JP5097441B2 - リチウム電池用非水電解質溶液 - Google Patents

リチウム電池用非水電解質溶液 Download PDF

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Description

本発明はリチウム電池用非水電解質溶液に関し、詳しくは、分子中にカーボネート基を有する非揮発性の共重合体からなる非水溶媒にリチウム塩を溶解させてなり、安全性にすぐれるのみならず、リチウム塩に対して高い溶解性を有するので、イオン伝導性にすぐれ、従って、電気特性にすぐれるリチウム電池を与えるリチウム電池用非水電解質溶液に関する。
今日、広く用いられているリチウム電池用の電解質溶液は、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とジメチルカーボネートやジエチルカーボネート等の直鎖カーボネート化合物の混合物を非水溶媒として用いて、これに種々のリチウム塩を電解質として溶解させてなるものである。しかし、このような非水電解質溶液は、上述したようなカーボネート化合物がいずれも低分子量易揮発性であって、電池が異常発熱等によって100℃以上の温度に昇温した場合に電池缶が膨張し、場合によっては、電解液が外部に飛散する等の危険性もある(非特許文献1参照)。
また、リチウム塩は、上記従来の環状カーボネート化合物と直鎖カーボネート化合物の混合物からなる非水溶媒への溶解度が小さく、通常、0.5〜2モル/L程度の濃度で溶解されて、電解質溶液として用いられている(例えば、特許文献1参照)。リチウム電池において、一般的に用いられている LiPF6 についていえば、上記濃度は約0.07〜0.3g/Lに相当する。
上述したような問題を解決するために、非水溶媒として高分子物質を用いることも検討されているが、しかし、そのような高分子物質を非水溶媒とする電解質溶液は、これを電池に用いた場合、得られる電池の電気特性が十分でないという問題のほか、電池の使用温度が高温領域に限定されるという問題がある。電解質溶液をゲル化剤にてゲル化させたゲル電解質も検討されているが、これも易揮発性の低分子量カーボネート化合物を含むので、上述した問題は依然として解決されていない。
そこで、固体高分子物質にリチウム塩を溶解させてなる高分子固体電解質もこれまでに種々提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような高分子固体電解質は、高分子物質特有の性質である柔軟性と屈曲性に由来して、加工上の自由度にすぐれると共に、電極との密着性にすぐれることから、近年、注目されているが、従来の電解質溶液に比べて、イオン伝導性が尚、小さいという問題を有している。
日本化学会編「季刊化学総説第49号新型電池の材料化学」学会出版センター第108頁(2001年) 特開2005−222947号公報 特開平10−204172号公報
本発明は、従来のリチウム電池用電解質における上述した問題を解決するためになされたものであって、非水溶媒が分子中にカーボネート基を有する非揮発性の共重合体であるので、安全性にすぐれており、しかも、リチウム塩に対して高い溶解性を有するので、イオン伝導性にすぐれ、従って、電気特性にすぐれるリチウ電池を与えるリチウム電池用非水電解液を提供することを目的とする。
本発明によれば、
(A)一般式(I)
Figure 0005097441
(式中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、R2 は炭素原子数1〜6のアルキレン基を示し、R3 は炭素原子数1〜18の炭化水素基を示す。)
で表されるカーボネート基含有アクリル酸エステル55〜95重量%と一般式(II)
Figure 0005097441
(式中、R4 及びR5 はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)
で表されるビニレンカーボネート類5〜45重量%とを共重合させてなる共重合体であって、カーボネート基含有量が共重合体1gについて0.002モル以上であると共に、重量平均分子量が500〜10000の範囲にある共重合体1重量部と、
(B)リチウム塩1〜25重量部
とからなることを特徴とするリチウム電池用非水電解質溶液が提供される。
本発明によるリチウム電池用電解質は、前記一般式(I)で表されるカーボネート基含有アクリル酸エステル55〜95重量%と前記一般式(II)で表されるビニレンカーボネート類5〜45重量%とを共重合させてなり、カーボネート基を1gについて0.002モル以上有すると共に、重量平均分子量が500〜10000の範囲にある共重合体1重量部とリチウム塩1〜25重量部とからなる。
このようなリチウム電池用電解質は、溶媒として、従来の電解質における低分子量カーボネート化合物のような揮発性成分を含まず、分子中にカーボネート基を有する非揮発性の共重合体を用いるので、安全性にすぐれており、しかも、リチウム塩に対して高い溶解性を有するので、イオン伝導性にすぐれ、従って、電気特性にすぐれるリチウイオン電池を与える。
本発明によるリチウム電池用電解質は、
(A)一般式(I)
Figure 0005097441
(式中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、R2 は炭素原子数1〜6のアルキレン基を示し、R3 は炭素原子数1〜18の炭化水素基を示す。)
で表されるカーボネート基含有アクリル酸エステル55〜95重量%と一般式(II)
Figure 0005097441
(式中、R4 及びR5 はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)
で表されるビニレンカーボネート類5〜45重量%とを共重合させてなる共重合体であって、カーボネート基含有量が共重合体1gについて0.002モル以上であると共に、重量平均分子量が500〜10000の範囲にある共重合体1重量部と、
(B)リチウム塩1〜25重量部
とからなる。
上記一般式(I)で表されるカーボネート基含有アクリル酸エステルにおいて、R1 は水素原子又はメチル基を示し、R2 は、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン基のような炭素原子数1〜6のアルキレン基を示し、炭素原子数が3以上であるとき、アルキレン基は直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。R3 は、好ましくは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシル基のような炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基のような炭素原子数6〜18のアリール基、ベンジル基のような炭素原子数6〜18のアリールアルキル基又はトリル基のような炭素原子数6〜18のアルキルアリール基である。上記アルキル基、アリールアルキル基及びアルキルアリール基において、アルキル基の炭素原子数が3以上であるときは、アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。
