JP5098987B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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本発明は、空気調和装置、特に、利用側膨張機構と利用側熱交換器とを含む複数の利用ユニットが、圧縮機と熱源側熱交換器とを含む熱源ユニットに接続されることによって構成された冷媒回路を有しており、高圧側が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル運転による暖房動作が可能な空気調和装置に関する。
従来より、利用側膨張弁と利用側熱交換器とを含む複数の利用ユニットが熱源ユニットに接続されることによって構成された冷媒回路を有する、暖房動作が可能な、いわゆる、マルチタイプの空気調和装置がある。
また、このような空気調和装置において、冷媒回路内に封入される冷媒として、環境への影響の小さい二酸化炭素等の自然冷媒の使用が検討されている。そして、自然冷媒として二酸化炭素等の臨界温度が低いものを使用する場合には、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル運転が行われることになる(特許文献1参照)。
特開2003−121015号公報
上述の空気調和装置においては、複数の利用ユニットの一部を停止した状態で暖房を行う場合があるが、この場合、暖房停止中の利用ユニットにおいては、利用ユニット内における冷媒の流れがなくなることから、主として、暖房中の利用ユニットと同様に冷凍サイクル運転の高圧側の冷媒圧力になっている利用側熱交換器内に冷媒が滞留する、いわゆる、冷媒寝込み現象が発生し、暖房停止中の利用ユニット内に滞留する冷媒量(以下、冷媒寝込み量とする)が多くなると、冷媒回路内を循環する冷媒量が不足するおそれがある。そして、冷媒回路内を循環する冷媒量が不足すると、冷媒を圧縮するための圧縮機の吐出温度が過度に上昇してしまい、暖房を継続できなくなってしまう。
これに対して、圧縮機の吐出温度に上限値を設定し、圧縮機の吐出温度が上限値に到達した際に、一時的に、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張弁の開度を大きくする制御を行うことで、暖房停止中の利用ユニット内における冷媒の流れを作り出し、利用ユニットに寝込んだ冷媒を冷媒回路の冷媒が循環している流路部分に戻す冷媒回収運転(以下、吐出温度上限制御とする)を行うことで、冷媒寝込み現象及び循環量不足を解消するようにしている。
しかし、上述の冷媒回収運転は、圧縮機の吐出温度をしきい値としているため、圧縮機の保護を考慮して、利用側膨張弁の開度を比較的急激に大きくする制御を行う必要があり、吐出温度上限制御時に、暖房停止中の利用ユニットにおいて、大きな冷媒流動音が発生してしまう。特に、冷媒として二酸化炭素等の臨界温度が低いものを使用する場合には、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル運転が行われることから、圧縮機の吐出温度の過度の上昇に対する考慮がさらに必要となり、また、吐出温度上限制御時の利用ユニットにおける冷媒流動音も発生しやすくなる。
本発明の課題は、利用側膨張機構と利用側熱交換器とを含む複数の利用ユニットが、圧縮機と熱源側熱交換器とを含む熱源ユニットに接続されることによって構成された冷媒回路を有しており、高圧側が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル運転による暖房動作が可能な空気調和装置において、冷媒寝込み現象による過度の圧縮機の吐出温度の上昇を防ぐとともに、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒流動音の発生を抑えることにある。
第1の発明にかかる空気調和装置は、利用側膨張機構と利用側熱交換器とを含む複数の利用ユニットが、圧縮機と熱源側熱交換器とを含む熱源ユニットに接続されることによって構成されており、単一冷媒が封入された冷媒回路を有しており、高圧側が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル運転による暖房動作が可能な空気調和装置において、複数の利用ユニットのうち暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度及び冷媒圧力に基づいて、暖房停止中の利用ユニット内に滞留する冷媒量である冷媒寝込み量を演算し、冷媒寝込み量が許容値よりも小さくなるように、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行う。
この空気調和装置では、暖房時には、利用側熱交換器内の冷媒圧力が臨界圧力を超えており、気液二相の状態ではないため、利用ユニットにおける冷媒温度及び冷媒圧力から利用ユニット内に存在する冷媒量を演算することが可能となる。
このことを利用して、暖房停止中の利用ユニットの冷媒寝込み量を演算し、この演算された冷媒寝込み量が許容値よりも小さくなるように、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行うことで、暖房停止中の利用ユニットに冷媒が寝込むことによって冷媒回路内を循環する冷媒量が不足し、圧縮機の吐出温度が過度に上昇するのを防ぐことができる。
