JP5103023B2 - 液体と粉体の混合装置、金属回収システム、液体と粉体の混合方法、及び、金属回収方法 - Google Patents

液体と粉体の混合装置、金属回収システム、液体と粉体の混合方法、及び、金属回収方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体に対して粉体を混合させる装置及び方法、液体に粉体を混合させることで液体から金属元素を回収するシステム及び方法に関する。
従来、各種産業分野において、液体と粉体を混合させる混合装置が使用されている。即ち、液体と粉体を化学反応させて析出物を得るため、あるいは、液体に対して粉体を溶解させるため、液体と粉体との混合物を何らかの原料として用いるため等、様々な目的のために、液体と粉体の混合が行われる。
例えば金属元素を含有する液体(金属含有液)から金属元素を回収する方法の一つとして、イオン化傾向が大きい別の金属元素を含有する粉体(金属含有粉体)を添加して、液体に含有されている金属元素を置換析出させる方法が知られている(特許文献1、2参照)。かかる置換析出を行う場合に、粉体を液体に対して十分に混合させる必要がある。
特開2002−69544号公報 特開2006−97108号公報
上記のような液体と粉体を混合させる装置としては、例えば図4に示すようなものがある。図4に示す混合装置100においては、液体Lを貯留する液体貯留部101の上方に、液体Lを供給する液体供給部102と、粉体Pを供給する粉体供給部103が設けられている。即ち、液体供給部102から液体貯留部101に対して液体Lを供給しながら、粉体供給部103の送出口103aから粉体Pを供給し、液体貯留部101において液体Lに粉体Pを混合させ、貯留する構成になっている。粉体供給部103には、例えばスクリューフィーダ等の定量供給機構が設けられる。なお、粉体Pは吸湿すると、凝集して塊状になり、液体Lに混合させにくくなるおそれがある。そのため、定量供給機構において粉体Pを貯留するホッパー103bには、内部の粉体Pを外気から遮断するような密閉容器が用いられる。
また、例えば金属の置換析出を行う場合等は、液体貯留部101に貯留した液体Lを、温度調節器105によって所定温度に温度調節する。さらに、液体貯留部101の上方には、必要に応じて、液体貯留部101内を排気するための排気機構106が接続される。即ち、液体Lから例えば塩酸や硫酸等、人体や環境等に有害な蒸気が発生する場合、かかる蒸気が液体貯留部101の上部に滞留するので、これを排気機構106によって排気し、無害化した後、大気中に排出するようになっている。
しかしながら、従来の混合装置にあっては、粉体Pを分散性の良い状態(粉体Pの粒子同士が凝集(固着)していない状態)のままで供給することが難しく、液体Lと粉体Pを効率良く混合させにくい問題があった。即ち、粉体Pは、蒸気に接触すると凝集しやすく、例えば粉体供給部103から液面に落下するまでに蒸気に接触することで、一部の僅かな粉体Pの粒子同士が凝集して凝集体が形成されると、それが凝集体の成長の核となり、その凝集体に他の粒子が集まっていき、大きな凝集体、即ち、団子状あるいは粗い粒状の塊P’が成長しやすかった。このような塊P’は、液体L中で分解しにくく、塊P’のままで液体L中に存在することになるので、液体Lとの反応性が悪くなる。また、塊P’が形成されると、液体Lの操作性(ハンドリング)も悪化する。即ち、例えば粉体Pを混合した後の液体Lを液体貯留部101から取り出して、配管等で送液する際には、塊P’が詰まり、流路を閉塞するおそれがある。また、液体Lの流動性が悪くなり、ポンプ等の動力源の負荷が大きくなる、液体Lの流速が不安定になる等、工業上、様々な問題が発生するおそれがある。
さらに、排気機構106によって液体貯留部101の上部から排気を行うことにより、液体貯留部101内に上昇気流が形成されると、蒸気が粉体供給部103にも向かいやすくなり、そのため、塊P’も出来やすくなる問題があった。また、粉体供給部103の送出口103a等において塊P’が固形化し、付着したままになることがあった。そのため、粉体Pの供給を開始した直後は、正常に供給できても、暫くすると、粉体供給部103において粉体Pが詰まり、粉体Pの供給が塊P’によって妨げられることがあった。そのため、塊P’が粉体供給部103にあるか否かを確認する点検作業、塊P’を粉体供給部103から取り除くメンテナンス作業等を行う必要があり、粉体Pの供給を度々中断しなければならず、混合装置100を長時間に亘って連続的に使用することが難しかった。また、そのような粉体供給部103の点検、メンテナンス作業等は、人手によって行うため、作業員の負担が大きかった。
なお、例えば定量供給機構のホッパー103b等で、粉体Pに対して流体(液体L又は液体L以外の他の液体)を添加し、粉体Pをスラリー状にしてから、液体貯留部101に供給する方法も考えられる。しかしながら、この場合、粉体供給部103の構成が複雑化、大型化するおそれがある。また、粉体Pと液体Lに対する流体の化学反応等を考慮する必要があり、全体の反応制御も複雑化するおそれがある。そのため、このような方法を適用することが難しい場合も多く、適用は限定される。
