JP5099369B2 - 金属コーティングにてカプセル化された非金属蛍光粒子 - Google Patents
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Description
(i)金属コーティングのない非金属空洞(この空洞内では全反射によって、いわゆる「ウィスパリングギャラリーモード(Whispering Gallery Modes、WGM)」のみ励起できる)は、粒子と環境との間の界面における光の平均入射角が徐々に小さくなるため、粒径の減少に伴って損失が急激に増加し、これによって臨界角αcritを超える大きい入射角であるという条件に反するようになる。(ii)また、粒子が小さくなる場合、表面粗度が更に重要になり、界面に対する低い入射角αiの方向へ付加的な光の散乱が引き起こされる。
また、粒子は、担持基材によって担持でき、金属コーティングの小さい開口は担持基材と接触してのみ存在してもよい。前記金属コーティングの小さい開口は、組立体で隣接空洞と接触してもまた存在してもよい。
光学空洞モードは、図4に示した計画による簡単な方式で励起及び検出できる。
図5は、金属コーティング4にてカプセル化された2種以上の蛍光非金属粒子2を含む光学空洞モードの励起に適したシステムを示す。図5(a)において、個別的にカプセル化され、表面吸着された2つの粒子1が互いにすぐ近くにある。図5(b)において、互いにすぐ近くにある、個別的にカプセル化された2つの粒子1が、基材5と光学接触を形成している。図5(c)において、2つの表面吸着された粒子1が互いに光学接触を形成するが、基材5には光学接触していない。そして、図5(d)において、2つの粒子1が基材5だけでなく、互いに光学接触を形成している。これらの計画は、3以上の粒子1に容易に拡張できる。また、4つの全ての計画の組み合わせも可能である。図4の計画(II)と同様、粒子1と基材5との光学接触は、粒子1の内部に取り囲まれた蛍光物質3の励起のために使用できる。
個別粒子1の場合について既に説明したように、ここで説明する粒子1のクラスタも部分的に又は完全に基材5に埋め込まれることができる。
図6に示すように、蛍光物質3を含み、金属コーティング4によって取り囲まれた非金属コア2からなる単一粒子1が、次のようにバイオセンサとして利用できる:
粒子1が蛍光物質3の励起及び放射波長に対して透過性である基材5に部分的に埋め込まれる。粒子表面の露出部分が、抗タンパク質マトリックス6及び生物学的認識のための1つ(又はそれ以上)のプローブ分子7でコーティングされる。基材表面は、粒子1の露出されてバイオ機能化された部分が液体セル8に収容されている分析物と接触するように、液体セル8内に設置される。蛍光物質3は、基材5を通じて伝播されて、粒子1を横切る光ビーム20によって光学的にポンピングされる。空洞の制限されたQ因子によって蛍光物質3から放射されて、粒子1の金属コーティング4を透過する光21は、特定の立体角25内で光ファイバ26によって集光される。立体角25は、ファイバ26の開口数と、粒子1の中心からファイバまでの距離とによって与えられる。1μm未満の直径を有する小さい粒子1の場合、光ファイバ26のチップ27は、サブ波長分解(光学近接場チップ)がノイズから信号の適宜識別を提供し得るように製造できる。一般に、そのような尖ったチップ27は、走査型近接場光学顕微鏡(SNOM)によって制御される。
この章の何れかの実施形態に記載されているように、固体基材5に埋め込まれたり、担持された粒子又は粒子システムが、以下のセットアップによってバイオセンサとして作動できる(図7)。基材5は、粒子1の露出されてバイオ機能化された表面が可能な特定の結合パートナを含む媒体に露出できるように、液体セル内に設置される。図7において、本実施形態の粒子1のサイズがナノサイズに制限されないにもかかわらず、前記粒子1は、ナノ粒子として表示され、より多くの粒子1が、図7に示すような方式でバイオセンシングのために用いられる。蛍光物質3は、レーザー又は他の適切な光源によって生成される光ビーム20によって励起され、粒子1からの放射は、適切な光学システム、例えば、光ファイバによって集光される。そうすると、ファイバは、光を光学分析システムへ導き、このシステムは、検出される光の強度を波長と時間の関数として記録する。
金属コーティング4にてカプセル化された2つの蛍光非金属粒子2が、次のようにバイオセンシングのために用いられる(図8)。粒子のうち、1つの粒子1Aが、不活性マトリックス6に埋め込まれたバイオ認識用の1つ(又はそれ以上)の特定の結合プローブ分子7を有する。第2粒子1Bは、特定の結合に対して不活性であり、このため、特定の結合を除く条件の変化の尺度である。従って、カップリングされたシステムは、センサの作動の間に環境変化を補正する内部基準を含む。
