JP5099401B2 - 酸性多糖類無機塩、海藻を保持する酸性多糖類無機塩、及びそれらの製造方法 - Google Patents
酸性多糖類無機塩、海藻を保持する酸性多糖類無機塩、及びそれらの製造方法 Download PDFInfo
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多糖類無機塩を繊維やゲルとして使用する場合には、その強度が高くなくては産業的に使用できないことがある。多糖類無機塩繊維及び/又は多糖類無機塩ゲル、あるいはそれらを原料とした多糖類無機塩製品の強度に影響を与えているのは、多糖類無機塩の分子量である。
〔項1〕
全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、90モル%以上である、酸性多糖類無機塩。
〔項2〕
全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、99.85モル%以上である、項1に記載の酸性多糖類無機塩。
〔項3〕
全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、99.9モル%以上である、項2に記載の酸性多糖類無機塩。
〔項4〕
酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維製造用の、項1〜3のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩。
〔項5〕
前記酸性多糖類がアルギン酸である、項1〜4のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩。
〔項6〕
前記主成分となる酸性多糖類1価無機塩が、酸性多糖類ナトリウム塩である、項1〜5のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩。
〔項7〕
前記主成分となる酸性多糖類1価無機塩が、アルギン酸ナトリウムである、項1〜6のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩。
〔項8〕
主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液を、1価無機カチオンを含む透析液に対して透析する工程(ここで、透析液中の1価無機カチオンの比率は、水溶液中の主成分となる1価無機カチオンの比率よりも高い)を包含する、酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項9〕
前記酸性多糖類がアルギン酸である、項8に記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項10〕
前記主成分となる1価無機カチオンがナトリウムイオンである、項8又は9に記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項11〕
前記酸性多糖類がアルギン酸であり、前記主成分となる1価無機カチオンがナトリウムイオンである、8〜10のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項12〕
前記透析液が塩化ナトリウム水溶液である、項8〜11のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項13〕
前記塩化ナトリウム水溶液中の塩化ナトリウムの純度が99.99質量%以上である、項12に記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項14〕
前記塩化ナトリウム水溶液中の塩化ナトリウムの純度が99.999質量%以上である、項13に記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項15〕
前記塩化ナトリウム水溶液が、異常クロマト現象又は擬似異常クロマト現象を利用して製造されたものである、項12〜14のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項16〕
主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液について、前記透析工程後の溶液粘度が、前記透析工程前の溶液粘度の90%以上であることを特徴とする、項8〜15のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項17〕
主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液について、前記透析工程後の溶液粘度が、前記透析工程前の溶液粘度の95%以上であることを特徴とする、項16に記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項18〕
主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液について、前記透析工程後の溶液分子量が、前記透析工程前の溶液分子量の90%以上であることを特徴とする、項8〜15のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項19〕
主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液について、前記透析工程後の溶液分子量が、前記透析工程前の溶液分子量の95%以上であることを特徴とする、項18に記載の酸性多糖類無機塩の製造方法。
〔項20〕
酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項21〕
酸性多糖類無機塩の水溶液(ここで、酸性多糖類無機塩において、全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、90モル%以上である)と、無機塩水溶液とを接触させることにより得られる、酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項22〕
酸性多糖類無機塩において、全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、99.85モル%以上である、項21に記載の酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項23〕
酸性多糖類無機塩において、全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、99.9モル%以上である、項22に記載の酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項24〕
海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を保持させるための、項20〜23のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項25〕
風乾繊維の単繊維の引張強度が1.5g/デニール以上、又は、湿潤繊維の単繊維の引張強度が0.15g/デニール以上である、項20〜24のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項26〕
前記酸性多糖類がアルギン酸である、項20〜25のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項27〕
前記主成分となる酸性多糖類1価無機塩が、酸性多糖類ナトリウム塩である、項21〜26のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項28〕
項20〜27のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維を原料とする、酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項29〕
項28に記載の酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品、並びに、海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を有する、海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項30〕
海藻藻体及び/又は海藻切片が、非成熟性の紅藻類大型海藻由来であることを特徴とする、項29に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項31〕
海藻胞子の由来が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来であることを特徴とする項29に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項32〕
オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、項31に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項33〕
オゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)が、オゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする項31記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項34〕
非成熟性の紅藻類大型海藻が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来の海藻胞子が生長した非成熟性単藻培養株、あるいはその非成熟性単藻培養株が増殖した藻体であることを特徴とする、項30に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項35〕
非成熟性の紅藻類大型海藻がオゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする項30又は34のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項36〕
項20〜24のいずれかに記載の酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維、並びに、海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を有する、海藻
胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項37〕