しかも、圧縮機の吐出温度をしきい値として暖房停止中の利用ユニットに寝込んだ冷媒を回収する冷媒回収運転である吐出温度上限制御を行う場合に比べて、利用側膨張機構の制御をきめ細かく、また、緩やかに行うことができるようになるため、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒流動音の発生を抑えることができる。
尚、ここでいう「暖房停止中」には、リモコン等によってユーザーが意図的に利用ユニットに対して暖房停止指令をしている場合のみならず、暖房中であってもサーモオフ状態や送風状態が長時間継続している場合も含まれる。
第2の発明にかかる空気調和装置は、第1の発明にかかる空気調和装置において、冷媒温度は、暖房時における利用側熱交換器の入口側、暖房時における利用側熱交換器の出口側、及び、利用側熱交換器のうちの少なくとも1つに設けられた温度センサによって検出される。
この空気調和装置では、暖房時における利用側熱交換器の入口側、暖房時における利用側熱交換器の出口側、及び、利用側熱交換器のうちの少なくとも1つに設けられた温度センサによって検出された冷媒温度を、冷媒寝込み量の演算に用いているため、冷媒寝込み量の演算精度を高めることができる。
第3の発明にかかる空気調和装置は、第2の発明にかかる空気調和装置において、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構が停止開度である場合には、冷媒寝込み量を演算するために使用される暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度を検出する際に、暖房停止中の利用ユニット内を冷媒が通過するように、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行う。
この空気調和装置では、暖房停止中の利用ユニット内における冷媒の流れを生じさせながら、冷媒寝込み量を演算する際に用いられる暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度を検出するようにしているため、冷媒温度の検出精度を高めることができる。
第4の発明にかかる空気調和装置は、第1〜第3の発明のいずれかにかかる空気調和装置において、冷媒寝込み量に応じて行われる暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御は、圧縮機吐出温度が上限値まで上昇していない場合に行われ、圧縮機吐出温度が上限値まで上昇した場合には、冷媒寝込み量とは無関係に暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の開度を大きくする制御を行う。
第5の発明にかかる空気調和装置は、第1〜第3の発明のいずれかにかかる空気調和装置において、単一冷媒は、二酸化炭素である。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1、第4又は第5の発明では、暖房停止中の利用ユニットの冷媒寝込み量を演算し、この演算された冷媒寝込み量に応じて、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行うことで、暖房停止中の利用ユニットに冷媒が寝込むことによって冷媒回路内を循環する冷媒量が不足し、圧縮機の吐出温度が過度に上昇するのを防ぐことができる。しかも、吐出温度上限制御を行う場合に比べて、利用側膨張機構の制御をきめ細かく、また、緩やかに行うことができるようになるため、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒流動音の発生を抑えることができる。
第2の発明では、冷媒寝込み量の演算精度を高めることができる。
第3の発明では、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度の検出精度を高めることができる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる空気調和装置の実施形態について説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、室内の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置1は、本実施形態において、熱源ユニット2と、複数(ここでは、2つ)の利用ユニット4、5と、熱源ユニット2と利用ユニット4、5とを接続する冷媒連絡管としての第1冷媒連絡管6及び第2冷媒連絡管7とを備えている。すなわち、本実施形態の空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、熱源ユニット2と、利用ユニット4、5と、冷媒連絡管6、7とが接続されることによって構成されている。そして、冷媒回路10内には、二酸化炭素が冷媒として封入されており、後述のように、冷媒の臨界圧力を超える圧力まで圧縮され、冷却され、減圧され、加熱・蒸発された後に、再び圧縮されるという冷凍サイクル運転が行われるようになっている。
−利用ユニット−
利用ユニット4、5は、室内等に設置されており、冷媒連絡管6、7を介して熱源ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、利用ユニット4、5の構成について説明する。尚、利用ユニット4と利用ユニット5とは同様の構成であるため、ここでは、利用ユニット4の構成のみ説明し、利用ユニット5の構成については、それぞれ、利用ユニット4の各部を示す40番台の符号の代わりに50番台の符号を付して、各部の説明を省略する。
