JP5102012B2 - 表示装置用ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法 - Google Patents

表示装置用ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5102012B2
JP5102012B2 JP2007327669A JP2007327669A JP5102012B2 JP 5102012 B2 JP5102012 B2 JP 5102012B2 JP 2007327669 A JP2007327669 A JP 2007327669A JP 2007327669 A JP2007327669 A JP 2007327669A JP 5102012 B2 JP5102012 B2 JP 5102012B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass substrate
adhesive sheet
display device
liquid crystal
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007327669A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009151014A (ja
Inventor
秀雄 大熊
仁 又野
秀男 妹尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP2007327669A priority Critical patent/JP5102012B2/ja
Publication of JP2009151014A publication Critical patent/JP2009151014A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5102012B2 publication Critical patent/JP5102012B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

本発明は、液晶表示装置、有機EL表示装置などの表示装置に用いられるガラス基板、このガラス基板に用いられる粘着シート、前記ガラス基板を用いた表示パネル、この表示パネルを用いた表示装置、前記ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法に関する。
例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話などの携帯用電子機器に用いられる表示装置としては、液晶表示装置、有機EL表示装置などがある。
この種の表示装置では、薄型化、軽量化の要求が強いため、ガラス基板をできるだけ薄くすることが望まれているが、ガラス基板は薄くなると強度が低下するため、取り扱いが難しくなる。
このため、十分な強度を有する厚いガラス基板をパネル化した後、ガラス基板を薄型化する方法がとられる。
薄型化には、機械的または化学的加工が用いられる。
化学的加工としては、エッチング加工がある。
機械的加工では、加工時間の短縮のため、例えばラップ研磨などにより粗加工が行われた後、ポリッシュ研磨などの仕上げ加工が行われる。粗加工では、ガラス基板の表面粗さRaを例えば0.2〜0.5μmとし、仕上げ加工では、表面粗さRaを例えば0.01μm以下とすることができる。
特開2005−3845号公報
しかしながら、エッチング加工は、フッ酸などを使用するため、環境保全性や作業の安全性の点が懸念される。
機械的加工は、安全性や形状精度の点で優れている反面、仕上げ加工に時間がかかるため、生産性の点で劣るという問題がある。
生産性の問題を改善するには、ポリッシュ研磨などの仕上げ加工に代えて、粗加工後のガラス基板に、液状のコーティング剤を塗布することで表面を平滑化する手法があるが、この手法ではコーティング層の厚さを一定にするのが難しく、形状精度が低いという問題があった。
また、液晶の表示パネルの場合には、半導体ドライバーICが実装される額縁部の回路面がエッチング剤や研磨剤でダメージを受けないように薄型化加工の前に保護コートなどを形成する必要があり、生産性が悪くなるという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、十分な強度を確保でき、かつ形状精度に優れ、しかも生産性を向上させることができる表示装置用ガラス基板、粘着シート、表示パネル、表示装置、表示装置用ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法の提供を目的とする。
本発明者は、粗面化されたガラス製の基材の表面に、弾性を有する粘着シートを貼付することによって、容易な操作で強度に優れたガラス基板を得ることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させた。
本発明の表示装置用ガラス基板の製造方法は、ガラス製の基材の表面を薄型化加工により表面粗さRaが0.1〜0.5μmに粗面化し、この表面に、23℃における貯蔵弾性率が0.05〜1.0MPaである粘着シートを貼付して表面層を形成することを特徴とする。