また、上記のような塊P’は、特に金属性の粉体Pにおいて発生し易く、例えば金属の置換析出を行う場合等は、置換析出が効率良く行われず、金属元素の回収効率が低下するおそれがあった。さらに、上記のような様々な問題が発生する傾向も大きかった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、液体と粉体を効率的に混合させることができる混合装置及び混合方法を提供することを目的とする。さらに、金属元素を含有する液体と粉体を確実に混合させることで、金属元素の置換析出を効率的に行うことができる金属回収システム及び金属回収方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明によれば、液体に対して粉体を混合させる装置であって、液体を供給する液体供給部と、粉体を供給する粉体供給部とを備え、前記液体供給部は、下方に向かうに従い内径が小さくなるように形成された漏斗状面と、前記漏斗状面の上縁部の周囲に、液体を前記漏斗状面の上縁部に沿って通過させる液体通過路と、前記液体通過路に対して液体を吐出する液体吐出口とを備え、前記液体通過路内の液体を前記漏斗状面の上縁部から前記漏斗状面に向かってオーバーフローさせ、前記漏斗状面の内側に沿って液体を渦状に回転させながら流下させ、前記漏斗状面の下縁部から流出させる構成とし、前記液体吐出口は、前記漏斗状面の上縁部の外周に沿った方向に液体を吐出し、前記漏斗状面の上方に設けられた前記粉体供給部は、前記粉体を前記漏斗状面の内側に向かって供給する構成とし、前記粉体供給部と、前記漏斗状面の下方に設けられた、液体を貯留する液体貯留部とは、前記漏斗状面の周囲において互いに遮断されており、前記液体貯留部の排気を行う液体貯留部排気機構を備えることを特徴とする、液体と粉体の混合装置が提供される。
また、前記液体吐出口は複数備えても良い。前記複数の液体吐出口は、前記漏斗状面の上縁部を中心として互いに同じ回転方向に沿った方向に液体を吐出する構成としても良い。
前記粉体供給部には、粉体を定量的に送出する定量供給機構を備えても良い。
さらに、前記液体貯留部に貯留されている液体を前記液体供給部に戻す液体循環路を備えても良い。
また、本発明によれば、上記のいずれかに記載の液体と粉体の混合装置によって、液体と粉体を混合することにより、液体から金属元素を置換析出させて回収することを特徴とする、金属回収システムが提供される。前記液体から置換析出される金属元素はインジウムであって、前記粉体は亜鉛粉であっても良い。
さらに、本発明によれば、液体に対して粉体を混合させる方法であって、下方に向かうに従い内径が小さくなるように形成された漏斗状面の周囲において、液体を前記漏斗状面の上縁部の外周に沿った方向に吐出して、前記漏斗状面の上縁部の周囲に供給することにより、前記漏斗状面の上縁部に沿って回転させながら前記漏斗状面の上縁部から前記漏斗状面に向かって液体をオーバーフローさせ、前記漏斗状面の内側に沿って液体を渦状に回転させながら流下させ、前記漏斗状面の上方に設けられた粉体供給部から前記漏斗状面の内側に向かって粉体を供給し、前記漏斗状面の内側に沿って渦状に回転しながら流下する液体に対して混合させ、前記漏斗状面の下方に設けられ、前記漏斗状面の周囲において前記粉体供給部と互いに遮断された液体貯留部に前記漏斗状面から落下した液体を貯留し、前記液体貯留部の排気を行うことを特徴とする、液体と粉体の混合方法が提供される。
記貯留した液体を、再び前記漏斗状面に供給するようにしても良い。
また、本発明によれば、上記のいずれかに記載の液体と粉体の混合方法によって、液体と粉体を混合し、液体から金属元素を置換析出させて回収することを特徴とする、金属回収方法が提供される。前記液体から置換析出される金属元素はインジウムであって、前記粉体は亜鉛粉であっても良い。
本発明によれば、液体を渦状に回転させながら、粉体を供給することにより、液体の液流の勢いを利用して、粉体を液体に対して効率良く混合させることができる。例えば粉体が蒸気に接触して塊状になった場合であっても、液体の液流の勢いを利用して、粉体の塊を押し流して分解し、粉体を液体中に拡散させることができる。従って、液体に対して粉体をむらなく混合させることができる。ひいては、液体と粉体の反応性、粉体を混合させた後の液体の操作性等を向上させることができる。
また、粉体供給部を漏斗状面の上方に、液体貯留部を漏斗状面の下方に設け、漏斗状面の周囲において互いに遮断されている構成にすることで、液体貯留部において発生する蒸気が、粉体供給部に接触することを好適に防止できる。即ち、粉体供給部において粉体の塊が形成されることを防止できる。従って、粉体供給部の点検作業やメンテナンス作業等を省略でき、作業員の負担を軽減できる。
例えば液体から金属元素を置換析出させて回収する場合は、液体に対して粉体を確実に混合させ、金属元素を効率良く置換析出させることができる。
以下、本発明にかかる実施形態を、液体(金属含有液)としてのインジウム含有液Lから第一の金属元素としてのインジウム(In)を置換析出させて回収するための金属回収システム1に基づいて説明する。図1は、金属回収システム1(混合装置2)の縦断面図、図2は、金属回収システム1(混合装置2)の上部に設けられている液体供給部3の横断面図を示している。
図1に示すように、金属回収システム1は、インジウム含有液Lと亜鉛粉P(第二の金属元素としての亜鉛(Zn)の粉体)とを混合させる混合装置2を備えている。混合装置2は、インジウム含有液Lを供給する液体供給部3、亜鉛粉Pを供給する粉体供給部4、及び、液体供給部3から供給されたインジウム含有液Lを貯留する液体貯留部5(置換析出が行われる反応部)を備えている。なお、本実施形態で用いられる亜鉛粉Pは、直径が数μmから数百μm程度の粒子からなる微小粉体である。