利用ユニット4は、主として、冷媒回路10の一部を構成する利用側冷媒回路10a(利用ユニット5では、利用側冷媒回路10b)を有している。この利用側冷媒回路10aは、主として、利用側膨張機構41と、利用側熱交換器42とを有している。
利用側膨張機構41は、冷媒を減圧するための機構であり、本実施形態において、利用側冷媒回路10a(利用ユニット5では、利用側冷媒回路10b)内を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、利用側熱交換器42の一端に接続された電動膨張弁である。利用側膨張機構41は、その一端が第1冷媒連絡管6に接続され、その他端が利用側熱交換器42に接続されている。
利用側熱交換器42は、冷媒の加熱器又は冷却器として機能する熱交換器である。利用熱交換器42は、その一端が利用側膨張機構41に接続され、その他端が第2冷媒連絡管7に接続されている。
利用ユニット4は、本実施形態において、ユニット内に室内空気を吸入して、再び室内に供給するための利用側ファン43を備えており、室内空気と利用側熱交換器42を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。利用側ファン43は、利用側ファン駆動モータ43aによって回転駆動されるようになっている。
また、利用ユニット4には、各種のセンサが設けられている。具体的には、冷媒の冷却器として利用側熱交換器42を機能させた場合における利用側熱交換器42の出口側には、冷却器出口冷媒温度Thoを検出する第1利用側熱交換器温度センサ44が設けられ、冷媒の冷却器として利用側熱交換器42を機能させた場合における利用側熱交換器42の入口側には、冷却器入口冷媒温度Thiを検出する第2利用側熱交換器温度センサ45が設けられている。本実施形態において、利用側熱交換器温度センサ44、45は、サーミスタからなる。また、利用ユニット4は、利用ユニット4を構成する各部の動作を制御する利用側制御部46を有している。そして、利用側制御部46は、利用ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、利用ユニット4を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、熱源ユニット2との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
−熱源ユニット−
熱源ユニット2は、室外に設置されており、冷媒連絡管6、7を介して利用ユニット4、5に接続されており、利用ユニット4、5の間で冷媒回路10を構成している。
次に、熱源ユニット2の構成について説明する。熱源ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成する熱源側冷媒回路10cを有している。この熱源側冷媒回路10cは、主として、圧縮機21と、切換機構22と、熱源側熱交換器23と、熱源側膨張機構24と、第1閉鎖弁25と、第2閉鎖弁26とを有している。
圧縮機21は、本実施形態において、圧縮機駆動モータ21aによって駆動される密閉式圧縮機である。尚、圧縮機21は、本実施形態において、1台のみであるが、これに限定されず、利用ユニットの接続台数等に応じて、2台以上の圧縮機が並列に接続されていてもよい。
切換機構22は、冷媒回路10内における冷媒の流れの方向を切り換えるための機構であり、冷房時には、熱源側熱交換器23を圧縮機21によって圧縮される冷媒の冷却器として、かつ、利用側熱交換器42、52を熱源側熱交換器23において冷却された冷媒の加熱器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器23の一端とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と第2閉鎖弁26とを接続し(図1の切換機構22の実線を参照)、暖房時には、利用側熱交換器42、52を圧縮機21によって圧縮される冷媒の冷却器として、かつ、熱源側熱交換器23を利用側熱交換器42、52において冷却された冷媒の加熱器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と第2閉鎖弁26とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と熱源側熱交換器23の一端とを接続することが可能である(図1の切換機構22の破線を参照)。本実施形態において、切換機構22は、圧縮機21の吸入側、圧縮機21の吐出側、熱源側熱交換器23及び第2閉鎖弁26に接続された四路切換弁である。尚、切換機構22は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上述と同様の冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
熱源側熱交換器23は、冷媒の冷却器又は加熱器として機能する熱交換器である。熱源側熱交換器23は、その一端が切換機構22に接続されており、その他端が熱源側膨張機構24に接続されている。
熱源ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、再び室外に排出するための熱源側ファン27を有している。この熱源側ファン27は、室外空気と熱源側熱交換器23を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。熱源側ファン27は、熱源側ファン駆動モータ27aによって回転駆動されるようになっている。尚、熱源側熱交換器23の熱源としては、室外空気に限定されるものではなく、水等の別の熱媒体であってもよい。
