JP4146270B2 - 地震計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、検出手段により検出された振動に関する生データを処理するメイン処理手段を有する地震計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、別個の地点に複数の地震計を設置し、各地震計にて得られた地震情報データ等を用いて、地震観測者等による地震の解析、システム管理者等による各地震計測装置の設定等が行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
各地震計は、地震振動を検出する検出センサと、検出センサにて検出された振動データを処理する制御部とを有する。制御部は、検出センサと直接的に接続されるインターフェース部と、インターフェース部から出力されるアナログの振動データをデジタルの振動データに変換するA/D変換部と、A/D変換部にて変換されたデジタルの振動データが入力されるCPUと、振動データの処理を行うプログラム及び各種パラメータが記憶されるROMと、を有している。制御部にて処理された振動データは、地震観測者等が地震情報を把握できるように、地震計の表示部に表示される。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−367057号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、地震計に不具合が生じると、作業員が地震計の設置地点に出向いて、地震計の修理、部品交換等を行う必要がある。すなわち、作業員にとって面倒であることは勿論、作業員が現場に到着して修理、部品交換等が終了するまでの間、地震観測ができない状態になるという問題点がある。地震観測においては、継続的に設置地点の状態を観測しなければならず、速やかに観測を再開できないと、地震情報の解析等に支障をきたすこととなる。
【0006】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、地震計に不具合が生じた際に、観測の再開を速やかに行うことができる地震計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、例えば、図1に示すように、
請求項1に記載の発明では、
地震振動を検出する検出手段(例えば、検出センサ2等)と、この検出手段により検出された振動データを所定の設定状態で処理するメイン処理手段(例えば、メイン処理回路3等)と、を備え、外部端末(100)と通信可能に接続された地震計(1)において、
前記外部端末からの自己診断処理の要求に応じて、前記メイン処理手段の処理不具合を検出する自己診断手段(例えば、自己診断回路10等)を有し、
前記自己診断手段によりメイン処理手段の処理不具合が検出されると、この処理不具合に関する情報を外部端末へ送信するよう構成し、
前記メイン処理手段をなすメイン処理回路(3)と、前記自己診断手段をなす自己診断回路(11)とが、独立した回路構成であり、
前記外部端末からの自己診断処理の要求により、前記メイン処理手段による振動データの処理を中断して、前記自己診断手段によるメイン処理手段の処理不具合を検出した後、メイン処理手段による振動データの処理に復帰するよう構成し、
前記自己診断手段を、前記メイン処理手段の機能を停止させた状態で、前記メイン処理手段の各構成部品に通電することにより行うよう構成し、
前記自己診断手段によるメイン処理手段の処理不具合の検出処理中に、メイン処理手段の処理不具合に関する情報を定常的に外部端末へ送信するよう構成し、
前記検出処理中に外部端末との通信接続が切断されたと判断したときに、メイン処理手段による振動データの処理を行うようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、外部端末から自己診断処理の要求を受けると、自己診断手段によりメイン処理手段の処理不具合を検出する。このとき、メイン処理手段の処理不具合が検出されれば、処理不具合に関する情報が外部端末へ送信され、外部端末にて地震計のメイン処理手段の処理不具合を認識することができる。すなわち、地震計を直接調べることなく、設置地点から離れた外部にて処理不具合を認識することが可能となる。
また、メイン処理回路と自己診断回路とが独立しているので、メイン処理回路と自己診断回路とで演算部等を共用しているもののように、メイン処理回路の不具合により、自己診断回路も動作しなくなるようなことはない。
また、自己診断手段による検出処理後に、自動的にメイン処理手段による振動データの処理に復帰するので、たとえ処理不具合を有した状態でも地震の観測が継続される。
また、定常的に処理不具合に関する情報が外部端末へ送信されるので、外部端末にて地震計の不具合をリアルタイムで認識することができる。また、検出処理中に外部端末との通信接続が切断されたときは、地震振動のデータの処理を行うので、通信状態が悪化した際に、長時間にわたって地震振動のデータが取得できないということはない。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の地震計において、
