JP5104442B2 - 長手状部材の形成方法及び検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、連続的に成形された後に所定長さに切断された長手状部材が、所定規格の断
面を有しているかを検査するものである。例えば押出成形により連続に製造され、所定長
さに切断された長手状部材の後部側切断面の断面形状を画像処理技術により測定検査を行
うことで、次に切断される所定寸法の長手状部材の良否の判断が可能となり効率良く検査
を行う方法である。
従来、長手状部材として例えばプリンタ装置等に用いられる可撓性の平板状のインクの
チューブ1は、図12(a),(b),図13に示すように、横方向に並べた長手状の孔
3が形成されるように一体成形品により形成されるもので、例えば所定長さに切断したイ
ンクのチューブ1をJないしはU字状に変形し、一端を図外のインクタンク側に、他端を
図外のキャリッジ側に接続し、インクタンク側のインクをキャリッジで保持される記録ヘ
ッドに輸送する部材として使われる(例えば、特許文献1)。
上記インクのチューブ1の孔3は、一例として同一内径のものを横方向に並べる。この
場合、孔3,3の隣接部位に対応する肉厚λを、隣接部位以外の部位の肉厚hより薄く形
成して平板状のインクのチューブ1の全幅Wを可能な限り幅狭に成形したものが公知とな
っている。このようなチューブ1は、押出成形装置の金型に形成されたチューブ1の断面
形状に対応する押出し孔より溶融樹脂を押出すことにより、長手状のチューブとして形成
している(例えば、特許文献2)。
特開2007−232206号公報 特開2006−7754号公報
この場合、前述の押出成形装置のチューブ成形用の吐出孔は形状がチューブ機種毎に一
定であっても、チューブ1を組成するPPに加える組成(例えばオレフィン系の可塑性エ
ラストマー(TPE)、スチレン系のTPE、ポリアミド系のTPE、ウレタン系のTP
E等)に若干の混合誤差が生じたり、時間的な外部環境温度の変化や、押出しチューブ冷
却機の冷却水の温度が作業中徐々に高くなったり、引取機の切取り強度に時間的な差違が
生じたりしてチューブ1が伸びたりするので、チューブ1を所定寸法Fで引取機排出時に
図13に示すように刃70aによりカットした場合、図14に示すように寸法Fの長さの
チューブ1の切断した前部側の切断面1aの全高A1,A2,A3,A4、肉厚上1B5
,内径1縦B6,肉厚下1B7,肉厚上2B8…等(図14参照)の種々の寸法に製品バ
ラツキが生じ易い。
この為に、1本のチューブ1を刃70aで切断後、抜き取りでチューブ1前部側の切断
面1aを測定検査していたが、チューブ1の前部側の切断面1aの形状寸法が基準のもの
と比較して規格に合わないNG製品である場合、このチューブ1を除外するとともに、こ
のチューブ1の次に続くチューブ1についてもNG製品のおそれが有るので、このチュー
ブ1も、その前部側の切断面1aを測定しなければならず、この測定したチューブ1がN
G製品であればさらに次に続くチューブ1についても測定しなければならず、このように
連続してそれぞれのチューブ1毎に測定しなければならず、作業効率が悪いものであった
そこで本発明は、上記課題の解決を目的として、連続的に成形される樹脂製の長手状部
材を、所定寸法に切断して所定寸法の長手状部材を得るようにした長手状部材の形成方法
において、所定寸法に切断された長手状部材の後部側切断面を検査装置にて検査して、規
格に合わないものは、次に続く切断後の長手状部材と共に排除するようにした長手状部材
の形成方法を提供する。切断された所定寸法の長手状部材の後部側切断面を検査すること
により、検査対象とされている長手状部材と切断を共にして、次の長手状部材として切断
される長手状部材の前部側切断面も同時に検査されることとなり、一度の検査により、2
つの長手状部材を検査することと同じ効果が得られるので、検査効率を高めることができ
る。
また、他の発明によると、前記樹脂製の長手状部材は、複数の孔を束状にまとめて一体
化したもの又は一列に並べたもの又は魯状に積ねるように並べたものから成る。工業的に
使用される長手状部材の断面形状は使用目的に対して、形状や形態が異なるが上記検査方
法によれば検査対象の形状に依存せず、同じ検査効率の向上効果が得られる。