図9に示すように、粒子カップリングの概念は更に拡張できる。粒子1は、基材5に埋め込まれ、ある空洞から隣接した空洞へ光子がトンネリングできるように、互いにほぼ接触したまま保持される。最上位の粒子1Cは、バイオ機能化が可能なように環境に部分的に露出されている。また、ファイバチップ27への光カップリングを向上させるために、検出ファイバ26に最も近い粒子1Dが部分的に露出できる。図9に示すように、そのような粒子システムは、それぞれ基準なし及び基準ありのバイオセンシングが可能なように、1(A)又は2(B)の寸法のスタックを形成することができる。そのようなシステムの利点は、(i)光学ポンピングのための断面積が更に広いため、出力信号がより高く、(ii)表面対体積の比が更に小さいため、損失がより小さく、(iii)ファイバチップ27と最下位の粒子1Dとが近接しているため、検出が向上するということである。実は、最下位の粒子1Dが、例えば、屈折率整合液によってファイバチップ27に直接光学連結できる。
他の実施形態において、粒子1は、固体基材5に固定されず又は埋め込まれず、分析物の中で浮遊自在の状態で用いられる(図10)。これにより、粒子表面全体がバイオ機能化され、個別粒子1の感度を増加させることができる。粒子1は、独立したり、又はクラスタを形成したりすることができる。また、粒子は、特定の結合プローブ分子7が埋め込まれている不活性マトリックス6を有することができる。特定の結合の検出のために、分析物を含む液体セルは、蛍光物質3の励起及び放射波長で光学接近を提供しなければならない。同じ又は異なる光学窓30は、放射された光21の励起及び検出のために、それぞれ使用できる。また、2以上の光源が励起のために使用できる。粒子1が浮遊自在であるため、この場合、超短光パルスを用いる時間分解励起及び検出が好ましい実施形態である。また、粒子1は、空洞の作動スペクトル範囲を拡張するために、2以上の蛍光物質3を含むことができる。これにより、粒子1の外部表面に吸着された生体分子の量の分析及び判定のために、より多数の空洞モードが使用できる。これは、生体分子の吸着前に粒子1で基準測定が行われないため、単一測定の間にシステムに対する向上された情報取得を要求するので、重要である。
金属コーティング4にてカプセル化された多くの蛍光非金属粒子2が、表面5に安着又は(部分的に)埋め込まれてバイオセンシングのために使われる場合、光ファイバ又は光ファイバ束を使った個別信号の検出は、非常に退屈になり得る。そのような場合、代替方法が適用できる(図11)。個別エミッタによって放射される光21は、粒子1の干渉縞がイメージ化されてCCDによって記録されるように、凸レンズ22によって集光され、CCDカメラのチップ28にイメージ化される。個別エミッタの任意の状態変化は、干渉縞に即時の変化をもたらす。分析物の露出前に縞を記録して基準を得ることができる。検出システムの時間分解が十分に高いと、結合及び関連効果の変動のインサイチュ・モニタリングがマイクロスケール及びナノスケールで観察可能になる。変化に対する情報は、フーリエ変換及び関連技術のような分析法によって干渉縞から抽出できる。
一般に、十〜数百の間の適度なQ因子によって空洞モードを形成する光が空洞から漏れる可能性があるため、本実施形態によって、金属コーティング4にてカプセル化された蛍光非金属粒子は、新しい種類の微視的光源を形成する。ほとんどファブリペロモードが励起されるので、微小空洞は、新しい種類の微視的な球面波源を形成する。空洞が超短パルスレーザーでポンピングされる場合、空洞モードの少なくとも一部は、レージング条件を満たすことができる。そうすると、このモードの場合、球面波レーザーが形成される。そのような小さい球面波光源は、干渉性、放射力及び全体サイズによって様々な用途に有用である。以下でいくつかの例を提示する。
表面における反射及び透過:一般に、物質の表面は、衝突する光の一部を更に周囲に反射する能力を有し、他の一部は、物質内に透過されて移動する間に吸収できる。以下で、入射光に対する反射光の出力比を、周囲/物質界面の「反射性」又は「反射率」Rと呼ぶ。従って、入射光に対する透過光の出力比をこの界面の「透過率」Tと呼ぶ。R及びTは、何れも界面の特性であり、即ちその値は、材料とその周囲の双方の光学特性に依存することに留意されたい。また、その値は、入射角及びこの界面に衝突する光の分極に依存する。反射及び伝導に対するフレネル(Fresnel)方程式によって、R及びTを算出することができる。用語「吸収」は、実施例5で定義される。
光学空洞は、2つのパラメータ、即ち光学空洞の体積Vと光学空洞の特性因子Qを特徴とする。以下で、用語「光学空洞」は、特性因子Q>1である光学空洞を示す。
