JP5100065B2 - 軌道回路装置 - Google Patents

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Description

本発明は軌道回路装置に係り、特に列車検知を適切に行うことが可能な軌道回路装置に関する。
従来の軌道回路装置には、各軌道回路の両端に送信装置および受信装置が接続され、送信装置からの信号を軌道回路を介して受信装置で受信し、そのときの受信レベルから軌道回路上の列車の在線・非在線を判定している。制御レベルとは、列車非在線時の受信レベルの推定値である。
このような軌道回路装置において、従来は、ある学習タイミングから次の学習タイミングまでのレベル学習周期において、当該軌道回路の受信レベルの最大値が前回の制御レベルに対して規定範囲内の時、最大値を制御レベルとして落下/扛上判定レベルを算出し、軌道回路の落下/扛上判定を行っている。
軌道回路に接続された送信装置や受信装置は、ネットワークを介して地上制御装置に接続されており、受信装置で受信した信号は地上制御装置に送られる。地上制御装置では、受信装置で受信した信号のレベル、つまり受信レベルが規定値以上であれば軌道回路の扛上と判定し、規定値以下であれば軌道回路の落下と判定する。
特許文献1には、気象条件や車両速度に影響されず、車両検知精度の高い車両検知装置が記載されている。
図11は、上記車両検知装置の構成を示すブロック図である。
送信回路は車両の進路前方に当たる一対のレールに送信信号を送信し、受信回路は測定点Bにおいて受信信号を出力する。処理回路は、車両の有無を判定する基準レベルIkを有し、受信信号のレベルIrが上昇傾向にある場合には、上昇量に応じて基準レベルIkを上昇させ、受信信号のレベルIrが下降傾向に転じた後は、基準レベルIkを保持し、受信信号のレベルIrが基準レベルIkよりも低くなった場合に、車両「有」の車両検知信号を出力する。
また、特許文献2には、安全性を確保するとともに、稼働率向上を図った軌道回路装置が記載されている。
図12は、上記軌道回路装置のシステム構成を示している。
図12において、軌道上を走行する列車10の在線位置を検出するためにn個の軌道回路(1,2,…,n)が設けられ、軌道回路1の両端には、軌道回路1に対して信号を送受信する送受信装置11a,11bが接続されている。軌道回路(2,…,n)の各々にも、同様に、両端に送受信装置が接続され、図12では、軌道回路2の一側に接続された送受信装置12aと、軌道回路nの他側に接続された送受信装置1nbが示されている。
地上制御装置100には、列車の在線を管理する在線管理部110、送受信装置(11a,11b,12a,…,1nb)で受信した信号の受信レベルに基づいて、軌道回路の扛上/落下を判定する受信レベル判定部120、列車の在線・非在線の可能性を判定する在線検知結果判定部130、列車の在線・非在線を判定する列車在線判定部140、列車の在線・非在線の判定結果によって列車制御を行う信号制御部150、および列車の在線・非在線の判定結果を表示する表示部160が設けられている。レベル学習は、ある学習タイミングから次の学習タイミングまでのレベル学習間隔において、前回の制御レベルに対して規定範囲内での受信レベルの最大値Aを次回の新たな制御レベルとして、軌道回路の落下、扛上判定を実施している。
従来のレベル学習の制御レベル決定方式では、無絶縁軌道回路においても当該軌道回路の列車在線状態を監視して制御レベルを決定しており、隣接軌道回路の列車在線状況をも監視して制御レベルを決定していなかった。
特開平8−230670号公報 特開2003−11815号公報
無絶縁軌道回路において、当該軌道回路の隣接軌道回路に列車が在線してる時、隣接軌道回路の在線位置によって隣接軌道回路に受信レベルが流出し、当該軌道回路の受信レベルが列車非在線時の受信レベルより低下したり、共振現象により当該軌道回路の受信レベルが列車非在線時の受信レベルより増加する事があるが、従来のレベル学習では、隣接軌道回路の状態を十分に考慮していない為、この増加または低下した受信レベルを用いて制御レベルを決定しているので、制御レベルを誤追従する事があるという問題点があった。