海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を含有する酸性多糖類無機塩の水溶液(ここで、酸性多糖類無機塩において、全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、90モル%以上である)と、無機塩水溶液とを接触させることにより得られる、海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項38〕
全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、99.85モル%以上である、項37に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項39〕
酸性多糖類無機塩において、全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、99.9モル%以上である、項37に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項40〕
海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を保持させるための、項36〜39のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項41〕
海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種が非成熟性の紅藻類大型海藻由来であることを特徴とする、項36〜40のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項42〕
海藻胞子の由来が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来であることを特徴とする、項36〜40のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項43〕
オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、項42に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項44〕
オゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)が、オゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする項42又は43記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項45〕
非成熟性の紅藻類大型海藻が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来の海藻胞子が生長した非成熟性単藻培養株、あるいはその非成熟性単藻培養株が増殖した藻体であることを特徴とする、項41に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項46〕
オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、項45に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項47〕
非成熟性の紅藻類大型海藻がオゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする、項42又は46記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
〔項48〕
項31〜39のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維を原料とする、海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項49〕
アルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項50〕
アルギン酸無機塩の水溶液(ここで、アルギン酸無機塩において、全てのアルギン酸無機塩に対する主成分となるアルギン酸ナトリウムの比率が、90モル%以上である)と、カルシウムイオン水溶液とを接触させることにより得られる、アルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項51〕
全てのアルギン酸無機塩に対する主成分となるアルギン酸ナトリウムの比率が、99.85モル%以上である、項50に記載のアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項52〕
アルギン酸無機塩において、全てのアルギン酸無機塩に対する主成分となるアルギン酸ナトリウムの比率が、99.9モル%以上である、項50に記載のアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項53〕
海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を保持させるための、項49〜52のいずれかに記載のアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項54〕
風乾繊維の単繊維の引張強度が1.5g/デニール以上、又は、湿潤繊維の単繊維の引張強度が0.15g/デニール以上である、項49〜53のいずれかに記載のアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項55〕
項49〜54のいずれかに記載のアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維を原料とする、アルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項56〕
項55に記載のアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品、並びに、海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を有する、海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項57〕
海藻藻体及び/又は海藻切片が非成熟性の紅藻類大型海藻由来であることを特徴とする、項56に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項58〕
海藻胞子の由来が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来であることを特徴とする項56に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項59〕
オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、項58に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項60〕
オゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)が、オゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)が、オゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする項56又は58に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項61〕
非成熟性の紅藻類大型海藻が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来の非成熟性単藻培養株、あるいはその非成熟性単藻培養株が増殖した藻体であることを特徴とする項57に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項62〕
オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、項61に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項63〕
非成熟性の紅藻類大型海藻がオゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする項57又は61記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項64〕
項49〜54のいずれかに記載のアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維、並びに、海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を有する、海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項65〕
海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を含有するアルギン酸無機塩の水溶液(ここで、アルギン酸無機塩において、全てのアルギン酸無機塩に対する主成分となるアルギン酸ナトリウムの比率が、90モル%以上である)と、カルシウムイオン水溶液とを接触させることにより得られる、海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項66〕
全てのアルギン酸無機塩に対する主成分となるアルギン酸ナトリウムの比率が、99.85モル%以上である、項65に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項67〕
アルギン酸無機塩において、全てのアルギン酸無機塩に対する主成分となるアルギン酸ナトリウムの比率が、99.9モル%以上である、項65に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項68〕
海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を保持させるための、項64から67のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項69〕
海藻藻体及び/又は海藻切片が非成熟性の紅藻類大型海藻由来であることを特徴とする、項64〜68のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項70〕
海藻胞子の由来が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来であることを特徴とする項64〜68のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項71〕
オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、項70に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項72〕
オゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)が、オゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする項70記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項73〕
非成熟性の紅藻類大型海藻が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来の非成熟性単藻培養株、あるいはその非成熟性単藻培養株が増殖した藻体であることを特徴とする項69記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項74〕
オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、項73に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項75〕
非成熟性の紅藻類大型海藻がオゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする項69又は74記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維。
〔項76〕
項64〜74のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維を原料とする、海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品。
〔項77〕
項36〜47のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維、項29〜35及び48のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品、項64〜75のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維、並びに、項56〜63及び76に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品からなる群より選択される少なくとも1種を備える、塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
〔項78〕
濃度低減する栄養塩類が、硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、アンモニア態窒素、尿素態窒素、有機態リン、無機態リン及び珪素からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、項52に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
〔項79〕
項77又は78に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置、並びに、流路切り替え機、硝化菌を定着させた硝化槽、酸素供給槽、泡沫分離槽、沈殿槽、pH調製水槽、水温調整槽、ろ過槽、循環ポンプ及び生物飼育槽からなる群より選択される少なくとも1種を備えることを特徴とする、塩水中の栄養塩類の濃度低減システム。
〔項80〕
塩水を項77又は78に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置、或いは、項65に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減システムで処理する工程を包含する、塩水中の栄養塩類の濃度低減方法。
〔項81〕
項80に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減方法により得られた、塩水中の栄養塩類の濃度低減処理水。
〔項82〕
項81に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減処理水の中で生産された外洋性生物。
〔項83〕
項36〜47のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維、項29〜35及び48のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品、項64〜75のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維、並びに、項56〜63及び76に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品からなる群より選択される少なくとも1種を備える、海藻生育装置。
〔項84〕
項83に記載の海藻生育装置、並びに、流路切り替え機、硝化菌を定着させた硝化槽、酸素供給槽、泡沫分離槽、沈殿槽、pH調製水槽、水温調整槽、ろ過槽、循環ポンプ及び生物飼育槽からなる群より選択される少なくとも1種を備えることを特徴とする、海藻生育システム。
〔項85〕
項83に記載の海藻生育装置又は項84に記載の海藻生育システムを用いて、海藻胞子、海藻藻体又は海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を発芽及び/又は生長させることにより得られた、海藻。
〔項86〕
項83に記載の海藻生育装置又は項84に記載の海藻生育システムを用いて、海藻胞子、海藻藻体又は海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を発芽及び/又は生長させる工程を包含する、海藻生育方法。
〔項87〕
項36〜47のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維、項29〜35及び48のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品、項64〜75のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維、並びに、項56〜63及び76に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品からなる群より選択される少なくとも1種から、海藻胞子、海藻藻体又は海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を発芽及び/又は生長させることにより得られた、海藻。
〔項88〕
項36〜47のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維、項29〜35及び48のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品、項64〜75のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維、並びに、項56〜63及び76に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品からなる群より選択される少なくとも1種から、海藻胞子、海藻藻体又は海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を発芽及び/又は生長させる工程を包含する、海藻生育方法。
〔項89〕
項36〜47のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維、項29〜35及び48のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル製品及び/又は繊維製品、項64〜75のいずれかに記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維、並びに、項56〜63及び76に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持するアルギン酸カルシウムゲル製品及び/又は繊維製品からなる群より選択される少なくとも1種を備える、海藻胞子及び/又は海藻保存システム。
〔項90〕
保存培地をさらに備える、項89に記載の海藻胞子及び/又は海藻保存システム。
〔項91〕
項89又は90に記載の海藻胞子及び/又は海藻保存システムを用いる、海藻胞子及び/又は海藻保存方法。
〔項92〕
流路切り替え弁と該流路切り替え弁に接続された複数の海藻培養ユニットを備える、項77に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
〔項93〕
海藻培養ユニットが塩水流入側培養部と塩水流出側培養部を備える項92に記載の濃度低減装置。
〔項94〕
濃度低減する栄養塩類が、硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、アンモニア態窒素、尿素態窒素、有機態リン、無機態リン(オルトリン酸など)、珪素(珪酸など)のうち1種類以上であることを特徴とする項92または93に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
〔項95〕
藻類を装置内に導入することを特徴とする項92〜94のいずれかに記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
〔項96〕
藻類が非成熟性の紅藻類大型海藻であることを特徴とする項92〜95のいずれかに記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
〔項97〕
藻類が多糖類無機塩に保持されていることを特徴とする項92〜96のいずれかに記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
I 塩水送液開始から0〜6時間後
あらかじめ各ユニットには、塩水10リットルと適量の海藻が入っている。
II 塩水送液開始から6〜12時間後
栄養塩濃度の高い塩水の供給源から塩水を流し始めて6時間経過した時点で、II-1〜4の操作をほぼ同時に行う。
(II-1)8方バルブAを切り替えて栄養塩濃度の高い塩水の供給源からの塩水流路をU1流入口からU2流入口へ変更する。
(II-2)U1流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU2流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U1流入口と8方バルブAとの流路を遮断し、U1流入口とU2流出口との流路を接続する。
(II-3)U3流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU2流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U3流出口とU2流入口との流路を切断し、U3流入口と8方バルブBとの流路を接続する。