FPMの場合、
本実施形態は、蛍光物質3を有する非金属コア2及びその非金属コア2をカプセル化する金属シェル4を含む粒子1、小型装置におけるその粒子1の使用、及びそのようなシステムで通常的に発見される外部ポンプ放射線の高い反射損失なしに、外部から光学空洞モードが励起できる閉鎖された金属空洞を前記粒子1に製造する方法を提供する。従って、本実施形態によって空洞モードの高形成が達成できる。金属コーティング4の光学特性によって、空洞は、真の「ナノ空洞」を形成するように、サブミクロンサイズ領域に小型化できる。そのような小さいサイズと高いモード形成において、1ミクロンを超える平均サイズを有する大きな空洞で滅多に観察できない量子効果が、このようなシステムで重要となる。第一に、小さい粒径は、分子吸収に対する空洞モードの位置の強い依存性を引き起こし、これは、根本的に「単分子」ナノバイオセンサの開発に使用できる。第二に、ナノ空洞の内部にモード形成のために使われる蛍光物質3の自発放射率のパーセル(Purcell)強化によって、そのようなナノ空洞の総放射力が大きく強化されて(30以上の因子)、ナノ空洞の小さいサイズにもかかわらず、空洞モードが容易に検出でき、ノイズレベルを超えてうまく留まることができる。最後に、非常に小さい空洞と非常に高い空洞モード形成の場合、空洞モード分裂のような他の量子効果が観察可能になる。ナノ空洞のすぐ近くにおける屈折率に対するモード分裂の依存性は、絶対的な空洞モード位置の追跡と同様、センシング応用のために用いることができる。
内部又は表面に染色分子、半導体量子ドット、カーボンナノチューブ、ラマンエミッタなどのような蛍光物質3を有する小さい非金属粒子を、例えば、銀からなる金属シェル4でコーティングする(図3)。ここで、金属シェル4は、上記の定義で紹介した「高反射性の閉鎖された境界領域」として機能する。粒子1のコア2の内部又は表面にある蛍光物質3は、ポンプレーザー又は容易に金属コーティング4に貫通することができる波長で作動する他の強い光源によって励起される。例えば、銀シェルの場合、銀が約320nmで最大透過率を示すので、波長は、約320nmに位置されるように選択できる。蛍光物質3は、金属コーティング4が高反射性を示す波長を放射するように選択される。従って、放射された光子は、空洞内部に閉じ込められ、空洞は、光子を小さい体積で閉じ込める。本実施形態によれば、以下の量子効果が体積とQ因子に依存するシステムで原理的に観察可能であり、これら全てはナノスケールの光学センシングに用いることができる:
空洞モードは、空洞のQ因子を実質的に規定する空洞表面の反射率だけでなく、空洞の幾何学的形状(体積及び形状)に依存する。球状金属被覆空洞の内部の光子の場合、空洞モードの許容波長は、式2によって非常に近似して記述できる。この簡単な式は、場強度が常に金属コーティング4で消滅されなければならない(図2)という事実から推定される。空洞モードの正確な位置は、球状空洞のサイズに大きく依存する。簡単な計算によって次が得られる:
高い感度に加え、システムの放射力が結合検出が可能な程度に十分に高くなければならない。ナノ空洞の放射力は、他の量子効果、いわゆる「パーセル強化」によって強化できる。1946年に、Edward M.Purcellは、無線周波数で一時的な放射可能性に関する彼の研究において、放射振動数の位置が共振と一致すると、共振器に連結された双極子エミッタが増加した一時的な放射を示すことを言及した。従って、光振動数で作動する双極子エミッタの場合、エミッタが光学空洞の内部に位置すると、自発放射率γSEは、
式5aによって与えられるサイズ限界に近接したナノ空洞の場合、追加的な量子効果が作用し始める:双極子エミッタと空洞モードとのカップリング(例えば、Andreaniら、物理的考察B、第60巻、p.13276〜13279)。エミッタの放射振動数が空洞モードの何れかと一致するとλem=λm、モード分裂が生じる可能性があり、これを次のように書くことができる:
プラズモンは、金属の自由電子の集合的な振動であり、バルク振動の場合、「プラズマ振動数」は、下記式
本実施形態の粒子1は、公衆が利用可能な物質を用いることで製造できる。物質に対する以下の説明は、本技術分野の当業者が本明細書の詳細な説明に従って粒子1を構成することを助けるために提供される。
量子干渉効果に基づく球状空洞に対する感度推定
この実施例は、(式5aに従って)空洞が作動される波長に対して空洞体積が可能な限り小さく選択される場合、生体分子吸着に対する単一空洞の予想感度に対する推定を提供する。例えば、400 Valley Road、Warrington、PA 18976に所在のPolysciences、Inc.から購入可能な実際材料を選択した。
