JP5105427B2 - 焼成電極の形成方法とそれを利用する光電変換素子の製造方法。 - Google Patents

焼成電極の形成方法とそれを利用する光電変換素子の製造方法。 Download PDF

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本発明は焼成電極の形成方法に関し、特に光電変換素子に好ましい焼成電極の形成方法の改善に関する。そのような光電変換素子の典型例としては、太陽光などの光の照射を受けてその光エネルギを直接電気エネルギに変換する太陽電池素子が周知である。
光電変換素子の典型例であるシリコン太陽電池素子の高効率化における課題の1つとして、電極とシリコンとの接触抵抗を低減させることがある。なぜならば、接触抵抗によりロスする電気エネルギを極小化することによって、太陽電池素子から取り出され得る電気エネルギが増大するからである。
量産型太陽電池の電極は、通常では銀微粒子とガラスフリットとを含むペーストを印刷して焼成することによって形成される。この場合に、もちろん銀微粒子は導電材として機能する。他方、ガラスフリットは、それが焼成される際に、太陽電池表面に形成されている絶縁体の不活性化膜を溶解し、これによって銀がシリコン基板と電気的に接触し得ることになる。
しかし、太陽電池の印刷電極用ペーストに含まれる銀粒子の表面が焼成によって酸化され、この酸化皮膜によって銀とシリコンとの間および銀粒子間の抵抗が増大して接触抵抗の増加を招くという問題がある。そこで、電極とシリコン基板との接触抵抗の改善のために、従来から数々の試みがなされてきた。
最も古典的な方法では、焼成電極をハンダで被覆して、銀粉末をハンダで架橋することによって焼成電極の抵抗値を低減させる。この方法は、太陽電池の電極の形成プロセスとして長い間用いられている。しかし、このハンダ被覆工程においては、太陽電池基板をハンダ槽から引き出す速度制御が難しいこと、ハンダの被覆状態を各太陽電池ごとに観察して不良箇所を補修する必要があること、熱履歴のために太陽電池セルが破損する場合もあることなどの問題を抱えている。
これらの問題に鑑みて、特許文献1の特開平9−213979号公報および特許文献2の特開2006−324519号公報においては、印刷された電極ペーストの焼成後に太陽電池セルを酸に浸潤することによって、銀粉末表面の酸化膜を除去して電極の抵抗値を低減させる方法が述べられている。この方法では、ハンダ工程のような熱プロセスを必要としないので、生産設備が簡略化されて製品の歩留まりも向上する。
また、近年では、焼成後のハンダ被覆を必要としない電極用ペースト(以下、「ハンダ処理不要ペースト」と称す)も使用されている。このようなハンダ処理不要ペーストでは、銀の割合を増やすとともにガラスフリットが小粒径化されており、焼成時における銀粉末の結合が妨げられにくい。そして、このハンダ処理不要ペーストを用いれば、電極ペーストの焼成後のハンダ被覆や酸処理などのプロセスなしに電極形成が可能になる。
特開平9−213979号公報 特開2006−324519号公報
しかし、上述のように酸を利用する方法とハンダ処理不要ペーストを利用する方法とのいずれの焼成電極形成方法を用いたとしても、得られる電極とシリコン基板との接触抵抗はほぼ同等であり、ハンダ被覆を利用する場合に比べて大きく改善されることはない。
以上のような先行技術における焼成電極の形成方法に鑑み、本発明は、焼成電極とシリコン基板との接触抵抗を低減させて太陽電池の性能を向上させることを目的としている。
本発明による焼成電極の形成方法は、シリコン基板上の絶縁膜上に導電性ペーストをパターニングする工程と、導電性ペーストを焼成して焼成電極にする工程と、焼成電極に対して原子状水素を照射する工程とを含むことを特徴としている。
なお、原子状水素を照射する工程においては、焼成電極の望まれる特定領域が遮蔽され得る。また、原子状水素を照射する工程において、触媒CVD法またはプラズマCVD法が好ましく用いられ得る。