インジウム含有液Lは、例えば、インジウムを含有するインジウム含有物を塩酸(HCl)に溶解させることにより生成された液体(塩化インジウム溶液)である。ここで、インジウム含有物とは、例えば、液晶表示装置の製造工程において発生するITOスパッタリングターゲット材の研磨粉、あるいは、半導体デバイスの製造工程において発生するInPスクラップ等であっても良い。
液体供給部3は、液体貯留部5の上方に設けられており、液体供給部筐体10と、渦状の液流を形成させる漏斗状面11aを有する漏斗体11を備えている。
液体供給部筐体10は、上下両側の開口部が閉塞された略円筒状に形成されており、環状の側壁10a、側壁10aの下側を閉塞する底板10b、側壁10aの上側を閉塞する天井板10cを備えている。
漏斗体11は、液体供給部筐体10の底板10bの中央部に設けられており、下方に向かうに従い内径及び外径が一定の減少率で次第に小さくなるように狭窄された、略円錐台面状の形状に形成されている。即ち、下方に向かうに従い内径が次第に小さくなるように漏斗状に形成された内面である漏斗状面11aを有している。このような漏斗状面11aを設けることで、後述する液体通過路12から供給されるインジウム含有液Lの渦流を形成することができる。
漏斗体11の上部開口、即ち、漏斗体11(漏斗状面11a)の上縁部11bは、液体供給部筐体10の内部に設けられており、側壁10aによって囲まれている。漏斗体11の下部開口、即ち、漏斗体11(漏斗状面11a)の下縁部11cは、液体供給部筐体10の下方に設けられており、液体貯留部5の内部に挿入されている。この下縁部11cからインジウム含有液Lを流出、落下させ、液体貯留部5に対して供給する構成となっている。なお、漏斗状面11aにおいてインジウム含有液Lの渦流を形成する際は、漏斗体11の下縁部11cが、液貯留部5に貯留されているインジウム含有液Lの液面から上方に離れた位置にあるようにすることが好ましい。このようにすると、漏斗状面11aで形成される渦流が、液貯留部5に貯留されているインジウム含有液Lの影響を受けることを防止でき、漏斗状面11aで形成される渦流の流速を制御し易くなり、渦流を良好に形成できる。
また、液体供給部3において、漏斗体11の上縁部11bの周囲には、インジウム含有液Lを漏斗体11の上縁部11bに沿って通過させる液体通過路12が設けられている。即ち、液体供給部筐体10の内部において、漏斗体11の外面と側壁10aの内面との間には、略円環状の空間が形成されており(図2参照)、この略円環状の空間が、上縁部11bを囲む液体通過路12となっている。液体通過路12の上部は、液体供給部筐体10の内部において開口されており、液体通過路12内のインジウム含有液Lを、上縁部11bから漏斗状面11aに向かってオーバーフローさせることが可能な構成になっている。
さらに、液体供給部3には、液体通過路12に対してインジウム含有液Lを吐出する複数の吐出口として、2つの液体吐出口15A、15Bが設けられている。各液体吐出口15A、15Bには、後述する供給流路53、54がそれぞれ接続されており、各供給流路53、54を通じて、液体供給部3の外部(後述する液体供給源72)又は液体貯留部5内からインジウム含有液Lが供給されるように構成されている。
図2に示すように、各液体吐出口15A、15Bは、漏斗体11(上縁部11b)の外周に沿った方向(略水平方向)にインジウム含有液Lを吐出するように、また、漏斗体11(上縁部11b)を中心として互いに同じ回転方向(図示の例では、上方からみた平面視において左回転方向)に沿った方向に向かってインジウム含有液Lを吐出するように指向している。即ち、各液体吐出口15A、15Bから吐出されたインジウム含有液Lが、液体通過路12に沿った円環状に、所定の回転方向に流れるように設けられている。特に、上縁部11bに沿った接線方向にインジウム含有液Lを吐出する構成にすると、各液体吐出口15A、15Bから吐出されたインジウム含有液Lが漏斗体11に直に突き当たらず、インジウム含有液Lの流れを良好に形成できる。また、図示の例では、液体吐出口15Aと液体吐出口15Bは、漏斗体11を挟んで互いに反対側に対向する位置に設けられている。このようにすると、液体通過路12の周方向全体に、インジウム含有液Lの流れを十分な流速で適切に形成でき、ひいては、漏斗状面11aにおいて形成されるインジウム含有液Lの渦流の速度も制御しやすくなり、渦流を良好に維持できるようになる。
即ち、前述した液体通過路12は、液体吐出口15A、15Bから吐出されるインジウム含有液Lを、上縁部11bに沿って(図示の例では、上方からみた平面視において左回転方向に)回転させるように誘導しながら、上縁部11bから漏斗状面11aにインジウム含有液Lを流入させるように形成されている。また、漏斗体11は、上縁部11bから回転しながら流入するインジウム含有液Lを、漏斗状面11aに沿って渦状(螺旋状)に回転させながら流下させる構造になっている。
なお、底板10bに対する上縁部11bの高さ(即ち、液体通過路12の深さ)は、各液体吐出口15A、15Bから液体通過路12に対して吐出されるインジウム含有液Lの吐出流量等に基づいて設定すれば良い。また、図1に示した例では、液体吐出口15A、15Bは、底板10bの上面近傍において開口されているが、この液体吐出口15A、15Bの高さも、インジウム含有液Lの吐出流量や、液体通過路12の深さ等に基づいて、適宜設定すれば良い。