よって、従来のレベル学習において隣接軌道回路に列車が在線している状態で制御レベルを決定した場合、定常の受信レベルから落下/扛上判定レベルまでの幅が広くなり、落下判定/扛上判定に時間がかかり、危険側事象となる。また、共振現象発生時に制御レベルを決定した場合、定常の受信レベルから落下/扛上判定レベルまでの幅が狭くなり、落下判定/扛上判定の時間が早くなり、稼働率が低下するという問題点があった。
また、無絶縁軌道回路において当該軌道回路に列車が在線継続した場合や隣接軌道回路に列車が在線継続した場合に天候等の変化による受信レベルの変動があった際は制御レベルが正常に決定できずに危険側事象となる、あるいは、稼働率が低下するという問題点があった。また、受信レベルの最大値が前回の制御レベルに対して規定範囲外(−2dB〜+2dB)の場合は当該周期は制御レベルを決定せず、制御レベルとして前回の制御レベルを使用していた為、急激な受信レベルの変動があった時に危険側事象となる、あるいは、稼働率が低下するという問題点があった。
本発明は、軌道回路装置において、無絶縁軌道回路における自軌道回路、及び隣接軌道回路の在線状況を考慮した制御レベルを決定し、且つ急激な受信レベルの変動、現在の定常の受信レベルを制御レベルと出来ない状況に対応したレベル学習を行い、過密運行時においてもレベル学習を行い、安全性を確保した制御レベルを決定する事を課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、軌道回路に送信装置と受信装置が接続され、送信装置から送信した信号を、軌道回路を介して受信装置で受信し、受信レベルが落下判定レベル以下であれば軌道回路の落下と判定し、受信レベルが扛上判定レベル以上であれば軌道回路の扛上と判定する軌道回路装置において、無絶縁軌道回路において当該軌道回路、及び隣接軌道回路の列車在線状況に対応した制御レベル候補値を3種類収集し、優先順位の高い制御レベル候補値を制御レベルとし、優先順位は定常の受信レベルに近い値の制御レベル候補値ほど高くなるように設定する。
また、無絶縁軌道回路において当該軌道回路に列車が在線継続した場合や隣接軌道回路に列車が在線継続した場合に定常の受信レベルを制御レベルと出来ない為、現在の制御レベルと比較し、制御レベルを規定制御レベルとする。
また、制御レベル決定の際に制御レベルと制御レベル候補値が規定範囲以上差がある場合には、制御レベルを規定範囲に設定し、極端な制御レベルの追従を抑止する。上記より、様々な軌道回路状態に対応した制御レベルの決定により、高い安全性を確保することが可能となる。
さらに、本発明では、判定レベル決定手段は、軌道回路装置立上げ時の扛上判定レベルを再立上げ下限値、レベル学習上限監視値を再立ち上げ上限値として設定し、軌道回路装置本体が停止状態から動作状態となった場合、受信レベルが再立上げ下限値以上、再立ち上げ上限値未満となれば軌道回路の扛上と判定し、信レベルが再立上げ下限値未満、再立ち上げ上限値以上であれば軌道回路の落下と判定することで、軌道回路装置が停止状態から動作状態となり制御レベルが決定した時から正常な列車検知を行う。
本発明によれば、無絶縁軌道回路において様々な列車在線状況に対応した信頼性の高い制御レベルを決定する事ができ、正常な制御レベルが決定できない場合においても安全側に制御レベルを決定することにより、あらゆる状況に対応した制御レベルを決定でき、安全性の確保が可能な軌道回路装置を実現できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に従って説明する。
図1は本発明に係る軌道回路装置のシステム構成を示している。軌道上を走行する列車10の在線位置を検出するためにn個の軌道回路(1,2,…,n)が設けられている。n個の軌道回路(1,2,…,n)の各軌道回路間は絶縁体で分離されていない無絶縁軌道回路あって、各軌道回路に他の軌道回路からの影響を受ける。軌道回路1の両端には、軌道回路1に対して信号を送受信する送受信装置11a,11bが接続されている。軌道回路(2,…,n)の各々にも、同様に、両端に送受信装置が接続されている。図1では、軌道回路2の一側に接続された送受信装置12aと、軌道回路nの他側に接続された送受信装置1nbが示されている。