(II-4)8方バルブBを切り替えてU3流出口からの流水が処理水用水槽にたまるように接続する。処理水用水槽塩水中の栄養塩類濃度を測定し、栄養塩類濃度が基準値以下であることを確かめて周辺水域(環境)へ返還する。
III 塩水送液開始から12〜18時間後
栄養塩濃度の高い塩水の供給源から塩水を流し始めて12時間経過した時点で、III-1〜4の操作をほぼ同時に行う。
(III-1)8方バルブAを切り替えて栄養塩濃度の高い塩水の供給源からの塩水流路をU2流入口からU3流入口へ変更する。
(III-2)U2流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU3流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U2流入口と8方バルブAとの流路を遮断し、U2流入口とU3流出口との流路を接続する。
(III-3)U4流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU3流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U4流出口とU3流入口との流路を切断し、U4流入口と8方バルブBとの流路を接続する。
(III-4)8方バルブBを切り替えてU4流出口からの流水が処理水用水槽にたまるように接続する。処理水用水槽海水中の栄養塩類濃度を測定し、栄養塩類濃度が基準値以下であることを確かめて周辺水域(環境)へ返還する。
IV 塩水送液開始から18〜24時間後
栄養塩濃度の高い塩水の供給源から塩水を流し始めて18時間経過した時点で、IV-1〜4の操作をほぼ同時に行う。
(IV-1)8方バルブAを切り替えて栄養塩濃度の高い塩水の供給源からの塩水流路をU3流入口からU4流入口へ変更する。
(IV-2)U3流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU4流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U3流入口と8方バルブAとの流路を遮断し、U3流入口とU4流出口との流路を接続する。
(IV-3)U5流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU4流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U5流出口とU4流入口との流路を切断し、U5流入口と8方バルブBとの流路を接続する。
(IV-4)8方バルブBを切り替えてU5流出口からの流水が処理水用水槽にたまるように接続する。処理水用水槽塩水中の栄養塩類濃度を測定し、栄養塩類濃度が基準値以下であることを確かめて周辺水域(環境)へ返還する。
V 塩水送液開始から24〜30時間後
栄養塩濃度の高い塩水の供給源から塩水を流し始めて24時間経過した時点で、V-1〜4の操作をほぼ同時に行う。
(V-1)8方バルブAを切り替えて栄養塩濃度の高い塩水の供給源からの塩水流路をU4流入口からU5流入口へ変更する。
(V-2)U4流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU5流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U4流入口と8方バルブAとの流路を遮断し、U4流入口とU5流出口との流路を接続する。
(V-3)U6流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU5流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U6流出口とU5流入口との流路を切断し、U6流入口と8方バルブBとの流路を接続する。
(V-4)8方バルブBを切り替えてU6流出口からの流水が処理水用水槽にたまるように接続する。処理水用水槽塩水中の栄養塩類濃度を測定し、栄養塩類濃度が基準値以下であることを確かめて周辺水域(環境)へ返還する。
VI 塩水送液開始から30〜36時間後
栄養塩濃度の高い塩水の供給源から塩水を流し始めて30時間経過した時点で、VI-1〜4の操作をほぼ同時に行う。
(VI-1)8方バルブAを切り替えて栄養塩濃度の高い塩水の供給源からの塩水流路をU5流入口からU6流入口へ変更する。
(VI-2)U5流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU6流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U5流入口と8方バルブAとの流路を遮断し、U5流入口とU6流出口との流路を接続する。
(VI-3)U7流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU6流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U7流出口とU6流入口との流路を切断し、U7流入口と8方バルブBとの流路を接続する。
(VI-4)8方バルブBを切り替えてU7流出口からの流水が処理水用水槽にたまるように接続する。処理水用水槽塩水中の栄養塩類濃度を測定し、栄養塩類濃度が基準値以下であることを確かめて周辺水域(環境)へ返還する。
VII 塩水送液開始から36〜42時間後
栄養塩濃度の高い塩水の供給源から塩水を流し始めて36時間経過した時点で、VII-1〜4の操作をほぼ同時に行う。
(VII-1)8方バルブAを切り替えて栄養塩濃度の高い塩水の供給源からの塩水流路をU6流入口からU7流入口へ変更する。
(VII-2)U6流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU7流出口の切り替えバル
ブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U6流入口と8方バルブAとの流路を遮断し、U6流入口とU7流出口との流路を接続する。
(VII-3)U8流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU7流入口の切り替えバル
ブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U7流出口とU6流入口との流路を切断し、U8流入口と8方バルブBとの流路を接続する。
(VII-4)8方バルブBを切り替えてU7流出口からの流水が処理水用水槽にたまるように接続する。処理水用水槽塩水中の栄養塩類濃度を測定し、栄養塩類濃度が基準値以下であることを確かめて周辺水域(環境)へ返還する。
VIII 塩水送液開始から42〜48時間後
栄養塩濃度の高い塩水の供給源から塩水を流し始めて42時間経過した時点で、VIII-1〜4の操作をほぼ同時に行う。
(VIII-1)8方バルブAを切り替えて栄養塩濃度の高い塩水の供給源からの塩水流路をU7流入口からU8流入口へ変更する。
(VIII-2)U7流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU8流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U7流入口と8方バルブAとの流路を遮断し、U7流入口とU8流出口との流路を接続する。
(VIII-3)U1流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU8流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U8流出口とU7流入口との流路を切断し、U1流入口と8方バルブBとの流路を接続する。
(VIII-4)8方バルブBを切り替えてU1流出口からの流水が処理水用水槽にたまるように接続する。処理水用水槽塩水中の栄養塩類濃度を測定し、栄養塩類濃度が基準値以下であることを確かめて周辺水域(環境)へ返還する。
IX 塩水送液開始から48〜54時間後
栄養塩濃度の高い塩水の供給源から塩水を流し始めて48時間経過した時点で、IX-1〜4の操作をほぼ同時に行う。
(IX-1)8方バルブAを切り替えて栄養塩濃度の高い塩水の供給源からの塩水流路をU8流入口からU1流入口へ変更する。
(VIII-2)U8流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU1流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U7流入口と8方バルブAとの流路を遮断し、U8流入口とU1流出口との流路を接続する。
(VIII-3)U2流出口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)とU1流入口の切り替えバルブ(電磁弁でも良い)を切り替えて、U1流出口とU8流入口との流路を切断し、U2流入口と8方バルブBとの流路を接続する。
(VIII-4)8方バルブBを切り替えてU2流出口からの流水が処理水用水槽にたまるように接続する。処理水用水槽塩水中の栄養塩類濃度を測定し、栄養塩類濃度が基準値以下であることを確かめて周辺水域(環境)へ返還する。
X 塩水送液開始から54時間後以降
6時間毎に切り替えバルブ(電磁弁でも良い)2個と8方バルブAとB8方バルブBを切り替えることを繰り返し、塩水中の栄養塩類の濃度低減を行う。
食塩上級グレードの塩化ナトリウムの純度を測定した。塩化ナトリウム水溶液中のカチオンの定量、アニオンの定量には、適切な分析方法であればどんな分析方法を用いても良いが、本明細書ではナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオンの定量については原子吸光分析により行い、硫酸イオン(SO4 2−)、塩化物イオン(Cl−)の定量についてはイオンクロマトグラフィーを用いて行った。なお、本明細書では、ナトリウム純度が99.86質量%以上99.90質量%未満の食塩を食塩上級グレードの塩化ナトリウムともいう。また市販されている食塩を市販食塩ともいう。
市販食塩についてナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの定量を原子吸光分析により行い、4種類の無機カチオン合計に対する各無機カチオンの質量%及びモル%を計算した。その結果、1Mの市販食塩水溶液中には、ナトリウムイオンが22274ppm(968.43mmol/l)、カリウムが20.14ppm(0.52mmol/l)、マグネシウムイオンが11.45ppm(0.47mmol/l)、カルシウムイオンが1.80ppm(0.04mmol/l)含まれていた。
1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液の調製;