粉体供給部4は、図1に示すように、液体供給部3の上方に設けられており、亜鉛粉Pを漏斗状面11aの内側に向かって供給する構成となっている。また、亜鉛粉Pを連続的かつ定量的に(即ち、単位時間当たりに送出される亜鉛粉Pの重量が一定になるように)送出することが可能な定量供給機構21を備えている。定量供給機構21としては、例えばスクリューフィーダ等の、公知の定量供給機構を用いても良い。
定量供給機構21は、亜鉛粉Pを貯留するホッパー22と、ホッパー22内に亜鉛粉Pを供給するための送入口22aと、定量供給機構21からホッパー22内の亜鉛粉Pを送出する送出口23(即ち、液体供給部3に亜鉛粉Pを供給する粉体供給口)を備えている。ホッパー22は、内部の粉体Pを外気から遮断するような密閉容器になっている。即ち、ホッパー22の内部に貯留されている粉体Pが蒸気に接触することを防止し、これにより、粉体Pがホッパー22の内部において凝集すること、塊状になることを防止するようになっている。送出口23は、液体供給部筐体10の天井板10cに設けられた送出口用孔24の内側に設けられている。
なお、送出口23は、漏斗状面11aの上方に設けられており、図2に示すように、平面視において漏斗状面11aと重なる位置に配置されている。即ち、図3に示すように、亜鉛粉Pを漏斗状面11a(漏斗状面11aに沿って流下するインジウム含有液L)に向かって上方から投下するように備えられている。
液体貯留部5は、図1に示すように、液体供給部3の下方(漏斗体11の下方)に設けられている。また、貯留槽31(反応槽)と、貯留槽31の内部に貯留されているインジウム含有液Lの温度を調節するための温度調節器32(例えば電気ヒータ等)とを備えている。即ち、液体貯留部5は、亜鉛粉Pが混合されたインジウム含有液Lを温度調節しながら貯留することで、インジウム含有液Lからインジウムを置換析出させるように構成されており、かかる置換析出反応が行われる反応部として機能するように構成されている。
貯留槽31の上部は閉塞されており、貯留槽31内の雰囲気、即ち、インジウム含有液Lから発生する蒸気が、貯留槽31の外部に流出することを防止できるようになっている。
なお、液体貯留部5(貯留槽31の内部空間)と液体供給部3(液体供給部筐体10の内部空間)は、漏斗状面11aの内側の空間を通じて互いに連通しているが、漏斗状面11aの周囲(漏斗体11の外側)においては、貯留槽31の天井板や液体供給部筐体10の底板10bによって、互いに遮断されている。従って、液体貯留部5と粉体供給部4も、漏斗体11の外側においては、貯留槽31の天井板、液体供給部筐体10の底板10b、液体通過路12が配置されていることによって、互いに隔離されている。このような構成により、液体貯留部5内の雰囲気(インジウム含有液Lから発生する蒸気等)が、液体供給部3や粉体供給部4に向かって上昇することを抑制できる。
また、液体貯留部5には、貯留槽31の内部空間を排気して減圧する液体貯留部排気機構33(減圧機構)が設けられている。液体貯留部排気機構33は、貯留槽31の天井部に接続された排気路41と、排気路41内を強制的に排気する排気処理機42を備えており、貯留槽31内の雰囲気を上部から吸引して排気するように構成されている。
さらに、液体貯留部5の底部には、貯留槽31内のインジウム含有液Lを排出させる排液路45が設けられている。排液路45には、開閉弁46が設けられている。
また、貯留槽31の下部には、貯留槽31内に貯留されているインジウム含有液Lを貯留槽31から送出する液体送出流路51が接続されている。液体送出流路51には、インジウム含有液Lを強制的に送出する動力を与えるポンプ52が設けられている。液体送出流路51の下流側には、3本の分岐流路、即ち、2本の供給流路53、54と、バイパス流路55が接続されている。
供給流路53の下流端は、前述した液体吐出口15Aに接続されている。供給流路54の下流端は、前述した液体吐出口15Bに接続されている。また、各供給流路53、54には、各供給流路53、54の連通及び遮断と、各供給流路53、54を通過するインジウム含有液Lの流量の調節を行う流量調節弁56、57がそれぞれ介設されている。なお、本実施の形態では、液体送出流路51と供給流路53、54によって、インジウム含有液Lを液体貯留部5から液体供給部3に戻すための液体循環路60が構成されている。
バイパス流路55の下流端は、貯留槽31の天井部に接続されている。また、バイパス流路55には、バイパス流路55の連通及び遮断と、バイパス流路55を通過するインジウム含有液Lの流量の調節を行う流量調節弁62が介設されている。即ち、流量調節弁62を開くことにより、液体送出流路51内のインジウム含有液Lを、液体供給部3に戻さず、バイパス流路55を通じて、貯留槽31に戻すことができるように構成されている。
また、液体貯留部5には、インジウム含有液Lを導入させる液体導入路71が接続されている。液体導入路71の上流側は、インジウム含有液Lの液体供給源72に接続されている。液体導入路71の途中には、液体導入路71の連通及び遮断を行う開閉弁73が設けられている。液体導入路71の下流端は、例えば貯留槽31の天井部に開口されている。
次に、以上のように構成された金属回収システム1を用いた金属回収方法について説明する。先ず、排液路45の開閉弁46を閉じた状態で、液体導入路71の開閉弁73を開き、金属回収システム1における処理が未だ行われていない未処理のインジウム含有液Lを、液体供給源72から液体導入路71を通じて貯留槽31に導入させる。そして、貯留槽31の底部から所定の液面高さHまでインジウム含有液Lを貯留させたら、開閉弁73を閉じ、インジウム含有液Lの導入を停止させる。なお、図示の例では、インジウム含有液Lの液面高さHは、下縁部11cよりも低い位置に設定されている。