以上のような焼成電極の形成方法は光電変換素子の製造方法に利用することができ、その場合にシリコン基板はその板面に平行なpn接合を含み、導電性ペーストはシリコン基板の受光面側にパターンニングされる。また、導電性ペーストはメイングリッドとサブグリッドを含むグリッド電極パターンに印刷され、原子状水素を照射する工程においてメイングリッドが遮蔽されることが好ましい。
以上のような本発明によって、表面に絶縁膜を有するシリコン基板と焼成電極との接触抵抗を低減させて、太陽電池の性能を向上させることができる。
本発明者らは、触媒CVDを利用して焼成電極に水素ラジカル照射を施すことによって、シリコン基板と焼成電極との間の接触抵抗が低減させ得ることを見出した。その低減率は、焼成電極にハンダ被覆処理を行なった場合に比べて大きく、従来に比べて低抵抗の焼成電極が実現され得ることが判明した。この新たな知見は、本発明者らが行った以下のような実証実験から得られた。
図1の模式的断面図に示されているように、その実証実験では、まず量産型太陽電池の表面電極構造を模擬するために、太陽電池の表面構造をシリコン基板上に形成した。より具体的には、比抵抗2.0Ωcmおよび厚み500μmのp型単結晶シリコン基板1に対して、POCl3などのリンを含む拡散ソースを用いて、850〜900℃で10分間熱拡散を施した。こうして、図1(a)に示されているように、シリコン基板1の上面、側面、および下面に、n型拡散層領域3、4、および5を形成した。このn型拡散領域3のシート抵抗は、四探針法を用いて測定したところ50Ω/□であった。そして、拡散層領域3上には、窒化シリコンの反射防止膜6をCVD法により70nmの厚さまで堆積した。その後、シリコン基板1の上面以外の側面と下面の拡散層領域4と5は、実験において不要であるので、化学エッチングを用いて除去された。
次に、図1(b)に示されているように、窒化シリコンの反射防止膜6上に、スクリーン印刷によって銀ペーストを塗布し、第一の電極ペースト層101および第二の電極ペースト層102を形成した。銀ペースト層の焼成温度は、その銀ペーストに含まれるガラスフリットの融点以上に設定された。
そうすることによって、塗布されたペースト層中でガラス粒子が溶け、その溶けたガラスが窒化シリコンの反射防止膜6を突き破り、図1(c)に示すように受光面電極層101a、102aがn型拡散層領域3に達して形成される。この場合、第一の焼成電極101aと第二の焼成電極102aとのいずれもが、電極幅100〜200μmと電極長さ0.6cmのパターンとなるよう形成された。このようにして、接触抵抗測定用サンプルが作製された。
得られたサンプルは、図2の模式図に示すような触媒CVD装置内に導入され、原子状水素が照射された。より具体的には、作製されたサンプル201の表面に水素を照射するために、処理室(チャンバ)204内を10-5Pa程度まで減圧した後、水素ガスを100sccmの流量でガス導入口202から導入し、ガス排出口203からのガス排出量を調整して、チャンバ204内の圧力を0.4Paに設定した。続いて、0.4mm径のタングステンワイヤ触媒205へ直流電源206から11Aの電流を流し、ワイヤ温度が1650℃となるように設定した。ワイヤ205に接触した水素ガスは分解して原子状水素となり、その原子状水素がサンプル201の表面に照射された。原子状水素の照射後に、触媒CVD装置のチャンバ204からサンプル201が取り出された。
次に原子状水素照射処理された電極101a、102aの接触抵抗が、2つの電極間の抵抗を測定するTLM(伝達線路行列)法に準ずる測定方法を用いて測定された。すなわち、図1(c)に示すような電極配置において電極間距離Dを1〜5mmの範囲で変化させた試料(サンプル)をそれぞれ用意し、第一の電極101aと第二の電極102aとの間の抵抗が測定された。
この場合に、図1(c)に示す電極配置は、図3の回路図に示すように、n型拡散層3の抵抗301の両端に電極101a、102aの接触抵抗300をそれぞれ接続した等価回路に当てはめて考えることができる。電極間距離Dが異なる試料をそれぞれ測定して比較すれば、図3の回路における電極の接触抵抗300と拡散層の抵抗301とのうちで、拡散層の抵抗301のみが電極間距離Dに比例して変化するので、測定された抵抗値から接触抵抗300の値を算出することができる。