熱源側膨張機構24は、冷媒を減圧するための機構であり、本実施形態において、熱源側冷媒回路10c内を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、熱源側熱交換器23の他端に接続された電動膨張弁である。熱源側膨張機構24は、その一端が熱源側熱交換器23に接続され、その他端が第1閉鎖弁25に接続されている。
第1閉鎖弁25は、熱源ユニット2と利用ユニット4、5との間で冷媒をやりとりするための第1冷媒連絡管6が接続される弁であり、熱源側膨張機構24に接続されている。第2閉鎖弁26は、熱源ユニット2と利用ユニット4、5との間で冷媒をやりとりするための第2冷媒連絡管7が接続される弁であり、切換機構22に接続されている。ここで、第1及び第2閉鎖弁25、26は、冷媒回路10の外部と連通可能なサービスポートを備えた3方弁である。
また、熱源ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、圧縮機21の吐出側には、圧縮機吐出圧力Pdを検出する圧縮機吐出圧力センサ28、及び、圧縮機吐出温度Tdを検出する圧縮機吐出温度センサ29が設けられている。本実施形態において、圧縮機吐出温度センサ29は、サーミスタからなる。また、熱源ユニット2は、熱源ユニット2を構成する各部の動作を制御する熱源側制御部30を有している。そして、熱源側制御部30は、熱源ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、利用ユニット4、5の利用側制御部46、56との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管6、7は、空気調和装置1を設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管である。
以上のように、利用側冷媒回路10a、10bと、熱源側冷媒回路10cと、冷媒連絡管6、7とが接続されて、冷媒回路10が構成されている。そして、本実施形態の空気調和装置1は、利用側制御部46、56と熱源側制御部30と制御部30、46、56間を接続する伝送線8aとによって、空気調和装置1の各種運転制御を行う制御手段としての制御部8が構成されている。制御部8は、各種センサ29、30、44、45、54、55の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器21、22、24、27、41、43、51、53を制御することができるようになっている。
(2)空気調和装置の動作
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について、図1及び図2を用いて説明する。ここで、図2は、本実施形態における冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。尚、以下に説明する各種運転における制御は、運転制御手段として機能する制御部8(より具体的には、利用側制御部46、56と熱源側制御部33と制御部33、46、56間を接続する伝送線8a)によって行われる。
−冷房−
冷房時は、切換機構22が図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が熱源側熱交換器23に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が第2閉鎖弁26に接続された状態となっている。熱源側膨張機構24及び利用側膨張機構41、51は、開度調節されるようになっている。また、閉鎖弁25、26は、開状態にされている。
この冷媒回路10の状態において、圧縮機21、熱源側ファン27及び利用側ファン43、53を起動すると、低圧の冷媒(図2の点A参照)は、圧縮機21に吸入されて臨界圧力(すなわち、図2のPcp)を超える圧力まで圧縮されて高圧の冷媒となる(図2の点B参照)。その後、高圧の冷媒は、切換機構22を経由して、冷媒の冷却器として機能する熱源側熱交換器23に送られて、熱源側ファン27によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却される(図2の点C参照)。そして、熱源側熱交換器23において冷却された高圧の冷媒は、熱源側膨張機構24、第1閉鎖弁25及び第1冷媒連絡管6を経由して、利用ユニット4、5に送られる。各利用ユニット4、5に送られた冷媒は、利用側膨張機構41、51によってそれぞれ減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり(図2の点D参照)、冷媒の加熱器として機能する利用側熱交換器42、52において、それぞれ室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して低圧の冷媒となる(図2の点A参照)。そして、これらの利用側熱交換器42、52において加熱された低圧の冷媒は、第2冷媒連絡管7を経由して熱源ユニット2に送られ、第2閉鎖弁26及び切換機構22を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。このようにして、冷房が行われる。
尚、上述の説明においては、2つの利用ユニット4、5がいずれも冷房を行う場合について説明しているが、利用ユニット4、5のいずれか一方のみが冷房を行う場合には、利用ユニット4、5のいずれか他方については、対応する利用側膨張機構が停止開度(例えば、全閉)になり、これにより、冷房停止中の利用ユニット内を冷媒が通過しないようになり、利用側膨張機構が停止開度ではない利用ユニットのみについて冷房が行われることになる。尚、ここでいう「冷房停止中」には、リモコン等によってユーザーが意図的に利用ユニット4、5に対して冷房停止指令をしている場合のみならず、冷房中であってもサーモオフ状態や送風状態が長時間継続している場合も、冷房停止中の利用ユニットに対応する利用側膨張機構が停止開度にあるため、これに含まれる。