送受信装置11aの内部には、変調部21a、送信部31a、受信部41a、復調部51a、および受信レベル算出部61aが設けられている。また、送受信装置11bの内部には、変調部21b、送信部31b、受信部41b、復調部51b、および受信レベル算出部61bが設けられている。送受信装置(12a,…,1nb)も内部構成は送受信装置11a,11bと同じである。そして、各送受信装置(11a,11b,12a,…,1nb)はネットワーク170を介して地上制御装置100に接続されている。
地上制御装置100には、列車の在線を管理する在線管理部110、送受信装置(11a,11b,12a,…,1nb)で受信した信号の受信レベルに基づいて、軌道回路の扛上/落下を判定する受信レベル判定部120、列車の在線・非在線の可能性を判定する在線検知結果判定部130、列車の在線・非在線を判定する列車在線判定部140、列車の在線・非在線の判定結果によって列車制御を行う信号制御部150、列車の在線・非在線の判定結果及び受信レベルから制御レベルを決定するレベル学習部180、制御レベルから落下判定レベルと扛上判定レベルを決定する判定レベル決定手段190、列車の在線・非在線の判定結果を表示する表示部160が設けられている。また、在線管理部110の内部には、送受信装置毎に異なる信号を作成する電文信号作成部111、および列車在線判定結果を記憶する在線検知結果情報記憶部112が設けられている。
送受信装置(11a,11b,12a,…,1nb)は、送信装置もしくは受信装置の何れに使用するかにより使用する部位が異なっている。送信装置もしくは受信装置の何れで使用するかは、地上制御装置100よりネットワーク170を介して別途指示される。本実施の形態では、送受信装置11aが送信装置として、送受信装置11bが受信装置としてそれぞれ用いられている。すなわち、送受信装置11aにおいては、信号をMSK変調(Minimum Shift Keying)する変調部21a、および信号を軌道回路1に送出する送信部31aが使用される。また、送受信装置11bにおいては、軌道回路1から信号を受信する受信部41b、軌道回路1から受信した信号の復調する復調部51b、および軌道回路1から受信した信号の受信レベルを算出する受信レベル算出部61bが使用される。
次に、上記構成の軌道回路装置における列車在線の検知処理について、図2及び図3を用いて説明する。
地上制御装置100は列車在線の検知処理を行うために、在線管理部110の電文信号作成部111で信号Sdsを作成する。作成された信号Sdsはネットワーク170を介して送受信装置11aに送信される。
送受信装置11aは、地上制御装置100から受けた信号Sdsを変調部21aで所定周波数により変調し、変調された信号Saを送信部31aから軌道回路1に送信する。送受信装置11aと送受信装置11bは軌道回路1により繋がっており、信号Saは軌道回路1を介して軌道回路伝送によって送受信装置11bに伝送される。送受信装置11bは受信部41bで軌道回路1から信号Saを受信し、復調部51bで信号Saを復調するとともに、受信した電文信号Saの受信レベルを受信レベル算出部61bで算出する。さらに、送受信装置11bは復調された信号Sdrと受信レベルを地上制御装置100にネットワーク170を介して送信する。
地上制御装置100は、送受信装置11bからの信号Sdrと受信レベルを受け取って、受信レベル判定部120において、受信レベルが落下判定レベル以下か、または扛上判定レベル以上かの判定を行う。落下判定レベルおよび扛上判定レベルは、制御レベルに基づいて算出する。制御レベルとは、その時点での非在線時の受信レベルとほぼ等価である。
図3は、列車の在線・非在線時の受信レベルの時間的変化を示している。軌道回路に列車が在線する場合は、列車の車軸によって軌道が短絡されるので、送受信装置11aから軌道回路1に送出された信号を送受信装置11bで受信する際に、その受信レベルが下がり落下判定レベル以下となる。列車が非在線の場合は、送受信装置11bでの受信レベルは下がらず扛上判定レベル以上となる。