図4のグラフは、原子状水素照射の時間を変化させた場合における焼成電極の接触抵抗の変化を黒菱形印で示している。すなわち、このグラフにおいて、横軸は原子状水素照射時間[min]を表し、縦軸は焼成電極の単位面積当り接触抵抗[Ω・cm2]を表している。図4においては、参考のために、ペースト電極の焼成後に接触抵抗の低減のためにハンダ被覆処理を行った場合における接触抵抗も白丸印で示されている。図4のグラフから分かるように、水素照射時間を5分から10分に増加させるに伴って、電極の接触抵抗が減少して安定した値になる。そして、その安定した後の接触抵抗値は、ハンダ被覆処理を行った場合に比べて1/8程度に低くなっている。
このように、本発明による原子状水素照射処理を焼成電極に施した場合、従来のハンダ被覆処理を施した場合に比べて、より低い接触抵抗が実現され得ることが分かる。また、近年使用されている前述のハンダ処理不要ペーストによる焼成電極においてもその接触抵抗が従来のハンダ被覆処理された焼成電極の場合と同程度であることを考えれば、本発明による原子状水素照射処理により実現される焼成電極の接触抵抗はハンダ処理不要ペーストによる焼成電極に比べても低いと考えられる。
しかし、原子状水素照射処理によって焼成電極の接触抵抗を低減させる方法は、焼成電極の接着強度を低下させる傾向を有するという問題を含んでいる。したがって、太陽電池セルから外部へ電気出力を取り出すために受光面電極のメイングリッドにインターコネクタが接合されて外部応力がかかる場合には、図5の模式的斜視図に示されているように、メイングリッドに対する原子状水素照射を回避することが好ましい。
すなわち、図5において、原子状水素照射処理時には太陽電池セル500の受光面電極のメイングリッド501をマスク503で覆い、水素ラジカルがメイングリッド501に照射されずにサブグリッド502のみに照射される。この場合に、太陽電池のシリコン基板から電流を取り出す働きを担っているのは主としてサブグリッド502であるので、サブグリッドとシリコン基板との接触抵抗を改善すれば、太陽電池セル500の性能向上に十分な効果があると考えられる。
また、複数の太陽電池セルが相互に接続される際に、メイングリッド501にはインターコネクタがハンダ付けされる。したがって、その際のハンダ被覆の効果によって、メイングリッド501自体の抵抗値およびシリコン基板との接触抵抗は、原子状水素照射処理を施したサブグリッド502ほどでないにしても、図4のグラフ中の白丸印で示されたハンダ処理の場合の程度に低減され得る。
以下において、本発明を適用した太陽電池の製造方法の一実施例が、従来例とともに、図面を参照しつつ説明される。
(実施例)
まず、図6(a)において、p型単結晶シリコン基板601(面積10cm×10cm、厚さ200μm、抵抗率1Ωcm)が、周知のRCA法(米国RCA社が開発した溶液による洗浄法)で洗浄された。その後、NaOH水溶液とイソプロピルアルコールとの混合液を用いて液温約90℃でテクスチャエッチングを行い、シリコン基板601の上面に高さ数μmの微小ピラミッド602が形成された。
図6(b)においては、POCl3を含む高温気体中にシリコン基板601を置いてリンを熱拡散させ、厚さ1.0μmで不純物濃度1.2E20cm-3のn型シリコン層603が上面(テクスチャ面)側に形成された。この熱拡散時のシリコン基板601の温度および拡散炉の温度は850℃に設定され、拡散時間は10分に設定された。
図6(c)においては、プラズマCVD法によって、シリコン基601の上面側に不活性化膜および反射防止膜としてSiN膜604が厚さ80nmに堆積された。
図6(d)においては、シリコン基板601の下面全体にアルミを主成分とするペーストを印刷して750℃で10秒間の焼成を行い、p+型シリコン層601aおよび裏面電極605が形成された。
図6(e)においては、シリコン基板601の上面上に銀とガラスフリットを主成分とするペーストを用いて魚骨状の受光面電極パターンを印刷し、580℃で10秒間の焼成が行なわれた。この焼成の際に、溶解したガラスフリットがSiN膜604を貫通してn型シリコン層603に接触し、こうして受光面電極606が形成された。
この後、太陽電池の受光面に対して、前述の図5に示された態様で原子状水素照射が行なわれた。すなわち、前述の理由により、太陽電池500の受光面において原子状水素がメイングリッド501に照射されずにサブグリッド502のみに照射されるようにメイングリッド501をマスク503で覆い、その後に太陽電池が図2の触媒CVD装置内に導入された。
図2の触媒CVD装置内の処理室204内部を10-5Pa程度にまで減圧した後、水素ガスを100sccmの流量でガス導入口202から導入し、ガス排出口203からのガス排出量を調整して、チャンバ204内の圧力が0.4Paに設定された。続いて、0.4mm径のタングステンワイヤ触媒205に直流電源206から11Aの電流を流し、ワイヤ温度が1650℃に設定された。タングステンワイヤ触媒205に接触した水素ガスは分解して原子状水素になり、この原子状水素が太陽電池基板500の受光面に照射された。原子状水素を20分間照射した後、触媒CVD装置のチャンバ204から太陽電池500が取り出された。
このような原子状水素照射処理の後、図7(a)の模式的断面図に示すように、メイングリッド606上のみにインターコネクタ607がハンダ付けされた。図7(b)の模式的平面図においては、得られた太陽電池の受光面が示されており、メイングリッド606とインターコネクタ607との位置関係が表されている。
こうして得られた太陽電池に関して、AM1.5の疑似太陽光を照射してI−V(電流電圧)測定が行われた。この測定結果が、図9のグラフに示されている。
すなわち、図9のグラフにおいて、横軸は出力電圧(V)を表し、縦軸は出力電流密度(mA/cm2)を表している。そして、このグラフ中の実線の曲線は本発明による水素処理が行なわれた太陽電池の出力特性を表しており、測定データから導出されたFF(曲線因子)は0.798であって変換効率は16.02%であった。
(従来例)
従来技術にしたがって焼成電極にハンダ被覆が行われる太陽電池の一製法例が、以下において説明される。この従来の製法においても、図6(a)から(e)までの工程は前述の実施例の場合と同様に行なわれる。
しかし、従来の製法においては、図6(e)の工程の後に原子状水素照射が行なわれず、シリコン基板601をハンダ漕に浸潤することによって、図8(a)の模式的断面図に示されているように受光面電極のメイングリッド606およびサブグリッド上にハンダ被覆層608が形成された。
その後、図8(b)の模式的断面図に示されているように、メイングリッド606のハンダ被覆層608上にインターコネクタ609がハンダ付けされた。図8(c)の模式的平面図においては、このように従来の製法で得られた太陽電池の受光面が示されており、メイングリッド606とインターコネクタ609との位置関係が表されている。
上述のような従来の製法で得られた太陽電池に関しても、AM1.5の疑似太陽光を照射してI−V測定が行われた。この測定結果も、図9のグラフ中において点線の曲線で示されている。この点線で表された測定データから導出されたFFは0.784であり、変換効率は15.75%であった。
この従来例と前述の実施例とを図9のグラフにおいて比較すれば、両者の間においてVoc(開放端電圧)およびJsc(短絡電流密度)にはほとんど差異が見られないが、実施例のほうがFFにおいて0.014だけ優れ、そして変換効率において0.27%だけ優れていることが分かる。
一般に、FFの低下は、太陽電池セルにおける直列抵抗の増大によって生じる。図9中のI−Vカーブに関して、ダイオードモデルによる理想太陽電池に直列抵抗が挿入されたモデルで近似して解析すれば、従来例における直列抵抗は約4E−3Ωと見積もられ、実施例における直列抵抗は約1E−3Ωと見積もられた。すなわち、実施例と従来例との間において、3E−3Ω程度の直列抵抗差が存在する。この直列抵抗差が実施例と従来例のサブグリッドにおける接触抵抗の差によるものであるか否かに関して、以下において考察する。
