JP5095172B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、賞球や貸球の払い出しを制御する払出制御基板を備えたパチンコ遊技機に関する。
一般的なパチンコ遊技機は、遊技を統括的に制御する主制御基板と、該主制御基板から発せられた払出制御コマンドに従って遊技球を払い出す制御を行う払出制御基板と、該払出制御基板により駆動制御されて遊技球を払い出す球払出装置とを備えている。この払出制御基板には、主制御基板からの払出制御コマンドに従って、球払出装置を駆動制御して賞球や貸球を払い出す球払出処理を実行する中央処理装置CPUと、この球払出処理に用いる複数の払出データを一時的に記憶すると共に、該払出データを随時書き換え可能な記憶装置RAMとが配設されている。ここで、中央処理装置CPUは、主制御基板からの払出制御コマンドを受信すると、球払出処理を実行して、該払出制御コマンドに従って所定個数の遊技球を払い出すように球払出装置を駆動する制御を行う。また、記憶装置RAMは、一般的に、データの記憶及び書き換えを行う記憶領域と、空き領域と、スタックエリアとに区画されて構成されている。
このような払出制御基板では、当該パチンコ遊技機へ電力供給する外部電源が遮断されたときに、中央処理装置CPUのレジスタ値を記憶装置RAMのスタックエリアに退避させて、現在のスタックポインタの値を記憶した後、記憶装置RAMに記憶されている全ての払出データ又は所定の払出データを累積加算してチェックサム値を得て、該チェックサム値を記憶する処理を行うようにしている。このように、外部電源が遮断したときには、遊技球の払い出しに関する各払出データとそのチェックサム値とを前記記憶装置RAMに記憶した後に、該記憶装置RAMへのアクセスを禁止する処理を行うようにしている。尚ここで、一般的なパチンコ遊技機には、外部電源が遮断している間に、主制御基板や払出制御基板に夫々に配設されている記憶装置RAMの払出データを保存するために、バックアップ電源が設けられている。
その後、外部電源が復帰したときに、払出制御基板では、その記憶装置RAMへのアクセスを許可し、該記憶装置RAMの記憶領域に記憶保持されている各払出データが遮断したときから変化していないことを確認するために、上記と同様に払出データを加算してチェックサム値を算出し、これを外部電源を遮断したときに算出したチェックサム値と比較する。そして、遮断したときと復帰したときとの各チェックサム値が一致した場合には、記憶装置RAMに記憶されている払出データは正しいと判断し、該払出データに従って上記した球払出処理を再開する。一方、外部電源を遮断したときと復帰したときとの各チェックサム値が一致しない場合には、記憶装置RAMに記憶されているデータが正しくないと判断し、全ての払出データを初期化するようにしている。すなわち、この場合には、電源遮断前に実行されていた球払出処理がクリアされて、改めて新しい球払出処理がスタートすることとなる。
例えば、特許文献1として、主制御基板の記憶装置RAMのデータを記憶する領域を、特定領域と非特定領域とに大別すると共に、外部電源が遮断したときに、先ず、特定領域のデータからチェックサム値を算出した後、非特定領域のデータからチェックサム値を算出して、夫々を記憶する処理工程を行い、外部電源が復帰したときに、特定領域と非特定領域とについてそれぞれチェックサム値を算出して、遮断したときのチェックサム値と一致するか否かを判定するようにした構成が提案されている。
また、特許文献2として、主制御基板の記憶装置RAMのデータを記憶する領域を複数の領域に分け、外部電源が遮断したときに、各領域毎にチェックサム値を算出して夫々に記憶し、外部電源が復帰したときに、各領域毎に改めてチェックサム値を算出して、遮断したときのチェックサム値と一致するか否かを判定するようにした構成が提案されている。
特開2003−38823号公報 特開2002−95800号公報
上述したように、外部電源が遮断したときと復帰したときとの各チェックサム値が一致するか否かを判定する処理は、復帰したときに記憶されている各払出データが正しいか否かを判断するために行われる。すなわち、外部電源の遮断中に不正に払出データの改ざんが行われたり、遮断中のバックアップ電源による微弱な電力供給などによって、復帰したときの払出データが変化した場合に、この誤った払出データに基づいて賞球や貸球が払い出されることを防止している。
ところで、停電等により外部電源が遮断されたときには、電力が急激に降下するため、各制御基板における中央処理装置CPUの動作が通常に比して不安定になり易い。そのため、上記した払出制御基板は、その記憶装置RAM内のデータからチェックサム値を算出して記憶する処理工程を、前記した不安定な状態で行っている。このような不安定な状態は、予め正確に予測(規定)することができないことから、チェックサム値を算出して記憶する処理が、必ずしも正しく実行されるとは限らない。すなわち、電力供給が不安定なために、チェックサム値を正しく算出できなかったり、該チェックサム値を正しく記憶できないという誤処理を生じてしまうことが懸念される。
そして、外部電源が遮断したときに誤ったチェックサム値を記憶してしまうと、例え記憶装置RAMに正しい払出データが記憶されていても、外部電源が復帰したときに算出したチェックサム値と一致しないことから、該記憶装置RAMに記憶されている正しい払出データが全て初期化されてしまう。これでは、停電等により外部電源が遮断したときに未払いの賞球や貸球があっても、電力供給の不安定な状態で記憶したチェックサム値が誤った値であると、未払いの賞球や貸球が払い出されないこととなる。これでは、遊技者にとって不利益となる。そのため、外部電源が遮断したときの電力供給が不安定な状態であっても、チェックサム値を正しく演算して記憶することができる構成がもとめられていた。
本発明は、上述した問題点の解決を試みたものであって、外部電源が遮断したときの電力供給が不安定な状態でも、チェックサム値を正しく演算して記憶し得るパチンコ遊技機を提案することを目的とするものである。
本発明は、賞球や貸球を払い出すための球払出処理を行う中央処理装置CPUと、該球払出処理に用いる複数の払出データを一時的に記憶保持する記憶装置RAMとを配設してなる払出制御基板と、該払出制御基板による球払出処理に従って駆動制御されて、賞球や貸球の払出作動を実行する球払出装置とを備えたパチンコ遊技機において、前記記憶装置RAMが、前記複数の払出データを球払出処理に関する所定の内容毎に分類して記憶する複数のチェック対象データ格納域を備えると共に、前記中央処理装置CPUは、外部電源が遮断されるときに、払出データがその初期設定値と一致していないチェック対象データ格納域を選択し、選択したチェック対象データ格納域に記憶されている各払出データからチェックサム値を演算して、該チェックサム値を前記記憶装置RAMに記憶するチェックサム記憶処理工程と、外部電源が復帰したときに、前記チェックサム記憶処理工程により選択したチェック対象データ格納域に記憶されている各払出データからチェックサム値を演算し、前記チェックサム記憶処理工程により記憶したチェックサム値と一致するか否かを判定するチェックサム判定処理工程と、前記チェックサム判定処理工程により、外部電源が遮断したときと復帰したときとの各チェックサム値が一致しなかった場合には、前記記憶装置RAMに記憶されている各払出データに前記初期設定値を設定する処理工程と、前記チェックサム判定処理工程の判定結果に関係なく、前記チェックサム記憶処理工程により選択されなかったチェック対象データ格納域の各払出データに前記初期設定値を設定する処理工程とを行う復帰データ設定処理工程とを備えたものである。
かかる構成にあっては、外部電源が遮断したときに初期設定値と一致しない払出データを有するチェック対象データ格納域に記憶されている各払出データからチェックサム値を求めるようにしたものであるから、初期設定値と一致する払出データが有るか否かによって、選択するチェック対象データ格納域が変わってくる。ここで、払出データは、払出制御基板が球払出装置を駆動制御して球払出作動するために実行される球払出処理に用いられるものであるから、所謂、球払出作動を行う状態(以下、球払出状態という)を示し、該状態に応じて変化するデータ値である。これにより、本構成にあっては、外部電源が遮断したときの球払出状態に応じて、チェック対象データ格納域を選択することとなるため、選択するチェック対象データ格納域は随時変化する。そのため、全てのチェック対象データ格納域が選択される場合以外は、チェックサム値を算出する払出データ数を低減することができ得る。したがって、チェックサム値を算出する払出データを球払出状態に応じて抑制することができるため、該チェックサム値を算出するために、払出データ数を累積加算する計算回数を抑制することが可能となる。
