JP2008114724A - 二輪車用風防装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械的トラブルが発生してもライダーに危害感を与えず、高い組み付け強度を有し、汎用化が容易な、二輪車用風防装置を安価に提供する。
【解決手段】乗員の正面に配置されるスクリーン50の高さ位置を、任意に又は車速に連動して変更可能とする可動風防装置100であって、操舵装置の上側又は前側に、摺動方向を上下又は前後斜めに向けて配置された左右一対からなるスライドレール10と、各スライドレール内にそれぞれ配置され、スライドレールに沿って摺動可能とする一対のキャリアプレート20と、これら各キャリアプレートにおける上牽きケーブル31と、前記上牽きケーブルよりも大きな機械的強度を有する下牽きケーブル32と、これら各ケーブルが捲回され、動力で回転することにより各ケーブルを進退させて前記キャリアプレートをスライドレールの摺動範囲内において摺動させる回転ドラム40とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗員(ライダー)の任意操作又は車速に連動して風防(スクリーン)を昇降させる自動二輪車に搭載する可動風防装置に関するものであって、特に、自動二輪車の走行中に当該装置の駆動機構に万一トラブルが発生した場合にあってもライダーに危害感を感じさせない二輪車用風防装置に関するものである。
自動二輪車をはじめとする「キャビン」を備えない自動車を運転する際、乗員(ライダー)は前方から風圧(空気抵抗)を継続的に受けることとなる。かかる前方からの風圧と車速とは比例関係にあり、車速が上がるのに伴ってライダーの身体は風圧により後方へと押しつけられる。そのためライダーは、ライディングポジション(乗車姿勢)を維持すべくハンドルにしがみ付くようにして力み続けることとなるので、高速度で長距離を走行した場合には強い疲労感に襲われることとなる。更に、走行時に受ける風はライダーから体温を奪うため、これも疲労を加速させる原因となっていた。そこで、上記の如き「風」に由来するライダーの疲労を軽減させるべく、一般に「ツアラー」と称される長距離移動に適した中型乃至大型の自動二輪車の多くには、「風防(スクリーン)」が標準装備されるに至った。
但しこの「風防」は、前方からの風がライダーに対し直接当たるのを効果的に防いでくれる反面、必要以上に大きな面積を有する風防を装備して高速度で走行すると、車体が受ける空気抵抗が過大となるため、走行燃費の悪化に繋がるという問題があった。これを詳説すると、まず、自動二輪車を運転するライダーは車両速度の上昇に伴って乗車姿勢が低くなるよう無意識的に上半身を前傾させている。即ち、ライダーは上半身を前傾させて乗車姿勢が低くしているにもかかわらず、風防がそのままの高さでは当該風防は過大に風を受けることとなり、車両の走行燃費を悪化させることになるのである。また、自動二輪車に乗車するライダーの体型は千差万別であり、乗車するライダーが大柄か小柄かによっても、風防の高さを任意に変更可能とすべき必要性がある。
上記課題を解決する可動風防装置として、特許文献1に記載された発明が従来より公知となっている。この特許文献1に記載の発明は、ガイドレール(4)に対し摺動自在に配置されたキャリアプレート(5)上に風防(1)の下端部を載置すると共に、当該風防(1)の下方両側をリンク(2)を介して車体側と連結して、前記キャリアプレート(5)を、ケーブル(6,7)によって伝達されたモータ(M)の駆動力により摺動自在に構成したものである。
かかる構成によれば、風防(1)が傾斜した位置において動力源であるモータ(M)を作動させると、ケーブル(6,7)が捲回されてキャリアプレート(5)が上昇し、該キャリアプレート(5)が前記風防(1)の下端を上方に押し上げることとなる。このとき、当該風防(1)の下方両側は一方が車体に連結されたリンク(2)によって支持されていることから、該風防(1)が「立ち上がった位置」において保持されることとなる。即ち、特許文献1に記載された発明は、単に風防(1)を昇降可能とするだけでなく、格納時には当該風防(1)を傾斜させることにより該風防(1)が受ける風圧を軽減できるという点において、非常に優れた技術であると云える。