従って、上記一般式(I)で表されるカーボネート基含有アクリル酸エステルの好ましい具体例として、例えば、式(1)
Figure 0005097441
で表される3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネート、式(2)
Figure 0005097441
で表されるメチルアクリロイルオキシエチルカーボネート、式(3)
Figure 0005097441
で表される2−エチルヘキシルアクリロイルオキシエチルカーボネート等を挙げることができる。但し、本発明において、前記一般式(I)で表されるカーボネート基含有アクリル酸エステルは上記例示に限定されるものではない。
また、前記一般式(II)で表されるビニレンカーボネート類において、R4 及びR5 はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、アルキル基であるときは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシル基であって、炭素原子数が3以上であるときは、直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。従って、このようなビニレンカーボネート類の好ましい具体例として、例えば、ビニレンカーボネート、1−メチルビニレンカーボネート、1,2−ジメチルビニレンカーボネート等を挙げることができる。
本発明による電解質溶液において溶媒として用いる重合体は、上述したようなカーボネート基含有アクリル酸エステルとビニレンカーボネート類とを、好ましくは、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、炭酸ジエチル等の有機溶剤中、ラジカル重合開始剤の存在下に加熱し、共重合させることによって得ることができる。
本発明によれば、カーボネート基含有アクリル酸エステルとビニレンカーボネート類の共重合において、これら単量体の割合は、カーボネート基含有アクリル酸エステルが55〜95重量%の範囲であり、ビニレンカーボネート類が5〜45量%の範囲であり、更に、得られる共重合体は、共重合体1gについて、カーボネート基を0.002モル以上含有することが必要である。共重合体1gが有するカーボネート基の上限は、自ずから定まるが、通常、0.007モルである。更に、本発明によれば、上記共重合体は、重量平均分子量が500〜10000の範囲にあることが必要である。
本発明によれば、上述したように、得られる共重合体が共重合体1gについて、カーボネート基を0.002モル以上含有する限りは、必要に応じて、カーボネート基含有アクリル酸エステルとビニレンカーボネート類以外の第3の単量体を併用してもよい。第3の単量体を用いる場合、その割合は、通常、全単量体の20重量%までの範囲である。
そのような第3の単量体として、例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドのようなアクリルアミド系化合物、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルアミドのようなアミド系単量体、ジアミノエチル(メタ)アクリレートのようなアミノ基含有単量体、酢酸ビニルやスチレンやその誘導体、N−ビニルピロリドンやN−ビニルカルボン酸アミド類のようなビニル系単量体、更には、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノアクリレート系単量体、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステル系単量体を挙げることができる。
本発明によれば、共重合体が1gについて、カーボネート基含有量が0.002モルよりも少ないときは、得られる電解質溶液がイオン伝導率に劣るので好ましくない。また、共重合体の重量平均分子量が500よりも小さいときは、高温下において揮発性の挙動を示しやすく、他方、10000を超えるときは、得られる電解質溶液の粘度が高すぎて、電池特性に有害な影響を与えるので好ましくない。
前記ラジカル重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシド等のような有機過酸化物や、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル) 等のようなアゾ系化合物が用いられる。本発明によれば、このような重合開始剤の使用量を調節することによって、得られる共重合体に所要の分子量を有せしめることができる。しかし、本発明において用いる重合開始剤の量は、全単量体100重量部に対して、通常、1〜100重量部の範囲である。また、共重合は、通常、60〜200℃の範囲の温度、好ましくは、80〜150℃の範囲の温度で適宜の時間にわたって行われる。
本発明による電解質溶液は、このようにして得られる共重合体1重量部にリチウム塩を1〜25重量部、好ましくは、2〜20重量部の範囲で溶解させることによって得ることができる。実際上は、共重合体とリチウム塩を共に溶解する適宜の溶媒、例えば、テトラヒドロフランに共重合体を溶解させて溶液を調製し、これに所要のリチウム塩を溶解させ、次いで、この溶液から上記テトラヒドロフランを、必要に応じて、減圧下に加熱して、除去することによって、本発明による電解質溶液を得ることができる。共重合体に溶解させるリチウム塩の量が増えるにつれて、得られる電解質の粘度が低下することが観察されると共にイオン伝導率が向上するが、しかし、共重合体に対してリチウム塩を余りに過剰に用いるときは、得られる電解質が固体化するので、非水電解質溶液として用をなさない。
本発明において用いるリチウム塩は、特に限定されるものではないが、例えば、LiPF6、LiBF4、LiN(C25SO2)2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlF4、LiGaF4、LiInF4、LiClO4、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiSiF6、LiN(CF3SO2)(C49SO2)等を挙げることができる。
このような本発明による電解質溶液は、通常のリチウム電池の電解液と同様に、これをセパレータである多孔質膜に含浸させ、電極間に介在させることによって、リチウム電池を得ることができる。また、膨潤性のポリマーフィルムや不織布等に本発明による電解質溶液を含浸させ、これを電極間に介在させることによっても、リチウムイオン電池を得ることができる。
