JP6919408B2 - 反応容器 - Google Patents

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Description

本発明は、反応容器に関する。さらに詳しくは、内部のスラリーを反応容器の外に排出する排出管を有し、内部のスラリーが撹拌されることで反応が促進される反応容器に関する。
オートクレーブは、内部を高圧にすることが可能な耐圧性の容器であり、滅菌処理や炭素繊維強化プラスチックなどの複合材の成形、人工スレートなどのコンクリートの養生で使用されている。一方で水熱反応の反応容器として、ニッケル酸化鉱石や、ニッケルとコバルトの混合硫化物(Mixed Sulfide、以下本明細書ではMSと称することがある)の加圧浸出に使用されている。特許文献1では、MSを製造するためのニッケル酸化鉱石の高圧酸浸出法(HPAL:High Pressure Acid Leaching)で使用されているオートクレーブが開示されている。このオートクレーブ内では、内部に貯留されたスラリーが、撹拌機により撹拌されることで、内部で行われる浸出反応が促進されている。
特開2014−88620号公報
高圧酸浸出法で製造されたMSは、その後別の加圧浸出工程に付される。MSの加圧浸出工程は、高温・高圧状態のMSのスラリー中に空気を吹き込み、撹拌して空気中の酸素とMSとを反応させることにより、硫酸ニッケルや硫酸コバルトとして浸出する工程である。この加圧浸出工程で用いられるオートクレーブは、隔壁により複数の反応室に分けられており、スラリーが供給される上流側の反応室から、浸出した硫酸ニッケル等が排出される下流側の反応室へ、内部のスラリーが順次流れている。そして、最下流側の反応室から浸出された硫酸ニッケル等を含むスラリーが排出管を通じて内部圧力により排出される。
この加圧浸出工程で用いられるオートクレーブでは、オートクレーブ本体を腐食から保護するために、内面に耐酸煉瓦がライニングされる場合がある。しかし、高温高圧下での長期の連続運転により、この煉瓦が鱗片状に、ある一定の大きさで剥離して煉瓦片となる場合がある。排出管からこの煉瓦片が排出されると、排出管から先に設けられている流量制御弁の閉塞や摩耗を引き起こすという問題がある。
これに対し、排出管の流入口にフィルタを設けると、煉瓦片の排出は防止できるものの、流入口が閉塞を起こし、排出されるスラリーの流量低下、すなわちMS処理能力の低下を引き起こす。さらには閉塞を解消するために、再々加圧浸出工程の停止を余儀なくされる。また、加圧浸出工程では、Fe等を含んだ残渣(煉瓦片よりも小さいサイズ)が副生成物として生じる。ここで、残渣は通過するが煉瓦片は通さない適切な大きさにフィルタの隙間を調整すれば、煉瓦片のみをオートクレーブ内に留めることができるが、流入口が閉塞すれば、実体的には煉瓦どうし、あるいは煉瓦とフィルタによって微小な隙間が形成されるようになり、残渣がオートクレーブ内に留まることになる。そして、この残渣を定期的に取り除く必要が出てくる。よってフィルタを設けると、メンテナンスのため装置の稼働率が低下するという問題がある。流入口ではなく、排出経路の途中に複数のフィルタを設け、切替えながら定期的に取り除くという方策もあるが、問題の抜本的な解決にはならない。
本発明は上記事情に鑑み、一定以上の大きさの固形物の排出を防止することが可能な反応容器を提供することを目的とする。
第1発明の反応容器は、スラリーを貯留する容器と、前記スラリーを撹拌する撹拌機と、少なくともその流入口が前記スラリーに浸漬され、前記スラリーを前記容器の外に排出する排出管と、該排出管の流入口を囲う、下部が開口した筒状体の沈降管と、が備えられており、前記沈降管の開口部は、前記流入口よりも下方に位置し、前記沈降管の前記開口部は、前記流入口よりも大きな断面積を有し、前記沈降管は、下端に上フランジを有する上筒部と、上端に下フランジを有する下筒部と、を含んで構成されており、前記下筒部は、開閉可能な第1部材と、該第1部材と組み合わされることで前記下筒部を構成する第2部材とを含んで構成されており、前記第1部材と前記第2部材が前記沈降管の軸心と平行な合せ面を有しており、前記第1部材が、前記排出管の流入口と同じ高さに位置していることを特徴とする。
第2発明の反応容器は、第1発明において、前記沈降管の上部開口しており、前記沈降管の上端面が前記スラリーの液面よりも上に位置していることを特徴とする。