なお、図3は、制御レベルに対して落下判定レベルが11dB下に、扛上判定レベルは9dB下に設定されている一例を示している。落下判定レベルと扛上判定レベルは、制御レベルから判定レベル決定手段190で決定されるが、レベル学習部180で制御レベルを決定する手法がレベル学習である。
図1及び図2においては、判定レベル決定手段190はレベル学習部180内に設置されているが、判定レベル決定手段190をレベル学習部180と別体に形成することも可能である。
次に、本特許におけるレベル学習について、図4、図5及び、図6を用いて説明する。レベル学習は、図2のレベル学習部180にて行われる。レベル学習は制御レベルを正確に決定する為に、無絶縁軌道回路における当該軌道回路、及び隣接軌道回路の列車在線状況に対応した制御レベル候補値を3種類収集する。
隣接軌道回路1、当該軌道回路2及び隣接軌道回路3には、それぞれ、送信回路11a、送信回路12a、送信回路13aから送信信号が送出され、受信回路11b、12b、13bにより、各軌道回路からの受信信号が出力される。これらの受信信号が地上制御装置100の受信レベル判定部に入力され、受信レベル判定部で判定された信号レベルがレベル学習部180に入力されて、隣接軌道回路1、当該軌道回路2及び隣接軌道回路3での在線状況に応じた制御レベル候補値が収集される。
図4に示すように、ある学習タイミングから次の学習タイミングまでのレベル学習周期において、当該軌道回路が扛上変化し、両隣接軌道回路が扛上状態、または扛上変化した事を条件とし、条件成立から一定時間経過後(例:1600ms)、一定時間(例:1600ms)の受信レベルの平均を制御レベル候補値1とする。
また、レベル学習周期中に当該軌道回路が扛上変化しない場合を想定し、学習タイミングで当該軌道回路及び、両隣接軌道回路が扛上状態の場合一定時間(例:1600ms)の受信レベルの平均を制御レベル候補値1とする。これは、通常の列車走行時を想定した制御レベル候補値である。
レベル学習周期中に何度か条件が成立した場合は、平均値の一番大きい値の候補値を制御レベル候補値1とする。
候補値1収集条件成立後から収集完了までの間に以下の何れかが発生した場合は制御レベル候補値1の算出を中止する。
(1)当該軌道回路の受信レベルが扛上判定レベル未満となった場合。(2)無絶縁軌道回路に限定した左右いづれかの隣接軌道回路が落下した場合。(3)受信レベルが途絶えた場合。
図5に示すように、当該軌道回路が扛上している事を条件とし、レベル学習周期における受信レベルの最大値を制御レベル候補値2とする。これは、過密走行により隣接軌道回路が扛上するタイミングが無い場合を想定した制御レベル候補値である。
図6に示すように、学習タイミングで当該軌道回路及び、両隣接軌道回路が扛上状態で、次の学習タイミングまで扛上状態であった時に、受信レベルの平均値を制御レベル候補値3とする。これは、夜間など列車が走行しない場合を想定した制御レベル候補値である。
レベル学習周期中に以下の何れかが発生した場合は制御レベル候補値3の算出を中止する。
(1)当該軌道回路の受信レベルが扛上判定レベル未満となった場合。(2)無絶縁軌道回路に限定した左右何れかの隣接軌道回路が落下した場合。
制御レベル決定時には候補値3>候補値1>候補値2の優先順位で以下の条件に基づき制御レベルを決定し、候補値が収集できない時は制御レベルは現在の制御レベルとする。当該軌道回路の定常の受信レベルに近い制御レベル候補値の方が優先順位が高くなるように設定している。
制御レベル候補値3を収集している場合は、(i)候補値がレベル学習上限値以下、レベル学習下限値以上の場合は制御レベル候補値3を制御レベルとする。(ii)候補値がレベル学習上限値より大きい場合はレベル学習上限値を制御レベルとする。(iii)候補値がレベル学習下限値未満の場合はレベル学習下限値を制御レベルとする。