約1質量%(W/V)のアルギン酸ナトリウム水溶液を調製するために、5種類の市販アルギン酸ナトリウムA、B、C、D、Eをそれぞれ約3.3gずつ秤量し、蒸留水の入った300ミリリットルビーカーへ加え、そのまま30分間静置後、撹拌し、全容を300ミリリットルに調製し溶解させた。秤量した量は、市販アルギン酸ナトリウムAが3.3003g、アルギン酸ナトリウムBが3.3001g、アルギン酸ナトリウムCが3.3004g、アルギン酸ナトリウムDが3.2995g、アルギン酸ナトリウムEが3.3004gであった。
前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液を10倍に希釈後、0.1規定の塩酸で100倍に希釈して、原子吸光分析にてして調製した前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のナトリウムイオン濃度を求めた。その結果、Aで1075.8ppm(46.77mmol/l)、Bで938.7ppm(40.81mmol/l)、Cで903.1ppm(39.27mmol/l)、Dで826.5ppm(35.93mmol/l)、Eで981.8ppm(42.69mmol/l)であった。ナトリウムの分子量を23.0として計算した。
前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液を0.1規定の塩酸で10倍に希釈後、生じた沈殿をフィルタで除去後の液を分析試料として原子吸光分析によりカリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、コバルトイオン、鉄イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンの定量を行った。前記約1%アルギン酸ナトリウム水溶液中のカリウムイオン濃度は、Aで10.35ppm(0.26mmol/l)、Bで4.99ppm(0.13mmol/l)、Cで13.70ppm(0.35mmol/l)、Dで73.85ppm(1.89mmol/l)、Eで5.75ppm(0.15mmol/l)であった。前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のマグネシウムイオン濃度は、Aで1.44ppm(0.059mmol/l)、Bで1.00ppm(0.041mmol/l)、Cで1.38ppm(0.057mmol/l)、Dで1.19ppm(0.049mmol/l)、Eで1.25ppm(0.051mmol/l)であった。前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のカルシウムイオン濃度は、Aで4.14ppm(0.103mmol/l)、Bで13.66ppm(0.341mmol/l)、Cで3.00ppm(0.075mmol/l)、Dで10.99ppm(0.274mmol/l)、Eで13.28ppm(0.331mmol/l)であった。カリウムの分子量を39.1、マグネシウムの分子量を24.3、カルシウムの分子量を40.1として計算した。マンガンイオン、コバルトイオン、鉄イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンは検出限界以下であった。
ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの全無機カチオンに対する各無機カチオンの質量%及びモル%を計算した。
本発明者らは、水溶性化合物水溶液から、その中に含まれている微量の不純物を効率よく除去するために鋭意研究を重ねた結果、あらかじめ不純物と同一の物質を含有させておいた吸着カラムを用いて、これに処理すべき水溶液を通液すれば、異常吸着クロマト現象を生じ、不純物濃度の大きい画分が形成され、これを除去することにより通過後の最終処理液として、微量不純物が除かれた純度の高い水溶性化合物を含む水溶液が得られることをすでに見出した(特許文献1)。
(1)カラムに微量不純物を含む所定物質の濃厚溶液を導入後、カラムからの溶出液体積がカラム体積の5倍に達するまでに、該微量不純物が富化された溶出液画分を生じる過程、
(2)次いでその微量不純物が単調減少する溶出液画分を生じる過程、
(3)引き続いて該微量不純物濃度が初濃度(原液中の濃度)よりも小さな値で一定となる溶出液画分を生じる過程、
(4)さらに引き続いて該不純物濃度が初濃度よりも小さい値で単調増加する溶出液画分を生じる過程、及び
(5)場合により該不純物濃度が初濃度よりも大きい値となる溶出液画分を生じる過程。
次に、本発明者らは、塩化ナトリウム水溶液から、その中に不純物として含まれているカリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンを効率よく除去するために鋭意研究を重ねた結果、あらかじめこれらのイオンと同一のイオンを含有させておいた吸着カラムを用いて、これに処理すべき塩化ナトリウム水溶液を通液すれば、異常吸着クロマト現象を生じ、不純物濃度の大きい画分が形成され、これを除去することにより通過後の最終処理液として、不純物が除かれた塩化ナトリウムを含む水溶液を生じるので、これから塩化ナトリウム結晶を晶出させ、固液分離工程、乾燥工程を行うと、純度98質量%以上、特に純度99.99質量%以上の高純度の塩化ナトリウム結晶を分離回収しうることを見出した(特許文献2)。
(1)カラムに微量不純物を含む所定物質の濃厚溶液を導入後、カラムからの溶出液体積がカラム体積の5倍に達するまでに、該微量不純物が富化された溶出液画分を生じる過程、
(2)次いでその微量不純物が単調減少する溶出液画分を生じる過程、
(3)引き続いて該微量不純物濃度が初濃度(原液中の濃度)よりも小さな値で一定となる溶出液画分を生じる過程、
(4)さらに引き続いて該不純物濃度が初濃度よりも小さい値で単調増加する溶出液画分を生じる過程、及び
(5)場合により該不純物濃度が初濃度よりも大きい値となる溶出液画分を生じる過程。
食塩上級グレードの塩化ナトリウムを蒸留水に溶解して、食品上級グレードの1M塩化ナトリウム水溶液を調製した。送液ポンプ、吸着剤カラム及びフラクションコレクターからなる装置を用いて、不純物としてカリウムイオン18.99mg/リットル、マグネシウムイオン4.63mg/リットル、カルシウムイオン2.70mg/リットルを含む1M−食塩上級グレードの塩化ナトリウム水溶液からの不純物の分離を行った。
を導入後、カラムからの溶出液体積がカラム体積の5倍に達するまでに、マグネシウムイオンが富化された溶出液画分を生じる過程、次いでマグネシウムイオンが単調減少する溶出液画分を生じる過程を取り、2.29mg/リットルまでマグネシウムイオン濃度が低下していることが分かる。また、カルシウムイオンについては、カルシウムイオンが単調減少する溶出液画分を生じる過程を最初に取り、濃縮されることなく除去されていることが分る。カルシウムイオン濃度は、0.40mg/リットル以下まで低下していることが分かる。
実施例1で精製した高純度塩化ナトリウム結晶から調製した1M−塩化ナトリウム水溶液に対して、参考例3記載の約1質量%(W/V)の市販アルギン酸ナトリウム水溶液B,約1質量%(W/V)の市販アルギン酸ナトリウム水溶液C,及び約1質量%(W/V)の市販アルギン酸ナトリウム水溶液Eを透析することにより、アルギン酸ナトリウムの高純度化を試みた。
(1)高純度ナトリウム水溶液による透析工程
前記約1質量%の3種類の市販アルギン酸ナトリウム水溶液B、C,及びEをそれぞれ別々のディスポーザブル透析カセット(分画分子量は3,500、材質は再生セルロース、厚さは25ミクロン、容積である。PIERCE社製)に3ミリリットルずつ注入し、カセットにブイを取り付け、実施例1で精製した高純度塩化ナトリウム結晶から調製した1M−塩化ナトリウム水溶液3リットルの入ったそれぞれ別々の3リットルビーカーに付けて、スターラーバーで透析外液を撹拌しながら、透析を行った。透析外液は適当な時間で交換した。透析時間は透析が効率的に行われれば適当な時間でよいが、実施例2では、20時間透析した。
(2)蒸留水による透析工程
次いで、市販アルギン酸ナトリウム水溶液の詰まったディスポーザブル透析カセットを3リットルビーカーから取り出し、蒸留水1リットルが入った1リットルビーカーに付け、スターラーバーで透析外液を撹拌しながら、透析を行った。1時間毎に、透析外液である蒸留水を取り替えて透析を行った。透析外液中の塩化物イオン(Cl−)をイオンクロマトグラフィーで定量し、透析内液中の塩化物イオン(Cl−)が十分除かれるまでこの工程を続けた。
(3)透析内液の取り出し工程
透析外液中の塩化物イオン(Cl−)が十分除かれたら、市販アルギン酸ナトリウム水溶液の詰まったディスポーザブル透析カセットを1リットルビーカーから取り出し、透析内液を注射器で取り出した。
(4)透析内液の濃縮工程
透析内液は、透析操作により体積が上昇しているので、透析前の体積まで濃縮した。アルギン酸ナトリウム水溶液の濃縮は様々な方法で行えるが、低温での自然乾燥(風乾)や真空乾燥機中での乾燥が好ましく、また低温でロータリーエバポレーターを使用して濃縮すると時間の節約になる。
市販アルギン酸ナトリウム水溶液(約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液)の透析処理液B1でのナトリウムイオン濃度は938.6ppm(40.81mmol/l)、透析処理液C1でのナトリウムイオン濃度は903.0ppm(39.26mmol/l)、透析処理液E1でのナトリウムイオン濃度は981.7ppm(42.68mmol/l)であった。
前記透析処理液(約1質量%のアルギン酸ナトリウム水溶液)中のカリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンの定量を原子吸光分析により行った。
参考例3の結果から前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のカリウムイオン濃度は、Bで4.99ppm(0.13mmol/l)、Cで13.70ppm(0.35mmol/l)、Eで5.75ppm(0.15mmol/l)であった。前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のマグネシウムイオン濃度は、Bで1.00ppm(0.041mmol/l)、Cで1.38ppm(0.057mmol/l)、Eで1.25ppm(0.051mmol/l)であった。前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のカルシウムイオン濃度は、Bで13.66ppm(0.341mmol/l)、Cで3.00ppm(0.075mmol/l)、Eで13.28ppm(0.331mmol/l)であった。
さらに、高純度ナトリウム水溶液による透析工程において20時間の透析処理を行う代わりに5時間の透析処理を行なったこと以外は、上記と同様の方法により、下記の通りアルギン酸ナトリウムの高純度化をおこなった。