発明の反応容器は、第発明または第2発明において、前記第1部材は、複数のボルトナットにより前記上筒部に固定されており、前記複数のボルトナットのうち、端部に位置するボルトナットを中心にして、旋回可能な構成であることを特徴とする。
発明の反応容器は、第発明から第3発明のいずれかにおいて、前記第1部材は、旋回時に用いられる取手を有していることを特徴とする。
発明の反応容器は、第1発明から第発明のいずれかにおいて、前記容器が、金属含有固形物を含むスラリーを撹拌して、吹込まれた空気によって金属成分を浸出するために用いられるオートクレーブであることを特徴とする。
第1発明によれば、反応容器に、排出管の流入口を囲う沈降管が備えられていることにより、直接スラリーが流入口から流出するのを防止できるとともに、沈降管の作用により、あらかじめ定められた大きさ以上の固形物は沈降し、その大きさに満たないものは流入口から排出できる。すなわち、固形物の大きさにより、排出される固形物を選択できる。言い換えると、固形物であっても小さいサイズのものは排出されるため、メンテナンス等による反応容器の稼働率の低下を防止することができるとともに、大きいサイズの固形物は排出されず、排出管から先に設けられている流量制御弁などの故障を少なくできる。
また、沈降管の一部が開閉可能であることにより、反応容器のメンテナンスを行う際に、相応の重量を有する沈降管を外すことなく排出管の流入口のメンテナンスを行うことができ、メンテナンスの作業効率を高めることができる。
加えて、沈降管が、上筒部と下筒部とを含んで構成され、下筒部の一部である第1部材が開閉可能であることにより、シンプルな構成で沈降管を開閉可能にすることができる。
第2発明によれば、沈降管の上端面が、スラリーの液面よりも上に位置していることにより、スラリーが沈降管の上から流入することを防止でき、沈降管の開口部から排出管の流入口にかけて安定した上昇流を形成することができる。
発明によれば、第1部材が、端部に位置するボルトナットを中心にして、旋回可能な構成であることにより、シンプルな構成で沈降管を開閉可能にすることができる。
発明によれば、第1部材は、旋回時に用いられる取手を有していることにより、メンテナンス作業が容易になる。
発明によれば、容器が、金属含有固形物を含むスラリーを撹拌して、吹込まれた空気によって金属成分を浸出するために用いられるオートクレーブであることにより、高温高圧の特別な条件下においても、一定以上の大きさの固形物の排出を防止することが可能となるので、安定した反応を維持することができる。
本発明の第1実施形態に係る反応容器の側面断面図である。 図1の反応容器の正面断面図である。 図1の反応容器を構成する沈降管周辺の拡大図である。 (A)図1の反応容器を構成する沈降管の下筒部の平面図である。(B)図1の反応容器を構成する沈降管の下筒部の正面図である。
つぎに、原料としてMSを加圧浸出処理する、硫酸ニッケルの製造プロセスについて説明した後、本発明の実施形態に係る反応容器を図面に基づき説明する。硫酸ニッケルの製造プロセスでは、本発明の反応容器の一例であるオートクレーブ10が使用されている。
ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための反応容器を例示するものであって、本発明は反応容器を以下のものに特定しない。
(硫酸ニッケルの製造プロセス)
硫酸ニッケルの原料としてMSが用いられる。このMSは低ニッケル品位のニッケル酸化鉱石を加圧酸浸出し、加圧酸浸出液から鉄などの不純物を除去した後、ニッケルイオンおよびコバルトイオンを含む浸出液に硫化水素ガスを吹き込む湿式硫化反応などによって得られたものである。ニッケル・コバルト混合硫化物の主成分はNiS等の硫化物である。
つぎに、MSに対して、レパルプ工程が実施される。このレパルプ工程において、MSは水などによりレパルプされスラリーとなる。レパルプ工程では、固体粉末状のMSをレパルプ槽に投入し、水とともに混合、撹拌してスラリーを製造する。スラリーは、本発明に係る反応容器の一例であるオートクレーブ10に装入され加圧浸出に供される。
つぎに、加圧浸出工程が実施される。この加圧浸出工程では、オートクレーブ10によって混合硫化物に含まれるニッケルおよびコバルトが高圧空気により浸出される。例えば、オートクレーブ10に装入されるスラリーの固形分濃度は200〜300g/L、流量は50〜100L/分である。オートクレーブ内の温度は150〜220℃、圧力はゲージ圧で1.7〜2.3MPaである。