−暖房−
暖房時は、切換機構22が図1の破線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が第2閉鎖弁26に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が熱源側熱交換器23に接続された状態となっている。熱源側膨張機構24及び利用側膨張機構41、51は、開度調節されるようになっている。また、閉鎖弁25、26は、開状態にされている。
この冷媒回路10の状態において、圧縮機21、熱源側ファン27及び利用側ファン43、53を起動すると、低圧の冷媒(図2の点A参照)は、圧縮機21に吸入されて臨界圧力(すなわち、図2のPcp)を超える圧力まで圧縮されて高圧の冷媒となる(図2の点B参照)。その後、この高圧の冷媒は、切換機構22、第2閉鎖弁26及び第2冷媒連絡管7を経由して、利用ユニット4、5に送られる。そして、各利用ユニット4、5に送られた高圧の冷媒は、冷媒の冷却器として機能する利用側熱交換器42、52において、それぞれ室内空気と熱交換を行って冷却された後(図2の点C参照)、利用側膨張機構41、51を通過した後に、第1冷媒連絡管6を経由して熱源ユニット2に送られる。この熱源ユニット2に送られた高圧の冷媒は、熱源側膨張機構24によって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり(図2の点D参照)、冷媒の加熱器として機能する熱源側熱交換器23に流入する。そして、熱源側熱交換器23に流入した低圧の気液二相状態の冷媒は、熱源側ファン27によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して低圧の冷媒となり(図2の点A参照)、切換機構22を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。このようにして、暖房が行われる。
尚、上述の説明においては、2つの利用ユニット4、5がいずれも暖房を行う場合について説明しているが、利用ユニット4、5のいずれか一方のみが暖房を行う場合には、利用ユニット4、5のいずれか他方については、対応する利用側膨張機構が停止開度(例えば、全閉)になり、これにより、暖房停止中の利用ユニット内を冷媒が通過しないようになり、利用側膨張機構が停止開度ではない利用ユニットのみについて暖房が行われることになる。尚、ここでいう「暖房停止中」には、リモコン等によってユーザーが意図的に利用ユニット4、5に対して暖房停止指令をしている場合のみならず、暖房中であってもサーモオフ状態や送風状態が長時間継続している場合も、暖房停止中の利用ユニットに対応する利用側膨張機構が停止開度にあるため、これに含まれる。
−吐出温度上限制御及び冷媒寝込み制御−
上述のように、2つの利用ユニット4、5のいずれか一方のみが暖房を行う場合においては、暖房停止中の利用ユニット内における冷媒の流れがなくなることから、暖房停止中の利用ユニットの第2冷媒連絡管7との接続部から利用側膨張機構までの範囲内の冷媒については、その冷媒圧力が、暖房中の利用ユニットと同様、冷凍サイクル運転の高圧側の冷媒圧力(すなわち、図2の点B、Cにおける冷媒圧力とほぼ同じ圧力)になるとともに、その冷媒温度が、暖房停止中の利用ユニットが設置された場所の雰囲気温度や利用側熱交換器の周囲温度に近い温度になる(図2上で言えば、点Bと点Cとを結ぶ線を冷媒温度が低くなる方向に延長した点線L上の状態になる)。尚、図2に示される一点鎖線は、等温線である。そして、暖房停止中の利用ユニット内の冷媒がこのような状態になると、主として、利用側熱交換器内に冷媒が滞留する、いわゆる、冷媒寝込み現象が発生し、暖房停止中の利用ユニット内に滞留する冷媒量(以下、冷媒寝込み量Msとする)が多くなり、冷媒回路10内を循環する冷媒量が不足するおそれがある。そして、冷媒回路10内を循環する冷媒量が不足すると、冷媒を圧縮するための圧縮機21の吐出温度(すなわち、圧縮機吐出温度Td)が過度に上昇してしまい、暖房を継続できなくなってしまう。
そこで、本実施形態においては、圧縮機21を保護するために、従来と同様に、圧縮機吐出温度Tdに対して上限値Tdhを設定し、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhに到達した際に、一時的に、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の開度を大きくする制御を行うことで、暖房停止中の利用ユニット内における冷媒の流れを作り出し、利用ユニットに寝込んだ冷媒を冷媒回路10の冷媒が循環している流路部分に戻す冷媒回収運転(以下、吐出温度上限制御とする)を行うようにしている。
以下、この吐出温度上限制御について、図3を用いて説明する。ここで、図3は、本実施形態における吐出温度上限制御及び冷媒寝込み量制御のフローチャートである。尚、以下においては、2つの利用ユニット4、5のうち、利用ユニット4が暖房中であり、利用ユニット5が暖房停止中であるものとして説明を行うものとする。
