JP5104063B2 - 3次元像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、立体画像を表示することができる3次元像表示装置に関する。
観察者の両目が、それぞれ、視差画像と呼ばれる異なる画像を観察することによって立体画像を得る2眼式立体画像技術や、視差画像を複数組用意することによって異なる視点からの立体画像を複数得る多眼式立体画像技術が知られており、これらに関連する技術が多く開発されている。しかしながら、2眼式立体画像技術や多眼式立体画像技術にあっては、立体画像は、立体画像として意図した空間に位置するのではなく、例えば2次元のディスプレイ面上に存在し、常に、一定の位置に位置する。従って、特に視覚系生理反応である輻輳と調節とが連動せず、これに伴う眼精疲労が問題となっている。
一方、実世界において、物体表面の情報は、光波を媒体として観察者の眼球まで伝搬する。そして、実世界において物理的に存在する物体表面からの光波を人工的に再現する技術として、ホログラフィ技術が知られている。ホログラフィ技術を用いた立体画像は、光の干渉に基づき生成された干渉縞を用い、この干渉縞を光で照明した際に生じる回折波面そのものを画像情報媒体として用いる。従って、観察者が実世界において物体を観察しているときと同様の輻輳、調節などの視覚系生理反応が生じ、眼精疲労の少ない画像を得ることができる。更には、物体からの光波面が再現されているということは、画像情報を伝達する方向に対して連続性が確保されていることを意味する。従って、観察者の視点が移動しても、その移動に応じた異なる角度からの適切な画像を連続的に提示することが可能であり、運動視差が連続的に提供されることとなる。
しかしながら、ホログラフィ技術においては、物体の3次元空間情報を2次元空間における干渉縞として記録しており、その情報量は、同じ物体を撮影した写真等の2次元空間の情報量と比較すると極めて膨大な量となる。これは、3次元空間情報を2次元空間情報に変換する際に、その情報が2次元空間上における密度に変換されていると考えることができるからである。そのために、CGH(Computer Generated Hologram)による干渉縞を表示する表示装置に求められる空間分解能は極めて高く、また、膨大な情報量が必要であり、実時間ホログラムに基づき立体画像を実現することは、現状において、技術的に困難である。
ホログラフィ技術においては、連続的な情報とみなすことのできる光波を情報媒体として用い、物体からの情報を伝達する。一方、光波を離散化し、理論的にはほぼ実世界における光波から成る場と等価である状況を光線によって再現することで立体画像を生成する技術として、光線再生法(インテグラルフォトグラフィ法とも呼ばれる)が知られている。光線再生法にあっては、予め、多くの方向へ伝搬する多数の光線から構成された光線群を、光学的手段によって空間に散布する。次に、任意の位置に位置する仮想的な物体の表面から伝搬される光線をこの光線群から選択し、選択された光線の強度や位相の変調を行うことによって、光線から成る像を空間に生成する。観察者は、この像を立体画像として観察することができる。光線再生法による立体画像は、任意の点において、複数の方向からの像が多重結像されたものであり、実世界における3次元物体を見たときと同様に、任意の点について、見る位置によって見え方が異なる。
以上で述べた光線再生法を実現するための装置として、液晶表示装置やプラズマ表示装置等の平面型表示装置とマイクロレンズアレイやピンホールアレイとを組み合わせた装置が提案されている(例えば、以下の特許文献1〜特許文献7を参照のこと)。また、プロジェクタ・ユニットを多数並べた装置も考えられる。図26に、プロジェクタ・ユニットを用いて光線再生法を実現する3次元像表示装置の一構成例を示す。この装置は、多数のプロジェクタ・ユニット101を水平方向及び垂直方向に並列的に配置し、各プロジェクタ・ユニット101から角度の異なる光線を出射するようにしたものである。これにより、ある断面102内の任意の点において多視角の像を多重再生し、立体画像を実現している。
特開2003−173128号公報 特開2003−161912号公報 特開2003−295114号公報 特開2003−75771号公報 特開2002−72135号公報 特開2001−56450号公報 特許第3523605号公報
上述の光線再生法によれば、2眼式立体画像技術や多眼式立体画像では不可能であった視覚機能としての焦点調節及び両眼輻輳角調節に対して有効に働く程度の光線によって画像を生成するので、眼精疲労が極めて少ない立体画像を提供することができる。それだけでなく、仮想物体上の同一要素から複数の方向へ連続的に光線が出射されていることから、視点位置の移動に伴う画像の変化を連続的に提供することができる。
しかしながら、現状の光線再生法によって生成された画像は、実世界における物体と比較すると臨場感に欠ける。これは、現状の光線再生法による立体画像が、実世界の物体から観察者が得る情報量に対して非常に少量の情報、即ち、少量の光線によって生成されていることに起因していると考えられる。一般に、人間の視認限界は角度分解能で1分程度と云われており、現状の光線再生法による立体画像は、この人間の視覚に対して不十分な光線によって生成されている。従って、実世界の物体が有する高い臨場感やリアリティを有する立体画像を生成するためには、少なくとも多量の光線によって画像を生成することが課題である。
そして、その実現のためには、空間的に高い密度で光線群を生成することのできる技術が必要とされ、液晶表示装置等の表示装置の表示密度を高くすることが考えられる。あるいは又、図26に示した多数のプロジェクタ・ユニット101を配置する装置の場合、各プロジェクタ・ユニット101を出来るだけ小型化し、空間的に高い密度で並べることが考えられる。しかしながら、現在の表示装置における表示密度の飛躍的な向上は、光利用効率や回折限界の問題から困難である。また、図26に示した装置の場合、各プロジェクタ・ユニット101を小型化するのには限界があるため、空間的に高い密度で並べることは困難であると考えられる。いずれの場合にあっても、高密度の光線群を生成するためには、複数のデバイスが必要となり、装置全体の大型化は避けられない。
また、例えば、光源が発光素子から構成されている場合、発光素子に輝度のバラツキが発生すると、生成される画像に輝度ムラが生じてしまうし、場合によっては、画像の色味に変化が生じ、画像の品質劣化の原因となる。発光素子の輝度のバラツキは、3次元像表示装置への光源の取り付け時(3次元像表示装置の組立時)だけでなく、経年変化や動作環境の変化によっても発生する。
従って、本発明の目的は、3次元像表示装置全体を大型化することなく、立体画像の表示に必要な光線群を空間的に高い密度で生成・散布することができ、実世界の物体と同質に近い光線による立体画像を得ることを可能とする3次元像表示装置を提供することにある。また、本発明の更なる目的は、光源から出射される光の光強度に変化が生じた場合であっても、表示される画像の質の低下を招くことの無い3次元像表示装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置は、
(A)離散して配された複数の光出射位置から光を出射する光源、
(B)複数の画素を有し、光源の異なる光出射位置から順次出射され、入射方向が異なる光を各画素によって変調して2次元画像を生成し、且つ、生成した2次元画像における空間周波数を、各画素から生じる複数の回折次数に対応した回折角に沿って出射する光変調手段、並びに、
(C)光変調手段から出射された2次元画像における空間周波数をフーリエ変換して、前記複数の回折次数に対応する数のフーリエ変換像を生成し、該フーリエ変換像を結像させるフーリエ変換像形成手段、
を備えていることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置にあっては、
(D)フーリエ変換像形成手段によって結像されたフーリエ変換像の共役像を形成する共役像形成手段、
を更に備えていることが好ましい。
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る3次元像表示装置は、
(A)離散して配された複数の光出射位置から光を出射する光源、
(B)X方向及びY方向に沿って2次元マトリクス状に配列された開口を有し、光源の異なる光出射位置から順次出射され、入射方向が異なる光の通過あるいは反射を開口毎に制御することで2次元画像を生成し、且つ、該2次元画像に基づき、開口毎に、複数の回折次数の回折光を生成する2次元画像形成装置、
(C)その前側焦点面に2次元画像形成装置が配置されている第1のレンズ、
(D)第1のレンズの後側焦点面に、その前側焦点面が位置している第2のレンズ、並びに、
(E)第2のレンズの後側焦点面に、その前側焦点面が位置している第3のレンズ、
を備えていることを特徴とする。
上記の好ましい形態を含む本発明の第1の態様、あるいは、第2の態様に係る3次元像表示装置(以下、これらを総称して、単に、本発明の3次元像表示装置と呼ぶ場合がある)において、離散して配された光出射位置の数をLEPTotalとしたとき、各光出射位置から出射され、光変調手段あるいは2次元画像形成装置への入射方向が異なる光(以下、照明光と呼ぶ場合がある)によって形成されるフーリエ変換像の数は、(複数の回折次数)×LEPTotal個となる。また、照明光に基づき得られたフーリエ変換像は、各光出射位置に対応して、離散した位置に、フーリエ変換像形成手段あるいは第1のレンズによってスポット状に結像される。尚、後述するフーリエ変換像選択手段あるいは空間フィルタを配置すれば、照明光によって形成されるフーリエ変換像の数は、最終的に、例えば、LEPTotal個となる。尚、離散して配された複数の光出射位置が、2次元マトリクス状に離散(離間)されて配されている場合、係る光出射位置の数を「U0×V0」と表現する。ここで、U0×V0=LEPTotalである。