こうして貯留槽31にインジウム含有液Lを貯留させたら、供給流路53、54の流量調節弁56、57を開き、ポンプ52を作動させる。即ち、貯留槽31内のインジウム含有液Lを液体送出流路51によって送出させ、供給流路53、54を通じて、各液体吐出口15A、15Bからそれぞれ吐出させる。インジウム含有液Lは、各液体吐出口15A、15Bから漏斗体11(上縁部11b)の外周に沿った吐出方向に向かって吐出され、液体通過路12に導入される。そして、側壁10aの内周面及び漏斗体11の外周面に沿って、所定の回転方向に沿って回転するように流れる。
さらに、液体通過路12において、インジウム含有液Lが上縁部11bの高さまで貯留されると、液体通過路12内のインジウム含有液Lは、上縁部11bに沿って回転しながら、上縁部11bを越えて漏斗体11の内側に流入する。こうして液体通過路12から漏斗体11の内側にオーバーフローしたインジウム含有液Lは、液体通過路12における回転の慣性力により、漏斗体11の内側においても、液体通過路12における流れの回転方向と同様の回転方向に沿って回転しながら流下する。即ち、漏斗状面11aに沿って複数回回転しながら、渦状に流下する。そして、漏斗体11の下部開口(下縁部11c)から落下して、液体貯留部5に供給され、下縁部11cの下方において、貯留槽31内に貯留される。
以上のように、液体循環路60によってインジウム含有液Lを循環させながら、液体供給部3においてインジウム含有液Lの渦流を形成し、漏斗状面11aを覆う液面を形成する。なお、このようにインジウム含有液Lを循環させているとき、液体貯留部5における液面高さHは、インジウム含有液Lが液体貯留部5から液体供給部3に送液されることにより、最初の液面高さHよりも低い位置になる。この液面高さH(即ち、インジウム含有液Lを渦状に流下させているときの液面の位置)は、漏斗体11の下縁部11cよりも低い位置に維持されることが好ましい。このようにすると、インジウム含有液Lの流速を制御し易くなり、インジウム含有液Lの渦流を良好に形成できる。
こうしてインジウム含有液Lを循環させ、液体供給部3から液体貯留部5に供給する一方で、粉体供給部4から亜鉛粉Pを供給する。即ち、定量供給機構21の送入口22aに、亜鉛粉Pを投入し、定量供給機構21の作動によって、亜鉛粉Pを送出口23から連続的かつ定量的に送出させる。
送出口23から送出された亜鉛粉Pは、漏斗体11の上部開口を通じて、漏斗体11の内側に落下する(図3参照)。即ち、漏斗状面11aに沿って渦状に回転しながら流下するインジウム含有液Lに対して、上方から供給される。そして、漏斗状面11aにおいて、インジウム含有液Lによって押し流され、インジウム含有液L中に混合され、インジウム含有液Lと共に、漏斗状面11aに沿って回転しながら流下する。こうして、亜鉛粉Pが添加された状態のインジウム含有液Lが、液体貯留部5に供給される。
この場合、亜鉛粉Pは、渦状に勢い良く流れるインジウム含有液Lの液流によって、インジウム含有液Lに対して効率良く円滑に混合させられる。従って、液体貯留部5においては、インジウム含有液L中に亜鉛粉Pをむらなく均一に混合させた状態で、インジウム含有液Lを貯留できる。また、インジウム含有液Lの液流によって亜鉛粉Pを勢い良く押し流すことで、漏斗状面11aに亜鉛粉Pが付着したまま残留することを防止できる。従って、亜鉛粉Pやインジウム含有液Lの供給が妨げられることなく、円滑に行われる。
なお、送出口23から送出された亜鉛粉Pの粒子は、大部分が漏斗状面11a上に落下して、漏斗状面11aにおいてインジウム含有液Lに混合するが、一部の粒子(図3においてP”)は、漏斗状面11a上に落下せず、インジウム含有液Lに混合しないまま、漏斗状面11aの下縁部11cを通じて、貯留槽31内に落下することもあると考えられる。そのような場合でも、下縁部11cの下方においては、下縁部11cからインジウムLが勢い良く流出しており、貯留槽31に貯留されているインジウム含有液Lにおいても、液流が活発に形成されているので、インジウム含有液Lに混合せずに下縁部11cから落下した亜鉛粉P”を、インジウム含有液Lに対して効率的に混合させることができる。また、後述するように、貯留槽31において液体貯留部排気機構33による排気が行われることにより、亜鉛粉P”を貯留槽31内に勢い良く吸い込み、インジウムLに対して勢い良く混合させることができる。
液体貯留部5では、温度調節器32を稼動させ、貯留槽31内に貯留されたインジウム含有液Lを、所定温度(例えば約80℃程度)に温度調節する。これにより、置換反応が促進される。即ち、インジウム含有液Lに添加された亜鉛は、インジウムよりもイオン化傾向が大きいため、酸化されて陽イオンとなり、インジウム含有液L中に溶解する。一方、インジウム含有液L中のインジウムは還元され、インジウムメタルとして置換析出され、貯留槽31の底部に沈殿する。
