JP5096949B2 - 鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置 - Google Patents
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Description
そこでこの発明は、鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置において、スクリーン高さを手動かつ簡単な操作で調整可能とすることを目的とする。
また、操作部材を操作してスクリーン本体を所定の昇降位置とした後に、該スクリーン本体を左右脚部と共に傾動させてスクリーン角度を調整することができる。すなわち、操作部材をスクリーン角度調整用の操作子としても利用できると共に、スクリーン高さと共にスクリーン角度を調整可能としてより一層風防効果を高めることができる。
請求項2に記載した発明によれば、左右ロック手段に均等かつバランスよく操作力を付与でき、左右ロック手段によるスクリーン本体の昇降の規制解除を容易かつ確実に行うことができる。
請求項3に記載した発明によれば、ケース部材を左右脚部の上端部間の補強部材として機能させつつ、該ケース部材を操作部材操作時の把持部としても利用することができ、操作部材の操作性を向上させることができる。
請求項4に記載した発明によれば、操作部材と左右ロック手段とを連動させるリンク手段が外部に露出しなくなり、該リンク手段を雨水や埃等の外乱から保護すると共に外観性を向上させることができる。
請求項6に記載した発明によれば、操作部材を操作してスクリーン本体を最下降位置とすることで、左右傾動ロック機構によるスクリーン本体の傾動の規制を解除でき、スクリーン本体を左右脚部と共に傾動させてスクリーン角度を調整することができる。
そして、ハンドルカバー11の上方には、シート7に着座した乗員への走行風圧を低減するべく該乗員の正面(前方)に立ち上がるウインドスクリーン装置12が設けられる。
また、図中矢印UP’は前記傾斜方向での上方を、矢印FR’は前記傾斜方向と直交する方向での前方をそれぞれ示す。さらに、前記傾斜方向に沿う上下方向を傾斜上下方向、傾斜方向と直交する前後方向を傾斜前後方向ということがある。なお、ウインドスクリーン装置12は、車体左右中心線CSを中心に左右対称とされる。
図4を併せて参照し、左右支持ステー15は例えば板状のもので、スクリーン本体13の裏面に沿って上下に延在するスクリーン結合部15aと、該スクリーン結合部15aの上端部から左右内側に向けて延出するクランプ結合部15bとを有してなる。左右支持ステー15のスクリーン結合部15aは、例えばその裏面側に上下一対のウェルドナット15dを有し、該各ウェルドナット15dにカラー15eを介してボルト15cを締め込むことで、スクリーン結合部15aがスクリーン本体13の左右両側部に結合される。なお、図中符号15fはスクリーン本体13のボルト挿通孔の周囲に装着されるマウントラバーを示す。
左右脚部16は、その下部を構成する外筒17及び上部を構成する内筒18を主になり、これらが互いに往復動することで伸縮可能とされる。
第一リンク部材34は、その長手方向中間部がハンドルケース26内に立設された前記傾斜前後方向に沿う支持軸35に回動可能に支持される。第一リンク部材34における支持軸35よりも左右内側に位置する部位(内側部)の先端部には、正面視で前記長手方向に長い長円状の係合孔36aが形成され、該係合孔36aには操作ハンドル31の左右端部に立設された係合ピン36bが挿通され、もって操作ハンドル31の上下動に伴い第一リンク部材34が前記支持軸35回りに揺動可能とされる。第一リンク部材34の内側部は、操作ハンドル31の非操作時には左右方向と略平行とされ、操作ハンドル31の操作時には左右内側ほど上方に位置するように傾斜する。このような第一リンク部材34の揺動による支持軸35と係合ピン36bとの間の距離の変化は、該係合ピン36bに対する係合孔36aの遊び分で吸収される。
一方、第二リンク部材37の下端部は、内筒18の下端部38よりも下方に突出して外筒17内に臨み、該外筒17内において例えば鉄鋼製のロック部材41に例えば溶接により結合される。
ここで、内筒18の下端面及びロック部材41の上端面は、例えば左右外側ほど上方に位置するように傾斜した傾斜面42a,42bとされ、これら各傾斜面42a,42bが互いに当接した状態で、ロック部材41及び内筒18の軸方向が互いに平行になる。