前記粘着シートは、活性エネルギー線または熱によって硬化する樹脂材料からなり、前記表面層を、前記活性エネルギー線または熱によって硬化させることが好ましい。
前記表面層は、アクリル系の樹脂材料からなることが好ましい。
前記基材の表面は、機械的または化学的加工によって粗面化されたことが好ましい。
本発明の表示パネルの製造方法は、一対のガラス製の基材の間に表示層を設けた後、前記基材の少なくとも一方の外面を薄型化加工により表面粗さRaが0.1〜0.5μmに粗面化し、この外面に、23℃における貯蔵弾性率が0.05〜1.0MPaである粘着シートを貼付して表面層を形成することを特徴とする。
本発明では、粗面化された基材の表面に、弾性を有する粘着シートを貼付して表面層を形成することによって、容易な操作で平滑な表面を有するガラス基板が得られる。また、エッチング剤や研磨剤を使用しないため、薄型化加工の前に保護コートを形成する必要もない。よって、生産性を高めることができる。
また、粘着シートの貼付によりガラス基板の強度を高めることができる。
また、粘着シートを使用するため、表面層の厚さを正確に設定できることから、形状精度の点でも優れている。
従って、ガラス基板に十分な強度を与えるとともに、形状精度を高め、しかも生産性を向上させることができる。
図1は本発明に係る液晶表示装置の一例を示す概略構成図である。
液晶表示装置10は、液晶パネル1(表示パネル)と、その外面に積層された光学フィルム2、2’とを備えている。
液晶パネル1は、一定の間隔をおいて向かい合う一対の表示装置用ガラス基板3、3’(以下、単にガラス基板という)と、これらガラス基板3、3’の間に設けられた液晶層4(表示層)とを備えている。符号9はスペーサである。
ガラス基板3、3’は、一対のガラス製の基材5のうち少なくとも一方の外面に、この外面を覆うように粘着シートからなる表面層6が形成された構成である。
基材5を構成するガラスは、特に制限はなく、例えばソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ホウ珪酸ガラス、結晶化ガラスが例示できる。
なお、図示例では一対の基材5の両方に表面層6が形成されているが、一方の基材5にのみ表面層6が形成されていてもよい。
基材5の外面は、薄型化加工により粗面化されている。薄型化加工とは、この基材5の厚み低減のための加工であり、例えば機械的または化学的加工が可能である。
機械的加工としては、研磨加工、研削加工、ブラスト加工などがある。研磨加工としてはラップ研磨などがあり、例えば酸化アルミニウム、炭化珪素などからなる砥粒を使用することができる。
化学的加工としては、エッチング加工がある。エッチング加工では、例えばフッ酸を含むエッチング液を使用することができる。
薄型化加工により厚みを低減された基材5は、表面が粗面化され、表面粗さRa(JIS B 0601−1994)は例えば0.06〜0.6μmとなる。
表面粗さRaを小さくするには、粒径が小さい砥粒を用いればよいが、砥粒の粒径が小さいほど加工速度は低くなる。また、砥粒の粒径が大きくなると表面粗さRaは大きくなり、ガラス基板3、3’の表面の平坦化が難しくなることがある。
このため、適度の粒径の砥粒を使用し、表面粗さRaを上記範囲とするのが好ましい。
表面層6は、後述する粘着シートを用いて形成したもので、この粘着シートの材料としては、活性エネルギー線または熱によって硬化する樹脂材料を使用できる。活性エネルギー線としては、例えば紫外線、電子線、可視光を挙げることができる。
表面層6を構成する材料としては、具体的には、例えばアクリル系、ゴム系、またはシリコーン系の樹脂材料を挙げることができる。なかでも特に、アクリル系の樹脂材料が好ましい。
アクリル系材料としては、粘着性を与える低Tgの主モノマー成分、接着性や凝集力を与える高Tgのコモノマー成分、架橋や接着性改良のための官能基含有モノマー成分を主とする重合体または共重合体よりなるものが代表的に挙げられる。
主モノマー成分としては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
コモノマー成分としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロイルモルホリン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
官能基含有モノマー成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、N−メチロールアクリルアミド、アリルアルコール等のヒドロキシル基含有モノマー、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有モノマー、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド等のN−置換アミド基含有モノマー、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマーが挙げられる。