外部電源が遮断したときは、上述したように、電力供給が急激に低下して不安定な状態となっている。この電力供給が不安定な状態にあっても、本発明によれば、上記のように払出データを累積加算する計算回数を抑制できることから、上述した従来の、全ての払出データを累積加算してチェックサム値を求める構成に比して、安定的かつ正確にチェックサム値を算出することができる。そして、外部電源が復帰したときに、記憶装置RAMに記憶された払出データから求めたチェックサム値と比較することにより、当該払出データが正しく記憶されていたか否かを正確に判定することができる。これにより、初期設定値と一致しない払出データにあっては、外部電源が遮断したときと復帰したときとの各チェックサム値が一致すれば、当該払出データが正しいことを確認でき、遮断したときの状態から遊技を再開することができる。また、チェックサム値が一致しなければ、当該払出データが正しく記憶されていないとして初期設定値を設定することにより、遊技の公平性を保つことができる。
尚、チェックサム値を算出するための払出データ数が抑制されてその計算回数が抑制されれば、該チェックサム値を算出して記憶する処理に要する時間を短縮することも可能である。そのため、外部電源が遮断して電力供給が急激に低下しているときの、できるだけ電力が高い状態で、チェックサム値を算出して記憶する処理を行うことができる。このことによっても、チェックサム値を正確かつ安定して算出して記憶するという作用効果を高めることができ得る。
上記した払出データとしては、賞球や貸球の個数に関するデータ、球払出装置の駆動制御に関するデータ、球貸ユニットへの貸球要求に関するデータ、球詰まりや球切れなどのエラーに関するデータなどが設定されている。そして、各払出データは、初期化により設定される初期設定値が夫々定められており、遊技を進行する過程における様々な球払出状態に応じて、それぞれ初期設定値から所定の値に書き換えられたり、所定値から初期設定値に書き換えられたり、随時更新される。このことから、この初期設定値と一致していない払出データを有するチェック対象データ格納域についてチェックサム値を算出し、外部電源が遮断したときと復帰したときとで一致するか否かを判定することにより、初期設定値と一致していない払出データの正当性を判断する。一方、初期設定値と一致した払出データのみを有するチェック対象データ格納域については、外部電源を復帰したときに、払出データに初期設定値を設定することにより、外部電源が遮断したときと同じとなる。
したがって、本発明によれば、外部電源が遮断したときに初期設定値と一致しない払出データについては、そのチェック対象データ格納域から求めたチェックサム値を復帰したときの値と一致するか否かを判定することにより、また、初期設定値と一致している払出データについては、復帰したときに初期設定値を設定することにより、復帰したときに記憶されている各払出データの正当性を保証することができ得る。
本構成にあっては、記憶装置RAMに、チェックサム値を算出して記憶する対象となり得るチェック対象データ格納域だけでなく、チェックサム値を算出する対象としない(すなわち、チェックサム記憶処理工程での選択対象でない)データ格納域を設けることも可能である。
尚、本発明にあって、外部電源が復帰したときとしては、停電などのように不測の事態により生じた外部電源の遮断から回復したときを示すだけでなく、例えば、遊技店の閉店時などで電源スイッチをOFF作動した後に、次の開店時に電源スイッチをON作動したときを含むものとしても良い。
上述した本発明のパチンコ遊技機にあって、下記の技術手段1〜3が提案される。
(技術手段1)
上述した払出制御基板の記憶装置RAMが、チェック対象データ格納域として、賞球の払出個数に関する複数の賞球用払出データを記憶する賞球処理用データ格納域と、球貸操作に応じて実行される貸球の払出制御に関する複数の球貸用払出データを記憶する球貸処理用データ格納域と、球払出装置に供給する遊技球や該球払出装置から払い出された遊技球に関する複数のエラー払出データを記憶するエラー処理用データ格納域とを備えていることを特徴とする構成が提案される。
かかる構成では、払出データから賞球用払出データと球貸処理用データとエラー払出データとを分類して記憶するようにしている。そして、これら払出データが夫々に示す、賞球個数が生じた状態、貸球の払出制御を行う状態、エラーが発生した状態に応じて、上述のように、外部電源が遮断したときにデータ格納域を選択するようになっている。
また、このように払出データを分類することにより、例えば、各データ格納域を、球払出作動による遊技者への利益供給に関する優先順位を設定し、該優先順位に従って選択されるように、該選択する処理工程を行うことも容易である。
(技術手段2)
上述した払出制御基板の記憶装置RAMは、賞球や貸球の払出作動に直接的に関係する特定の払出データを有するチェック対象データ格納域を優先する所定優先順序に従って、各チェック対象データ格納域を設けていると共に、チェックサム記憶処理工程は、初期設定値と一致しない払出データを有するチェック対象データ格納域を選択すると、当該チェック対象データ格納域よりも優先順序の高いチェック対象データ格納域をも選択して、チェックサム値を算出して記憶するようにしていることを特徴とする構成が提案される。
ここで、チェック対象データ格納域として、例えば、上記した賞球情報データ格納域、球貸情報データ格納域、エラー情報データ格納域が設定されている場合にあっては、遊技者への利益供給と関係が強い優先順序として、賞球情報データ格納域、球貸情報データ格納域、エラー情報データ格納域の順に記憶装置RAMに設けている。これは、賞球用払出データが賞球の個数を設定しているものであり払出作動と最も直接的に関係するため、優先順位が最も高く、また、エラー情報データは、球詰まりや球切れなどのエラー状態を示すものであり、払出作動と間接的な関係となるため、優先順位が低いことに因る。
かかる構成にあっては、初期設定値と一致しない払出データを有するチェック対象データ格納域と、当該チェック対象データ格納域より優先順序の高いチェック対象データ格納域とを選択し、これらについてチェックサム値による判定を行うようにしたものである。すなわち、例え、チェック対象データ格納域の払出データがその初期設定値と一致しても、これより優先順位の低いチェック対象データ格納域でその払出データが初期設定値と一致していなければ、チェックサム値を算出して記憶する対象として選択する。
本発明は、所定優先順序の低い払出データがその初期設定値から変化している場合には、当該払出データより優先順序の高い払出データについても、チェックサム値による判定を行うことにより、初期設定値と一致している優先順位の高い払出データまでも、より正しく保証することができ得る。
尚、本構成にあっては、例えば、優先順序の低い方から順に、チェック対象データ格納域を選択するか否かを判断し、最初に選択したチェック対象データ格納域より優先順位の高いチェック対象データ格納域については、前記選択する判断をせずに、強制的に選択するようにした処理工程を好適に用い得る。これにより、チェック対象データ格納域を選択する処理に要する処理時間を短縮することができ、チェックサム値を正確かつ安定して算出して記憶するという、本発明の作用効果がさらに向上する。
(技術手段3)
上述した払出制御基板の記憶装置RAMは、初期設定値と一致していない払出データを有するチェック対象データ格納域を夫々に示すチェック選択フラグを備えると共に、前記チェックサム記憶処理工程は、前記チェック選択フラグを確認することにより、チェックサム値を算出するチェック対象データ格納域を選択するようにしていることを特徴とする構成が提案される。
かかる構成にあっては、チェック選択フラグを確認することにより、初期設定値と一致しない払出データを有するチェック対象データ格納域を容易かつ正確に選択することができるから、総じてチェックサム記憶処理工程に要する処理時間を短縮することが可能となる。これにより、チェックサム値を正確かつ安定して算出して記憶するという、本発明の作用効果がさらに向上する。
尚、かかる構成を上記した技術手段2に記載の構成に組み込むことも可能である。これにより、さらにチェックサム記憶処理工程に要する時間を短縮することができ得る。
本発明は、上述したように、外部電源が遮断されたときに、初期設定値と一致しない払出データを有するチェック対象データ格納域を選択して、そのチェックサム値を演算して記憶し、外部電源が復帰したときに、選択されたチェック対象データ格納域のチェックサム値を算出して前記遮断されたチェックサム値と一致するか否かの判定を行うと共に、該判定結果に関係なく、選択しなかったチェック対象データ格納域の各払出データには初期設定値を設定するようにした構成である。これにより、外部電源が遮断して電力供給が不安定な状態にあって、チェックサム値を算出するための払出データの個数を抑制することができるため、該算出にかかる計算回数を抑制することができ、チェックサム値を正確かつ安定して算出して記憶することができ得る。また、本発明によれば、初期設定値と一致しない払出データについては、遮断したときと復帰したときとの各チェックサム値を判定することにより、一方、初期設定値と一致した払出データについては、復帰したときに初期設定値を設定することにより、各チェック対象データ格納域の払出データについて、その正当性を保証することができ得る。
本発明にかかる実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