前記自己診断手段は、前記処理不具合を検出した際に、メイン処理手段を構成する少なくとも1つの構成部品(例えば、表示部4、I/Oインターフェース部6、A/D変換部7、メインCPU8、EEPROM9、RSインターフェース部10等)について、不具合が生じたか否かを判定する不具合箇所判定手段を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の作用に加え、自己診断手段によるメイン処理手段の処理不具合の検出時に、少なくとも1つの構成部品について、不具合が生じたか否かが判定される。このとき、構成部品の不具合が検出されれば、この不具合に関する情報が外部端末へ送信され、外部端末にてメイン処理手段の構成部品の不具合を認識することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の地震計において、
前記メイン処理手段は、前記振動データの処理に用いるプログラム(301)又はパラメータ(303)が記憶された記憶部(例えば、EEPROM9等)を有し、
前記自己診断手段は、前記処理不具合を検出した際に、前記プログラム又はパラメータが不適切であるか否かを判定するデバッグ手段を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2の作用に加え、例えば地震計の設置環境、振動の測定内容等に変化が生じるなどして、記憶部に記憶されたプログラム又はパラメータが不適切なものとなった場合に、外部端末にてプログラム又はパラメータが不適切であることを認識することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の地震計において、
前記記憶部は電気的に書換可能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM9等)であって、
前記デバッグ手段により前記プログラム又はパラメータが不適切であると判定されると、前記外部端末より送信されたプログラム又はパラメータに、前記不揮発性メモリのプログラム又はパラメータを書き換えることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の作用に加え、外部端末にてプログラム又はパラメータが不適切であることが認識され、外部端末から地震計に適切なプログラム又はパラメータが送信されると、不揮発性メモリのプログラム又はパラメータが書き換えられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1から図5は本発明の一実施形態を示すもので、図1は地震計の概略構成ブロック図、図2はメイン処理回路のEEPROMのブロック図、図3は自己診断回路の診断用ROMのブロック図、図4は地震計の制御を示すフローチャート、図5は自己診断制御のフローチャートである。
【0022】
図1に示すように、本実施形態における地震計1は、外部端末100と電話回線等からなる通信回線200を介して接続される。尚、通信回線200は、有線であっても無線であってもよい。外部端末100は、別個の地点に設置された複数の地震計1と接続され、各地震計1から送信された情報を、それぞれ認識できるようになっている。
【0023】
図1に示すように、地震計1は、地震振動を検出する検出センサ2と、検出センサ2により検出された振動データを所定の設定状態で処理するメイン処理回路3と、メイン処理回路3にて処理された情報を表示する表示部4とを有している。また、メイン処理回路3には通信回線200を介して外部端末100と情報の送受信を行うための通信ポート5が接続される。すなわち、地震計1は外部端末100と通信可能に接続されている。
【0024】
メイン処理手段としてのメイン処理回路3は、振動データを所定の設定状態で処理するメインルーチン制御を行い、検出センサ2に直接的に接続されるI/Oインターフェース部6と、I/Oインターフェース部6から入力されるアナログの振動データをデジタルの振動データに変換するA/D変換部7と、A/D変換部7からデジタルの振動データが入力されるメインCPU8と、メインCPU8での振動データの処理に用いる処理プログラム301、自己診断処理受信判定プログラム302及び各種パラメータ303が記憶されたEEPROM9とを有する。さらに、メイン処理回路3は、例えばプリンタのような外部出力機器に直接的に接続されるRSインターフェース部10を有している。
【0025】
また、地震計1は、図1に示すように、メイン処理回路3の構成部品であるI/Oインターフェース部6、A/D変換部7、メインCPU8、EEPROM9、RSインターフェース部10等に接続される自己診断手段としての自己診断回路11を有している。図1に示すように、この自己診断回路11は、メイン処理回路3と独立した回路構成であり、外部端末100からの自己診断処理の要求に応じて、メイン処理回路3の処理不具合を検出する。自己診断回路11は、診断用CPU11a、診断用ROM11b等を有している。
【0026】
EEPROM9は、電気的に書換可能な不揮発性メモリである。図2に示すように、記憶部としてのEEPROM9には処理プログラム301が記憶され、メインCPU8はこの処理プログラム301に基づいて定常的に振動データの処理を行い、表示部4に振動データに関する情報を定常的に表示する。これにより、地震計1のメイン処理回路3に処理動作に不具合を生じない限り、継続して地震振動を観測することができるようになっている。