制御レベル候補値3を収集していなく、制御レベル候補値1を収集している場合は、(i)候補値がレベル学習上限値以下、レベル学習下限値以上の場合は制御レベル候補値1を制御レベルとする。(ii)候補値がレベル学習上限値より大きい場合はレベル学習上限値を制御レベルとする。(iii)候補値がレベル学習下限値未満の場合はレベル学習下限値を制御レベルとする。
制御レベル候補値3、制御レベル候補値1を収集していなく、制御レベル候補値2を収集している場合は、(i)制御レベル候補値が規定制御レベル以上の場合は制御レベルを規定制御レベルとする。(ii)制御レベル候補値が規定制御レベル未満、現在の制御レベル以上の場合は制御レベルを制御レベル候補値とする。(iii)制御レベル候補値が現在の制御レベル未満の場合は制御レベルを現在の制御レベルとする。これにより、制御レベルを下げる事無く、且つ不要な上方向への誤追従を防ぎ、過密運行時においても安全性を確保して制御レベルを決定する事が可能となる。
なお、1学習周期での制御レベルの追従は現在の制御レベル(+2dB〜−2dBの範囲)までとし、制御レベル候補値がこの範囲外の場合は制御レベルを現在の制御レベル+2dB、または現在の制御レベル−2dBとする。
また、列車が当該軌道回路に在線継続した場合、及び隣接軌道回路に在線継続した場合はその間のレベル変動を考慮し、一定時間経過後に現状の制御レベルが規定制御レベル未満の場合は制御レベルを規定制御レベルとし、現状の制御レベルが規定制御レベル以上の場合は制御レベルを現状の制御レベルとする。
レベル学習幅は、規定短絡感度における受信レベル落下幅と落下判定レベル、扛上判定レベルから決定されるものである。図7において、レベル学習初期値から−3.5がレベル学習下限値に、+5がレベル学習上限値に設定されている。レベル学習下限値は、下方向へのレベル学習後、次のレベル学習迄の間に軌道回路が前提範囲内の乾燥遷移した場合に、列車在線にも係わらず軌道回路扛上判定とならない値となるように考慮する。また、レベル学習上限値は、レベル学習上限値での規定短絡感度における受信レベルが、レベル下限値を基準として落下、扛上判定した場合に、軌道回路扛上とならないことを考慮し、また上方向へのレベル学習後、次のレベル学習迄の間に軌道回路が前提範囲内の漏れ遷移した場合に、列車非在線にも係わらず軌道回路落下とならない値を必要に応じて加味することで範囲を指定するものである。なお、レベル学習上限値やレベル学習下限値は、軌道回路の種別(絶縁の有無、転てつ機の有無、漏れコンダクタンスや信号周波数の大小)、軌道回路長、及び短絡感度を考慮して決定される。
レベル学習の初期値、上限値および下限値において、定常レベルは制御レベルに等しく、図7において、定常レベルから−9が扛上判定レベルに、定常レベルから−11が落下判定レベルに、−17が在線レベルに設定されている。
図8は、レベル上昇監視値を設定した例である。レベル上昇監視値は、前提条件以上の乾燥遷移があった場合や、装置の短絡故障があった場合を想定したものであり、規定短絡感度における受信レベル落下幅とレベル学習下限値における落下判定レベルから、列車在線にも係わらず非在線と判定する可能性のある受信レベル以上となるようにレベル上昇監視を定義する。そして、レベル上昇監視値以上の受信レベルを検知した場合は、軌道回路を強制落下させる。
なお、図8ではレベル上昇監視値がレベル学習上限値と同じ+5に設定されているが、レベル学習上限値より高いレベル(例えば+6)に設定しても良い。
図9は、レベル上昇警報値とレベル低下警報値を設定した例を示している。図9では、レベル上昇警報値は+4に、レベル低下警報値は−10にそれぞれ設定されている。レベル上昇警報値は前記レベル上昇監視値に達する前に警報を発して、保守を促すためのものである。またレベル低下警報値は、前提条件以上の漏れ遷移があった場合を想定したものであり、規定短絡感度における受信レベル落下幅とレベル学習下限値落下判定レベルから、軌道回路落下継続となる前に警報を発して、保守を促す。
漏れ遷移があって定常レベルが次第に低下して、図9の右端のように定常レベルが−12.5になると、軌道回路が落下し続けてしまい、軌道回路を扛上させることが不可能となってしまうが、上記のようにレベル低下警報値を設定しておけば、このような事態になることを事前に回避できる。