1.屈折率ncav=1.60であり、染色分子でドープされたポリスチレンビーズ(染色分子は、放射波長λem=420nmで光を放射する)
2.体積が(10nm)3である抗体
1.実際には抗体の屈折率が空洞周囲の屈折率よりも大きいが、空洞物質の屈折率と等しいと仮定する。空洞の外部表面における生体分子の吸着は、蓄積された体積に従って空洞の有効直径を増加させる。金属コーティングは、十分に薄く製造できるので、金属コーティング4の効果を無視する。
2.単一抗体が空洞の全体表面領域に均質に分布されたと考えられる。この場合、直径の変化が最小化し、空洞形状の対称性変化が発生しないので、これは安全な仮定である。後者は、空洞モードにモード分裂のような追加的な効果をもたらすものと知られている。従って、巨大な抗体の吸着による空洞モードの移動は、一層大きいものと予想できる。
このような仮定下で、式5aから得られる最小粒子半径は、Rmin=102.5nmとなる。そうすると、(抗体が全体表面領域に均質に分布されたと仮定すると)粒子表面に吸着された単一抗体の場合、Rの有効な変化δRはδR=7.5pmとなる。そこから次が得られる:
パーセル強化による単一ナノ空洞の推定放射力
実施例1は、波長(空洞内部に含まれている染料の放射波長)420nmで作動される直径205nmのナノ空洞の感度が、単一抗体検出のために十分に高くなければならないことを示す。しかし、もし、センサが放射する信号が弱すぎると、高い感度だけではナノバイオセンサの構成に役に立たない。従って、本実施例において、実施例1で考察したシステムの予想放射力に関する推定を提供する。
1.空洞内部の染色分子は、0.1/nm3の密度を有し、有機染色における一般的な双極子モーメントd=2×10−29C×mを有する。
2.また、Q因子をQ=100と仮定し、これは、金属コーティングされた空洞の場合、式19によって金属シェルコーティング4の反射率Rsh=97%に対応し、他の全てのパラメータは、前記挙げられたものと同じである。
このような仮定下で、自発放射率γSEは、式6によって染色分子当たり420nmでγSE=7.42×109Hzに達する。空洞内に4500個の染色分子が存在すると(nm3当たり0.1個の染色分子に相当する)、これは、総放射力16μWに対応し、従来技術の光学検出システムにより容易に検出可能である(例えば、放射される放射線の収集のために、走査型近接場光学顕微鏡が使用でき、光電子増倍管チューブがその後の検出のために使用できる)。空洞の存在による強化、即ちパーセル因子ηcavはηcav=30に達する。従って、パーセル強化なしに、ナノバイオセンサの信号を検出するのは非常に困難である(〜500nW総パワー)。
空洞モード分裂によるナノ空洞の感度
式5aによる最小体積に近い小さい空洞サイズで、空洞モードのモード分裂のような他の量子効果が発生し得る。まさにそのサイズ限界で単一空洞モードのみが励起できるので、この分裂は、単一モードの絶対位置の測定よりも、2つの分裂されたモードの間の相対的な区分の決定が可能であるため、非常に興味深い。前者は、より信頼することができ、ナノ空洞環境の変化(温度変化など)による影響が少ないことが判明し得る。従って、モード分裂は、ナノバイオセンサの安定性及び信頼性の改善に関連し得る。式8〜10によって、そして全てのパラメータに対して、前記例と同じ値と仮定すると、R=102.5nmである粒子1の表面に130個の抗体(各体積(10nm)3)が吸着された場合、約3cm−1のモード分裂の変化を予想することができる。従って、原理的に、モード分裂における変化の利用は、絶対的なピーク位置の観察よりは敏感ではない。しかし、実際には、このような付加的な情報は、空洞モードの絶対位置で検出される移動を解釈するのに役に立ち、ナノバイオセンサの全体的な性能を向上させる。
エミッタ空洞カップリング
上述したように、強いカップリングを得るための空洞とエミッタパラメータとの関係は、不等式15によって規定される。放射波長λem=420nm、空洞コアの屈折率ncav=1.60、コア半径R=102.5nm、そして蛍光物質3の双極子モーメントd=2×10−29C×mである上記例によれば、空洞のQ因子に対する下限Q=5500を算出することができる。
金属の反射率及び銀の光学特性
金属シェル4は、選択された蛍光物質3の励起振動数ωexcで低い反射性を示し、また放射振動数範囲ωemの少なくとも一部で高い反射率を示す任意の金属からなり得る。この条件を満たす典型的な金属は、銀、アルミニウム、金、チタニウム、コバルト、銅、クロムなどのような遷移金属である。特に、有用性及び取扱性の観点から、銀、金及び銅が金属シェル4としてより適する。更に、約320nmの波長における低い反射率と、400nmを超える波長における高い反射率との間に銀が最も明確な差を示すものが、図12に示されている。従って、金属シェル4を製造するための材料として銀を選択するのが更に好ましい。