ところで、貯留槽31内では、インジウム含有液Lが常温よりも高い温度に昇温されることにより、インジウム含有液Lから蒸気が発生する。このような蒸気が、粉体供給部4からインジウム含有液Lに供給される前の亜鉛粉Pに接触してしまうと、亜鉛粉Pの粒子同士が凝集(固着)して、亜鉛粉Pが塊状になるおそれがある。しかしながら、本実施形態の金属回収装置1においては、粉体供給部4は、貯留槽31から離隔した位置(液体供給部3を挟んで上方に離隔した位置)に設けられているため、貯留槽31内のインジウム含有液Lから発生する蒸気が粉体供給部4に上昇しにくい構成になっている。従って、粉体供給部4からインジウム含有液Lに供給される前の亜鉛粉Pに蒸気が接触することを、好適に防止できる。即ち、亜鉛粉Pを細かい粉体状のまま、分散性の良い状態で落下させ、漏斗状面11a上のインジウム含有液Lに対して円滑に混合させることができる。また、例えば粉体供給部4の送出口23などで、亜鉛粉Pが塊状に付着すること、亜鉛粉Pの送出が亜鉛粉Pの付着によって妨げられることを防止できる。従って、亜鉛粉Pの供給量が変動することを防止でき、亜鉛粉Pの定量供給を所望の供給量で確実に行うことができる。
なお、インジウム含有液Lから発生した蒸気が亜鉛粉Pに接触し、亜鉛粉Pが塊状になって供給されてしまった場合であっても、液体供給部3においては、インジウム含有液Lの渦流の勢いを利用して、亜鉛粉Pの塊を押し流して分解し、インジウム含有液L中に拡散させることができる。従って、この場合も、亜鉛粉Pをインジウム含有液Lに対して確実に混合させることができる。
また、インジウム含有液Lから発生する蒸気は、人体や環境等に有害な環境負荷の高い気体であるが、この蒸気は、液体貯留部排気機構33の作動によって強制的に吸引され、貯留槽31から排出される。そして、排気処理機42等において処理され、無害化された後、大気中に安全に排出される。
このように、貯留槽31内の雰囲気が液体貯留部排気機構33によって吸引されることにより、貯留槽31は減圧され、貯留槽31の外部の圧力に対して陰圧に維持される。そして、混合装置2内には、液体供給部3から液体貯留部5に向かう下降気流、即ち、液体供給部3の外部から例えば送出口用孔24等を通じて液体供給部筐体10内(液体通過路12の上方の空間)に流入し、液体供給部筐体10内からから漏斗状面11aの内側を通じて貯留槽31内に向かう気流が形成される(図1において一点鎖線)。この場合、貯留槽31内の蒸気は、液体貯留部排気機構33によって貯留槽31内で回収される。従って、漏斗状面11aの内側、即ち液体供給部3内に貯留槽31内の蒸気が上昇することを、より効果的に防止できる。さらに、液体供給部3内において、液体通過路12内や漏斗状面11a上のインジウム含有液Lから蒸気が発生しても、かかる液体供給部3内の蒸気は、漏斗状面11aの内側を通じて下降させられ、貯留槽31内に引き込まれ、液体貯留部排気機構33によって回収される。従って、液体供給部3内の蒸気が粉体供給部4に上昇することも防止できる。
即ち、液体貯留部排気機構33を作動させ、漏斗状面11aの下方、即ち、粉体供給部4や液体供給部3よりも下方において排気を行うことにより、液体貯留部5や液体供給部3において発生した蒸気が粉体供給部4に向かうことを、効果的に防止できる。従って、粉体供給部4から供給される亜鉛粉Pが吸湿すること、塊状になることを、さらに効果的に防止できる。
また、液体貯留部排気機構33を作動させることにより、漏斗状面11aに沿って流下するインジウム含有液Lは、下降気流によって誘導され、貯留槽31内に吸い込まれるようにして、さらに勢い良く渦状に流下させられる。即ち、漏斗状面11aの下方において排気を行い、貯留槽31を減圧することで、インジウム含有液Lの液流をより確実に形成できる。これにより、亜鉛粉Pとインジウム含有液Lをさらに効率良く確実に混合させることができる。
さらに、液体貯留部排気機構33を作動させることにより、送出口23から送出された亜鉛粉Pは、下降気流によって誘導され、漏斗状面11aの内側に円滑かつ確実に供給される。即ち、送出口23から送出された亜鉛粉Pは、分散しやすい状態になっているため、上昇気流(上昇蒸気、熱気流等)が存在すると、気流に運ばれてしまい、漏斗状面11aの外側(上縁部11bの外側)に向かって分散したり、落下速度が遅くなったりするおそれがある。しかしながら、液体貯留部排気機構33を作動させると、上昇気流の発生が抑制され、亜鉛粉Pが漏斗状面11aの内側に向かって勢い良く吸引される。従って、亜鉛粉Pを迅速かつ確実に下降させ、漏斗状面11aの内側に落下させることができる。
また、インジウム含有液Lを液体循環路60によって液体供給部3と液体貯留部5の間で繰り返し循環させることで、貯留槽31内のインジウム含有液Lを掻き混ぜることができる。即ち、下縁部11cの真下から外側に広がる液流や、上側から下側(液体送出流路51側)に向かう液流を形成できる。これにより、インジウム含有液L中の亜鉛粉Pを十分に拡散させ、置換析出を好適に促進させることができる。従って、インジウムの回収効率の向上を図ることができる。また、温度調節器32によって与えられる熱量を拡散させ、貯留槽31内の温度分布を均一化させ、インジウム含有液Lを効率的に温調することができる。従って、インジウム含有液L全体からインジウムをむらなく置換析出させることができる。そして、インジウム含有液Lを循環させながら、亜鉛粉Pをさらに追加することで、十分な量の亜鉛粉Pを添加し、インジウムを十分に置換析出させることができる。
なお、貯留槽31においてインジウム含有液Lが加熱されている場合、液体供給部3に戻されたインジウム含有液Lからも蒸気が発生しやすくなり、液体供給部3内の蒸気発生量が増加するおそれがあるが、かかる液体供給部3内の蒸気を液体貯留部排気機構33によって吸引することにより、蒸気が粉体供給部4に向かうこと、即ち、粉体供給部4から供給される亜鉛粉Pが塊状になること等を効果的に防止できる。