ゴム系材料としては、例えば、天然ゴム系、イソプレンゴム系、スチレン−ブタジエン系、再生ゴム系、ポリイソブチレン系のものや、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン等のゴムを含むブロック共重合体を主とするものが挙げられる。
シリコーン系材料は、高重合度ポリオルガノシロキサンからなるゴム成分と、(CHSiO1/2単位とSiO単位とからなる共重合体でなるレジン成分から構成されるものを例示できる。
このようなシリコーン材料としては塩化白金酸及びそのアルコール溶液、白金−アスベスト、白金−カーボン、白金のオレフィン錯体等の白金触媒硬化型、或いは、過酸化ベンゾイル、過酸化−2,4−ジクロルベンゾイル、過酸化−p−クロルベンゾイル、過酸化ジキュミル、過酸化ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の過酸化物硬化系等が例示できる。
さらに、活性エネルギー線によって硬化させる場合には、上記成分に加えて多官能性モノマーおよび/または多官能性オリゴマーを使用することが好ましい。例えば、多官能性モノマーとしては、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。また、前記多官能性モノマー等に代えて、もしくは併用して、側鎖に光硬化性官能基を有するポリマーを使用してもよい。
一方、熱によって硬化させる場合には、上記成分に加えて、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱架橋性樹脂を使用することが好ましい。なお、熱架橋性樹脂を添加する場合には、使用する樹脂に適した開始剤を選択して用いることができる。例えば、エポキシ樹脂にはアミン系開始剤が好適である。
粘着シートには、必須ではないが、次に示す他の添加剤を添加することもできる。
例えば、イソシアネート系、例えばTDI(トリレンジイソシアネート)系などの架橋剤を配合することができる。活性エネルギー線で硬化する材料を使用する場合には、光重合開始剤を配合するのが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。基材5との密着性を高めるため、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤を配合してもよい。また、シートの成型性を考慮してトルエンなどの希釈溶剤を適宜使用できる。
上記配合物からなる粘着剤組成物は、離型材に塗布され、必要により乾燥、加熱、活性エネルギー線照射が行われることにより、粘着シートを得ることができる。
離型材上に前記粘着剤組成物を塗布する方法としては、公知の方法、例えばナイフコート法、ロールコート法、バーコード法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
得られた粘着シートは、そのまま次の工程に使用してもよいし、また、使用時まで表面を清浄に保つために別の離型材を被せてもよい。なお、離型材としては、表面をシリコーンやフッ素系樹脂を用いて剥離処理したグラシン紙、コート紙、ラミネート紙、フィルム等を使用できる。
粘着シートには、感圧性、感熱性などの特性を有する材料を使用できる。特に、圧力によって基材5に対する接着が促進される感圧性材料が好ましい。
粘着シートは、弾性を有し、基材5の表面形状に応じて形状を変化させるのに十分な柔軟性を有する。
具体的には、23℃における貯蔵弾性率が1.5MPa以下、好ましくは1.0MPa以下(さらに好ましくは0.2MPa以下)であると、基材5の凹凸に応じて変形できるため好適である。
取り扱いしやすさを考慮すると、貯蔵弾性率は、0.01MPa以上(好ましくは0.05MPa以上)であることが好ましい。
表面層6の厚さ、すなわち粘着シートの厚さは、薄すぎると基材5の表面凹凸に応じた凹凸が表面に生じやすくなり、厚すぎれば材料コストがかさむことになる。
このため、表面層6の厚さ(粘着シートの厚さ)は1〜100μm(好ましくは5〜30μm)とするのが好ましい。厚さをこの範囲とすることで、コストを抑え、かつ表面が平滑なガラス基板3、3’が得られる。
ガラス基板3、3’の内面には、所定の形状の透明導電膜7が形成されている。ガラス基板3、3’には、薄膜トランジスタ(TFT)(図示略)を形成することもできる。
光学フィルム2、2’としては、例えば偏光板,反射防止板,位相差板,視野角拡大フィルムなどを挙げることができる。
偏光板としては、通常透明高分子フィルムを一軸方向に延伸配向させ、配向分子間隙にヨウ素及び/又は二色性染料などを吸着配向させてなる偏光フィルムの両面を保護フィルムでカバーしたものが用いられる。
光学フィルム2、2’は、ガラス基板3、3’の外面に直接積層してもよいし、接着剤層8を介して積層してもよい。
接着剤層8としては、上述のアクリル系、ゴム系、およびシリコーン系のうち1以上の樹脂材料を使用できる。
次に、液晶表示装置10を製造する方法について説明する。
図2に示すように、透明導電膜7を有する一対のガラス製の基材11を、液晶層4を挟んで一定の間隔をおいて向かい合わせた液晶パネルを用意する。
図3に示すように、基材11の外面に、上述の薄型化加工を施し、厚みを低減させる。