また、他の発明によると、所定寸法の長手状部材の後部側切断面の形状に合わせてあら
かじめ形成したリファレンス画像パターンをメモリに記憶させておき、実際の切断後の長
手状部材の後部側切断面をカメラで撮像し、この撮像した画像の上記リファレンス画像パ
ターンに対する寸法を検出して、モニタ表示する演算部を備えた検査装置を提供する。製
品検査は一般的に検査用治具を直接被測定物に当てて行われることが多いが、検査を行う
人間による主観、検査技能に依存するところが大きくなってしまう。また、検査によりN
G製品と分っても不具合の詳細を直ちに知ることができず、後に不良発生原因の調査を行
うなど効率が悪い。しかし、本発明では切断面1bを画像として取り込みリファレンス画
像パターンを基準に寸法測定が行われ、検査結果が客観的な数値でモニタ表示されること
でNG製品の不良箇所が直ちに判ることができる。
また、他の発明によると、前記検査装置は、所定寸法の長手状部材を載置する載置板と
、この載置板の規定位置に長手状部材が横方向に動かないようにセットする横方向位置決
め部材及び前,後方向に動かないように位置決めする前部,後部の位置決め部材と、上記
所定寸法の長手状部材の前部の位置決め部材で揃えられた後部側切断面に光を当てて照ら
す照明装置と、上記カメラで撮像された画像である後部側切断面をモニタ表示するカメラ
とを備え、このカメラで撮像した画像をモニタで表示するようにする。例えば、複数の孔
を束状にまとめて一体化したもの又は一列に並べたもの又は魯状に積ねるように並べたも
のからなる場合、前記検査装置により検査・測定される箇所は切断面形状の複雑さに比例
して、急激に増加する。このような被測定物の切断面を検査する場合には検査作業の上で
位置決めは重要となり、前述の位置決め部材により安定した検査を行うことができる。ま
た、カメラにより撮像された画像はモニターに出力されるため検査中において目視により
被測定物をリファレンス画像パターンで比較確認できるので、万一の検査測定異常におい
ても対応ができる。
また、他の発明によると、前記検査装置の前記モニタには長手状部材の後部側切断面の
形状の各種寸法を表として表示する。これにより、切断面形状の検査測定結果後に寸法が
数値化され表として表示されることで、客観的にNG製品か規格品か評価することができ
る。さらに数値化された表により具体的にNG製品の不良の程度、不良の部位が分り直ち
に不良箇所を特定できる。不良箇所が具体的に特定されることでNG製品が製造された過
程の原因の解明にも役立つ。また、表のまま不良データとして保存することにより、後に
不良の製造過程を検証する上で有効な処理方法である。
また、他の発明によると、前記横方向位置決め部材は、長手状部材の側部を止めるスト
ッパと上記長手状部材とをこのストッパ方向に押圧するクランプ又はシリンダ等の押圧部
材とから成る。これにより、毎回の検査においても一定の力で支えることで非検査対象の
長手状部材の切断面を安定的に検査測定することが可能となる。
また、他の発明によると、前記検査装置において、横方向位置決め部材は、長手状部材
の側部を止めるストッパと、上記長手状部材を上記ストッパ方向に自重でスライドさせて
位置寄せする傾斜面とする。これにより、横方向に対する位置決めにおいて道具を使用せ
ずに横方向の位置決めが可能となる。長手状部材に作用させる力を重力としたために、常
に均一な力が長手状部材に作用して載置されるため、機器操作の手間がないため簡単かつ
信頼ある位置決めにより検査を行うことができる。
また、他の発明によると、前記前部,後部の位置決め部材は、前部が長手状部材のカメ
ラ前部方向への移動を阻止する透明ストッパと、上記長手状部材をこのストッパ方向に押
圧する、クランプ又はシリンダ等の押圧部材とから成ることとする。これにより、長手状
部材の後部側切断面をカメラ前部方向に向け、かつ安定した位置決めが可能となる。カメ
ラ方向への移動を阻止するストッパを透明ストッパとしたので切断面全体を安定して押圧
することが可能となり、長手状部材の後部側切断面とカメラの距離を常に同じに保つこと
ができる。
最良の形態1
以下、本発明の最良の形態1について説明する。
図1は本発明による長手状部材の成形方法を示す押出成形装置のブロック図であり、こ