本発明の3次元像表示装置において、光源は、2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子を具備している構成とすることができる。尚、この場合、2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子の個数をU0’×V0’個とすると、光源の仕様に依り、U0’=U0,V0’=V0の場合もあるし、例えば、U0’/3=U0,V0’/3=V0の場合もある。そして、この場合、光源と光変調手段あるいは2次元画像形成装置との間にはレンズ(例えば、コリメータレンズ)が配置されており、光源は、このレンズの前側焦点面(あるいは前側焦点面近傍)に位置することが、レンズから出射された光(照明光)が平行光(概ね平行光)となるので好ましい。あるいは又、本発明の3次元像表示装置において、光源は、発光素子、及び、該発光素子から出射された光であって、光変調手段あるいは2次元画像形成装置に入射する光の入射方向を変更するための光線進行方向変更手段を備えている構成とすることができる。そして、この場合、光線進行方向変更手段として、入射する光線に対して出射する光線の角度を変更する(変化させる)ことができる屈折型光学手段(例えば、レンズ、より具体的には、例えば、コリメータレンズやマイクロレンズアレイ)、あるいは又、入射する光線に対して出射する光線の位置及び角度を変更する(変化させる)ことができる反射型光学手段(具体的には、例えば、鏡、より具体的には、例えば、ポリゴン・ミラーや、ポリゴン・ミラーと鏡の組合せ、曲面から構成された凸面鏡、曲面から構成された凹面鏡、多面体から構成された凸面鏡、多面体から構成された凹面鏡)を挙げることができる。
上述したとおり、光源が2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子を具備している構成とする場合、各発光素子から出射される光の出射方向が異なり、光変調手段あるいは2次元画像形成装置への入射方向が異なるように各発光素子を配置することが望ましい。また、上述したとおり、光線進行方向変更手段として屈折型光学手段を採用する場合、2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子を具備している構成とすることが好ましく、この場合には、各発光素子から順次出射され、屈折型光学手段に入射し、屈折型光学手段から出射するときの光の出射方向を屈折型光学手段によって変えることができる結果、光変調手段あるいは2次元画像形成装置に入射する光の入射方向を変えることができる。尚、この場合、各発光素子から出射される光の出射方向は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。一方、上述したとおり、光線進行方向変更手段として反射型光学手段を採用する場合、発光素子の数は、1つであってもよいし、例えば、U0個であってもよい。そして、反射型光学手段から出射するときの光出射位置の数を、反射型光学手段の位置等の制御を行うことで、U0×V0=LEPTotalとすればよい。具体的には、例えば、ポリゴン・ミラーをその回転軸を中心として回転させながら、回転軸の傾斜角を制御すればよいし、あるいは又、発光素子から鏡に入射する光の位置を制御すればよいし、あるいは又、鏡から出射される照明光の位置を制御すればよいし、あるいは又、鏡から出射される照明光の状態(例えば、照明光の通過、遮断)を制御すればよい。そして、これによって、光変調手段あるいは2次元画像形成装置に入射する光の入射方向を変えることができる。
更には、上記の好ましい構成、形態を含む本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置において、フーリエ変換像形成手段はレンズ[第1のレンズ]から成り、このレンズ[第1のレンズ]の前側焦点面に光変調手段が配置されている構成とすることができる。
本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置において、フーリエ変換像形成手段によって生成され、結像される像は、複数の回折次数に対応しているが、低次の回折次数に基づき得られる像は明るく、高次の回折次数に基づき得られる像は暗いので、十分な画質の立体画像を得ることができる。但し、より一層の画質の向上のためには、
(E)前記複数の回折次数に対応する数だけ生成されたフーリエ変換像の内、所望の回折次数に対応するフーリエ変換像を選択するフーリエ変換像選択手段、
を更に備えており、このフーリエ変換像選択手段は、フーリエ変換像が結像される位置に配置されている構成とすることが好ましい。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る3次元像表示装置においても、第1のレンズによって生成され、結像される像は、複数の回折次数に対応しているが、低次の回折次数に基づき得られる像は明るく、高次の回折次数に基づき得られる像は暗いので、十分な画質の立体画像を得ることができる。但し、より一層の画質の向上のためには、
(F)光出射位置の数に対応した数の開閉制御可能な開口部を有し、第1のレンズの後側焦点面に位置する空間フィルタ、
を更に備えている構成とすることが好ましい。そして、この場合、空間フィルタにおいては、2次元画像形成装置による2次元画像の生成タイミングと同期して所望の開口部を開状態とすることが望ましい。あるいは又、
(F)光出射位置の数に対応した数の開口部を有し、第1のレンズの後側焦点面に位置する散乱回折制限部材、
を更に備えている構成とすることが好ましい。空間フィルタあるいは散乱回折制限部材を配設することで、生成した複数の回折次数の回折光の内、所望の回折光のみを通過させることができる。
そして、これらの場合、フーリエ変換像選択手段[あるいは空間フィルタ]は、光出射位置の数(LEPTotalであり、例えば、U0×V0)に対応した数(LEPTotalであり、例えば、U0×V0)の開口部を有することが望ましい。開口部は、開閉制御可能であってもよいし、常に開状態であってもよい。開閉制御可能な開口部を有するフーリエ変換像選択手段[あるいは空間フィルタ]として、液晶表示装置(より具体的には、透過型若しくは反射型の液晶表示装置)を挙げることができるし、可動ミラーが2次元マトリクス状に配列された2次元型のMEMSを挙げることもできる。また、開閉制御可能な開口部を有するフーリエ変換像選択手段[あるいは空間フィルタ]においては、光変調手段[あるいは2次元画像形成装置]による2次元画像の生成タイミングと同期して所望の開口部を開状態とすることによって、所望の回折次数に対応するフーリエ変換像[あるいは回折光]を選択する構成とすることができる。開口部の位置は、フーリエ変換像選択手段[あるいは第1のレンズ]によって得られるフーリエ変換像[あるいは回折光]の内の所望のフーリエ変換像[あるいは回折光]が結像する位置とすればよく、係る開口部の位置は、離散して配された光出射位置に対応している。
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置は、フーリエ変換像形成手段によって結像されたフーリエ変換像を逆フーリエ変換することにより、光変調手段によって生成された2次元画像の実像を形成する逆フーリエ変換手段を更に備えていることが好ましい。
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置において、光変調手段は2次元的に配列された複数(P×Q個)の画素を有する2次元空間光変調器から成り、各画素は開口を備えている形態とすることができ、この場合、2次元空間光変調器を、液晶表示装置(より具体的には、透過型若しくは反射型の液晶表示装置)、あるいは、2次元空間光変調器の各開口内には可動ミラーが設けられている構成(可動ミラーが2次元マトリクス状に配列された2次元型のMEMSから成る構成)とすることが好ましい。また、以上に説明した好ましい構成、形態を含む本発明の第2の態様に係る3次元像表示装置において、2次元画像形成装置は、2次元的に配列された複数(P×Q個)の画素を有する液晶表示装置(より具体的には、透過型若しくは反射型の液晶表示装置)から成り、各画素には開口が備えられている形態とすることができ、あるいは又、2次元画像形成装置には、複数(P×Q個)の開口が設けられており、各開口には可動ミラーが設けられている(可動ミラーが2次元マトリクス状に配列された開口のそれぞれに配置された2次元型のMEMSから成る)形態とすることができる。ここで、開口の平面形状は矩形とすることが望ましい。開口の平面形状を矩形とするとき、フラウンホーファー回折が生じ、M×N組の回折光が生成される。即ち、係る開口によって、入射光波の振幅(強度)を周期的に変調し、格子の光透過率分布に一致した光量分布が得られる振幅格子が形成される。
更には、上記の好ましい構成、形態を含む本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置において、前記2次元画像における空間周波数は、画素構造の空間周波数をキャリア周波数とした画像情報に相当する構成とすることができ、更には、後述する2次元画像の共役像における空間周波数は、2次元画像における空間周波数から画素構造の空間周波数が除去された空間周波数である構成とすることができる。即ち、平面波成分の0次回折をキャリア周波数とする1次回折として得られるものであって、光変調手段の画素構造(開口構造)の空間周波数の半分以下の空間周波数が、フーリエ変換像選択手段あるいは空間フィルタにおいて選択され、あるいは又、フーリエ変換像選択手段あるいは空間フィルタを通過する。光変調手段あるいは2次元画像形成装置に表示された空間周波数は全て伝達される。
以上に説明した好ましい構成、形態を含む本発明の3次元像表示装置には、光源の異なる光出射位置から順次出射された光の光強度を測定するための光検出手段が備えられていることが好ましい。そして、光検出手段における光強度の測定結果に基づき、光源の発光状態を制御することができ、あるいは又、光変調手段若しくは2次元画像形成装置の作動状態を制御することができる。