まず、ステップS1において、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhまで上昇しているかどうかを判定し、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhまで上昇している場合には、ステップS2に移行し、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhまで上昇していない場合には、ステップS6〜S10の処理(すなわち、後述の冷媒寝込み量制御)に移行する。
次に、ステップS2において、暖房停止中の利用ユニット5の利用側膨張機構51の開度を大きくする制御を行う。より具体的には、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhまで上昇している場合には、利用側膨張機構51の開度を現状の開度(例えば、停止開度、又は、後述の冷媒寝込み量制御により既に停止開度よりも大きな開度になっている場合にはその開度)から比較的大きな第1開度(例えば、全開)まで急速に開ける制御を行う。これにより、暖房停止中の利用ユニット5内に寝込んだ冷媒を、できるだけ速く、冷媒回路10の冷媒が循環している流路部分に戻して、圧縮機吐出温度Tdを低下させることができる。
次に、ステップS3において、ステップS2の処理によって、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhよりも低下したかを判定し、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhよりも低下した場合には、暖房停止中の利用ユニット5における冷媒寝込み現象が解消されているため、ステップS4において、ステップS2において第1開度まで開けられた利用側膨張機構51を停止開度まで閉止して、利用ユニット4の暖房を継続する。一方、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhよりも低下しない場合には、例えば、ステップS5のように、圧縮機21の保護の観点から、圧縮機21を停止する処理を行う。
このように、吐出温度上限制御を行うことによって、主として、圧縮機21の保護を目的として、暖房停止中の利用ユニット5への冷媒の寝込みを解消することができる。
しかし、このような吐出温度上限制御による暖房停止中の利用ユニットへの冷媒の寝込みを解消する手法では、圧縮機吐出温度Tdをしきい値としていること、及び、圧縮機21の保護という観点から、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の開度を第1開度まで急速に開けることになるため、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒流動音が発生してしまう。
このため、冷媒寝込み現象による過度の圧縮機吐出温度Tdの上昇を防ぐとともに、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒流動音の発生を抑えることが可能な暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒の寝込みを解消する手法を行うことが望ましい。
そこで、本願発明者は、本実施形態のように、高圧側が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル運転による暖房動作が可能な冷媒回路10においては、図2に示されるように、暖房時には、利用側熱交換器42、52内の冷媒圧力が臨界圧力Pcpを超えており、気液二相の状態ではないことから、利用ユニット4、5における冷媒温度及び冷媒圧力から利用ユニット4、5内に存在する冷媒量を演算することが可能になるため、このことを利用して、暖房停止中の利用ユニットの冷媒寝込み量Msを演算し、この演算された冷媒寝込み量Msに応じて、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行うことで、暖房停止中の利用ユニットに冷媒が寝込むことによって冷媒回路10内を循環する冷媒量が不足し、圧縮機吐出温度Tdが過度に上昇するのを防ぐ冷媒寝込み量制御を行うことにしている。
以下、この冷媒寝込み量制御について、図3を用いて説明する。この冷媒寝込み量制御は、上述のように、ステップS1において、圧縮機吐出温度Tdが上限値Tdhまで上昇していない場合に行われる制御である。尚、以下においては、2つの利用ユニット4、5のうち、利用ユニット4が暖房中であり、利用ユニット5が暖房停止中であるものとして説明を行うものとする。
まず、ステップS6において、暖房停止中の利用ユニット5の冷媒寝込み量Msを演算するのに必要な利用ユニット5における冷媒温度及び冷媒圧力を検出する。ここで、冷媒温度については、利用ユニット5の利用側冷媒回路10bを構成する機器の中で冷媒を保有する容積が大きい利用側熱交換器52及びその近傍の冷媒温度を用いることが望ましいため、本実施形態においては、冷却器出口冷媒温度Tho、冷却器入口冷媒温度Thi、又は、冷却器出口冷媒温度Thoと冷却器入口冷媒温度Thiとの平均温度を、冷媒寝込み量Msを演算する際の冷媒温度として用いている。また、冷媒圧力については、利用側熱交換器52が圧縮機21の吐出側に連通しているため、本実施形態においては、圧縮機吐出圧力Pd、又は、圧縮機吐出圧力Pdに基づいて圧縮機21の吐出側から第2冷媒連絡管7の分岐部分までの圧力損失を考慮して演算された圧力を、冷媒寝込み量Msを演算する際の冷媒圧力として用いている。
