JP5104408B2 - ハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法及びエンジン始動制御装置 - Google Patents

ハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法及びエンジン始動制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、内燃エンジンと電動モータとを動力源とするハイブリッド駆動電気車両の、走行中の内燃エンジンの始動制御に関する。
内燃エンジンと電動モータとを動力源とするハイブリッド電気駆動車両において、エンジンの始動は電動モータの回転トルクを用いて行なわれる。車両の走行中に内燃エンジンの始動が必要になった場合には、電動モータとエンジンとを接続するクラッチを締結することでエンジンにクランキングのための回転トルクを作用させる。
このようなケースにおけるエンジンの始動制御に関して、特許文献1は始動操作中のエンジンの回転速度が目標回転速度に一致するようにクラッチ締結用の油圧を制御することを提案している。
特開2006-298078号公報
クラッチ締結用の油圧が同一であっても、クラッチの摩耗などにより、電動モータからエンジンに実際に伝達されるトルクは必ずしも同一とはならない。また、クラッチの油圧のみを制御しても、エンジン始動時の電動モータの回転速度によってエンジンに作用するトルクは異なる。
このような理由から、従来技術によるエンジン始動方法では、回転速度の上昇パターンを常に一定に保つことは難しい。しかし、回転速度にばらつきが生じると、エンジンに供給される混合気の空燃比にもばらつきが生じ、排気エミッションを悪化させる要因となる。
この発明の課題は、したがって、ハイブリッド駆動電気車の走行中のエンジンの始動において、エンジン回転速度の上昇が常に一定のパターンで行なわれるようにすることである。
上記の課題を達成するために、この発明は、内燃エンジンと電動モータとを第1のクラッチを介して接続し、電動モータと駆動輪とを第2のクラッチを介して接続したハイブリッド駆動電気車両に適用され、車両の走行中に電動モータの回転トルクで内燃エンジンを始動するハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法において、第2のクラッチを半クラッチ状態とし、第1のクラッチを所定圧力で締結し、第1のクラッチを締結した後のエンジン回転速度をあらかじめ設定された目標回転速度と比較し、第2のクラッチのスリップ率が限界値以下かどうかを判定し、エンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチのスリップ率が限界値以下の場合に、電動モータの回転速度を増速し、始動中のエンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチのスリップ率が限界値以下でない場合に、第1のクラッチの締結圧を増圧する、ようにしている。
この発明はまた、内燃エンジンと電動モータとを第1のクラッチを介して接続し、電動モータと駆動輪とを第2のクラッチを介して接続したハイブリッド駆動電気車両に適用され、車両の走行中に電動モータの回転トルクで内燃エンジンを始動するハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御装置において、第2のクラッチを半クラッチ状態とする手段と、第1のクラッチを所定圧力で締結する手段と、第1のクラッチを締結した後のエンジン回転速度をあらかじめ設定された目標回転速度と比較する手段と、第2のクラッチのスリップ率が限界値以下かどうかを判定する手段と、エンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチのスリップ率が限界値以下の場合に、電動モータの回転速度を増速する手段と、始動中のエンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチのスリップ率が限界値以下でない場合に、第1のクラッチの締結圧を増圧する手段と、を備えている。
エンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチがスリップ限界に達していない場合には、電動モータの回転速度を増速することで、エンジン回転速度を目標回転速度へと制御する。一方、エンジン回転速度が目標回転速度以下であって第2のクラッチがスリップ限界に達している場合には、第1のクラッチの締結圧を増圧することにより、電動モータの回転速度を増速せずに、内燃エンジンへの伝達トルクを増加させて、エンジン回転速度を目標回転速度へと制御する。
そのため、第1のクラッチの伝達トルクにばらつきがあっても、電動モータの回転速度と、第1のクラッチの締結圧とを、第2のクラッチのスリップ状況に応じて選択的に制御することで、エンジンの始動時の回転速度を常に所定の増速パターンに一致させることが可能となる。したがって、車両走行中のエンジン始動に伴う排気エミッションの悪化を防止できる。