また、EEPROM9には、自己診断処理受信判定プログラム302が記憶される。この自己診断処理受信判定プログラム302は、外部端末100からの自己診断処理の要求を受信したか否かを判定するプログラムである。本実施形態においては、要求を受信したと判定されると、メイン処理回路3による制御から、自己診断回路11による制御へ移行する。
さらに、EEPROM9には、処理する際に必要な各種パラメータ303が記憶されている。具体的には、各種パラメータ303は、「起動レベル」、「停止レベル」、「サンプリング周波数」、「フィルター特性」、「フルスケール」、「演算チャンネル」、「震度パラメータ」等である。
【0027】
図3に示すように、診断用ROM10bには、メイン処理回路3の処理不具合を検出するための自己診断プログラム401が記憶される。具体的には、この自己診断プログラム401は、メイン処理回路3のいずれの構成部品が不具合を生じたのかを判定するための不具合箇所判定プログラム402と、EEPROM9に記憶された処理プログラム301及び各種パラメータ303が不適切であるか否かを判定するデバッグプログラム403とを含む。すなわち、本実施形態においては、自己診断回路10が不具合箇所判定手段及びデバッグ手段をなす。
また、診断用ROM10bには、自己診断プログラム401による処理不具合に関する情報を外部端末100へ送信する不具合情報送信プログラム404と、自己診断プログラム401の検出制御が終了したか否かを判定する検出終了判定プログラム405が記憶される。本実施形態においては、検出制御が終了すると、メイン処理回路3による制御に復帰するようになっている。
さらに、診断用ROM10bには、外部端末100との通信接続が切断されたか否かを判定する切断判定プログラム406が記憶されている。
【0028】
以上のように構成された地震計1の動作を、図4及び図5に示すフローチャートを参照して説明する。尚、図4に示すフローの初期状態は、メイン処理回路3による制御により定常的に振動データの処理を行っている状態である。
【0029】
図4に示すように、まず、外部端末100からの自己診断処理の要求があるかどうかを判定する(ステップS1)。この判定は、前述の自己診断処理受信判定プログラム302を実行することにより行う。ここで、要求を受信したと判定されない場合は、メイン処理回路3によるメインルーチン制御を続行して(ステップS2)、ステップS1に戻る。
【0030】
ステップS1にて要求を受信したと判定した場合は、自己診断回路11による自己診断制御へ移行する(ステップS3)。尚、この自己診断制御の詳細についは後述する。次いで、自己診断制御による不具合の検出制御が終了したか否かを判定し(ステップS4)、検出制御が終了した場合はステップS2へ進んでメイン処理回路3によるメインルーチン制御に復帰する。
【0031】
ステップS4にて検出制御が終了していないと判定した場合には、外部端末1との通信接続が切断されたか否かを判定する(ステップS5)。ここで、通信接続が切断されていると判定した場合には、ステップS2へ進んでメイン処理回路3によるメインルーチン制御に復帰する。また、切断されていないと判定しない場合には、ステップS3へ進んで自己診断制御を続行する。
【0032】
ここで、自己診断制御について詳述する。
図5に示すように、メイン処理回路3のいずれの構成部品が不具合を生じたのかを判定する(ステップS31)。この判定処理は、メイン処理回路3の機能を停止させた状態で、各構成部品に通電等をすること等により行う。本実施形態においては、メイン処理回路3の構成部品として、表示部4、インターフェース部6、A/D変換部7、メインCPU8、EEPROM9及びRSインターフェース部10の不具合を判別を行う。
これにより、地震計1のどの部分で不具合を生じたのかを判別することができる。この判別処理は、不具合箇所判定プログラム402を実行することにより行われる。
【0033】
次いで、EEPROM9に記憶された処理プログラム301及び各種パラメータ303が不適切であるか否かを判定する(ステップS32)。この判定処理は、外部端末100に記憶されている設置地点ごとの地震計1の仕様、取得すべき地震データな内容等と、処理プログラム301及び各種パラメータ303とを照会すること等により行う。
これにより、EEPROM9に記憶された処理プログラム301及び各種パラメータ303に起因して処理不具合が生じたのかを判別することができる。この判別処理は、デバッグプログラム403を実行することにより行われる。
【0034】
次いで、ステップS31及びステップS32で得られたメイン処理回路3の処理不具合に関する情報を、外部端末100へ送信する(ステップS33)。本実施形態においては、メイン処理回路3の処理不具合が存在する場合は勿論、処理不具合が存在しない場合にも、外部端末100へその旨を送信する。
【0035】
次いで、ステップS32にてEEPROM9の記憶状態に関する処理不具合が存在していた場合は(ステップS34:Yes)、この処理不具合に対応した新たな処理プログラムまたは各種パラメータが外部端末100から送信されたか否かを判定する(ステップS35)。送信された場合は、EEPROM9に記憶される処理プログラム301または各種パラメータ303を、送信されたものに書き換えてから(ステップS36)、ステップS4へ進む。
また、ステップS32にてEEPROM9の処理不具合が存在していない場合(ステップS35:No)、ステップS35にて新たな処理プログラム及び各種パラメータが送信されていない場合は、直ちにステップS4へ進む。
【0036】
