JP5102047B2 - 振動警報装置 - Google Patents
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Description
振動を計測する振動計測手段と、
前記振動計測手段により計測された振動を振動計測値として表示する表示部と、
前記振動計測手段により計測された振動に基づく振動計測値が、予め設定された閾値を上回るか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により振動計測値が閾値を上回ると判断された場合に、所定の警告報知を行う警報手段と、を備えた振動警報装置において、
当該振動警報装置が起動した場合に、所定時間、前記振動計測手段に振動を計測させる制御手段と、
前記制御手段によって、前記振動計測手段が計測した振動に基づく振動計測値の最大値を記憶する記憶手段と、
前記振動計測手段が計測した振動に基づく振動計測値と、前記記憶手段により記憶された振動計測値の最大値と、を前記表示部にて表示する振動計測値表示制御手段と、
振動計測値と当該振動警報装置の設置場所としての相応しさを示す設置環境レベルとを対応付けたレベル判定用データを記憶するレベル判定用データ記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された振動計測値の最大値と、前記レベル判定用データの振動値とを比較して、設置環境レベルを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された設置環境レベルを前記表示部に表示する設置環境レベル表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
したがって、ユーザが環境ノイズに対応する機能の存在を知らない、或いは扱いに熟知していない場合であっても、その環境ノイズによる誤観測や誤警報を未然に防止することが可能となる。
ここで、後述の制御プログラム7fが実行された場合、アンプ3a、3b、3cは、ローパスフィルタ4a、4b、4cを経由せず、直接A/D変換器5a、5b、5cに対して増幅した信号を出力することができるように構成されている。
また、アンプ3a、3b、3cからは、X方向、Y方向、Z方向の振動に係る増幅された加速度信号が送信されるが、それぞれの信号をフィルタリングして出力する。
ここで、後述の制御プログラム7fが実行された場合、アンプ3a、3b、3cによって増幅された加速度信号を、デジタルの加速度信号に変換し、制御部7に出力する。
具体的に表示部6は、例えば図2に示すように、振動警報装置1の起動状態を示す起動LEDランプ6aと、振動警報装置1が何らかの故障状態にあることを示す故障LEDランプ6bと、後述の警報プログラム7eで述べるように、計測された振動計測値の種類又は閾値の設定等に応じて、8個のLEDランプの何れか1つ又は複数が同時に点灯し、警報が発生したことを明示する警報表示部6cと、現在の日付や時刻を表示する日付時刻表示部6dと、検出された振動から算出される計測震度を表示する計測震度表示部6eと、その算出された計測震度から換算される震度階級(10段階からなる気象庁震度階級)を表示する震度階級表示部6iと、後述の設置環境レベル表示制御プログラム7nの実行によって表示される設置環境レベルを、A〜EのいずれかのLEDランプの点灯により表示する設置環境レベル表示部6fと、警報表示すべき振動計測値が計測されたことを音声出力によりユーザに報知する警報ブザー6gと、加速度(単位:Gal)又はSI値(単位:cm/s)を切り替えて表示する加速度/SI値表示部6hと、等から構成されている。
なお、計測震度表示部6eと加速度/SI値表示部6hは、それぞれの振動計測値(計測震度、加速度/SI値)の最大値を表示することが可能であり、振動警報装置1が起動し、後述の制御プログラム7fの実行による所定時間の振動計測がなされた後は、その所定時間における振動計測値の最大値が表示される。そして、後述の計測スイッチ10eがユーザによって押下された場合、制御プログラム7fの実行により再度所定時間の振動計測がなされ、後述の更新プログラム7hの実行により各振動計測値の最大値が更新された場合、その更新された各振動計測値の最大値が表示されるようになっている。
ここで、処理データとしては、例えば、加速度信号から算出した振動計測値(加速度、SI値、計測震度、震度階級)や、その各振動計測値の最大値等がある。