図1はこの発明を適用するハイブリッド駆動電気車両の駆動システムの概略構成を示す。図2はこの発明によるコントローラが実行する車両走行中のエンジン始動ルーチンを示す。
図1の(a)を参照すると、ハイブリッド駆動電気車両は走行用動力源として内燃エンジン1と電動モータ2とを備える。
内燃エンジン1は第1のクラッチCL1を介して電動モータ2に接続される。電動モータ2の出力は第2のクラッチCL2を介して自動変速機3に入力される。自動変速機3の出力は減速稀4を介してハイブリッド駆動電気車両の駆動輪を駆動する。電動モータ3は車両が制動中または惰性走行している場合には、自動変速機3から入力される回転トルクによりジェネレータとして機能する。
図1の(b)を参照すると、ハイブリッド駆動電気車両は、内燃エンジン1の運転、電動モータ2の運転、第1のクラッチの締結と解放、第2のクラッチの締結と解放とを制御するためのコントローラ5を備える。
コントローラ5は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/O インタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ5を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
この発明は以上のように構成されたハイブリッド駆動電気車両が、電動モータ2の動力で走行中、あるいは制動ないしは惰性走行により電動モータ2をジェネレータとして駆動しつつ走行している場合に、内燃エンジン1を始動する際の制御に関する。
この制御のために、コントローラ5には内燃エンジン1の回転速度を検出する速度センサ11と、自動変速機3の出力回転速度を検出する回転速度センサ13から、それぞれ検出信号が信号入力される。また、電動モータ2の運転を制御するインバータ12から電動モータ2の回転速度が入力される。
図2を参照して、ハイブリッド駆動電気車両の走行中に、コントローラ5がこれらの入力信号に基づき実行する、内燃エンジン1の始動ルーチンを説明する。このルーチンは内燃エンジン1の始動要求に基づき実行される。
ステップS1で、コントローラ5は第2のクラッチCL2を半クラッチ状態とする一方で、クラッチCL2の伝達トルクの低下を補償すべく、電動モータ2の目標回転速度を上昇させる。
ステップS2では、第1のクラッチCL1を所定の締結圧で締結する。これにより、電動モータ2の回転が内燃エンジン1に伝達され,内燃エンジン1のクランキングが開始される。ここで、所定の締結圧とは、第1のクラッチCL1がある程度の滑りを許容した状態で締結するような締結圧を意味する。
ステップS1で第2のクラッチCL2を半クラッチ状態とするのは、第1のクラッチCL1の締結によるショックが自動変速機3に伝達されないようにするためである。なお、クランキングを開始した内燃エンジン1に対して、コントローラ5は別ルーチンにより燃料の供給と、混合気への点火を行なうことで、内燃エンジン1に混合気の燃焼を開始させる。
ステップS3では、内燃エンジン1の回転速度を所定の目標回転速度と比較する。目標回転速度はステップS2の実行からの経過時間に応じて予め設定された増速パターンに応じた値である。コントローラ5はステップS3の実行ごとに、ステップS2の実行からの経過時間に基づきあらかじめROMに格納されたマップを参照して、目標回転速度を求める。
内燃エンジン1の回転速度が目標回転速度以下の場合には、ステップS4の処理を行なう。内燃エンジン1の回転速度が目標回転速度を上回っている場合には、ステップS8の処理を行なう。
ステップS4では、内燃エンジン1の目標回転速度と実回転速度との差に基づき、電動モータ2の回転速度の補正値を計算する。具体的には、内燃エンジン1の目標回転速度と実回転速度との差が大きいほど電動モータ2の回転速度の補正値が大きくなるようにする。そのために、コントローラ5のROMには、あらかじめこれらの関係を規定するマップを格納しておき,コントローラ5は内燃エンジン1の目標回転速度と実回転速度との差に基づきマップを検索して電動モータ2の回転速度の補正値を求める。
ステップS5では、第2のクラッチCL2のスリップ率を計算し、スリップ率がスリップ限界値に達したかどうかを判定する。
第2のクラッチCL2のスリップ率がスリップ限界値以下の場合には、コントローラ5はステップS6で、電動モータ3の回転速度をステップS4で求めた補正値に基づき上昇させる。電動モータ3の回転速度の上昇は、内燃エンジン1の回転速度の上昇をもたらす。ステップS6の処理の後、コントローラ5はステップS8の処理を行なう。
第2のクラッチCL2のスリップ率がスリップ限界値に達している場合には、コントローラ5はステップS7で、第1のクラッチの締結圧を増圧する。その結果、第1のクラッチの滑りが減少するので、電動モータ2の回転速度が同じままでも、内燃エンジン1の回転速度は上昇する。ステップS7の処理の後、コントローラ5はステップS8の処理を行なう。
ステップS8で、コントローラ5は内燃エンジン1の回転速度を所定の完爆速度と比較する。