市販アルギン酸ナトリウム水溶液(約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液)の透析処理液B2でのナトリウムイオン濃度は938.6ppm(40.81mmol/l)、透析処理液C2でのナトリウムイオン濃度は903.0ppm(39.26mmol/l)、透析処理液E2でのナトリウムイオン濃度は981.7ppm(42.68mmol/l)であった。
前記透析処理液(約1質量%のアルギン酸ナトリウム水溶液)中のカリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンの定量を原子吸光分析により行った。
実施例2の透析工程(1)にて透析液として、実施例1で精製した高純度塩化ナトリウム結晶から調製した1M−塩化ナトリウム水溶液を使用する代わりに、実施例1で精製した高純度塩化ナトリウム結晶から調製した0.1M−塩化ナトリウム水溶液に0.05Mエチレンジアミン四酢酸ナトリウムを含んだ液に対して、参考例3記載の約1質量%(W/V)の市販アルギン酸ナトリウム水溶液B,約1質量%(W/V)の市販アルギン酸ナトリウム水溶液C,及び約1質量%(W/V)の市販アルギン酸ナトリウム水溶液Eを透析することにより、アルギン酸ナトリウムの高純度化を試みた。
(1)高純度ナトリウム水溶液による透析工程
前記約1質量%の3種類の市販アルギン酸ナトリウム水溶液B、C,及びEをそれぞれ別々のディスポーザブル透析カセット(分画分子量は3,500、材質は再生セルロース、厚さは25ミクロン、容積である。PIERCE社製)に3ミリリットルずつ注入し、カセットにブイを取り付け、実施例1で精製した0.1M−塩化ナトリウム水溶液に0.05Mエチレンジアミン四酢酸ナトリウムを含んだ液3リットルの入ったそれぞれ別々の3リットルビーカーに付けて、スターラーバーで透析外液を撹拌しながら、透析を行った。透析時間は透析が効率的に行われれば適当な時間でよいが、実施例3では、20時間透析した。
(2)実施例1で精製した0.1M−塩化ナトリウム水溶液による透析工程
次いで、市販アルギン酸ナトリウム水溶液の詰まったディスポーザブル透析カセットを3リットルビーカーから取り出し、実施例1で精製した0.1M−塩化ナトリウム水溶液3リットルの入った3リットルビーカーに付け、スターラーバーで透析外液を撹拌しながら、透析を行った。透析時間は透析が効率的に行われれば適当な時間でよいが、実施例3では、20時間透析した。
(3)蒸留水による透析工程
次いで、市販アルギン酸ナトリウム水溶液の詰まったディスポーザブル透析カセットを3リットルビーカーから取り出し、蒸留水1リットルが入った1リットルビーカーに付け、スターラーバーで透析外液を撹拌しながら、透析を行った。1時間毎に、透析外液である蒸留水を取り替えて透析を行った。透析外液中の塩化物イオン(Cl−)をイオンクロマトグラフィーで定量し、透析内液中の塩化物イオン(Cl−)が十分除かれるまでこの工程を続けた。
(4)透析内液の取り出し工程
透析外液中の塩化物イオン(Cl−)が十分除かれたら、市販アルギン酸ナトリウム水溶液の詰まったディスポーザブル透析カセットを1リットルビーカーから取り出し、透析内液を注射器で取り出した。
(5)透析内液の濃縮工程
透析内液は、透析操作により体積が上昇しているので、透析前の体積まで濃縮した。アルギン酸ナトリウム水溶液の濃縮は様々な方法で行えるが、低温での自然乾燥(風乾)や真空乾燥機中での乾燥が好ましく、また低温でロータリーエバポレーターを使用して濃縮すると時間の節約になる。
市販アルギン酸ナトリウム水溶液(約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液)の透析処理液(約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液)B3でのナトリウムイオン濃度は938.4ppm(40.80mmol/l)、透析処理液C3でのナトリウムイオン濃度はCで902.8ppm(39.25mmol/l)、透析処理液E3でのナトリウムイオン濃度は981.5ppm(42.67mmol/l)であった。
夾雑無機イオン濃度;
前記透析処理液(約1質量%のアルギン酸ナトリウム水溶液)中のカリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンの定量を原子吸光分析により行った。
参考例3の結果から前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のカリウムイオン濃度は、Bで4.99ppm(0.13mmol/l)、Cで13.70ppm(0.35mmol/l)、Eで5.75ppm(0.15mmol/l)であった。前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のマグネシウムイオン濃度は、Bで1.00ppm(0.041mmol/l)、Cで1.38ppm(0.057mmol/l)、Eで1.25ppm(0.051mmol/l)であった。前記約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液中のカルシウムイオン濃度は、Bで13.66ppm(0.341mmol/l)、Cで3.00ppm(0.075mmol/l)、Eで13.28ppm(0.331mmol/l)であった。
実施例1で精製した高純度塩化ナトリウム結晶から調製した1M−塩化ナトリウム水溶液を透析液として使用する代わりに、1M−市販食塩水溶液を透析液として使用する以外は、実施例2と同様の操作で参考例3の市販アルギン酸ナトリウムB,C,及びEを透析することにより、アルギン酸ナトリウムの高純度化を試みた。
(1)1M(1モル)−塩化ナトリウム水溶液による透析工程
前記約1質量%の3種類の市販アルギン酸ナトリウム水溶液B、C,及びEをそれぞれ別々のディスポーザブル透析カセット(分画分子量は3,500、材質は再生セルロース、厚さは25ミクロン、容積である。PIERCE社製)に3ミリリットルずつ注入し、カセットにブイを取り付け、1M−市販食塩水溶液3リットルの入ったそれぞれ別々の3リットルビーカーに付けて、スターラーバーで透析外液を撹拌しながら、透析を行った。透析時間は透析が効率的に行われれば適当な時間でよいが、比較例1では実施例2と同じ透析時間すなわち20時間透析した。
(2)蒸留水による透析工程
次いで、市販アルギン酸ナトリウム水溶液の詰まったディスポーザブル透析カセットを3リットルビーカーから取り出し、蒸留水1リットルが入った1リットルビーカーに付け、スターラーバーで透析外液を撹拌しながら、透析を行った。1時間毎に、透析外液である蒸留水を取り替えて透析を行った。透析外液中の塩化物イオン(Cl−)をイオンクロマトグラフィーで定量し、透析内液中の塩化物イオン(Cl−)が十分除かれるまでこの工程を続けた。
(3)透析内液の取り出し工程
実施例2と同様に行った。
(4)透析内液の濃縮工程
実施例2と同様に行った。
市販アルギン酸ナトリウム水溶液(約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液)の透析処理液(約1質量%アルギン酸ナトリウム水溶液)B4でのナトリウムイオン濃度は947.37ppm(41.19mmol/l)、透析処理液C4でのナトリウムイオン濃度はCで909.52ppm(39.54mmol/l)、透析処理液E4でのナトリウムイオン濃度は990.68ppm(43.07mmol/l)であった。
夾雑無機イオン濃度;
前記透析処理液(約1質量%のアルギン酸ナトリウム水溶液)中のカリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンの定量を原子吸光分析により行った。
前記透析処理液B4[約1質量%(W/V)アルギン酸ナトリウム水溶液]では全無機カチオン合計が958.00ppm(41.56mmol/l)、ナトリウムイオンが98.89質量%(99.11モル%)、カリウムイオンが0.16質量%(0.094モル%)、マグネシウムイオンが0.70質量%(0.659モル%)、カルシウムイオンが0.25質量%(0.147モル%)であった。
アルギン酸ナトリウムの分子量の測定方法として、浸透圧計を用いた浸透圧の測定による方法がある。またアルギン酸ナトリウム1%質量水溶液の粘度は分子量(アルギン酸ナトリウムは高分子なので、重合度で表現されることもある。)の増加と共に上昇していく(非特許文献1)。
工業化学雑誌第56巻(昭和28年4月)252〜253頁
すでに報告されているように、粘度が高いと分子量は高い(非特許文献2)。
の関係を利用して、粘度測定からアルギン酸ナトリウムの分子量(あるいは重合度)を推定することが行われている。
フレグランス・ジャーナル、73巻、100頁、1985年
アルギン酸ナトリウムの粘度は、アルギン酸ナトリウムの1質量%(w/v)水溶液を調製し、B型回転粘度計で測定した。
海藻からアルギン酸を製造する方法に大きく分けて酸法(酸沈殿法ともいう)とカルシウム法(カルシウム沈殿法ともいう)がある。
生化学実験法20 多糖の分離・精製法、松田和雄 編著、学会出版センター、1987年、17頁〜頁
実施例2で透析による高純度化を行う変わりに、カルシウム法によってアルギン酸ナトリウムの高純度化を行った。1質量%水溶液の粘度が500cpである市販アルギン酸ナトリウム(高純度化処理をしていないため、本明細書では未処理アルギン酸ナトリウムともいう)を試料とした。
アルギン酸ナトリウムの粘度平均分子量は次のようにして求めた。
[η]=2.0×10−5× MW (20℃、0.1MNaCl溶液)
MW:粘度平均分子量
を適用して、分子量MWを算出した。
アルギン酸ナトリウム水溶液を注射器(あるいは紡糸機)のノズルを通して、凝固液である塩化カルシウム水溶液に押し出して繊維状のアルギン酸カルシウムを調製し、水洗を行った。
また、巻き取りの際に延伸工程を加えることも可能である。
コントロールのアルギン酸カルシウム単繊維の引張強度をJIS法によって測定したところ、風乾繊維の引張強度は約1.7(1.5〜2.2)グラムパーデニール(g/d)で、湿潤繊維の引張強度は約0.35(0.15〜0.40)g/dであった。湿潤単繊維の強度は、ポリエチレン製袋内で水中に入って保存している湿潤単繊維を、乾燥させない状態で測定した。
実施例5と同様の操作を行い、4.5(絶乾w/w)%の高純度化未処理のアルギン酸ナトリウム水溶液(ドープ)からアルギン酸カルシウム繊維を得た。得られた繊維の強度は、約1.7(1.5〜2.2)g/dであった。
アルギン酸カルシウム繊維を原料とした製品としてアルギン酸紙を用いた。調製したアルギン酸カルシウム紙の引張強度をJIS法に拠って測定し、アルギン酸ナトリウムの分子量が高くなるほど(すなわち粘度が高くなるほど)、製造されたアルギン酸カルシウム繊維の強度も上昇することが明らかになった。