パチンコ遊技機1は、図1,2に示すように、遊技島設備(図示省略)に起立状に固定される外枠2と、該外枠2にヒンジ部材3を介して開閉可能に取り付けられる遊技機本体4とからなる。
遊技機本体4は、ヒンジ部材3を介して外枠2に直接枢着する本体枠5と、本体枠5に脱着可能に装着される遊技盤7とで主に構成されている。さらに、本体枠5には、その前面に前扉6が開閉可能に取り付けられており、該前扉6の前面にガラス板(図示省略)が嵌め込まれた略円形の開口部(図示省略)が形成されている。そして、この開口部から前記した遊技盤7が臨むように設けられている。なお、遊技盤7は、本体枠5(固定設備)に対して脱着可能に固定されるものであり、かかる保持構造は、従来から用いられているものが好適に採用され、詳細は省略する。
また、前扉6の前面には、多数の遊技球が一時的に貯留される上部球貯留皿9が設けられている。さらに本体枠5の前面下部には、遊技球を遊技盤7の遊技領域8へ弾き飛ばす打球発射装置(図示省略)に連繋された操作ハンドル10が配設され、遊技球の打出強度が調節可能となっている。また、操作ハンドル10の左横には、上部球貯留皿9内に遊技球が満杯となった場合に余剰の遊技球が貯留される下部球貯留皿11が設けられている。
遊技盤7の前面には、打球発射装置によって発射された遊技球を遊技盤7の上方部まで案内するガイドレール12が配設されており、このガイドレール12により遊技領域8が区画形成されている。また、遊技領域8のほぼ中央には、液晶表示器を使用した図柄表示装置15が配設されており、該図柄表示装置15の下方には、普通電動役物16が配設されている。さらに、普通電動役物16の下方には開閉蓋18により開閉する大入賞口17が配設されている。その他に、遊技盤7の適宜位置に、複数の一般入賞口19が配設されている。
このようなパチンコ遊技機1には、その外枠2の左側部に球貸ユニット20が隣設されている。この球貸ユニット20は、金額データが記録されたプリペイドカードを投入するものであり、遊技者による貸球要求に基づいて、記憶されている金額データを上限として、貸出金額分に相当する数の遊技球をパチンコ遊技機1が払い出すのと引き換えに、記憶されている金額データから、貸出金額が減算される。球貸ユニット20の正面中央には、カード挿入口(投入口)21が設けられており、該挿入口21から遊技者がプリペイドカードを挿入すると、カード残高が読み取られると共に、挿入口21上方のカード挿入中ランプ22が点灯する。また、カード挿入中ランプ22の上方には、一回の押圧操作に応じて所定の貸出金額に相当する個数の遊技球を払い出す球貸スイッチ23が設けられている。さらに、球貸スイッチ23の上方には、プリペイドカードが挿入可能であることを遊技者に報知するカード利用可ランプ24が設けられる。なお、この球貸ユニット20は、従来から用いられている構成であり、詳細は省略する。
また、図2に示すように、本体枠5の背面側には、当該本体枠5に対して開閉可能な裏機構板13が取り付けられている。この裏機構板13の上部には、球タンク25が配設され、遊技島設備の補給樋から可撓パイプを介して供給される遊技球を受け入れ得るようになっている(図示省略)。この球タンク25の直下には、球タンク25に流入した遊技球を受け入れて下方へ流下させるタンクレール26が配設されている。このタンクレール26には、背面視右方向へ傾斜しており、タンクレール26内の遊技球を前後二列に整列して流下するために、前後二列の整列路(図示省略)が形成されている。
このタンクレール26の下流端には、上下方向に遊技球を流下するケースレール27が接続されている。このケースレール27は、その内部に、遊技球を前後二列で流下する前後二本の流路(図示省略)を備えてなる。そして、ケースレール27の下端に、遊技球を所定個数払い出す球払出装置28が配設されている。すなわち、タンクレール26で前後二列に整列された遊技球は、その二列を維持したままケースレール27を通過して球払出装置28に供給されるようになっている。このように、球タンク25から遊技球を二列で球払出装置28へ供給するタンクレール26およびケースレール27によって、本発明にかかる二本の供給路が形成されている。
上記したケースレール27から前後二列で遊技球が供給される球払出装置28には、上下方向へ連続する螺旋形状の羽根からなる払出スクリュー(図示省略)と、該払出スクリューを回転する駆動モータ29(図3,4参照)とを備えている。そして、前後二列で供給された遊技球は、払出スクリューが所定角度毎に回転することにより、交互に遊技球を下方へ送り出すことができるようになっている。すなわち、駆動モータ29を回動制御することにより、所定個数の遊技球を払い出すことができる。尚、この駆動モータ29には、ステッピングモータを用いている。
このように球払出装置28から払い出された遊技球は、払出路30を通って、上述した上部球貯留皿9へ流出する。さらに、この払出路30の途中には、下部球貯留皿11へ連通するバイパス路(図示省略)が接続されており、上部球貯留皿9が満杯となると、バイパス路を通って下部球貯留皿11へ遊技球が流出するようになっている。
裏機構板13には、複数の基板ケース31が固設されている。この基板ケース31は、後述するように、遊技等を制御するための制御回路を構成する各種制御基板などが内蔵されている。さらに、各基板ケース31の夫々の制御基板を接続する配線ケーブル(図示省略)や電力を供給するための電源デーブル(図示省略)が、所定のコネクタ(図示省略)を介して接続されている。
一方、上述したケースレール27には、その前後二列の流路にそれぞれ、遊技球の通過によりON作動する球切れスイッチS1,S2(図3参照)が配設されている。通常、ケースレール27には、タンクレール26から遊技球が連続して供給されていることから、球切れスイッチS1,S2はON作動が継続している。また、上述した球払出装置28には、その払出スクリューから払い出された遊技球を検知する払出センサS3,S4(図3参照)が配設されている。この払出センサS3,S4は、球払出装置28に前後二列で供給された遊技球が払出スクリューにより送り出される前後位置に夫々に配設されている。すなわち、前後いずれか一方から遊技球が送り出されないと、その払出センサS3又はS4により検出されないのである。
また、上記した下部球貯留皿11へ遊技球が流下するバイパス路(図示省略)の下流端部分に、多量の遊技球が滞留することによりON作動する下皿満杯スイッチS5(図3参照)が配設されている。すなわち、下部球貯留皿11に遊技球が満杯となると、バイパス路の下流端部まで遊技球が溢れるため、下皿満杯スイッチS5がON作動する。
次に、上記した基板ケース31に内蔵された制御基板などから構成された制御回路について説明する。
本実施例の制御回路には、図3に示すように、主制御基板60、払出制御基板61、演出制御基板62、電源基板63が配設されている。主制御基板60は、払出制御基板61と演出制御基板62とに配線ケーブル(図示省略)を介して夫々に接続されており、主制御基板60から発せられたコマンドが、払出制御基板61や演出制御基板62へ送信される。
主制御基板60は、パチンコ遊技機1の遊技を統括的に制御するものである。そして、この主制御基板60には、上述した遊技盤7に配設された普通電動役物16、大入賞口17、一般入賞口19へ流入した遊技球を検知するための各スイッチやセンサ(図示省略)と、普通電動役物16を作動するソレノイドと、大入賞口17を開閉する開閉蓋18を作動するソレノイド(図示省略)とが夫々に盤面中継端子板を介して接続されている。また、主制御基板60には、中央処理装置CPUと記憶装置ROMと記憶装置RAMとが設けられている。ここで、記憶装置ROMには、制御プログラムや各種乱数テーブル等が格納されており、記憶装置RAMには、前記した各スイッチ等のON作動に伴う信号などが一時的に記憶される。中央処理装置CPUは、各スイッチなどのON作動に従って、記憶装置ROMに格納されている制御プログラムに従って制御処理を実行する。そして、その制御処理に従って各ソレノイドを作動したり、上記した払出制御基板61や演出制御基板62に所定のコマンドを発信する。
また、演出制御基板62は、上述した図柄表示装置15で演出する図柄制御や、各種スピーカから音響を発する制御や、各種ランプを発光する制御などを行うものである。そして、この演出制御基板62には、図柄表示装置15で図柄を演出表示する液晶演出表示器と、各種LEDをLED中継端子板を介して発光制御するランプ制御基板64と、スピーカが接続された演出中継端子板とが夫々に接続されている。また、演出制御基板62にも、上述した主制御基板60と同様に、中央処理装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMを備えている。このような演出制御基板62は、主制御基板60から受信した演出制御コマンドに従って、図柄表示装置15による演出、各LEDの発光、スピーカの発音を制御実行する。