このように、本実施形態の地震計1によれば、外部端末100から自己診断処理の要求を受けると、自己診断回路11によりメイン処理回路3の処理不具合を検出する。このとき、メイン処理回路3の処理不具合に関する情報が外部端末100へ送信され、外部端末100にて地震計1のメイン処理回路3の処理不具合を認識することができる。すなわち、地震計1を直接調べることなく、設置地点から離れた外部にて処理不具合を認識することが可能となる。
従って、作業者等が設置地点に出向くことなく、地震計1のメイン処理回路3の処理不具合を認識することができる。すなわち、地震計1の処理不具合を早期に発見して、速やかに修理、部品交換等を行うことができる。そして、地震観測を速やかにに再開することができ、地震観測に支障をきたすことはない。
【0037】
また、本実施形態の地震計1によれば、自己診断回路11によるメイン処理回路3の処理不具合の検出時に、メイン処理回路の各構成部品について不具合が生じたか否かが判別され、この不具合に関する情報が外部端末100へと送信される。これにより、外部端末100にてメイン処理回路3の各構成部品の不具合を認識することができる。
従って、作業者等が地震計1の修理、部品交換等を行う際に、メイン処理回路3のどの部品に不具合が生じたかを予め認識することができ、修理、部品交換等を速やかに行うことができる。
【0038】
また、本実施形態の地震計1によれば、例えば地震計1の設置環境、振動の測定内容等に変化が生じるなどして、EEPROM9に記憶された処理プログラム301又は各種パラメータ303が不適切なものとなった場合に、外部端末100にて処理プログラム301又は各種パラメータ303が不適切であることを認識することができる。
従って、外部端末100からEEPROM9の新たな処理プログラム301又は各種パラメータ303を送信したり、作業者が設置地点へ出向いてEEPROM9を交換するといった処置を速やかにとることができる。
【0039】
また、本実施形態においては、外部端末100から地震計1に新たな処理プログラム301又は各種パラメータ303が送信されると、EEPROM9の処理プログラム301又は各種パラメータ303が書き換えられるようにしたので、作業員等が地震計1の設置地点に出向くことなく、処理不具合を解消することができる。また、EEPROM9を交換する必要がないので、修理コストが極めて安価であり、実用に際して極めて有利である。
【0040】
また、本実施形態の地震計1によれば、メイン処理回路3と自己診断回路11とが独立しているので、メイン処理回路3と自己診断回路11とでCPU等を共用しているもののように、メイン処理回路3の不具合により、自己診断回路11も動作しなくなるようなことはない。
従って、メイン処理回路3の不具合の状態に左右されることなく、確実にメイン処理回路3の処理不具合を検出することができる。
【0041】
また、本実施形態の地震計1によれば、外部端末100からの自己診断処理の要求により、メイン処理回路3による振動データの処理を中断して、自己診断回路によるメイン処理回路3の処理不具合を検出した後、メイン処理回路3による振動データの処理に復帰する。すなわち、自己診断回路11による検出処理後に、自動的にメイン処理回路3による振動データの処理に復帰するので、たとえ処理不具合を有した状態でも地震の観測が継続される。
従って、データの取得に致命的な不具合が生じた場合を除き、処理不具合の発生から修理、部品交換が終了するまでの長時間にわたって地震振動に関するデータが全く取得できないということはない。すなわち、地震観測にきたす支障を低減することができる。
【0042】
また、本実施形態の地震計1によれば、自己診断回路10によるメイン処理回路3の処理不具合の検出処理中に、メイン処理回路3の処理不具合に関する情報を定常的に外部端末100へ送信するよう構成され、検出処理中に外部端末100との通信接続が切断されたと判断したときに、メイン処理回路3による振動データの処理を行うようになっている。すなわち、定常的に処理不具合に関する情報が外部端末100へ送信されるので、外部端末100にて地震計1の処理不具合をリアルタイムで認識することができる。また、検出処理中に外部端末100との通信接続が切断されたときは、地震振動のデータの処理を行うこととなる。
従って、通信状態が悪化した際に、長時間にわたって地震振動のデータが取得できないということはなく、これによっても、地震観測にきたす支障を低減することができる。
【0043】
尚、前記実施形態においては、自己診断回路10により検出センサ2の不具合の検出を行っていないが、検出センサ2からI/Oインターフェース部6に送信される信号の有無を確認すること等により、検出センサ2側の不具合を検出することが可能である。また、自己診断回路10を直接的に検出センサ2に接続する構成としてもよい。
【0044】
また、前記実施形態においては、記憶部としてEEPROM9を用いた例を示したが、書き換えができないROM等であっても処理不具合の早期発見ができるし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、作業者等が設置地点に出向くことなく、地震計のメイン処理手段の処理不具合を認識することができる。すなわち、地震計の処理不具合を早期に発見して、速やかに修理、部品交換等を行うことができる。そして、地震観測を速やかに再開することができ、地震観測に支障をきたすことはない。