の押出成形装置は、同図に示すように押出成形機50と冷却機60と引取機70とを備え
ている。
押出成形機50は、可撓性を有する樹脂をシリンダ51内で加熱・溶融し、これを押出
ヘッド52の先端に設けられた成形用金型53により長手状部材としての所望の断面形状
を有する中空のチューブの形態に成形して押出す。上記冷却機60は、冷却槽61とこの
冷却槽61に15℃程度の冷却水62を循環させるための冷却水供給装置63とを備えた
もので、押出成形機50から押出された製品温度が約180℃から190℃の中空のチュ
ーブ1は冷却機60で常温近傍まで冷却され引取機70に送られる。
また、引取機70は、上記冷却機60から送られてくる中空のチューブ1を引取りベル
ト71、72により上下から挟持するとともに、上記引取りベルト71、72を互いに逆
方向に搬送することにより、上記中空のチューブ1を引取る装置で、上記引取りベルト7
1、72間の隙量を調整して上記中空のチューブ1をその厚み方向に所定量潰すような方
向に力を加えながら引取る。これにより、上記押出成形機50から連続的に押出され、冷
却機60で常温付近まで冷却された長手状部材としての中空のチューブ1を所定の張力を
加えながら引取ることができる。この引取時、チューブ1を図2に示す如く所定寸法F毎
に引取機70の刃70aにより排出時切断している。図1中の80は所定寸法Fにカット
された製品としてのチューブ1を収容する収容箱であり、90はチューブ1のいずれかを
間引きして、その後部側切断面1bを検査する検査装置である。
上記検査装置90は図3で示される。同図において10aは作業台であり、この作業台
10a上には載置板10bが位置され、この載置板10b上に所定長寸法Fに切断された
チューブ1を水平に配置して、一方の側面を位置決めする側部ストッパ10cと、図1に
示すように刃70aで切断したチューブ1の後部側切断面1b(図2参照)をカメラ10
dに向けて位置決めする透明部材製の端部ストッパ10eと、チューブ1を側部ストッパ
10c方向に位置寄せする押圧クランプ10fと、チューブ1を端部ストッパ10e方向
に押圧位置決めする押圧クランプ10gと、チューブ1の前部を被う外乱防止カバー10
hと、リング状照明器10iと、上記リング状照明器10iの孔から端部ストッパ10e
を介して表示されるチューブ1の後部側切断面1bを撮像する上記のカメラ10dと、カ
メラ10dで撮像された画面を表示するモニタ10jと、カメラ10d及びモニタ10j
を制御するコントローラ10lとを備えている。
コントローラ10lは、被測定用のチューブの後部側切断面1bの種々の形状例えば図
4(a)に示す如く、孔3が4個並び(4連)のチューブ1に対しては図4(b)に示す
リファレンス画像パターンP1、図5(a)に示す如く、孔3,3を有する管体1mを帯
1nで結ぶ形状に接続されたチューブ1に対しては図5(b)に示すリファレンス画像パ
ターンP2、図6(a)に示す如く、孔3が3個並び(3連)のチューブ1に対しては図
6(b)に示すリファレンス画像パターンP3等を記憶するメモリ10mを有する。なお
、被測定用の各種チューブ毎の各パターンP1,P2,P3は例えば金属加工して得られ
る原器とするべく標準型チューブ型の端面をカメラで撮像し、この端面の孔中心を通る線
分10r(X軸),線分10n(Y軸)を組合せて構成しておく。
各リファレンス画像パターンP1,P2,P3に対応する標準型チューブと同一形状の
チューブ1毎に、チューブ1の後部側切断面1bを測定する。なお、各リファレンス画像
パターンP1,P2,P3については、測定ハンチングが生じないように、各線分10r
、10nには一定の幅(マージン)が設けられている。測定は図4(b),図5(b),
図6(b)に示す如くリファレンス画像パターンP1,P2,P3と、対応する撮像した
チューブ1とのクロスポイントKをコントローラ10lの演算部10qで演算することで
行われる。
例えば、4個並びの図2,図4に示す断面のチューブ1の後部側切断面1bを測定する
には、あらかじめ製作しておいた、チューブ1に対応するリファレンス画像パターンP1
をメモリ10mより呼び出し、このリファレンス画像パターンP1に対し、カメラ10d