プラズマ振動数で金属反射率の切り替え動作(即ちプラズマ振動数を超える振動数で低い反射率と、プラズマ振動数未満の振動数で高い反射率)の一例として、以下で銀の光学特性を考察する。化学及び物理学のハンドブック(第70版、CRC出版社、Boca Raton、フロリダ、p.E−401)から垂直入射に対する反射率R、屈折率n、及び吸収係数kに関する表にした値を取る。そうすると、複素屈折率NがN=n+ikと表示される。
図13(a)は、波長の関数として銀の反射率Rの表にした値を示している。反射率Rは415nmを超える波長で85%を超え、400nm未満で非常に急減して、約320nmで最小値となることが明らかになり、これは、銀のプラズマ振動数の位置選定に寄与することができる。318nmで反射率はただ4%である。これにより、この波長の光は、高比率で銀に貫通することができる。しかし、金属コーティング4による蛍光物質3の励起のためには、金属に貫通した光が完全に吸収されないことが重要である。一般に、下記式、
κは、下記式
銀の光学特性に関する表にした値は、バルクサンプルに対して測定される。従って、厚さが数十ナノメートル程度である銀の薄い膜が、所望する特性、即ち約320nmで高い透過率、そして可視線領域で高い反射率を示すかは疑問である。そうすると、銀は、本実施形態の金属シェルとして使用できる。
銀の薄い膜の透過及び反射特性を立証するために、偏平なポリスチレン基材5(細胞培養皿の蓋、CAT#430165、Corning Inc.,ニューヨーク)に熱蒸着(Auto 306、Edwards High Vacuum Intl、Crawley、イギリス)によって銀を蒸着させ、UV−vis分光計(DUV−630、Beckman−Coulter、イギリス)へ垂直入射時、UV可視線領域における透過を測定した。その結果得られる透過及び吸光(吸光=吸収+反射)スペクトルを銀膜の異なる厚さについて、図14に示した。低い厚さで、銀膜は、吸光及び透過でそれぞれ単に弱い波長依存性を示すが、この依存性は、厚さの増加に伴って著しく増加する。表1は、2つの異なる波長に対してポリスチレン基材に蒸着された銀の薄い膜を介する、実験的に決定された透過率を膜厚の関数として示す。2つの波長における透過率の比が更に与えられると、プラズモン共振未満とそれを超えた場合で銀の切り替え動作が得られる。
約320nmにおける最大透過率は、銀膜の厚さ10nmにおける327nmから厚さ70nmにおける320.6nmに低くなる青色移動(blue−shift)を示す。表1において、高い透過率を有する波長として320.6nm、及び低い透過率を有する可視線領域内の波長の例として496.0nmを選択した。表1で見られるように、薄い銀膜の切り替え動作、即ちT(320.6nm)/T(496.0nm)の比が膜厚35〜70nmで著しく増加する。この比は、厚さの増加に伴って更に増加すると予想されるが、吸収損失の増加とそれに伴うシェル内部における加熱効果によって、一層太い銀膜の使用は好ましくない。複素反射率及びバルク銀の反射率に関する表にした値に基づいて、好ましくは10〜70nm、より好ましくは50〜70nmの厚さを有する銀膜が、本実施形態の金属シェルとして最も適すると推定する。この過程の証拠として、表にした値から計算された、そして測定された総透過率を、2つの異なる波長(図14参照)においてポリスチレン基材にそれぞれ蒸着された厚さ20nmと50nmの銀膜を通じて実験的に決定された総透過率と比べて表2に示した。容易に見られるように、結果は良好な一致を見せ、これにより、銀の厚さの適切な範囲の外挿法の場合、表にした値の使用が妥当になる。
全体的に見て、前記結果は、銀がプラズマ振動数付近で透過率の著しい切り替え動作を示し、30〜100nm範囲の薄膜の銀は、それぞれ本実施形態の金属シェルとして適用し得る程度に、プラズマ振動数と可視線領域との間で十分に一定した透過率を示すことを見せる。
