段により変更された前記待機期間を除く前記複数の待機期間を表示する、請求項9に起債の目覚まし時計。
(3) 前記停止指示受付手段は、スイッチである。
1 携帯電話機、2 表示側部、3 表示側部、4 開閉センサ、4A 突起部、5 決定キー、5A 第1ソフトキー、5B 第2ソフトキー、6 上矢印キー、7 下矢印キー、8 左矢印キー、9 右矢印キー、11 スピーカ、12 スピーカ、13 マイクロフォン、14 操作キー、14A 停止キー、15 指示キー、16 LCD、21 制御部、22 無線回路、22A アンテナ、23 チューナ、24 カメラ、25 操作部、26 振動部、27 カードI/F、27A メモリカード、28 コーデック部、29 AVデコーダ、30 表示制御部、31 RAM、32 フラッシュROM、33 外部通信接続端子、51 基準時刻更新部、53 アラーム部、55 アラーム時刻設定部、57 スヌーズ間隔設定部、59 変更部、61 限界時刻設定部、63 報知部、65 アラーム設定画面表示部、71 予定時刻設定部、73,73A,73B 選択部、81,81A,81B 変更指示受付部、83,83A カウント部、85 抽出部、87 キー表示制御部、100 目覚まし時計。