で撮像した切断面1bの画像との対比を行い、寸法すなわち全高A1,A2,A3,A4
、肉厚上1B5,内径1縦B6,肉厚下1B7,肉厚上2B8,内径2縦B9,肉厚下2
B10,肉厚上3B11,内径3縦B12…等を測定して、図8に示すように、モニタ上
に表Nを表示する。
表Nは主として測定寸法を表示したものであるが、例えば全高A1は肉厚上1B5と内
径1縦B6と肉厚下1B7とを合算して求めることができる。演算寸法が可能な場合には
測定箇所を減じて測定しても良く、測定時間を短縮させることができる。なお、この場合
には測定寸法と演算寸法とが混在することになる。
さらに、すべての測定寸法を測定した後に演算寸法が可能な寸法、例えば全高A1,A
2,A3,A4あるいは全幅Wなど既知の寸法があるものは、演算寸法により求めた寸法
と既知の寸法を比較して測定結果の自己診断を行うこともできる。
図5(a)に示す帯1nを有する形のチューブ1を測定するには、リファレンス画像パ
ターンP2をメモリ10mより呼び出し、このリファレンス画像パターンP2に対応する
カメラ10dで撮像した切断面1bの画像の各部の寸法を測定して図8の表Nで表示すれ
ばよい。同様にして、測定すべきチューブ1の切断面1bの形に対応して他のリファレン
ス画像パターンを選択し、このリファレンス画像パターンとの測定寸法が測定されること
になる。
このように孔3を複数並べて形成した多連型のチューブについても、細部に渡り測定が
可能であり、例えば測定誤差が許容値を大きくはみ出すような場合は、図8の表Nにおい
て通常黒色で数値表示する所を、赤色表示するようにして、チューブ切断面1bのどの部
位で誤差が生じているか判断できるようにしてもよい。
本実施形態で重要な点は、図2に示す如く、刃70aで切断した後のチューブ1の後部
側切断面1bを測定することにより、この製品につづく次のチューブ1についても良否判
定が可能となる。例えば一本のチューブの後部側切断面1bを測定した結果がNG製品で
あれば、その次の所定寸法の製品のチューブ1について、そのチューブ1の前部側の切断
面1aが不良であることが推測されるので、このチューブ1もNG製品であることが予想
され、この不良チューブの製品の測定は省略できるので、測定製品数を従来に比較して減
少できる。
つまり、規格に合わないNG製品(所定寸法の長手状部材)とともにそれにつづく後の
製品(所定寸法の長手状部材)もNG製品として排除できるので、無駄な測定を省略でき
る。
つまり、チューブ1の後部側切断面1bと次の製品のチューブ1の前部側切断面1aと
は切断前は連続状態となっていたので、後部側切断面1bが不良であればそれに続く次の
製品の前部側切断面1aも規格に合わない不良品であることが推認できるので、そのよう
な次に続くチューブ1については、後部側切断面1bを測定したチューブ1とともに排除
して測定を省略できる。
最良の形態2
前記最良の形態1で用いた製造方法と同じくして押出成形された長手状部材のチューブ
1において他の検査方法がある。最良の形態1において被検査対象となる長手状部材は、
図3に示す押圧クランプ10gと押圧クランプ10fにより押圧されて検査がなされる。
しかし、必ずしもクランプやシリンダ等の押圧具により位置決めされる必要がない場合も
ある。
この場合、図9(a),(b)のような装置を用いて簡単に測定検査を行うこともでき
る。例えば、チューブ1の横方向の移動を阻止する位置決め部材としてストッパ10tを
用いる方法がある。
図9(a)の作業台10a上には載置板10bが位置され、この載置板10b上に所定
長さFに切断された長手状部材のチューブ1が長手方向を作業台10aの面と平行をなす
ように載置され、後部側切断面1bを図9(b)に示すように傾斜支持するストッパ10
tがある。ストッパ10tは、長手状部材を自重によりスライドさせて位置寄せする傾斜
面10uとカバー10vとから構成される。ストッパ10tはチューブ1を傾斜面10u
に載置するだけで、チューブ1が傾斜面10uを傾斜方向にスライドして、ストッパ10
tで阻止される。
チューブ1は阻止された後、押圧クランプ10gによりチューブ1の後部側切断面1b
をカメラ10dに向けて位置決めする透明部材製の端部ストッパ10eに押圧される。こ
の方法でカメラ10dにより撮像する場合、コントローラ10lの有するメモリ10mに