コア2の製造に好ましい材料は、金属シェル4からなる材料によって異なり得る。特に、コア材料は、金属シェル4の製造過程を経なければならない。例えば、低い真空熱蒸着の使用により、コア材料は、蒸着過程における温度上昇によって退化されない可能性がある。従って、高い融点を有する無機コア材料がそのような場合に更に適する。また、コア材料は、コア粒子2の周囲に金属シェル4の形成を容易にする特定の化学官能性を有することができる。これは、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、又はアミノ基のような、イオン基又は官能基であり得る。そして、金属シェル4は、例えば、Braun & Natan、及びKaltenpothらによって記載されたように(Braun & Natan、ラングミューア 第14巻、p.726〜728、1998年、Jiら、新素材 第13巻、p.1253〜1256、2001年、Kaltenpothら、新素材 第15巻、p.1113〜1118、2003年参照)、コロイド化学によって形成できる。金属シェル4の電気メッキの場合、コア材料は、要求される電解質の存在下で退化されない可能性がある。実際例として、スルホン化されたポリスチレンビーズがコロイド化学(Kaltenpothら)によって、隣接した金シェルでコーティングできることが文献に報告されている。しかし、例えば、Tollens反応(Antipovら、ラングミューア 第18巻、p.6687〜6693、2002年)によって、銀シェルを形成する場合、カルボキシル基が化学反応に直接関与できるため、カルボキシル化されたポリスチレンビーズがスルホン化されたものよりも更に適することが判明した。
銀コーティングされたポリスチレンの透過及び吸収
金属シェル4によってカプセル化された非金属コア2物質に埋め込まれた蛍光物質3の励起のために、非金属コア2物質内への金属シェルを通じる蛍光物質3の励起波長における光の総透過率が重要である。また、所望しない熱的効果を回避するために、金属シェル内部における吸収損失が過剰過ぎてはならない。一例として、2つの異なる波長に対して、薄い銀膜でコーティングされたポリスチレン基材5の総透過率と吸収率を計算する。与えられた波長の光が周囲(空気又は真空)から銀膜に衝突して、特定の比率でこの膜を透過し、それからポリスチレン基材5に入っていくと仮定する。ポリスチレンに入っていく強度の比率を以下で「総透過率」と呼ぶ。第1界面及び金属への透過率を減少させる損失機構に対する図解が、図15(a)に示されている。式20によれば、透過率Tは、界面における反射損失Rと金属を介する伝播過程における吸収損失Aによって直接影響を受ける。既に上記で使った銀の複素屈折率に関する表にした値を用い、ポリスチレン基材5の屈折率nps=1.59と仮定すれば、反射に対するフレネル公式と式20及び21を用いて垂直入射に関する総透過率を計算することができる。その結果を2つの異なる波長について図15(b)に示した。326nmで界面における反射損失が非常に低く、これにより、入射光の約95%が金属内へ貫通する。金属内部における吸収によって、この強度は、金属を介して伝播する過程で低下し、これにより、点線で表示した銀膜の厚さに依存する。銀/ポリスチレン界面で他の反射損失が発生して、「326nm」と表示した厚い線が得られる。これは、例えば、ポリスチレン基材5への総透過率が銀膜の厚さ20nmで63.6%、及び銀膜の厚さ50nmで45.2%であることを示す。これら2つの銀膜の厚さに対する吸収損失は、黒矢印で表示したように、それぞれ19.5%と41.6%に達する。
微視的粒子における空洞モードの研究のための光学セットアップ
微視的粒子1における空洞モードの励起及び検出に適するセットアップが、図16に示されている。一般に、基材5、選択的な金属コーティング9、及び蛍光粒子1からなるサンプルが、計画(I)の場合、逆顕微鏡(Nikon Eclipse TS 100)のステージに逆に位置したり、又は計画(II)の場合、粒子1が上側に向かうように、即ち顕微鏡の収集レンズ22(Nikon、100×、N.A.1.3オイル)から離れて位置する。このような2つのオプションの主な理由は、収集レンズ22の小さい作業距離(約0.2nm)である。このため、粒子1を有する基材5が検出計画(II)の使用が可能なように、0.2mmよりも薄くならなければならない。薄い基材5を使うとき、粒子1の空洞モードとして誤解され得る干渉効果が生じないようにするために、検出計画(I)によって更に厚いサンプルを分析することができる。
粒子1から放射される光は、レンズ22によって集光され、顕微鏡のカメラポートに設置されたカップリング光学部品33を通じて、光ファイバ32(多重モード、200μmコア直径)にカップリングされる。ファイバ32は、その光を検出システムへ導くが、この検出システムは、レーザーの微光を除去するための光吸収フィルタ34(310〜325nmのUVのためのGG400、532nm励起のためのOG550、Schott Glas、Mainz、ドイツ)、高分解能単色化装置35(Triax 550、Horiba Jobin Yvon、日本、京都、又はSP−2500、Nippon Roper、K.K.、日本、東京)及びCCDカメラ36(iDus DV420A−BV、Andor Technology、Belfast、北アイルランド、又はPI−MAX:512、Nippon Roper、K.K.)