以上のような置換析出処理が終了したら、ポンプ52の作動を停止させ、各液体吐出口15A、15Bによるインジウム含有液Lの吐出を停止させる。そして、排液路45の開閉弁46を開く。即ち、貯留槽31内に貯留されている置換析出処理後のインジウム含有液Lを、排液路45を通じて貯留槽31の外部に排出させる。この置換析出処理後のインジウム含有液Lを、公知の濾過装置等によって濾過することにより、インジウム含有液Lからインジウムを含有した残渣を取り出すことができる。
以上説明したように、かかる金属回収システム1によれば、インジウム含有液Lを渦状に回転させながら、亜鉛粉Pを供給することにより、インジウム含有液Lの液流の勢いを利用して亜鉛粉Pを押し流し、インジウム含有液Lに対して円滑かつ確実に、効率良く混合させることができる。従って、液体貯留部5においては、インジウム含有液Lに対して亜鉛粉Pをむらなく均一に混合させた状態で、インジウム含有液Lを貯留させることができる。これにより、インジウム含有液L中のインジウムを、効率良く確実に置換析出させることができる。
さらに、粉体供給部4を漏斗状面11aの上方に設け、液体貯留部5を漏斗状面11aの下方に設け、漏斗状面11aの周囲においては粉体供給部4と液体貯留部5が互いに遮断されている構成にすることで、液体貯留部5内のインジウム含有液Lから発生する蒸気が、粉体供給部4に接触することを好適に防止できる。即ち、粉体供給部4からインジウム含有液Lに供給する前の亜鉛粉Pに蒸気が接触して亜鉛粉Pの塊が形成されることを防止でき、例えば送出口23から亜鉛粉Pが塊状に落下すること、あるいは、送出口23付近において亜鉛粉Pが付着したままになることを防止できる。従って、亜鉛粉Pをインジウム含有液Lに対して粉体状のままで供給し、インジウム含有液Lに対して円滑に混合させることができる。また、送出口23からの亜鉛粉Pの送出が亜鉛粉Pの付着によって妨げられることを防止でき、亜鉛粉Pを所望の供給量で正常に供給できる。さらに、粉体供給部4(定量供給機構21)に亜鉛粉Pが付着しているか否かを確認する点検作業、粉体供給部4から亜鉛粉Pを取り除くメンテナンス作業等を省略できる。従って、点検作業やメンテナンス作業のために金属含有粉体Pの供給やインジウム含有液Lの供給を中断する必要がなくなり、金属回収システム1(混合装置2)を長時間に亘って連続的に稼動することが可能になり、処理効率が向上する。また、点検作業やメンテナンス作業を行う作業員の負担を軽減できる。
特に、液体貯留部排気機構33を液体貯留部5に接続し、液体貯留部5や液体供給部3内の雰囲気を排気することにより、下降気流を形成でき、液体供給部3や液体貯留部5において発生した蒸気が粉体供給部4に上昇することを、より効果的に防止できる。また、漏斗状面11aにおけるインジウム含有液Lの渦流を、より確実に形成できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば以上の実施形態では、インジウム含有液Lを液体通過路12に吐出する液体吐出口としては、2つの液体吐出口15A、15Bが設けられているとしたが、かかる液体吐出口の個数は2つに限定されず、1つであっても良いし、3つ以上であっても良い。また、液体吐出口の配置も、実施の形態に示したものには限定されない。
以上の実施形態では、液体供給源72から供給されるインジウム含有液Lは、液体導入路71を通じて液体貯留部5に対して導入させるとしたが、例えば液体導入路71をバイパス流路55に接続し、液体供給源72から供給されるインジウム含有液Lを、液体導入路71とバイパス流路55を通じて、液体貯留部5に対して導入させる構成としても良い。
亜鉛粉Pの供給は、連続的かつ定量的に行う場合には限定されず、断続的に行っても良いし、供給量を一定にせず、適宜調節しながら行っても良い。この場合も、インジウム含有液Lを渦状に流下させることにより、亜鉛粉Pを効率良く混合させることができる。
以上の実施形態では、インジウム含有液Lを液体循環路60によって循環させながら亜鉛粉Pを供給するとしたが、インジウム含有液Lは必ずしも循環させなくても良い。例えば液体供給源72から供給流路53、54を通じて液体通過路12にインジウム含有液Lを導入させる構成とし、インジウム含有液Lを漏斗状面11aにおいて渦状に流下させ、亜鉛粉Pを供給しながら、液体貯留部5に貯留させていくようにしても良い。
液体(金属含有液)は、インジウム含有物を塩酸によって溶解させることにより生成された溶液であるとしたが、かかるものには限定されず、例えば硫酸等によってインジウム含有物を溶解させた溶液であっても良い。また、インジウム含有物の溶液から公知の処理方法によってインジウム以外の他の金属元素等(例えば錫(Sn)、リン(P)等)を除去した後に得られる溶液等であっても良い。粉体(金属含有粉)は、亜鉛粉Pであるとしたが、亜鉛以外の物質を含む粉粒体であっても良く、例えば亜鉛合金を粉体状にしたものでも良い。
また、置換析出される第一の金属元素はインジウムとし、金属含有液に添加され第一の金属元素を置換析出させる第二の金属元素は、亜鉛であるとしたが、これらの金属元素は、かかるものに限定されない。即ち、本実施形態は、様々な金属元素を置換析出によって回収するシステム及び方法に応用することが可能である。