内燃エンジン1の回転速度が完爆速度以下の場合には、ステップS3以降の処理を繰り返す。内燃エンジン1の回転速度が完爆速度を超えた場合には、コントローラ5はルーチンを終了する。
図3-図6を参照して、以上の制御がもたらす作用を説明する。
図3は上記のハイブリッド駆動電気車両に従来技術による内燃エンジン始動制御を適用した場合の始動パターンを示す。
この場合には、まず(e)に示すように、第2のクラッチCL2を半クラッチ状態とし、(d)に示すように電動モータ2の目標回線速度を上昇させて、クラッチCL2の伝達トルクの低下を補償する。この処理は図2のステップS1の処理と同一である。
従来技術は、この状態で第1のクラッチCL1の締結を開始する。(b)は第1のクラッチCL1の伝達トルクを示す。図の実線に示すように,内燃エンジン1の始動時には第1のクラッチCL1が2段階に渡って締結される。すなわち、内燃エンジン1が完爆に至るまではある程度の滑りを許容した第1段階の締結力のもとで締結し、内燃エンジン1が完爆した後に、完全な締結状態となる。
第1のクラッチCL1が第1段階へと締結されるのに伴い、第1のクラッチCL1を介した電動モータ2の回転トルクで内燃エンジン1のクランキングが行なわれ、(a)の実線に示すように内燃エンジン1の回転速度が上昇する。これに伴い、内燃エンジン1の吸入負圧が(c)の実線に示すように低下する。なお、吸入負圧の低下は負圧の絶対値が大きくなることを意味する。また、(f)の実線に示すように内燃エンジン1においては燃料噴射が行なわれる。この時の内燃エンジン1内で燃焼する混合気の空燃比A/Fの変化は(g)の実線に示される。始動はリッチ空燃比のもとで行なわれるため、始動時の燃料噴射量は(f)の実線に示すように、完爆後の燃料噴射量より多く設定される。一方、完爆後は燃料噴射量は低下し、理論空燃比近傍の空燃比A/Fで燃焼が行なわれるため、(g)の実線は始動から完爆に至る混合気の空燃比A/Fの変化を示す。
図4の(a)-(c)、(f)及び(g)の各実線が示す変化は、第1のクラッチCL1を介して電動モータ2から内燃エンジン1へ入力されるクランキングトルクが設計通りに推移する場合である。第1のクラッチCL1が同じ締結圧のもとで常に同じ回転トルクを伝達するのであれば、内燃エンジン1はこの制御により常に一定の始動パターンで始動する。
現実には、第1のクラッチCL1の締結圧が一定であっても、第1クラッチCL1を構成している部材の摩耗や、第2のクラッチCL2のトルク伝達状況により、第1のクラッチCL1の伝達トルクの変化に(b)の破線に示すような遅れを生じることがある。
第1のクラッチCL1の伝達トルクの増大に(b)の破線に示すような遅れが生じると、(a)の破線に示すように内燃エンジン1の回転速度の上昇にも遅れが生じる。その結果、(f)の破線に示すように燃料噴射の開始に遅れが生じる。さらに、内燃エンジン1が完爆状態に達するまでの時間も長くなるので、(g)の破線に示すようにリッチ空燃比による内燃エンジン1の運転期間が長くなる。リッチ空燃比による運転が長引くことは、内燃エンジン1の排気エミッションに好ましくない影響を与える。
図4-図6はこの発明によるハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御装置のもとでの内燃エンジン1の始動パターンを示す。
図4を参照すると、車両が走行中に、内燃エンジン1の始動要求が発生すると、コントローラ5まず図2のステップS1の処理を行なう。すなわち、(e)に示すように、第2のクラッチCL2を半クラッチ状態とし、(d)に示すように電動モータ2の目標回線速度を上昇させて、クラッチCL2の伝達トルクの低下を補償する。
次にステップS2で、第1のクラッチCL1を第1段階まで締結し、内燃エンジン1のクランキングを開始する。ここまでの処理は図3の従来技術と同じである。
内燃エンジン1がクランキングを開始した後、コントローラ5はステップS3で回転速度センサ11が検出する内燃エンジン1の回転速度を所定の目標回転速度と比較する。ここで、所定の目標回転速度は、第1のクラッチCL1の締結からの経過時間、すなわち内燃エンジン1のクランキング開始からの経過時間に応じた値として、あらかじめ定められ、マップとしてコントローラ5のROMに格納されている。ステップS3で、コントローラは、ステップS2の実行からの経過時間に基づきマップを検索して目標回転速度を求め、求めた目標回転速度と内燃エンジン1の回転速度を比較する。
ステップS3の判定の結果、内燃エンジン1の回転速度が所定の目標回転速度に達している場合には、ステップS8で内燃エンジン1が完爆したことを確認した後にルーチンを終了する。この場合の始動の様子は図の実線に示される。このように、第1のクラッチCL1が想定された回転トルクを伝達する場合には、この発明によるエンジン始動制御は図3の従来技術による制御と同じ結果をもたらす。
この発明によるエンジン始動制御が従来技術による制御と異なる様相を示すのは、図4の(b)の破線に示すように、第1のクラッチCL1の伝達トルクにばらつきが生じる場合である。