また、RAM7bは、後述の制御プログラム7fの実行により、所定時間の振動計測を行い、その間の振動計測値の最大値をホールドするのに用いられ、記憶手段として機能する。
具体的には、ROM7cは、振動計測プログラム7mと、警報表示閾値設定プログラム7dと、判断プログラム7lと、警報プログラム7eと、制御プログラム7fと、更新プログラム7hと、振動計測値表示制御プログラム7iと、判定プログラム7kと、設置環境レベル表示制御プログラム7nと、等を格納する。
つまり、CPU7aは、振動計測プログラム7mを実行することにより、A/D変換器5a、5b、5cから出力される加速度信号より、各振動計測値の算出を行う振動計測手段として機能する。
つまり、CPU7aは、警報表示閾値設定プログラム7dを実行することにより、表示部6における表示態様が、通常の表示から警報表示に切り替わるための振動計測値の条件として、例えば、振動計測プログラム7mの実行によって得られる振動計測値を上回る所定の閾値を、入力操作部10を介してユーザが設定する設定手段として機能する。
つまり、CPU7aは判断プログラム7lを実行することにより、警報表示閾値設定プログラム7dにおいて設定された、振動計測値の閾値と、振動計測プログラム7mの実行により取得される振動計測値を比較し、振動計測値の閾値を上回るか否かを判断する判断手段として機能する。
つまり、CPU7aは、警報プログラム7eを実行することにより、判断プログラム7lの実行によって、振動計測プログラム7mの実行により取得される振動計測値が、警報表示すべき振動計測値の閾値を上回ったと判断した場合に、表示部6における表示態様を、通常の表示から警報表示に切り替えて、ユーザに警告報知を行う警報手段として機能する。
ここで警報表示とは、例えば、表示部6に表示される文字色を通常時は白色表示とし、振動計測値の閾値を上回った場合に、他の色(例えば、赤色)に表示切り替えしてもよいし、また、所定の条件となった場合に点滅表示するようにしてもよく、振動計測値が所定の条件となったことをユーザが視認可能な態様であればよい。また、警報表示する方法は、例えば、LED表示や液晶表示などであるが、これ以外にも電球を用いた表示など、視認可能な表示方法であればどのような方法であってもよいし、振動警報装置1にスピーカ等の音声出力手段を備え、警報音を出力させることによってユーザに警告する態様であっても良い。
具体的には、例えば、図2の警報表示部6cに示されるように、CPU7aが警報プログラム7eを実行すると、計測された振動計測値が振動計測値の閾値を上回った時点で、LEDランプが点灯し、更に警報ブザー6gにより警報音が出力される。
ここで、例えば、8個のLEDランプ(LEDランプ1〜LEDランプ8)は、それぞれのLEDランプについて、振動計測値の種類と閾値が設定可能であり、その設定した振動計測値の種類に応じた色が点灯する。つまり、例えば、LEDランプ1を加速度とし、その加速度について設定した閾値を、計測された振動計測値が上回った場合に、LEDランプ1は赤色に点灯する。同様に、LEDランプ2、LEDランプ3をそれぞれ計測震度、SI値とし、それぞれについて設定した閾値を上回った場合に、LEDランプ2が緑色、LEDランプ3が青色、等のように点灯する。すなわち、計測された各振動計測値のいずれか1つ又は複数が、各LEDランプについて設定された振動計測値の種類に応じた閾値を上回ると、1又は複数のLEDランプが点灯するので、ユーザは警報表示された要因(いずれの振動計測値が閾値を上回ったか)を把握することが出来、振動警報装置1の設置環境や利用態様に応じて所定の警報表示された要因を認識することが出来る。
つまり、CPU7aは、ユーザが振動警報装置1を起動又は計測スイッチ10eを押下し、起動信号又は計測スイッチ10eの押下信号を受信すると、制御プログラム7fを実行することにより、計時部8により計時を開始し、所定時間(例えば、5分間程度)が経過するまで、振動検出器2a、2b、2cと、アンプ3a、3b、3cと、A/D変換器5a、5b、5cと、によって加速度信号を取得し、そして、振動計測プログラム7mを実行することで、その加速度信号より各振動計測値を算出し、さらに、所定時間経過後に、その所定時間内の振動計測値の最大値を取得する制御手段として機能する。この所定時間内の振動計測値の最大値は、A/D変換器5a、5b、5cが変換するごとに算出される各振動計測値が上述のRAM7bに記憶されているそれまでの最大値と比較され、もし大きければその値と置き換えることで、常に最大値が上述のRAM7bに記憶されることで取得できる。