さらに、以上の実施形態に示した液体と粉体の混合装置2の構成は、金属回収システム1以外の他の混合装置にも適用できる。即ち、混合装置2は、置換析出のために行われる混合処理には限定されず、様々な混合処理を行うことができ、例えば、液体に粉体を溶解させることを目的とした混合処理、食品の製造工程において液体と粉体を混合する処理、メッキ液の製造工程において行われる混合処理、排水処理工程において行われる混合処理等にも適用できる。これらのような混合処理に混合装置2の構成を適用する場合も、液体と粉体を効率的に混合させることができる。ひいては、液体と粉体の反応性、粉体を混合させた後の液体の操作性等を向上させることができる。即ち、液体中に粉体の塊ができたままになることを防止でき、液体の流動性を良好にすることができる。従って、例えば粉体を混合させた後の液体を送液する配管内で粉体の塊が詰まること、液体の流速が不安定になること等を防止できる。
本発明は、各種の産業分野において使用される液体と粉体の混合装置及び混合方法に適用できる。例えば、金属含有液から金属元素を置換析出させて回収する金属回収システム及び金属回収方法等に適用できる。
本実施形態にかかる金属回収システムの概略縦断面図である。 図1におけるI−I線による液体供給部の横断面図である。 亜鉛粉を漏斗状面の内側において液体に供給する状態を示した説明図である。 従来の液体と粉体の混合装置の構成を説明する縦断面図である。
符号の説明
L インジウム含有液(液体)
P 亜鉛粉(粉体)
1 金属回収システム
2 混合装置
3 液体供給部
4 粉体供給部
5 液体貯留部
11 漏斗体
11a 漏斗状面
11b 上縁部
12 液体通過路
15A、15B 吐出口
21 定量供給機構
33 液体貯留部排気機構
60 液体循環路

Claims (10)

  1. 液体に対して粉体を混合させる装置であって、
    液体を供給する液体供給部と、粉体を供給する粉体供給部とを備え、
    前記液体供給部は、下方に向かうに従い内径が小さくなるように形成された漏斗状面と、前記漏斗状面の上縁部の周囲に、液体を前記漏斗状面の上縁部に沿って通過させる液体通過路と、前記液体通過路に対して液体を吐出する液体吐出口とを備え、前記液体通過路内の液体を前記漏斗状面の上縁部から前記漏斗状面に向かってオーバーフローさせ、前記漏斗状面の内側に沿って液体を渦状に回転させながら流下させ、前記漏斗状面の下縁部から流出させる構成とし、
    前記液体吐出口は、前記漏斗状面の上縁部の外周に沿った方向に液体を吐出し、
    前記漏斗状面の上方に設けられた前記粉体供給部は、前記粉体を前記漏斗状面の内側に向かって供給する構成とし
    前記粉体供給部と、前記漏斗状面の下方に設けられた、液体を貯留する液体貯留部とは、前記漏斗状面の周囲において互いに遮断されており、
    前記液体貯留部の排気を行う液体貯留部排気機構を備えることを特徴とする、液体と粉体の混合装置。
  2. 前記液体吐出口を複数備え、
    前記複数の液体吐出口は、前記漏斗状面の上縁部を中心として互いに同じ回転方向に沿った方向に液体を吐出することを特徴とする、請求項1に記載の液体と粉体の混合装置。
  3. 前記粉体供給部は、粉体を定量的に送出する定量供給機構を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液体と粉体の混合装置。
  4. 前記液体貯留部に貯留されている液体を前記液体供給部に戻す液体循環路を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の液体と粉体の混合装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液体と粉体の混合装置によって、液体と粉体を混合することにより、液体から金属元素を置換析出させて回収することを特徴とする、金属回収システム。
  6. 前記液体から置換析出される金属元素はインジウムであって、
    前記粉体は亜鉛粉であることを特徴とする、請求項5に記載の金属回収システム。
  7. 液体に対して粉体を混合させる方法であって、
    下方に向かうに従い内径が小さくなるように形成された漏斗状面の周囲において、液体を前記漏斗状面の上縁部の外周に沿った方向に吐出して、前記漏斗状面の上縁部の周囲に供給することにより、前記漏斗状面の上縁部に沿って回転させながら前記漏斗状面の上縁部から前記漏斗状面に向かって液体をオーバーフローさせ、前記漏斗状面の内側に沿って液体を渦状に回転させながら流下させ、
    前記漏斗状面の上方に設けられた粉体供給部から前記漏斗状面の内側に向かって粉体を供給し、前記漏斗状面の内側に沿って渦状に回転しながら流下する液体に対して混合させ、
    前記漏斗状面の下方に設けられ、前記漏斗状面の周囲において前記粉体供給部と互いに遮断された液体貯留部に前記漏斗状面から落下した液体を貯留し、
    前記液体貯留部の排気を行うことを特徴とする、液体と粉体の混合方法。
  8. 前記貯留した液体を、再び前記漏斗状面に供給することを特徴とする、請求項7に記載の液体と粉体の混合方法。
  9. 請求項7又は8に記載の液体と粉体の混合方法によって、液体と粉体を混合し、液体から金属元素を置換析出させて回収することを特徴とする、金属回収方法。
  10. 前記液体から置換析出される金属元素はインジウムであって、
    前記粉体は亜鉛粉であることを特徴とする、請求項9に記載の金属回収方法。
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