JP2019034281A - 反応容器 - Google Patents
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Abstract
Description
第2発明の反応容器は、第1発明において、前記沈降管の上部か開口しており、前記沈降管の上端面が前記スラリーの液面よりも上に位置していることを特徴とする。
第3発明の反応容器は、第1発明または第2発明において、前記沈降管の、前記排出管の流入口と同じ高さに位置する一部分が開閉可能であることを特徴とする。
第4発明の反応容器は、第3発明において、前記沈降管は、下端に上フランジを有する上筒部と、上端に下フランジを有する下筒部と、を含んで構成されており、前記下筒部は、開閉可能な第1部材と、該第1部材と組み合わされることで前記下筒部を構成する第2部材とを含んで構成されており、前記第1部材と前記第2部材が前記沈降管の軸心と平行な合せ面を有していることを特徴とする。
第5発明の反応容器は、第4発明において、前記第1部材は、複数のボルトナットにより前記上筒部に固定されており、前記複数のボルトナットのうち、端部に位置するボルトナットを中心にして、旋回可能な構成であることを特徴とする。
第6発明の反応容器は、第5発明において、前記第1部材は、旋回時に用いられる取手を有していることを特徴とする。
第7発明の反応容器は、第1発明から第6発明において、前記容器が、金属含有固形物を含むスラリーを撹拌して、吹込まれた空気によって金属成分を浸出するために用いられるオートクレーブであることを特徴とする。
第2発明によれば、沈降管の上端面が、スラリーの液面よりも上に位置していることにより、スラリーが沈降管の上から流入することを防止でき、沈降管の開口部から排出管の流入口にかけて安定した上昇流を形成することができる。
第3発明によれば、沈降管の一部が開閉可能であることにより、反応容器のメンテナンスを行う際に、相応の重量を有する沈降管を外すことなく排出管の流入口のメンテナンスを行うことができ、メンテナンスの作業効率を高めることができる。
第4発明によれば、沈降管が、上筒部と下筒部とを含んで構成され、下筒部の一部である第1部材が開閉可能であることにより、シンプルな構成で沈降管を開閉可能にすることができる。
第5発明によれば、第1部材が、端部に位置するボルトナットを中心にして、旋回可能な構成であることにより、シンプルな構成で沈降管を開閉可能にすることができる。
第6発明によれば、第1部材は、旋回時に用いられる取手を有していることにより、メンテナンス作業が容易になる。
第7発明によれば、容器が、金属含有固形物を含むスラリーを撹拌して、吹込まれた空気によって金属成分を浸出するために用いられるオートクレーブであることにより、高温高圧の特別な条件下においても、一定以上の大きさの固形物の排出を防止することが可能となるので、安定した反応を維持することができる。
ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための反応容器を例示するものであって、本発明は反応容器を以下のものに特定しない。
硫酸ニッケルの原料としてMSが用いられる。このMSは低ニッケル品位のニッケル酸化鉱石を加圧酸浸出し、加圧酸浸出液から鉄などの不純物を除去した後、ニッケルイオンおよびコバルトイオンを含む浸出液に硫化水素ガスを吹き込む湿式硫化反応などによって得られたものである。ニッケル・コバルト混合硫化物の主成分はNiS等の硫化物である。
図1には、本発明の第1実施形態に係る反応容器の側面断面図を、図2には正面断面図を示す。図1は、図2のI−I線拡大矢視図であり、本発明の要部以外の部分は省略している。本実施形態の反応容器は、内部を高圧にできるオートクレーブ10である。オートクレーブ10の本体11は、両端に鏡板を有する円筒体であり、その軸心を水平に配置する構成である。本体11は、スラリーを貯留する容器であり、本体11内は、複数の区画11a〜11eに、隔壁14により区画化されている。
オートクレーブ10内は、あらかじめ定められた頻度でメンテナンスが行なわれている。すなわち、排出管12の、スラリー流入口付近についても目視等により検査が行われたり、付着物を取り除いたりする作業が行われたりする。このとき、沈降管20があると直接排出管12のストレーナ18を目視したりすることができなくなる。そのため、沈降管20は、その一部が開閉可能な構成となっている。本実施形態では、スラリー流入口付近を覆っている下筒部22の一部が開閉可能となっている。
沈降管20の作用について説明する。小さな粒子が流体中を沈降する際の速度、すなわち終末沈降速度vsは、以下のストークスの式により表される。
Dp:粒子径
ρp:粒子の密度
ρf:流体の密度
g:重力加速度
η:流体の粘度
本実施形態の反応容器は上記の構成により以下の効果を奏する。
(1)反応容器に、排出管12の流入口を囲う沈降管20が備えられていることにより、直接スラリーが流入口から流出するのを防止できるとともに、沈降管20の作用により、あらかじめ定められた大きさ以上の固形物は沈降し、その大きさに満たないものは流入口から排出できる。すなわち、固形物の大きさにより、排出される固形物を選択でき、メンテナンス等による反応容器の稼働率の低下を防止しながら、排出管から先に設けられている流量制御弁などの故障を少なくできる。
沈降管20の一部が開閉可能である構成として、下筒部22の一部を回転可能な構成としたが、この構成に限定されるものではない。例えば、沈降管20の一部に窓を設けて、その窓の覆いを開閉可能な構成とすることも可能である。
11 本体
12 排出管
16 撹拌機
20 沈降管
21 上筒部
22 下筒部
22a 第1部材
22b 第2部材
25 上フランジ
26 下フランジ
Claims (7)
- スラリーを貯留する容器と、
前記スラリーを撹拌する撹拌機と、
少なくともその流入口が前記スラリーに浸漬され、前記スラリーを前記容器の外に排出する排出管と、
該排出管の流入口を囲う、下部が開口した筒状体の沈降管と、が備えられており、
前記沈降管の開口部は、前記流入口よりも下方に位置し、
前記沈降管の前記開口部は、前記流入口よりも大きな断面積を有する、
ことを特徴とする反応容器。 - 前記沈降管の上部か開口しており、前記沈降管の上端面が前記スラリーの液面よりも上に位置している、
ことを特徴とする請求項1記載の反応容器。 - 前記沈降管の、前記排出管の流入口と同じ高さに位置する一部分が開閉可能である、
ことを特徴とする請求項1または2記載の反応容器。 - 前記沈降管は、
下端に上フランジを有する上筒部と、上端に下フランジを有する下筒部と、を含んで構成されており、
前記下筒部は、開閉可能な第1部材と、該第1部材と組み合わされることで前記下筒部を構成する第2部材とを含んで構成されており、
前記第1部材と前記第2部材が前記沈降管の軸心と平行な合せ面を有している、
ことを特徴とする請求項3記載の反応容器。 - 前記第1部材は、複数のボルトナットにより前記上筒部に固定されており、
前記複数のボルトナットのうち、端部に位置するボルトナットを中心にして、
旋回可能な構成である、
ことを特徴とする請求項4記載の反応容器。 - 前記第1部材は、
旋回時に用いられる取手を有している、
ことを特徴とする請求項5記載の反応容器。 - 前記容器が、
金属含有固形物を含むスラリーを撹拌して、吹込まれた空気によって金属成分を浸出するために用いられるオートクレーブである、
ことを特徴とする請求項1から6記載の反応容器。
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