また、払出制御基板61は、上記した球払出装置28を駆動制御することにより、賞球や貸球を払い出す払出作動を制御実行するものである。この払出制御基板61には、前扉6が開放された場合にON作動する扉開放スイッチ(図示省略)や上述した下皿満杯スイッチS5が接続されていると共に、払出中継端子を介して、球切れスイッチS1,S2、払出センサS3,S4、払出スクリューを回動する駆動モータ29が接続されている。さらに、球貸装置接続基板66を介して、上述した球貸ユニット20と接続している。この球貸装置接続基板66は、球貸ユニット20の挿入口21に挿入したプリペイドカードから金額データを読み込みや、球貸スイッチ23の操作により金額データを減算して貸球を設定する処理を行うものである。そして、球貸スイッチ23の操作に従って球貸しを要求するコマンドや、球貸ユニット20の異常発生を示す信号などを払出制御基板61へ発信したりする処理を行う。さらにまた、上述した遊技盤7へ遊技球を発射する打球発射装置(図示省略)を制御する発射制御基板65が接続されている。この発射制御基板65には、操作ハンドル10の操作により作動する各ソレノイドやセンサなどが接続されている。
この払出制御基板61には、中央処理装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMが設けられている。ここで、中央処理装置CPUは、主制御基板60からの払出制御コマンドに従って所定個数の賞球を払い出すために、球払出装置28の払出作動を制御実行したり、球貸ユニット20からの信号に従って、所定個数の貸球を払い出すために、球払出装置28を制御する処理などを行う。また、記憶装置ROMには、球払出装置28による払出作動を制御するプログラムなどが格納されている。また、記憶装置RAMには、上記した各種スイッチやセンサからの信号が一時的に記憶される。この記憶装置RAMは、図5のように、記憶領域、空き領域、スタック領域を備えてなり、各領域に所定のデータを適宜書き込みおよび書き換えして更新可能となっている。尚、この記憶装置RAMは、本発明の要部にかかり、詳しくは後述する。
さらに、払出制御基板61には、所定のエラー状態を検出した場合に点灯/点滅させるエラー内容表示用黄色LED33とエラー内容表示用赤色LED34とが接続されている。
また、上述した電源基板63は、外部電源から供給された電力を、所定の電圧に変換して、上述した主制御基板60、払出制御基板61、演出制御基板62に送電するものである。図4のように、電源基板63には、外部電源からAC24Vの電流が送電される。そして、このAC24Vを、DC32V、DC12V、DC5Vに変換する回路が夫々配設されている。さらに、過剰の電流が流れないようする過負荷保護回路、リセット回路、停電検出回路、バックアップ用コンデンサ(バックアップ電源)などが配設されている。ここで、停電検出回路は、外部電源から供給される電力が、所定の閾値以下となった場合に、停電であると判断して、その旨を表す信号を主制御基板60、払出制御基板61、演出制御基板62へ送信するものである。また、バックアップ用コンデンサは、外部電源から供給された電力を蓄積し、停電検出回路が停電であると判断した場合に、主制御基板60と払出制御基板61へ、各記憶装置RAM内に記憶されたデータを保持する電力を供給するものである。さらにまた、この電源基板63には、外部電源をON/OFFする切り替えスイッチと、記憶装置RAM内のデータを初期化するRAMクリアスイッチとが接続されている。ここで、RAMクリアスイッチをON作動した状態で切り替えスイッチをON作動すると、外部電源の供給中に、リセット回路により主制御基板60と払出制御基板61の各記憶装置RAMへの電力供給を一時的に停止して、各記憶装置RAM内に記憶されているデータを全て初期化する。
この電源基板63からDC32V、DC12V、DC6Vの各電力を夫々供給された主制御基板60、払出制御基板61、演出制御基板62は、夫々が駆動制御するモータ、スイッチ、センサ、LED、スピーカ、表示装置などに所定の電力を分配する。
このようなパチンコ遊技機1にあって、払出制御基板61が、外部電源が遮断されたときと、その後に外部電源が復帰したときとに行う制御処理について、以下の実施例に従って詳細に説明する。
図5のように、払出制御基板61の記憶装置RAMは、払出制御基板61の中央処理装置CPUにより球払出装置28の払出作動を制御する球払出処理に用いる複数の払出データが記憶される記憶領域41(7F00H〜7F47H:72byte)と、空き領域42(7F48H〜7FDDH:150byte)と、払出制御基板61の中央処理装置CPUの各種レジスタ値を退避させておくためのスタック領域43(7FDEH〜7FFFH:34byte)とを備えてなる。
上記した記憶領域41には、ここに記憶される複数の払出データを、球払出処理に関する内容毎に分類して記憶する9つのデータ格納域41a〜41iが設けられている。ここで、データ格納域41a〜41iとして、記憶領域41の上位から順に連続して、バックアップ処理用データ格納域41a(7F00H〜7F08H:9byte)、払出処理用データ格納域41b(7F09H〜7F0BH:3byte)、通信処理用データ格納域41c(7F0CH〜7F21H:22byte)、入力信号処理用データ格納域41d(7F22H〜7F24H:3byte)、賞球処理用データ格納域41e(7F25H〜7F29H:5byte)、モータ駆動処理用データ格納域41f(7F2AH〜7F2EH:5byte)、球貸処理用データ格納域41g(7F2FH〜7F36H:8byte)、エラー処理用データ格納域41h(7F37H〜7F46H:16byte)、チェックサム処理用データ格納域41i(7F47H:1byte)が設定されている。そして、各データ格納域41a〜41iに格納する各払出データのアドレスが、順次連続するように設定されている。
上記した各データ格納域41a〜41iに夫々格納される各払出データについて以下に説明する。
(1)バックアップ処理用データ格納域41a
このデータ格納域41aには、電源遮断時又は電源供給開始時に行う払出処理情報のバックアップ処理に使用される払出データが格納されている。この払出データとして具体的には、停電等の不測事態により外部電源が遮断されたときを判定するための「停電フラグ」と、通常のメイン処理工程から外部電源が遮断されたときの処理工程(後述するチェックサム記憶処理工程)へ移行したときのスタックポインタ値を示す「スタックポインタ記憶バッファ」と、外部電源が復帰したときにエラー状態を通知しない時間を計測する「ディレータイマ」とが格納されている。さらに、本実施例では、チェックサムの計算対象とする払出データの開始アドレスを示す「開始アドレスデータ」と、払出データの読出回数を示す「読出回数データ」と、外部電源が復帰したときに初期設定値を設定する各払出データを選択するための「復帰時データ設定フラグ」とが設定されている。
(2)払出処理用データ格納域41b
このデータ格納域41bには、賞球や貸球の払出処理など払出処理全般に使用する払出データが格納されている。この払出データとして具体的には、連続払出個数(25個)を計測するための「払出個数カウンタ」と、球払出処理の実行を禁止している状態か許可している状態かを示す「払出許可フラグ」と、払出処理の中断を判定するための「払出状態フラグ」とが設定されている。
(3)通信処理用データ格納域41c
このデータ格納域41cには、払出制御基板61以外の各基板との間でコマンドや信号を送受信する通信制御に使用する払出データが格納されている。この払出データとして具体的には、制御コマンド入力ポートからの前回入力コマンドデータを示す「前回入力コマンドバッファ」と、コマンドバッファから読み出した1バイト目の入力コマンドデータを示す「1バイト目コマンドバッファ」と、コマンドバッファから読み出したデータの読出位置を示す「入力コマンド読出ポインタ」と、コマンドバッファに格納したデータの読出位置を示す「入力コマンド書込ポインタ」と、入力コマンドデータを格納する「入力コマンドバッファ」と、払出状態信号のデータを格納する「払出情報信号出力ポートバッファ」と、外部出力信号のデータを格納する「外部端子制御出力ポートバッファ」とが設定されている。
(4)入力信号処理用データ格納域41d
このデータ格納域41dには、各種スイッチやセンサからの検出信号入力を判定するための払出データが格納されている。この払出データとして具体的には、各種スイッチやセンサおよび球貸装置接続基板66からの入力信号に対する「エッジデータ」と、各種スイッチやセンサおよび球貸装置接続基板66からの前回の入力信号データを示す「前回入力データ」と、各種スイッチやセンサおよび球貸装置接続基板66からの入力信号に対する「レベルデータ」とが設定されている。
(5)賞球処理用データ格納域41e
このデータ格納域41eには、受信した賞球数指定の払出制御コマンドに応じて実行される賞球の払出作動に使用する賞球用払出データが格納されている。この賞球用払出データとして具体的には、賞球の総未払出個数を示す「賞球払出個数バッファ」と、賞球連続払出動作中における上記した払出センサS3,S4による遊技球の通過数を計数するための「賞球個数カウンタ」と、賞球払出動作中か否かを判断するための「賞球払出動作中フラグ」と、賞球情報のパルス出力時間を計測するための「賞球情報タイマ」とが設定されている。
(6)モータ駆動処理用データ格納域41f