オートクレーブ10からは硫酸ニッケルと硫酸コバルトとの混合水溶液である加圧浸出液が排出される。加圧浸出液は降圧、冷却された後に次工程に供給され、硫酸ニッケルの製造に用いられる。
(反応容器)
図1には、本発明の第1実施形態に係る反応容器の側面断面図を、図2には正面断面図を示す。図1は、図2のI−I線拡大矢視図であり、本発明の要部以外の部分は省略している。本実施形態の反応容器は、内部を高圧にできるオートクレーブ10である。オートクレーブ10の本体11は、両端に鏡板を有する円筒体であり、その軸心を水平に配置する構成である。本体11は、スラリーを貯留する容器であり、本体11内は、複数の区画11a〜11eに、隔壁14により区画化されている。
本実施形態では、区画11aに、MSのスラリーがスラリーの供給管(不図示)により供給され、区画11aから区画11eに向けて、このスラリーが移動し、スラリーの排出管12により、このスラリーは区画11eから排出される。区画11eからスラリーが排出されるので、区画11eのスラリーの液面は、他の区画よりも低くなる。オートクレーブ10内は高圧であるので、排出用の設備等を設ける必要はなく、オートクレーブ10内外の圧力差によりスラリーは排出管12から排出される。排出管12のスラリーの流入口には、ストレーナ18が設けられている。また、オートクレーブ10内では、スラリーは、隔壁14を超えたり、隔壁14に設けられた通過孔を通過したりして区画11eへ移動する。スラリーの液面Rは、隔壁14の上端とほぼ一致している。
各区画11a〜11eでは、吹込空気管17により空気が供給され、空気中の酸素とMSとが反応している。また吹込空気管17の排出口近傍には、撹拌機16が備えられており、所定の回転数で回転し、それぞれの区画11a〜11e内で、吹込まれた空気をせん断し微細化して、気体と、液体および固体の反応界面積を増加させると共に、スラリーを撹拌させ、酸素とMSとの反応を促進している。
オートクレーブ10の内部は、高温高圧の酸性雰囲気であり、この雰囲気から本体11の内部からの腐食を防止するために、本体11の内面には、所定の厚さの煉瓦13が敷き詰められている。
図3は、本実施形態に係る反応容器を構成する沈降管20周辺の拡大図である。図1は、反応容器の側面断面図であり、図3は、正面方向からの沈降管20周辺の拡大図である図1および図3に示すように、本実施形態のオートクレーブ10では、スラリーの排出管12の流入口を囲うように、沈降管20が備えられている。
排出管12は、オートクレーブ10の外部に設けられているスラリー排出用出口15に接続されている。排出管12は、オートクレーブ10の上部から垂下され、その下端がスラリー内部に位置するように、排出管12の一部が浸漬している。排出管12の内径は、オートクレーブ10からのスラリーの排出量に応じて適宜決定されている。
沈降管20は上下端が開口した円筒状体であり、その断面の内円が、排出管12の外円と同心円状に設置されている。沈降管20の内側の断面が円形状であることで、沈降管20内の流れの乱れを抑制することができる。沈降管20は、上筒部21と、下筒部22と、上筒部21を隔壁14に固定している2つのサポート23と、を含んで構成されている。上筒部21は、円筒状体の下端に上フランジ25を有する形状をしており、下筒部22は円筒状体の上端に下フランジ26を有する形状をしている。上フランジ25と、下フランジ26とは、複数のボルトナット(不図示)により固定されている。
上筒部21の上端面、すなわち沈降管20の上端面は、スラリーの液面Rよりも上に位置している。スラリーの液面Rは、撹拌機16により波立ち、一定の高さではないが、沈降管20の上端面からスラリーが入っていかない程度の高さに位置している。
沈降管20を構成する上筒部21の内径と、下筒部22の内径は同じ大きさであり、この大きさは、後に説明する沈降管20の作用が、十分機能する大きさとなっている。また、上筒部21と下筒部22とは複数のボルトナットのセットにより固定されている。