そして、操作ハンドル31の非操作時には、該操作ハンドル31への付勢力により第二リンク部材37及びロック部材41が上方に移動する側に付勢される。このとき、ロック部材41に対する上方への付勢力は、その上端の傾斜面42bが内筒18下端の傾斜面42aに当接することで、該各傾斜面42a,42bに垂直な成分と平行な成分とに分けられる。
リンク側突出部45は、操作ハンドル31の非操作時には内筒側突出部46の直ぐ上方に位置し、これらの傾斜辺同士が前記傾斜上下方向で互いに隣接する。
ベース部52は左右方向に直交する板状をなし、側面視で支持壁19aから斜め上後方(脚部16の傾動範囲)に向けて広がる扇状に形成される。ベース部52の斜め上後部には、脚部16の傾動軌跡に沿って並ぶ複数(二つ)の規制孔54が形成される。
この実施例のウインドスクリーン装置112は、上記第一実施例のものに対して、スクリーン本体13の昇降を規制するべく支持フレーム114の左右脚部116に設けた左右ロック機構141が、前記左右脚部116の内筒118に設けた保持孔118b内に前記外筒17の内面側に移動可能に保持される球状部材142と、外筒17の内面に設けられて前記球状部材142を選択的に係合させて内外筒17,118間の往復動を規制する複数の規制孔143とを有してなる点を主に異なるもので、前記実施例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
内筒118は、前記内筒本体18aの下端部に末端部材118aを一体的に結合してなる。末端部材118aは外筒17内に臨み、該末端部材118aに前記保持孔118bが形成される。
そして、操作ハンドル31の操作時にはリンク部材137が上方に移動し、操作ハンドル31の非操作時にはリンク部材137が下方に移動する。
一方、リンク部材137の下端部は、前記ガイド孔144を通じて保持孔118b内に臨み、該保持孔118b内の球状部材142に操作ハンドル31からの付勢力を付与する。
この状態で内外筒17,118を往復動させてスクリーン本体13を昇降させた後、操作ハンドル31の操作を解除すれば、前記球状部材142が付勢された状態に戻り、この状態で球状部材142が各規制孔143の何れかと側面視で重なると、該規制孔143に球状部材142が係合して内外筒17,118間の往復動ひいてはスクリーン本体13の昇降が規制される。このように、スクリーン高さを各規制孔143の位置に応じて段階的に調整可能である。
図12を参照し、突出片119は、内筒118及びスクリーン本体13等と共に最下降位置まで下降した際に、移動部材53の挿通孔59にその上方から挿入され、該移動部材53を圧縮コイルバネ57の付勢力に抗して左右外側に移動させ、その内側端部をベース部52の規制孔54から離脱させる。これにより、移動部材53のベース部52に対する係合が解除され、支持フレーム114及びスクリーン本体13をピボット軸19b回りに傾動可能となる。
そして、上記実施例における構成はこの発明の一例であり、自動二輪車に限らず三輪又は四輪の鞍乗り型車両にも適用できることはもちろん、部品構成や構造、形状、大きさ、数及び配置等を含め、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
12,112 ウインドスクリーン装置
13 スクリーン本体
16,116 左右脚部
17 外筒
17b ピボット部材(端部)
18,118 内筒
118a 末端部材(端部)
19 車体側支持フレーム(車体側)
26 ハンドルケース(ケース部材)
31 操作ハンドル(操作部材)
31a ハンドル本体(操作部)
34 第一リンク部材(リンク手段)
37 第二リンク部材(リンク手段)
38 下端部(端部)
41 左右ロック部材(左右ロック手段)
51 左右傾動ロック機構
52 ベース部
53 移動部材
54 規制孔(係合部)
58,119 突出片
137 リンク部材(リンク手段)
141 左右ロック機構(左右ロック手段)
142 球状部材
143 規制孔(球係合部)
Claims (6)
- スクリーン本体(13)を昇降可能とした鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置であって、
前記スクリーン本体(13)を車体側に昇降可能に支持する左右一対の脚部(16,116)を備え、
該左右脚部(16,116)の下端部は前記車体側に取り付けられ、
該左右脚部(16,116)には、前記スクリーン本体(13)の昇降を規制する左右ロック手段(41,141)がそれぞれ設けられる鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置において、
前記スクリーン本体(13)の上部には、前記左右脚部(16,116)の上端部間に渡ってこれらに支持される単一の操作部材(31)が設けられ、
該操作部材(31)の操作により、前記左右ロック手段(41,141)が前記スクリーン本体(13)の昇降の規制を解除する側に作動し、
前記左右脚部(16,116)は、それぞれ前記車体側に傾動可能に取り付けられると共に、該左右脚部(16,116)と車体側との間には、該左右脚部(16,116)の傾動を規制する左右傾動ロック機構(51)がそれぞれ設けられ、
前記スクリーン本体(13)が所定の昇降位置にあるときに、前記左右傾動ロック機構(51)が前記左右脚部(16,116)の傾動の規制を解除することを特徴とする鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置。 - 前記操作部材(31)の操作部(31a)は、前記スクリーン本体(13)の左右中央に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置。
- 前記操作部材(31)は、前記左右脚部(16,116)の上端部間に架設されたケース部材(26)に動作可能に支持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置。
- 前記操作部材(31)には、その操作に前記左右ロック手段(41,141)を連動させるリンク手段(34,37,137)が連結されると共に、該リンク手段(34,37,137)は、前記ケース部材(26)及び脚部(16,116)の少なくとも一方の内部に収容されることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置。
- 前記左右脚部(116)は、前記スクリーン本体(13)の昇降方向に沿って延びる外筒と、該外筒内に往復動可能に挿入される内筒とを有してなり、
前記左右ロック手段(141)は、前記内筒に前記外筒の内面側に移動可能に保持される球状部材(142)と、前記外筒の内面に設けられて前記球状部材(142)を選択的に係合させて前記内外筒間の往復動を規制する複数の球係合部(143)とを有してなり、
前記操作部材(31)は、自身に作用する付勢力を前記球状部材(142)に伝達可能であり、該付勢力により前記球状部材(142)が前記球係合部(143)に係合して前記内外筒間の往復動を規制すると共に、前記付勢力に抗して前記操作部材(31)を操作することで、前記球状部材(142)と球係合部(143)との係合を解除して前記内外筒間の往復動の規制を解除することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置。 - 前記左右脚部(16,116)は、前記スクリーン本体の昇降方向に沿って延びて前記車体側に傾動可能に取り付けられる外筒と、該外筒内に往復動可能に挿入されて前記スクリーン本体(13)が取り付けられる内筒とを有してなり、
前記内筒における前記外筒内に臨むスクリーン下降側の端部には突出片(58,119)が設けられ、
前記外筒のスクリーン下降側の端部と車体側との間には前記傾動ロック機構(51)が設けられ、
前記傾動ロック機構(51)は、前記車体側に固定されて前記外筒と傾動軸方向で隣接するベース部(52)と、前記外筒に傾動軸方向で移動可能に保持される移動部材(53)と、前記ベース部(52)に設けられて前記移動部材(53)を選択的に係合させて前記脚部(16,116)の傾動を規制する複数の係合部(54)とを有してなり、
前記移動部材(53)は、前記係合部(54)に係合する側に付勢されると共に、前記スクリーン本体(13)が最下降位置にあるときには、前記突出片(58,119)が前記移動部材(53)に係合してこれを前記付勢力に抗して移動させ、前記移動部材(53)と係合部(54)との係合を解除して前記脚部(16,116)の傾動の規制を解除することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の鞍乗り型車両のウインドスクリーン装置。
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