このデータ格納域41fには、所定のモータ駆動信号を出力して球払出装置28の駆動モータ29を駆動制御するための払出データが格納されている。この払出データとして具体的には、駆動モータ29の駆動制御時間を計測するための「払出タイマ」と、駆動モータ29を駆動制御するための「払出フラグ」と、駆動モータ29の励磁データを選択するための「モータステップカウンタ」と、駆動モータ29を駆動するための信号を格納する「モータ駆動出力ポートバッファ」とが設定されてる。
(7)球貸処理用データ格納域41g
このデータ格納域41gには、球貸ユニット20の球貸スイッチ23の操作に応じて実行される貸球の払出作動に使用する球貸用払出データが格納されている。この球貸用払出データとして具体的には、貸出要求信号(BRQ信号)を判定するための「BRQ判定フラグ」と、貸出要求信号のON/OFFタイミングを判定するための「BRQ判定タイマ」と、貸出完了信号(EXS信号)を制御するための「EXS制御フラグ」と、貸出完了信号を計測するための「EXS制御タイマ」と、球貸ユニット20の異常発生時の制御を行うための「カードエラーカウンタ」と、球貸ユニット20の異常発生時の制御時間を計測するための「カードエラータイマ」と、貸球の払出作動の処理状態を示す「球貸状態フラグ」とが設定されている。
(8)エラー処理用データ格納域41h
このデータ格納域41hには、払出処理に伴って生じる異常状態のエラー処理に使用するエラー用払出データが格納されている。このエラー用払出データとして具体的には、球切れスイッチS1,S2のON作動を監視するための「球切れスイッチ入力バッファ」と、球切れスイッチS1,S2のON/OFF状態を記憶する「球切れフラグ」と、下皿満杯スイッチS5のON作動を監視するための「下皿満杯スイッチ入力バッファ」と、下皿満杯スイッチS5のON/OFF状態を記憶する「下皿満杯フラグ」と、前側払出センサS3での球詰まりを監視するための「前側払出球監視タイマ」と、後側払出センサS4での球詰まりを監視するための「後側払出球監視タイマ」と、球詰まりに伴うリトライ回数を管理するための「リトライカウンタ」と、前側払出センサS3での断線を監視するための「前側払出センサタイマ」と、後側払出センサS4での断線を監視するための「後側払出センサタイマ」と、前側払出センサS3での片切れを監視するための「前側片切れカウンタ」と、後側払出センサS4での片切れを監視するための「後側片切れカウンタ」と、各種エラーの発生状態を示す「払出異常フラグ」と、上記したエラー内容表示用黄色LED33とエラー内容表示用赤色LED34の点灯/点滅表示用タイマである「異常状態表示タイマ」とが格納されている。
(9)チェックサム処理用データ格納域41i
このデータ格納域41iには、外部電源が遮断したときに実行される処理工程(チェックサム記憶処理工程)において算出されるチェックサム値が記憶される。このチェックサム値として、後述するように、選択したデータ格納域に格納されている各払出データを加算したチェックサム値を示す「SUMチェックデータ」が設定されている。
上述した各データ格納域41a〜41iに格納されている各払出データには、初期設定値(図参照)が設定されている。この初期設定値は、各払出データを初期化(リセット)した場合に設定される値である。
本実施例にあって、上記したチェックサム処理用データ格納域41iは、算出したチェックサム値を記憶する場所であるから、該チェックサム処理用データ格納域41iを除いた8つのデータ格納域41a〜41hが、本発明にかかるチェックサム対象データ格納域である。ここで、アドレスの上位に設定されているデータ格納域41a〜41dは、外部電源が遮断したときの、信号(コマンド)の入出力状態やチェックサム値の算出範囲を示すデータなどが記憶されていることから、必ずチェックサム値を算出するために選択されるように設定されている。そのため、外部電源が遮断したときに、チェックサム値の算出対象に選択されるか否かを判定されるのは、賞球処理用データ格納域41eおよびモータ駆動処理用データ格納領域41f、モータ駆動処理用データ格納域41f、球貸処理用データ格納域41g、エラー処理用データ格納域41hである。
そして、上記したデータ格納域41e〜41hを選択するか否かを判断するために、賞球処理用データ格納域41eの「賞球払出個数バッファ」、球貸処理用データ格納域41gの「球貸状態フラグ」、エラー処理用データ格納域41hの「払出異常フラグ」が、夫々の初期設定値と一致しているか否かを確認する。具体的には、「払出異常フラグ」がその初期設定値と一致していないと、エラー処理用データ格納域41hから最上位のバックアップ処理用データ格納域41aまでのデータ格納域41a〜41hを選択する。また、「払出異常フラグ」がその初期設定値と一致し、「球貸状態フラグ」がその初期設定値と一致していないと、球貸処理用データ格納域41gからバックアップ処理用データ格納域41aまでのデータ格納域41a〜41gを選択する。また、「払出異常フラグ」および「球貸状態フラグ」が初期設定値と一致し、「賞球払出個数バッファ」がその初期設定値と一致していないと、モータ駆動処理用データ格納領域41fからバックアップ処理用データ格納域41aまでのデータ格納域41a〜41eを選択する。また、「払出異常フラグ」、「球貸状態フラグ」、「賞球払出個数バッファ」が初期設定値と一致していると、データ格納域41a〜41dが選択されることとなる。
ここで、本実施例1にあっては、「賞球払出個数バッファ」がその初期設定値と一致していない場合に、賞球処理用データ格納域41eおよびモータ駆動処理用データ格納領域41fを選択するようにしている。
このように、記憶装置RAMの記憶領域41には、必ず選択されるデータ格納域41a〜41dが上位のアドレスに設定されており、それより下位に、遊技者への利益量に関係する優先順序によりデータ格納域41e〜41hが順に設定されている。そして、本実施例にあっては、上記のように、下位のデータ格納域の払出データが初期設定値と一致しない場合には、そこから上位は全てチェックサム値の算出に用いるように選択するようにしている。
尚、本実施例1にあって、選択されるか否かを判定するのは、賞球処理用データ格納域41eおよびモータ駆動処理用データ格納領域41f、モータ駆動処理用データ格納域41f、球貸処理用データ格納域41g、エラー処理用データ格納域41hであるから、これらデータ格納域41eから41hが実質的にチェック対象データ格納域とも言える。
次に、外部電源が遮断されたとき、および外部電源が復帰したときに実行される処理工程について、図6〜図9に示すフロー図に従って説明する。
外部電源から電力が供給されている常態にあっては、図6に示すメイン処理が定期的に実行されている。このメイン処理にあって、上記した記憶装置RAMの各払出データは、球払出状態に応じて夫々の初期設定値から所定値へ、所定値から初期設定値に随時更新される。このメイン処理は、賞球や貸球を払い出す球払出作動を実行するための処理工程であり、一般的に行われている処理であるから、その詳細については省略する。尚、メイン処理が、本発明にかかる球払出処理である。
上記したメイン処理中に、停電などにより外部電源が遮断されたときに実行される処理工程について説明する。
停電の発生に伴って外部電源が遮断されると、電力が急激に降下する。このとき、予め定められた閾値以下に電力が降下すると、上記した電源基板63の停電検出回路が停電と判断して停電発生を表す信号を払出制御基板61へ発信する。この信号を受信すると、払出制御基板61は、メイン処理工程を実行している中央処理装置CPUに最優先で割り込むNMI処理を実行する。このNMI処理工程は、図7のように、各レジスタ値をスタックエリアに格納し、スタックポインタの値をスタックポインタ記憶バッファに格納し、外部出力を停止し、受信中の払出制御コマンドを払出コマンドバッファに格納する。そして、チェックサム値を計算するデータ格納域41a〜41hを選択する処理を行い、選択したデータ格納域の各払出データからチェックサム値を算出して、上記したチェックサム処理用データ格納域41iに「SUMチェックデータ」として記憶する。さらに、停電情報である停電フラグに「バックアップ作動中」を示す値を格納した後、払出制御基板61の記憶装置RAMに対するアクセスを禁止する。
このNMI処理工程にあって、チェック対象域選択処理工程について説明する。図8のように、先ず、上記した「開始アドレスデータ」に「7F00H」を、「読出回数データ」に「71」を、「復帰時データ設定フラグ」に「0」を設定する。そして、エラー処理用データ格納域41hの「払出異常フラグ」が初期設定値(00H)であるか否かを判定する。ここで、初期設定値と一致しなければ、当該処理工程を終了する。一方、初期設定値と一致すれば、「読出回数データ」に「55」を、「復帰時データ設定フラグ」に「1」を設定する。その次に、球貸処理用データ格納域41gの「球貸状態フラグ」が初期設定値(00H)であるか否かを判定する。ここで、初期設定値と一致しなければ、当該処理工程を終了する。一方、初期設定値と一致すれば、「読出回数データ」に「47」を、「復帰時データ設定フラグ」に「2」を設定する。その次に、賞球処理用データ格納域41eの「賞球払出個数バッファ」が初期設定値(0000H)であるか否かを判定する。ここで、初期設定値と一致しなければ、当該処理工程を終了する。一方、初期設定値と一致すれば、「読出回数データ」に「37」を、「復帰時データ設定フラグ」に「3」を設定し、当該処理工程を終了する。