しかし乍ら上記特許文献1に記載された発明は、ケーブル(6,7)によりモータ(M)の駆動力を伝達するという構造上、必然的に、キャリアプレート(5)の上側にはケーブル(6)を接続すると共に下側にはケーブル(7)を接続して、これらケーブル(6,7)が緊張状態で押し引きすることによりキャリアプレート(5)を昇降させるという構成を採らざるを得ない。かかる構成において、走行中、仮にキャリアプレート(5)上側に接続したケーブル(6)が切れたとしても、当該キャリアプレート(5)は下降して風防(1)が傾倒するだけであるから特段問題はない。
ところが、同じく走行中、キャリアプレート(5)下側に接続したケーブル(7)が切れた場合には、緊張状態にあったケーブル(6)が当該キャリアプレート(5)を突然上昇させることとなり、進行方向からの風圧を受けた風防(1)がライダーの顔面をめがけて跳ね上がることとなる。仮に、当該風防(1)がライダーの顔面には直撃しないにしても、ライダーは不意を突かれ、バランスを崩してハンドル操作を誤る虞がある。自動二輪車の運転においては僅かなハンドル操作の誤りが車両の転倒へと結びつき、車両の転倒はライダーの怪我へと直結するのである。特に、自動二輪車で長距離を走行したライダーは疲労により集中力が低下していることから、仮に装備機器に機械的トラブルが発生したとしても、極力、ライダーの不意を突いたり危害感を与えてはならないのである。
また上記特許文献1に記載された発明は、その可動構造の性質上、風防(1)に対してキャリアプレート(5)及びリンク(2)をそれぞれ「点」で接続せざるを得ないため、組み付け強度に不安が残る。とりわけ自動二輪車の風防は、高速走行時には非常に大きな風圧を受けるのは勿論のこと、かかる状況下で鳥などが衝突することも現実的に起こり得る。従って、高速度での走行時は勿論のこと、万一何らかの物体が風防に衝突した場合にあっても、当該風防が走行中に外れてしまうようなことが絶対にあってはならないのである。
さらに上記特許文献1に記載された発明は、その構造上、リンク(2)の一端を車体側に連結する必要がある。従って、当該特許文献1に係る風防装置を車体に搭載する際には、車体側にもリンク(2)を連結するための台座部を設けなければならない。そのため、当該特許文献1に係る風防装置は車体への後付けが困難であり、各車両毎の専用設計とせざるを得ないのである。即ち、当該特許文献1に記載された発明は、製品の汎用化が困難という問題を包含している。
特開2000−159172号公報
本発明は、上記諸問題に鑑み案出されたものであり、その解決しようとする課題は、仮に機械的トラブルが発生してもライダーに危害感を与えず、高い組み付け強度を有し、製品としての汎用化が容易な、二輪車用風防装置を安価に提供することにある。
上述した課題を解決するため、本願発明の採った手段は以下の通りである。
まず、請求項1に係る発明は、乗員の正面に配置されるスクリーン50の高さ位置を、任意に又は車速に連動して変更可能とする二輪車用可動風防装置100であって、車体における操舵装置100の上側又は前側に、摺動方向を上下又は前後斜めに向けて配置された左右一対からなるスライドレール10と、これら各スライドレール10内にそれぞれ配置され、前記スクリーン50の左右各端部を担持して、該スクリーン50を前記一対のスライドレール10の間で当該スライドレール10に沿って摺動可能とする一対のキャリアプレート20と、これら各キャリアプレート20における上側摺動方向の端部に連結された上牽きケーブル31と、前記各キャリアプレート20における下側摺動方向の端部に連結され、前記上牽きケーブル31よりも大きな機械的強度を有する下牽きケーブル32と、これら各ケーブル30が捲回され、動力で回転することにより各ケーブル30を進退させて前記キャリアプレート20をスライドレール10の摺動範囲内において摺動させる回転ドラム40と、を有することを特徴とするものである。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載した二輪車用可動風防装置100において、左右一対からなるスライドレール10のうち、一方のスライドレール10内の第1キャリアプレート21における上側摺動方向の端部には上牽きケーブル31を連結すると共に、他方のスライドレール10内の第2キャリアプレート22における下側摺動方向の端部には下牽きケーブル32を連結して、前記第1キャリアプレート21における下側摺動方向の端部と第2キャリアプレート22における上側摺動方向の端部とを連繋ケーブル33で連結して、前記各スライドレール10の上下両端部に設けたプーリ12に、前記キャリアプレート20に連結されて当該スライドレール10の端部において進退する各ケーブル30を掛合させたことを特徴とするものである。
そして、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載した二輪車用可動風防装置100において、各ケーブル30は、キャリアプレート20における上下両摺動方向にそれぞれ設けられたホルダー部23に連結され、当該ホルダー部23は、各ケーブル30の回動範囲を広くすべく、当該ケーブル30を挿通させる開口を広角に形成し、スライドレール10は湾曲した形状にて構成して、当該スライドレール10上におけるスクリーン50の昇降に伴って、当該スクリーン50の傾斜角度を変化させることを特徴とするものである。
上記手段を採ったことにより得られる効果は以下の通りである。
まず、請求項1に係る発明においては、下牽きケーブル32の機械的強度を上牽きケーブル31よりもの高く設定しているので、仮に、当該可動風防装置の可動部に過大な荷重が掛かったり、或いは、キャリアプレート20を牽引するケーブルが摩耗していたとしても、機械的強度の高い下牽きケーブル32が上牽きケーブル31よりも先に切れることがない。そのため本請求項に係る発明によれば、何らかの事情で動力伝達手段であるケーブルが切れたとしても、いきなり目前にスクリーン50が突出して、ライダーの不意を突いたり危害感を与えたりすることがないのである。
また、本請求項に係る発明においては、左右一対からなる2本のスライドレール10がそれぞれのキャリアプレート20を介してスクリーン50を保持するため、スムースな動作で昇降させることが可能となり、当該スクリーン50を安定的に組み付けることが可能となる。更に、2本のスライドレール10を左右に配置していることから、当該スライドレール10はライダーの真正面からは外れた(ライダーの視界を妨げない)位置に設置されることとなる。即ち、比較的寸法の長いスライドレール10を採用できるため、前記スクリーン50の可動範囲を大きくすることも可能となるのである。
次に、請求項2に係る発明においては、左右一対からなるスライドレール10のうち、一方のスライドレール10内の第1キャリアプレート21にのみ上牽きケーブル31を連結する一方で、他方のスライドレール10内の第2キャリアプレート22にのみ下牽きケーブル32を連結している。尚、これら第1キャリアプレート21と第2キャリアプレート22とを連繋ケーブル33で連結している。そのため、それぞれのスライドレール10毎に上牽きケーブル31及び下牽きケーブル32を連結する必要がなく、1つの回転ドラム40で2つの第1キャリアプレート21及び第2キャリアプレート22を同時に制御することが可能となるのである。即ち、本請求項に係る発明によれば、本装置100の小型化・軽量化及び製造コストの低廉化を図ることが可能となるのである。更に、各ケーブル30は各スライドレール10の上下両端部に設けたプーリ12にそれぞれ掛合されて緊張状態を保っているため、前記上牽きケーブル31及び下牽きケーブル32を押し引きすることにより、前記第1キャリアプレート21及び第2キャリアプレート22が同期した状態で昇降させることが可能となるのである。
そして、請求項3に係る発明においては、スライドレール10が車両の進行方向(下端)から垂直方向(上端)へと湾曲させて構成しているため、当該スライドレール10上をスクリーン50が上昇するのに伴って当該スクリーン50は起立する一方で、該スライドレール10上をスクリーン50が下降するのに伴って当該スクリーン50は傾斜することとなる。即ち本請求項に係る発明によれば、スライドレール10上におけるスクリーン50の昇降に伴って、当該スクリーン50の傾斜角度が変化することことから、該スクリーン50の収納時には空気抵抗を減らすと共に、該スクリーン50の使用時には大きな風防効果を発揮することが可能となるのである。
更に本請求項に係る発明では、キャリアプレート20における上下両摺動方向の端部に設けたホルダー部23の、ケーブルを挿通させる開口が広角に形成されているため、ケーブルの回動範囲を広くすることができる。より詳細には、湾曲形成したスライドレール10の上下両端にそれぞれプーリ12を配置した場合、上側のプーリ12には上牽きケーブル31を掛架し、下側のプーリ12には下牽きケーブル32を掛架する。その際、当該スライドレール10内をキャリアプレート20が摺動した場合にあっても、ケーブルをプーリ12の真横へ送り出すことができる。即ち、本請求項に係る発明によれば、キャリアプレート20の摺動方向がプーリ12の軸方向へのズレた軌跡(図3)を辿ったとしても、当該プーリ12からケーブルが外れてしまうことを防止することができる。更には、ケーブルの回動範囲を広くしたことから、当該ケーブルの周側面に及ぶ負荷を低減できるという効果も奏する。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示す実施例を用いて説明する。
本発明に係る二輪車用可動風防装置100は、乗員(ライダー)の正面に配置されるスクリーン50の高さ位置を、任意操作により(又は、車速に連動させて)変更可能とするものであって、スライドレール10とキャリアプレート20とケーブルと回転ドラム40とを有するものである。以下、各構成要素毎に説明する。
まず、「スライドレール10」について説明する。このスライドレール10は、摺動空間内に備えたキャリアプレート20(後述)を介してスクリーン50を摺動自在に保持するものであって、車体における操舵装置の上側又は前側(カウル等の外装部品も含む)に、摺動方向を上下(又は前後斜め)に向けて、配置されるものである。本発明において当該スライドレール10は、1本だけ設置するものであってもよいが、左右一対で2本設置した場合には、それぞれのキャリアプレート20を介してスクリーン50を保持するため、スムースな動作で昇降させることが可能となり、当該スクリーン50を安定的に組み付けることができるので、特に好適である。更に、2本のスライドレール10とした場合には、それらは左右に配置されるため、当該スライドレール10はライダーの真正面からは外れた(ライダーの視界を妨げない)位置に設置されることとなる。即ち、比較的寸法の長いスライドレール10を採用できるため、前記スクリーン50の可動範囲を大きくすることも可能となって好適である。更に、2本のスライドレール10は、ブリッジフレーム11で連結固定して予め一体的に構成した場合には、本装置100がアッセンブリー化されるため、車体に対する搭載が簡便となる。
当該スライドレール10は、上記の如く摺動空間内に備えたキャリアプレート20(後述)を介してスクリーン50を摺動自在に保持可能であれば、特段その構成を限定されるものではないが、図1及び図2に示すように、一方に開放部を有する断面略コ字形状の長尺部材を金属にて構成すること好適である。そのように構成した場合、断面略コ字形状の開放部を前方(車両の進行方向)に向けてキャリアプレート20を摺動可能としてもよいが、この開口部どうしを相互に対向させて2本設置すると特に好適である。何故なら、当該スライドレール10を断面略コ字形状に形成した場合には、図1及び図2に示すように、底面壁の両側に2面の側壁が立設し、これら2面の側壁の間に開口部を形成してなるため、当該スライドレール10を構成する「側壁」の一方は車両の前方へと向き、同「側壁」の他方は車両の後方へと向くこととなる。即ち、このような構成・配置とすることにより、前後2面の側壁によって車両進行方向からの風圧に耐えることとなるため、当該スライドレール10は高い強度を発揮することとなるのである。
更に当該スライドレール10の形状は、必ずしも完全な直線形状である必要はなく、長手方向に対し湾曲した形状であってもよい。より具体的には、図1及び図2に示すように、車両の進行方向(下端)から垂直方向(下端)へと湾曲した略直線形状にて構成することが考えられる。かかる構成を採った場合には、当該スライドレール10上をスクリーン50が上昇するのに伴って当該スクリーン50は起立し、一方、該スライドレール10上をスクリーン50が下降するのに伴って当該スクリーン50は傾斜することとなる。即ち、図5に示すように、当該スライドレール10上におけるスクリーン50の昇降に伴って、当該スクリーン50の傾斜角度が変化することことから、該スクリーン50の収納時には空気抵抗を減らすと共に、該スクリーン50の使用時には大きな風防効果を発揮することが可能となるため、好適である。
次に、「キャリアプレート20」について説明する。このキャリアプレート20は、スライドレール10内に摺動自在に配置されると共に、スクリーン50を担持するものである。当該キャリアプレート20における上下両摺動方向のそれぞれには、ケーブルを接続可能なホルダー部23が設けられており、当該ホルダー部23に接続されたケーブルを進退させることによって、当該キャリアプレート20を前記スライドレール10の摺動範囲内で移動させることとなる。
また、当該キャリアプレート20におけるホルダー部23は、図4に示すように、ケーブルの回動範囲を広くすべく、ケーブルを挿通させる開口を広角に形成すること一層好適である。何故なら斯様な構成において、湾曲形成したスライドレール10の上下両端にそれぞれプーリ12(12a,12b)を配置した場合には、摺動するキャリアプレート20が「上下のプーリ12a,12bどうしを結んだ線」からズレた軌跡(図3)を辿ったとしても、当該12(12a,12b)からケーブルが外れてしまうことを防止することができるからである。更には、ケーブルの回動範囲を広くしたことから、当該ケーブルの周側面に及ぶ負荷を低減できる点で有効である。尚、当該ホルダー部23は、上記の如くケーブルの回動範囲を広く構成しないのであれば、図4(b)の如くキャリアプレート20の略中央付近に2箇所設ける必要はなく、前記キャリアプレート20の両端部に各々設けてもよい。また、当該キャリアプレート20は、「スライドレール10内を摺動する部分」と「スクリーン50を担持する部分」とが必ずしも最初から一体である必要はなく、別々に構成したものを組付の際に一体としてもよい。
続いて、「ケーブル30」について説明する。このケーブル30は、その一端が前記キャリアプレート20のホルダー部23に接続されると共に、他端が回転ドラム40(後述)に捲回されて、当該回転ドラム40が回転することによって進退し、前記キャリアプレート20をスライドレール10の摺動範囲内において移動させるものである。即ち、前記キャリアプレート20の摺動位置はケーブル30がどの程度進退したかによって決定付けられるのである。
本発明においてケーブル30は、前記キャリアプレート20における上側摺動方向の端部に設けたホルダー部23に連結された上牽きケーブル31(スクリーン50を上昇させる際に捲回されるケーブル)と、前記キャリアプレート20における下側摺動方向の端部に設けたホルダー部23に連結された下牽きケーブル32(スクリーン50を下降させる際に捲回されるケーブル)とを有する。本発明では、特に、前記「下牽きケーブル32」の機械的強度を「上牽きケーブル31」よりも高く設定しているので、仮に、当該可動風防装置の可動部に過大な荷重が掛かったり、或いは、キャリアプレート20を牽引するケーブルが摩耗していたとしても、機械的強度の高い下牽きケーブル32が上牽きケーブル31よりも先に切れることがない。当該下牽きケーブル32の機械的強度を上牽きケーブル31よりも高く設定するには、該下牽きケーブル32の太さ(断面積の大きさ)を上牽きケーブル31よりも大きくしたり、異なる材質のものを採用することが考えられる。尚、2本のスライドレール10を1つの回転ドラム40(後述)で制御する場合には、スライドレール10内のキャリアプレート20どうしを連結する連繋ケーブル33も付与されることとなる。この連繋ケーブル33の機械的強度は、前記上牽きケーブル31と同程度でよい。
また、「回転ドラム40」について説明する。この回転ドラム40は、前記下牽きケーブル32及び上牽きケーブル31が捲回され、動力で回転することにより各ケーブルを進退させて、キャリアプレート20をスライドレール10の摺動範囲内において摺動させるものである。当該回転ドラム40はライダー自身の力により回転させてもよいが、走行中の安全性を確保する観点から、動力モータにより回転させる方が好適である。この動力モータに関し具体的には、自動車用ウィンドゥレギュレータ装置に用いられるような、ドラム付きの汎用モータを採用すると、低コストで入手も容易であり有効である。尚、当該モータの作動のタイミングは、自動二輪車のハンドルグリップ付近に設けたスイッチ(図示しない)により、ライダーが自由に手元操作できるよう構成すると好適である。
そして、「スクリーン50」について説明する。このスクリーン50は、図5に示すように、前記キャリアプレート20に保持された状態でライダーの正面(目前)に配置され、ライダーを風圧から護るものである。当該スクリーン50は、透明なポリカーボネートやABS樹脂等、高い透光性と高い耐衝撃性を有する材料にて構成すると好適である。但し、専ら風防効果だけを追求し、ライダーの視界を妨げない用途・寸法であるならば、当該スクリーン50は必ずしも透明である必要性はない。
上述した実施形態の中から、以下、最良の実施形態を説明する。
図1乃至図5は、実施例1に係る二輪車用風防装置を示すものである。本実施例に係る二輪車用風防装置は、スライドレール10とプーリ12(12a,12b)とキャリアプレート20(21,22)とケーブル30(31,32,33)と回転ドラム40とを有するものである。
本実施例においてスライドレール10は、一方に開放部を有する断面略コ字形状の湾曲した長尺部材を左右対称に構成してなり、前記開口部どうしを相互に対向させた状態でブリッジフレーム11により一体に連結固定している。
これら左右のスライドレール10のうち一方のスライドレール10内には第1キャリアプレート21が、他方のスライドレール10内には第2キャリアプレート22が、それぞれ配置されている。これら各キャリアプレート20のうち、第1キャリアプレート21における上側摺動方向の端部に設けたホルダー部23には上牽きケーブル31が連結されると共に、第2キャリアプレート22における下側摺動方向の端部に設けたホルダー部23には下牽きケーブル32が連結されている。そして、前記第1キャリアプレート21における下側摺動方向の端部に設けたホルダー部23と第2キャリアプレート22における上側摺動方向の端部に設けたホルダー部23とは連繋ケーブル33で連結されている。即ち、「上牽きケーブル31」と「連繋ケーブル33」と「下牽きケーブル32」とを、いわば「N字状」に配置しているのである。これら各ケーブル30のうち、下牽きケーブル32の機械的強度は、上牽きケーブル31及び連繋ケーブル33よりも大きく設定している。これら各ケーブル30は、各スライドレール10の上側に設けられた上側プーリ12aと、該スライドレール10の下側に設けられた下側プーリ12bとにそれぞれ掛合されて緊張状態を保っている。そのため、前記「N字」の両端部から二本のケーブル(31,32)を押し引きすることにより、前記第1キャリアプレート21及び第2キャリアプレート22が同期した状態で昇降させることができるのである。
前記各ケーブルのうち、上牽きケーブル31及び下牽きケーブル32が回転ドラム40に捲回されている。当該回転ドラム40が一方の方向に回転した場合には、上牽きケーブル31が巻き取られると共に下牽きケーブル32は送出されて、キャリアプレート20に担持されたスクリーン50は上昇することとなる。同回転ドラム40が他方の方向に回転した場合には、上牽きケーブル31が送出されると共に下牽きケーブル32は巻き取られて、キャリアプレート20に担持されたスクリーン50は上昇することとなる。
さらに本実施例においては、スライドレール10の摺動範囲の上下限界付近にリミットスイッチを配置しているので、当該リミットスイッチに前記キャリアプレート20が当接することによって電流を切断し、回転ドラム40を回転させるモータの作動を停止させることとなる。
本発明に係る二輪車用風防装置は、上記実施例においては乗員(ライダー)の任意操作によって作動させるものとして説明したが、本発明の技術思想は特段これに限定されるものではなく、搭載される自動二輪車の車速に連動させたり、或いは、センサにて風圧を検知して、作動させるものとしてもよい。
また説明の便宜上、本発明に係る風防装置は自動二輪車への搭載を想定しているが、本発明は特段これに限定されるものではなく、一般に「トライク」と称されるキャビンを備えない自動車や、スノーモービル等への搭載も可能である。
実施例1に係る二輪車用可動風防装置100を、前方斜め左側から示した図である。 実施例1に係る二輪車用可動風防装置100を、後方斜め右側から示した図である。 実施例1に係る二輪車用可動風防装置100の一方のスライドレールを内側から模式的に示した図である。 (a):実施例1に係る二輪車用可動風防装置100の一方のスライドレールを内側から示した図である。(b):(a)における丸囲み部分を拡大して示した図である。 実施例1に係る二輪車用可動風防装置100を搭載した自動二輪車を左側方から模式的に示した図である。
符号の説明
10 スライドレール
11 ブリッジフレーム
12 プーリ
12a 上側プーリ
12b 下側プーリ
20 キャリアプレート
21 第1キャリアプレート
22 第2キャリアプレート
23 ホルダー部
30 ケーブル
31 上牽きケーブル
32 下牽きケーブル
33 連繋ケーブル
40 回転ドラム
50 スクリーン
100 二輪車用可動風防装置

Claims (3)

  1. 乗員の正面に配置されるスクリーンの高さ位置を、任意に又は車速に連動して変更可能とする二輪車用可動風防装置であって、
    車体における操舵装置の上側又は前側に、摺動方向を上下又は前後斜めに向けて配置された左右一対からなるスライドレールと、
    これら各スライドレール内にそれぞれ配置され、前記スクリーンの左右各端部を担持して、該スクリーンを前記一対のスライドレールの間で当該スライドレールに沿って摺動可能とする一対のキャリアプレートと、
    これら各キャリアプレートにおける上側摺動方向の端部に連結された上牽きケーブルと、
    前記各キャリアプレートにおける下側摺動方向の端部に連結され、前記上牽きケーブルよりも大きな機械的強度を有する下牽きケーブルと、
    これら各ケーブルが捲回され、動力で回転することにより各ケーブルを進退させて前記キャリアプレートをスライドレールの摺動範囲内において摺動させる回転ドラムと、を有することを特徴とする二輪車用可動風防装置。
  2. 請求項1に記載した二輪車用可動風防装置において、
    左右一対からなるスライドレールのうち、
    一方のスライドレール内の第1キャリアプレートにおける上側摺動方向の端部には上牽きケーブルを連結すると共に、
    他方のスライドレール内の第2キャリアプレートにおける下側摺動方向の端部には下牽きケーブルを連結して、
    前記第1キャリアプレートにおける下側摺動方向の端部と第2キャリアプレートにおける上側摺動方向の端部とを連繋ケーブルで連結して、
    前記各スライドレールの上下両端部に設けたプーリに、前記キャリアプレートに連結されて当該スライドレールの端部において進退する各ケーブルを掛合させたことを特徴とする二輪車用可動風防装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載した二輪車用可動風防装置において、
    各ケーブルは、キャリアプレートにおける上下両摺動方向にそれぞれ設けられたホルダー部に連結され、
    当該ホルダー部は、各ケーブルの回動範囲を広くすべく、当該ケーブルを挿通させる開口を広角に形成し、
    スライドレールは湾曲した形状にて構成して、
    当該スライドレール上におけるスクリーンの昇降に伴って、当該スクリーンの傾斜角度を変化させることを特徴とする二輪車用可動風防装置。
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