尚、暖房停止中の利用ユニット5における冷媒温度を検出する際においては、冷媒温度の検出精度を高めるために、利用側膨張機構51の開度を停止開度よりも少し大きな第2開度まで開けることで、暖房停止中の利用ユニット5内を冷媒が通過するようにすることが望ましい。ここで、第2開度は、吐出温度上限制御における第1開度に比べて小さいものである。
そして、このようにして検出された冷媒温度及び冷媒圧力を冷媒の密度に換算し、利用ユニット5の利用側冷媒回路10bを構成する機器の容積やこの冷媒の密度に基づいて冷媒寝込み量Msを演算する。
次に、ステップS7において、演算により得られた冷媒寝込み量Msが冷媒寝込み量の許容値Msaを超えていないかどうかを判定する。ここで、冷媒寝込み量の許容値Msaは、冷媒回路10に封入された全冷媒量や空気調和装置1の運転条件に応じて必要な冷媒循環量に基づいて決定される値である。
そして、冷媒寝込み量Msが冷媒寝込み量の許容値Msaを超えている場合には、ステップS8の処理に移行して、暖房停止中の利用ユニット5の利用側膨張機構51の開度を現状の開度(例えば、停止開度、又は、既に冷媒寝込み量制御により停止開度よりも大きな開度になっている場合にはその開度)から所定の開度増分だけ開けるようにする。ここで、利用側膨張機構51の開度増分は、吐出温度上限制御における第1開度まで開ける際の開度増分に比べて小さいものである。また、この開度増分は、一定の値でもよいし、冷媒寝込み量Msと許容値Msaとの偏差に応じて可変される値であってもよい。これにより、暖房停止中の利用ユニット5に寝込んだ冷媒が冷媒回路10の冷媒が循環している流路部分に戻されて、圧縮機吐出温度Tdの変化とは無関係に冷媒寝込み量Msを少なく制御を行うことができるようになる。そして、ステップS8の処理の後、再び、ステップS1、S6、S7の処理が行われて、冷媒寝込み量Msが冷媒寝込み量の許容値Msaよりも小さくなった場合には、ステップS9の処理に移行し、冷媒寝込み量Msが冷媒寝込み量の許容値Msaを超えている場合には、さらに、利用側膨張機構51の開度を現状の開度から所定の開度増分だけ開けるようにして、ステップS1、S6、S7、S8の処理が繰り返し行われることで、冷媒寝込み量Msが冷媒寝込み量の許容値Msaよりも小さくなる。
次に、ステップS9において、暖房停止中の利用ユニット5の利用側膨張機構51の開度が停止開度かどうかを判定し、停止開度である場合には、そのままステップS1の処理に戻り、停止開度でない場合(すなわち、ステップS8の処理が少なくとも1回は行われている場合)には、利用側膨張機構51を停止開度まで閉止して、ステップS1の処理に戻る。
このように、本実施形態においては、冷媒寝込み量制御を採用することによって、圧縮機吐出温度Tdの変化とは無関係に、暖房停止中の利用ユニットに寝込んだ冷媒を冷媒回路10の冷媒が循環している流路部分に緩やかに戻すことができる。このため、本実施形態において、吐出温度上限制御は、冷媒寝込み量制御によっても、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒寝込み状態を解消できないほどに急激に冷媒循環量が減少した場合のみに機能するものとなるため、上述のステップS2〜S5の処理がほとんど行われることはなく、その結果、冷媒寝込み量制御によって、冷媒寝込み現象による過度の圧縮機吐出温度Tdの上昇を防ぐとともに、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒流動音の発生を抑えることが可能となる。
(3)空気調和装置の特徴
本実施形態の空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
(A)
本実施形態の空気調和装置1では、利用側熱交換器42、52内の冷媒圧力が臨界圧力Pcpを超えており気液二相の状態ではないことから、利用ユニット4、5における冷媒温度及び冷媒圧力から利用ユニット4、5内に存在する冷媒量を演算することが可能であることを利用して、複数の利用ユニット4、5のうち暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度及び冷媒圧力に基づいて、暖房停止中の利用ユニットの冷媒寝込み量Msを演算し、この演算された冷媒寝込み量Msに応じて、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行うことで、暖房停止中の利用ユニットに冷媒が寝込むことによって冷媒回路10内を循環する冷媒量が不足し、圧縮機21の吐出温度が過度に上昇するのを防ぐことができるようになっている。
しかも、圧縮機21の吐出温度をしきい値として暖房停止中の利用ユニットに寝込んだ冷媒を回収する冷媒回収運転である吐出温度上限制御を行う場合に比べて、利用側膨張機構の制御をきめ細かく、また、緩やかに行うことができるようになるため、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒流動音の発生を抑えることができる。
(B)
本実施形態の空気調和装置1では、暖房時における利用側熱交換器42、52の入口側、及び、暖房時における利用側熱交換器42、52の出口側のうちの少なくとも1つに設けられた温度センサ(ここでは、温度センサ44、45、54、55)によって検出された冷媒温度を、冷媒寝込み量Msの演算に用いているため、冷媒寝込み量Msの演算精度を高めることができる。
(C)