以下にカーボネート基含有アクリル酸エステルの製造例と共に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。以下において、得られたポリマーの重量平均分子量と導電率は次のようにして測定した。
(重量平均分子量)
ジメチルホルムアミドを溶離液として用い、東ソー(株)製充填剤HLC−8120GPCを用いるゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって求めた。
(イオン伝導率)
アルゴングローブボックス内にて、外径12mm、内径6mmの環状のポリイミドフィルムを直径10mmの白金板上に置き、上記フィルムの開口部を満たすように電解質溶液を充填し、更に、上記フィルム上に直径10mmの白金板を被せて、インピーダンス測定装置(プリンストン・アプライド・リサーチ社製263Aポテンショスタットと5210ロック・イン・アンプリファイヤ)を用いて、室温(23℃)にて複素インピーダンス法により高周波数側の円弧と低周波数側の直線との交点の実数成分インピーダンスを求め、下記式から導電率σを算出した。結果を表1に示す。
σ(S/cm)=d/(RA)
ここに、dは上記ポリイミドフィルムの厚み、即ち、上記開口の深さ(cm)、Rはインピーダンス(Ω)、Aは上記フィルムの前記開口部(試料)断面積(cm2)である。
(カーボネート基含有アクリル酸エステルのNMR測定)
溶媒としてCDCl3を用いて、日本電子(株)製LA400(400MHz)にて測定した。
製造例1
(3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネート(1)の製造)
磁気攪拌子を備えた300mL容量のフラスコに乾燥窒素気流下、アクリル酸2−ヒドロキシエチル22.7g、ピリジン16.7g及び脱水したトルエン90gを仕込んだ。フラスコを氷浴にて冷却しつつ、フラスコ内の混合物にクロロギ酸3−メトキシブチル30.5gを30分かけて滴下した後、室温にて6時間攪拌した。得られた反応混合物を蒸留水とトルエンで3回、次いで、飽和食塩水とトルエンで1回洗浄し、分液漏斗を用いて上澄み液(トルエン層)を分取した。
これを硫酸マグネシウム処理した後、エバポレータで揮発分を除去した。得られた残渣をヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(体積比5/1)を展開液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して反応生成物を含む画分を採取し、この画分をエバポレータで濃縮して、目的とする3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネート(常温で液状物)を収率82%にて得た。NMRデータを表1及び表2に示す。
Figure 0005097441
Figure 0005097441
Figure 0005097441
Figure 0005097441
製造例2
(メチルアクリロイルオキシエチルカーボネート(2)の製造)
実施例1において、クロロギ酸3−メトキシブチル30.5gに代えて、クロロギ酸メチル17.3gを用いた以外は、製造例1と同様にして、メチルアクリロイルオキシエチルカーボネート(常温で液状物)を収率85%にて得た。NMRデータを表3及び表4に示す。
Figure 0005097441
Figure 0005097441
Figure 0005097441
Figure 0005097441
製造例3
(2−エチルヘキシルアクリロイルオキシエチルカーボネート(3)の製造)
実施例1において、クロロギ酸3−メトキシブチル30.5gに代えて、クロロギ酸2−エチルヘキシル35.2gを用いた以外は、製造例1と同様にして、2−エチルヘキシルアクリロイルオキシエチルカーボネート(常温で液状物)を収率90%にて得た。
実施例1
温度計、還流冷却管、窒素導入口及び攪拌機を備えた四つロフラスコに炭酸ジエチル1000重量部を仕込み、これにアゾビスイソブチロニトリル50重量部を加えた。窒素雰囲気下、攪拌しながら、温度を60±10℃に昇温し、この温度に保持しつつ、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネート70重量部とビニレンカーボネート30重量部からなる単量体混合物を滴下して、重合反応を6時間行った。得られた重合体溶液を100℃で減圧乾燥して、揮発分0.1%以下の3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートの共重合体(常温で液状物)を得た。この共重合体の重量平均分子量とカーボネート基含有量を表5に示す。
この共重合体1重量部をテトラヒドロフラン30重量部に溶解させた溶液を調製し、これにリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド2重量部を溶解させ、50℃で常圧乾燥し、次いで、100℃で真空乾燥し、上記テトラヒドロフランを除去して、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
実施例2
実施例1において、共重合体のテトラヒドロフラン溶液にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド7重量部を溶解させた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
実施例3
実施例1において、共重合体のテトラヒドロフラン溶液にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド18重量部を溶解させた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
実施例4
実施例1において、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートを共重合させるに際して、アゾビスイソブチロニトリル100重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートの共重合体(常温で液状物)を得た。この共重合体の重量平均分子量を表5に示す。
更に、この共重合体1重量部にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド7重量部を溶解させた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
実施例5