また、メイン処理回路の不具合により自己診断回路も動作しなくなるようなことはないので、メイン処理回路の不具合の状態に左右されることなく、確実にメイン処理回路の処理不具合を検出することができる。
また、処理不具合を有した状態でも地震の観測が継続されるので、データの取得に致命的な不具合が生じた場合を除き、処理不具合の発生から修理、部品交換が終了するまでの長時間にわたって地震振動に関するデータが全く取得できないということはない。すなわち、地震観測にきたす支障を低減することができる。
また、検出処理中に外部端末との通信接続が切断されたときは、地震振動のデータの処理を行うこととなるので、通信状態が悪化した際に、長時間にわたって地震振動のデータが取得できないということはない。地震観測にきたす支障をさらに低減することができる。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、外部端末にてメイン処理手段の構成部品の不具合を認識することができるので、作業者等が地震計の修理、部品交換等を行う際に、メイン処理手段の構成部品のどの部品に不具合が生じたかを予め認識することができ、修理、部品交換等を速やかに行うことができる。
【0047】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2の効果に加え、外部端末にてプログラム又は各種パラメータが不適切であることを認識することができるので、外部端末から記憶部の新たなプログラム又は各種パラメータを送信したり、作業者が設置地点へ出向いて記憶部を交換するといった処置を速やかにとることができる。
【0048】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加え、外部端末から地震計に新たなプログラム又は各種パラメータが送信されると、記憶部のプログラム又は各種パラメータが書き換えられるようにしたので、作業員等が地震計の設置地点に出向くことなく、処理不具合を解消することができる。また、記憶部を交換する必要がないので、修理コストが極めて安価であり、実用に際して極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す地震計の概略構成ブロック図である。
【図2】メイン処理回路のEEPROMのブロック図である。
【図3】自己診断回路の診断用ROMのブロック図である。
【図4】地震計の制御を示すフローチャートである。
【図5】自己診断制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1 地震計
2 検出センサ
3 メイン処理回路
4 表示部
5 通信ポート
6 I/Oインターフェース部
7 A/D変換部
8 メインCPU
9 EEPROM
10 RSインターフェース部
11 自己診断回路
11a 診断用CPU
11b 診断用ROM
100 外部端末
200 通信回線
Claims (4)
- 地震振動を検出する検出手段と、この検出手段により検出された振動データを所定の設定状態で処理するメイン処理手段と、を備え、外部端末と通信可能に接続された地震計において、
前記外部端末からの自己診断処理の要求に応じて、前記メイン処理手段の処理不具合を検出する自己診断手段を有し、
前記自己診断手段によりメイン処理手段の処理不具合が検出されると、この処理不具合に関する情報を外部端末へ送信するよう構成し、
前記メイン処理手段をなすメイン処理回路と、前記自己診断手段をなす自己診断回路とが、独立した回路構成であり、
前記外部端末からの自己診断処理の要求により、前記メイン処理手段による振動データの処理を中断して、前記自己診断手段によるメイン処理手段の処理不具合を検出した後、メイン処理手段による振動データの処理に復帰するよう構成し、
前記自己診断手段を、前記メイン処理手段の機能を停止させた状態で、前記メイン処理手段の各構成部品に通電することにより行うよう構成し、
前記自己診断手段によるメイン処理手段の処理不具合の検出処理中に、メイン処理手段の処理不具合に関する情報を定常的に外部端末へ送信するよう構成し、
前記検出処理中に外部端末との通信接続が切断されたと判断したときに、メイン処理手段による振動データの処理を行うようにしたことを特徴とする地震計。 - 前記自己診断手段は、前記処理不具合を検出した際に、メイン処理手段を構成する少なくとも1つの構成部品について、不具合が生じたか否かを判定する不具合箇所判定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の地震計。
- 前記メイン処理手段は、前記振動データの処理に用いるプログラム又はパラメータが記憶された記憶部を有し、
前記自己診断手段は、前記処理不具合を検出した際に、前記プログラム又はパラメータが不適切であるか否かを判定するデバッグ手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の地震計。 - 前記記憶部は、電気的に書換可能な不揮発性メモリであって、
前記デバッグ手段により前記プログラム又はパラメータが不適切であると判定されると、前記外部端末より送信されたプログラム又はパラメータに、前記不揮発性メモリのプログラム又はパラメータを書き換えることを特徴とする請求項3に記載の地震計。
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