光検出手段として、ホトダイオード、CCD、CMOSセンサーを挙げることができる。光源と光変調手段あるいは2次元画像形成装置との間にビームスプリッタや部分反射ミラー[パーシャルリフレクター]を配置し、光源から光変調手段あるいは2次元画像形成装置へと入射する光の一部を取り出して光検出手段に入射させる方式としてもよいし、フーリエ変換像形成手段や2次元画像形成装置の後方に部分反射ミラーを配置し、フーリエ変換像形成手段や2次元画像形成装置から出射した光の一部を取り出して光検出手段に入射させる方式としてもよいし、光変調手段あるいは2次元画像形成装置に光検出手段を取り付ける方式としてもよいし、光源に光検出手段を組み込む方式(具体的には、例えば、光源を構成する各発光素子の近傍に光検出手段を配置し、あるいは又、発光素子に光検出手段を組み込む方式)としてもよいし、光源から光変調手段あるいは2次元画像形成装置、フーリエ変換像形成手段、又は、その後方へと入射する有効領域を通る光を遮らない位置に光検出手段を配置してもよい。
以上に説明した好ましい構成、形態を含む本発明の3次元像表示装置において、U0,V0の数として、限定するものではないが、4≦U0≦12、好ましくは、例えば、9≦U0≦11を挙げることができ、また、4≦V0≦12、好ましくは、例えば、9≦V0≦11を挙げることができる。U0の値とV0の値は、等しくてもよいし、異なっていてもよい。尚、フーリエ変換像形成手段によってフーリエ変換像が結像される平面(XY平面)を、以下、結像面と呼ぶ場合がある。
本発明の3次元像表示装置における好ましい形態にあっては、所望の回折次数に対応するフーリエ変換像が、フーリエ変換像選択手段あるいは空間フィルタにおいて選択され、あるいは又、フーリエ変換像選択手段あるいは空間フィルタを通過するが、ここで、所望の回折次数として、限定するものではないが、0次の回折次数を挙げることができる。
以上に説明した種々の好ましい構成、形態を含む本発明の3次元像表示装置における光源として、レーザ、発光ダイオード(LED)や白色光源を挙げることができる。光源と光変調手段あるいは2次元画像形成装置との間に、照明光を整形するための照明光学系を配置してもよい。3次元像表示装置の仕様に依り、光源から単色光(例えば、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、又は、青色発光ダイオードのいずれかの発光ダイオードからの光)あるいは白色光(例えば、白色発光ダイオードからの光)が出射される場合があり、あるいは又、光源は、赤色発光素子、緑色発光素子、及び、青色発光素子を備え、これらの発光素子を順次駆動することで、光源から光(赤色光、緑色光、及び、青色光)を出射してもよく、これによっても、離散して配された複数の光出射位置から出射され、光変調手段あるいは2次元画像形成装置への入射方向が異なる照明光を得ることができる。
2次元空間光変調器あるいは2次元画像形成装置を構成する液晶表示装置においては、例えば、次に述べる透明第1電極と透明第2電極の重複領域であって液晶セルを含む領域が、1画素(1ピクセル)に相当する。そして、液晶セルを一種の光シャッター(ライト・バルブ)として動作させることによって、即ち、各画素の光透過率(開口率)を制御することによって、光源から出射された照明光の光透過率を制御し、全体として、2次元画像を得ることができる。透明第1電極と透明第2電極の重複領域には、矩形の開口が設けられており、光源から出射された照明光が係る開口を通過することによって、画素毎に、フラウンホーファー回折が生じ、M×N組の回折光が生成される。
液晶表示装置は、例えば、透明第1電極を備えたフロント・パネル、透明第2電極を備えたリア・パネル、及び、フロント・パネルとリア・パネルとの間に配された液晶材料から成る。フロント・パネルは、より具体的には、例えば、ガラス基板やシリコン基板から成る第1の基板と、第1の基板の内面に設けられた透明第1電極(共通電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)と、第1の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。更には、透明第1電極上には配向膜が形成されている。一方、リア・パネルは、より具体的には、例えば、ガラス基板やシリコン基板から成る第2の基板と、第2の基板の内面に形成されたスイッチング素子と、スイッチング素子によって導通/非導通が制御される透明第2電極(画素電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)と、第2の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。透明第2電極を含む全面には配向膜が形成されている。これらの透過型の液晶表示装置を構成する各種の部材や液晶材料は、周知の部材、材料から構成することができる。尚、スイッチング素子として、単結晶シリコン半導体基板に形成されたMOS型FETや薄膜トランジスタ(TFT)といった3端子素子や、MIM素子、バリスタ素子、ダイオード等の2端子素子を例示することができる。あるいは又、複数の走査電極が第1の方向に延び、複数のデータ電極が第2の方向に延びる、所謂マトリックス電極構成を有する液晶表示装置とすることもできる。透過型の液晶表示装置にあっては、光源からの照明光は、第2の基板から入射し、第1の基板から出射される。一方、反射型の液晶表示装置にあっては、光源からの照明光は、第1の基板から入射し、例えば、第2の基板の内面に形成された第2電極(画素電極)によって反射され、再び、第1の基板から出射される。開口は、例えば、透明第2電極と配向膜との間に、光源からの照明光に不透明な絶縁材料層を形成し、係る絶縁材料層に開口を形成することで得ることができる。尚、反射型の液晶表示装置として、その他、LCoS(Liquid Crystal on Silicon)タイプを用いることもできる。
本発明の3次元像表示装置にあっては、共役像形成手段によって形成された共役像を投射する光学的手段を備えていてもよいし、あるいは第3のレンズの後方に、第3のレンズによって形成された像を投射する光学的手段を備えていてもよい。
本発明の3次元像表示装置において、2次元画像の画素(ピクセル)の数P×Qを(P,Q)で表記したとき、(P,Q)の値として、具体的には、VGA(640,480)、S−VGA(800,600)、XGA(1024,768)、APRC(1152,900)、S−XGA(1280,1024)、U−XGA(1600,1200)、HD−TV(1920,1080)、Q−XGA(2048,1536)の他、(1920,1035)、(720,480)、(1280,960)等、画像表示用解像度の幾つかを例示することができるが、これらの値に限定するものではない。
本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る3次元像表示装置においては、光源の異なる光出射位置から順次出射され、入射方向が異なる光(照明光)に基づき、光変調手段[2次元画像形成装置]によって、2次元画像が生成され、且つ、生成された2次元画像における空間周波数が各画素等から生じる複数の回折次数に対応した回折角に沿って出射され、フーリエ変換像形成手段[第1のレンズ]によって空間周波数がフーリエ変換されて複数の回折次数に対応する数のフーリエ変換像[回折光]が生成され、結像され、最終的に観察者に到達する。この観察者に到達する画像には、光変調手段[2次元画像形成装置]への光(照明光)の入射方向の成分が含まれている。そして、このような操作が、順次、時系列的に繰り返されることで、フーリエ変換像形成手段[第1のレンズ]から出射された光線群(例えば、LEPTotal本の光線)を、空間的に高い密度で、しかも、複数の方向に分布した状態で、生成・散布することができる結果、係る光線群により、従来には無い、立体画像を構成するための光線の方向成分を効率的に制御した光線再生法に基づき、3次元像表示装置全体を大型化することなく、実世界の物体に近い質感の立体画像を得ることができる。
しかも、本発明の3次元像表示装置において、例えば、0次の回折光に基づき立体画像を構成すれば、明るく、クリアーで、高品質の立体画像を得ることができる。
また、光検出手段を備えることによって光源の発光状態を監視することができ、光源の発光状態のバラツキや経時変化に起因した画像の品質劣化の発生を抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の第1の態様及び第2の態様に係る3次元像表示装置に関する。図1に、単色表示の実施例1の3次元像表示装置の概念図を示す。尚、図1において、光軸をz軸とし、z軸に直交する平面内での直交座標をx軸、y軸とし、x軸と平行な方向をX方向、y軸と平行な方向をY方向とする。X方向を、例えば3次元像表示装置における水平方向とし、Y方向を、例えば3次元像表示装置における垂直方向とする。ここで、図1は、yz平面における実施例1の3次元像表示装置の概念図である。xz平面における実施例1の3次元像表示装置の概念図も、実質的には図1と同様である。また、図2は、実施例1の3次元像表示装置を斜めから見たときの概念図であり、図3は、実施例1の3次元像表示装置の構成要素の配置状態を模式的に示す図である。尚、図2においては、3次元像表示装置の構成要素の大部分を省略し、光線の図示も簡素化してあり、図1や図3とは異なっている。更には、図2においては、2次元画像形成装置から出射された光線の一部分のみを図示している。また、光変調手段[2次元画像形成装置]、フーリエ変換像形成手段[第1のレンズ]、フーリエ変換像選択手段[空間フィルタ]の近傍を拡大した概念図を、図4、及び、図5の(A)、(B)に示す。更には、光源の模式的な正面図を図6に示し、空間フィルタの模式的な正面図を図7に示す。
従来の光線再生法による立体画像の表示では、任意の位置に存在する仮想物体表面を仮想的な原点とした複数の光線を出射することを目的として、予め、様々な角度で出射する光線を提供できる装置を備えておく必要がある。即ち、例えば、図26に示した装置にあっては、多数(例えば、U0×V0個)のプロジェクタ・ユニット101を水平方向及び垂直方向に並列的に配置しなければならない。