切断面に対応するリファレンス画像パターンを呼び出し、例えば図4(b),図5(b)
,図6(b)に対応するリファレンス画像パターンP1,P2,P3を傾斜面10uと載
置板10bの載置面とのなす角10oの角度分演算部10nで回転させてモニタに上に表
示したのち、カメラ10dにより撮像し測定検査を行えばよい。あるいは基準となるリフ
ァレンス画像パターンP1,P2,P3等はそのままにしておき、撮像した画像を傾斜角
度10o回転させてリファレンス画像パターンとの測定検査を行ってもよい。また、改め
て新しく傾斜させた標準型パターン型を撮像後リファレンス画像パターンとしてメモリ1
0mに保存しておいても良い。
最良の形態3
最良の形態1と同じ所定長さに切断された長手状部材としてのチューブ1の後部側切断
面1bの検査の位置決めにおいて、被検査対象の長手状部材を所定の位置に載置するため
に、最良の形態1では押圧クランプ10f,10gを用いてそれぞれ規定位置になるよう
に移動、支持したが、クランプ操作は人により操作されるために、検査の回数が増加した
場合など効率も悪く操作上の誤差も発生する可能性がある。
そこで、図10に示すように位置決め操作にシリンダを用いてもよい。
位置決めを行う際に押圧クランプを用いるのではなく、シリンダなど、例えばエアシリ
ンダや油圧シリンダを用いて規定の圧力をシリンダに付与することで押圧すればよい。例
えば、側部ストッパ10c方向にはシリンダ10sにより側部押圧片10xを介して長手
状部材を押圧した後、端部ストッパ10e方向に端部押圧シリンダ10pにより端部押圧
片10yを介して押圧することで規定の位置決め位置に支持される。このようにすれば検
査回数が増加しても載置板10b上に被測定物を載置するだけで正確な同じ力で長手状部
材をあらかじめ規定された位置に移動、支持させることができる。
最良の形態4
さらに他の形態として人の手を一切用いない検査方法も可能である。
図11に示すようにロボットを用いて検査を行う方法である。前記最良の形態1から最
良の形態3において、載置、クランプ止めやシリンダの操作など人の手が介在していた。
例えば抜き取り検査を目的に行われる場合には、最良の形態1から最良の形態3までの方
法で最も適切な方法を採用すればよい。さらに本形態のようにロボットを用いた場合、抜
き取り検査ではなく、全品検査を行うことができる。
押出成形により形成された長手状部材は所定長さに切断後、収容箱80に入れられたが
、例えば、図1の収容箱80に入れる前に、切断された長手状部材のチューブ1を直接自
在に動くことのできるロボットのアーム10zで引取り、そのまま検査用のカメラ10d
の設置してある検査部の所定距離、所定検査位置にアーム10zを移動し、例えば図11
のように2台のカメラ10dを用い、1台目のカメラは長手状部材上方から位置決め用に
用い、2台目のカメラ10dは長手状部材の後部側切断面1bの断面形状測定用に用いる
ことで自動に測定検査を行うことができる。測定検査方法は最良の形態1から最良の形態
3に用いられた画像処理装置を用いて処理・検査を行うことができる。なお、使用するカ
メラ10dは1台でもよく、カメラ10dをロボットアームに取付けることで、後部側切
断面1bの位置を確認後、測定所定位置に移動後、測定検査を行うこともできる。
そして検査をクリアした製品のみを収容箱80に納め、NG製品を他のNG製品専用箱
などに投じることができる。しかもNG製品が出た場合には次の長手状部材は検査を行わ
ずに無条件で引取り、NG製品専用箱に投じるように動作させることができる。このよう
な形態を用いれば人の手を必要とせず完全自動検出が可能でモニタにより監視を行うだけ
で良く、すべての製品を検査することができるので長手状部材の製品としての信頼性が大
きく向上する。
長手状部材の製造工程を示すブロック図。 長手状成形品が部材として切断された切断面前後部を示す概念図。 クランプ支持による位置決め装置を用いた切断面寸法計測検査装置図。 4連チューブとその計測検査用リファレンス基準パターン表示図。 眼鏡状チューブとその計測検査用リファレンス基準パターン表示図。 3連チューブとその計測検査用リファレンス基準パターン表示図。 寸法測定箇所指示図。 寸法表示図。 傾斜位置決め装置を用いた切断面寸法計測検査装置図。 シリンダ支持による位置決め装置を用いた切断面寸法計測検査装置図。 ロボットによる自動切断面寸法計測検査装置の概念図。 長手状部材の概念図。 従来の切断面寸法計測箇所を示す概念図。 4連チューブにおける寸法誤差発生部位の概念図。