このように、チェック対象域選択処理工程は、下位のアドレスから「払出異常フラグ」、「球貸状態フラグ」、「賞球払出個数バッファ」の順に、それぞれの初期設定値と一致するか否かを順次判定して、その判定結果に従って、選択するデータ格納域を決めている。ここで、データ格納域の選択としては、記憶領域41の最上位のアドレス(開始アドレスデータ)から払出データを読み出す回数を「読出回数データ」を設定することにより決めている。すなわち、「読出回数データ」が上記した「71」であれば、「7F00H」〜「7F46H」までの払出データを有するデータ格納域41a〜41hが選択されたこととなる。また、「読出回数データ」が上記した「55」であれば、「7F00H」〜「7F36H」までの払出データを有するデータ格納域41a〜41gが選択されたこととなり、上記した「47」であれば、「7F00H」〜「7F2EH」までの払出データを有するデータ格納域41a〜41fが選択されたこととなり、上記した「37」であれば、「7F00H」〜「7F24H」までの払出データを有するデータ格納域41a〜41dが選択されたこととなる。
このチェック対象域選択処理工程が終了すると、NMI処理工程に戻り、上記の「開始アドレスデータ」の「7F00H」から「読出回数データ」の回数だけ1byte毎に払出データを順次読み出して、累積加算していく。これにより、外部電源が遮断したときのチェックサム値Csを算出する。そして、このチェックサム値Csを「SUMチェックデータ」として、チェックサム処理用データ格納域41iに記憶する。これにより、上記したチェック対象域選択処理工程により選択されたデータ格納域の各払出データから、チェックサム値Csを算出して記憶している。
そして、「停電フラグ」にバックアップ作動中を示すデータ値(A55AH)を設定する。さらに、当該記憶装置RAMへのアクセスを禁止して、NMI処理工程を終了する。
ここで、外部電源が遮断したときに、チェックサム値Csを算出するためのデータ格納域を選択するチェック対象域選択処理工程と、そのデータ格納域の各払出データからチェックサム値Csを算出して記憶する処理が、本発明にかかるチェックサム記憶処理工程である。
また、外部電源が遮断されている期間中にあっては、上述したように、電源基板63のバックアップ用コンデンサからバックアップ用の電力が記憶装置RAMに供給されて、該記憶装置RAM内のデータを保持するようになっている。
次に、外部電源が復帰したときに実行する処理について説明する。
停電が終わり外部電源が復帰すると、電源基板63を介して払出制御基板61への電力供給が開始される。これに従って、払出制御基板61では、先ず、図9に示すリセット処理を実行する。
リセット処理工程は、スタックポインタ、割込モード、アクセス許可を夫々設定し、上記したRAMクリアスイッチがONしていないか否かを調べる。ここで、RAMクリアスイッチがONであれば、電源投入時処理を実行する。尚、電源投入時処理は、記憶装置RAM内の各データを初期化して、新たな遊技を開始する処理である。そのため、記憶領域41に記憶されている全ての払出データに夫々の初期設定値が設定される。この電源投入時処理は、一般的に設定されている処理と同じであり、その詳細については省略する。
RAMクリアスイッチがOFFであれば、停電フラグを確認してバックアップ作動中を示すデータ値(A55AH)であると、記憶領域41のバックアップ処理用データ格納域41aから「開始アドレスデータ」および「読出回数データ」を読み込み、該記憶領域41の最上位のアドレスから順に、「読出回数データ」に従って1byte毎に読み出して累積加算して、チェックサム値Crを算出する。そして、チェックサム処理用データ格納域41iから「SUMチェックデータ」に示したチェックサム値Csを読み出して、算出したチェックサム値Crと一致するか否かを判定する。ここで、外部電源が遮断したときのチェックサム値Csと外部電源が復帰したときのチェックサム値Crとが一致しなかった場合には、選択されたデータ格納域内の払出データが正しく記憶されていないと判断して、上記した電源投入時処理へ移行する。
一方、チェックサム値Csとチェックサム値Crとが一致すると、バックアップ処理用データ格納域41aから「復帰時データ設定フラグ」を読み出して、その値に従って、図10に示す復帰設定データテーブルから各払出データを設定する。ここで、「停電フラグ」、「開始アドレスデータ」、「読出回数データ」、「復帰時データ設定フラグ」、「SUMチェックデータ」等は、夫々の初期設定値に設定される。一方、賞球処理用データ格納域41e、モータ駆動処理用データ格納域41f、球貸処理用データ格納域41g、エラー処理用データ格納域41hにあっては、上述したチェックサム対象選択処理工程により選択されている場合に、そこに記憶されている払出データをそのまま用いると共に、選択されていない場合には、そこに記憶されている払出データに夫々の初期設定値を設定する。尚、図10中の「−」は、新たなデータ値を設定せずに、そのアドレスに記憶されているデータ値を有効とすることを示している。
ここで、チェックサム対象選択処理工程で選択しなかったデータ格納域内の各払出データは、その初期設定値と一致していることから、上記したチェックサム値Cs,Crの判定結果に関係なく、夫々の初期設定値が設定されることにより、遮断したときと同じデータ値を示すこととなる。
例えば、上記したチェックサム対象選択処置工程で、「読出回数データ」に「55」が、「復帰時データ設定フラグ」に「1」が設定されていた場合に、外部電源が復帰したときにチェックサム値Cs,Crが一致すると、図10のように、エラー処理用データ格納域41hの各払出データには夫々の初期設定値が設定されると共に、賞球処理用データ格納域41e、モータ駆動処理用データ格納域41f、球貸処理用データ格納域41gの各払出データには、そこに記憶されているデータ値がそのまま維持される。
このようにチェックサム値Cs,Crが一致して復帰設定データテーブルに従って各払出データが設定されると、スタックポインタ、レジスタ値、割込フラグを読み出して復帰する。これにより、リセット処理工程を終了して、上述したメイン処理に移行する。そして、記憶装置RAM内に格納されている各払出データに従って、遊技が再開される。
尚、上記したリセット処理工程にあって、上記したチェック対象域選択処理工程で選択したデータ格納域に記憶されている払出データからチェックサム値Crを算出して、外部電源が遮断したときのチェックサム値Csと一致するか否かを判定する処理が、本発明にかかるチェックサム判定処理工程である。また、このチェックサム判定処理工程によりチェックサム値Cs,Crが一致した場合に、選択したデータ格納域内の払出データが正しく記憶されているとしてそのままのデータ値を用いる処理、又はチェックサム値Cs,Crが一致しない場合に、全てのデータ格納域内の払出データに夫々の初期設定値を設定する処理、選択しなかったデータ格納域内の払出データに夫々の初期設定値を設定する処理が、本発明にかかる復帰データ設定処理工程である。
本実施例1にあっては、チェック対象域選択処理工程により、記憶領域41に所定の優先順序に従って設定したデータ格納域41e〜41hを、下位のデータ格納域41hからその払出データが初期設定値と一致するか否かを確認して、一致しないデータ格納域から最上位のデータ格納域41aまでを選択する。そして、選択したデータ格納域内の払出データによりチェックサム値Csを算出して記憶する。ここで、データ格納域41e〜41hの優先順序は、上述したように、遊技者の利益に直接関係する未払い賞球個数を表す賞球用払出データを有する賞球処理用データ格納域41eを優先し、エラー状態を示すエラー用払出データを有するエラー処理用データ格納域40hを、最も低い優先順序とするように設定している。
このようにチェックサム値Csを算出することにより、優先順序の低いデータ格納域内の払出データが初期設定値と一致する場合に、当該データ格納域をチェックサム値Csの算出対象から除外していることから、外部電源が遮断したときの球払出状態に応じて、チェックサム値Csを算出する払出データ数を低減することが可能である。そして、選択されないデータ格納域があれば、チェックサム値Csを累積加算する計算回数が少なくなる。このようにチェックサム値Csの計算回数が抑制されることにより、外部電源が遮断したときの、急激に電力供給が低下して不安定な状態にあって、チェックサム値Csの計算ミスや記憶ミスを防止する作用に優れ、チェックサム値Csを正確かつ安定的に算出して記憶することができ得る。そのため、外部電源が復帰したときに、このチェックサム値Csを用いて記憶領域41内の払出データが正しいか否かの検証を正しく行うことができ得る。そして、チェックサム値Csの算出ミスや記憶ミスにより払出データが初期化されることを防ぐことができるため、外部電源が復帰したときに、遮断したときと同じ状態から遊技を再開できる可能性が著しく向上する。