図4には、沈降管20の下筒部22を示す。図4(A)は下筒部22の平面図であり、図4(B)は下筒部22の正面図である。下筒部22は、2つの部材を含んで構成されている。これら2つの部材は、下筒部22を、沈降管20の軸心と平行に切断したものであり、これらは第1部材22aと、第2部材22bとから構成され、第1部材22aと第2部材22bとの合せ面は、沈降管20の軸心と平行な合せ面を有している。すなわち第1部材22aは、下筒部22を沈降管20の軸心と平行に切断したものであり、第2部材は、第1部材と組み合わされることで、下筒部22を構成する部材である。このとき、下筒部22を構成する第1部材22aは、複数のボルトナットのセットにより上筒部21に固定されている。また、第1部材22aは、円筒部分の外周に取手24が設けられている。この取手24は後述するように、第1部材22aを旋回左折時に用いられる。
(メンテナンス作業)
オートクレーブ10内は、あらかじめ定められた頻度でメンテナンスが行なわれている。すなわち、排出管12の、スラリー流入口付近についても目視等により検査が行われたり、付着物を取り除いたりする作業が行われたりする。このとき、沈降管20があると直接排出管12のストレーナ18を目視したりすることができなくなる。そのため、沈降管20は、その一部が開閉可能な構成となっている。本実施形態では、スラリー流入口付近を覆っている下筒部22の一部が開閉可能となっている。
オートクレーブ10メンテナンス時の作業について説明する。メンテナンスの作業者は、図4(A)の第1部材22aを固定していたボルトナットのうち、図4(A)の紙面上右端に位置する1つボルトナットを除いてすべて取り外す。次に作業者は図4(A)の右端に位置するボルトナットの締め付けを緩める。この状態で作業者は、取手24を持って第1部材22aを手前に引けば、図4(A)の紙面上右端に位置するボルトナットを中心に、第1部材22aが反時計回りに回転し(図4(A)の想像線参照)、作業者は相応の重量を有する沈降管20を取り外すことなく、スラリー流入口やストレーナ18を確認することができる。なお、図4(A)に示すように、第1部材22aの上フランジ25の紙面上右端は、第1部材22aが回転しやすいように、所定の形状の切欠きが設けられていることが好ましい。
(沈降管20の作用)
沈降管20の作用について説明する。小さな粒子が流体中を沈降する際の速度、すなわち終末沈降速度vsは、以下のストークスの式により表される。
Figure 0006919408
vs:終末沈降速度
Dp:粒子径
ρp:粒子の密度
ρf:流体の密度
g:重力加速度
η:流体の粘度
本実施形態ではオートクレーブ10内は、高圧となっており、また排出管12の排出口がスラリーの中に配置されている。また、沈降管20の上端面が、スラリーの液面Rよりも上に位置している。このような構成であることから、スラリーは、沈降管20の下方から沈降管20の内部を通って、排出管12へ吸い込まれ、排出管12を通過してオートクレーブ10外へ排出される。すなわち、沈降管20内は、少なくとも沈降管20の下端面から排出管12の流入口までは、上向きの流れが生じている。
上記の上向きの流れに対し、スラリー内の粒子は、ストークスの式で表されるように、所定の大きさ以上の粒子、例えば煉瓦片については、終末沈降速度vsが上向きの流れの速度よりも大きくなり、沈降管20の下端から中に入った場合でも、下方に向けて落下し、オートクレーブ10内に残存する(図3の沈降管20の下近傍の想像線参照)。このため、大きいサイズの固形物、例えば煉瓦片は排出されず、排出管12から先に設けられている流量制御弁などの故障を少なくできる。これに対し、所定の大きさ未満の粒子については、終末沈降速度が上向きの流れの速度よりも小さくなるので、沈降管20の下端から沈降管20の中に入った粒子は排出管12の排出口に吸い込まれ、オートクレーブ10外に排出される(図3の沈降管20の下近傍の実線矢印参照)。このように固形物であっても小さいサイズのもの、例えば残渣は排出されるため、メンテナンス等による反応容器の稼働率の低下を防止することができる。
なお、ストークスの式は、粒子の形状が球形であることなどが必要であるため、本実施形態のように形状が特定できない煉瓦片等の場合、終末沈降速度vsを厳密に算出することは難しい。このため、排出管12の先に設けられている機器が損傷しない程度の大きさを選別できるように、別途実験などを行い沈降管20の内径を決定し、上向きの流れの大きさを決定している。
(本実施形態の効果)
本実施形態の反応容器は上記の構成により以下の効果を奏する。