からなっている。CCDカメラ36は、データ取得及び処理のために、USB連結によってパーソナルコンピュータに連結される。以下で説明する実験で、単色化装置は、300L/mm、600L/mm、及び1200L/mm格子(Triax)又は150L/mm、1200L/mm、及び1800L/mm(SP−2500)を備える。CCDの一般的な取得時間は、シャッターモード作動(iDus及びPI−MAX)の場合、60秒、又はゲーティッドモード作動(PI−MAXのみ)の場合、20kHz繰り返し率で総800000ゲートであった。他の取得時間が使われれば、60秒間取得したスペクトルと直接比較できるように、強度が線形的に比較される。
レーザー強度を測定するために、PS10Qパワーヘッドを備えたCoherent FieldMateレーザー電力計を使った(Coherent Japan、Inc、日本、東京)。
薄い銀膜を通じる、蛍光ポリスチレンビーズにおける波長依存性空洞モード励起
プラズマ振動数範囲、そして可視線領域で薄い銀膜の異なる透過率の原理に関する直接証拠として、次の実験を行った。直径10μmのポリスチレン(PS)ビーズ(ポリビーズ(Polybead)カルボン酸10.0ミクロンポリスチレンビーズ、CAT# 18133、Polysciences、Inc、Warrington、ペンシルベニア州)を2つの異なる染料で同時ドープし、2つの染料のうち1つは、約320nmで高い励起効率を有し(クマリン450、CAS# 26078−25−1、Exciton、Dayton、オハイオ州)、他の1つは、532nmで高い励起効率を有する(ナイルレッド、CAS# 7385−67−3、Lambda Fluoreszenz−techno−logie GmbH、Graz、オーストリア)。2つの染料の吸収スペクトルを、使われたレーザーの放射波長と共に図17に示した。ドープのために、2つの染料のそれぞれ250μlの飽和キシレン(CAT#46004−70、Kanto Chemicals Co.,Inc.、日本)溶液を混合した後、50mlの茶色ガラスバイアル内に置かれていた6mlの脱イオン水(Millipore MilliQ>18MΩcm)の上に置いた。それから、100μlの天然ビーズ懸濁液を水副相に導入した。キシレンが完全に蒸発されるまで2相システムを徐々に掻き混ぜた。
銀コーティングされた蛍光ポリスチレンビーズにおける空洞モードの励起
この実施例で、銀シェルにて完全にカプセル化された染色ドープされたPSビーズ内部における空洞モードの存在が証明される。
粒子のクラスタにおける空洞モード励起
この実施例で、銀シェルにて完全にカプセル化された3つの染色ドープされたPSビーズからなるクラスタ内部で、空洞モードの存在が証明される。
銀コーティングされた蛍光ポリスチレンビーズの空洞モードを用いた検知
本実施例で、金属コーティング4にてカプセル化された蛍光非金属粒子2が、光学センシングのために用いられ得ることが立証される。以前の実施例のように、蛍光放射は、金属シェルの表面プラズモン共振励起の領域内に入るように選択される。
銀コーティングされた蛍光ポリスチレンビーズの空洞モードQ因子の決定
本実施例で、50nm厚さの銀シェルでコーティングされた染色ドープされたポリスチレンビーズで得ることができるQ因子が決定される。このために、図24のスペクトル(a)を使うが、これは、厚さ50nmの銀シェルにてカプセル化されたクマリン450ドープされたPSビーズから、図20の計画(II)によって得られた。同じサンプルで発見される対応粒子のSEMイメージを図25に示した。
SEMイメージ
最後に、粒子1のSEMイメージを図26から図29に示した。
図26は、実施例11で使われたサンプルの粒子のSEMイメージを示す。図面符号50は、図20の(II)に示す手順によって厚さ50nmの銀シェルで完全にコーティングされたクマリン450ドープされたPSビーズを示し、図面符号51は、図20の(II)によって接着テープ上に置かれた銀を示す。
1A 粒子
1B 粒子
1C 最上位の粒子
1D 最下位の粒子
2 コア
3 蛍光物質
4 金属
5 基材
6 抗タンパク質マトリックス
7 プローブ分子
8 液体セル
9 金属コーティング
20 光ビーム
21 光
22 凸レンズ
23 光検出器
24 格子
25 立体角
26 光ファイバ
27 ファイバチップ
28 チップ
30 光学窓
31 レンズ
32 光ファイバ
33 カップリング光学部品
34 光吸収フィルタ
35 高分解能単色化装置
36 CCDカメラ
40 接着テープ
41 長方形フレーム
50 PSビーズ
51 銀
52 PS粒子からなる二量体
53 銀ブリッジ