実施例1において、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートを共重合させるに際して、アゾビスイソブチロニトリルをそれぞれ10重量部用いた以外は、実施例1と同様にして、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートの共重合体(常温で液状物)を得た。この共重合体の重量平均分子量を表5に示す。
更に、この共重合体1重量部にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド7重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
実施例6
実施例1において、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートを共重合させるに際して、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネート60重量部とビニレンカーボネート40重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートの共重合体(常温で液状物)を得た。この共重合体の重量平均分子量を表5に示す。
更に、この共重合体1重量部にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド8.2重量部を溶解させた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
実施例7
実施例1において、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートを共重合させるに際して、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネート90重量部とビニレンカーボネート10重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートの共重合体(常温で液状物)を得た。この共重合体の重量平均分子量を表5に示す。
更に、この共重合体1重量部にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド5.6重量部を溶解させた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
比較例1
実施例1において、共重合体のテトラヒドロフラン溶液にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド1重量部を溶解させた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
比較例2
実施例1において、共重合体のテトラヒドロフラン溶液にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド30重量部を溶解させた後、乾燥させて、テトラヒドロフランを除去したところ、混合物が固形化して、電解質溶液を得ることができなかった。
比較例3
実施例1において、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートを共重合させるに際して、アゾビスイソブチロニトリル2重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとビニレンカーボネートの共重合体(常温で液状物)を得た。この共重合体の重量平均分子量とカーボネート基含有量を表5に示す。
更に、この共重合体1重量部にリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド7重量部を溶解させた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
比較例4
実施例1において、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネート70重量部とビニレンカーボネート30重量部からなる単量体混合物に代えて、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネート40重量部とアクリル酸ブチル60重量部からなる単量体混合物を用いた以外は、同様にして、3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートとアクリル酸ブチルの共重合体(常温で液状物)を得た。この共重合体の重量平均分子量とカーボネート基含有量を表5に示す。
この共重合体1重量部に対してリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド7重量部を溶解させた以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池用電解質溶液を得た。この電解質溶液のリチウム塩量とイオン伝導率を表5に示す。
表5に示す結果から明らかなように、本発明による電解質溶液は、リチウム塩を高含有量にて含んでおり、高いイオン伝導率を有する。
Figure 0005097441

Claims (4)

  1. (A)一般式(I)
    Figure 0005097441
    (式中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、R2 は炭素原子数1〜6のアルキレン基を示し、R3 は炭素原子数1〜18の炭化水素基を示す。)
    で表されるカーボネート基含有アクリル酸エステル55〜95重量%と一般式(II)
    Figure 0005097441
    (式中、R4 及びR5 はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)
    で表されるビニレンカーボネート類5〜45重量%とを共重合させてなる共重合体であって、カーボネート基含有量が共重合体1gについて0.002モル以上であると共に、重量平均分子量が500〜10000の範囲にある共重合体1重量部と、
    (B)リチウム塩〜25重量部
    とからなることを特徴とするリチウム電池用非水電解質溶液。
  2. カーボネート基含有アクリル酸エステルが3−メトキシブチルアクリロイルオキシエチルカーボネートである請求項1に記載のリチウム電池用非水電解質溶液。
  3. カーボネート基含有アクリル酸エステルがメチルアクリロイルオキシエチルカーボネートである請求項1に記載のリチウム電池用非水電解質溶液。
  4. カーボネート基含有アクリル酸エステルが2−エチルヘキシルアクリロイルオキシエチルカーボネートである請求項1に記載のリチウム電池用非水電解質溶液。
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