一方、実施例1の3次元像表示装置1にあっては、図1等に示した構成要素を備える3次元像表示装置単体で、従来の技術と比較して、空間的に密度が高く、且つ、大量の光線群を生成・形成することが可能である。実施例1の3次元像表示装置1は、1つの3次元像表示装置で、図26に示した多数(U0×V0個)のプロジェクタ・ユニット101を水平方向及び垂直方向に並列的に配置した装置と等価の機能を有する。尚、例えばマルチユニット方式を採用する場合には、図25に概念図を示すように、分割された3次元画像の数(例えば、4×4=16)だけ、実施例1の3次元像表示装置1を備えればよい。
本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置の構成要素に沿って説明すると、実施例1の3次元像表示装置1は、
(A)離散(離間)して配された複数の光出射位置から光を出射する光源10、
(B)複数の画素(個数:P×Q)31を有し、光源10の異なる光出射位置から順次出射され、入射方向が異なる光(照明光)を各画素31によって変調して2次元画像を生成し、且つ、生成した2次元画像における空間周波数を、各画素31から生じる複数の回折次数(総計M×N)に対応した回折角に沿って出射する光変調手段30、並びに、
(C)光変調手段30から出射された2次元画像における空間周波数をフーリエ変換して、前記複数の回折次数(総計M×N)に対応する数のフーリエ変換像を生成し、該フーリエ変換像を結像させるフーリエ変換像形成手段40、
を備えており、更には、
(D)フーリエ変換像形成手段40によって結像されたフーリエ変換像の共役像を形成する共役像形成手段60、
を備えている。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る3次元像表示装置の構成要素に沿って説明すると、実施例1の3次元像表示装置1は、
(A)離散(離間)して配された複数の光出射位置から光を出射する光源10、
(B)X方向及びY方向に沿って2次元マトリクス状に配列された開口(個数:P×Q)を有し、光源10の異なる光出射位置から順次出射され、入射方向が異なる光(照明光)の通過を開口毎に制御することで2次元画像を生成し、且つ、この2次元画像に基づき、開口毎に、複数の回折次数(総計M×N)の回折光を生成する2次元画像形成装置30、
(C)その前側焦点面(光源側の焦点面)に2次元画像形成装置30が配置されている第1のレンズL1
(D)第1のレンズL1の後側焦点面(観察者側の焦点面)に、その前側焦点面(光源側の焦点面)が位置している第2のレンズL2、並びに、
(E)第2のレンズL2の後側焦点面に、その前側焦点面が位置している第3のレンズL3
を備えている。
ここで、2次元画像における空間周波数は、画素構造の空間周波数をキャリア周波数とした画像情報に相当する。
実施例1の3次元像表示装置1において、光源10は、発光素子11、及び、発光素子11から出射された光であって、光変調手段あるいは2次元画像形成装置30に入射する光の入射方向を変更するための光線進行方向変更手段を備えている。ここで、複数の発光素子11(具体的には、発光ダイオード,LED)が備えられ、複数の発光素子11は、2次元マトリクス状に配列されている。尚、2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子11の個数はU0’×V0’個であり、光源10における離散して配された光出射位置の数はU0×V0(但し、U0=U0’,V0=V0’)である。実施例1にあっては、P=1024、Q=768であり、U0=11、V0=11である。但し、これらの値に限定するものではない。また、光線進行方向変更手段は、屈折型光学手段、具体的には、レンズ、より具体的には、コリメータレンズ12から構成されている。ここで、コリメータレンズ12の前側焦点面近傍に複数の発光素子11が配置されており、各発光素子11から出射され、コリメータレンズ12に入射し、コリメータレンズ12から出射するときの光(平行光)の出射方向を、コリメータレンズ12によって立体的に変えることができる結果、光変調手段あるいは2次元画像形成装置30に入射する光(照明光)の入射方向を立体的に変えることができる(図4参照)。尚、各発光素子11から出射される光の出射方向を、実施例1にあっては同じとしたが(具体的には、光軸に平行としたが)、異なっていてもよい。あるいは又、云い換えれば、光源である複数の発光素子11と光変調手段あるいは2次元画像形成装置30との間にはレンズ(具体的には、コリメータレンズ12)が配置されており、複数の発光素子11は、このコリメータレンズ12の前側焦点面あるいは前側焦点面近傍に位置している。
z軸(光軸に相当する)は、実施例1の3次元像表示装置1を構成する各構成要素の中心を通り、しかも、3次元像表示装置1を構成する各構成要素と直交する。本発明の第1の態様に係る3次元像表示装置の構成要素と本発明の第2の態様に係る3次元像表示装置の構成要素とを対比すると、光変調手段30は2次元画像形成装置30に対応し、フーリエ変換像形成手段40は第1のレンズL1に対応し、後述するフーリエ変換像選択手段50は空間フィルタSFに対応し、逆フーリエ変換手段は第2のレンズL2に対応し、共役像形成手段60は第2のレンズL2及び第3のレンズL3に対応している。それ故、便宜上、2次元画像形成装置30、第1のレンズL1、空間フィルタSF、第2のレンズL2、及び、第3のレンズL3という用語に基づき、以下、説明を行う。
光源10を構成する発光素子11A,11B,11Cから出射された光束が、2次元画像形成装置30、第1のレンズL1、及び、空間フィルタSFを通過する状態を、模式的に、図4に示す。図4においては、光源10を構成する発光素子11Aから出射された光束を実線で示し、発光素子11Bから出射された光束を一点鎖線で示し、発光素子11Cから出射された光束を点線で示す。また、発光素子11A,11B,11Cから出射された照明光によって形成された空間フィルタSFにおける像の位置を、それぞれ、符号(11A),(11B),(11C)で示す。尚、光源10を構成する発光素子11A,11B,11Cのそれぞれの位置番号(これについては後述する)は、例えば、第(5,0)番目、第(0,0)番目、及び、第(−5,0)番目である。ここで、或る発光素子が発光状態にあるときには、他の全ての発光素子は消灯状態となる。
発光素子11と2次元画像形成装置30との間には、上述したとおり、コリメータレンズ12が配置されている。そして、発光素子11から出射され、コリメータレンズ12を通過した照明光によって、2次元画像形成装置30が照明されるが、上述したとおり、照明光の2次元画像形成装置30への入射方向は、発光素子11の2次元的な位置(光出射位置)に依存して立体的に異なっている。
光変調手段30は2次元的に配列された複数の画素31を有する2次元空間光変調器から成り、各画素31は開口を備えている。ここで、2次元空間光変調器あるいは2次元画像形成装置30は、具体的には、2次元的に配列された、即ち、X方向及びY方向に沿って2次元マトリクス状に配列された、P×Q個の画素31を有する透過型の液晶表示装置から成り、各画素31には開口が備えられている。尚、開口の平面形状は矩形である。開口の平面形状を矩形とするとき、フラウンホーファー回折が生じ、M×N組の回折光が生成される。即ち、係る開口によって、入射光波の振幅(強度)を周期的に変調し、格子の光透過率分布に一致した光量分布が得られる振幅格子が形成される。
1つの画素31は、透明第1電極と透明第2電極の重複領域であって液晶セルを含む領域から構成されている。そして、液晶セルを一種の光シャッター(ライト・バルブ)として動作させることによって、即ち、各画素31の光透過率(開口率)を制御することによって、光源10から出射された照明光の光透過率を制御し、全体として、2次元画像を得ることができる。透明第1電極と透明第2電極の重複領域には、矩形の開口が設けられており、係る開口を光源10から出射された照明光が通過するとフラウンホーファー回折が生じる結果、各画素31において、M×Nの回折光が生成される。云い換えれば、画素31の数はP×Qであるが故に、総計(P×Q×M×N)本の回折光が生じると考えることもできる。2次元画像形成装置30においては、2次元画像における空間周波数が、各画素31から生じる複数の回折次数(総計M×N)に対応した回折角に沿って2次元画像形成装置30から出射される。尚、2次元画像における空間周波数によっても回折角は異なる。
実施例1の3次元像表示装置1にあっては、フーリエ変換像形成手段40はレンズ[第1のレンズL1]から成り、このレンズ[第1のレンズL1]の前側焦点面(光源側の焦点面)に光変調手段30が配置されている。
実施例1の3次元像表示装置1には、複数の回折次数に対応する数だけ生成されたフーリエ変換像の内、所望の回折次数に対応するフーリエ変換像を選択するフーリエ変換像選択手段50が備えられている。ここで、このフーリエ変換像選択手段50は、フーリエ変換像が結像される位置(フーリエ変換像形成手段40によってフーリエ変換像が結像されるXY平面、結像面)に配置されている。具体的には、フーリエ変換像選択手段50は、フーリエ変換像形成手段40を構成するレンズ[第1のレンズL1]の後側焦点面(観察者側の焦点面)に配置されている。あるいは又、云い換えれば、実施例1の3次元像表示装置1は、光源10の光出射位置の数に対応した数の開閉制御可能な開口部51を有し、第1のレンズL1の後側焦点面に位置する空間フィルタSFを備えている。即ち、フーリエ変換像選択手段50[空間フィルタSF]は、光源10の離散して配された光出射位置の数(U0×V0=LEPTotal)に対応した数(U0×V0=LEPTotal)の開口部51を有する。
ここで、フーリエ変換像選択手段50[あるいは空間フィルタSF]は、より具体的には、例えば、U0×V0個の画素を有する強誘電性液晶を用いた透過型の液晶表示装置又は反射型の液晶表示装置、あるいは、可動ミラーが2次元マトリクス状に配列された装置を含む2次元型のMEMSから構成することができる。ここで、例えば、液晶セルを一種の光シャッター(ライト・バルブ)として動作させることによって開口部51の開閉制御を行うことができるし、可動ミラーの移動/非移動によって開口部51の開閉制御を行うことができる。フーリエ変換像選択手段50[空間フィルタSF]においては、光変調手段30による2次元画像の生成タイミングと同期して所望の開口部51(具体的には、0次の回折光を通過させるための開口部51)を開状態とすることによって、所望の回折次数(0次)に対応するフーリエ変換像を選択することができる。