図10は、再立上げ上限値と再立上げ下限値を設定した例を示している。図10では、再立上げ上限値は+5、再立上げ下限値は−8に設定されている。再立上げ上限値と再立上げ下限値はシステムを停止から立上げた場合、または軌道回路調整を行い制御レベルの初期値を変更した場合に、受信レベルがその範囲内の場合は制御レベルを規定制御レベルとするものである。規定制御レベルの落下判定レベルを再立上げ下限値、レベル上昇監視値を再立上げ上限値とするものである。
本発明に係る軌道回路装置のシステム構成図。 図1に示した軌道回路装置による列車検知処理の説明図。 列車在線・非在線時の受信レベルの時間的変化を示す図。 レベル学習における制御レベル候補値1収集時の軌道回路状態を示す図。 レベル学習における制御レベル候補値2収集時の軌道回路状態を示す図。 レベル学習における制御レベル候補値3収集時の軌道回路状態を示す図。 レベル学習における制御レベル範囲の算出根拠を示す図。 レベル上昇監視値を設定した例を示す図。 レベル上昇警報値とレベル低下警報値を設定した例を示す図。 再立ち上げ上限値と再立上げ下限値を設定した例を示す図。 従来例である車両検知装置の構成を示すブロック図。 従来例である軌道回路装置のシステム構成図。
符号の説明
1〜n 軌道回路
10 列車
11a〜1nb 送受信装置
21a,21b 変調部
31a,31b 送信部
41a,41b 受信部
51a,51b 復調部
61a,61b 受信レベル算出部
100 地上制御装置
110 在線管理部
111 電文信号作成部
112 在線検知結果情報記憶部
120 受信レベル判定部
130 在線検知結果判定部
140 列車在線判定部
150 信号制御部
160 表示部
170 ネットワーク
180 レベル学習部
190 判定レベル決定手段

Claims (4)

  1. 軌道回路に送信装置と受信装置が接続され、前記送信装置から送信した信号を、前記軌道回路を介して前記受信装置で受信し、受信レベルが落下判定レベル以下であれば前記軌道回路の落下と判定し、受信レベルが扛上判定レベル以上であれば前記軌道回路の扛上と判定する軌道回路装置において、
    無絶縁軌道回路における当該軌道回路、及び隣接軌道回路の列車在線状況に対応した複数の制御レベル候補値を収集し、前記制御レベル候補値の優先順位に応じて、列車非在線時の受信レベルの推定値である制御レベルを決定するレベル学習部を持ち、
    前記受信装置で受信した受信レベルの変動に応じて追従して前記制御レベルを変化させ、その変化させた制御レベルに基づいて前記落下判定レベルと前記扛上判定レベルを決定する判定レベル決定手段を備えることを特徴とする軌道回路装置。
  2. 請求項1に記載の軌道回路装置において、
    無絶縁軌道回路において当該軌道回路に列車が在線継続している場合、又は、隣接軌道回路に列車が在線継続している場合に、一定時間経過後、制御レベルを規定制御レベルにする事を特徴とする軌道回路装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の軌道回路装置において、
    前記制御レベル決定時に、前回の制御レベルと今回の制御レベル候補値の差が規定範囲外の場合は、今回の制御レベルを前回の制御レベルに対し規定範囲まで追従することを特徴とする軌道回路装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の軌道回路装置において、
    前記制御レベルを決定するレベル学習部は、軌道回路装置が動作状態となった時に決定される扛上判定レベルを再立上げ下限値、レベル上昇監視値を再立上げ上限値と設定し、
    軌道回路装置本体が停止状態から動作状態となった場合には、受信レベルが前記再立上げ下限値以上、再立ち上げ上限値未満となれば軌道回路の扛上と判定し、受信レベルが前記再立上げ下限値未満、再立ち上げ上限値以上であれば軌道回路を落下と判定することを特徴とする軌道回路装置。
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