(1)反応容器に、排出管12の流入口を囲う沈降管20が備えられていることにより、直接スラリーが流入口から流出するのを防止できるとともに、沈降管20の作用により、あらかじめ定められた大きさ以上の固形物は沈降し、その大きさに満たないものは流入口から排出できる。すなわち、固形物の大きさにより、排出される固形物を選択でき、メンテナンス等による反応容器の稼働率の低下を防止しながら、排出管から先に設けられている流量制御弁などの故障を少なくできる。
(2)沈降管20の上端面が、スラリーなどの液面よりも上に位置していることにより、スラリーが沈降管の上から流入することを防止でき、必ず下から流入し、排出される固形物の選択の精度が向上する。
(3)沈降管20の一部が開閉可能であることにより、反応容器のメンテナンスを行う際に、相応の重量を有する沈降管20を外すことなく、排出管12の流入口やストレーナ18のメンテナンスを行うことができ、メンテナンスの作業効率を高めることができる。
(4)沈降管20が、上筒部21と下筒部22とを含んで構成され、下筒部22の一部である第1部材22aが開閉可能であることにより、シンプルな構成で沈降管20を開閉可能にすることができる。
(5)容器が、オートクレーブ10であることにより、高温高圧の特別な条件下においても、反応容器が上記の構成を有することで、一定以上の大きさの固形物の排出を防止することが可能となるので、安定した反応を維持することができる。
(他の実施形態)
沈降管20の一部が開閉可能である構成として、下筒部22の一部を回転可能な構成としたが、この構成に限定されるものではない。例えば、沈降管20の一部に窓を設けて、その窓の覆いを開閉可能な構成とすることも可能である。
本実施形態は、反応容器の一例として、オートクレーブ10に対して説明を行ったが、特にこれに限定されない。例えば、内部が大気圧である反応容器であっても、本発明の権利範囲に含まれる。この場合、排出管12は、スラリー内部に全部が浸漬されている場合がある。例えば、横向きや下向きに排出する場合でも、沈降管が排出管の流入口を囲い、沈降管の開口部が流入口よりも下方に位置し、沈降管の開口部が流入口よりも大きな断面積を有すれば、本発明に含まれる。
10 オートクレーブ
11 本体
12 排出管
16 撹拌機
20 沈降管
21 上筒部
22 下筒部
22a 第1部材
22b 第2部材
25 上フランジ
26 下フランジ

Claims (5)

  1. スラリーを貯留する容器と、
    前記スラリーを撹拌する撹拌機と、
    少なくともその流入口が前記スラリーに浸漬され、前記スラリーを前記容器の外に排出する排出管と、
    該排出管の流入口を囲う、下部が開口した筒状体の沈降管と、が備えられており、
    前記沈降管の開口部は、前記流入口よりも下方に位置し、
    前記沈降管の前記開口部は、前記流入口よりも大きな断面積を有し、
    前記沈降管は、
    下端に上フランジを有する上筒部と、上端に下フランジを有する下筒部と、を含んで構成
    されており、
    前記下筒部は、開閉可能な第1部材と、該第1部材と組み合わされることで前記下筒部を構成する第2部材とを含んで構成されており、
    前記第1部材と前記第2部材が前記沈降管の軸心と平行な合せ面を有しており、
    前記第1部材が、前記排出管の流入口と同じ高さに位置している、
    ことを特徴とする反応容器。
  2. 前記沈降管の上部開口しており、前記沈降管の上端面が前記スラリーの液面よりも上に位置している、
    ことを特徴とする請求項1記載の反応容器。
  3. 前記第1部材は、複数のボルトナットにより前記上筒部に固定されており、
    前記複数のボルトナットのうち、端部に位置するボルトナットを中心にして、
    旋回可能な構成である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の反応容器。
  4. 前記第1部材は、
    旋回時に用いられる取手を有している、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の反応容器。
  5. 前記容器が、
    金属含有固形物を含むスラリーを撹拌して、吹込まれた空気によって金属成分を浸出するために用いられるオートクレーブである、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の反応容器。
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