薄型化加工により厚みを低減された基材5は、表面が粗面化され、表面粗さRaは例えば0.06〜0.6μmとなる。
図4および図5に示すように、離型材12に積層された一定厚みの粘着シート13を基材5の表面に貼り付ける。
粘着シート13の内面(基材5に接する面)は、基材5の表面の凹凸に応じて変形し、隙間なく密着し、表面層6となる。離型材12は剥離させる。
図6に示すように、表面層6の外面は平滑であるため、外面が平滑な一対のガラス基板3の間に液晶層4が設けられた液晶パネル1が得られる。
表面層6は、活性エネルギー線(紫外線、電子線、可視光等)の照射や加熱などの処理によって硬化させることができる。
活性エネルギー線の照射量は、硬化した表面層6の貯蔵弾性率が前述の範囲になるように適宜選択されるが、例えば紫外線の場合は光量100〜5000mJ/cmが好ましく、電子線の場合には10〜1000krad程度が好ましい。活性エネルギー線としては、特に紫外線が好適である。
表面層6の硬度を高めることによって、ガラス基板3の強度をさらに高めることができる。
接着剤層8付きの光学フィルム2を、液晶パネル1のガラス基板3、3’の外面に貼り付けることによって、図1に示す液晶表示装置10を得る。
なお、光学フィルム2、2’は、表面層6に粘着性を持たせることにより、直接、ガラス基板3、3’に貼り付けてもよい。
本発明では、粗面化された基材5の表面に、弾性を有する粘着シート13を貼付して表面層6を形成することによって、容易な操作で平滑な表面を有するガラス基板3、3’が得られる。また、エッチング剤や研磨剤を使用しないため、薄型化加工の前に保護コートを形成する必要もない。よって、生産性を高めることができる。
また、粘着シート13の貼付によりガラス基板3の強度を高めることができる。
また、粘着シート13を使用するため、表面層6の厚さを正確に設定できることから、形状精度の点でも優れている。
従って、ガラス基板3、3’に十分な強度を与えるとともに、形状精度を高め、生産性を向上させることができる。
上述の例では、本発明のガラス基板を液晶パネルに適用したが、本発明のガラス基板はこれに限らず、有機EL表示装置、無機EL表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)、カラーフィルター等に用いるガラス基板としても使用できる。
(貯蔵弾性率)
粘着シートの貯蔵弾性率は次のようにして測定した。
厚み30μm、直径8mmの円形の粘着シートを複数積層し、厚さ3mmの円板状の試験片を作製し、ねじりせん断法にて弾性率を測定した。
測定装置は、動的粘弾性測定装置「DYNAMIC ANALYZER RDAII」(レオメトリック社製)を使用した。周波数は1Hzとし、温度は23℃とした。
(全光線透過率)
全光線透過率の測定には、可視光光線透過率・反射率測定器「HT−TR」(スガ試験機社製)を使用した。液晶パネル(図6参照)の全光線透過率を測定した。また、比較のため、粗面化後、表面層6を形成していない段階の液晶パネル(図3参照)についても測定を行った。
(密着性)
粘着シートが基材表面に隙間なく密着しているかどうかを目視にて確認し、十分に密着している場合を○と判定した。密着が不十分である場合には×と判定した。実用的には問題ないが密着性が若干劣る場合は△と判定した。
(実施例1〜11)
図2に示すように、透明導電膜7を有する一対のガラス製の基材11を、液晶層4を挟んで一定の間隔をおいて向かい合わせた液晶パネルを用意した。
図3に示すように、基材11の外面にラップ研磨を施し、その厚さを0.6mmから0.2mmまで低減させた。この研磨によって表面が粗面化された基材11の表面粗さRa(JIS B 0601−1994。算術平均粗さ)を表1に示す。この状態の液晶パネル(図3参照)の全光線透過率を測定した。
図4および図5に示すように、表2に組成を示す粘着シート13(厚さ30μm)を基材5の表面に貼り付けた。
粘着シートの貼り付けにはラミネータを使用し、荷重は1kg/m、ラミネート速度は1m/minとした。次いで、加圧加熱処理(温度50℃、圧力0.5MPa、処理時間20分)を施した。紫外線硬化性の材料である多官能性モノマーを使用する実施例7〜9では、紫外線(フュージョン製Hバルブ使用、照度400W/cm、光量300mJ/cm)を照射して粘着シートを硬化させた。
離型材を剥離させ、図6に示す液晶パネル1を得た。
この液晶パネル1の全光線透過率を測定した。また、粘着シート13の密着性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
比較のため、表面層のない液晶パネルを作製した。この液晶パネルでは、実施例1で用いたものと同じガラス製の基材11を用い、実施例1と同様にしてラップ研磨により基材11の表面を粗面化した後、鏡面研磨を施すことによって液晶パネルを作製した。鏡面研磨後の基材表面の表面粗さRaを測定した。この鏡面研磨後の液晶パネルについて全光線透過率を測定した。また、粗面化後、鏡面研磨前の状態の液晶パネルについても全光線透過率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005102012