この場合には、第1のクラッチCL1に、図の実線と同じ締結圧を供給しているにも関わらず,第1のクラッチCL1の伝達トルクはあまり上昇しない。したがって、第1のクラッチCL1の伝達トルクでクランキングされる内燃エンジン1の回転速度の上昇も遅くなるはずである。
しかし、コントローラ5は、図2のステップS3でエンジン回転速度が目標回転速度以下であると判定すると、ステップS4でエンジン回転速度を目標とする回転速度の上昇パターンに追随させるべく、電動モータ2の回転速度の補正値を計算する。一方、ステップS5で第2のクラッチCL2がスリップ限界に達していないかどうかを判定する。
図4は、ステップS5で第2のクラッチCL2のスリップ率がスリップ限界値以下の場合、すなわち第2のクラッチCL2がスリップ限界に達していない場合の始動パターンを示す。この場合には、コントローラ5はステップS6で電動モータ2の回転速度を補正値に基づき図の(d)に示すように増速する。
その結果、図の(b)の破線に示す第1のクラッチCL1の伝達トルクの不足が補償され、(b)の実線に示す伝達トルクが得られる。このようにして、第1のクラッチCL1の伝達トルクが不足し、かつCL2のスリップ率がスリップ限界値以下の場合には、駆動モータ2の回転速度の増速補正を行なうことで、内燃エンジン1の回転速度を所定の増速パターンに追随させることができる。
図5は、図3及び図4の破線と同ように,第1のクラッチCL1の伝達トルクが不足し、かつステップS5の判定の結果、第2のクラッチCL2のスリップ率が図5の(e)に示すスリップ限界値に達している場合の始動パターンを示す。
この場合には、コントローラ5は電動モータの2の回転速度の増速補正を行なわず、代わりにステップS6で、第1のクラッチCL1の締結圧を増圧する。具体的には図5の(c)に示すように、目標伝達トルクを増大させることで、第1のクラッチCL1の締結圧を増圧する。この処理により、図5の(b)の破線に示すように不足していた第1のクラッチCL1の伝達トルクは、図の実線の状態へと修正される。
このように、第1のクラッチCL1の伝達トルクが不足し、かつ第2のクラッチCL2のスリップ率がスリップ限界値に達している場合には、電動モータの2の回転速度の増速補正を行なわず、第1のクラッチCL1の締結圧を増圧補正することで、内燃エンジン1の回転速度を所定の増速パターンに追随させることができる。
図6は、電動モータの2の回転速度の増速補正を行なった結果、始動制御の途中で第2のクラッチCL2のスリップ率がスリップ限界値に達した場合の始動パターンを示す。
この場合には、ステップS3で内燃エンジン1の回転速度が所定の目標回転速度以下であると判定し。ステップS5で第2のクラッチCL2のスリップ率がスリップ限界以下と判定すると、コントローラ5は図4のケースと同ようにステップS6で電動モータ2の回転速度を増速補正する。
その結果、図の(b)の破線に示すように不足していた第1のクラッチCL1の伝達トルクは、図の実線位置まで回復し,内燃エンジン1の回転速度も図の(a)に示すように、目標とする上昇パターンに追随する。
しかしながら、電動モータ2の回転速度を増速補正した結果、図の(e)の破線に示すように、第2のクラッチCL2のスリップ率が増大し、やがてスリップ限界に到達する。
これを、図2のフローチャートに即して説明すると、コントローラ5がステップS3-S8のプロセスを繰り返している間に、ステップS5の判定が肯定から否定に転じる。その結果、コントローラ5は電動モータ2の回転速度の増速補正を停止し、ステップS7で第1のクラッチCL1の締結圧を増圧する。すなわち、図の(c)の破線に示すように,目標伝達トルクを増大させることで、第1のクラッチCL1の締結圧を増圧する。
この処理の結果、第1のクラッチCL1の伝達トルクは図の(b)の実線に示すようにさらに増大し、内燃エンジン1の回転速度も所定の増速パターン沿って増大し、完爆に至る。
以上のように、この発明によれば、第1のクラッチCL1の伝達トルクにばらつきがあっても、第2のクラッチCL2のスリップに応じた、電動モータ2の回転速度と、第1のクラッチCL1の締結圧の選択的な制御により、常に一定した増速パターンのもとで内燃エンジン1の始動を行なうことができる。
したがって、燃料の噴射量、噴射タイミング、点火タイミングなど、内燃エンジン1の燃焼に関する制御も一定のパターンのもとで行なわれる。その結果、内燃エンジン1の始動は、排気エミッションの悪化を招くことなく、常に安定したプロセスで行なわれる。また、このように始動時の内燃エンジン1の増速パターンが一定化することで、内燃エンジン1の燃焼制御自体も容易になる。
この発明では、第2のクラッチCL2のスリップ限界到達を境界として、電動モータ2の回転速度と、第1のクラッチCL1の締結圧の制御という、内燃エンジン1の始動時の増速パターン維持のための2種類の制御を、選択的に適用している。したがって、いずれか一方のみで内燃エンジン1の増速パターンを維持する場合と比べて、より広い範囲の運転条件変化に対して、内燃エンジン1の始動時の増速パターンを維持することができる。