その結果、分子量約280,000ダルトン、分子量約480,000ダルトン。及び分子量約640,000ダルトンのアルギン酸ナトリウムから製造したアルギン酸カルシウム繊維紙の強度(ゼロスパン裂断長)[Zero span breaking length(Km)]は、それぞれ4.71、5.06、及び5.47であった。すなわちアルギン酸ナトリウムの分子量が高くなるほど製造されたアルギン酸カルシウム繊維の強度も上昇することが明らかになった。ゼロスパン裂断長は単繊維の強度に比例するので、単繊維も原料となるアルギン酸ナトリウムの分子量が増加するほど単繊維強度も上昇することが明らかである。したがって高分子量のアルギン酸ナトリウムから作られたアルギン酸カルシウム繊維の単繊維強度が強くなることが分かる。
アルギン酸ナトリウム水溶液から簡易的にアルギン酸カルシウム繊維やゲルを調製することも可能であるし、製造時に延伸を行わなくても繊維やゲルを作ることが出来る。
凝固槽において、以下の操作をすることにより更に繊維強度を上げることが可能である。
の長い方向(巻き取り方向)に向けての配向が十分に進むため、強度の増加が図られる。延伸をかけるため繊維は延伸をかけない時よりも細くなる。
アルギン酸ナトリウム水溶液からアルギン酸カルシウム繊維を製造するのに必要な装置の例を以下に挙げる。(1)コントロールアルギン酸塩繊維の製造の場合、と(2)添加物を含有するアルギン酸塩繊維の製造についてアルギン酸塩(カルシウム)繊維の製造装置・フローについて記載する。
(1)コントロールアルギン酸塩繊維の場合
[貯槽:アルギン酸ナトリウム水溶液(ドープ)の調製 濃度5%]
[凝固槽:凝固液塩化ナトリウム水溶液の調製 濃度0.5M]
[凝固槽での繊維化:ノズル孔からの凝固槽への押し出し]
[水洗槽:巻き取り]
[水洗槽での延伸:巻き取り速度を上げたことによる延伸あり]
[保存:冷蔵庫4℃]
[貯槽(注射器):アルギン酸ナトリウム水溶液(ドープ)の調製 濃度5%]
[凝固槽(シャーレ):凝固液塩化ナトリウム水溶液の調製 濃度0.5M]
[凝固槽での繊維化:ノズル孔(注射器孔)からの凝固槽への押し出し]
[水洗槽:蒸留水の交換]
[水洗槽での延伸:延伸なし]
[保存:冷蔵庫4℃]
(2)添加物をいれたアルギン酸塩繊維の場合
[貯槽:粉体入りアルギン酸ナトリウム5%水溶液(ドープ)の調製]
[凝固槽:凝固液0.5M塩化ナトリウム水溶液の調製]
[凝固槽での繊維化:ノズル孔(注射器孔)からの凝固槽への押し出し]
[水洗槽:巻き取り]
[水洗槽での延伸:巻き取り速度を上げたことによる延伸あり]
[保存:冷蔵庫4℃]
[貯槽注射器:粉体入りアルギン酸ナトリウム5%水溶液(ドープ)の調製]
[凝固槽シャーレ:凝固液0.5M塩化ナトリウムの調製]
[凝固槽での繊維化:ノズル孔からの凝固槽への押し出し]
[水洗槽:蒸留水の交換]
[水洗槽での延伸:延伸なし]
[保存:冷蔵庫4℃]
重合度500(DP500とも記載)及び重合度80(DP80とも記載)のアルギン酸ナトリウム水溶液(濃度、0.5、1.0,2.0、3.0,4.0,5.0質量%)をポリプロピレン製の注射器に入れ、塩化カルシウム水溶液(濃度0.05、0.2、及び0.5M)の入ったポリプロピレン製容器に、注射器で押し出し、径約1.0mm程度の繊維にゲル化し、4時間保持したのち、水洗を2時間(3回蒸留水交換)行った。次に10cmの長さに切り取り、ろ過海水8ミリリットルに浸す。4時間後に1回液を交換し一夜放置(常温28℃)。各種アルギン酸カルシウムゲルの強度と海水耐性を評価した。結果を表1に示す。
結果1:海水耐性のない場合、海水浸漬で最初は不透明であったゲルが透明になる、表面ヌルヌルになり、引っ張ると容易にちぎれるようになる。結果2:強い、伸びる場合はDP500>DP80である。AlgNa(アルギン酸ナトリウム)濃度5%、3%、2%のものは細い形状となり、AlgNa1%のものは太い形状であった。結果3:強い、伸びるAlgNa−CaCl2の(塩化カルシウムはアルギン酸ナトリウムを凝集する凝集剤として利用される)の組み合わせは:DP500のアルギン酸ナトリウムで濃度5%、3%、2%では塩化カルシウム濃度は0.5Mあるいは0.2Mであった。DP500のアルギン酸ナトリウムで濃度5%では塩化カルシウム濃度0.05Mの時であった。DP80のアルギン酸ナトリウムで濃度5%では、塩化ナルシウム濃度は0.5M,0.2M、0.05Mであった。結果4:浸漬前に強度の強い(硬く、伸びる)ゲルは、海水浸漬後も強い(形状維持し、硬く、引張の際に切れずにのびる)。
(A)混入凝固法と(B)ゾル固定化法の2種類の方法で、海藻胞子を含有するアルギン酸カルシウムゲル及び繊維を調製した。胞子の洗浄には,実施例1と同様にして精製した高純度塩化ナトリウムを2.2質量%水溶液にして使用した。
塩化ナトリウム(NaCl)21.9g、塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H2O)10.0g、塩化カルシウム二水和物(CaCl2・2H2O)1.4g、塩化カリウム(KCl)0.63g、硫酸ナトリウム(Na2SO4)3.7g、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)0.18g、臭化カリウム(KBr)90mg、四ホウ酸ナトリウム十水和物(Na2B4O7・10H2O)36mg、塩化ストロンチウム(SrCl)13mg、塩化鉄六水和物(FeCl3・6H2O)5μgを混合し、蒸留水に溶解して全量を1リットルに調整した。本発明ではこの溶液をベース人工海水という。ベース人工海水は滅菌処理後に使用した。
Provasoli(プロバゾリ)の海水補強栄養剤のレシピを参考に25倍濃度金属混液を調製した。
海水補強栄養剤は次のようにして調製した。
滅菌処理済みのベース人工海水1リットル当たり、滅菌処理済みの海水補強栄養剤5ミリリットルを加えて混合することにより、人工海水を調製した。添加する海水補強栄養剤により様々な窒素濃度あるいはリン濃度の人工海水を得ることが出来る。表2に例を示す。
人工海水VIII体積1l当たり約5.88gの塩化カルシウム2水和物を添加し、溶解し、40mM塩化カルシウムを補強したカルシウム補強人工海水VIIIを調製した。
原料としては、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]として徳島県徳島市勝浦川河口汽水域(塩濃度0.5質量%)で採取したオゴノリ属大型海藻ツルシラモ(Gracilaria chorda)の成熟胞子体を用いた。ここでいう勝浦川河口域汽水域とは、徳島県徳島市勝浦川河口の勝浦川の中をしめす。徳島県徳島市勝浦川河口の勝浦川の中で生育しているオゴノリ属紅藻類を徳島県勝浦川河口産オゴノリ属紅藻類あるいは徳島県勝浦川産オゴノリ属紅藻類という。オゴノリ属紅藻類がツルシラモであれば、ツルシラモ(徳島県勝浦川河口産)あるいはツルシラモ(徳島県勝浦川産)という。
(A)混入凝固法
本明細書では、海藻胞子をアルギン酸ナトリウム水溶液と混ぜて塩化カルシウム液に注入し、海藻胞子を含有するアルギン酸カルシウムゲル及び/又は繊維を調製する方法を混入凝固法ともいう。
る)水溶液(ドープ)を注射器に入れ、ノズル孔(直径1.0mm,あるいは直径0.5mm)を通して、凝固液である0.5M塩化カルシウム(CaCl2)水溶液の入った凝固槽中へ手で、途切れずに連続的に液が出る速度で押し出した。アルギン酸カルシウム繊維になったので、直ちに直線状になるように両端を引っ張ってしわにならないようになるまでそのままを数分保った。その後、2時間以上凝固槽に保持し、水洗を脱イオン水を用いて6回以上の液交換を行い、2時間以上かけて行った。水洗後は脱イオン水を入れたポリエチレン製の袋にいれて10℃の恒温槽に実験に使用するまで保存した。このようにして得られた海藻胞子を含有するアルギン酸カルシウム繊維を混入凝固法で得た固定化胞子繊維ともいう。
(B)ゾル固定化法;
3つの容器を重ね合わせて配置する。一番下の容器に、凝固液である0.5M塩化カルシウム(CaCl2)水溶液を入れる。一番上の容器の高さと幅は、真ん中の容器の大きさより若干小さいモノを選ぶ。一番上の容器の長さは、真ん中の容器の長さよりも短く、一番上の容器は、真ん中の容器の中で前後にスライドできる構造に設定する。一番上の容器と真ん中の容器は直方体をしており、上部のみ開放されている。一番上の容器の底及び側面には穴が開いている。真ん中の容器の底及び側面にも穴が開いている。一番上の容器を手で押さえて、真ん中の容器を前後することにより一番上の容器の穴と真ん中の容器の穴を、重なった状態、全く重ならない状態にすることが出来る構造になっている。
移植用胞子を含んだ4.5(絶乾w/w)%アルギン酸ナトリウム水溶液3ミリリットル相当から得られた、混入凝固法で得た固定化胞子繊維毎に、カルシウム補強人工海水VIII30mlの入ったスクリュー管に入れ、温度18℃、光強度40μmol/m2secの条件下で、14時間明期、10時間暗期の周期で光を与えて静置培養を行った。1つのスクリュー管に植え付けた胞子は20個ずつとなった。スクリュー管は全部で1000個使用した。培養の途中で、培養容器であるスクリュー管内の培養液に濁りが発見されたら、別の培養容器に固定化胞子繊維を植え替えた。静置培養開始後21日までに胞子の付着、発芽が観察された。発芽率は22%であった。直立体は太く、赤色色素が鮮やかであった。また培養液中に浮遊物が無いことが目視で確認された。
約10mm以上に生長した直立体を含有するアルギン酸カルシウム繊維を、高純度塩化ナトリウムの2.2質量%水溶液で透析した。得られたアルギン酸ナトリウムゲルから直立体を高純度塩化ナトリウムの2.2質量%水溶液を入れたスクリュー間の中へ回収した。次いで直立体を人工海水Iを入れたスクリュー間の中へ移し、保存した。
移植用胞子をアルギン酸ナトリウム水溶液と混合し、海藻胞子を含有するアルギン酸カルシウム繊維としてからカルシウム補強人工海水VIII30mlの入ったスクリュー管に入れ静置培養する代わりに、移植用胞子20個を直接、カルシウム補強人工海水VIII30mlの入ったスクリュー管に入れて静置培養する以外は、実施例8と同様にして、胞子の付着、発芽実験を行った。静置培養開始後21日までに胞子の付着、発芽が観察された。発芽率は17%であった。
移植用胞子を5mm間隔で植え付ける代わりに、非成熟性のオゴノリ属紅藻類海藻の生長端(アピカルフラグメント)5mmを5mm間隔で植える以外は実施例8の(B)ゾル固定化法と同様にして、海藻の固定化を行った。このようにして得られた海藻を含有するアルギン酸カルシウムゲルをゾル固定化法で得た固定化海藻ゲルともいう。
(1)海藻の移植間隔が一定でかつ離れているため、海藻相互がそれぞれの生長のじゃまにならない。光受容の妨害にならない。
(2)培養液をかけ流しで行っている場合、固定化しない海藻では、海藻が一定の場所に集まってしまい光受容効率が下がったり、フィルターに詰まってしまったりして海藻の生長が阻害されることがある。しかし、固定化海藻ゲルを用いると、海藻が一定の場所に集まり光受容効率が下がることもなく、フィルターに海藻が詰まることもない。従って、固定化しないで培養をする場合に比べて海藻の生長率が高く、増殖した海藻から得られる活性物質の量も多く、増殖する海藻の栄養塩吸収能も高いという、予想外の効果が得られた。
(3)海藻の回収は固定化海藻ゲルを取り出せばよいので楽である。