Figure 0005102012
※1)アクリル系共重合体:アクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、およびアクリル酸を、質量比76:20:4の割合で常法に従って重合して得られた重量平均分子量80万の共重合体。
※2)アクリル系共重合体:アクリル酸ブチルおよびアクリル酸を、質量比95:5の割合で常法に従って重合して得られた重量平均分子量180万の共重合体。
※3)アクリル系共重合体:アクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸およびアクリロイルモルホリンを、質量比49:30:1:20の割合で常法に従って重合して得られた重量平均分子量80万の共重合体。
※4)多官能性モノマー:トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート。分子量423。3官能型(東亞合成社製「アロニックスM315」)。
※5)光重合開始剤:ベンゾフェノンと1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとの混合物(質量比1:1)(チバ・スペシャルティケミカルズ社製「イルガキュア500」。
※6)イソシアナート系架橋剤:トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアナート(日本ポリウレタン社製「コロネートL」)。
※7)シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM−403」)。
表1より、実施例1〜11では、基材5の表面粗さRaは大きいが、表面に粘着シートを貼り付けて表面層6を形成することによって高い全光線透過率が得られた。
特に、貯蔵弾性率が0.2である実施例1〜9では、粘着シート13が基材5の表面に十分に密着し、透過率に優れた液晶パネル1が得られた。
本発明に係る表示装置の一例を示す概略構成図である。 図1に示す表示装置の製造工程を示す工程図である。 前図に続く工程図である。 前図に続く工程図である。 前図に続く工程図である。 前図に続く工程図である。
符号の説明
1・・・液晶パネル(表示パネル)、2、2’・・・光学フィルム、3、3’・・・ガラス基板、4・・・液晶層(表示層)、5・・・基材、6・・・表面層、7・・・透明導電膜、8・・・接着剤層、9・・・スペーサ、10・・・液晶表示装置、11・・・基材、12・・・離型材、13・・・粘着シート。

Claims (5)

  1. ガラス製の基材の表面を薄型化加工により表面粗さRaが0.1〜0.5μmに粗面化し、この表面に、23℃における貯蔵弾性率が0.05〜1.0MPaである粘着シートを貼付して表面層を形成することを特徴とする表示装置用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記粘着シートは、活性エネルギー線または熱によって硬化する樹脂材料からなり、
    前記表面層を、前記活性エネルギー線または熱によって硬化させることを特徴とする請求項に記載の表示装置用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記表面層は、アクリル系の樹脂材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置用ガラス基板の製造方法
  4. 前記基材の表面は、機械的または化学的加工によって粗面化されたことを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の表示装置用ガラス基板の製造方法
  5. 一対のガラス製の基材の間に表示層を設けた後、前記基材の少なくとも一方の外面を薄型化加工により表面粗さRaが0.1〜0.5μmに粗面化し、この外面に、23℃における貯蔵弾性率が0.05〜1.0MPaである粘着シートを貼付して表面層を形成することを特徴とする表示パネルの製造方法。
JP2007327669A 2007-12-19 2007-12-19 表示装置用ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法 Expired - Fee Related JP5102012B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007327669A JP5102012B2 (ja) 2007-12-19 2007-12-19 表示装置用ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007327669A JP5102012B2 (ja) 2007-12-19 2007-12-19 表示装置用ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009151014A JP2009151014A (ja) 2009-07-09
JP5102012B2 true JP5102012B2 (ja) 2012-12-19

Family