また、上記したチェック対象域選択処理工程により選択されなかったデータ格納域は、外部電源が遮断したときに初期設定値と一致していることから、外部電源が復帰したときに、夫々の初期設定値を設定することにより、遮断したときと同じとなる。すなわち、上記した選択したデータ格納域の払出データは、チェックサム値Cs,Crの判定により、その正当性を保証でき、選択されなかったデータ格納域の払出データは、遮断したときの初期設定値を設定することにより、その正当性を保証できる。
本実施例2は、賞球処理用データ格納域41eおよびモータ駆動処理用データ格納領域41f、球貸処理用データ格納域41g、エラー処理用データ格納域41hを、上記した「賞球払出個数バッファ」、「球貸状態フラグ」、「払出異常フラグ」が夫々の初期設定値と一致しているか否かにより、それぞれ個別に選択するようにした構成である。
実施例2にあっては、図11のように、払出制御基板61の記憶装置RAMに設定されたバックアップ処理用データ格納域41a’に、「第一開始アドレスデータ」、「第二開始アドレスデータ」、「第一読出データ」、「第二読出データ」、「チェック選択フラグ」の各払出データを備えると共に、チェックサム処理用データ格納域41i’に「第一SUMチェックデータ」と「第二SUMチェックデータ」とを備えた構成としている。これにより、当該記憶装置RAMは、その記憶領域41’が上記した実施例1に比して拡大し、該拡大した分だけ未使用領域42’が縮小した構成となっている。
本実施例2で新たに設定した上記の「チェック選択フラグ」としては、図12のように、8ビットデータとして設定されており、その下位3ビットに夫々に、上記した「賞球払出個数バッファ」、「球貸状態フラグ」、「払出異常フラグ」がそれぞれ初期設定値を一致している場合と一致していない場合とのいずれかを示す値が入るようになっている。具体的には、初期設定値と一致している場合には「1」が入り、一致していない場合には「0」が入るように制御している。
すなわち、「チェック選択フラグ」としては、図16に示すように、「00000111(07H)」で賞球、貸球要求、エラーのいずれも発生していない状態を示し、「00000001(01H)」でエラーのみが発生している状態を示し、「00000010(02H)」で貸球要求のみが発生している状態を示し、「00000011(03H)」で貸球要求とエラーとが発生している状態を示し、「00000100(04H)」で賞球のみが発生している状態を示し、「00000101(05H)」で賞球とエラーとが発生している状態を示し、「00000110(06H)」で賞球と貸球要求とが発生している状態を示し、「00000000(00H)」で賞球、貸球要求、エラーの全てが発生している状態を示す。
ここで、「チェック選択フラグ」に従って、後述するチェック対象域選択処理工程により、チェックサム値を算出する対象となるデータ格納域を選択するようにしている。すなわち、「チェック選択フラグ」のデータ値毎に、「第一開始アドレスデータ」およびその「第一読出回数データ」、「第二開始アドレスデータ」およびその「第二読出回数データ」が設定され、これらに従って、賞球処理用データ格納域41eおよびモータ駆動処理用データ格納領域41f、球貸処理用データ格納域41g、エラー処理用データ格納域41hを選択するようになっている。
この「チェック選択フラグ」は、「賞球払出個数バッファ」、「球貸状態フラグ」、「払出異常フラグ」が球払出状態に応じて夫々に更新されるに従って、更新する。この「チェック選択フラグ」を随時確認することにより、初期設定値と一致しない払出データを有するデータ格納域を容易に認識することができる。
尚、本実施例2にあっても、上述した実施例1と同様に、記憶領域41の上位に設定されたバックアップ処理用データ格納域41a’、払出処理用データ格納域41b、通信処理用データ格納域41c、入力信号処理用データ格納域41dは必ず選択するようにしている。また、チェックサム処理用データ格納域41i’は選択されない。
本実施例2にあって、外部電源が遮断されたとき、および外部電源が復帰したときに実行される処理工程について、以下に説明する。
外部電源から電力が供給されている常態では、払出制御基板61はメイン処理工程(図6参照)を実行している。このメイン処理工程にあって、上記した記憶装置RAMの各払出データは、球払出作動の状態に応じて夫々の初期設定値から所定値へ、所定値から初期設定値に変化する。このように「賞球払出個数バッファ」、「球貸状態フラグ」、「払出異常フラグ」が変化すると、該変化に伴って「チェック選択フラグ」が更新される。尚、メイン処理工程は、「チェック選択フラグ」を書き換える処理以外は、上述した実施例1と同様であり、一般的に行われている処理である。
停電等により外部電源が遮断すると、図13に示すNMI処理工程が実行されて、図14,15に示すチェック対象域選択処理工程が実行される。このチェック対象域選択処理工程では、先ず、「第一開始アドレスデータ」に「7F00H」を、「第二開始アドレスデータ」に「0000H」を設定すると共に、「第一読出回数データ」に「75」を、「第二読出回数データ」に「0」を設定する。さらに、「復帰時データ設定フラグ」に「0」を設定する。これは、上記した「チェック選択フラグ」が「00H(00000000)」である場合を示している。この後、上記した「チェック選択フラグ」が「01H(00000001)」、「02H(00000010)」、「03H(00000011)」、「04H(00000100)」、「05H(00000101)」、「06H(00000110)」、「07H(00000111)」のいずれかに該当するか否かを判定する処理を順次行う。尚、いずれにも該当しない場合には、最初に設定した「00H(00000000)」である場合に確定して、チェック対象域選択処理工程が終了する。
ここで、「01H(00000001)」であると、「第一読出回数データ」を「59」に、「復帰時データ設定フラグ」を「1」に更新して、当該処理工程を終了する。また、「02H(00000010)」であると、「第一読出回数データ」を「51」に、「第二開始アドレスデータ」を「7F3BH」に、「第二読出回数データ」を「16」に、「復帰時データ設定フラグ」を「2」に更新して、当該処理工程を終了する。また、「03H(00000011)」であると、「第一読出回数データ」を「51」に、「復帰時データ設定フラグ」を「3」に更新して、当該処理工程を終了する。また、「04H(00000100)」であると、「第一読出回数データ」を「41」に、「第二開始アドレスデータ」を「7F33H」に、「第二読出回数データ」を「24」に、「復帰時データ設定フラグ」を「4」に更新して、当該処理工程を終了する。また、「05H(00000101)」であると、「第一読出回数データ」を「41」に、「第二開始アドレスデータ」を「7F33H」に、「第二読出回数データ」を「8」に、「復帰時データ設定フラグ」を「5」に更新して、当該処理工程を終了する。また、「06H(00000110)」であると、「第一読出回数データ」を「41」に、「第二開始アドレスデータ」を「7F3BH」に、「第二読出回数データ」を「16」に、「復帰時データ設定フラグ」を「6」に更新して、当該処理工程を終了する。また、「07H(00000111)」であると、「第一読出回数データ」を「41」に更新して、当該処理工程を終了する。
上記のチェック対象域選択処理工程が終了すると、NMI処理工程(図13参照)に戻り、「第一開始アドレスデータ」から「第一読出回数データ」の回数だけ1byte毎に順次読み出して累積加算していく。これにより第一チェックサム値Cs1を算出して、「第一SUMチェックデータ」として記憶する。同様に、「第二開始アドレスデータ」と「第二読出回数データ」とから第二チェックサム値Cs2を算出して、「第ニSUMチェックデータ」として記憶する。こうしてNMI処理工程が終了する。
尚ここで、「第二開始アドレスデータ」が「0000H」であれば、第二チェックサム値Cs2(および後述する第二チェックサム値Cr2)は、「00H」(初期設定値)となる。
例えば、外部電源が遮断したときに、「賞球払出個数バッファ」と「払出異常フラグ」とが夫々の初期設定値と異なっていた場合には、「チェック選択フラグ」が「00000010(02H)」となっている。そのため、上記したチェック対象域選択処理工程により、「第一開始アドレスデータ」が「7F00H」、「第一読出回数データ」が「51」、「第二開始アドレスデータ」が「7F3BH」、「第二読出回数データ」が「16」、「復帰時データ設定フラグ」が「1」に設定される。これは、賞球処理用データ格納域41e、モータ駆動処理用データ格納域41f、エラー処理用データ格納域41hを選択したこととなる。そして、バックアップ処理用データ格納域41a’からモータ駆動処理用データ格納域41fまでの各払出データを累積加算して、第一チェックサム値Cs1を求める。さらに、エラー処理用データ格納域41hの各払出データを累積加算して第二チェックサム値Cr2を求める。