以上のように、この発明を特定の実施例を通じて説明して来たが、この発明は上記の実施例に限定されるものではない。当業者にとっては、特許請求の範囲内でこれらの実施例にさまざまな修正あるいは変更を加えることが可能である。
この発明を適用するハイブリッド駆動電気車両の駆動システムの概略構成図である。 この発明によるコントローラが実行するエンジン始動ルーチンを説明するフローチャートである。 従来の内燃エンジン始動制御を適用した場合の内燃エンジンの始動パターンを示すタイミングチャートである。 この発明による電動モータの増速補正のもとでの内燃エンジンの始動パターンを示すタイミングチャートである。 この発明による第1のクラッチの締結圧の増圧補正のもとでの内燃エンジンの始動パターンを示すタイミングチャートである。 この発明による電動モータの増速補正と第1のクラッチの締結圧の増圧補正のもとでの内燃エンジンの始動パターンを示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 内燃エンジン
2 電動モータ
3 自動変速機
5 コントローラ
11,13 回転速度センサ
12 インバータ
CL1 第1のクラッチ
CL2 第2のクラッチ

Claims (6)

  1. 内燃エンジンと電動モータとを第1のクラッチを介して接続し、電動モータと駆動輪とを第2のクラッチを介して接続したハイブリッド駆動電気車両に適用され、車両の走行中に電動モータの回転トルクで内燃エンジンを始動するハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法において、
    (ア)第2のクラッチを半クラッチ状態とし、
    (イ)第1のクラッチを所定圧力で締結し、
    (ウ)第1のクラッチを締結した後のエンジン回転速度をあらかじめ設定された目標回転速度と比較し、
    (エ)第2のクラッチのスリップ率が限界値以下かどうかを判定し、
    (オ)エンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチのスリップ率が限界値以下の場合に、電動モータの回転速度を増速し、
    (カ)始動中のエンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチのスリップ率が限界値以下でない場合に、第1のクラッチの締結圧を増圧する、
    ことを特徴とするハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法。
  2. 目標回転速度は、前記(イ)の第1のクラッチの締結からの経過時間に応じて予め設定された値である、ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法。
  3. 第2のクラッチは自動変速機を介して駆動輪に接続される、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法。
  4. 電動モータの回転速度を増速した結果、第2のクラッチがスリップ限界に達すると、電動モータの回転速度のそれ以上の増速を停止し、第1のクラッチの締結圧を増圧するようさらに構成された、ことを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法。
  5. エンジンの回転速度が所定の完爆判定速度に達するまで、前記(ウ)から(カ)までの処理を繰り返し実行することを特徴とする、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御方法。
  6. 内燃エンジンと電動モータとを第1のクラッチを介して接続し、電動モータと駆動輪とを第2のクラッチを介して接続したハイブリッド駆動電気車両に適用され、車両の走行中に電動モータの回転トルクで内燃エンジンを始動するハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御装置において、
    第2のクラッチを半クラッチ状態とする手段と、
    第1のクラッチを所定圧力で締結する手段と、
    第1のクラッチを締結した後のエンジン回転速度をあらかじめ設定された目標回転速度と比較する手段と、
    第2のクラッチのスリップ率が限界値以下かどうかを判定する手段と、
    エンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチのスリップ率が限界値以下の場合に、電動モータの回転速度を増速する手段と、
    エンジン回転速度が目標回転速度以下であってかつ第2のクラッチのスリップ率が限界値以下でない場合に、第1のクラッチの締結圧を増圧する手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド駆動電気車両のエンジン始動制御装置。
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