ID=40920231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007327669A Expired - Fee Related JP5102012B2 (ja) 2007-12-19 2007-12-19 表示装置用ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5102012B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10333132A (ja) * 1997-05-30 1998-12-18 Sanyo Electric Co Ltd 基板平坦化方法、液晶表示パネル、液晶プロジェクタ
JPH112809A (ja) * 1997-06-10 1999-01-06 Sony Corp 液晶表示装置およびその製造方法
JP2000263734A (ja) * 1999-03-19 2000-09-26 Casio Comput Co Ltd フィルム基板の接合装置
JP2004191463A (ja) * 2002-12-09 2004-07-08 Hitachi Metals Ltd ディスプレイ用基板及びその製造方法
JP4128910B2 (ja) * 2003-06-11 2008-07-30 日本アイ・ビー・エム株式会社 液晶表示セル及び液晶表示セルの製造方法
CN100561304C (zh) * 2004-06-25 2009-11-18 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 液晶封装用玻璃基板及液晶显示装置
JP4993245B2 (ja) * 2005-05-13 2012-08-08 日東電工株式会社 光学部材用粘着剤層およびその製造方法、粘着剤付光学部材、ならびに画像表示装置
JP4912635B2 (ja) * 2005-08-01 2012-04-11 リンテック株式会社 貼着部材および光学部品の貼着方法
JP4976075B2 (ja) * 2005-12-26 2012-07-18 リンテック株式会社 偏光板用粘着剤、粘着剤付き偏光板及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009151014A (ja) 2009-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6848933B2 (ja) 紫外線硬化型画像表示装置構成部材用粘着剤組成物、及び、紫外線硬化型画像表示装置構成部材用透明両面粘着シート
CN105524567B (zh) 双面带有粘合剂的光学薄膜及其卷曲抑制方法、以及使用其的图像显示装置的制造方法
JP5015648B2 (ja) 光学用粘着剤組成物および光学機能性フィルム
TWI626291B (zh) 光擴散黏著劑層及光擴散黏著膜
JP6071224B2 (ja) 粘着シート
TWI666289B (zh) Adhesive sheet and laminate
JP2006309114A (ja) 偏光板用粘着剤、粘着剤付き偏光板及びその製造方法
JP2011219665A (ja) 透明粘着シートおよび画像表示装置
KR20130045854A (ko) 디스플레이 패널을 접합하기 위한 열 활성화 광학 투명 접착제
KR20140109265A (ko) 점착성 조성물, 점착제 및 점착시트
JP7069068B2 (ja) 繰り返し屈曲ディスプレイ
KR20150002459A (ko) 점착성 조성물, 점착제 및 점착시트
TW201631085A (zh) 表面保護面板用雙面黏接片以及表面保護面板
KR20160107112A (ko) 점착제층 부착 광학 필름
JP2011187832A (ja) ウェハ裏面研削用粘着シート、その製造方法及びその使用方法
JP2011140576A (ja) 粘着性組成物、粘着剤および粘着シート
TWI793226B (zh) 黏著劑、黏著片及顯示體
KR20160115765A (ko) 점착제층 부착 광학 필름
KR20150072357A (ko) 점착제 조성물, 점착제 부착 편광판 및 표시 장치
WO2021070755A1 (ja) フレキシブル画像表示装置およびそれに用いる光学積層体
WO2021070756A1 (ja) フレキシブル画像表示装置およびそれに用いる光学積層体
JP5102012B2 (ja) 表示装置用ガラス基板の製造方法、表示パネルの製造方法
JP6024382B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着シート及び画像表示装置
TW202142651A (zh) 雙面附黏著劑之光學膜、及圖像顯示裝置
JP2020073630A (ja) 両面粘着剤付き光学フィルム、およびそれを用いた画像表示装置の製造方法、ならびに両面粘着剤付き光学フィルムのカール抑制方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120927

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees