JP5100676B2 - 無線通信装置、無線通信システム、及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システム、及び無線通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信装置、無線通信システム、及び無線通信方法に関するものである。
近距離無線システムでは、通信における高い安全性と、システム全体を通しての低消費電力化が要求される。一般に、無線機では、無線データ通信を行う前に、通信に必要な設定処理が行われる。この設定処理は、認証などの特に高いセキュリティが要求される処理を含むことが多い。
この設定処理の安全性を高める手法として、設定処理を行う際に、送信電力を制限する、又は受信感度を低く設定することで通信可能エリアを狭くする手法が知られている(例えば特許文献1参照)。
しかし、このような手法は、送信電力や受信感度を制御するだけであるため、大きな電力を持つ雑音信号に対しても設定処理を試みることで消費電力が増大するおそれがある。
消費電力を抑える手法として、伝送される各パケット信号の先頭部に含まれるSN比(信号電力対雑音電力比)の大きい同期信号を受信する時に、A/D変換器のLSB(Least Significant Bit)をオフにすることで分解能を低くする手法が知られている(例えば特許文献2参照)。A/D変換器の消費電力は分解能に影響されるため、分解能を低くした分だけ消費電力の削減を図ることができる。
認証処理などに代表される設定処理では、設定情報信号の電力が閾値レベルを超えたか否かを判定することが要求される。上述のような手法を適用したA/D変換器でこの判定を行う場合、A/D変換器にはある程度以上の分解能を設定する必要があるため、消費電力の削減効果は小さくなる。
このように従来は、設定処理の安全性の向上と消費電力の低減とを同時に実現することが困難であるという問題があった。
特開2005−159690号公報 特開2008−177639号公報
本発明は、設定処理の安全性を向上させ、かつ消費電力を低減する無線通信装置、無線通信システム、及び無線通信方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様による無線通信装置は、他無線通信装置との間でデータ通信を行う前に、データ通信に必要な制御情報信号を用いた設定処理を行う無線通信装置であって、受信アナログ信号を増幅する可変ゲインアンプと、前記増幅された受信アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記デジタル信号の電力を測定する電力測定部と、前記デジタル信号を復調する復号部と、前記復調されたデジタル信号から前記設定処理が完了したか否かを判定する設定処理判定部と、前記設定処理時の前記A/D変換器の分解能を、データ通信時の分解能より小さくする分解能制御部と、前記電力の測定結果に基づき前記可変ゲインアンプの利得を調整し、前記設定処理時は前記利得が所定値を超えないように制限する利得制御部と、を備えるものである。
本発明の一態様による無線通信装置は、他無線通信装置との間でデータ通信を行う前に、データ通信に必要な制御情報信号を用いた設定処理を行う無線通信装置であって、第1のローカル信号を出力するローカル発振器と、前記第1のローカル信号の位相を90度移相して第2のローカル信号を出力する移相部と、受信アナログ信号と前記第1のローカル信号とを乗算して周波数変換し、第1のアナログ信号を生成する第1のミキサと、前記受信アナログ信号と前記第2のローカル信号とを乗算して周波数変換し、第2のアナログ信号を生成する第2のミキサと、前記第1のアナログ信号を増幅する第1の可変ゲインアンプと、前記第2のアナログ信号を増幅する第2の可変ゲインアンプと、前記増幅された第1のアナログ信号を第1のデジタル信号に変換する第1のA/D変換器と、前記増幅された第2のアナログ信号を第2のデジタル信号に変換する第2のA/D変換器と、前記設定処理時の前記第1のA/D変換器又は前記第2のA/D変換器の分解能を、データ通信時の分解能より小さくする分解能制御部と、前記第1のデジタル信号又は前記第2のデジタル信号の電力の測定結果に基づき前記第1の可変ゲインアンプ又は前記第2の可変ゲインアンプの利得を調整し、前記設定処理時は前記利得が所定値を超えないように制限する利得制御部と、を備えるものである。
本発明の一態様による無線通信システムは、データ通信を行う前に、データ通信に必要な制御情報信号を用いた設定処理を行う第1の無線通信装置及び第2の無線通信装置を備える無線通信システムであって、前記第1の無線通信装置は前記制御情報信号を前記第2の無線通信装置へ送信し、前記第2の無線通信装置は、第1のローカル信号を出力するローカル発振器と、前記第1のローカル信号の位相を90度移相して第2のローカル信号を出力する移相部と、前記第1の無線通信装置から受け取った受信信号と前記第1のローカル信号とを乗算して周波数変換し、第1のアナログ信号を生成する第1のミキサと、前記受信信号と前記第2のローカル信号とを乗算して周波数変換し、第2のアナログ信号を生成する第2のミキサと、前記第1のアナログ信号を増幅する第1の可変ゲインアンプと、前記第2のアナログ信号を増幅する第2の可変ゲインアンプと、前記増幅された第1のアナログ信号を第1のデジタル信号に変換する第1のA/D変換器と、前記増幅された第2のアナログ信号を第2のデジタル信号に変換する第2のA/D変換器と、前記設定処理時の前記第1のA/D変換器又は前記第2のA/D変換器の分解能を、データ通信時の分解能より小さくする分解能制御部と、前記第1のデジタル信号又は前記第2のデジタル信号の電力の測定結果に基づき前記第1の可変ゲインアンプ又は前記第2の可変ゲインアンプの利得を調整し、前記設定処理時は前記利得が所定値を超えないように制限する利得制御部と、を有することを特徴とするものである。
本発明の一態様による無線通信方法は、受信アナログ信号を増幅する可変ゲインアンプ、及び前記増幅された受信アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を有し、他無線通信装置との間でデータ通信を行う前に、データ通信に必要な制御情報信号による設定処理を行う無線通信装置を用いた無線通信方法であって、前記設定処理の完了前は、前記A/D変換器の分解能が第1の分解能となるように制御し、前記可変ゲインアンプの利得を、所定値を超えないように前記デジタル信号の電力に基づいて調整し、データ通信時は、前記A/D変換器の分解能が前記第1の分解能より大きい第2の分解能となるように制御し、前記可変ゲインアンプの利得を前記デジタル信号の電力に基づいて調整することを特徴とするものである。
本発明によれば、設定処理の安全性を向上させ、かつ消費電力を低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの概略構成図である。 設定処理フェーズとデータ通信フェーズにおける伝送信号を説明する図である。 設定処理フェーズとデータ通信フェーズにおける受信感度設定を示す図である。 同第1の実施形態に係る無線通信方法を説明するフローチャートである。 同第1の実施形態に係る無線通信装置における受信回路の概略構成図である。 Flash型A/D変換器の概略構成図である。 A/D変換器の入出力関係の一例を示すグラフである。 VGAの入力信号レベルと利得の関係を示すグラフである。 VGAの利得と出力レベルの関係を示すグラフである。 VGA及びA/D変換器の入出力関係の一例を示すグラフである。 VGA及びA/D変換器の入出力関係の一例を示すグラフである。 SAR型A/D変換器の概略構成図である。 SAR型A/D変換器の動作例を示す図である。 時分割型A/D変換器の概略構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る無線通信装置における受信回路の概略構成図である。 通信パケットの構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る無線通信装置における受信回路の概略構成図である。 本発明の第4の実施形態に係る無線通信装置における受信回路の概略構成図である。 本発明の第5の実施形態に係る無線通信装置における受信回路の概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)図1に本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの概略構成を示す。無線通信システムは、無線通信を行う無線通信装置100A、100Bを備える。無線通信装置100A、100Bは同様の構成となっており、それぞれ受信回路110、送信回路130、及び制御回路140を有する。受信回路110は、信号の受信、復調等を行う。送信回路130は、信号の変調、送信等を行う。制御回路140は、受信データ処理、送信データ生成、受信回路110及び送信回路130の制御などを行う。
無線通信装置100A、100Bによる無線通信は、通信に必要な設定処理を行う設定処理フェーズと、データ信号の伝送を行うデータ通信フェーズとを含む。図2に示すように、設定処理フェーズでは、データ通信に必要な制御情報が伝送される。制御情報は例えばデータ長、データ変調形式等の情報を含む。
設定処理フェーズでは、無線通信装置100A、100Bの受信感度は低く設定される。そのため、図3(a)に示すように、無線通信装置100A、100Bが離れている時は設定処理が行われない。無線通信装置100A、100Bが離れている時に制御情報の伝送を行うと、他端末に制御情報が盗聴されるおそれがあり、セキュリティの観点から好ましくないためである。図3(b)に示すように、無線通信装置100A、100Bが近接している時は設定処理が実行される。
設定処理が完了した後(データ通信フェーズ)は、無線通信装置100A、100Bの受信感度は高く設定され得る。そのため、図3(c)に示すように、無線通信装置100A、100Bが離れていても、データ通信を行うことができる。
図4に示すフローチャートを用いて、無線通信装置100A、100Bが無線通信を行う場合の処理の一例を説明する。
(ステップS101)無線通信装置100Aの送信回路130が、無線通信装置100Bへ接続要求信号を送信する。無線通信装置100Bの受信回路110が接続要求信号を受信する。
(ステップS102)無線通信装置100Bの送信回路130が、無線通信装置100Aへ接続応答信号を送信する。無線通信装置100Aの受信回路110が接続応答信号を受信する。
(ステップS103)無線通信装置100Aの送信回路130が、無線通信装置100Bへ制御情報信号を送信する。無線通信装置100Bの受信回路110が制御情報信号を受信する。
(ステップS104)無線通信装置100Bの送信回路130が、無線通信装置100Aへ、制御情報信号を正しく受け取ったことを示すACK(受領確認)信号を送信する。
無線通信装置100Aは、ACK信号の受信に伴い設定処理フェーズを解除し、データ通信フェーズに移行する。また、無線通信装置100Bは、ACK信号の送信後、無線通信装置100Aから再送信号が所定時間の間に送られてこないことを確認し、設定処理フェーズを解除し、データ通信フェーズに移行する。
その後、無線通信装置100A、100B間でデータ信号が伝送される。
図5に、無線通信装置100A(100B)の受信回路110の概略構成を示す。受信回路は、アンテナ111、アンプ112、ミキサ113、局部発振器114、帯域濾波器(BPF:Band Pass Filter)115、可変ゲインアンプ(Variable Gain Amplifier、以下VGA)116、A/D変換器117、電力測定部118、復号部119、設定処理判定部120、分解能制御部121、利得制御部122、及び利得リミッタ(利得制限部)123を有する。
アンテナ111は、この無線通信装置100A(100B)が復調する電波を受信するアンテナである。アンプ112は、アンテナ111が取り込んだ受信信号を増幅する高周波増幅手段であり、高周波特性のよい低雑音アンプが用いられる。
局部発振器114は、アンプ112が増幅した受信信号を中間周波数まで周波数変換するためのローカル発振器である。局部発振器114は、高周波発振用ICやPLLなどにより直接ローカル信号を生成してもよいし、逓倍器や合成器などにより複数段階を経て目的周波数のローカル信号を生成してもよい。
ミキサ113は、アンプ112で増幅された受信信号と、局部発振器114で生成されたローカル信号とを乗算して、中間周波数まで周波数変換(ダウンコンバート)する。ミキサ113によってダウンコンバートされた信号は、帯域濾波器115で所望の帯域のみ取り込まれ、VGA116で増幅される。VGA116の利得は、利得制御部122によって制御される。
VGA116により増幅された信号は、A/D変換器117によりデジタル信号に変換され、復号部119でデータ復調される。電力測定部118は、A/D変換器117から出力されるデジタル信号の電力を測定し、測定結果を利得制御部122に通知する。
設定処理判定部120は、復調されたデータに基づいて、設定処理が正常に終了したか否かを判定し、判定結果を分解能制御部121及び利得リミッタ123に通知する。
分解能制御部121は、判定結果に応じた分解能切替信号を生成してA/D変換器117へ出力し、A/D変換器117の分解能を切り替える。具体的には、分解能制御部121は、少なくとも設定処理が終了するまでは、A/D変換器117の分解能を、最大分解能より小さい所定の分解能になるように制御する。
つまり、分解能制御部121は、設定処理フェーズにおけるA/D変換器117の分解能を、データ通信フェーズにおける分解能よりも小さくする。
A/D変換器117としては、例えば図6に示すようなFlash型のA/D変換器を用いることができる。図6に示すFlash型A/D変換器は、VからVまでの7つの参照電圧に対応した比較器C1〜C7を有し、分解能は3ビットである。データ通信フェーズでは、入力信号の電圧Vinと、これら7つの参照電圧との比較が同時に行われ、エンコーダを介して3ビットのデジタル信号が出力される。
分解能切替信号により動作させる比較器C1〜C7の数を切り替えることで、A/D変換器117の分解能を切り替えることができる。例えば比較器C1、C3、C5、C7を動作させないようにすることで、2ビットの分解能を実現することができる。
本実施形態では、設定処理フェーズにおいて、A/D変換器117における参照電圧との比較回数を減らすことでA/D変換時の消費電力を削減する。図7にA/D変換器117の入出力関係の一例を示す。A/D変換器117は、設定処理フェーズでは、V1、V7の2つの参照電圧との比較のみ行い、入力信号電圧がV1より小さい場合はデジタル値0を、V7より大きい場合はデジタル値1を出力する。この時、分解能切替信号により、図6における比較器C2〜C6は動作しないように制御される。
すなわち、A/D変換器117への入力信号が、A/D変換器117のダイナミックレンジの飽和レベルに近いくらい大きな電圧振幅を持つ場合にのみ、信号として検出され、デジタル値に変換される。比較器での比較回数は2回となる。
一般に、A/D変換器では、アナログ入力信号の電圧値を1つ以上の参照電圧レベルと比較し、比較結果に応じたデジタル信号を出力することでA/D変換が実行される。参照電圧との比較回数は、A/D変換器の分解能によって決まる。分解能がnビットの場合、参照電圧は2−1通りの値をもち、それらの参照電圧と入力信号電圧が比較器において比較される。A/D変換器での消費電力は、比較器での比較回数が支配的であるため、分解能が大きいほど消費電力も大きくなる。
本実施形態では、設定処理フェーズにおいてA/D変換器の分解能を小さくし、比較回数を減らすことで、消費電力を削減できる。
利得リミッタ123は、判定結果に応じて、VGA116の利得制限を行う。具体的には、利得リミッタ123は、少なくとも設定処理が終了するまでは、VGA116の利得を所定の閾値以下にするようにリミット信号を利得制御部122へ出力する。利得リミッタ123は、設定処理の完了後、リミット解除信号を利得制御部122へ出力する。
利得制御部122は、電力測定部118の測定結果および利得リミッタ123から与えられる信号に基づいてVGA116の利得を制御する。具体的には、利得制御部122は、利得リミッタ123からリミット解除信号が出力されている場合は、電力測定部118の測定結果から、VGA116の出力信号レベル(A/D変換器117への入力信号レベル)が一定になるように、VGA116の利得を制御する。従って、図8(a)に示すように、VGA116の入力信号レベルが大きくなるに伴い、VGA116の利得は小さくなるように制御される。
一方、利得制御部122は、利得リミッタ123からリミット信号が出力されている場合は、VGA116の利得が所定の閾値を超えないように制御を行う。従って、図8(b)に示すように、VGA116の入力信号レベルが小さくなるに伴い、VGA116の利得は大きくなるが、所定の閾値αは超えないように制御される。
図9にVGA116の利得と出力レベルの関係の一例を示す。本実施形態では、少なくとも設定処理フェーズの間、VGA116の利得が所定の閾値α以下になるように制御される。
図9では、VGA116の入力電界が70dBuの信号は、出力段階でのSN比がSN1になり、入力電界が60dBuの信号はSN2となる。すなわち、VGA116への入力電界レベルに応じて出力段でのSN比が変わるため、電界レベルの低い入力信号は十分に増幅されず、正しく受信することができない。
VGA116の利得を閾値α以下に制御することにより、受信感度を下げていることになる。このようにすることで、入力電界のレベルが小さくなるような遠距離にいる無線通信装置からの接続要求信号は正常に受信処理されず、設定処理が行われないため、設定処理フェーズでのセキュリティを高めることができる。
さらに本実施形態では、上述のように、少なくとも設定処理フェーズが終了するまでは、A/D変換器117の分解能を低くなるよう制御している。A/D変換器117の消費電力は分解能に大きく支配されるため、分解能を低く設定することで消費電力を削減する。一般に、ダイナミックレンジを一定に保ったままA/D変換器117の分解能を低くすると、量子化雑音が大きくなるため、高い伝送レートが望めない。しかし、設定処理フェーズにおいて交換される信号は、接続要求信号や認証鍵信号であり、情報量が多くないという特徴があるため、低分解能にすることによる不利な影響は小さい。
さらに、分解能低下に応じてSN比が劣化する分だけ、無線通信装置同士がより近接して設定処理を行う必要が生じるため、安全性の高い設定処理と低消費電力の両者を実現することが可能となる。
設定処理フェーズが終了した後は、利得リミッタ123がリミット解除信号を出力してVGA116がα以上の利得をとれるように変更し、A/D変換器117の分解能もより高くなるよう制御することで、高い伝送レートでの無線通信をおこなうことが可能となる。
図10にVGA116およびA/D変換器117の入出力関係の一例を示す。本実施形態におけるA/D変換器117は、設定処理フェーズでは低い参照電圧V1と高い参照電圧V7のみでA/D変換を行う。従って、図10(a)に示すように、A/D変換器117にレベルの高いノイズが一時的に入力された場合は、振幅の低い部分では信号が検出されない。
図10(b)に示すように、V1より低い電圧値又はV7より高い電圧値を繰り返すような、大きな振幅の安定した信号が入力された時のみ、A/D変換器117から連続してデジタル信号が出力される。例えば、BPSK方式やQPSK方式のように、振幅変動のない変調方式で変調された信号が安定した環境で到来する場合に、デジタル信号を適切に復調することができる。このような構成をとることで、一時的に大きなレベルのノイズが入力された場合も、A/D変換器117の出力段で制御情報信号か否かの判断をすることが可能となり、誤った設定処理を防ぐことができる。
また、本実施形態では設定処理フェーズが終了するまではVGAの利得を所定の閾値以下になるように制御するため、安全性の高い設定処理を行うことができる。図11を用いて、本実施形態によるVGAの利得制御方法と、比較例によるVGAの利得制御法とを説明する。
比較例による利得制御方法では、VGAの利得制限を行わず、A/D変換器への入力信号レベルが一定になるようにVGAの利得を制御するため、VGAへの入力信号レベルによらず、VGAの出力信号レベルはほぼ一定となる。
例えば図11(a)及び図11(b)に示すようにVGAへの入力信号のレベルが異なる場合であっても、比較例による利得制御方法では、増幅後のA/D変換器への入力信号の信号レベルは、図11(c)および図11(e)に示すように、ほぼ一定になる。
一方、本実施形態による利得制御方法では、利得が所定の閾値以下になるように制御するため、例えば図11(a)および図11(b)に示すようなVGA入力信号に対して、出力信号は図11(d)および図11(f)のようになる。図11(a)のようにVGAへの入力信号レベルが小さい場合は、信号が十分に増幅されないため、A/D変換器での信号判定レベルに到達せず、デジタル信号として検出されない。すなわち、無線通信の相手端末が十分に近接し、受信信号レベルがある程度以上に大きくなる場合にのみ、信号が検出され、設定処理が行われる。近接する端末に対してのみ設定処理を実行することで、設定処理フェーズの安全性を向上させている。
VGAの利得制御の閾値は、設定処理を許可する信号レベルに応じて設定することができる。例えば図11に示すように、A/D変換器の信号判定レベル[V]に対して、VGAへの入力信号がVβより大きいレベルを有する場合にのみ設定処理を行いたい場合、VGA利得の閾値として(V/Vβ)を設定する。その結果、最大値がVβ以下の信号は検出されなくなる。
一方、Vβより大きい信号はA/D変換器のダイナミックレンジに合わせて適切に増幅され、デジタル信号として検出される。
なお、VGAの利得閾値(制限値)は、信号レベルの最大値ではなく平均値に合わせて制御してもよい。本実施形態ではVGAの利得に制限を設け、さらにA/D変換器での信号検出法を工夫することで、安全性の高い設定処理を実現している。
図6、図7から分かるように、本実施形態では、入力信号Vinと参照電圧Vとの比較、およびVinとVとの比較の両方を正確に行うために2つの比較器を動作させるだけでよい。そのため、7つの比較器すべてを動作させる場合と比較して、A/D変換器の消費電力を2/7程度に削減できる。
このように、本実施形態により、設定処理の安全性を向上させ、かつ消費電力を低減することができる。
なお、設定処理フェーズで比較をおこなう参照電圧はVとVではなく、例えばVとVでも良い。A/D変換器のダイナミックレンジに対して、設定情報信号として判断すべき入力信号の電圧レベルに応じて参照電圧を選ぶことが好ましい。
A/D変換器の参照信号電圧として0以上の値をもつ単電源の場合で説明したが、正負の値をとる両電源で動作するA/D変換器を用いてもよい。
上記実施形態では、A/D変換器への入力信号として参照電圧Vより小さいレベルのものか、Vより大きいレベルのもののみを信号として検出可能であるとしたが、VとVの間のレベルに相当する信号も検出するようにしてもよい。すなわち、A/D変換器へのアナログ入力信号電圧がV1より小さい場合はデジタル値0を、V7より大きい場合は1を、VとVの間に相当する場合は“Don’t care”信号を出力する。 “Don’t care”信号は、疑わしいレベルの信号を示すことになり、設定処理フェーズにおいて、“Don’t care”信号が頻繁に出力されるときはデータ通信フェーズへ移行しない、といった使い方が可能であり、よりセキュリティの高い設定処理を行うことができる。
上記実施形態では、A/D変換器117としてFlash型のA/D変換器を用いる例について説明したが、図12に示すようなSAR(Successive Approximation Register:逐次比較)型のA/D変換器を用いても良い。
SAR型のA/D変換器は比較器1601を1つだけ有し、逐次比較レジスタ1603及びD/A変換器1604を含む帰還ループ1602を介して得られる参照信号電圧Vrefと入力信号電圧Vinとの比較を複数回繰り返す。
nビットの分解能を持つSAR型A/D変換器では、入力信号電圧Vinと参照信号電圧Vrefとの比較がn回繰り返し行われるが、比較のたびにVrefは異なる値をとる。比較結果は逐次比較レジスタ1603に記憶され、比較結果に応じたデジタル出力Voutが出力される。逐次比較レジスタ1603からは、次ビットの比較を行うためのデジタル信号がD/A変換器1604へ出力され、D/A変換されたアナログ信号電圧(参照信号電圧)Vrefと入力信号電圧Vinとの間で、再び比較が行われる。
逐次比較レジスタ1603には分解能切替信号が与えられ、所望の参照信号電圧Vrefに対応したデジタル信号をD/A変換器1604へ送るよう逐次比較レジスタ1603を書き換えることで、分解能を変化させることができる。
設定処理フェーズでは、設定処理の安全性を高めるため、A/D変換器117への入力信号が、A/D変換器のダイナミックレンジの飽和レベルに近いくらい大きな電圧振幅を持つ場合にのみ信号として検出される。
図13に、設定処理フェーズでのSAR型A/D変換器の動作例を示す。1回目の比較は、最小の参照電圧Vとの比較をおこない、VよりVinが小さければデジタル値0を出力する。VよりVinが大きい場合は、2回目の比較として最大の参照電圧Vとの比較をおこなう。VよりVinが大きければデジタル値1を出力する。このような動作によって、電圧振幅の大きい信号のみがデジタル値として検出されることになる。また、比較回数を1回又は2回に抑えることができるため、消費電力を削減できる。なお、設定処理フェーズで比較を行う参照電圧はVとVではなく、例えばVとVでも良い。
A/D変換器としては図14に示すような時分割型のA/D変換器を用いてもよい。時分割型のA/D変換器では、複数の低速なサブA/D変換器を並列に並べた構成をとり、A/D変換を実行するサブA/D変換器を高速に切り替えることで変換速度を高めている。また、サブA/D変換器を高速に切り替えて、A/D変換されたデジタル信号をシリアルデータとして出力する。
データ通信フェーズでは全てのサブA/D変換器を使用する。一方、設定処理フェーズでは、サブA/D変換器の切り替え頻度を下げ、分解能切替信号により一部のサブA/D変換器のみを動作させることで、消費電力を削減する。
上記実施形態において、データ通信フェーズでの無線通信は、暗号化する場合としない場合がある。暗号化する場合は、設定処理フェーズで伝送される制御情報に認証鍵情報が含まれる。
また、無線通信装置100A、100Bは、待ち受けの段階から設定処理フェーズで待ち受けてもよい。すなわち、待ち受け時のA/D変換器の分解能を、データ通信時の分解能より小さく設定してもよい。設定処理フェーズはデータ通信フェーズに比べて低消費電力であるため、設定処理フェーズで待ち受けることで、誤って待ち受け状態が解除された場合に消費される電力を小さく抑えることができる。これにより、大きな電力をもつ雑音信号によって待ち受け状態が解除された場合、設定処理フェーズのまま処理を行い、データ通信フェーズには移行せずに再度待ち受け状態に戻るため、ウェイクアップに伴う消費電力を小さく抑えることができる。
また、無線通信装置100Aの周辺に無線通信装置が複数ある場合、互いの信号が干渉しあうことのないよう、他端末の存在を検知する検知モードを設けてもよい。検知モードでは、VGA利得の閾値による制御(制限)を行わず、A/D変換器117は低分解能に設定する。VGA利得の閾値による制御をオフにすることで、受信信号電力の大小によらず、A/D変換器のダイナミックレンジに合わせて受信信号電力が増幅される。
その結果、遠方に存在する端末からの信号や、周囲でやりとりしている他端末の信号を検出することが可能となる。他端末の信号を正確に復調する必要はなく、存在を検出することさえできればよいので、A/D変換器の分解能は低く設定し、消費電力を抑制する。
検知モードにおいて、周囲で他端末同士の信号のやり取りが無いことを確認した後、VGA利得の閾値制御をオンに切り替えて通常の設定処理フェーズに移行し、接続要求信号を送信する。
(第2の実施形態)図15に本発明の第2の実施形態に係る無線通信装置の受信回路の概略構成を示す。受信回路は、図5に示す上記第1の実施形態に係る受信回路110にさらにヘッダ判定部125を備えた構成となっている。図16に示すように、一般に、通信パケットはヘッダ部とペイロード部とに分けられる。ヘッダ部は、パケットサイズやID情報などを格納するもので、情報量は多くない。ヘッダ判定部125は、復号部119の出力信号がヘッダ部であるか、又はペイロード部であるかを判定し、判定結果を分解能制御部121に通知する。
分解能制御部121は、設定処理判定部120及びヘッダ判定部125の判定結果に応じてA/D変換器117の分解能を切り替える。具体的には、ヘッダ部ではA/D変換器の分解能を低く制御し、ペイロード部では分解能を高く制御する。
分解能の切り替えタイミングは、ペイロード部の信号が受信され始めるタイミングでもよいし、ペイロード部の信号が復調されてから切り替えてもよい。ヘッダ部の情報に基づいて、ペイロード部の到来タイミングを事前に知ることができるため、どちらのタイミングでもA/D変換器117の分解能を制御することができる。
このように、通信パケット内のヘッダ部とデータペイロード部とでA/D変換器117の分解能を切り替えても、効果的に消費電力を削減することができる。
(第3の実施形態)図17に本発明の第3の実施形態に係る無線通信装置の受信回路の概略構成を示す。受信回路は、図5に示す上記第1の実施形態に係る受信回路110にさらに信号形式判定部127を備えた構成となっている。
信号形式判定部127は、復号部119の出力信号から、受信した信号の変調方式などの信号形式を判定し、判定結果を分解能制御部121に通知する。分解能制御部121は、設定処理判定部120および信号形式判定部127の判定結果に応じて、A/D変換器117の分解能を制御する。
具体的には、分解能制御部121は、設定処理判定部120の判定結果に基づいて、A/D変換器117の分解能を、設定処理フェーズが終了するまでは、データ通信フェーズより低くなるよう制御する。また、信号形式判定部127の判定結果に基づいて、変調多値数が大きいほどA/D変換器117の分解能が高くなるよう制御する。
設定処理判定部120からの判定結果のみを用いて分解能を制御する場合、A/D変換器117の分解能は高/低の2種類の切り替えになるが、信号形式判定部127の判定結果も用いることで、より段階的な分解能制御を行うことが可能となる。
例えば、4ビット分解能のA/D変換器を用いる場合、設定処理フェーズでは1ビット、データ通信フェーズでは4ビット、といった制御パターンが考えられる。しかし、データ通信フェーズにおける信号形式がBPSKのように変調多値数の低い信号である場合、A/D変換による量子化雑音の影響が少ないため、分解能を4ビットにするよりも、2ビット又は3ビットでA/D変換したほうが、受信性能の劣化を抑えて消費電力を削減できる。
このように、信号形式に応じて段階的な分解能制御を行うことで、さらに消費電力を削減することができる。
(第4の実施形態)図18に本発明の第4の実施形態に係る無線通信装置の受信回路の概略構成を示す。受信回路は、図17に示す上記第3の実施形態に係る受信回路にさらに電源残量検知部129を備えた構成となっている。
電源残量検知部129は、無線通信装置の電源残量を検知し、分解能制御部121に通知する。分解能制御部121は、電源残量を考慮して、A/D変換器117の分解能を制御する。
具体的には、分解能制御部121は、電源残量検知部129の検知結果から、電源残量が少なくなったと判断した場合(電源残量が所定値以下になった場合)、A/D変換器117の分解能を小さくするように制御する。分解能を小さくした分だけ雑音の影響が大きくなり、伝送レートが下がることになるが、消費電力が削減されるため、無線通信装置をより長時間使用することが可能となる。
このような電源残量に応じて消費電力を抑制できる構成は、移動通信端末のように、使用電力が限られた無線通信装置に適用することが好適である。
(第5の実施形態)図19に本発明の第5の実施形態に係る無線通信装置の受信回路の概略構成を示す。本実施形態に係る受信回路は直交復調型である。受信回路は、アンテナ211、アンプ212、局部発振器213、90度移相部214、アナログ信号処理部220、230、及びデジタル信号処理部240を備える。
アナログ信号処理部220は、ミキサ221、帯域濾波器222、可変ゲインアンプ(以下VGA)223、及びA/D変換器224を有する。同様に、アナログ信号処理部230は、ミキサ231、帯域濾波器232、VGA233、及びA/D変換器234を有する。
アンテナ211を介して受信された信号は、アンプ212で増幅される。局部発振器213はアンプ212が増幅した受信信号をベースバンド信号に周波数変換するためのローカル発振器である。
90度移相部214は、局部発振器213により生成されたローカル信号の位相を90度遅らせまたは進める移相器等により実現される。ローカル信号はアナログ信号処理部220に入力され、位相が90度ずらされたローカル信号はアナログ信号処理部230に入力される。
アナログ信号処理部220において、ミキサ221は、アンプ212で増幅された受信信号と局部発振器213で生成されたローカル信号とを乗算してベースバンド信号に周波数変換する。ミキサ221により周波数変換された信号は、帯域濾波器222を介して、VGA223で増幅され、A/D変換器224によりデジタル信号に変換される。
アナログ信号処理部230は、アナログ信号処理部220と同様の構成となっており、アナログ信号処理部220と位相が90度異なるローカル信号が与えられる。従って、アナログ信号処理部220および230からは、直交復調されたベースバンド信号IおよびQが出力され、デジタル信号処理部240に与えられる。
デジタル信号処理部240は、アナログ信号処理部220及び230から与えられるデジタルベースバンド信号(互いに直交するIチャネル及びQチャネルの複素ベースバンド信号)I、Qを復号化し、元のデジタルデータに変換する。復号された元のデジタルデータは、図示しないD/A変換部による音声等への変換や、図示しない情報処理装置によるさらなるデータ処理など、データの種類に応じた処理が施される。デジタル信号処理部240は図1に示す制御回路140に含まれていてもよい。
本実施形態では、少なくとも設定処理フェーズが終わるまでは、同相信号と直交信号から成る受信信号のうち、どちらか一方を受信し、他方を受信しないことで、受信回路の低消費電力化を実現する。
ただし、一般に受信信号は周波数オフセットの影響を受けているため、まずパイロットシンボルを用いて周波数オフセットを補償する。そして、デジタル信号処理部240から利得制御信号GSと分解能制御信号RSをフィードバックし、少なくとも設定処理が終わるまでは、アナログ信号処理部220又はアナログ信号処理部230のVGA及びA/D変換器を休止させる。
また、設定処理フェーズにおいて、動作させるVGAの利得を閾値以上にならないように制御(制限)し、A/D変換器の分解能をデータ通信フェーズより低く設定するようにしてもよい。
設定処理に用いる制御情報信号は情報量が少なく、高速な通信が要求されないため、受信回路の一部を休止モードにすることで消費電力を削減できる。例えば同相信号のみを受信する場合は、2つずつあるVGAとA/D変換器のうち、VGA223とA/D変換器224を動作させることで消費電力を削減する。同様に、直交信号のみを受信する場合は、VGA233とA/D変換器234を動作させることで消費電力を削減する。
制御情報信号の変調方式としては、同相成分と直交成分が同じ情報を持つように変調された信号を用いる。例えば、π/2シフトBPSK方式で変調された信号は、同相信号と直交信号が1シンボルごとに交互に繰り返されるため、送信側は、制御情報信号を変調する際に、連続する2シンボルに同じデータを割り当てる。受信側では、同相信号のみ、あるいは直交信号のみを復調するだけで制御情報データを得ることができる。
または、全てのシンボルで同相成分と直交成分が同じ振幅を持つように位相変調された設定情報信号を用いてもよい。すなわち、送信側で、設定情報信号をデータ変調する際に、信号点が信号空間ダイアグラムのy=x(縦軸=横軸)の直線上に配置されればよい。このような変調信号を受信側で復調する場合、同相信号と直交信号は同じ振幅になるので、いずれか一方の成分を復調するだけで制御情報データを得ることができる。
このように、直交復調型の受信回路においても、設定処理の安全性を向上させ、かつ消費電力を低減することができる
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100A、100B 無線通信装置
110 受信回路
111 アンテナ
112 アンプ
113 ミキサ
114 局部発振器
115 バンドパスフィルタ
116 可変ゲインアンプ
117 A/D変換器
118 電力測定部
119 復号部
120 設定処理判定部
121 分解能制御部
122 利得制御部
123 利得リミッタ
130 送信回路
140 制御回路

Claims (18)

  1. 他無線通信装置との間でデータ通信を行う前に、データ通信に必要な制御情報信号を用いた設定処理を行う無線通信装置であって、
    受信アナログ信号を増幅する可変ゲインアンプと、
    前記増幅された受信アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記デジタル信号の電力を測定する電力測定部と、
    前記デジタル信号を復調する復号部と、
    前記復調されたデジタル信号から前記設定処理が完了したか否かを判定する設定処理判定部と、
    前記設定処理時の前記A/D変換器の分解能を、データ通信時の分解能より小さくする分解能制御部と、
    前記電力の測定結果に基づき前記可変ゲインアンプの利得を調整し、前記設定処理時は前記利得が所定値を超えないように制限する利得制御部と、
    を備える無線通信装置。
  2. 前記分解能制御部は、待ち受け時の前記A/D変換器の分解能を、データ通信時の分解能より小さく設定し、
    前記利得制御部は、前記待ち受け状態において、前記可変ゲインアンプの利得が所定値を超えないように制限することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記A/D変換器は、前記設定処理時は、前記増幅された受信アナログ信号が第1の参照電圧以下か、又は前記第1の参照電圧より高い第2の参照電圧以上であるかを判定することで、前記デジタル信号への変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記A/D変換器は、前記増幅された受信アナログ信号及び互いに異なる参照電圧が与えられる並列接続された複数の比較器を有し、
    前記分解能制御部は、前記設定処理時に動作させる前記比較器の数を、データ通信時に動作させる前記比較器の数より少なくすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記A/D変換器は、
    前記増幅された受信アナログ信号と参照電圧との比較を行う比較器と、
    前記比較器の比較結果を記憶し、前記比較結果に対応する前記デジタル信号を出力するレジスタと、
    前記デジタル信号をデジタルアナログ変換して前記参照電圧を生成するD/A変換器と、
    を有し、
    前記分解能制御部は、前記レジスタの書き替えを行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記分解能制御部は、前記参照電圧が第1の電圧となるように前記レジスタの書き替えを行い、前記増幅された受信アナログ信号の電圧が前記第1の電圧より高い場合は、前記参照電圧が前記第1の電圧より高い第2の電圧となるように前記レジスタの書き替えを行うことを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
  7. 前記A/D変換器は、前記増幅された受信アナログ信号が時分割で切り替えて与えられる複数のサブA/D変換器を有し、
    前記分解能制御部は、前記設定処理時に動作させる前記サブA/D変換器の数を、データ通信時に動作させる前記サブA/D変換器の数より少なくすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  8. 前記復調されたデジタル信号がヘッダ部であるか又はペイロード部であるかを判定するヘッダ判定部をさらに備え、
    前記分解能制御部は、前記ヘッダ判定部の判定結果に基づき、前記ヘッダ部の処理時の前記A/D変換器の分解能を、前記ペイロード部の処理時の分解能より小さくすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  9. 前記復調されたデジタル信号から前記受信アナログ信号の信号形式を判定する信号形式判定部をさらに備え、
    前記分解能制御部は、前記信号形式判定部の判定結果に基づいて前記A/D変換器の分解能を調整することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  10. 前記信号形式判定部は変調方式を判定し、
    前記分解能制御部は、前記変調方式における変調多値数が小さいほど、前記A/D変換器の分解能を小さくすることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 電源残量を検知する検知部をさらに備え、
    前記分解能制御部は、前記電源残量が所定値以下になった場合、前記A/D変換器の分解能を小さくすることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
  12. 他無線通信装置との間でデータ通信を行う前に、データ通信に必要な制御情報信号を用いた設定処理を行う無線通信装置であって、
    第1のローカル信号を出力するローカル発振器と、
    前記第1のローカル信号の位相を90度移相して第2のローカル信号を出力する移相部と、
    受信アナログ信号と前記第1のローカル信号とを乗算して周波数変換し、第1のアナログ信号を生成する第1のミキサと、
    前記受信アナログ信号と前記第2のローカル信号とを乗算して周波数変換し、第2のアナログ信号を生成する第2のミキサと、
    前記第1のアナログ信号を増幅する第1の可変ゲインアンプと、
    前記第2のアナログ信号を増幅する第2の可変ゲインアンプと、
    前記増幅された第1のアナログ信号を第1のデジタル信号に変換する第1のA/D変換器と、
    前記増幅された第2のアナログ信号を第2のデジタル信号に変換する第2のA/D変換器と、
    前記設定処理時の前記第1のA/D変換器又は前記第2のA/D変換器の分解能を、データ通信時の分解能より小さくする分解能制御部と、
    前記第1のデジタル信号又は前記第2のデジタル信号の電力の測定結果に基づき前記第1の可変ゲインアンプ又は前記第2の可変ゲインアンプの利得を調整し、前記設定処理時は前記利得が所定値を超えないように制限する利得制御部と、
    を備える無線通信装置。
  13. 前記制御情報信号が同相成分と直交成分とで同じ情報を持つ場合に、前記設定処理の間、前記第1の可変ゲインアンプ及び前記第1のA/D変換器、又は前記第2の可変ゲインアンプ及び前記第2のA/D変換器を停止させるデジタル信号処理部をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  14. 前記制御情報信号は、連続する2つのシンボル毎に同じ情報が割り当てられるようにπ/2シフトBPSK方式で変調されていることを特徴とする請求項13に記載の無線通信装置。
  15. 前記制御情報信号は、すべてのシンボルにおいて同相成分と直交成分が同じ振幅を持つように位相変調されていることを特徴とする請求項13に記載の無線通信装置。
  16. データ通信を行う前に、データ通信に必要な制御情報信号を用いた設定処理を行う第1の無線通信装置及び第2の無線通信装置を備える無線通信システムであって、
    前記第1の無線通信装置は前記制御情報信号を前記第2の無線通信装置へ送信し、
    前記第2の無線通信装置は、
    第1のローカル信号を出力するローカル発振器と、
    前記第1のローカル信号の位相を90度移相して第2のローカル信号を出力する移相部と、
    前記第1の無線通信装置から受け取った受信信号と前記第1のローカル信号とを乗算して周波数変換し、第1のアナログ信号を生成する第1のミキサと、
    前記受信信号と前記第2のローカル信号とを乗算して周波数変換し、第2のアナログ信号を生成する第2のミキサと、
    前記第1のアナログ信号を増幅する第1の可変ゲインアンプと、
    前記第2のアナログ信号を増幅する第2の可変ゲインアンプと、
    前記増幅された第1のアナログ信号を第1のデジタル信号に変換する第1のA/D変換器と、
    前記増幅された第2のアナログ信号を第2のデジタル信号に変換する第2のA/D変換器と、
    前記設定処理時の前記第1のA/D変換器又は前記第2のA/D変換器の分解能を、データ通信時の分解能より小さくする分解能制御部と、
    前記第1のデジタル信号又は前記第2のデジタル信号の電力の測定結果に基づき前記第1の可変ゲインアンプ又は前記第2の可変ゲインアンプの利得を調整し、前記設定処理時は前記利得が所定値を超えないように制限する利得制御部と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  17. 前記第2の無線通信装置は、デジタル信号処理部をさらに備え、
    前記デジタル信号処理部は、前記第1の無線通信装置が同相成分と直交成分とで同じ情報を持つ前記制御情報信号を送信する場合に、前記設定処理の間、前記第1の可変ゲインアンプ及び前記第1のA/D変換器、又は前記第2の可変ゲインアンプ及び前記第2のA/D変換器を停止させることを特徴とする請求項16に記載の無線通信システム。
  18. 受信アナログ信号を増幅する可変ゲインアンプ、及び前記増幅された受信アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を有し、他無線通信装置との間でデータ通信を行う前に、データ通信に必要な制御情報信号による設定処理を行う無線通信装置を用いた無線通信方法であって、
    前記設定処理の完了前は、前記A/D変換器の分解能が第1の分解能となるように制御し、前記可変ゲインアンプの利得を、所定値を超えないように前記デジタル信号の電力に基づいて調整し、
    データ通信時は、前記A/D変換器の分解能が前記第1の分解能より大きい第2の分解能となるように制御し、前記可変ゲインアンプの利得を前記デジタル信号の電力に基づいて調整することを特徴とする無線通信方法。
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