本実施形態の空気調和装置1では、冷媒寝込み量Msを演算するために使用される暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度を検出する際に、暖房停止中の利用ユニット内を冷媒が通過するように、暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行うようにしているため、暖房停止中の利用ユニット内における冷媒の流れを生じさせながら、冷媒寝込み量Msを演算する際に用いられる暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度を検出できるようになり、冷媒温度の検出精度を高めることができる。
(4)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
上述の実施形態においては、暖房時における利用側熱交換器42、52の入口側や暖房時における利用側熱交換器42、52の出口側の冷媒温度を冷媒寝込み量Msの演算に使用しているが、利用側熱交換器42、52自体に温度センサを設けている場合には、この利用側熱交換器42、52における冷媒温度を、暖房時における利用側熱交換器42、52の入口側や暖房時における利用側熱交換器42、52の出口側の冷媒温度に代えて、又は、これらの冷媒温度と併用して、冷媒寝込み量Msの演算に使用してもよい。
(B)
上述の実施形態においては、2つの利用ユニット4、5が熱源ユニット2に接続された構成に本発明を適用した例を説明したが、さらに多数の利用ユニットを熱源ユニットに接続した構成に本発明を適用してもよい。この場合において、暖房停止中の利用ユニットが複数存在する場合には、暖房停止中の利用ユニットのすべての利用側膨張機構の開度を制御するようにしてもよいし、また、冷媒寝込み量Msが最も大きい利用ユニットの利用側膨張機構の開度を制御するようにしてもよい。
本発明を利用すれば、利用側膨張機構と利用側熱交換器とを含む複数の利用ユニットが、圧縮機と熱源側熱交換器とを含む熱源ユニットに接続されることによって構成された冷媒回路を有しており、高圧側が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル運転による暖房動作が可能な空気調和装置において、冷媒寝込み現象による過度の圧縮機の吐出温度の上昇を防ぐとともに、暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒流動音の発生を抑えることができるようになる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略構成図である。 冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 吐出温度上限制御及び冷媒寝込み量制御のフローチャートである。
1 空気調和装置
2 熱源ユニット
4、5 利用ユニット
6、7 冷媒連絡管
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 熱源側熱交換器
41、51 利用側膨張機構
42、52 利用側熱交換器

Claims (5)

  1. 利用側膨張機構(41、51)と利用側熱交換器(42、52)とを含む複数の利用ユニット(4、5)が、圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)とを含む熱源ユニット(2)に接続されることによって構成されており、単一冷媒が封入された冷媒回路(10)を有しており、高圧側が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル運転による暖房動作が可能な空気調和装置において、
    前記複数の利用ユニットのうち暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度及び冷媒圧力に基づいて、前記暖房停止中の利用ユニット内に滞留する冷媒量である冷媒寝込み量を演算し、前記冷媒寝込み量が許容値よりも小さくなるように、前記暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行う、
    空気調和装置(1)。
  2. 前記冷媒温度は、暖房時における前記利用側熱交換器(42、52)の入口側、暖房時における前記利用側熱交換器の出口側、及び、前記利用側熱交換器のうちの少なくとも1つに設けられた温度センサによって検出される、請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構が停止開度である場合には、前記冷媒寝込み量を演算するために使用される前記暖房停止中の利用ユニットにおける冷媒温度を検出する際に、前記暖房停止中の利用ユニット内を冷媒が通過するように、前記暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御を行う、請求項2に記載の空気調和装置(1)。
  4. 前記冷媒寝込み量に応じて行われる前記暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の制御は、圧縮機吐出温度が上限値まで上昇していない場合に行われ、
    圧縮機吐出温度が上限値まで上昇した場合には、前記冷媒寝込み量とは無関係に前記暖房停止中の利用ユニットの利用側膨張機構の開度を大きくする制御を行う、
    請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和装置(1)。
  5. 前記単一冷媒は、二酸化炭素である、請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍装置(1)。
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