その後、外部電源が復帰すると、電源基板63を介して払出制御基板61への電力供給が開始され、図17に示すリセット処理工程を実行する。停電フラグがバックアップ作動中を示すデータ値であることを確認すると、記憶装置RAMのバックアップ処理用データ格納域41a’から「第一開始アドレスデータ」、「第一読出回数データ」を読み込み、該「第一開始アドレスデータ」から「第一読出回数データ」の回数だけ1byte毎に順次累積加算して第一チェックサム値Cr1を算出する。そして、該チェックサム値Cr1が、チェックサム処理用データ格納域41i’に記憶されている第一チェックサム値Cs1と一致するか否かを判定する。これが一致していた場合、さらにバックアップ処理用データ格納域41a’から「第二開始アドレスデータ」、「第二読出回数データ」を読み込み、これらに従って第二チェックサム値Cr2を算出する。そして、該チェックサム値Cr2が、チェックサム処理用データ格納域41i’に記憶されている第二チェックサム値Cs2と一致するか否かを判定する。これが一致していると、「復帰時データ設定フラグ」を読み出して、図18に示す復帰設定データテーブルに従って各払出データが設定される。ここで、上記したチェック対象域選択処理工程で選択されたデータ格納域内の払出データには、記憶装置RAMに記憶されているデータ値がそのまま維持される。一方、選択されなかったデータ格納域内の各払出データには、夫々の初期設定値が設定される。尚、図18中の「−」は、新たなデータ値を設定せずに、そのアドレスに記憶されているデータ値を有効とすることを示している。
例えば、上記と同様に「チェック選択フラグ」が「00000010(02H)」である場合には、それぞれ第一チェックサム値Cr1、第二チェックサム値Cr2を求める。そして、遮断したときの第一チェックサム値Cs1、第二チェックサム値Cs2とそれぞれ一致すると、賞球処理用データ格納域41e、モータ駆動処理用データ格納域41f、エラー処理用データ格納域41hに記憶されている各払出データは、正しいと判断して、そのまま維持される。一方、球貸処理用データ格納域41gの各払出データには、夫々の初期設定値が設定される。
尚、第一チェックサム値Cr1又は第二チェックサム値Cr2の少なくともいずれか一方が、遮断したときのチェックサム値Cr1,Cs2と一致しなければ、電源投入時処理へ移行して、記憶領域41内の各払出データが初期化される。
このようにリセット処理工程により、各払出データが設定されると、上述したメイン処理に移行して、遊技が再開されることとなる。
このように、本実施例2では、賞球処理用データ格納域41eおよびモータ駆動処理用データ格納領域41f、球貸処理用データ格納域41g、エラー処理用データ格納域41hを、相互の位置関係に関係なく個別に選択するようにした構成である。そのため、上述した実施例1の、優先順位の低いデータ格納域が選択された場合にはその上位のデータ格納域をも選択するようにした構成に比して、選択するデータ格納域をさらに抑制することが可能であり、総じて、チェックサム値の計算回数を低減させる作用が向上する。したがって、上述した実施例1の、外部電源が遮断したときの電力供給が不安定な状態でチェックサム値を正確かつ安定して算出して記憶するという作用効果を、さらに向上することができ得る。尚、これ以外の作用効果にあっても、上述した実施例1と同様に発揮することができ得る。
尚、本実施例2にあっては、上述したように「チェック選択フラグ」を設定し、これに従ってデータ格納域を選択するようにした構成であり、これ以外については、上述した実施例1と同じ構成、処理方法を用いており、その符号および説明を省略した。
上述した実施例2の構成にあっては、第一チェックサム値Cs1,Cr1と第二チェックサム値Cs2,Cr2とを夫々に算出するようにした構成であるが、その他の構成として、両者を加算した一つのチェックサム値Cs,Crとして算出することもできる。すなわち、「第一開始アドレスデータ」と「第一読出回数データ」とによる払出データを累積加算した値に、さらに「第二開始アドレスデータ」と「第二読出回数データ」とによる払出データを累積加算して、チェックサム値Cs,Crを求める。そして、外部電源が遮断したときと復帰したときの各チェックサム値Cs,Crが一致するか否かによる判定を行うようにする。
本発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、本発明の範囲内で適宜変更することは勿論可能である。
パチンコ遊技機1の正面図である。 パチンコ遊技機1の背面図である。 パチンコ遊技機1の制御回路を示すブロック回路図である。 制御回路へ電力を供給する回路を示すブロック図である。 実施例1にあって、払出制御基板61に配設された記憶装置RAMのアドレスマップを示す説明図である。 実施例1にあって、払出制御基板61が球払出作動するために実行するメイン処理(球払出処理)を示すフロー図である。 上記メイン処理に、外部電源が遮断したときに割込処理されるNMI処理を示すフロー図である。 上記NMI処理で実行される、チェック対象域選択処理を示すフロー図である。 実施例1にあって、外部電源が復帰したときに払出制御基板61により実行されるリセット処理を示すフロー図である。 上記チェック対象域選択処理で設定される各払出データを示す復帰設定データテーブルの説明図である。 実施例2にあって、払出制御基板61に配設された記憶装置RAMのアドレスマップを示す説明図である。 上記記憶装置RAMに記憶される「チェック選択フラグ」を示す説明図である。 実施例2にあって、メイン処理に、外部電源が遮断したときに割込処理されるNMI処理を示すフロー図である。 上記NMI処理で実行される、チェック対象域選択処理を示すフロー図である。 上記図14から続くチェック対象域選択処理を示すフロー図である。 上記「チェック選択フラグ」に従って、上記したチェック対象域選択処理工程により設定される「第一開始アドレスデータ」、「第二開始アドレスデータ」、「第一読出回数データ」、「第二読出回数データ」を示す説明図である。 実施例2にあって、外部電源が復帰したときに払出制御基板61により実行されるリセット処理を示すフロー図である。 上記リセット処理で設定される各払出データを示す復帰設定データテーブルの説明図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
28 球払出装置
41e 賞球処理用データ格納域(チェック対象データ格納域)
41f モータ駆動処理用データ格納域(チェック対象データ格納域)
41g 球貸処理用データ格納域(チェック対象データ格納域)
41h エラー処理用データ格納域(チェック対象データ格納域)
61 払出制御基板
Cs チェックサム値(外部電源が遮断したとき)
Cr チェックサム値(外部電源が復帰したとき)

Claims (1)

  1. 賞球や貸球を払い出すための球払出処理を行う中央処理装置CPUと、該球払出処理に用いる複数の払出データを一時的に記憶保持する記憶装置RAMとを配設してなる払出制御基板と、
    該払出制御基板による球払出処理に従って駆動制御されて、賞球や貸球の払出作動を実行する球払出装置と
    を備えたパチンコ遊技機において、
    前記記憶装置RAMが、前記複数の払出データを球払出処理に関する所定の内容毎に分類して記憶する複数のチェック対象データ格納域を備えると共に、
    前記中央処理装置CPUは、
    外部電源が遮断されるときに、払出データがその初期設定値と一致していないチェック対象データ格納域を選択し、選択したチェック対象データ格納域に記憶されている各払出データからチェックサム値を演算して、該チェックサム値を前記記憶装置RAMに記憶するチェックサム記憶処理工程と、
    外部電源が復帰したときに、前記チェックサム記憶処理工程により選択したチェック対象データ格納域に記憶されている各払出データからチェックサム値を演算し、前記チェックサム記憶処理工程により記憶したチェックサム値と一致するか否かを判定するチェックサム判定処理工程と、
    前記チェックサム判定処理工程により、外部電源が遮断したときと復帰したときとの各チェックサム値が一致しなかった場合には、前記記憶装置RAMに記憶されている各払出データに前記初期設定値を設定する処理工程と、前記チェックサム判定処理工程の判定結果に関係なく、前記チェックサム記憶処理工程により選択されなかったチェック対象データ格納域の各払出データに前記初期設定値を設定する処理工程とを行う復帰データ設定処理工程と
    を備え
    前記払出制御基板の記憶装置RAMは、賞球や貸球の払出作動に直接的に関係する特定の払出データを有するチェック対象データ格納域を優先する所定優先順序に従って、各チェック対象データ格納域を序列化すると共に、チェックサム記憶処理工程は、初期設定値と一致しない払出データを有するチェック対象データ格納域を選択すると共に、当該チェック対象データ格納域よりも優先順序の高いチェック対象データ格納域であれば、これをも選択して、チェックサム値を算出して記憶するものであることを特徴とするパチンコ遊技機。
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