符号の説明
1 チューブ、1a 前部側切断面、1b 後部側切断面、1m 管体、1n 帯、
3 孔、10a 作業台、10b 載置板、10c 側部ストッパ、10d カメラ、
10e 端部ストッパ、10f 押圧クランプ、10g 押圧クランプ、
10h 外乱光防止カバー、10i レンズ、10j モニタ、10l コントローラ、
10m メモリ、10n Y軸方向線分、10o 傾斜角、10p 端部押圧シリンダ、
10q 演算部、10r X軸方向線分、10s 側部押圧シリンダ、
10t ストッパ、10u 傾斜面、10v カバー、10x 側部押圧片、
10y 端部押圧片、10z アーム、50 押出成形機、51 シリンダ、
52 押出ヘッド、53 成形用金型、60 冷却機、61 冷却槽、62 冷却水、
63 冷却水供給装置、70 引取機、70a 刃、71,72 引取りベルト、
80 収容箱、90 検査装置、D 内径、F 所定寸法、K クロスポイント、
Ma マージン、P1,P2,P3 パターン、h 肉厚、λ 肉厚。

Claims (8)

  1. 連続的に成形される樹脂製の長手状部材を、所定寸法毎に切断して所定寸法の長手状部
    材を得るようにした長手状部材の形成方法において、所定寸法に切断された長手状部材の
    後部側切断面を検査装置にて検査して、規格に合わないものは排除し、続く切断後の長手
    状部材と共に排除するようにしたことを特徴とする長手状部材の形成方法。
  2. 前記樹脂製の長手状部材は、複数の孔を束状にまとめて一体化したもの又は一列に並べ
    たもの又は魯状に積ねるように並べたものから成ることを特徴とする請求項1に記載の長
    手状部材の形成方法。
  3. 所定寸法の長手状部材の後部側切断面の形状に合わせてあらかじめ形成したリファレン
    ス画像パターンをメモリに記憶させておき、実際の切断後の長手状部材の後部側切断面を
    カメラで撮像し、この撮像した画像の上記リファレンス画像パターンに対する寸法を検出
    して、モニタ表示する演算部を備えたことを特徴とする検査装置。
  4. 前記検査装置は、所定寸法の長手状部材を載置する載置板と、この載置板の規定位置に
    長手状部材が横方向に動かないようにセットする横方向位置決め部材及び前,後方向に動
    かないように位置決めする前部,後部の位置決め部材と、上記所定寸法の長手状部材の前
    部の位置決め部材で揃えられた後部側切断面に光を当てて照らす照明装置と、上記カメラ
    で撮像された画像である後部側切断面をモニタ表示するカメラとを備え、このカメラで撮
    像した画像をモニタで表示するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の検査装置。
  5. 前記モニタには上記演算部により長手状部材の後部側切断面の形状の各種寸法を表とし
    て表示するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の検査装置。
  6. 前記横方向位置決め部材は、長手状部材の側部を止めるストッパと上記長手状部材をこ
    のストッパ方向に押圧するクランプ又はシリンダ等の押圧部材とから成ることを特徴とす
    る請求項4に記載の検査装置。
  7. 前記横方向位置決め部材は、長手状部材の側部を止めるストッパと、上記長手状部材を
    上記ストッパ方向に自重でスライドさせて位置寄せする傾斜面とから成ることを特徴とす
    る請求項4に記載の検査装置。
  8. 前記前部,後部の位置決め部材は、前部が長手状部材のカメラ前部方向への移動を阻止
    する透明ストッパと、上記長手状部材をこのストッパ方向に押圧する、クランプ又はシリ
    ンダ等の押圧部材とから成ることを特徴とする請求項4に記載の検査装置。
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