ここで、CPU7aは、この制御プログラム7fを実行することにより、振動検出器2a、2b、2cにより検出される振動がローパスフィルタ4a、4b、4cを介さないで、アンプ3a、3b、3cによって増幅された信号が直接A/D変換器5a、5b、5cに入力されるように制御している。
なお、制御プログラム7fは、A/D変換器5a、5b、5cから出力される加速度信号に対して、周波数分析(FFT)を実行し、その結果を記憶部9に記憶又は振動警報装置1に接続された外部機器(例えば、プリンタ等)に出力するようにしてもよい。これにより、ローパスフィルタ4a、4b、4cを介さないでA/D変換器5a、5b、5cから出力される加速度信号が、地震波(低周波)の領域の周波数信号であるか、環境ノイズ等の高周波領域の周波数信号であるかを判断することが出来るので、より正確な環境ノイズの把握が可能となる。
つまり、CPU7aは、更新プログラム7hを実行することにより、振動警報装置1が起動後、制御プログラム7fの実行により最初に得られた振動計測値の最大値は、比較対象が存在しないため、当初の振動計測値の最大値として記憶部9に記憶する。その後、ユーザによって計測スイッチ10eが押下され、再度、制御プログラム7fの実行による所定時間の振動計測値の最大値が取得されるたびに、その取得した振動計測値の最大値と記憶部9に記憶された最大値を比較する。そして、取得した振動計測値の最大値が記憶部9に記憶された最大値を上回る場合は、その取得した振動計測値の最大値を新たな最大値として記憶部9に上書きして記憶する更新手段として機能する。
つまり、CPU7aは、振動計測値表示制御プログラム7iを実行することにより、例えば、制御プログラム7fにより計測された各振動計測値、そして、記憶部9に記憶された振動計測値の最大値を、表示部6に表示する振動計測値表示制御手段として機能する。
また、CPU7aは、振動計測値表示制御プログラム7iの実行によって、入力操作部10の切り替えスイッチ10dがユーザに押下されると、それに応じて加速度とSI値の何れか一方の値に切り替えて表示する制御を行う。また、振動計測値表示制御プログラム7iを実行した場合、制御プログラム7fの実行により取得した各振動計測値(環境ノイズ)を表示するのみならず、本来の地震動による振動計測値やその最大値を表示する制御もなされる。
つまり、CPU7aは、判定プログラム7kを実行することにより、計測された振動計測値の最大値が、記憶部9に記憶されているレベル判定用データ9aの振動計測値と比較され、計測された振動計測値の最大値が、どのような設置環境レベルにあるかを判定する判定手段として機能する。
つまり、CPU7aは、設置環境レベル表示制御プログラム7nを実行することにより、現在振動警報装置が設置されている場所の設置環境レベルを、表示部6に表示する表示制御手段として機能する。ここで、設置環境レベルは、例えばA〜Eまでの5段階から構成され、C以上を可とするものであり、この設置環境レベルを表示部6を介してユーザが知ることにより、どの程度の環境ノイズであれば振動警報装置1の設置場所として相応しいといえるか、の指標として利用することが出来る。
具体的には、CPU7aが設置環境レベル表示制御プログラム7nを実行することにより、図2の設置環境レベル表示部6fにおいて、A〜EのいずれかのLEDランプが点灯するので、ユーザは振動計測装置1の設置環境レベルを把握することが出来る。
ここで、レベル判定用データ9aは、各振動計測値と振動警報装置の設置環境レベルを対応付けたデータであり、例えば、環境ノイズとしての加速度やSI値、計測震度や震度階級と、それに応じた数段階からなるレベル(例えば、A〜Eまでの5段階から構成され、C以上を可とする)が記憶されており、振動警報装置の設置場所としての相応しさ(設置環境レベル)を評価付けたものである。
なお、突発的な振動やノイズ等により、予期に反した大きな振動計測値の最大値が記憶部9に記憶される可能性を考慮し、電源スイッチ10aの押下により、又は、図示しないリセットスイッチの押下により、記憶部9に記憶された振動計測値の最大値は、リセットすることが可能になっている。