従来例と実施例のいずれにおいても、サブグリッドの面積率は2.5%程度であってセル面積が100cm2であるから、サブグリッドの面積Ssgは2.5cm2である。前述の図1の実証実験で得られた図4のグラフにおいてハンダ被覆された焼成電極の接触抵抗が約8E−3Ω/cm2であるので、従来例においてハンダ被覆されたサブグリッド全体の接触抵抗は8E−3/2.5=3.2E−3Ω程度と見積もられる。他方、図4において20分間水素処理された焼成電極の接触抵抗は1E−3Ω/cm2であるので、実施例におけるサブグリッド全体の接触抵抗は1E−3/2.5=4E−4Ωとなる。
すなわち、従来例と実施例との両者における接触抵抗の差は2.8E−3Ω程度と見積もられ、この差は上述のダイオードモデルから導出された実施例と従来例とにおける差3E−3Ωに非常に近い値となっている。したがって、従来例と比較した実施例の太陽電池における出力特性の改善は、本発明による水素処理の適用に基づいてサブグリッドの接触抵抗が低減された結果として得られたと考えることができる。
以上のように、本発明によれば、焼成電極とシリコン基板との接触抵抗が低減されて出力特性が改善された太陽電池を提供することができる。
太陽電池用の焼成電極の接触抵抗を測定する方法を図解する模式的断面図である。 原子状水素を照射するための触媒CVD装置を図解する模式図である。 図1に示された焼成電極の接触抵抗の測定に含まれる抵抗成分の等価回路図である。 原子状水素照射処理の時間とその処理がされた焼成電極の接触抵抗との関係を示すグラフである。 原子状水素照射処理される太陽電池セルにおいて、部分的に保護マスクが形成された状態を示す模式的斜視図である。 本発明の一実施例による太陽電池の製法に含まれる工程を示す模式的断面図である。 本発明の一実施例による太陽電池の製法において、図6に続く工程を図解する模式図である。 従来技術による太陽電池の製法において、図6に続く工程を図解する模式図である。 本発明の一実施例による太陽電池と従来例による太陽電池に関して、疑似太陽光を照射して測定されたI−V(電流電圧)特性を示すグラフである。
符号の説明
1 p型単結晶シリコン基板、3、4、5 n型拡散層領域、6 反射防止膜、101 第一の電極ペースト層、102 第二の電極ペースト層、101a 第一の焼成電極、102a 第二の焼成電極、201 接触抵抗測定用サンプル、202 ガス導入口、203 ガス排出口、204 チャンバ、205 タングステンワイヤ触媒、206 直流電源、300 接触抵抗、301 n型拡散層の抵抗、500 太陽電池セル、501 メイングリッド、502 サブグリッド、503 マスク、601 p型単結晶シリコン基板、601a p+型シリコン層、602 微小ピラミッド、603 n型シリコン層、604 反射防止膜(SiN膜)、605 裏面電極、606 受光面電極のメイングリッド、607 インターコネクタ、608 ハンダ被覆層、609 インターコネクタ。

Claims (4)

  1. シリコン基板上の絶縁膜上に導電性ペーストをパターニングする工程と、
    前記導電性ペーストを焼成して焼成電極にする工程と、
    前記焼成電極に対して原子状水素を照射する工程と
    を含み、
    前記原子状水素を照射する工程において前記焼成電極の所望の特定領域が遮蔽されることを特徴とする焼成電極の形成方法。
  2. 前記原子状水素を照射する工程において触媒CVD法またはプラズマCVD法が用いられることを特徴とする請求項1に記載の焼成電極の形成方法。
  3. 請求項1または2の焼成電極の形成方法を含む光電変換素子の製造方法であって、
    前記シリコン基板はその板面に平行なpn接合を含み、
    前記導電性ペーストは前記シリコン基板の受光面側にパターンニングされることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  4. 前記導電性ペーストはメイングリッドとサブグリッドを含むグリッド電極パターンに印刷され、前記原子状水素を照射する工程において前記メイングリッドが遮蔽されることを特徴とする請求項に記載の光電変換素子の製造方法。
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