更には、3次元像表示装置1は、フーリエ変換像形成手段40によって結像されたフーリエ変換像を逆フーリエ変換することにより、光変調手段30によって生成された2次元画像の実像RIを形成する逆フーリエ変換手段(具体的には、第2のレンズL2)を更に備えている。
実施例1にあっては、第1のレンズL1、第2のレンズL2、第3のレンズL3は、具体的には、凸レンズから構成されている。
上述したとおり、焦点距離f1を有する第1のレンズL1の前側焦点面(光源側の焦点面)には2次元画像形成装置30が配置されており、第1のレンズL1の後側焦点面(観察者側の焦点面)には、フーリエ変換像を、空間的、且つ、時間的にフィルタリングするための時間的な開閉制御が可能な空間フィルタSFが配置されている。そして、第1のレンズL1によって、複数の回折次数に対応する数のフーリエ変換像が生成され、これらのフーリエ変換像は空間フィルタSF上に結像する。尚、図2においては、便宜上、64個のフーリエ変換像を点状にて図示した。そして、図2に示す多数のフーリエ変換像から1つのフーリエ変換像が、光出射位置に対応して開状態となった開口部51を通過することで、選択される。
2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子から成る光源10の模式的な正面図を図6に示し、液晶表示装置から成る空間フィルタSFの模式的な正面図を図7に示す。図6及び図7中、数字(u,v)は、光源10を構成する発光素子あるいは空間フィルタSFを構成する開口部51の位置番号を示す。即ち、例えば、第(3,2)番目の開口部51には、第(3,2)番目に位置する発光素子による2次元画像の所望のフーリエ変換像(例えば0次の回折に対応するフーリエ変換像)のみが入射し、第(3,2)番目の開口部51を通過する。第(3,2)番目に位置する発光素子による2次元画像の所望のフーリエ変換像以外のフーリエ変換像は、空間フィルタSFによって遮られる。焦点距離f2を有する第2のレンズL2の前側焦点面には空間フィルタSFが配置されている。更には、第2のレンズL2の後側焦点面と、焦点距離f3を有する第3のレンズL3の前側焦点面とが一致するように、第2のレンズL2及び第3のレンズL3が配置されている。
空間フィルタSFにおける開口部51の平面形状は、フーリエ変換像の形状に基づき決定すればよい。更には、フーリエ変換像の平面波成分のピーク位置が中心となるように、例えば0次の回折に対応するフーリエ変換像に対して開口部51を設ければよい。これによって、各開口部51の中心位置に、フーリエ変換像の光強度のピークが位置する。即ち、2次元画像における空間周波数が最低空間周波数成分(平面波成分)の場合におけるフーリエ変換像の周期的なパターンを中心として、2次元画像における正負の最高空間周波数を全て通過させ得るような開口部51とすればよい。
前述したとおり、共役像形成手段60は、具体的には、第2のレンズL2及び第3のレンズL3から構成されている。そして、焦点距離f2を有する第2のレンズL2は、空間フィルタSFによってフィルタリングされたフーリエ変換像を逆フーリエ変換することにより、2次元画像形成装置30によって形成された2次元画像の実像RIを形成する。即ち、第2のレンズL2の後側焦点面に、2次元画像形成装置30によって形成された2次元画像の実像RIが形成されるように配置されている。ここで得られる実像RIの2次元画像形成装置30に対する倍率は、第2のレンズL2の焦点距離f2を任意に選択することによって変化させることができる。また、焦点距離f3を有する第3のレンズL3は、空間フィルタSFによってフィルタリングされたフーリエ変換像の共役像CIを形成する。
ここで、第3のレンズL3の後側焦点面は空間フィルタSFの共役面であることから、空間フィルタSF上の1つの開口部51に相当する部分から、2次元画像形成装置30によって生成された2次元画像が出力されていることと等価となる。そして、最終的に生成・出力される光線の量は、画素数分(P×Q)であって、空間フィルタSFを通過した光線である。即ち、空間フィルタSFを通過する光線の光量が、それ以降の3次元像表示装置の構成要素を通過、反射することによって減少することは、実質的に無い。また、第3のレンズL3の後側焦点面にはフーリエ変換像の共役像CIが形成されるが、2次元画像の共役像の方向成分は光源10から出射され、2次元画像形成装置30に入射する照明光の方向成分によって規定されるので、第3のレンズL3の後側焦点面においては、光線群が2次元的に整然と配置されているとみなせる。即ち、全体としては、第3のレンズL3の後側焦点面(共役像CIが形成される面)に、図26に示したプロジェクタ・ユニット101が複数の数(具体的にはU0×V0個)、配置されている状態と等価である。
図5の(A)及び(B)に模式的に示すように、2次元画像形成装置30における1つの画素31によって、X方向及びY方向に沿って、合計、M×N組の回折光が生成される。尚、図5の(A)及び(B)では、0次光(n0=0)、±1次光(n0=±1)、及び、±2次光(n0=±2)の回折光のみを代表して図示しているが、実際には、更に高次(例えば、±5次)の回折光が生成され、これらの回折光の一部(具体的には、例えば、0次光)に基づき、最終的に立体画像が形成される。尚、図5の(A)は、発光素子11Bから出射された光線によって形成された回折光を模式的に示し、図5の(B)は、発光素子11Aから出射された光線によって形成された回折光を模式的に示す。ここで、各回折次数の回折光(光束)には、2次元画像形成装置30によって形成された2次元画像の全画像情報(全ての画素の情報)が集約されている。2次元画像形成装置30上の同一画素から回折によって生成される複数の光線群は、同時刻において、全て、同一の画像情報を有する。云い換えれば、P×Q個の画素31を有する透過型の液晶表示装置から成る2次元画像形成装置30においては、光源10からの照明光が各画素31によって変調されて2次元画像が生成され、且つ、生成された2次元画像における空間周波数は、各画素31から生じる複数の回折次数(総計M×N)に対応した回折角に沿って出射される。即ち、2次元画像のM×N個の一種のコピーが2次元画像形成装置30から、複数の回折次数(総計M×N)に対応した回折角に沿って出射される。
そして、2次元画像形成装置30によって形成された2次元画像の全画像情報が集約された2次元画像における空間周波数は、第1のレンズL1によってフーリエ変換され、各画素31から生じる複数の回折次数に対応する数のフーリエ変換像が生成される。そして、これらのフーリエ変換像の内、所定のフーリエ変換像(例えば、0次の回折に対応するフーリエ変換像)のみを空間フィルタSFを通過させ、更には、この選択されたフーリエ変換像が第2のレンズL2によって逆フーリエ変換され、2次元画像形成装置30によって生成された2次元画像の共役像が形成され、この2次元画像の共役像は、第3のレンズL3に入射し、第3のレンズL3によって共役像CIが結像される。尚、2次元画像における空間周波数は、画素構造の空間周波数をキャリア周波数とした画像情報に相当するが、0次の平面波を搬送波とする画像情報の領域のみ(即ち、画素構造の空間周波数の最大1/2の空間周波数まで)が、云い換えれば、平面波成分の0次回折をキャリア周波数とする1次回折として得られるものであって、光変調手段の画素構造(開口構造)の空間周波数の半分以下の空間周波数が、空間フィルタSFを通過する。こうして、第3のレンズL3によって結像された2次元画像の共役像にあっては、2次元画像形成装置30の画素構造は含まれず、一方、2次元画像形成装置30によって生成された2次元画像における空間周波数の全てが含まれている。そして、第3のレンズL3において、2次元画像の共役像における空間周波数のフーリエ変換像が生成されるので、空間的に高い密度にてフーリエ変換像を得ることができる。
以下、空間フィルタSFにおける開口部51の開閉制御のタイミングについて説明する。
空間フィルタSFにおいては、所望の回折次数に対応するフーリエ変換像を選択するために、2次元画像形成装置30の画像出力と同期して、開口部51の開閉制御を行う。この操作を、図8、図9、及び、図10を参照して説明する。尚、図8の最上段は、2次元画像形成装置30における画像出力のタイミングを示しており、図8の中段は、空間フィルタSFにおける第(3,2)番目の開口部51の開閉タイミングを示し、図8の下段は、第(3,3)番目の開口部51の開閉タイミングを示す。
図8に示すように、2次元画像形成装置30において、例えば時間t1S〜t1Eの間(期間TM1)に画像「A」が表示され、時間t2S〜t2Eの間(期間TM2)に画像「B」が表示されるとする。このとき、光源10においては、期間TM1にあっては第(3,2)番目の発光素子のみを発光状態とし、期間TM2にあっては第(3,3)番目の発光素子のみを発光状態とする。このように、離散して配された複数の光出射位置から順次出射され、2次元画像形成装置30への入射方向が異なる照明光を使用し、しかも、係る照明光を各画素31によって変調する。一方、空間フィルタSFにおいては、図8に示すように、期間TM1にあっては第(3,2)番目の開口部51を、期間TM2にあっては第(3,3)番目の開口部51を開状態とする。こうして、2次元画像形成装置30における同じ画素31において異なる回折次数として生成され、第1のレンズL1によって生成されるフーリエ変換像に、異なる画像情報を付加することができる。云い換えれば、期間TM1にあっては、第(3,2)番目の発光素子を発光状態とすることで、2次元画像形成装置30における或る画素31において得られる0次の回折次数を有するフーリエ変換像には、画像「A」に関する画像情報、及び、照明光の2次元画像形成装置30への入射方向情報が含まれている。一方、期間TM2にあっては、第(3,3)番目の発光素子を発光状態とすることで、2次元画像形成装置30における同じ或る画素において得られる0次の回折次数を有するフーリエ変換像には、画像「B」に関する画像情報、及び、照明光の2次元画像形成装置30への入射方向情報が含まれている。