(4)海藻が生育した後で海藻を取り出すことができるためには、海藻を固定化する担体自身がゲルあるいは固体からゾルあるいは水溶液へ簡単に変換できる高分子であることが好ましい。
(5)2ヶ月間10℃で保存後、20℃に戻して培養しても高生長率を記録した。発芽実験をしても可能であった。従って、当該固定化海藻ゲルは、海藻の保存に適していることが分かる。
(6)海藻切片のみでなく海藻そのものの固定化も可能であった。
(7)流水中で培養する場合、ゲル強度が強く海水耐性も高いので、固定化した海藻のゲルからの脱離が観測されなかった。一方、高純度化処理をしていない(未処理)アルギン酸ナトリウムを原料とした固定化海藻ゲルでは、固定化した10%〜20%の海藻がゲルから脱離してしまった。
Claims (35)
- 海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維であって、
(1)主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液を、1価無機カチオンを含む透析液に対して透析する工程(ここで、透析液中の1価無機カチオンの比率は、水溶液中の主成分となる1価無機カチオンの比率よりも高い)を包含する、酸性多糖類無機塩の製造方法工程、及び
(2)前記工程(1)で得られた酸性多糖類無機塩及び海藻胞子、海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を含有する酸性多糖類無機塩の水溶液(ここで、酸性多糖類無機塩において、全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、90モル%以上である)と、無機塩水溶液とを接触させる工程
を含む製造工程により得られる、海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。 - 工程(1)において、前記酸性多糖類がアルギン酸である、請求項1に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、前記主成分となる1価無機カチオンがナトリウムイオンである、請求項1又は2に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、前記酸性多糖類がアルギン酸であり、前記主成分となる1価無機カチオンがナトリウムイオンである、1〜3のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、前記透析液が塩化ナトリウム水溶液である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、前記塩化ナトリウム水溶液中の塩化ナトリウムの純度が99.99質量%以上である、請求項5に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、前記塩化ナトリウム水溶液中の塩化ナトリウムの純度が99.999質量%以上である、請求項6に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、前記塩化ナトリウム水溶液が、異常クロマト現象又は擬似異常クロマト現象を利用して製造されたものである、請求項5〜7のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液について、前記透析工程後の溶液粘度が、前記透析工程前の溶液粘度の90%以上であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液について、前記透析工程後の溶液粘度が、前記透析工程前の溶液粘度の95%以上であることを特徴とする、請求項9に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液について、前記透析工程後の溶液分子量が、前記透析工程前の溶液分子量の90%以上であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)において、主成分となる1価無機カチオンを含む無機カチオンと酸性多糖類アニオンとの塩の水溶液について、前記透析工程後の溶液分子量が、前記透析工程前の溶液分子量の95%以上であることを特徴とする、請求項11に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)により製造される酸性多糖類無機塩において、全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、99.85モル%以上である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 工程(1)により製造される酸性多糖類無機塩において、酸性多糖類無機塩において、全ての酸性多糖類無機塩に対する主成分となる酸性多糖類1価無機塩の比率が、99.9モル%以上である、請求項13に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 風乾繊維の単繊維の引張強度が1.5g/デニール以上、又は、湿潤繊維の単繊維の引張強度が0.15g/デニール以上である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 海藻藻体及び海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種が非成熟性の紅藻類大型海藻由来であることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 海藻胞子の由来が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来であることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、請求項17に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- オゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)が、オゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする請求項17又は18記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 非成熟性の紅藻類大型海藻が、以下(1)〜(3)の性質を有するオゴノリ属紅藻類(Gracilaria sp.)[(1)天然で成熟体として雌性配偶体が検出されず、(2)四分胞子体のみの成熟体が検出される特徴をもち、(3)淡水混入天然海水域で繁殖するオゴノリ属紅藻類)]由来の海藻胞子が生長した非成熟性単藻培養株、あるいはその非成熟性単藻培養株が増殖した藻体であることを特徴とする、請求項16に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- オゴノリ属紅藻類が、勝浦川の川の中で採取した紅藻類オゴノリ属海藻である、請求項20に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 非成熟性の紅藻類大型海藻がオゴノリ(Gracilaria verrucosa)又はツルシラモ(Gracilaria chorda)あるいはそれらの亜種であることを特徴とする、請求項20又は21記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維。
- 請求項1〜22のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維を備える、塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
- 濃度低減する栄養塩類が、硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、アンモニア態窒素、尿素態窒素、有機態リン、無機態リン及び珪素からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項23に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置。
- 請求項23又は24に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置、並びに、流路切り替え機、硝化菌を定着させた硝化槽、酸素供給槽、泡沫分離槽、沈殿槽、pH調製水槽、水温調整槽、ろ過槽、循環ポンプ及び生物飼育槽からなる群より選択される少なくとも1種を備えることを特徴とする、塩水中の栄養塩類の濃度低減システム。
- 塩水を請求項23又は24に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減装置、或いは、請求項25に記載の塩水中の栄養塩類の濃度低減システムで処理する工程を包含する、塩水中の栄養塩類の濃度低減方法。
- 請求項26に記載の方法により塩水中の栄養塩類の濃度を低減する工程を含む、塩水中の栄養塩類の濃度低減処理水の製造方法。
- 請求項27に記載の方法により水中の栄養塩類の濃度低減処理水を製造する工程、及び
前記工程で製造した塩水中の栄養塩類の濃度低減処理水の中で生産された外洋性生物を生産する工程を含む、
外洋性生物の製造方法。 - 請求項1〜22のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維を備える、海藻生育装置。
- 請求項29に記載の海藻生育装置、並びに、流路切り替え機、硝化菌を定着させた硝化槽、酸素供給槽、泡沫分離槽、沈殿槽、pH調製水槽、水温調整槽、ろ過槽、循環ポンプ及び生物飼育槽からなる群より選択される少なくとも1種を備えることを特徴とする、海藻生育システム。
- 請求項29に記載の海藻生育装置又は請求項30に記載の海藻生育システムを用いて、海藻胞子、海藻藻体又は海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を発芽及び/又は生長させる工程を包含する、海藻生育方法。
- 請求項1〜22のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維から、海藻胞子、海藻藻体又は海藻切片からなる群より選択される少なくとも1種を発芽及び/又は生長させる工程を包含する、海藻生育方法。
- 請求項1〜22のいずれか1項に記載の海藻胞子及び/又は海藻を保持する酸性多糖類無機塩ゲル及び/又は繊維を備える、海藻胞子及び/又は海藻保存システム。
- 保存培地をさらに備える、請求項33に記載の海藻胞子及び/又は海藻保存システム。
- 請求項33又は34に記載の海藻胞子及び/又は海藻保存システムを用いる、海藻胞子及び/又は海藻保存方法。
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