54 銀コーティング
55 接触地点
56 ビーズの基材
Claims (28)
- 蛍光物質を有する非金属コアと、
前記非金属コアをカプセル化する金属シェルとを含む粒子であって、
前記金属シェルは、蛍光物質を励起させる第1範囲の波長を有する電磁放射線に対する透過性、及び前記蛍光物質から放射される第2範囲の波長を有する電磁放射線の少なくとも一部に対する反射性を有し、第2範囲の波長のうち前記一部を有する電磁放射線を前記金属シェル内に閉じ込める、粒子。 - 前記非金属コアは、染色分子、量子ドット、カーボンナノチューブ、ラマンエミッタからなる群から選ばれた蛍光物質を有する、請求項1に記載の粒子。
- 前記蛍光物質は、コア内に含まれるか、又はコア表面に吸着される、請求項1に記載の粒子。
- 蛍光物質の放射波長範囲の少なくとも一部は、λexcにて照射されるとき、金属シェルの表面プラズモン共振のスペクトル位置をカバーする、請求項1に記載の粒子。
- 前記蛍光物質は、超短レーザーパルスによって励起され、励起状態の密度(population)が基底状態の密度より少なくとも一時的に超過する、即ち基本的なレージング条件が満たされる、請求項1に記載の粒子。
- 前記金属シェルは、π/4λ2未満の最大面積をそれぞれ有する小さい開口を除いては閉鎖されており、ここで、λは開口を通じて貫通させようとする光の波長である、請求項1に記載の粒子。
- 前記金属シェルは、基材又は隣接した粒子と接触するシェルの部分に位置した開口を有している、請求項1に記載の粒子。
- 前記粒子は、担持基材によって担持され、小さい開口が担持基材と接触してのみ存在する、請求項1に記載の粒子。
- 空洞コアの体積が1000μm3以下である、請求項1に記載の粒子。
- 空洞コアの体積が100μm3以下である、請求項10に記載の粒子。
- 空洞コアの体積が1μm3以下である、請求項11に記載の粒子。
- 前記因子fが10未満である、請求項13に記載の粒子。
- 前記因子fが1未満である、請求項14に記載の粒子。
- 前記金属シェルは、銀からなる、請求項1に記載の粒子。
- 前記金属シェルは、厚さ10〜70nmの銀からなる、請求項17に記載の粒子。
- 前記金属シェルは、厚さ50〜70nmの銀からなる、請求項18に記載の粒子。
- 請求項1に記載の粒子を少なくとも2つ含むカップリングされた粒子システムであって、前記粒子は、金属シェル内の空洞モードが互いにカップリングされるように、互いにほぼ接触して位置している、カップリングされた粒子システム。
- 前記粒子は、光子が、ある空洞から隣接した空洞へ10−6より大きい確率でトンネリングできるように、互いにほぼ接触して位置している、請求項20に記載のカップリングされた粒子システム。
- 前記粒子は、空洞の空洞モードが接触によってモード分裂を示すように、互いにほぼ接触して位置している、請求項20に記載のカップリングされた粒子システム。
- 前記蛍光物質は、超短レーザーパルスによって励起されて、励起状態の密度が基底状態の密度より少なくとも一時的に超過する、即ち基本的なレージング条件が満たされる、請求項20に記載のカップリングされた粒子システム。
- 標的分子を検知するためのバイオセンサであって、
請求項1に記載の粒子と、
粒子の外部表面に固定され、かつ、標的分子を捕獲することができる捕獲分子と、
第1範囲の波長を有する電磁放射線を放射するための手段と、
第2範囲の波長周囲の波長を有する電磁放射線を検出するための検出器とを含み、
前記粒子からの電磁放射線の変化が標的分子の捕獲を示す、標的分子を検知するためのバイオセンサ。 - 蛍光物質が、外部電磁放射線、レーザービーム、又は超短パルスレーザービームによって励起され、前記検出は、光学システム、ファイバプローブ、又は導波管によって行われる、請求項24に記載の標的分子を検知するためのバイオセンサ。
- 信号増幅及び/又は内蔵型基準に使われるための、請求項1に記載の粒子からなる粒子のアレイ又はクラスタ。
- 浮遊自在の粒子システムであって、前記請求項1から19のいずれか一項に記載の粒子が、蛍光物質を励起させる第1範囲の波長を有する電磁放射線、及び蛍光物質によって放射される第2範囲の波長を有する電磁放射線に対して透過性である流体に分散されている、浮遊自在の粒子システム。
- 単一基材に担持された粒子システムであって、前記請求項1から19のいずれか一項に記載の粒子が、蛍光物質を励起させる第1範囲の波長を有する電磁放射線、及び蛍光物質によって放射される第2範囲の波長を有する電磁放射線に対して透過性であるマトリックスに埋め込まれている、単一基材に担持された粒子システム。
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