図9に、2次元画像形成装置30における画像形成のタイミングと開口部51の制御のタイミングとを模式的に示す。期間TM1にあっては、2次元画像形成装置30において画像「A」が表示され、M×N個のフーリエ変換像が空間フィルタSFの対応する第(3,2)番目の開口部51を中心としてフーリエ変換像「α」として集光される。期間TM1では、第(3,2)番目の開口部51のみを開くので、0次の回折次数を有するフーリエ変換像「α」のみが空間フィルタSFを通過する。次の期間TM2にあっては、2次元画像形成装置30において画像「B」が表示され、同様にM×N個のフーリエ変換像が空間フィルタSFの対応する第(3,3)番目の開口部51を中心にフーリエ変換像「β」として集光される。期間TM2では、第(3,3)番目の開口部51のみを開くので、0次の回折次数を有するフーリエ変換像「β」のみが空間フィルタSFを通過する。以下、順次、2次元画像形成装置30の画像形成タイミングに同期して、空間フィルタSFにおける開口部51の開閉制御を行う。尚、図9において、開状態の開口部51を実線で囲み、閉状態の開口部51を点線で囲んだ。また、開状態にある開口部51を通過するフーリエ変換像「α」,「β」,「γ」は、0次の回折次数に基づき得られる像であるが故に、明るい。一方、閉状態にある開口部51の部分に衝突するフーリエ変換像「α」,「β」,「γ」は、高次の回折次数に基づき得られる像であるが故に、暗い。従って、場合によっては、空間フィルタSFは不要である。空間フィルタSFが占める空間を或る時間長さで眺めた場合、U0×V0個の輝点(フーリエ変換像)が2次元マトリクス状に並んだ状態(図2に示した状態に類似した状態)が見られるであろう。
このようなタイミングで2次元画像形成装置30における画像形成と開口部51の開閉制御とを行った場合に、この3次元像表示装置の最終出力として得られる画像を、図10に模式的に示す。図10において、画像「A’」は、第(3,2)番目の開口部51のみを開くので、第(3,2)番目の発光素子が発光状態にあるときの0次の回折次数を有するフーリエ変換像「α」のみが空間フィルタSFを通過する結果得られる画像であり、画像「B’」は、第(3,3)番目の開口部51のみを開くので、第(3,3)番目の発光素子が発光状態にあるときの0次の回折次数を有するフーリエ変換像「β」のみが空間フィルタSFを通過する結果得られる画像であり、画像「C’」は、第(4,2)番目の開口部51のみを開くので、第(4,2)番目の発光素子が発光状態にあるときの0次の回折次数を有するフーリエ変換像「γ」のみが空間フィルタSFを通過する結果得られる画像である。尚、図10に示す画像は、観察者が眺める画像である。図10においては、便宜上、画像と画像とを実線で区分したが、係る実線は仮想の実線である。また、正確には、同時刻に、図10に示した画像が得られるわけではないが、画像の切り替え期間は非常に短時間なので、観察者の目には同時に表示されているように観察される。例えば、1フレームの表示期間内に、全ての離散して配された光出射位置に基づく(U0×V0)個の画像の選択が行われる。また、図10では平面的に図示しているが、観察者に実際に観察されるのは立体画像である。
即ち、前述したように、第3のレンズL3の後側焦点面からは、(例えば、時系列的に、画像「A’」、画像「B’」・・・画像「C’」)が出力される。即ち、全体としては、第3のレンズL3の後側焦点面に、図26に示したプロジェクタ・ユニットが複数の離散して配された光出射位置の数(具体的にはU0×V0個)、配置されており、時系列的に、或るプロジェクタ・ユニットから画像「A’」が出力され、別のプロジェクタ・ユニットから画像「B’」が出力され、更に別のプロジェクタ・ユニットから画像「C’」が出力されると等価となる。そして、例えば、或る物体を種々の位置(角度)から撮影した多数の画像(あるいは、コンピュータによって作成した画像)のデータに基づき、2次元画像形成装置30において画像を時系列的に再生すれば、これらの画像に基づき立体画像を得ることができる。
空間フィルタSFに設けられた開口部51の開閉制御を、全ての開口部51に対して行わなくともよい。即ち、例えば、1つおきに開口部51の開閉制御を行ってもよいし、所望の位置に位置する開口部51だけの開閉制御を行ってもよい。
以上に説明したように、実施例1の3次元像表示装置1によれば、所定の発光素子11を発光させる一方、フーリエ変換像選択手段50[空間フィルタSF]における所望の開口部51を開口する。従って、光変調手段[2次元画像形成装置]30によって生成された2次元画像における空間周波数が、複数の回折次数に対応した回折角に沿って出射され、フーリエ変換像形成手段40[第1のレンズL1]によってフーリエ変換されることで得られたフーリエ変換像は、フーリエ変換像選択手段50[空間フィルタSF]によって、空間的、且つ、時間的にフィルタリングされ、そのフィルタリングされたフーリエ変換像の共役像CIが形成される構成を有するので、3次元像表示装置全体を大型化することなく、空間的に高い密度で、しかも、複数の方向に分布した状態で、光線群を生成・散布することができる。また、光線群の構成要素である個々の光線を、独立して、時間的及び空間的に制御することができる。これにより、実世界の物体と同質に近い光線による立体画像を得ることができる。
また、実施例1の3次元像表示装置1によれば、光線再生法を利用しているので、焦点調節、輻輳、運動視差などの視覚機能を満足した立体画像を提供することが可能である。更には、実施例1の3次元像表示装置1によれば、複数の離散(離間)して配された光出射位置に依存して2次元画像形成装置30への入射方向が異なる照明光を効率的に利用しているので、従来の画像出力手法と比較して、1つの画像出力デバイス[2次元画像形成装置30]によって制御可能な光線を、離散して配された光出射位置の数だけ(即ち、U0×V0個)、得ることができる。しかも、実施例1の3次元像表示装置1によれば、空間的、且つ、時間的にフィルタリングを行うので、3次元像表示装置の時間的特性を、3次元像表示装置の空間的特性に変換することができる。また、拡散スクリーン等を用いること無く、立体画像を得ることができる。更には、どのような方向からの観察に対しても適切な立体画像を提供することができる。また、空間的に高い密度で光線群を生成・散布することができるので、視認限界に近い精細な空間画像を提供することができる。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例2の3次元像表示装置の概念図を、図11及び図12に示す。実施例1の3次元像表示装置にあっては、光透過型の2次元画像形成装置30を用いた。一方、実施例2の3次元像表示装置にあっては、反射型の光変調手段[2次元画像形成装置]30Aを用いる。反射型の光変調手段[2次元画像形成装置]30Aとして、例えば、反射型の液晶表示装置を挙げることができる。
図11に示す実施例2の3次元像表示装置にあっては、z軸(光軸)上にビームスプリッタ70が備えられている。ビームスプリッタ70は、偏光成分の違いにより光を透過又は反射させる機能を有する。ビームスプリッタ70は、光源10から出射された照明光の内、例えば、S偏光成分の光を反射型の光変調手段[2次元画像形成装置]30Aに向けて反射し、P偏光成分の光は透過する。また、光変調手段[2次元画像形成装置]30Aからの変調された反射光を透過する。一方、図12に示す実施例2の3次元像表示装置にあっては、ビームスプリッタ70は、光源10から出射された照明光の内、例えば、P偏光成分の光を透過して、反射型の光変調手段[2次元画像形成装置]30Aに向けて出射し、S偏光成分の光を反射する。また、光変調手段[2次元画像形成装置]30Aからの変調された反射光を反射する。これらの点を除き、実施例2の3次元像表示装置の構成、構造は、実施例1の3次元像表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
尚、反射型の光変調手段[2次元画像形成装置]として、代替的に、各開口内に可動ミラーが設けられている構成(可動ミラーが2次元マトリクス状に配列された2次元型のMEMSから成る構成)を採用することもでき、この場合には、可動ミラーの移動/非移動によって2次元画像が生成され、しかも、開口によってフラウンホーファー回折が発生する。尚、2次元型のMEMSを採用する場合にはビームスプリッタは不要であり、2次元型のMEMSに対して斜め方向から照明光を入射させればよい。
実施例3は、実施例1の変形であり、光源10の異なる光出射位置から順次出射された光の光強度を測定するための光検出手段80が備えられている。具体的には、実施例3にあっては、光検出手段80はホトダイオードから成り、図13に実施例3の3次元像表示装置のyz平面における概念図を示すように、光源10と2次元画像形成装置30との間、より具体的には、コリメータレンズ12と2次元画像形成装置30との間に、部分反射ミラー[パーシャルリフレクター]81が配置されており、光源10から2次元画像形成装置30へと入射する光の一部を取り出して、レンズ83を介して光検出手段80に入射させている。
あるいは又、図14に概念図を示すように、空間フィルタSF[フーリエ変換像選択手段50]の後方に、より具体的には、第2のレンズL2の後方に、部分反射ミラー82が配置されており、空間フィルタSF[フーリエ変換像選択手段50]から出射した光の一部を取り出して、レンズ(図示せず)を介して光検出手段80に入射させている。
そして、光検出手段における光強度の測定結果に基づき、光源10の発光状態を制御する。具体的には、図15に概念図を示すように、2次元画像形成装置30、光源10、及び、空間フィルタSF[フーリエ変換像選択手段50]の動作は、制御回路90によって制御される。より具体的には、制御回路90は、パルス幅変調(PWM)制御方式に基づき発光素子11のオン/オフ制御を行う光源制御回路93、及び、2次元画像形成装置駆動回路91から構成されている。光源制御回路93は、発光素子駆動回路94及び光検出手段制御回路95を備えている。制御回路90は、周知の回路とすることができる。