次に、振動警報装置1における、環境ノイズ計測処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。前提として、CPU7aは、レベル判定用データ9aが記憶部9に記憶されているものとする。
したがって、ユーザが環境ノイズに対応する機能の存在を知らない、或いは扱いに熟知していない場合であっても、その環境ノイズによる誤観測や誤警報を未然に防止することが可能となる。
これによって、警報表示すべき閾値の設定に不慣れなユーザや、微動記録機能やメンテナンス機能を熟知していないユーザにとって、設定の手間や労力を省くこと出来る。
2a,2b,2c X,Y,Z方向の振動検出器(振動計測手段)
3a,3b,3c X,Y,Z方向のアンプ(振動計測手段)
4a,4b,4c X,Y,Z方向のローパスフィルタ(振動計測手段)
5a,5b,5c X,Y,Z方向のA/D変換器(振動計測手段)
6 表示部
7a CPU(振動計測手段、警報手段、制御手段、更新手段、振動計測値表示制御手段、判定手段、判断手段、設置環境レベル表示制御手段)
7b RAM(記憶手段)
7c ROM
7e 警報プログラム(警報手段)
7f 制御プログラム(制御手段)
7h 更新プログラム(更新手段)
7i 振動計測値表示制御プログラム(振動計測値表示制御手段)
7k 判定プログラム(判定手段)
7l 判断プログラム(判断手段)
7m 振動計測プログラム(振動計測手段)
7n 設置環境レベル表示制御プログラム(設置環境レベル表示制御手段)
9 記憶部(レベル判定用データ記憶手段、記憶手段)
10e 計測スイッチ
Claims (3)
- 振動を計測する振動計測手段と、
前記振動計測手段により計測された振動を振動計測値として表示する表示部と、
前記振動計測手段により計測された振動に基づく振動計測値が、予め設定された閾値を上回るか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により振動計測値が閾値を上回ると判断された場合に、所定の警告報知を行う警報手段と、を備えた振動警報装置において、
当該振動警報装置が起動した場合に、所定時間、前記振動計測手段に振動を計測させる制御手段と、
前記制御手段によって、前記振動計測手段が計測した振動に基づく振動計測値の最大値を記憶する記憶手段と、
前記振動計測手段が計測した振動に基づく振動計測値と、前記記憶手段により記憶された振動計測値の最大値と、を前記表示部にて表示する振動計測値表示制御手段と、
振動計測値と当該振動警報装置の設置場所としての相応しさを示す設置環境レベルとを対応付けたレベル判定用データを記憶するレベル判定用データ記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された振動計測値の最大値と、前記レベル判定用データの振動値とを比較して、設置環境レベルを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された設置環境レベルを前記表示部に表示する設置環境レベル表示制御手段と、
を備えることを特徴とする振動警報装置。 - 請求項1記載の振動警報装置において、
当該振動警報装置が起動した後、所定時間、前記振動計測手段に振動を計測させる計測スイッチと、
前記制御手段は、前記計測スイッチの押下に応じて、所定時間、前記振動計測手段に振動を計測させ、
前記計測スイッチが押下された後、前記振動計測手段が振動を計測する度に前記記憶手段に記憶された振動計測値の最大値と比較して、当該振動計測値が最大値を超えた場合には前記記憶手段の最大値を更新する更新手段と、
を備えることを特徴とする振動警報装置。 - 請求項1又は2記載の振動警報装置において、
前記振動計測手段は、
振動を電気信号として検出する振動検出器と、
前記振動検出器から検出された電気信号を増幅するアンプと、
前記アンプにより増幅された信号のうち所定値以下の周波数のみを通過させ出力するローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタより出力される信号をデジタル化し、振動計測値として出力するA/D変換器と、を含んで構成されており、
前記制御手段は、前記アンプにより増幅された信号を、ローパスフィルタを介さないで前記A/D変換器に出力させることを特徴とする振動警報装置。
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