発光素子11の発光状態は、ホトダイオードから成る光検出手段80によって測定され、光検出手段80からの出力は光検出手段制御回路95に入力され、光検出手段制御回路95において、発光素子11の例えば輝度及び色度としてのデータ(信号)とされ、係るデータが光源制御回路93に送られて基準データと比較され、その結果に基づき、次の発光における同じ発光素子11の発光状態が、光源制御回路93の制御下、発光素子駆動回路94によって制御されるといったフィードバック機構が形成される。また、発光素子11の下流には電流検出用の抵抗体rが、発光素子11と直列に挿入されており、抵抗体rを流れる電流が電圧に変換され、抵抗体における電圧降下が所定の値となるように、光源制御回路93の制御下、発光素子駆動電源96の動作が制御される。
あるいは又、光検出手段における光強度の測定結果に基づき、2次元画像形成装置30の作動状態を制御する。具体的には、発光素子11の発光状態は、ホトダイオードから成る光検出手段80によって測定され、光検出手段80からの出力は光検出手段制御回路95に入力され、光検出手段制御回路95において、発光素子11の例えば輝度及び色度としてのデータ(信号)とされ、係るデータが光源制御回路93に送られて基準データと比較され、その結果が、2次元画像形成装置駆動回路91に送られる。そして、その結果に基づき、同じ発光素子11の次の発光時において、画素31の開口における開口率(光透過率)が制御されるといったフィードバック機構が形成される。尚、光源10の発光状態の制御と、2次元画像形成装置30の作動状態の制御を、併せて行ってもよい。また、光検出手段80における光強度の測定結果に基づき、空間フィルタSF[フーリエ変換像選択手段50]の作動状態を制御する。空間フィルタSF[フーリエ変換像選択手段50]の開口部51における開口率(光透過率)を制御することにより、輝度の補正を可能とする。
実施例2において図11及び図12を参照して説明した3次元像表示装置に、光検出手段80を組み込んだ例、即ち、光源10と2次元画像形成装置30との間にビームスプリッタ70を配置し、光源10から2次元画像形成装置30へと入射する光の一部を取り出して、レンズ(図示せず)を介して光検出手段80に入射させる3次元像表示装置を、図16及び図17に示す。
また、光検出手段80を2次元画像形成装置30に取り付けた例を、図18に示す。尚、図6に示した発光素子11のそれぞれの近傍に光検出手段80を配置してもよいし、あるいは又、発光素子11に光検出手段を組み込んでもよいし、光源10から2次元画像形成装置30へと入射する光を遮らない位置に光検出手段を配置してもよい。
以上、本発明の3次元像表示装置を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。実施例においては、光源10と光変調手段[2次元画像形成装置]30,30Aとの間にコリメータレンズ12を配置したが、その代わりに、マイクロレンズが2次元マトリクス状に配列されたマイクロレンズアレイを用いることもできる。
光源10が2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子11を具備し、各発光素子11から出射される光の出射方向が異なるように各発光素子11を配置してもよい。これによって、光源の異なる光出射位置から順次出射され、入射方向が異なる照明光によって、光変調手段あるいは2次元画像形成装置を照明することができる。実施例1の3次元像表示装置において、このような構成の光源を採用したときの3次元像表示装置の概念図を、図19に示す。尚、図19においては、光源10を構成する発光素子11Aから出射された光束の1本を実線で示し、発光素子11Bから出射された光束の1本を一点鎖線で示し、発光素子11Cから出射された光束の1本を点線で示す。また、発光素子11A,11B,11Cから出射された照明光によって形成された空間フィルタSFにおける像の位置を、それぞれ、符号(11A),(11B),(11C)で示し、発光素子11A,11B,11Cから出射された照明光によって形成された第3のレンズL3の後側焦点面における像の位置を、それぞれ、符号(11a),(11b),(11c)で示す。また、光変調手段[2次元画像形成装置]30、フーリエ変換像形成手段40[第1のレンズL1]、フーリエ変換像選択手段50[空間フィルタSF]の近傍を拡大した概念図であって、光源10を構成する発光素子11A,11B,11Cから出射された光束が、2次元画像形成装置30、第1のレンズL1、及び、空間フィルタSFを通過する状態を、模式的に、図20、図21、及び、図22に示す。尚、光源10を構成する発光素子11A,11B,11Cのそれぞれの位置番号は、例えば、第(5,0)番目、第(0,0)番目、及び、第(−5,0)番目である。ここで、或る発光素子が発光状態にあるときには、他の全ての発光素子は消灯状態となる。尚、図19において、参照番号20は、照明光を整形するためのレンズから構成された照明光学系である。
あるいは又、光源を、発光素子、及び、該発光素子から出射された光の進行方向を変更するための光線進行方向変更手段を備えている構成とすることもできる。具体的には、例えば、ポリゴン・ミラーをその回転軸を中心として回転させながら、回転軸の傾斜角を制御すればよい。あるいは又、光線進行方向変更手段を、曲面から構成された凸面鏡、曲面から構成された凹面鏡、多面体から構成された凸面鏡、多面体から構成された凹面鏡から構成し、鏡から出射するときの照明光の光出射位置を、鏡の位置等の制御を行うことで変化(変更)すればよい。
また、空間フィルタSF[フーリエ変換像選択手段50]の代わりに、光出射位置の数に対応した数の開口部を有し、第1のレンズL1の後側焦点面に位置する散乱回折制限部材を備えている構成とすることもできる。この散乱回折制限部材は、例えば、光を通さない板状部材に開口部(例えば、ピンホール)を設けることで作製することができる。ここで、開口部の位置は、フーリエ変換像選択手段あるいは第1のレンズによって得られるフーリエ変換像[あるいは回折光]の内の所望の(例えば、0次の回折次数を有する)フーリエ変換像[あるいは回折光]が結像する位置とすればよく、係る開口部の位置は、離散して配された光出射位置に対応させればよい。
実施例1及び実施例2においては、フーリエ変換像形成手段40を構成するレンズ[第1のレンズL1]の前側焦点面に光変調手段[2次元画像形成装置]30,30Aや回折光生成手段が配置されており、後側焦点面にフーリエ変換像選択手段が配置されている構成としたが、場合によっては、最終的に得られる立体画像に劣化が生じるものの、係る劣化が許容されるならば、フーリエ変換像形成手段40を構成するレンズ[第1のレンズL1]の前側焦点面からずれた位置に光変調手段[2次元画像形成装置]30,30Aや回折光生成手段を配置してもよいし、後側焦点面からずれた位置に空間フィルタSF[フーリエ変換像選択手段50]を配置してもよい。また、第1のレンズL1、第2のレンズL2、第3のレンズL3は凸レンズに限定されず、適宜、適切なレンズを選択すればよい。
実施例1及び実施例2においては、光源は全ての場合において単色若しくは単色に近い光源であることを前提としているが、光源は、このような構成に限定するものではない。光源10の波長帯域が複数の帯域に及んでもよい。但し、この場合には、例えば、実施例1における3次元像表示装置を例にとり説明すると、図23の(A)に示すように、コリメータレンズ12と光変調手段[2次元画像形成装置]30との間に、波長選択を行う狭帯域フィルタ71を配置することが好ましく、これによって、波長帯域を分別、選択し、単色光を抽出することができる。
あるいは又、光源10の波長帯域が広帯域に及んでもよい。但し、この場合には、図23の(B)に示すように、コリメータレンズ12と光変調手段[2次元画像形成装置]30との間に、ダイクロイックプリズム72及び波長選択を行う狭帯域フィルタ71Gを配置することが好ましい。具体的には、ダイクロイックプリズム72は、例えば赤色光、青色光を別々の方向に反射すると共に、緑色光を含む光線を透過する。ダイクロイックプリズム72における緑色光を含む光線の出射側に、緑色光を分別・選択する狭帯域フィルタ71Gが配置されている。
また、図24に示すように、ダイクロイックプリズム72における緑色光を含む光線の出射側に緑色光を分別・選択する狭帯域フィルタ71Gを配置し、赤色光を含む光線の出射側に赤色光を分別・選択する狭帯域フィルタ71Rを配置し、青色光を含む光線の出射側に、青色光を分別・選択する狭帯域フィルタ71Bを配置すれば、3原色を表示する3つの3次元像表示装置に対する光源を構成することができる。このような構成の3つの3次元像表示装置を用い、あるいは又、赤色光を出射する光源と3次元像表示装置、緑色光を出射する光源と3次元像表示装置、及び、青色光を出射する光源と3次元像表示装置の組合せを用い、各3次元像表示装置からの画像を、例えば光合成プリズムを用いて合成することで、カラー表示を行うことができる。尚、ダイクロイックプリズムの代わりに、ダイクロイックミラーを用いることもできる。あるいは又、光源を、赤色発光素子、緑色発光素子、及び、青色発光素子から構成し、これらの赤色発光素子、緑色発光素子、及び、青色発光素子を、順次、発光状態とすることで、カラー表示を行うこともできる。尚、以上に説明したこれらの3次元像表示装置の変形例は実施例2に適用することができることは云うまでもない。
更には、以上に説明した種々の3次元像表示装置の変形例に対して、実施例3において説明した光検出手段を備えることができる。また、発光素子の温度を温度センサーで監視し、その結果を、光源制御回路93にフィードバックすることで、発光素子の輝度補償(補正)や温度制御を行ってもよい。具体的には、例えば、発光素子にペルチェ素子を取り付けることで、発光素子の温度制御を行うことができる。
図1は、実施例1の3次元像表示装置のyz平面における概念図である。 図2は、実施例1の3次元像表示装置を斜めから見たときの概念図である。 図3は、実施例1の3次元像表示装置の構成要素の配置状態を模式的に示す図である。 図4は、実施例1の3次元像表示装置の一部を拡大した概念図である。 図5の(A)及び(B)は、光変調手段[2次元画像形成装置]によって、複数の回折次数の回折光が生成される状態を模式的に示す図である。 図6は、光源の模式的な正面図である。 図7は、空間フィルタの模式的な正面図である。 図8は、光変調手段[2次元画像形成装置]における2次元画像の形成タイミングとフーリエ変換像選択手段[空間フィルタ]の開口部の開閉タイミングとを示す図であり、上段には、光変調手段[2次元画像形成装置]における2次元画像の形成タイミングを示し、中段及び下段には、フーリエ変換像選択手段[空間フィルタ]の開口部の開閉タイミングを示す。 図9は、フーリエ変換像選択手段[空間フィルタ]による空間フィルタリングの概念を模式的に時系列で示す図である。 図10は、図9に示した空間フィルタリングの結果得られる画像を模式的に示す図である。 図11は、実施例2の3次元像表示装置の一部分のyz平面における概念図である。 図12は、実施例2の変形例の3次元像表示装置の一部分のyz平面における概念図である。 図13は、実施例3の3次元像表示装置のyz平面における概念図である。 図14は、実施例3の3次元像表示装置の変形例のyz平面における概念図である。 図15は、2次元画像形成装置及び光源の動作を制御する制御回路の概念図である。 図16は、実施例3の3次元像表示装置の別の変形例の概念図である。 図17は、実施例3の3次元像表示装置の更に別の変形例の概念図である。 図18は、2次元画像形成装置に光検出手段を取り付けた例を説明するための概念図である。 図19は、実施例1の変形例の3次元像表示装置のyz平面における概念図である。 図20は、図19に示す実施例1の変形例の3次元像表示装置の一部を拡大した概念図(但し、或る発光素子が発光状態にある)である。 図21は、図19に示す実施例1の変形例の3次元像表示装置の一部を拡大した概念図(但し、別の発光素子が発光状態にある)である。 図22は、図19に示す実施例1の変形例の3次元像表示装置の一部を拡大した概念図(但し、更に別の発光素子が発光状態にある)である。 図23の(A)及び(B)は、実施例1の3次元像表示装置の変形例の一部分のyz平面における概念図である。 図24は、実施例1の3次元像表示装置の変形例の別の変形例の一部分のyz平面における概念図である。 図25は、実施例1の3次元像表示装置を複数組み合わせたマルチユニット方式の3次元像表示装置を示す構成図である。 図26は、従来の3次元像表示装置の一構成例を示す図である。
符号の説明
1・・・3次元像表示装置、10・・・光源、11A,11B,11C・・・発光素子、12・・・コリメータレンズ、20・・・照明光学系、30・・・光変調手段[2次元画像形成装置]、31・・・画素、40・・・フーリエ変換像形成手段、50・・・フーリエ変換像選択手段、51・・・開口部、60・・・共役像形成手段、70・・・ビームスプリッタ、71,71R,71G,71B・・・狭帯域フィルタ、72・・・ダイクロイックプリズム、L1・・・第1のレンズ、L2・・・第2のレンズ、L3・・・第3のレンズ、SF・・・空間フィルタ、RI・・・実像(逆フーリエ変換像)、CI・・・フーリエ変換像の共役像、80・・・光検出手段、81,82・・・部分反射ミラー[パーシャルリフレクター]、83・・・レンズ、90・・・制御回路、91・・・2次元画像形成装置駆動回路、93・・・光源制御回路、94・・・発光素子駆動回路、95・・・光検出手段制御回路、96・・・発光素子駆動電源、r・・・抵抗体

Claims (23)

  1. (A)離散して配された複数の光出射位置から光を出射する光源、
    (B)複数の画素を有し、光源の異なる光出射位置から順次出射され、入射方向が異なる光を各画素によって変調して2次元画像を生成し、且つ、生成した2次元画像における空間周波数を、各画素から生じる複数の回折次数に対応した回折角に沿って出射する光変調手段、並びに、
    (C)光変調手段から出射された2次元画像における空間周波数をフーリエ変換して、前記複数の回折次数に対応する数のフーリエ変換像を生成し、該フーリエ変換像を結像させるフーリエ変換像形成手段、
    を備えていることを特徴とする3次元像表示装置。
  2. (D)フーリエ変換像形成手段によって結像されたフーリエ変換像の共役像を形成する共役像形成手段、
    を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  3. 光源は、2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子を具備していることを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  4. 光源と光変調手段との間にはレンズが配置されており、
    光源は、該レンズの前側焦点面に位置することを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  5. 光源は、発光素子、及び、該発光素子から出射された光であって、光変調手段に入射する光の入射方向を変更するための光線進行方向変更手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  6. フーリエ変換像形成手段はレンズから成り、
    該レンズの前側焦点面に光変調手段が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  7. (E)前記複数の回折次数に対応する数だけ生成されたフーリエ変換像の内、所望の回折次数に対応するフーリエ変換像を選択するフーリエ変換像選択手段、
    を更に備えており、
    該フーリエ変換像選択手段は、フーリエ変換像が結像される位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  8. フーリエ変換像選択手段は、光出射位置の数に対応した数の開口部を有し、
    フーリエ変換像選択手段においては、光変調手段による2次元画像の生成タイミングと同期して所望の開口部を開状態とすることによって、所望の回折次数に対応するフーリエ変換像を選択することを特徴とする請求項7に記載の3次元像表示装置。
  9. フーリエ変換像形成手段によって結像されたフーリエ変換像を逆フーリエ変換することにより、光変調手段によって生成された2次元画像の実像を形成する逆フーリエ変換手段を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  10. 光変調手段は、2次元的に配列された複数の画素を有する2次元空間光変調器から成り、各画素は開口を備えていることを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  11. 光源の異なる光出射位置から順次出射された光の光強度を測定するための光検出手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の3次元像表示装置。
  12. 光検出手段における光強度の測定結果に基づき、光源の発光状態を制御することを特徴とする請求項11に記載の3次元像表示装置。
  13. 光検出手段における光強度の測定結果に基づき、光変調手段の作動状態を制御することを特徴とする請求項11に記載の3次元像表示装置。
  14. (A)離散して配された複数の光出射位置から光を出射する光源、
    (B)X方向及びY方向に沿って2次元マトリクス状に配列された開口を有し、光源の異なる光出射位置から順次出射され、入射方向が異なる光の通過あるいは反射を開口毎に制御することで2次元画像を生成し、且つ、該2次元画像に基づき、開口毎に、複数の回折次数の回折光を生成する2次元画像形成装置、
    (C)その前側焦点面に2次元画像形成装置が配置されている第1のレンズ、
    (D)第1のレンズの後側焦点面に、その前側焦点面が位置している第2のレンズ、並びに、
    (E)第2のレンズの後側焦点面に、その前側焦点面が位置している第3のレンズ、
    を備えていることを特徴とする3次元像表示装置。
  15. 光源は、2次元マトリクス状に配列された複数の発光素子を具備していることを特徴とする請求項14に記載の3次元像表示装置。
  16. 光源と2次元画像形成装置との間にはレンズが配置されており、
    光源は、該レンズの前側焦点面に位置することを特徴とする請求項14に記載の3次元像表示装置。
  17. 光源は、発光素子、及び、該発光素子から出射された光であって、2次元画像形成装置に入射する光の入射方向を変更するための光線進行方向変更手段を備えていることを特徴とする請求項14に記載の3次元像表示装置。
  18. (F)光出射位置の数に対応した数の開閉制御可能な開口部を有し、第1のレンズの後側焦点面に位置する空間フィルタ、
    を更に備えていることを特徴とする請求項14に記載の3次元像表示装置。
  19. 空間フィルタにおいては、2次元画像形成装置による2次元画像の生成タイミングと同期して所望の開口部を開状態とすることを特徴とする請求項18に記載の3次元像表示装置。
  20. (F)光出射位置の数に対応した数の開口部を有し、第1のレンズの後側焦点面に位置する散乱回折制限部材、
    を更に備えていることを特徴とする請求項14に記載の3次元像表示装置。
  21. 光源の異なる光出射位置から順次出射された光の光強度を測定するための光検出手段を備えていることを特徴とする請求項14に記載の3次元像表示装置。
  22. 光検出手段における光強度の測定結果に基づき、光源の発光状態を制御することを特徴とする請求項21に記載の3次元像表示装置。
  23. 光検出手段における光強度の測定結果に基づき、2次元画像形成装置の作動状態を制御することを特徴とする請求項21に記載の3次元像表示装置。
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